JP4132404B2 - グリル - Google Patents

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JP4132404B2
JP4132404B2 JP14598599A JP14598599A JP4132404B2 JP 4132404 B2 JP4132404 B2 JP 4132404B2 JP 14598599 A JP14598599 A JP 14598599A JP 14598599 A JP14598599 A JP 14598599A JP 4132404 B2 JP4132404 B2 JP 4132404B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚等の被調理物を焼網に載せて加熱調理するグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のグリル用バーナとしては、グリル庫内に設けた受皿の上方に配置され、U字状の内縁部に沿って複数の炎口を形成した中空部と、その中空部に連結され、一次空気を吸引するダンパーを備えたスロート部とを有し、スロート部にガスパイプのノズルを接続したブンゼンバーナがよく用いられている。これは、点火操作を行うと、ノズルからスロート部へガスが供給されると共に、ダンパーから一次空気が吸引されてスロート部で混合され、この燃料ガスが中空部を通って炎口に供給され、点火操作と同時に連続放電しているイグナイタによって点火するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたブンゼンバーナは、中空部へのガスの供給圧が小さく、炎口からの火足が数mmと短くなるため、バーナからの距離が遠い被調理物への加熱温度が低くなる。具体的には、バーナから遠い被調理物の表面がバーナに近い被調理物の表面と比較して50℃〜70℃ほど低くなる傾向にあり、この結果、被調理物の焼き加減が異なる焼きむらが生じてしまう。このようなブンゼンバーナでバーナから遠い部分の加熱温度を上げるためには、ガス供給量(インプット)を上げる必要があり、被調理物の焼き脂が溜まる受皿を過熱してグリル庫内で発火する危険性が生じる。
【0004】
そこで、本出願人は、焼きむらを無くすため以下のようなバーナを考えた。
このバーナは、ガスが供給されるパイプの側方に、パイプと連通する筒状のノズル体を複数突設すると共に、各ノズル体とパイプとの連結際のパイプにガス通路を部分的に小径とするノズル部を形成し、ノズル部の下流側にガス通路を外部と連通させる空気孔をそれぞれ形成して、各ノズル体先端を炎口としたものである。
ノズル体内では、パイプからガスの供給圧力を利用して狭いノズル部からガスが速い噴出速度で噴出する際のインジェクション効果により、空気孔からそれぞれ一次空気を吸引してガスと混合し、燃料ガスとして噴出される。この結果、ノズル体先端の炎口で火足の長い火炎を形成して、被調理物の焼きむらを無くすことができる。
しかしながら、このバーナをグリル庫に実際に適用してみると、被調理物から発生する油煙によりノズル部や空気孔が詰まって火移り不良等の燃焼性能が低下するという新たな問題が発生した。
本発明のグリルは上記課題を解決し、被調理物の焼きむらをなくし、しかもバーナの油詰まりを防止することを目的とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のグリルは、
ガスが供給される管状のガス供給体の側に、このガス供給体と連通し、先端に炎口を有する筒状のノズル体を複数突設し、
上記各ノズル体内、又は上記各ノズル体と上記ガス供給体との連結際の該ガス供給体に、ガス通路を部分的に小径とするノズル部を形成し、
上記ノズル体の、上記ノズル部よりもガス流れに対する下流位置上記ガス通路を外部と連通させる空気孔をそれぞれ形成して、
上記ガス供給体へのガスの供給圧で上記ノズル体先端の炎口からガスを噴出させると共に、
上記空気孔から一次空気を吸引可能としてなるバーナ
を備えたグリルであって、
上記グリル庫の左右両側部に箱形状のバーナカバーを備えて、当該バーナカバーの内部空間に上記バーナのガス供給体を配設し、
