JP2000290521A - ポリアゾ化合物又はその塩、これらの二種以上を含有してなる染料混合物、及び、それらの繊維材料への適用 - Google Patents

ポリアゾ化合物又はその塩、これらの二種以上を含有してなる染料混合物、及び、それらの繊維材料への適用

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JP2000290521A
JP2000290521A JP11142213A JP14221399A JP2000290521A JP 2000290521 A JP2000290521 A JP 2000290521A JP 11142213 A JP11142213 A JP 11142213A JP 14221399 A JP14221399 A JP 14221399A JP 2000290521 A JP2000290521 A JP 2000290521A
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Katsumi Agata
克実 阿縣
Koji Toishi
好治 戸石
Satoyuki Araki
聡之 荒木
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B62/00Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves
    • C09B62/44Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group not directly attached to a heterocyclic ring
    • C09B62/4401Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group not directly attached to a heterocyclic ring with two or more reactive groups at least one of them being directly attached to a heterocyclic system and at least one of them being directly attached to a non-heterocyclic system
    • C09B62/4403Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group not directly attached to a heterocyclic ring with two or more reactive groups at least one of them being directly attached to a heterocyclic system and at least one of them being directly attached to a non-heterocyclic system the heterocyclic system being a triazine ring
    • C09B62/4411Azo dyes
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0033Blends of pigments; Mixtured crystals; Solid solutions
    • C09B67/0046Mixtures of two or more azo dyes
    • C09B67/0055Mixtures of two or more disazo dyes
    • C09B67/0057Mixtures of two or more reactive disazo dyes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロース繊維を紺色に染色するに有用な繊
維反応性ポリアゾ化合物又はその塩を提供する。 【解決手段】 下記式(I)で示されるポリアゾ化合物
又はその塩。 【化1】 〔式中、X、Xの一方はヒドロキシ、他方はアミノ
を、(R)m、(R)nはスルホ、置換可アルキ
ル、置換可アルコキシ及びハロゲンから選択されるm個
及びn個の置換基を、m、nは0、1又は2を、R
は、水素、置換可アルキルを、D、Dは置換可
フェニル、置換可ナフチルを、D、Dの少なくとも
一方は−SO−CH=CH等で置換され、Yはハロ
ゲノ、置換可ピリジニオ、非繊維反応性基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維反応性のポリア
ゾ化合物又はその塩、これらの二種以上を含有してなる
染料混合物、並びに、上記ポリアゾ化合物又はその塩及
び染料混合物の繊維材料への適用に関し、詳しくは、セ
ルロース系繊維等を紺色に染色する際に有用なポリアゾ
化合物又はその塩、これらの二種以上を含有してなる染
料混合物、並びに、上記ポリアゾ化合物又はその塩及び
染料混合物の繊維材料への適用に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維等を紺色に染色する繊
維反応性のポリアゾ化合物としては、例えば、特開昭5
4−122332号や特開平8−120188号公報等
に記載のものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】本発明者らは、繊維材料の染色等の処理におい
て、上記公知の染料に比べて、染色性能(低塩濃度にお
ける染色性、染色再現性、均染性、ビルドアップ性、有
効染着率及びウォッシュオフ性等)がより良好であり、
且つ、諸堅牢度(耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐汗日光
性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗濯性及び耐過
酸化洗濯性等)に優れた紺色の染色物を与えるような化
合物を開発すべく鋭意研究した結果、特定構造のポリア
ゾ化合物が目的とする性能を示すことを見出して、本発
明を完成するに至った。
【0004】即ち、本発明は、(i)下記一般式(I)
で示されるポリアゾ化合物又はその塩:
【0005】
【化4】
【0006】〔式中、X及びXの一方はヒドロキ
シ、他方はアミノを表し、(R)m及び(R)n
は、互いに独立にスルホ、置換されてもよいC〜C
アルキル、置換されてもよいC〜Cアルコキシ及び
ハロゲンよりなる群から選択される、同一又は相異なる
m個及びn個の置換基を意味し、m及びnは、互いに独
立に0、1又は2である。R及びRは、水素又は置
換されていてもよいアルキルを表し、D及びDは置
換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよい
ナフチルを表し、D及びDのうち少なくとも一方
は、−SO−CH=CH又は−SO−CHCH
Q’(Q’はアルカリの作用で脱離する基を表す。)
で置換されており、Yはクロロ、フルオロ、ブロモ、或
いは、置換されてもよいピリジニオ基又は下記一般式
(Y)、(Y)又は(Y)で示される基を表
す。〕
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R及びRは水素又は置換され
ていてもよいアルキルを表し、Rは置換されていても
よいフェニル又は置換されていてもよいナフチルを表
し、Tは、−CH−、−O−、−S−、−SO
又は−NR−を表し、Rは水素又は置換されていて
もよいアルキルを表し、uは1、2又は3を表す。)、
(ii)上記(i)項記載のポリアゾ化合物又はその塩
の二種以上を含有してなる染料混合物、並びに、(ii
i)上記(i)項記載のポリアゾ化合物又はその塩、或
いは、上記(ii)項記載の染料混合物を用いて繊維材
