JP2000282243A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JP2000282243A
JP2000282243A JP11089126A JP8912699A JP2000282243A JP 2000282243 A JP2000282243 A JP 2000282243A JP 11089126 A JP11089126 A JP 11089126A JP 8912699 A JP8912699 A JP 8912699A JP 2000282243 A JP2000282243 A JP 2000282243A
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啓明 北村
Keiichi Yamazaki
圭一 山崎
Kosuke Nakamura
康輔 中村
Yoshiyuki Nakazono
佳幸 中園
Koji Sawada
康志 澤田
Mikio Sei
三喜男 清
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な密度のプラズマジェットを安定して生
成することができるプラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 外側電極1を備えた筒状の反応管2、及
び反応管2の内部に配置される内側電極3を具備して構
成される。反応管2に不活性ガスまたは不活性ガスと反
応ガスの混合気体を導入すると共に外側電極1と内側電
極3の間に交流電界を印加することにより大気圧下で反
応管2の内部にグロー放電を発生させる。反応管2から
プラズマジェットを吹き出すようにするプラズマ処理装
置に関する。反応管2に対して内側電極3が振れること
を防止するための振れ防止スペーサ40を反応管2と内
側電極3の間に設ける。反応管2の中心位置と内側電極
3の中心位置をずれないようにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物の表面に
存在する有機物等の異物のクリーニング、レジストの剥
離、有機フィルムの密着性の改善、金属酸化物の還元、
製膜、表面改質などのプラズマ処理に利用されるプラズ
マを発生させるためのプラズマ処理装置、及びこれを用
いたプラズマ処理方法に関するものであり、特に、精密
な接合が要求される電子部品の表面のクリーニングに好
適に応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、大気圧下でプラズマ処理を行
うことが試みられている。例えば、特開平2−1517
1号公報や特開平3−241739号公報や特開平1−
306569号公報には、反応容器内の放電空間に一対
の電極を配置すると共に電極の間に誘電体を設け、放電
空間をHe(ヘリウム)やAr(アルゴン)などの希ガ
スを主成分とするプラズマ生成用ガスで充満し、反応容
器に被処理物を入れると共に電極の間に交流電界を印加
するようにしたプラズマ処理方法が開示されており、誘
電体が配置された電極の間に交流電界を印加することに
より安定的にグロー放電を発生させ、このグロー放電に
よりプラズマ生成用ガスを励起して反応容器内にプラズ
マを生成し、このプラズマにより被処理物の処理を行う
ようにしたものである。
【0003】しかしこの方法では被処理物の特定の部分
にのみプラズマ処理を行いにくく、また処理時間も長く
かかるという問題があった。そこで上記方法を発展させ
て、大気圧下でグロー放電により生成したプラズマ(特
にプラズマの活性種)を被処理物にジェット状に吹き出
してプラズマ処理を行うことが提案されている(例え
ば、特開平4−358076号公報、特開平3−219
082号公報、特開平4−212253号公報、特開平
6−108257号公報)。
【0004】上記のようなプラズマジェットで処理を行
う方法において、使用する交流の周波数が10kHz未
満であれば、生成されるラジカル量が少なくなってプラ
ズマ処理の効果が小さくなる。従って、10〜数十MH
zの周波数の交流を用いるようにしているが、このよう
に10〜数十MHzの周波数の交流を用いると、プラズ
マの温度(ガス温度)が非常に高くなって被処理物が空
気中で酸化したり炭化したりして熱的な損傷を受けると
いう問題があった。
【0005】また上記のようなプラズマジェットで処理
を行う方法においては、ストリーマー放電が被処理物に
向かって生成しやすく、このストリーマー放電により被
処理物の表面が損傷を受けるという問題があった。
【0006】そこで、被処理物の熱的損傷を少なくする
ことができると共に被処理物のストリーマー放電による
損傷を少なくすることができるプラズマ処理装置が本発
明者らによって出願されている(特願平10−3447
35号)。このプラズマ処理装置は、外側電極を備えた
筒状の反応管、及び反応管の内部に配置される内側電極
を具備して構成され、反応管に不活性ガスまたは不活性
ガスと反応ガスの混合気体を導入すると共に外側電極と
内側電極の間に交流電界を印加することにより大気圧下
で反応管の内部にグロー放電を発生させ、反応管からプ
ラズマジェットを吹き出すようにするプラズマ処理装置
であって、外側電極と内側電極に冷却手段を設けるよう
にしたものであり、冷却手段で外側電極と内側電極を冷
却手段で冷却することによって、大気圧下で周波数及び
出力の高い交流でプラズマを生成しても、外側電極と内
側電極の両方の温度上昇を抑えることができ、プラズマ
の温度が高くならないようにすることができて被処理物
の熱的損傷を少なくすることができるものであり、また
均質なグロー放電を生成してストリーマー放電の生成を
抑えることができて被処理物のストリーマー放電による
損傷を少なくすることができるようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のプラズマ
処理装置では、図10に示すように、反応管2の中心位
置と内側電極3の中心位置がずれていると、放電空間2
2における反応管2の直径方向の断面内において、プラ
ズマ生成用ガスの濃度や印加電力の不均一が生じ(図1
0に点々模様で示す)、生成されるプラズマの密度が不
均一になり、被処理物を均一にクリーニングしたりエッ
チングしたりする特性が低下したり、プラズマの生成そ
のものが不安定な動作となる恐れがあった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、均一な密度のプラズマジェットを安定して生成す
ることができるプラズマ処理装置を提供することを目的
とするものであり、また本発明は、被処理物に対して安
定で均一なプラズマ処理を施すことができるプラズマ処
理方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プラズマ処理装置Aは、外側電極1を備えた筒状の反応
管2、及び反応管2の内部に配置される内側電極3を具
備して構成され、反応管2に不活性ガスまたは不活性ガ
スと反応ガスの混合気体を導入すると共に外側電極1と
内側電極3の間に交流電界を印加することにより大気圧