当該バーナカバーの内側壁面に複数の通し孔を形成して、これら通し孔に上記各ノズル体をそれぞれ挿通し、ノズル体先端の炎口をグリル庫内に、ノズル体の空気孔を箱体内にそれぞれ位置させたことを要旨とする。
【0006】
また、本発明の請求項2記載のグリルは、上記請求項1記載のグリルにおいて、
上記バーナカバーの外側壁面に開口を設けてバーナカバーとグリル外部とを連通し、
バーナカバーの内側壁面の通し孔を、上記ノズル体の周囲に二次空気供給用の隙間を形成するものとすることで、
外側壁面からグリル庫外の空気をバーナカバー内に導入して、その導入された空気の一部を、上記空気孔を通して一次空気としてノズル体内に吸引させる一方、
残りの空気を、上記二次空気供給用の隙間を通して二次空気として、上記ノズル体先端の炎口周囲に供給することを要旨とする。
【0007】
また、本発明の請求項3記載のグリルは、上記請求項1または2記載のグリルにおいて、
被調理物から飛散する油により上記炎口が詰まらないように炎口カバーを設けたことを要旨とする。
【0008】
また、本発明の請求項4記載のグリルは、上記請求項1ないし3の何れかに記載のグリルにおいて、
上記各ノズル体に、上記各炎口から炎を形成させる保炎用燃焼手段を備えたことを要旨とする。
【0009】
上記構成を有する本発明の請求項1記載のグリルは、ガスの供給圧力を利用した速い噴出速度を得てバーナの火炎を長く形成するため、ノズル体の先端のみをグリル庫内に臨ませる構造でも、火炎をグリル庫の中央に容易に導くことができ、焼きむらを無くすことができる。
また、バーナから噴出されるガスの噴出速度は速いため、グリル庫内に浮遊する油煙はノズル体先端の炎口に入りにくく油煙による詰まりを防止する。しかも、ノズル体の先端のみをグリル庫内に位置させるため、グリル庫から隔離された空気孔やノズル部が被調理物の油によって詰まることを防止する。
また、空気孔を燃焼排気の充満したグリル庫から隔離するため、空気孔に新鮮な一次空気を供給でき燃焼性能を向上させる。
【0010】
また、本発明の請求項2記載のグリルは、グリル庫とバーナとを隔離する壁面に形成した通し孔ノズル体周囲の隙間から燃焼に必要な二次空気を供給し燃焼性能を良好に維持したまま、空気孔およびノズル部にグリル庫内の燃焼排気を流入しにくくして、ノズル部や空気孔が被調理物の油によって詰まることを一層防止する。
【0011】
また、本発明の請求項3記載のグリルは、炎口カバーを設けるため、被調理物の油が飛び散っても炎口カバーに当たるだけで、炎口が油により詰まることはない。
【0012】
また、本発明の請求項4記載のグリルは、各ノズル体に保炎用燃焼手段を備えるため、ガスの噴出による火炎のリフトを防止して適正な燃焼を維持する。
また、保炎用燃焼手段の火炎をグリル庫内で形成させるため、その火炎の燃焼熱も調理に利用され経済的となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のグリルの好適な実施形態について説明する。
【0014】
図3は、本発明の一実施形態としてのグリル付きテーブルこんろの外観図を示している。
テーブルこんろは、トッププレート73に2組のこんろバーナ74a、74bが設けられ、それらの周囲に設けられた五徳75a、75b上に図示しない調理鍋を載せ、テーブルこんろの前面に設けられる操作ボタン71a、71bを押すことによりそれぞれのこんろバーナ74a、74bが点火され、調理鍋が加熱されるものである。
こんろバーナ74a、74b間の器体の中心部には、魚等の被調理物を焼くためのグリル1が設けられ、操作ボタン71cを押して点火し加熱調理が行われる。
【0015】
このグリル1は、図1及び図2に示すように両面焼タイプのグリルで、被調理物Fを収納して加熱するグリル庫2を備える。
グリル庫2には、上段左右側面に設けられ燃料ガスを燃焼させて被調理物Fを加熱する上バーナ5と、中段に設けられ被調理物Fを載せる焼網3と、下段左右側面に設けられ燃料ガスを燃焼させて被調理物Fを加熱する下バーナ6と、左右側面奥に設けられ両バーナに火炎を伝達する火移り保炎バーナ18と、各下バーナ6の大部分を覆う箱形状をした下バーナカバー40と、底部に設けられ焼網3を載せたまま手前にスライドさせて引き出すことができる受皿4とを備える。
【0016】