料を染色又は捺染する方法を提供するものである。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリアゾ化合物
(I)又はその塩において、X及びXの一方はヒド
ロキシで他方はアミノを表すが、Xがアミノであり、
がヒドロキシの場合が好ましい。(R)m及び
(R)nは、互いに独立にスルホ、置換されてもよい
〜Cアルキル、 置換されてもよいC〜C
ルコキシ及びハロゲンよりなる群から選択される、同一
又は相異なるm個及びn個の置換基を意味する。ここ
で、RおよびRで表されるC〜Cアルキル、C
〜Cアルコキシの置換基としては、例えば、ヒドロ
キシ、シアノ、C〜Cアルコキシ、ハロゲノ、カル
バモイル、カルボキシ、アルコキシ(炭素数1〜4)カ
ルボニル、アルキル(炭素数1〜4)カルボニルオキ
シ、スルホ及びスルファモイル等を挙げることができ
る。又、上記C〜Cアルキル、C〜Cアルコキ
シ、並びに、該アルキル及びアルコキシの置換基として
のC〜Cアルコキシ、同じくアルコキシ(炭素数1
〜4)カルボニル及び同じくアルキル(炭素数1〜4)
カルボニルオキシは、直鎖状でもよく、分岐状であって
もよい。
【0010】RおよびRで表される置換されてもよ
いC〜Cアルキルの具体例としては、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、2−ヒドロキシエチ
ル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピ
ル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4
−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、
3,4−ジヒドロキシブチル、シアノメチル、2−シア
ノエチル、3−シアノプロピル、メトキシメチル、エト
キシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチ
ル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、2
−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、クロロメチル、
ブロモメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、
3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、4−クロロ
ブチル、4−ブロモブチル、カルボキシメチル、2−カ
ルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カルボ
キシブチル、1,2−ジカルボキシエチル、カルバモイ
ルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモイル
プロピル、4−カルバモイルブチル、メトキシカルボニ
ルメチル、エトキシカルボニルメチル、2−メトキシカ
ルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、3−
メトキシカルボニルプロピル、3−エトキシカルボニル
プロピル、4−メトキシカルボニルブチル、4−エトキ
シカルボニルブチル、メチルカルボニルオキシメチル、
エチルカルボニルオキシメチル、2−メチルカルボニル
オキシエチル、2−エチルカルボニルオキシエチル、3
−メチルカルボニルオキシプロピル、3−エチルカルボ
ニルオキシプロピル、4−メチルカルボニルオキシブチ
ル、4−エチルカルボニルオキシブチル、スルホメチ
ル、2−スルホエチル、3−スルホプロピル、4−スル
ホブチル、スルファモイルメチル、2−スルファモイル
エチル、3−スルファモイルプロピル及び4−スルファ
モイルブチル等を挙げることができる。
【0011】RおよびRで表される置換されてもよ
いC〜Cアルキルの中でも、RおよびRがそれ
ぞれ独立に、メチル、エチル又はイソプロピルである場
合がより好ましい。RおよびRで表される置換され
てもよいC〜Cアルコキシの具体例としては、例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びt
ert−ブトキシ等が挙げられる。RおよびRで表
されるハロゲンの具体例としては、例えば、フルオロ、
クロロ、ブロモが挙げられる。
【0012】RおよびRとしては、スルホ、メチ
ル、メトキシ及びクロロがより好ましく、スルホが特に
好ましい。m及びnは、互いに独立に0、1又は2であ
るが、1又は2である場合がより好ましい。ここで、m
が1又は2である場合、Rのうち少なくとも一つの置
換位置は、アゾ基のオルソ位であることがより好まし
い。同様に、nが1又は2の場合、Rのうち少なくと
も一つの置換位置は、アゾ基のオルソ位であることがよ
り好ましい。
【0013】R及びRは、水素又は置換されていて
もよいアルキルを表すが、このアルキルは好ましくはC
〜Cアルキルであり、該アルキルの置換基として
は、例えば、ヒドロキシ、シアノ、C〜Cアルコキ
シ、ハロゲノ、カルバモイル、カルボキシ、アルコキシ
(炭素数1〜4)カルボニル、アルキル(炭素数1〜
4)カルボニルオキシ、スルホ及びスルファモイル等を
挙げることができる。
【0014】上記アルキル、該アルキルの置換基として
のC〜Cアルコキシ、同じくアルコキシ(炭素数1
〜4)カルボニル及び同じくアルキル(炭素数1〜4)
カルボニルオキシは、直鎖状でもよく、又、分岐状でも
よい。R及びRで表される置換されていてもよいア
ルキルの具体例としては、例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキ
シプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ
ブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチ
ル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロ
キシブチル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シ
アノプロピル、メトキシメチル、エトキシメチル、2−
メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプ
ロピル、3−エトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−
メトキシプロピル、クロロメチル、ブロモメチル、2−
クロロエチル、2−ブロモエチル、3−クロロプロピ
ル、3−ブロモプロピル、4−クロロブチル、4−ブロ
モブチル、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、
3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、1,
2−ジカルボキシエチル、カルバモイルメチル、2−カ
ルバモイルエチル、3−カルバモイルプロピル、4−カ
ルバモイルブチル、メトキシカルボニルメチル、エトキ
シカルボニルメチル、2−メトキシカルボニルエチル、
2−エトキシカルボニルエチル、3−メトキシカルボニ
ルプロピル、3−エトキシカルボニルプロピル、4−メ
トキシカルボニルブチル、4−エトキシカルボニルブチ
ル、メチルカルボニルオキシメチル、エチルカルボニル
オキシメチル、2−メチルカルボニルオキシエチル、2
−エチルカルボニルオキシエチル、3−メチルカルボニ
ルオキシプロピル、3−エチルカルボニルオキシプロピ
ル、4−メチルカルボニルオキシブチル、4−エチルカ
ルボニルオキシブチル、スルホメチル、2−スルホエチ
ル、3−スルホプロピル、4−スルホブチル、スルファ
モイルメチル、2−スルファモイルエチル、3−スルフ
ァモイルプロピル及び4−スルファモイルブチル等を挙
げることができる。
【0015】R及びRとしては、水素、メチル又は
エチルがより好ましく、水素が特に好ましい。