下で反応管2の内部にグロー放電を発生させ、反応管2
からプラズマジェットを吹き出すようにするプラズマ処
理装置において、反応管2に対して内側電極3が振れる
ことを防止するための振れ防止スペーサ40を反応管2
と内側電極3の間に設けて成ることを特徴とするもので
ある。
【0010】また本発明の請求項2に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項1の構成に加えて、反応管2の中心位
置と内側電極3の中心位置をほぼ合致させて反応管2と
内側電極3を保持するためのサポーター41を備えて成
ることを特徴とするものである。
【0011】また本発明の請求項3に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項1又は2の構成に加えて、電極本体管
25内に冷媒供給管26を設けて内側電極3を形成し、
電極本体管25と冷媒供給管26の間を冷媒供給管26
にて供給される冷媒の流路部29として形成し、電極本
体管25に対して冷媒供給管26が振れることを防止す
るための振れ防止爪42を冷媒供給管26の先端に複数
個形成すると共に振れ防止爪42の一部を放射状に外側
に突出させて成ることを特徴とするものである。
【0012】また本発明の請求項4に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項3の構成に加えて、振れ防止爪42の
一部を内側に曲げて成ることを特徴とするものである。
【0013】また本発明の請求項5に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項2乃至4のいずれかの構成に加えて、
反応管2を下方より差し込んで装着するための反応管装
着孔43をサポーター41に設け、反応管2の差し込み
方向において反応管2を位置決めするための反応管位置
決め部44を反応管装着孔43に設けて成ることを特徴
とするものである。
【0014】また本発明の請求項6に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項2乃至5のいずれかの構成に加えて、
内側電極3を上方より差し込んで装着するための内側電
極装着孔45をサポーター41に設けて成ることを特徴
とするものである。
【0015】また本発明の請求項7に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項2乃至6のいずれかの構成に加えて、
反応管2の長手方向に対して内側電極3を位置決めする
ための内側電極位置決め機構46をサポーター41に設
けて成ることを特徴とするものである。
【0016】また本発明の請求項8に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、
内側電極3の表面に誘電体膜を設けて成ることを特徴と
するものである。
【0017】また本発明の請求項9に係るプラズマ処理
装置Aは、請求項8の構成に加えて、内側電極3の表面
と誘電体膜の間にアンダーコートを設けて成ることを特
徴とするものである。
【0018】また本発明の請求項10に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項8又は9の構成に加えて、誘電体膜
に封孔処理を施して成ることを特徴とするものである。
【0019】また本発明の請求項11に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項8乃至10のいずれかの構成に加え
て、誘電体膜を酸化チタンやアルミナなどの誘電体材料
で形成して成ることを特徴とするものである。
【0020】また本発明の請求項12に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項8乃至10のいずれかの構成に加え
て、アンダーコートをニッケル、クロム、アルミニウ
ム、イットリウムを含む合金膜で形成して成ることを特
徴とするものである。
【0021】また本発明の請求項13に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項10乃至12のいずれかの構成に加
えて、酸化珪素や酸化チタンやアルミナなどの誘電体材
料で封孔処理を施して成ることを特徴とするものであ
る。
【0022】また本発明の請求項14に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項8乃至13のいずれかの構成に加え
て、誘電体膜の厚みを10〜500μmに形成して成る
ことを特徴とするものである。
【0023】また本発明の請求項15に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項8乃至14のいずれかの構成に加え
て、誘電体膜を誘電体材料の溶射にて形成して成ること
を特徴とするものである。
【0024】また本発明の請求項16に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項1乃至15のいずれかの構成に加え
て、プラズマジェットが吹き出される吹き出し口21を
反応管2の先端面に設け、反応管2の先端を吹き出し口
21側に向かって先細りとなる集束部20として形成
し、式(1)で規定される開口面積比を5〜60%に形
成して成ることを特徴とするものである。
【0025】 R=(D2−d2)/D0 2×100 …(1) 但し、Rは開口面積比、Dは集束部20以外の反応管2
の内径、D0は吹き出し口21の内径、dは内側電極3
の外径をそれぞれ示す。
【0026】また本発明の請求項17に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項16の構成に加えて、集束部20の
外周面と集束部20以外の反応管2の外周面との間に形
成されるテーパー角αが10〜30°であることを特徴
するものである。
【0027】また本発明の請求項18に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項1乃至17のいずれかの構成に加え
て、プラズマジェットが吹き出される複数個の吹き出し
口21を反応管2に設けて成ることを特徴とするもので
ある。
【0028】また本発明の請求項19に係るプラズマ処
理装置Aは、請求項1乃至18のいずれかの構成に加え
て、冷媒を流通させる冷媒流通溝49を内電極管50の
外周面に螺旋状に形成し、外電極管51の内側に内電極
管50を嵌め込んで外側電極1を形成して成ることを特
徴とするものである。
【0029】本発明のプラズマ処理方法は、請求項1乃
至19のいずれかに記載のプラズマ処理装置Aで発生さ
せたプラズマジェットを被処理物に供給してプラズマ処
理を行うことを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0031】図1に示すように反応管2は誘電体材料で
円筒状に形成されるものであって、図7に示すように、