グリル庫2の正面中央には、受皿4と一体的に固定され受皿4を手前に引き出す取手62と、受皿4を引き出す時に連動して開閉する開閉扉61とが設けられ、その開閉扉61にはガラス製の覗き窓61aが設けられる。
取手62を手前に引き出すと、取手62に固定された受皿4がグリル庫2の底面をスライドし、受皿4に載置された焼網3が同時に引き出される。
【0017】
グリル庫2の天井部は、正面からみてV字形状に形成され、中央が下がっている。
グリル庫2の背部には、仕切壁51を介して排気室50を併設し、この仕切壁51に開口してグリル庫2と排気室50とを連通する連通口24を焼網3よりも下方に設けている。
【0018】
グリル庫2の底面と取手62との間には、燃焼用空気を取り入れるための空気取り入れ口16が左右に形成される。下バーナ6の燃焼中には空気取り入れ口16から新鮮な二次空気が吸入される。
【0019】
グリル庫2の左右側面に設けた上バーナ5は、多孔質セラミックスの平面プレートに多数の小炎口を貫通させた燃焼面5aを有し、燃焼に必要な空気のほとんどを一次空気として吸入する全一次空気式のバーナで、その燃焼面5aはグリル庫2の奥行方向に沿って形成され、鉛直面に対してやや上方に傾けて設けられる。被調理物Fの上側は、主に、上バーナ5からの輻射熱と、破線矢印で示される燃焼排気の対流により加熱される。
【0020】
一方、下バーナ6は、燃焼に必要な空気を一次空気と二次空気とでまかなうブンゼン式のバーナで、グリル庫2の外側の左右側面に設けられ、その内縁部分にはグリル庫2の奥行方向に沿って配列されたノズル体34(後述する)により炎口列を形成する。
詳しくは、この下バーナ6は、図4、図5に示すように、筒状部33と、その筒状部33に直交状に連通するノズル体34とがプレス成型され、カシメ結合された上板と下板とからなり、各ノズル体34の上下には、空気孔35が穿設されている。
【0021】
また、筒状部33には、先端が閉塞され、基端がガスパイプ7aに連結されるパイプ36が挿入されると共に、筒状部33の両端のシマリバメで固定されている。更に、パイプ36の側面には、筒状部33への収納状態で各ノズル体34のガス通路11の中心に位置し、ガス通路11より小径のノズル孔37がノズル部として穿設されている。
よって、パイプ36に供給されたガスは、ガスの供給圧力によってノズル孔37から各ノズル体34へ供給されると共に、空気孔35から一次空気が吸引され、ノズル体34から燃料ガスとして速い噴出速度で噴出されるため、火足の長い火炎を得ることができる。
【0022】
上バーナ5と下バーナ6との間に設けた火移り保炎バーナ18は、周知のブンゼンバーナを使用し、図2、図5に示すように、一次空気と共にガスが供給されるスロート部19の先端側を、上側が短い二股の中空部20、21に分岐させ、上側の中空部20を上バーナ5の燃焼面際に、下側の中空部21を下バーナ6の各ノズル体34の先端近傍にそれぞれ位置するようにグリル庫2の外部で固定しているもので、中空部20、21の内縁には、火移り用炎口22を連続状に形成している。但し、中空部21の内縁には、各ノズル体34の位置に対応する切り欠きを保炎用炎口23として形成している。尚、火移り用炎口22に臨んで図示しない点火電極が設けられる。
【0023】
また、下バーナカバー40は、図1に示すように、グリル庫2の下段左右側面に設けられ、下バーナ6のパイプ36及び各ノズル体34の空気孔35を覆っグリル庫2から隔離する直方体の箱である。その左右外側の面は開口してグリル庫2外と連通する。
一方、その左右内側の壁面には、ノズル体34の先端(炎口)をグリル庫2内に臨ませるための通し孔17が形成される。この通し孔17は、ノズル体34の全周に0.6mmの隙間を空けた開口で、外部とグリル庫2内とを連通し、二次空気がグリル庫2外から下バーナカバー40を通って炎口へ供給されるようにしている。
通し孔17から突出するノズル体34は、その燃焼ガスの噴出方向が水平方向となるように設けられる。ノズル体34で形成される火炎から発生する燃焼排気により被調理物Fの下側は主に加熱される。
【0024】
また、ノズル体34の先端の上方には、炎口カバー41が設けられ、下バーナカバー40の上面からグリル庫2の幅方向中央に向かって下向きに傾斜して、ノズル体34の火炎の形成を妨害しない程度に炎口を覆う。