【0016】Yは、クロロ、フルオロ又はブロモ、或い
は、置換されてもよいピリジニオ基又は下記一般式(Y
)、(Y)又は(Y)で示される基を表す。
【0017】
【化6】 (式中、R及びRは水素又は置換されていてもよい
アルキルを表し、Rは置換されていてもよいフェニル
又は置換されていてもよいナフチルを表し、Tは、−
CH−、−O−、−S−、−SO−又は−NR
を表し、Rは水素又は置換されていてもよいアルキル
を表し、uは1、2又は3を表す。)
【0018】D及びDは、互いに独立に置換されて
いてもよいフェニル又は置換されていてもよいナフチル
を表し、D及びDのうち少なくとも一方は、−SO
−CH=CH又は−SO−CHCHQ’
(Q’はアルカリの作用で脱離する基)で置換されてい
るが、上記フェニル及びナフチルの置換基としては、例
えば、C〜Cの直鎖もしくは分岐状のアルキル、C
〜Cアルコキシ、カルボキシ、スルホ、ハロゲノ、
ニトロ、−SOCH=CH及び−SOCHCH
Q’を表す。Q’としては、例えば、硫酸エステル、
チオ硫酸エステル、燐酸エステル、酢酸エステル等の
基、ハロゲノなどを挙げることができる。中でも、硫酸
エステル基およびクロロが好ましい。
【0019】又、D及びDで表されるフェニル又は
置換されていてもよいナフチルの置換基としては、下記
一般式(III)が挙げられる。
【0020】
【化7】
【0021】(式中、R11は、同一又は相異なって、
と同義であり、Tは、同一又は相異なって、Yと同
義であり、Uは、T及びYとは同一又は相異なって、前
記式(Y)、(Y)又は(Y)で示される基を表
す。)
【0022】D及びDは、好ましくは、−SO
H=CH及び−SOCHCHQ’(Q’は前記
の意味を有する)の群から選ばれる少なくとも1個の置
換基で置換されているフェニル又はナフチル基であり、
この場合、更に前記例示の別の置換基、例えばC〜C
アルキル、C〜Cアルコキシ等を有していてもよ
い。
【0023】D及びDで表されるフェニルとして、
具体的には、無置換のフェニルや、C〜Cアルキ
ル、C〜Cアルコキシ、カルボキシ、スルホ、ハロ
ゲノ、ニトロ、−SOCH=CH基及び−SO
CHQ’(Q’は前記の意味を有する)基及び一
般式(III)で示される基の群から選ばれる1、2も
しくは3個の置換基により置換されたフェニル等が挙げ
られる。
【0024】D及びDで表されるフェニルの中で
も、遊離酸の形が、下記一般式(D)又は(D)で
示される基が好ましい。
【0025】
【化8】
【0026】〔式中、R12は水素、C〜Cアルキ
ル、C〜Cアルコキシ又はカルボキシを表し、vは
1又は2を表し、R13及びR14は、互いに独立に、
水素、C〜Cアルキル、 C〜Cアルコキシ、
カルボキシ、スルホ又はハロゲノを表し、Qは−SO
CH=CH及び−SOCHCHQ’(Q’は前
記の意味を有する)を表す。〕
【0027】ここで、前記式(D)の具体例として
は、以下のものが例示される。
【0028】
【化9】
【0029】又、前記式(D)の具体例としては以下
のものが例示される。
【0030】
【化10】
【0031】〔式中、Qは、前記の意味を表す。〕
【0032】前記式(D)及び(D)で示される基
の中でも、式(D)のR13及びR14が互いに独立
に水素、メチル、メトキシ又はカルボキシであって、か
つ、Qが−SOCHCHOSOHであるもの
が、特に好ましい。
【0033】D及びDで表されるナフチルとして、
好ましくは、−SOCH=CH、−SOCH
Q’(Q’は前記の意味を有する)及びスルホの群
から選ばれる1、2もしくは3個の置換基により置換さ
れたナフチルが挙げられる。
【0034】これらの中でも、遊離酸の形が、下記式
(D)又は(D)で示される基が、より好ましい。
【0035】
【化11】
【0036】〔式中、wは、0、1又は2を表し、x
は、0又は1を表し、Qは、前記の意味を表す。〕
【0037】ここで、一般式(D)で示される基とし
ては、以下のものが例示される。
【0038】
【化12】
【0039】又、一般式(D)で示される基として
は、以下のものが例示される。
【0040】
【化13】
【0041】〔Qは、前記の意味を表す。〕
【0042】一般式(D)及び(D)で示される基
の中でも、式(D)中のQが−SOCHCH
SOHであるナフチルが、特に好ましい。
【0043】D及びDとしては、互いに独立に、一
般式(D)又は(D)の基が特に好ましい。本発明
におけるポリアゾ化合物(I)又はその塩、及び、前記
式(III)の基において、Y及びTは互いに独立に、
ハロゲノ、置換されていてもよいピリジニオ、或いは、
式(Y)、(Y)又は(Y)で示される基を表
す。
【0044】ここで、Y又はTがハロゲノの場合の具体
例としては、フルオロ、クロロ、ブロモ等を挙げること
ができる。
【0045】Y又はTが置換されていてもよいピリジニ
オの場合の具体例としては、例えば、カルボキシ、カル
バモイル、スルホ、ハロゲノ及び置換されていてもよい
〜Cアルキルの群から選ばれる基で置換されてい
てもよいピリジニオ等が挙げられる。
【0046】ここで、置換されていてもよいC〜C
アルキルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル、2
−スルホエチル等を挙げることができる。
【0047】かかるピリジニオの具体例としては、ピリ
ジニオ、2−、3−又は4−カルボキシピリジニオ、2
−、3−又は4−カルバモイルピリジニオ、3−スルホ
ピリジニオ、4−(2−スルホエチル)ピリジニオ、3
−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニオ、4−クロロピ
リジニオ、3−メチルピリジニオ、及び3,5−ジカル
ボキシピリジニオ等を挙げることができる。
【0048】Y又はTが置換されていてもよいピリジニ
オの場合、好ましくはカルボキシ又はカルバモイルで置
換されているピリジニオであり、3−又は4−カルボキ
シピリジニオが特に好ましい。
【0049】前記一般式(Y)及び(Y)で示され
る基中、R及びRは、互いに独立に、水素又は置換
されていてもよいアルキルを表す。
【0050】かかる置換されていてもよいアルキルとし
ては、例えばC〜Cアルコキシ、スルホ、カルボキ
シ、スルファモイル、カルバモイル、ヒドロキシ、ハロ
ゲノ、シアノ、カルボン酸エステル、スルホン酸エステ
ル、置換されていてもよいフェニル及びスルファートの
群から選ばれる1又は2個の置換基により置換されてい
てもよいC〜Cアルキルが挙げられる。
【0051】R及びRで表される置換されていても
よいアルキルの具体例としては、前記R、R及びR
で例示したアルキルの他、置換されていてもよいベン
ジル等を挙げることができる。
【0052】R及びRで表される置換されていても
よいアルキルとしては、好ましくは、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−スル
ホエチル、2−メトキシエチル、2−カルボキシエチ
ル、2−カルバモイルエチル、2−スルファモイルエチ
ル、ベンジル、2−、3−又は4−スルホベンジル等で
ある。
【0053】前記一般式(Y)で示される基中、T
は−CH−、−O−、−S−、−SO−又は−NR
−を表し、Rは水素又は置換されていてもよいアル
キルを表すが、かかるRとしては、例えば、水素、C
〜Cアルキル、及び、C〜Cアルコキシで置換
されたC〜Cアルキル等を挙げることができる。
【0054】Rとしては、水素原子、メチル、エチル
が、特に好ましい。
【0055】又、前記式(Y)中において、uは1、
2又は3の整数を意味する。
【0056】前記式(Y)で示される基の具体例とし
ては、例えば、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、
n−アルキルピペラジノ及びモルホリノ等を挙げること
ができる。
【0057】中でも、Tが−CH−又は−O−であ
り、かつ、uが2である場合、つまり、ピペリジノ又は
モルホリノが特に好ましい。