その上端はガス導入口90として開放されている。ま
た、反応管2の下部には直径が下側ほど小さくなるよう
な先細り形状に絞り込まれたテーパー構造の集束部20
が形成されていると共に、反応管2の下端面である集束
部20の下面には吹き出し口21が設けられている。こ
のように集束部20を設けないで吹き出し口21の口径
を反応管2の直径とほぼ同じに形成した場合、吹き出し
口21から吹き出されるプラズマジェットの流速を加速
しようとすると、後述の外側電極1と内側電極3の間隔
を小さくして放電空間22の体積を小さくしなければな
らず、このために外側電極1と内側電極3の冷却が難し
くなるが、本発明のように反応管2よりも直径が絞り込
まれた集束部20を設けることによって、放電空間22
の体積を小さくすることなくプラズマジェットの流速を
加速することができ、短寿命のラジカルなどの反応性ガ
ス活性粒子が消滅する前に被処理物にプラズマジェット
を到達させることができて被処理物のプラズマ処理を効
率よく行うことができる。被処理物の表面のクリーニン
グに適したプラズマジェットの流速を得るためには、集
束部20の外周面と集束部20以外の反応管2の外周面
との間に形成されるテーパー角αが10〜30°である
ことが好ましい。
【0032】また、吹き出し口21の開口面積は、直径
が0.1〜5mmの真円の面積に相当する大きさに形成
されている。吹き出し口21の開口面積が上記の範囲よ
りも小さすぎると、吹き出されるプラズマジェットの処
理範囲が小さくなりすぎて、被処理物のプラズマ処理に
長時間を要することになり、逆に、吹き出し口21の開
口面積が上記の範囲よりも大きすぎると、吹き出される
プラズマジェットの処理範囲が大きくなりすぎて、被処
理物に局所的なプラズマ処理を施すことができなくなる
恐れがある。
【0033】反応管2を形成する誘電体材料の誘電率
は、外側電極1と内側電極3の間の放電空間22におけ
る低温化の重要な要素であって、誘電率が2000以下
の誘電体材料を用いるのが好ましい。反応管2の誘電体
材料の誘電率が2000を超えると、外側電極1と内側
電極3の空間に印加される電圧が大きくなる代わりに、
放電空間22でのプラズマの温度(ガス温度)が上昇す
る恐れがある。反応管2を形成する誘電体材料の誘電率
の下限値は特に限定されないが、2であり、これよりも
小さいと、放電を維持するために、外側電極1と内側電
極3の間に印加する交流の電圧を大きくしなければなら
ず、このため、外側電極1と内側電極3の間の放電空間
22での電力消費量が大きくなって放電空間22でのプ
ラズマの温度が上昇する恐れがある。
【0034】反応管2を形成する誘電体材料として具体
的には、石英、アルミナ、イットリア部分安定化ジルコ
ニウムなどのガラス質材料やセラミック材料などを例示
することができる。またマグネシア(MgO)単体ある
いはマグネシアを含む誘電体材料で反応管2を形成する
こともでき、このことでグロー放電の安定化を図ること
ができる。これは、マグネシアは二次電子放出係数が高
いので、プラズマ中のイオンが反応管2の表面(内面)
に衝突した場合、反応管2の表面から二次電子が多量に
放出されることになり、この二次電子が反応管2の表面
に形成されたシースで加速されてプラズマ生成用ガスを
電離することになり、この結果、放電の安定化が保たれ
ると推察される。
【0035】図2に示すように、外側電極1は内電極管
50と外電極管51からなるジャケット構造に形成され
ている。内電極管50と外電極管51は熱伝導性の高い
金属材料、例えば、銅、アルミニウム、真鍮、耐食性の
高いステンレス(SUS304など)などで形成するこ
とができる。内電極管50の外周面には冷媒流通溝49
が下端から上端に亘って螺旋状に形成されている。外電
極管51の上部には外電極管51の内周面に開口する流
入孔52が形成されていると共に、外電極管51の上部
の外周面には流入孔52と連通する流入管34が溶接に
より固着されて突設されている。また外電極管51の下
部には外電極管51の内周面に開口する流出孔53が形
成されていると共に、外電極管51の下部の外周面には
流出孔53と連通する流出管35が溶接により固着され
て突設されている。
【0036】そして、外電極管51の内側に内電極管5
0を嵌め込んで内電極管50の周囲を囲うように外電極
管51を取り付けると共に外電極管51と内電極管50
を溶接により固着し、さらに、外面全体に金メッキを施
すことによって外側電極1が形成されている。金メッキ
を施す理由は、外電極管51と内電極管50を銅で形成
した場合の耐食性の向上と、放電用の高周波電力を供給
する際に使用する金属製の端子55との接触抵抗を低下
させるためである。この外側電極1にあっては、冷媒流
通溝49の上端の位置に流入孔52の開口を合致させる
と共に冷媒流通溝49の下端の位置に流出孔53の開口
を合致させている。また、内電極管50の内側が上下に
開口する挿着孔31として形成されている。また、挿着
孔31の上側開口縁部及び下側開口縁部には、外側電極
1を反応管2に密着性させてがたつきなく取り付けるた
めのブッシュ54が設けられている。そして、挿着孔3
1に反応管2を差し込んで外側電極1の内周面を反応管
2の外周面に接触させることによって、外側電極1を反
応管2の集束部20の上側に取り付けることができる。
【0037】プラズマ生成時において、外側電極1は反
応管2を介してプラズマの発熱の影響を受けることにな
り、外側電極1が長期にわたってプラズマで加熱される
ことによって、外側電極1を構成する金属材料の酸化劣
化を招き、給電不良(導通不良)を引き起こす恐れがあ
る。従って、上記の外側電極1では異常な発熱を防止す
るために簡易な構造で冷却系を形成するようにしてい
る。つまり、上記の外側電極1を冷却するにあたって
は、流入管34を通じて冷媒を冷媒流通溝49に供給し
て(矢印)、冷媒を冷媒流通溝49に充満させるよう
にして外側電極1の冷却を行うようにしている。また、
冷媒流通溝49に充満させた冷媒は外側電極1の温度上
昇により温度が高くなり冷却能力が低下してくるが、こ
の冷却能力が低下した冷媒は流出管35を通じて冷媒流
通溝49から排出し(矢印)、これと同時に流入管3
4を通じて冷却能力の高い冷媒を新たに冷媒流通溝49
に導入する。冷媒流通溝49から排出された冷却能力の
低下した冷媒は冷凍機に導入され、ここで冷却されて冷
却能力の高い冷媒に戻される。冷却能力が向上した冷媒
は、上記のように流入管34を通じて冷媒流通溝49に
導入される。このように冷媒を循環させることによっ
て、外側電極1を常に冷却して所望の温度に保つことが
できる。上記のように外側電極1の流通路32と冷凍機
の間で循環させる循環手段としては内側電極3の循環手
段と同様にポンプを用いることができる。
【0038】上記の冷媒としてはイオン交換水や純水も
使用することができるが、0℃で不凍性を有し、且つ電
気絶縁性及び不燃性や化学安定性を有する液体であるこ
とが好ましく、冷媒の電気絶縁性能は0.1mm間隔で
の耐電圧が10kV以上であることが好ましい。この範
囲の絶縁性を有する冷媒を用いる理由は、高電圧が印加
される電極からの漏電を防止するためである。このよう