この炎口カバー41及び下バーナカバー40の表面にはホーローが処理される。
【0025】
上述したガスこんろによれば、操作ボタン71cを押すと、上バーナ5へのガス流路を開閉する開閉弁と下バーナ6へのガス流路を開閉する開閉弁とが開弁される。この時、下バーナ6では、パイプ36から各ノズル体34へガスが供給される。また、各ノズル体34のガス通路11においては、パイプ36からガスの供給圧力を利用して狭いノズル孔37からガスが速い噴出速度で噴出する際のインジェクション効果により、空気孔35から下バーナカバー40内の新鮮な空気を図中実線矢印に示すように一次空気として吸引し、混合ガスとして噴出される。 また、通し孔17から下バーナカバー40内の新鮮な空気を図中実線矢印に示すように二次空気として火炎に供給する。
【0026】
一方、点火操作により火移り保炎バーナ18へも燃料ガスがスロート部19を介して中空部20、21に供給されており、点火電極の連続放電により火移り用炎口22に点火する。よって、上側の中空部20側の火炎で上バーナ5に点火される一方、下側の中空部21を伝う火移り用炎口22の火炎が各ノズル体34から噴出する燃焼ガスに順に引火させ、各ノズル体34の炎口から火炎を生じさせる。
【0027】
従来の下バーナは1mmHO程度の噴出圧で火炎が形成されていたが、本実施形態の下バーナは、ガスの供給圧力を利用しているため、二次圧が100〜140mmHO程度になり速い噴出速度により火炎は前方へ長く形成される。
尚、中空部21の保炎用炎口23からの火炎は、上方へ向けて各ノズル体34の炎口際に生じるため、火炎はノズル体34の炎口から適正に形成され、燃料ガスの噴出速度が速くても火炎のリフトが防止でき、下バーナ6による加熱が適正に行われる。
【0028】
調理中に上バーナ5と下バーナ6とで発生した高温の排気は、図中破線矢印に示すように、いったんグリル庫2の上部に溜まり、連通口24からあふれて排気室50から排出される。従って、上バーナ5から遠いために輻射熱による受熱が少ない中央部分に載置された被調理物Fにも、排気熱により加熱が補われ、被調理物F全体がより均一に焼ける。しかも、グリル庫2の天井面がV字状に形成されているため、排気を図面矢印に示すように一層効果的に中央部分に集めることができ、均一に加熱できる。
【0029】
ところで、焼網3に被調理物Fを載せ加熱調理を行うと、被調理物Fの油脂分すなわち焼き脂Gは飛び散ったり焼網3の間を通過して下方の受皿4に落下し、その際に、ノズル体34の炎口が下バーナカバー40から突出しているため焼き脂Gにより詰まる恐れがあるが、上方に設けられた炎口カバー41により油詰まりは防止される。
【0030】
また、下バーナ6の空気孔35やノズル孔37を下バーナカバー40内に設置し、グリル庫2内と連通する通し孔17を小さく形成したことにより、被調理物Fから発生する油煙が下バーナカバー40内に流入しにくいので、空気孔35やノズル孔37が油煙によって詰まることはない。
このように、ノズル体34の炎口、空気孔35やノズル孔37の油詰まりを防止するため、各ノズル体34の燃焼が良好に行われる。
【0031】
また、下バーナカバー40及び炎口カバー41の表面にはホーローが処理され、油煙や焼き脂Gが付着しても弾くため掃除を行い易い。
また、空気孔35をグリル庫2の外部に備えているため、グリル庫2内に燃焼排気をこもらせても、グリル庫2の内部と比較して酸素濃度の高い一次空気を吸引でき、燃焼性能を維持して安定した火炎を形成することができる。
【0032】
また、下バーナ6は、火炎が長くなってグリル庫2内の中央部まで効果的に加熱できるため、燃焼排気による加熱効果と合わせて被調理物Fを万遍なく加熱でき、焼きむらを生じさせない。この結果、グリル庫2の中央部の加熱温度を上げるために必要なガス消費量を大きくする必要がなく、経済的となる。
【0033】
このようなグリル1は、受皿4に水を張らない水無しグリルとして適正に使用できる。その要因を以下に挙げる。
1. 火炎が基本的にブンゼン炎のため輻射熱が少ないので、グリル庫2の下段付近の温度上昇を抑えることができ、受皿4に溜まった焼き脂Gを発火しにくくしている。
2.火移り保炎バーナ18は、ブンゼン炎で輻射熱が少ないため、グリル庫2の下段付近の温度上昇を抑えることができて、受皿4に溜まった焼き脂Gを発火しにくくしている。