【0058】前記一般式(Y)で示される基中、R
は置換されていてもよいフェニル又は置換されていても
よいナフチルを表す。
【0059】前記式(Y)で示される基中、Rで表
される置換されていてもよいフェニルとしては、例え
ば、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、スル
ホ、カルボキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、シアノ、カル
バモイル、スルファモイル、カルボン酸エステル、2−
ヒドロキシエチルスルホニル、アミノ、アシルアミノ及
びC〜Cアルキルにより置換されたアミノの群から
選ばれる1又は2個の置換基により置換されていてもよ
いフェニル等を挙げることができる。
【0060】かかるフェニルの具体例としては、例え
ば、フェニル、2−、3−又は4−メチルフェニル、2
−、3−又は4−メトキシフェニル、2−、3−又は4
−エチルフェニル、2−、3−又は4−エトキシフェニ
ル、2−、3−又は4−カルボキシフェニル、2−、3
−又は4−クロロフェニル、2−、3−又は4−スルホ
フェニル、2−スルホ−4−メトキシフェニル、2−、
3−又は4−ヒドロキシフェニル等が、好ましいものと
して挙げられる。
【0061】前記(Y)で示される基中、Rで表さ
れる置換されていてもよいナフチルとしては、例えば、
〜Cアルキル、C〜Cのアルコキシ、スル
ホ、カルボキシ、ハロゲノ及びヒドロキシの群から選ば
れる1、2又は3個の置換基により置換されていてもよ
いナフチル等を挙げることができる。
【0062】かかるナフチルとして好ましくは、例え
ば、2−、3−、4−、5−、6−、7−又は8−スル
ホ−1−ナフチル、1−、5−、6−、7−又は8−ス
ルホ−2−ナフチル、1,5−、5,7−、6,8−、
4,8−、4,7−、3,8−、4,6−、3,7−又
は3,6−ジスルホ−2−ナフチル、4,6,8−、
2,4,7−又は3,6,8−トリスルホ−1−ナフチ
ル、1,5,7−、4,6,8−又は3,6,8−トリ
スルホ−2−ナフチル等が挙げられる。
【0063】本発明におけるポリアゾ化合物(I)又は
その塩において、Y、T及び/又はUが前記式
(Y)で示される基である場合、このような式 (Y
)基を形成するのに用いられるアミン化合物(H
)としては、例えば次のようなものを挙げることが
出来る。
【0064】イ)アンモニア; ロ)下記の脂肪族アミン類; メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イ
ソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミ
ン、sec−ブチルアミン、アリルアミン、2−クロロ
エチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−アミノ
エタノール、2−メチルアミノエタノール、2−アセチ
ルアミノエチルアミン、1−アミノ−2−プロパノー
ル、3−メトキシプロピルアミン、1−アミノ−3−ジ
メチルアミノプロパン、2−アミノエタンスルホン酸ア
ミド、2−アミノエタンスルホン酸、アミノメタンスル
ホン酸、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸、2−ス
ルファートエチルアミン、アミノ酢酸、3−アミノプロ
ピオン酸、3−アミノプロピオン酸アミド、ε−アミノ
カプロン酸、ベンジルアミン、2−、3−又は4−スル
ホベンジルアミン、2−、3−又は4−クロロベンジル
アミン、2−、3−又は4−メチルベンジルアミン、2
−フェニルエチルアミン等。
【0065】かかる式 HNRで示されるアミン化
合物として、特に好ましいものとしては、例えば、アン
モニア、メチルアミン、エチルアミン、タウリン、モノ
エタノールアミンを挙げることができる。
【0066】本発明におけるポリアゾ化合物(I)にお
いて、Y、T及び/又はUが、前記式(Y3)で示さ
れる基である場合、このような式 (Y)基を形成す
るのに用いられるアミン化合物(HNR)として
は、例えば次のようなものを挙げることができる。
【0067】1−アミノベンゼン、1−アミノ−2−、
−3−又は−4−メチルベンゼン、1−アミノ−2,4
−、−3,4−又は−3,5−ジメチルベンゼン、1−
アミノ−2−、−3−又は−4−エチルベンゼン、1−
アミノ−2−、−3−又は−4−メトキシベンゼン、1
−アミノ−2−、−3−又は−4−エトキシベンゼン、
1−アミノ−2−、−3−又は−4−クロロベンゼン、
1−アミノ−2−、−3−又は−4−ブロモベンゼン、
1−アミノ−2−、−3−又は−4−フルオロベンゼ
ン、3−又は4−アミノフェニルメタンスルホン酸、2
−、3−又は4−アミノベンゼンスルホン酸、3−又は
4−メチルアミノベンゼンスルホン酸、3−又は4−エ
チルアミノベンゼンスルホン酸、5−アミノベンゼン−
1,3−ジスルホン酸、6−アミノベンゼン−1,3−
又は−1,4−ジスルホン酸、4−アミノベンゼン−
1,2−ジスルホン酸、4−アミノ−5−メチルベンゼ
ン−1,2−ジスルホン酸、2−、3−又は4−アミノ
安息香酸、5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン
酸、5−アミノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、
4−アミノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、5−
アミノ−2−エトキシベンゼンスルホン酸、N−メチル
アミノベンゼン、N−エチルアミノベンゼン、1−メチ
ルアミノ−3−又は−4−メチルベンゼン、1−エチル
アミノ−3−又は−4−メチルベンゼン、1−メチルア
ミノ−2−、−3−又は−4−クロロベンゼン、1−エ
チルアミノ−2−、−3−又は−4−クロロベンゼン、
1−(2−ヒロドキシエチル)アミノ−3−メチルベン
ゼン、3−又は4−メチルアミノ安息香酸、1−アミノ
−2−メトキシ−5−メチルベンゼン、1−アミノ−
2,5−ジメトキシベンゼン、2−、3−又は4−アミ
ノフェノール、1−アミノ−3−又は−4−アセチルア
ミノベンゼン、2,4−又は2,5−ジアミノベンゼン
スルホン酸、1−アミノベンゼン−3−又は−4−(β
−ヒドロキシエチルスルホン)、2−、4−、5−、6
−、7−又は8−アミノナフタレン−1−スルホン酸、
1−、4−、5−、6−、7−又は8−アミノナフタレ
ン−2−スルホン酸、7−メチルアミノナフタレン−2
−スルホン酸、7−エチルアミノナフタレン−2−スル
ホン酸、7−ブチルアミノナフタレン−2−スルホン
酸、7−イソブチルアミノナフタレン−2−スルホン
酸、4−、5−、6−、7−又は8−アミノナフタレン
−1,3−ジスルホン酸、2−、3−又は4−アミノナ
フタレン−1,5−ジスルホン酸、4−又は8−アミノ
ナフタレン−1,6−ジスルホン酸、4−アミノナフタ
レン−1,7−ジスルホン酸、3−又は4−アミノナフ
タレン−2,6−ジスルホン酸、3−又は4−アミノナ
フタレン−2,7−ジスルホン酸、6−又は7−アミノ
ナフタレン−1,3,5−トリスルホン酸、4−、7−
又は8−アミノナフタレン−1,3,6−トリスルホン
酸、4−アミノナフタレン−1,3,7−トリスルホン
酸等;
【0068】かかる式 HNRで示されるアミン
化合物として、特に好ましいものとしては、例えば、ア
ニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、2
−、3−又は4−クロロアニリン、N−メチル−2−、
−3−又は−4−クロロアニリン、N−エチル−2−、
−3−又は−4−クロロアニリン、2−、3−又は4−
メチルアニリン、2−、3−又は4−エチルアニリン、
2−、3−又は4−メトキシアニリン、2−、3−又は
4−エトキシアニリン、2−、3−又は4−ヒドロキシ
アニリン、アニリン−2−、−3−又は−4−スルホン
酸、3−又は4−メチルアミノベンゼンスルホン酸、3