な性質を有する冷媒としては、パーフルオロカーボン、
ハイドロフルオロエーテル等を例示することができ、ま
た純水にエチレングリコールを5〜60重量%添加した
混合液であってもよい。
【0039】図3(a)(b)に示すように、内側電極
3は電極本体管25と冷媒供給管26から構成される二
重管で形成されていおり、内側電極3の内部において電
極本体管25と冷媒供給管26の間には流路部29とし
て形成されている。電極本体管25と冷媒供給管26は
外側電極1と同様の金属材料で形成されることが好まし
い。電極本体管25は上面が閉口する断面略円形で中空
の棒状に形成されるものであって、その直径(外径)は
1〜20mmに設定するのが好ましい。電極管本体25
の直径が1mm未満であれば、放電空間22の面する内
側電極3の表面積が小さくなり過ぎて放電が起こりにく
くなり、プラズマを充分に生成することができなくなる
恐れがあり、電極管本体25の直径が20mmを超える
と、相対的に反応管2や外側電極1を大きくしなければ
ならず、装置が大型化する恐れがある。また、反応管2
よりも上側に突出する箇所には流路部29と連通する排
出管部27が設けられている。冷媒供給管26は電極本
体管25よりも小径の管状に形成されており、電極本体
管25の中心部を貫くように電極本体管25の下部から
電極本体管25の上側に突出するまでに設けられてい
る。また、冷媒供給管26の下端面は供給口28として
開口されている。供給口28の周囲には複数個(図3
(b)では6個)の振れ防止爪42を放射状に突出させ
て設けられている。
【0040】振れ防止爪42は、冷媒供給管26の下端
に冷媒供給管26の長手方向(上下方向)に長い複数本
の切り込みを冷媒供給管26の周方向に略等間隔で設け
ると共に切り込みで分割された部分を流路部29側に折
り曲げることによって形成することができる。
【0041】プラズマ生成時において、内側電極3はプ
ラズマの発熱の影響を受けることになり、内側電極3が
長期にわたってプラズマで加熱されることによって、内
側電極3を構成する金属材料の酸化劣化を招き、給電不
良(導通不良)を引き起こす恐れがある。従って、上記
の内側電極3では異常な発熱を防止するために簡易な構
造で冷却系を形成するようにしている。つまり、内側電
極3を冷媒によって冷却するにあたっては、冷媒供給管
26にその上端の開口から冷媒を供給する(矢印)と
共に冷媒供給管26の供給口28から冷媒を内側電極3
の内部の流路部29に流入し、冷媒を流路部29に充満
させるようにして行うことができる。また流路部29に
充満させた冷媒は内側電極3の温度上昇により温度が高
くなり冷却能力が低下してくるが、この冷却能力が低下
した冷媒は排出管部27を通じて流路部29から排出し
(矢印)、これと同時に冷媒供給管26を通じて冷却
能力の高い冷媒を新たに流路部29に導入する。流路部
29から排出された冷却能力の低下した冷媒は冷凍機に
導入され、ここで冷却されて冷却能力の高い冷媒に戻さ
れる。冷却能力が向上した冷媒は、上記のように冷媒供
給管26を通じて流路部29に導入される。このように
冷媒を循環させることによって、内側電極3を常に冷却
して所望の温度に保つことができる。上記のように内側
電極3の流路部29と冷凍機の間で循環させる循環手段
としてはポンプを用いることができ、また、冷媒として
は上記と同様のものを用いることができる。さらに、冷
媒の流れは上記と逆であっても良い。
【0042】上記のようにして内側電極3を冷却するに
あたって、振れ防止爪42が無い場合、冷媒供給管26
が冷媒の圧力等により電極管本体25に対して振れて電
極管本体25の上下方向の中心位置と冷媒供給管26の
上下方向の中心位置がずれると、流路部29に狭い部分
ができて冷媒の流れが不均一になることがある。最悪の
場合、電極管本体25の内周面と冷媒供給管26の外周
面が接触して流路部29が無くなり、冷媒が流れなくな
って、内側電極3の外面の冷却能力が著しく阻害される
ことになる。そして、内側電極3が冷却されないと、内
側電極3の外面(界面)から水分等の付着ガスの脱離が
生じ、プラズマの成分ガスの組成変化を生まれ、結果と
してプラズマのクリーニング性能を劣化させてしまう。
また、内側電極3の温度上昇により2次電子の放出を促
進するために、プラズマ放電(グロー放電)がアーク放
電(ストリーマ放電)に移行して内側電極3の寿命が短
くなる恐れがある。さらに、内側電極3の温度上昇によ
り内側電極3を構成する金属の溶融の原因になることも
容易に類推することができる。
【0043】そこで図4(a)(b)に示すように、上
記の内側電極3では複数本の振れ防止爪42を冷媒供給
管26の外周に放射状に突設したものであり、このこと
で振れ防止爪42の先端が電極管本体25の内周面に当
接して冷媒供給管26が振れないようにすることがで
き、電極管本体25の中心位置と冷媒供給管26の中心
位置がほぼ合致した状態で同心円上に配置された状態に
保つことができるものである。従って、流路部29の狭
い部分が形成されなくなって冷媒の流れ(図4(a)に
冷媒の流れを矢印で示す)が均一になり、内側電極3を
均一に冷却して温度を均一化することができるものであ
る。
【0044】また、全ての振れ防止爪42を外側の流路
部29に突出させると、冷媒供給管26の下端付近にお
いて冷媒の圧力損失が大きくなって冷媒が流れにくくな
り、しかも、隣接する振れ防止爪42の間が狭くてここ
にスケール(不純物)等が溜まって流路部29が詰まっ
てしまう恐れがある。そこで図5に示すように、一部の
振れ防止爪42を内側(供給口28側)に少し折り曲げ
るようにする。この場合、対向する一対の振れ防止爪4
2を互いに近づく方向に折り曲げるのが好ましい。そし
て、このように一部の振れ防止爪42を内側に折り曲げ
て流路部29に突出させないようにすることによって、
冷媒の圧力損失を小さくすることができ、冷媒が流れ易
くなるものであり(図5に冷媒の流れを矢印で示す)、
しかも、スケール等が溜まりにくくなって流路部29の
目詰まりを防止することができるものである。
【0045】放電空間22における放電の安定化のた
め、及びプラズマの熱照射による消耗を低減して産業レ
ベルでの実用的な寿命を確保するために、内側電極3の
電極本体管25の表面は誘電体材料で形成される誘電体
膜でコーティングされていることが好ましい。誘電体材
料の誘電率は2000以下であることが好ましく、誘電
体材料の誘電率が2000を超えると、外側電極1と内
側電極3の空間に印加される電圧が大きくなる代わり
に、外側電極1と内側電極3の間の放電空間22でのプ
ラズマの温度(ガス温度)が上昇する恐れがある。絶縁
性材料の誘電率の下限値は特に限定されないが、2であ
り、これよりも小さいと、放電を維持するために、外側
電極1と内側電極3の間に印加する交流の電圧を大きく
しなければならず、このため、外側電極1と内側電極3
の間の放電空間22での電力消費量が大きくなって放電
空間22でのプラズマの温度が上昇する恐れがある。
【0046】誘電体膜を形成する誘電体材料として具体
的には、石英、アルミナ、イットリア部分安定化ジルコ