【0034】
3.上バーナ5をグリル庫2の左右側面に設け上方に傾けることによって、輻射熱による下方への影響を低減して、グリル庫2の下段付近の温度上昇を抑えることができる。
4.上バーナ5に全一次式を用いているため、燃焼を良好に維持したままグリル庫2内に燃焼排気をこもらせて小さいガス消費量で被調理物を加熱することができ、受皿4の過熱を防止する。
【0035】
このようにしてグリル1は、水無しグリルとして適正に使用できる。つまり、調理に先立ち、焼き脂Gを受ける受皿4に水を入れたり、調理終了後に排水したりする手間が省けるので、使い勝手がよい。しかも、水の入れ忘れによる発火を防止でき、安心して使うことができる。
更に、加熱調理に水を使わないので、被調理物Fをこんがりと焼くことができる。
【0036】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、火移り保炎バーナ18を用いなくてもよく、上バーナ5やノズル体34にそれぞれ点火電極を設けて点火してもよい。
また、下バーナカバー40を特別に設けずにグリル庫2の左右壁面に通し孔を開口してノズル体34の先端のみをグリル庫2内に臨ませ、パイプ36及びノズル体34の空気孔35をグリル庫2外に設けて、グリル庫2の左右壁面を下バーナカバー40の代用としてもよい。
また、炎口カバー41を設けなくてもよい。この際、ノズル体34の先端を下バーナカバー40の壁面と同一面に設ければ、炎口カバー41の役割を果たすことができる。この場合、火移り保炎バーナ18の炎口を上向きに開口すれば、ノズル体34の火移りと保炎とを行うことができる。
【0037】
また、本実施形態では、上下にバーナを備えた両面焼きグリルの下バーナにのみ本発明のバーナを適用した例で説明したが、両面焼きグリルの上バーナにのみ適用しても差し支えなく、この場合、図1で示している全一次空気式の上バーナ5の代りに下バーナ6と同様なノズルから火炎を噴出するバーナをグリル庫2の上段左右側面に設置し、被調理物Fに輻射熱を与えるために熱板をグリル庫2の天井部に設けてもよく、炎口カバー41は炎口の下方に設けて被調理物Fや焼き脂Gによる上バーナの炎口詰まりを防止できる。また、火炎が長くなってグリル庫2内の中央部まで効果的に加熱できるため、被調理物Fを万遍なく加熱でき、焼きむらを生じさせない。この結果、グリル庫2の中央部の加熱温度を上げるために必要なガス消費量を大きくする必要がなく経済的で、しかも、水無しグリルとして適正に使用できる。また、ブンゼンバーナのため火力の能力範囲が広く、調理のバリエーションが広がる。
【0038】
また、両面焼きグリルの上バーナと下バーナとの両方に適用しても差し支えなく、両バーナをグリル庫2の上下段の左右側面に設置しても、上述した上バーナにのみ適用した場合の効果が得られる。特に、上下両方に同一のバーナあるいはバーナの一部を用いる場合は、製造型が共通化になるため型償却が半分の期間で済みコスト低減となる。
【0039】
また、焼網3の上方にのみバーナを備えた片面焼きグリルにおいて本発明を採用しても差し支えなく、この場合も上述した上バーナにのみ適用した場合の効果が得られる。片面焼きグリルでは、被調理物Fを上からのみ加熱するので被調理物Fを裏返す必要がある。この際、焼網3付近の熱分布が不均一なグリルでは被調理物Fを並び変えなくてはならないが、本発明のグリル1のバーナ6は、火炎が長いため焼きむらを生じさせず、被調理物Fをその位置で裏返すだけでよいため、使い勝手が良い。
【0040】
一方、ノズル体34やノズル体34の数や間隔、また火移り用炎口や保炎用炎口の数や形状は上記内容に限定するものではなく、グリル庫2の大きさやガス供給圧等の条件に合わせて適宜変更可能である。また、ノズル体34の向きも、上記形態では水平にしているが、水無しグリルとして受皿4への過熱を更に抑えるために、若干上向きとしてもよい。
また、下バーナ6は、上下に2枚の板を溶接した構造に限らず、1枚の板をノズル体や筒状部、炎口を左右対称に形成して中央で折り曲げて結合する構造でもよい。
また、水無しグリルではなく、受皿に水を張る構造のグリルでもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載のグリルによれば、バーナの火炎を長く形成するため、バーナから遠く離れた被調理物も加熱することができ、焼きむらを無くすことができる。