−又は4−エチルアミノベンゼンスルホン酸、2−、3
−又は4−カルボキシアニリンを挙げることができる。
また、本発明におけるポリアゾ化合物(I)又その塩は
混合物の形であってもよい。好ましくは、アルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、及びそれらを含有する混合物
であり、中でもナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩
及びそれらを含有する混合物が特に好ましい。
【0069】さらに、本発明におけるポリアゾ化合物
(I)又はその塩としては、下記一般式(II)で示さ
れるものがより好ましい。
【0070】
【化14】 [式中、D、D及びYは上記の意味を表し、R
びR10は互いに独立に水素、スルホ、メトキシ又はメ
チルを表す。]
【0071】一般式(II)で示される化合物又はその
塩の中でも、D、DがQ(Qは上記の意味を表す)
により置換されているフェニル又はナフチル基である場
合が、特に好ましい。
【0072】本発明のポリアゾ化合物(I)又はその塩
の製造方法は特に限定されないが、例えば次のようにし
て製造することができる。
【0073】先ず、ポリアゾ化合物(I)又はその塩の
うち、下記一般式(Ia)で示されるものは、例えば、
次の第一の方法で製造することができる。
【0074】
【化15】
【0075】1モル当量の下記式(IV)、
【0076】
【化16】
【0077】で示される化合物を、酸性媒体(好ましく
は塩酸を含有する媒体)中で亜硝酸塩(好ましくは亜硝
酸ナトリウム)でテトラゾ化し、得られたテトラゾ化合
物を酸性、中性又はアルカリ性媒体中で、0.5モル当
量の下記式(V)
【0078】
【化17】
【0079】で示されるカップリング成分及び0.5モ
ル当量の下記式(VI)
【0080】
【化18】
【0081】[ここで、式(V)および(VI)の化合
物は、D、Dで表される残基のジアゾニウム塩とH
酸又はK酸を常法によりカップリングさせて製造するこ
とができ、式中、R、R、R、R、D
、Y、mおよびnは、上記の意味である。]で示さ
れるカップリング成分と、カップリング反応させること
により得ることができる。
【0082】前記式(V)と(VI)の化合物が、同一
のカップリング成分であれば、1モル当量の式(IV)
のテトラゾ化合物を、約2モル当量の式(V)の化合物
と反応させることが有利である。
【0083】本発明のポリアゾ化合物(I)又はその塩
のうち、下記一般式(Ib)で示されるものは、例え
ば、次の第二の方法で製造することができる。
【0084】
【化19】
【0085】1モル当量の下記式(IV)、
【0086】
【化20】
【0087】で示される化合物を、酸性媒体(好ましく
は塩酸を含有する媒体)中で、亜硝酸塩(好ましくは亜
硝酸ナトリウム)でテトラゾ化し、得られたテトラアゾ
化合物を、2モル当量の下記式(VII)
【0088】
【化21】
【0089】で示されるカップリング成分と酸性媒体中
でカップリングさせ、さらに、1モル等量の下記式(V
III) D−NH (VIII) のジアゾ化物、及び1モル等量の下記式(IX) D−NH (IX) (式中、R、R、R、R、D、D、Y、m
及びnは、上記の意味である)のジアゾ化物を酸性、中
性又はアルカリ性媒体中で、順次カップリングさせるこ
とにより製造することができる。
【0090】ここで、式(VII)の具体的な例はH酸
又はK酸である。
【0091】また、式(IV)の化合物は公知である
か、又は、公知の方法に準じて製造することができる。
例えば、Yがハロゲンである場合、2,4,6−トリハ
ロゲノ−s−トリアジンと下記式(X)及び(XI)で
表されるアミンを任意の順序で縮合することにより製造
することができる。
【0092】
【化22】
【0093】(式中、R、R、R、R、mおよ
びnは、上記の意味である)
【0094】Yが置換されてもよいピリジニオ、或いは
一般式(Y)、(Y)又は(Y)で表される基で
ある場合は、2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジ
ン、上記式(X)の化合物、上記式(XI)の化合物及
び下記式(XIII) Y−H (XII) (但し、Yが置換されていてもよいピリジニオの場合、
該式はYで表される。)の化合物を、任意の順序で縮合
させることにより製造することができる。
【0095】また、Yが置換されてもよいピリジニオ、
或いは一般式(Y)、(Y)又は(Y)で表され
る基の場合、先に2,4,6−トリハロゲノ−s−トリ
アジンに上記式(X)、(XI)を縮合させて得た化合
物を、酸性媒体(好ましくは塩酸を含有する媒体)中
で、好ましくは亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム)でテトラ
ゾ化して得られた化合物をカップリングさせた後、前記
一般式(XII)で表されるアミン成分を縮合すること
によっても製造することができる。
【0096】本発明のポリアゾ化合物(I)又はその塩
及びその原料となる化合物を得るに当たり、前記2,
4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンの具体化合物と
しては、例えば、塩化シアヌル、フッ化シアヌル等を挙
げることができる。
【0097】2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジ
ンとの縮合反応においては、その縮合順序は特に制限さ
れるものではなく、縮合反応の条件も特に制限されない
が、例えば、一番目の縮合は温度−10℃ないし40℃
でpH1ないし10の条件下で実施し、二番目の縮合は
温度0℃ないし70℃でpH2ないし10の条件下で実
施し、三番目の縮合は温度10℃ないし100℃でpH
2ないし9の条件下で実施される。
【0098】更に、本発明のポリアゾ化合物(I)又は
その塩を得るに当たり、Qで表される基が−CH2CH
2Q’であって、アルカリの作用で脱離する基Q’が、
例えば、硫酸エステルや燐酸エステルのようなエステル
である場合、当該エステル基の形成は縮合反応の後に行
ってもよい。即ち、前記したQのかわりに、下記式(Q
−a)、 −SO−CHCH−OH (Q−a) で示される基を有する本発明のポリアゾ化合物(I)又
はその塩の前駆体を用い、常法にしたがってエステル化
を行う方法(即ち、当該エステル基の形成を縮合反応の
後に行う方法)によっても、一般式(I)の化合物又は
その塩を得ることができる。
【0099】本発明のポリアゾ化合物(I)又はその塩
は、例えば、繊維材料を染色又は捺染する反応染料とし
て用いることができる。かかる材料としては、ヒドロキ
シル基及び/又はカルボンアミド基を含有するものであ
れば特に限定されないが、例えば、天然又は再生セルロ
ース繊維材料、天然又は合成ポリアミド繊維材料、ポリ
ウレタン繊維材料、皮革、及びこれらを含有する混紡材
料等を挙げることができる。
【0100】天然セルロース繊維材料として、具体的に
は、木綿、あるいはその他の植物繊維、例えばリネン、
麻、ジュート及びラミー繊維等を挙げることができる。
再生セルロース繊維材料として、具体的には、レーヨ
ン、ポリノジック、キュプラ繊維、及び商品名「テンセ
ル」、「タフセル」、「モダール」、「セルティマ」等
を挙げることができる。天然又は合成ポリアミド繊維材
料として、具体的には、羊毛、その他の動物毛、絹、ポ
リアミド−6,6、ポリアミド−6、ポリアミド−1
1、ポリアミド−4等を挙げることができる。また、こ
れらを含有する混紡材料としては、これらの繊維材料の
混紡材料の他、これらの繊維材料と、ポリエステル、ナ
イロン、アクリル等の合成繊維との混紡材料等も例示す
ることができる。
【0101】本発明化合物は、上述の材料上に、特に上
述の繊維材料上に、物理化学的性状に応じた方法で染色
又は捺染することができる。
【0102】具体的には、例えば、上述の繊維材料上
に、吸尽染色法、コールドバッチアップ法、連続染色