ニウムなどのガラス質材料やセラミック材料などを例示
することができる。さらに、アルミナ(Al23)、酸
化チタン(チタニアでTiO 2)、SiO2、AlN、S
3N、SiC、DLC(ダイヤモンド様炭素被膜)、
チタン酸バリウム、PZT(チタン酸鉛ジルコネート)
などの誘電体材質のものを例示することができる。また
マグネシア(MgO)単体あるいはマグネシアを含む誘
電体材料を用いることもでき、このことでグロー放電の
安定化を図ることができる。これは、マグネシアは二次
電子放出係数が高いので、プラズマ中のイオンが内側電
極3の表面のコーティングに衝突した場合、誘電体膜の
表面から二次電子が多量に放出されることになり、この
二次電子がコーティングの表面に形成されたシースで加
速されてプラズマ生成用ガスを電離することになり、こ
の結果、放電の安定化が保たれると推察される。このよ
うなマグネシアを含む絶縁性材料としては、例えば、ア
ルミナ等のセラミック粉末の中に微量(0.01〜5v
ol%)のマグネシアを添加して焼結した焼結体、及び
石英などのガラス質の表面にCVD等でMgO膜を形成
したものなどを挙げることができる。
【0047】また、誘電体膜を形成するにあたっては、
誘電体材料で円筒体(セラミック管やガラス管)を形成
し、これの内側に内側電極3を挿着して密着させる方
法、及びアルミナ、チタン酸バリウム、酸化チタン、P
ZTなどの粉末をプラズマ中で分散させ、内側電極3の
電極本体管25の表面に吹き付けるようにするプラズマ
溶射法、及びシリカ、酸化スズ、チタニア、ジルコニ
ア、アルミナなどの無機質粉末を溶剤などにより分散
し、内側電極3の電極本体管25の表面にスプレーなど
で吹き付けて被覆した後、600℃以上の温度で溶融さ
せるいわゆる琺瑯被覆方法、及びゾルゲル法によるガラ
ス質膜の形成方法などを採用することができる。さらに
気相蒸着法(CVD)もしくは物理蒸着法(PVD)に
より内側電極3の電極本体管25の表面を誘電体膜でコ
ーティングすることもでき、これらの方法を採用するこ
とによって、極めて緻密で平滑な吸着性の乏しい誘電体
膜で内側電極3の表面をコーティングすることができ、
放電の安定化をより促進することができる。現実的な処
理時間及びコストを考慮すると、上記の溶射法を用いる
のが好ましい。
【0048】また、誘電体膜の厚みは10〜500μm
に設定するのが好ましい。誘電体膜の厚みが10μm未
満であれば、内側電極3の劣化防止の効果が小さく、内
側電極3の長寿命化を図りにくくなる恐れがあり、誘電
体膜の厚みが500μmを超えると、グロー放電が起こ
りにくくなってプラズマの発生の効率が低下する恐れが
ある。
【0049】内側電極3の電極本体管25の表面と誘電
体膜の間には、ニッケル、クロム、アルミニウム、イッ
トリウムを含む合金膜で形成されるアンダーコートを介
在させるのが好ましい。アンダーコートは合金の溶射に
より形成することができ、具体的な合金としては、Ni
−Cr、Ni−Al、Ni−Cr−Al−Yなどを例示
することができる。内側電極3は室温と高温のプラズマ
下の繰り返しによる熱応力負荷環境に置かれることにな
り、この熱応力で誘電体膜が剥離してしまう恐れがあ
る。そこで、誘電体膜にかかる熱応力負荷の衝撃を緩和
させるためにアンダーコートを設けるようにする。金属
である電極本体管25と合金であるアンダーコートと誘
電体である誘電体膜の熱膨張率の関係は、金属の膨張率
>合金の膨張率>誘電体の膨張率となり、電極管本体2
5の熱による伸縮がアンダーコートの介在によって誘電
体膜に伝わりにくくなり、このことで、誘電体膜が剥離
しにくくなって誘電体膜の長寿命化を図ることができる
ものである。
【0050】また、誘電体膜には封孔処理を施すのが好
ましい。封孔処理は誘電体膜の欠陥部分を埋める処理で
あって、SiO2、TiO2、Al23などの誘電体を含
む溶液に浸漬して行う。この封孔処理を行うことによっ
て、アーク放電を起こりにくくすることができ、プラズ
マの加熱による内側電極3の劣化を防止して長寿命化を
図ることができるものである。
【0051】本発明のプラズマ処理装置Aを被処理物の
表面のクリーニングに用いる場合は、上記(1)で示さ
れる開口面積比を5〜60%に形成するのが好ましい。
尚、Dは集束部20以外の反応管2の内径であって、放
電空間22の位置における反応管2の内径である。開口
面積比が5%未満であれば、プラズマジェットの流速が
大きすぎて被処理物に損傷が発生する恐れがあり、開口
面積比が60%を超えると、プラズマジェットの流速が
小さすぎて被処理物のクリーニングが十分に行うことが
できない恐れがある。
【0052】サポーター41はステンレス鋼(SUS3
04など)やアルミニウムやアルミニウム系合金で形成
されるものであって、図6に示すように、円筒状の反応
管保持部60の上面に反応管保持部60よりも小径の円
筒状の内側電極保持部61を設けて形成されている。ア
ルミニウムやアルミニウム合金を用いると、サポーター
41の軽量化を図ることができる。また、サポーター4
1を金属材料で形成すると、内側電極3の接地をサポー
ター41から容易に行うことができて好都合である。
【0053】反応管保持部60には反応管20の外径よ
りも大きい孔径の反応管差し込み孔62が反応管保持部
60の下面に開口させて形成されており、反応管差し込
み孔62の内周には反応管2の軸出し用のブッシュ63
が設けられている。また、反応管差し込み孔62の上側
には反応管装着孔43が反応管差し込み孔62と連通し
て形成されている。この反応管装着孔43は反応管2の
外径とほぼ同じ孔径に形成されている。さらに、反応管
装着孔43の上側には内側電極装着孔45が反応管装着
孔43と連通して形成されている。内側電極装着孔45
は内側電極保持部61の上面に開口されており、内側電
極装着孔45は反応管2の内径とほぼ同じ孔径で、内側
電極3の外径よりも大きい孔径に形成されている。ま
た、内側電極装着孔45の外側には内側電極3の軸出し
用のブッシュ64が設けられている。
【0054】そして、反応管装着孔43と内側電極装着
孔45の接続部分において、内側電極装着孔45の外周
には段部分が形成されることになり、この段部分が反応
管位置決め部44として形成されている。また、反応管
差し込み孔62と反応管装着孔43と内側電極装着孔4
5は上下方向の中心位置がほぼ合致するように同心円状
に形成されている。また、内側電極保持部61の外周面
にはガス導入管65が溶接により固着されて突設されて
いる。反応管保持部60には反応管差し込み孔62の孔
径の大きさを調整するために反応管締め付け具66が設
けられている。反応管締め付け具66は輪ネジで形成さ
れており、反応管差し込み孔62を囲うように螺着され
ている。また、内側電極保持部61には内側電極装着孔
45の孔径の大きさを調整するために内側電極締め付け
具67が設けられている。内側電極締め付け具67は輪
ネジで形成されており、内側電極装着孔45を囲うよう
に螺着されている。この内側電極締め付け具67は内側
電極位置決め機構46として形成されている。
【0055】図8に示すように、接地電極80は外側電