また、バーナから噴出されるガスの噴出速度は速いため、グリル庫内に浮遊する油煙をノズル体の炎口に入りにくくし油煙による炎口詰まりを防止して燃焼性能を良好に維持する。
また、ノズル体の先端のみをグリル庫内に位置させるため、空気孔に新鮮な一次空気を供給し燃焼性能を向上させる。しかも、空気孔やノズル部が被調理物の油によって詰まることを防止して燃焼性能を良好に維持する。
【0042】
更に、本発明の請求項2記載のグリルによれば、通し孔ノズル体周囲の隙間からノズル体の炎口に燃焼用二次空気を供給して燃焼性能を良好に維持できる。
しかも、グリル庫内の燃焼排気は隙間を介して空気孔およびノズル部に流入しにくいため、ノズル部や空気孔が被調理物の油によって詰まることを一層防止することができる。
【0043】
更に、本発明の請求項3記載のグリルによれば、炎口カバーを設けるため炎口の油詰まりを防止することができる。
【0044】
更に、本発明の請求項4記載のグリルによれば、各ノズル体に保炎用燃焼手段を備えるため、ガスの噴出による火炎のリフトを防止して適正な燃焼を維持する。
また、保炎用燃焼手段の火炎をグリル庫内で形成させるため、その火炎の燃焼熱も調理に利用され経済的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両面焼きグリルを正面からみた断面図である。
【図2】両面焼きグリルを側面からみた断面図である。
【図3】テーブルこんろの外観図である。
【図4】ノズル体の断面図である。
【図5】下バーナの斜視図である。
【符号の説明】
1…グリル、 2…グリル庫、 3…焼網、 4…受皿、 5…上バーナ、
6…下バーナ、 11…ガス通路、 17…通し孔、
18…火移り保炎バーナ、 22…火移り用炎口、 23…保炎用炎口、
24…連通口、 33…筒状部、 34…ノズル体、 35…空気孔、
36…パイプ、 37…ノズル孔、 40…下バーナカバー、
41…炎口カバー、 F…被調理物、 G…焼き脂。

Claims (4)

  1. ガスが供給される管状のガス供給体の側に、このガス供給体と連通し、先端に炎口を有する筒状のノズル体を複数突設し、
    上記各ノズル体内、又は上記各ノズル体と上記ガス供給体との連結際の該ガス供給体に、ガス通路を部分的に小径とするノズル部を形成し、
    上記ノズル体の、上記ノズル部よりもガス流れに対する下流位置上記ガス通路を外部と連通させる空気孔をそれぞれ形成して、
    上記ガス供給体へのガスの供給圧で上記ノズル体先端の炎口からガスを噴出させると共に、
    上記空気孔から一次空気を吸引可能としてなるバーナ
    を備えたグリルであって、
    上記グリル庫の左右両側部に箱形状のバーナカバーを備えて、当該バーナカバーの内部空間に上記バーナのガス供給体を配設し、
    当該バーナカバーの内側壁面に複数の通し孔を形成して、これら通し孔に上記各ノズル体をそれぞれ挿通し、ノズル体先端の炎口をグリル庫内に、ノズル体の空気孔を箱体内にそれぞれ位置させたことを特徴とするグリル。
  2. 上記バーナカバーの外側壁面に開口を設けてバーナカバーとグリル外部とを連通し、
    バーナカバーの内側壁面の通し孔を、上記ノズル体の周囲に二次空気供給用の隙間を形成するものとすることで、
    外側壁面からグリル庫外の空気をバーナカバー内に導入して、その導入された空気の一部を、上記空気孔を通して一次空気としてノズル体内に吸引させる一方、
    残りの空気を、上記二次空気供給用の隙間を通して二次空気として、上記ノズル体先端の炎口周囲に供給することを特徴とする請求項1記載のグリル。
  3. 被調理物から飛散する油により上記炎口が詰まらないように炎口カバーを設けたことを特徴とする請求項1または2記載のグリル。
  4. 上記各ノズル体に、上記各炎口から炎を形成させる保炎用燃焼手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のグリル。
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