法、捺染法等の方法により染色又は捺染する方法を挙げ
ることができる。例えばセルロース繊維材料上に吸尽染
色する場合、炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、重炭酸ソー
ダ、苛性ソーダのような酸結合剤の存在下、必要に応じ
て、芒硝や食塩等の中性塩を加え、さらに必要に応じ
て、溶解助剤、浸透剤又は均染剤等を併用し、30〜1
00℃の温度で染色する方法等が例示される。ここで酸
結合剤、中性塩等の添加は、一度に行ってもよく、又常
法により分割して行ってもよい。セルロース繊維上にコ
ールドバッチアップ法で染色する場合においては、芒硝
や食塩等の中性塩、及び、苛性ソーダやケイ酸ソーダ等
の酸結合剤を用いてパジング後、密閉包装材料中に一定
温度で放置して処理する方法等が例示される。セルロー
ス繊維上に連続染色法で染色する場合においては、炭酸
ソーダや重炭酸ソーダ等の酸結合剤の存在下、公知の方
法で室温又は高められた温度でパジング後、スチーミン
グ又は乾熱により処理する一相パジング法や、本発明の
化合物が溶解されているパジング液に繊維を浸漬後、芒
硝や食塩等の中性塩、及び、苛性ソーダやケイ酸ソーダ
等の酸結合剤をパジングし、スチーミング又は乾熱する
ことにより処理する二相パジング法等が例示される。
【0103】セルロース繊維上に捺染を行う場合におい
ては、一相で、重曹等の結合剤を含有する捺染ペースト
で印捺し、次い80℃以上の高温でスチーミングする方
法や、二相で、例えば中性又は弱酸性の捺染ペーストで
印捺し、これを電解質含有のアルカリ性浴に通過させた
後、又はアルカリ性の電解質含有パジング液でオーバー
パジングし、その後スチーミング又は乾熱することによ
り処理する方法等が例示される。ここで、捺染ペースト
には、例えばアルギン酸ソーダや澱粉エーテル等の糊剤
及び/又は乳化剤を含んでいてもよく、また必要に応じ
て、例えば尿素等の捺染助剤及び/又は分散剤を含んで
いてもよい。
【0104】セルロース繊維上に本発明のポリアゾ化合
物(I)又はその塩を染色又は捺染する場合、用いられ
る酸結合剤は特に限定されないが、例えば、アルカリ金
属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と無
機又は有機酸との水溶性塩基性塩、あるいは加熱状態で
アルカリを遊離する化合物等を例示できる。特に、アル
カリ金属の水酸化物及び弱ないし中程度の強さの無機又
は有機酸のアルカリ金属塩が挙げられ、これらの中で
も、ナトリウム又はカリウムの水酸化物、ナトリウム塩
及びカリウム塩が好ましい。このような酸結合剤として
具体的には、上述した炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、重
炭酸ソーダ、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、
重曹の他に、苛性カリ、蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一又
は第二燐酸ソーダ、トリクロロ酢酸ソーダなども挙げら
れる。
【0105】合成又は天然のポリアミド繊維上や、ポリ
ウレタン繊維上に吸尽染色する場合においては、酸性〜
弱酸性の染浴中、pH値の制御下、本発明の化合物を吸
尽させ、次いで60〜120℃程度の温度下、中性〜ア
ルカリ性のpH値に変化させる方法等が例示される。こ
こで必要に応じて、均染剤等、例えば塩化シアヌルと3
倍モル量のアミノベンゼンスルホン酸又はアミノナフタ
レンスルホン酸との縮合生成物あるいは、例えばステア
リルアミンとエチレンオキサイドとの付加生成物等の均
染剤等を用いても差し支えない。
【0106】本発明化合物は、特にセルロース繊維材料
を染色又は捺染する際に、再現性に優れており、均染性
やウオッシュオフ性が良好であり、高いビルドアップ性
を有し、且つ、有効染着率が高いものである。又、低塩
濃度で染色し得るという利点がある。
【0107】さらに、本発明化合物を用いることによ
り、各種の堅牢度、特に耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐
汗日光性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗濯性や
耐過酸化洗濯性が良好な染色物及び捺染物が得られる。
【0108】本発明のポリアゾ化合物(I)又はその塩
は、所望の色相を得るために、必要に応じて本発明の特
徴を損なわない範囲で、他の染料と混合して使用するこ
とができる。混合して使用する染料としては、反応染料
であれば特に制約はないが、例えば、反応基としてスル
ファトエチルスルホン基、ビニルスルホン基、モノクロ
ロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、モノニコ
チン酸トリアジン基、ジクロロトリアジン基、ジフルオ
ロモノクロロピリミジン基、および、トリクロロピリミ
ジン基の少なくとも1種を、少なくとも1つ以上有する
染料、又はSumifix、Sumifix Supr
a、 Sumifix HF、Remazol、Lev
afix、Procion、Cibacron、Bas
ilen、Drimarene、Kayacion、K
ayacelon Reactなどの冠称名で市販され
ている染料、更には、特開昭50−178号、特開昭5
1−17538号、特開昭56−9483号、特開昭5
6−15481号、特開昭56−118976号、特開
昭56−128380号、特開昭57−2365号、特
開昭57−89679号、特開昭57−143360
号、特開昭58−191755号、特開昭59−154
51号、特開昭59−96174号、特開昭59−16
1463号、特開昭60−6754号、特開昭60−1
23559号、特開昭60−229957号、特開昭
60−260654号、特開昭61−126175号、
特開昭61−155469号、特開昭61−22525
6号、特開昭63−77974号、特開昭63−225
664号、特開平1−185370号、特開平3−77
0号、特開平5−247366号、特開平6−2874
63号の各公報に記載されている染料及びC.I.Re
active Blue19、C.I.Reactiv
e Black5で表される染料等が例示される。
【0109】
【発明の効果】本発明のポリアゾ化合物(I)又はその
塩は、紺色の反応染料として有用であり、例えば、ビル
ドアップ性や均染性等の染色性に優れており、又、本発
明の方法によれば、諸堅牢度に優れた紺色の染色物や捺
染物が再現性よく得られる。
【0110】
【実施例】以下、例により本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によって限定されるものではな
い。例中、部は重量部を表す。
【0111】例1 塩化シアヌル18.4部と2,4−ジアミノベンゼンス
ルホン酸18.8部を、水性媒体中、pH2〜4、0〜
15℃で縮合させ、次に2,5−ジアミノベンゼンスル
ホン酸18.8部をpH2〜8、0〜25℃で縮合さ
せ、2−(3−アミノ−4−スルホフェニル)アミノ−
4−(4−アミノ−3−スルホフェニル)アミノ−6−
クロロ−1,3,5−トリアジンを得た。これを常法に
より、テトラゾ化させた後、常法により合成した7−
〔4−(β−スルファートエチルスルホニル)〕フェニ
ルアゾ−1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン−3,
6−ジスルホン酸61.2部の懸濁液に滴下してカップ
リングさせた後、塩析または蒸発乾燥により、遊離酸の
形で、下式(1)で示されるポリアゾ化合物を得た。
【0112】
【化23】 (λmax=620nm in HO)
【0113】例2 例1において使用した塩化シアヌル、2,4−ジアミノ
ベンゼンスルホン酸、2,5−ジアミノベンゼンスルホ
ン酸、7−〔4−(β−スルファートエチル)スルホニ