極1や内側電極3と同様の材料で形成されており、円筒
状の接地電極本体71の外周に一対の内側電極接続部7
2を突設し、一方の内側電極接続部72にコネクタ取り
付け部73を延設し、コネクタ取り付け部73に高周波
用のコネクタ74を設けて形成されている。
【0056】そして本発明のプラズマ処理装置Aの組立
は次のようにして行う。図7に示すように、まず、サポ
ーター41の内側電極装着孔45に上側から内側電極3
を差し込むと共に内側電極3を反応管差し込み孔62か
ら突出させる。次に、内側電極締め付け具67を回転さ
せて内側電極装着孔45の孔径を小さくすることによっ
て、内側電極3の軸出し用のブッシュ64の内周面を内
側電極3の外周面に当接させて内側電極3をブッシュ6
4で挟持する。このようにしてサポーター41に内側電
極3を取り付ける。
【0057】次に、サポーター41よりも下側において
内側電極3の外側に振れ防止スペーサ40を設ける。振
れ防止スペーサ40はポリアセタール樹脂(ジュラコ
ン)や四フッ化エチレン樹脂(テフロン)などの樹脂製
でリング状に形成されるものであって、その外径は反応
管2の内径とほぼ同じ形成されている。また、振れ防止
スペーサ40の略中央部には差し込み開口部75が設け
られており、この差し込み開口部75に内側電極3を差
し込んで取り付けるようにする。
【0058】次に、反応管2を内側電極3の下側から近
づけて反応管2のガス導入口90から内側電極3を反応
管2の内部に差し込むと共に反応管2の上部をサポータ
ー41に反応管差し込み孔62から差し込み、さらに、
反応管2の上部を反応管装着孔43に差し込むと共に反
応管2の上端のガス導入口90の開口縁部を反応管位置
決め部44に当接させる。次に、反応管締め付け具66
を回転させて反応管差し込み孔62の孔径を小さくする
ことによって、反応管2の軸出し用のブッシュ63の内
周面を反応管2の外周面に当接させて反応管2をブッシ
ュ63で挟持する。このようにしてサポーター41に反
応管2を取り付ける。この時、振れ防止スペーサ40の
外周面が反応管2の内周面に当接される。
【0059】次に、反応管2を接地電極80の接地電極
本体71内に差し込んで反応管2の外側に接地電極80
を取り付ける。この後、サポーター41よりも上側に突
出する内側電極3の上部と接地電極80の内側電極接続
部72を電線77で接続する。次に、反応管2を外側電
極1の挿着孔31に差し込んで反応管2の外側で集束部
20の上側に外側電極1を取り付ける。この後、外側電
極1の流入管34と流出管35の間に架設した接続板7
8とコネクタ74を電線79で接続し、コネクタ74と
外側電極1を電気的に接続する。このようにしてプラズ
マ処理装置Aが形成され、反応管2の内部において、外
側電極1と内側電極3の間の空間が放電空間22として
内側電極3を囲うように形成される。
【0060】このプラズマ処理装置Aでは、反応管2に
対して内側電極3が振れることを防止するための振れ防
止スペーサ40を反応管2と内側電極3の間に設けたの
で、反応管2に対して内側電極3が振れないようにし
て、反応管2の上下方向(長手方向)の中心位置と内側
電極3の上下方向(長手方向)の中心位置をほぼ合致し
た状態を維持することができ、均一な密度のプラズマジ
ェットを安定して生成することができるものである。つ
まり、図10に示すように、反応管2の中心位置と内側
電極3の中心位置がずれていると、放電空間22におけ
る反応管2の直径方向の断面内において、プラズマ生成
用ガスの濃度や印加電力の不均一が生じ(図10に点々
模様で示す)、生成されるプラズマの密度が不均一にな
り、被処理物を均一にクリーニングしたりエッチングし
たりする特性が低下したり、プラズマの生成そのものが
不安定な動作となる恐れがあるが、本発明では振れ防止
スペーサ40により、反応管2の中心位置と内側電極3
の中心位置をずれないようにするので、均一な密度のプ
ラズマジェットを安定して生成することができるもので
ある。
【0061】上記の振れ防止スペーサ40は、放電空間
22より上側に10〜30mm離れた箇所に設けるのが
好ましい。この位置では内側電極3が冷媒で冷却されて
いるためにほぼ常温であり、また、プラズマの熱の影響
を受けることも少ないために、樹脂製の振れ防止スペー
サ40が溶解するのを防ぐことができる。
【0062】また、上記のように反応管2の中心位置と
内側電極3の中心位置を合致させることが均一な密度の
プラズマジェットを安定して生成することに不可欠であ
るが、本発明では反応管2と内側電極3をサポーター4
1で保持することによって、反応管2の中心位置と内側
電極3の中心位置を容易に合致させている。つまり、サ
ポーター41に反応管装着孔43を設けると共に、サポ
ーター41に内側電極装着孔45を設け、反応管装着孔
43の中心位置と内側電極装着孔45の中心位置を合致
させて形成し、反応管装着孔43の孔径を反応管2の外
径とほぼ同等に形成すると共に内側電極装着孔45の孔
径を内側電極3の外径とほぼ同等に形成したので、反応
管装着孔43に反応管2を差し込んで装着すると共に内
側電極装着孔45に内側電極3を差し込んで装着するだ
けで反応管2の中心位置と内側電極3の中心位置を容易
に合致させることができる。
【0063】また、均一な密度のプラズマジェットを安
定して生成するためには、上下方向における反応管2と
内側電極3の位置関係も重要である。そこで本発明で
は、反応管2の差し込み方向において反応管2を位置決
めするための反応管位置決め部44を反応管装着孔43
に設けたので、反応管2を反応管位置決め部44に当接
させて、反応管2の長手方向においてサポーター41に
対する反応管2の取り付け位置を容易に一意的に決める
ことができ、反応管2に対して内側電極3の取り付け位
置を容易に決めることができるものである。
【0064】このように本発明のプラズマ処理装置A
は、反応管2及び内側電極3の上部をサポーター41で
保持し、反応管2及び内側電極3の下部に振れ防止スペ
ーサ40を設け、上下の二点支持で反応管2の中心位置
と内側電極3の中心位置をほぼ合致させるようにしたも
のである。
【0065】内側電極3はサポーター41の内側電極装
着孔45に対して移動自在に差し込まれ、内側電極位置
決め機構46である内側電極締め付け具67で締め付け
て反応管2の長手方向に対して内側電極3を位置決めす
るので、反応管2に対する内側電極3の差し込み深さを
変えることができ、均一な密度のプラズマジェットを安
定して生成するように、反応管2と内側電極3の位置関
係を容易に設定することができるものである。
【0066】さらに、反応管締め付け具61を緩めるこ
とによって、反応管装着孔43から反応管2を抜いてサ
ポーター41から容易に取り外すことができ、内側電極
締め付け具67を緩めることによって、内側電極装着孔
45から内側電極3を抜いてサポーター41から容易に
取り外すことができ、分解してメンテナンスを容易に行
うことができるものである。
【0067】上記のようにして形成されるプラズマ処理
装置Aはケース内に設置されるが、この際、ケースに突
設された保持板81に反応管2の集束部20を差し込