ル)〕フェニルアゾ−1−ヒドロキシ−8−アミノナフ
タレン−3,6−ジスルホン酸の代わりに、順に、下記
の表1〜3の第2欄、第3欄、第4欄及び第5欄の化合
物を用いて、例1と同様の方法で合成し、各々対応する
ポリアゾ化合物を得る。尚、上記の合成に際して、塩化
シアヌルに対する一次及び二次縮合の順序を替えて行っ
ても、同様の結果が得られる。また、第5欄の化合物の
代わりに、それぞれ対応するヒドロキシ体[例えば、第
5欄の化合物が7−〔4−(β−ヒドロキシエチルスル
ホニル)〕フェニルアゾ−1−ヒドロキシ−8−アミノ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸]を用いて合成し、
後の段階で常法により硫酸エステル化を行っても、同様
の結果が得られる。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】例3 塩化シアヌル18.4部と2,4−ジアミノベンゼンス
ルホン酸18.8部を、水性媒体中、pH2〜4、0〜
15℃で縮合させ、次に2,5−ジアミノベンゼンスル
ホン酸18.8部をpH2〜8、0〜25℃で縮合さ
せ、2−(3−アミノ−4−スルホフェニル)アミノ−
4−(4−アミノ−3−スルホフェニル)アミノ−6−
クロロ−1,3,5−トリアジンを得る。これを常法に
より、テトラゾ化後、1−アミノ−8−ヒドロキシナフ
タレン−3,6−ジスルホン酸31.9部とpH1〜
4、0〜20℃でカップリングさせ、これに4−(β−
スルファートエチルスルホニル)アニリン28.1部を
常法によりジアゾ化して得る液を滴下してカップリング
後、塩析または蒸発乾燥により、遊離酸の形で下式
(2)で示されるポリアゾ化合物を得る。
【0118】
【化24】
【0119】例4 例3において使用した塩化シアヌル、2,4−ジアミノ
ベンゼンスルホン酸、エタノールアミン、2,5−ジア
ミノベンゼンスルホン酸、1−アミノ−8−ヒドロキシ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸、4−(β−スルフ
ァートエチルスルホニル)アニリンの代わりに、順に下
記の表4〜5の第2欄、第3欄、第4欄、第5欄および
第6欄の化合物を用いて、例7と同様の方法で合成し、
各々対応するポリアゾ化合物を得る。尚、上記の合成に
際して、塩化シアヌルに対する一次、二次及び三次縮合
の順序を替えて行っても、同様の結果である。また、第
6欄の化合物の代わりに、それぞれ対応するヒドロキシ
体[例えば、第6欄の化合物が4−(β−ヒドロキシエ
チルスルホニル)アニリン]を用いて合成し、後の段階
で常法により硫酸エステル化を行っても、同様の結果が
得られる。
【0120】
【表4】
【0121】
【表5】
【0122】例5 塩化シアヌル18.4部と2,4−ジアミノベンゼンス
ルホン酸18.8部を、水性媒体中、pH2〜4、0〜
15℃で縮合させ、次にタウリン12.5部をpH2〜
9、0〜25℃で縮合させ、さらに2,5−ジアミノベ
ンゼンスルホン酸18.8部をpH1.5〜4、40〜
100℃で縮合させ、2−(3−アミノ−4−スルホフ
ェニル)アミノ−4−(4−アミノ−3−スルホフェニ
ル)アミノ−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−
1,3,5−トリアジンを得た。これを常法により、テ
トラゾ化させた後、常法により合成した7−〔4−(β
−スルファートエチルスルホニル)〕フェニルアゾ−1
−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸61.2部の懸濁液に滴下してカップリングさせ
た後、塩析または蒸発乾燥により、遊離酸の形で下式
(3)で示されるポリアゾ化合物を得た。
【0123】
【化25】 (λmax=624nm in HO)
【0124】例6 例5において使用した2,4−ジアミノベンゼンスルホ
ン酸、エタノールアミン、2,5−ジアミノベンゼンス
ルホン酸、7−〔4−(β−スルファートエチルスルホ
ニル)〕フェニルアゾ−1−ヒドロキシ−8−アミノナ
フタレン−3,6−ジスルホン酸の代わりに、順に下記
の表6〜8の第2欄、第3欄、第4欄および第5欄の化
合物を用いて、例5と同様の方法で合成し、各々対応す
るポリアゾ化合物を得る。尚、上記の合成に際して、塩
化シアヌルに対する一次、二次及び三次縮合の順序を替
えて行っても、同様の結果が選られる。また、第5欄の
化合物の代わりに、それぞれ対応するヒドロキシ体[例
えば、第5欄の化合物が7−〔4−(β−ヒドロキシエ
チルスルホニル)〕フェニルアゾ−1−ヒドロキシ−8
−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸]を用いて
合成し、後の段階で常法により硫酸エステル化を行って
も、同様の結果が得られる。
【0125】
【表6】
【0126】
【表7】
【0127】
【表8】
【0128】例7 塩化シアヌル18.4部と2,4−ジアミノベンゼンス
ルホン酸18.8部を、水性媒体中、pH2〜4、0〜
15℃で縮合させ、次にエタノールアミン6.1部をp
H2〜9、0〜25℃で縮合させ、さらに2,5−ジア
ミノベンゼンスルホン酸18.8部をpH1.5〜4、
40〜100℃で縮合させ、2−(3−アミノ−4−ス
ルホフェニル)アミノ−4−(4−アミノ−3−スルホ
フェニル)アミノ−6−(2−ヒドロキシエチルアミ
ノ)−1,3,5−トリアジンを得る。これを常法によ
り、テトラゾ化後、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタ
レン−3,6−ジスルホン酸31.9部とpH1〜4、
0〜20℃でカップリングさせ、これに4−(β−スル
ファートエチルスルホニル)アニリン28.1部を常法
によりジアゾ化して得る液を滴下してカップリング後、
塩析または蒸発乾燥により、遊離酸の形で下式(4)で
示されるポリアゾ化合物を得る。
【0129】
【化26】
【0130】例8 例7において使用した2,4−ジアミノベンゼンスルホ
ン酸、タウリン、2,5−ジアミノベンゼンスルホン
酸、7−〔4−(β−スルファートエチルスルホニ
ル)〕フェニルアゾ−1−ヒドロキシ−8−アミノナフ
タレン−3,6−ジスルホン酸の代わりに、順に下表9
〜10の第2欄、第3欄、第4欄および第5欄の化合物
を用いて、例7と同様の方法で合成し、各々対応するポ
リアゾ化合物を得る。尚、上記の合成に際して、塩化シ
アヌルに対する一次、二次及び三次縮合の順序を替えて
行っても、同様の結果が選られる。また、第6欄の化合
物の代わりに、それぞれ対応するヒドロキシ体[例え
ば、第6欄の化合物が7−〔4−(β−ヒドロキシエチ
ルスルホニル)〕フェニルアゾ−1−ヒドロキシ−8−
アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸]を用いて合
成し、後の段階で常法により硫酸エステル化を行って
も、同様の結果が得られる。
【0131】
【表9】
【0132】
【表10】
【0133】例9 例1の方法で得られた式(1)の化合物173.3部と
オルトエチルアニリン12.2部を、水性媒体中、pH
1.5〜4、40〜100℃で縮合させ、塩析または蒸
発乾燥により、遊離酸の形で下式(2)で示されるポリ
アゾ化合物を得た。
【0134】
【化27】 (λmax=624nm in HO)
【0135】例10 例9において使用した式(1)の化合物、オルトエチル
アニリンの代わりに、順に例1〜4の方法で得られる下
表11〜12の第2欄および第3欄の化合物を用いて、
例9と同様の方法で合成し、各々対応するポリアゾ化合
物を得る。
【0136】
【表11】
【0137】
【表12】
【0138】例11 塩化シアヌル18.4部と2,4−ジアミノベンゼンス
ルホン酸18.8部を、水性媒体中、pH2〜4、0〜
15℃で縮合させ、次に2,5−ジアミノベンゼンスル
ホン酸18.8部をpH2〜8、0〜25℃で縮合さ
せ、2−(3−アミノ−4−スルホフェニル)アミノ−
4−(4−アミノ−3−スルホフェニル)アミノ−6−
クロロ−1,3,5−トリアジンを得る。これを常法に
より、テトラゾ化させた後、常法により合成した7−
〔4−(β−スルファートエチルスルホニル)〕フェニ
ルアゾ−1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン−3,
6−ジスルホン酸305.8部と7−〔3−(β−スル
ファートエチルスルホニル)〕フェニルアゾ−1−ヒド
ロキシ−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸
305.8部の混合懸濁液に滴下してカップリングさせ
た後、塩析または蒸発乾燥により、遊離酸の形で下式で
示されるポリアゾ化合物の混合物を得る。
【0139】
【化28】
【0140】染色例1 例1で得られたそれぞれのポリアゾ化合物0.3部を、
各々200部の水に溶解し、芒硝20部を加え、さらに
木綿10部を加えて60℃に昇温する。70℃に達して
から、30分経過後、炭酸ソーダ4部を加え、同温度で
1時間染色した。次いで水洗い及びソーピングを行う。
水洗い時及びソーピング時のウォッシュオフ性は良好で
あり、染色排水の着色量はわずかである。得られた染色
物は、均一で、濃い紺色である。また、得られた染色物
の耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐汗日光性、耐酸加水分
解性、耐アルカリ性、耐洗濯性、耐過酸化洗濯性の諸堅
牢度は、いずれも良好である。
【0141】染色例2 染色例1において、芒硝の使用量を20部から10部に
変更する以外は、全く同じ方法で染色を行う。得られた
染色物は、各々、染色例1で得られた染色物と同等の品
質を有している。
【0142】染色例3 染色例1において、芒硝の使用量を20部から4部に変
更する以外は、全く同じ方法で染色を行う。得られた染
色物は、各々、染色例1で得られた染色物と同等の品質
を有している。
【0143】染色例4 染色例1〜3の各々において、染色の温度を60℃から
70℃に変更する以外は、全く同じ方法で染色を行う。
得られた染色物は、各々、染色例1〜3で得られた染色
物と同等の品質を有している。
【0144】染色例5 染色例1〜3の各々において、染色の温度を70℃から
80℃に変更する以外は、全く同じ方法で染色を行う。
得られた染色物は、各々、染色例1〜3で得られた染色
物と同等の品質を有している。
【0145】染色例6 染色例1〜5の各々において、各ポリアゾ化合物0.3
部を用いる代わりに、各ポリアゾ化合物0.3部、及
び、スルホン化度110%、平均重合度1.8のメチル
ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物の
ナトリウム塩0.06部を用いる以外は、全く同じ方法
で染色を行う。得られた染色物は、各々、染色例1〜5
で得られた染色物と同等の品質を有している。
【0146】染色例7 例1で得られたそれぞれのポリアゾ化合物を用いて、以
下の組成をもつ色糊を作る。
【0147】色糊組成 ポリアゾ化合物 5部 尿素 5部 アルギン酸ソーダ(5%)元糊 50部 熱湯 25部 重曹 2部 バランス(水) 13部
【0148】この色糊をシルケット加工綿ブロード上に
印捺し、中間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを
行い、湯洗い、ソーピング、湯洗い、そして乾燥して、
仕上げた。得られた捺染物は、均一で、濃い紺色であ
る。また、得られた捺染物の耐塩素性、耐光性、耐汗
性、耐汗日光性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗
濯性、耐過酸化洗濯性の諸堅牢度は、いずれも良好であ
る。
【0149】染色例8 染色例1〜7において、例1の化合物の代わりに例2〜
11の化合物又は配合物を用いて染色を行う。得られた
染色物は、各々、染色例1〜7で得られた染色物と同等
の品質を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 聡之 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H056 JA07 JB02 JB03 JC02 JD05 JD06 JE03 4H057 AA01 AA02 BA07 BA24 DA01 DA34 EA01 GA04 GA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるポリアゾ化合
    物又はその塩。 【化1】 〔式中、X及びXの一方はヒドロキシ、他方はアミ
    ノを表し、(R)m及び(R)nは、互いに独立に
    スルホ、置換されてもよいC〜Cアルキル、置換さ
    れてもよいC〜Cアルコキシ及びハロゲンよりなる
    群から選択される、同一又は相異なるm個及びn個の置
    換基を意味し、m及びnは、互いに独立に0、1又は2
    である。R及びRは、水素又は置換されていてもよ
    いアルキルを表し、D及びDは置換されていてもよ
    いフェニル又は置換されていてもよいナフチルを表し、
    及びDのうち少なくとも一方は、−SO−CH
    =CH又は−SO−CHCHQ’(Q’はアル
    カリの作用で脱離する基を表す。)で置換されており、
    Yはクロロ、フルオロ、ブロモ、或いは、置換されても
    よいピリジニオ基又は下記一般式(Y)、(Y)又
    は(Y)で示される基を表す。〕 【化2】 (式中、R及びRは水素又は置換されていてもよい
    アルキルを表し、Rは置換されていてもよいフェニル
    又は置換されていてもよいナフチルを表し、Tは、−
    CH−、−O−、−S−、−SO−又は−NR
    を表し、Rは水素又は置換されていてもよいアルキル
    を表し、uは1、2又は3を表す。)
  2. 【請求項2】D及びDが、同一又は相異なって、−
    SO−CH=CH又は−SO−CHCHQ’
    (Q’は請求項1に記載の意味を表す。)で置換されて
    いるフェニル或いは−SO−CH=CH又は−SO
    −CHCHQ’で置換されているナフチルである
    請求項1に記載のポリアゾ化合物又はその塩。
  3. 【請求項3】Xがアミノ、Xがヒドロキシである請
    求項1又は2に記載のポリアゾ化合物又はその塩。
  4. 【請求項4】R及びRの少なくとも一方が、スルホ
    である請求項1〜3のいずれかに記載のポリアゾ化合物
    又はその塩。
  5. 【請求項5】R及びRが、水素である請求項1〜4
    のいずれかに記載のポリアゾ化合物又はその塩。
  6. 【請求項6】下記一般式(II)で示される請求項1〜
    5のいずれかに記載のポリアゾ化合物又はその塩。 【化3】 [式中、D、D及びYは請求項1に記載の意味を表
    し、R及びR10は、互いに独立に、水素、スルホ、
    メトキシ又はメチルを表す。]
  7. 【請求項7】Yが、クロロ、フルオロ又は置換されても
    よいピリジニオ基である請求項1〜6のいずれかに記載
    のポリアゾ化合物又はその塩。
  8. 【請求項8】請求項1の式(I)で表されるポリアゾ化
    合物又はその塩の二種以上を含有してなる染料混合物。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれかに記載のポリアゾ
    化合物又はその塩を用いることを特徴とする繊維材料の
    染色又は捺染方法。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の染料混合物を用いるこ
    とを特徴とする繊維材料の染色又は捺染方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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