み、取り付け板82でサポーター41の箇所をケースの
内面に固定するようにする。このように金属製のサポー
ター41の部分を取り付け板82で押さえて固定するこ
とによって、反応管2に無理な力をかけることなく取り
付けることができるものである。また、ガス導入管65
にガスコネクタ84を介してガス供給ホース83を接続
すると共に、接地電極80のコネクタ74に高周波電源
と接続される同軸ケーブルを接続する。
【0068】次に、上記のように形成されるプラズマ処
理装置Aを用いたプラズマ処理方法を説明する。まず、
ガス供給ホース83を通じてガス導入管65にプラズマ
生成用ガスを導入する(矢印)と共にガス導入口90
を介してガス導入管65から反応管2の内部にプラズマ
生成用ガスを導入し、外側電極1と内側電極3に高周波
などの交流を印加し、さらにこれと同時に外側電極1及
び内側電極3を冷媒によって冷却する。この後、外側電
極1と内側電極3の間に印加された交流電界により大気
圧下で反応管2の放電空間22でグロー放電を発生さ
せ、グロー放電で反応管2の内部に導入されたプラズマ
生成用ガスをプラズマ化し、プラズマ活性種を含むこの
プラズマを吹き出し口21からプラズマジェットとして
吹き出して被処理物の表面に吹きつけることによって、
エッチングやクリーニング等のプラズマ処理(改質処
理)を行うことができる。
【0069】本発明においてプラズマ生成用ガスとして
は、不活性ガス(希ガス)あるいは不活性ガスと反応ガ
スの混合気体を用いることができる。不活性ガスとして
は、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトンなどを使
用することができるが、放電の安定性や経済性を考慮す
ると、アルゴンやヘリウムを用いるのが好ましい。また
反応ガスの種類は処理の内容によって任意に選択するこ
とができる。例えば、被処理物の表面に存在する有機物
のクリーニング、レジストの剥離、有機フィルムのエッ
チングなどを行う場合は、酸素、空気、CO2、N2Oな
どの酸化性ガスを用いるのが好ましい。また反応ガスと
してCF4などのフッ素系ガスも適宜用いることがで
き、シリコンなどのエッチングを行う場合にはこのフッ
素系ガスを用いるのが効果的である。また金属酸化物の
還元を行う場合は、水素、アンモニアなどの還元性ガス
を用いることができ、その添加量は不活性ガスに対して
10重量%以下、好ましくは0.1〜5重量%の範囲で
ある。反応ガスの添加量が0.1重量%未満であれば、
処理効果が低くなる恐れがあり、反応ガスの添加量が1
0重量%を超えると、放電が不安定になる恐れがある。
【0070】また本発明において外側電極1と内側電極
3の間の放電空間22に印加される印加電力は20〜3
500W/cm3に設定するのが好ましい。放電空間2
2に印加される印加電力が20W/cm3未満であれ
ば、プラズマを充分に発生させることができなくなり、
逆に、放電空間22に印加される印加電力が3500W
/cm3を超えると、安定した放電を得ることができな
くなる恐れがある。尚、印加電力の密度(W/cm3
は、(印加電力/放電空間体積)で定義される。
【0071】本発明において外側電極1と内側電極3に
印加される交流の周波数は、1kHz〜50GHz、好
ましくは10kHz〜200MHzに設定される。交流
の周波数が1kHz未満であれば、放電空間22での放
電を安定化させることができなくなる恐れがあり、交流
の周波数が50GHzを超えると、放電空間22でのプ
ラズマの温度上昇が著しくなる恐れがある。また外側電
極1と内側電極3に交流を印加する場合、外側電極1と
電源15を接続し、内側電極3を接地するのが好まし
く、このことで内側電極3と被処理物の間のストリーマ
ー放電を抑制することができる。これは、内側電極3と
被処理物の間の電位差がほとんど0になり、ストリーマ
ー放電が生成されにくくなるためであり、特に、被処理
物に金属部分が含まれている場合はストリーマー放電の
生成が著しくなるので、内側電極3を接地するのが好ま
しい。
【0072】そして本発明では、外側電極1と内側電極
の両方を冷媒により冷却するので、大気圧下で周波数の
高い交流でプラズマを生成しても、外側電極1と内側電
極3の両方の温度上昇をより抑えることができ、よって
プラズマの温度(ガス温度)がより高くならないように
することができて被処理物の熱的損傷をより少なくする
ことができるものである。また外側電極1と内側電極3
の両方を冷却することによって、放電空間22の局所的
な加熱をより防ぐことができ、より均質なグロー放電を
生成してストリーマー放電の生成を抑えることができて
被処理物のストリーマー放電による損傷をより少なくす
ることができるものである。これは、外側電極1と内側
電極3の両方を冷却することによって、外側電極1と内
側電極3の両方からの部分的な電子の放出が抑えられる
ためであると考えられる。
【0073】また、図9(a)(b)に示すように、反
応管2の下部に集束部20が形成せずにほぼ真っ直ぐに
形成すると共に反応管2の下端面を平板状の閉塞部16
で閉塞し、閉塞部16に複数個(図9(a)(b)のも
のでは四個で略円形の閉塞部16の四等分線状に配置さ
れている。)の吹き出し口21を穿孔するようにしても
よい。反応管2の内部には電極本体管25と冷媒供給管
26からなる内側電極3が反応管2の中心部を上下に貫
くように配設されているが、内側電極3の電極本体管2
5の下端は閉塞部16の上面の近傍に配置されている。
また、外側電極1の下端面と反応管2の下端面はほぼ同
じ高さに設定されており、従って、外側電極1と内側電
極3の間に形成される放電空間22の下端から吹き出し
口21までの距離はほぼ0になっている。従って、活性
の高い生きたプラズマ活性種を消滅させる前に、吹き出
し口21からプラズマジェットを吹き出して被処理物に
吹き付けることができ、被処理物のプラズマ処理を高め
ることができる。また、被処理物の処理域の面積や形状
の変更などに容易に任意に対応することができる。
【0074】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0075】(実施例1)図1乃至8に示す構造のプラ
ズマ処理装置Aを形成した。反応管2としては石英ガラ
ス管を用い、外径を15.4mm、内径を13mmに形
成した。またテーパー角は20°とし、開口面積比は1
1.7とした。振れ防止スペーサ40としてはジュラコ
ン樹脂製のものを用い、放電空間22の上側20mmの
位置に設けた。内部電極3としては外径が8mmのもの
を用い、酸化チタンの溶射により形成される厚さ50μ
mの誘電体膜と、Ni−Cr合金の溶射により形成され
る厚さ30μmのアンダーコートとを有し、誘電体膜は
SiO2にて封孔処理がなされているものを用いた。外
側電極1としては金メッキを施した銅製のものを用い、
外径を35mm、高さ30mmに形成した。
【0076】また、外側電極1と内側電極3に印加され
る高周波の周波数を13.56MHz、印加電力は25
0Wとしてプラズマ処理(フォトレジストのエッチン
グ)を行った。被処理物としては3インチシリコンウェ
ハーの表面に膜厚が1.3μmのフォトレジストを形成
したものを用いた。また、吹き出し口21と被処理物の
間隔は5mmにした。さらに、プラズマ生成用ガスはア
ルゴンが3リットル/min、ヘリウムが1リットル/
min、酸素0.03リットル/minの流量で反応管
2に供給して調製した。
【0077】被処理物を金属台の上に置き、上記の条件
にて1000時間の連続運転でプラズマ処理を行った。
連続運転後に振れ防止スペーサ40の損傷は認められ
ず、プラズマ処理装置Aの異常停止もなく、安定した動
作が可能であった。また、連続運転中に数回サンプリン
グしてクリーニング特性の評価をしたところ、プラズマ
照射領域にてフォトレジストのエッチング形状は±20
%以内のずれに収まっており、安定性が認められた。
【0078】また、内側電極3には誘電体膜で形成され
る保護層を形成したので、変色や加熱酸化が防止されて
おり、内側電極3は侵されていなかった。尚、誘電体膜
がない場合では、内側電極3の電極管本体25が黒色に
変色し、加熱酸化により内側電極3が侵されており、内
側電極3の寿命は240時間であった。
【0079】(実施例2)冷媒供給管26の下端に6個
の振れ防止爪42を放射状に突出させて実施例1と同様
のプラズマ処理装置Aを形成した。この場合、内側電極
3に異常発熱が認められず、内側電極3の寿命を100
0時間以上に確保することができた。尚、振れ防止爪4
2を設けなくて電極管本体25の中心位置と冷媒供給管
26の中心位置がずれている場合では、実施例1と同条
件でプラズマ処理を行うと、380時間で異常が発生し
た。これは、冷媒供給管26が傾くことにより内側電極
3内での冷媒の流れが不均一となり、冷媒の流れが少な
くなった箇所で局所的な異常発熱が起こり、二次電子の
発生率が上昇してプラズマがアーク放電に移行したこと
で内側電極3の表面の金属面が侵されたためである。
【0080】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、外側電極を備えた筒状の反応管、及び反応管の内部
に配置される内側電極を具備して構成され、反応管に不
活性ガスまたは不活性ガスと反応ガスの混合気体を導入
すると共に外側電極と内側電極の間に交流電界を印加す
ることにより大気圧下で反応管の内部にグロー放電を発
生させ、反応管からプラズマジェットを吹き出すように
するプラズマ処理装置において、反応管に対して内側電
極が振れることを防止するための振れ防止スペーサを反
応管と内側電極の間に設けたので、振れ防止スペーサに
よって反応管の中心位置と内側電極の中心位置をほぼ合
致した状態を維持することができ、均一な密度のプラズ
マジェットを安定して生成することができるものであ
る。
【0081】また本発明の請求項2の発明は、反応管の
中心位置と内側電極の中心位置をほぼ合致させて反応管
と内側電極を保持するためのサポーターを備えたので、
サポーターによって反応管の中心位置と内側電極の中心
位置をほぼ合致した状態で保持することができ、均一な
密度のプラズマジェットを安定して生成することができ
るものである。
【0082】また本発明の請求項3の発明は、電極本体
管内に冷媒供給管を設けて内側電極を形成し、電極本体
管と冷媒供給管の間を冷媒供給管にて供給される冷媒の
流路部として形成し、電極本体管に対して冷媒供給管が
振れることを防止するための振れ防止爪を冷媒供給管の
先端に複数個形成すると共に振れ防止爪の一部を放射状
に外側に突出させたので、振れ防止爪の先端を電極管本
体の内周面に当接して冷媒供給管が振れないようにする
ことができ、電極管本体の中心位置と冷媒供給管の中心
位置をほぼ合致した状態に保つことができるものであ
り、従って、流路部の狭い部分が形成されなくなって冷
媒の流れが均一になり、内側電極を均一に冷却して温度
を均一化することができるものであり、均一な密度のプ
ラズマジェットを安定して生成することができるもので
ある。
【0083】また本発明の請求項4の発明は、振れ防止
爪の一部を内側に曲げたので、一部の振れ防止爪を内側
に折り曲げて流路部に突出させないようにすることによ
って、冷媒の圧力損失を小さくすることができ、冷媒が
流れ易くなるものであり、内側電極を均一に冷却して温
度を均一化することができて均一な密度のプラズマジェ
ットを安定して生成することができるものである。しか
も、スケール等が溜まりにくくなって流路部の目詰まり
を防止することができるものである。
【0084】また本発明の請求項5の発明は、反応管を
下方より差し込んで装着するための反応管装着孔をサポ
ーターに設け、反応管の差し込み方向において反応管を
位置決めするための反応管位置決め部を反応管装着孔に
設けたので、サポーターに対する反応管の位置決めを反
応管位置決め部により容易に行うことができ、サポータ
ーに保持される内側電極と反応管のサポーターへの差し
込み方向における位置決めを簡単におこなうことができ
るものである。
【0085】また本発明の請求項6の発明は、内側電極
を上方より差し込んで装着するための内側電極装着孔を
サポーターに設けたので、内側電極装着孔への内側電極
の差し込み及び抜き出しを上方から容易に行うことがで
き、サポーターへの内側電極の取り付け及び取り外しを
簡単に行うことができるものであり、メンテナンス性を
向上させることができるものである。
【0086】また本発明の請求項7の発明は、反応管の
長手方向に対して内側電極を位置決めするための内側電
極位置決め機構をサポーターに設けたので、サポーター
に対する内側電極の位置決めを内側電極位置決め機構に
より容易に行うことができ、サポーターに保持される内
側電極と反応管のサポーターへの長手方向における位置
決めを簡単におこなうことができるものである。
【0087】また本発明の請求項8の発明は、内側電極
の表面に誘電体膜を設けたので、内側電極を誘電体膜で
保護することができ、放電の安定化を図ることができる
ものであり、しかもプラズマの熱照射による内側電極の
消耗を低減することができて内側電極の長寿命化を図る
ことができるものである。
【0088】また本発明の請求項9の発明は、内側電極
の表面と誘電体膜の間にアンダーコートを設けたので、
誘電体膜にかかる熱応力負荷の衝撃をアンダーコートで
緩和させることができ、誘電体膜が剥離しにくくなって
誘電体膜の長寿命化を図ることができるものである。
【0089】また本発明の請求項10の発明は、誘電体
膜に封孔処理を施したので、誘電体膜の欠陥部分を埋め
ることができ、アーク放電を起こりにくくすることがで
きるものであり、しかも、プラズマの加熱による内側電
極の劣化を防止して長寿命化を図ることができるもので
ある。
【0090】また本発明の請求項11の発明は、誘電体
膜を酸化チタンやアルミナなどの誘電体材料で形成した
ので、放電の安定化を確実に図ることができるものであ
り、また、プラズマの熱照射による内側電極の消耗を確
実に低減することができるものである。
【0091】また本発明の請求項12の発明は、アンダ
ーコートをニッケル、クロム、アルミニウム、イットリ
ウムを含む合金膜で形成したので、誘電体膜にかかる熱
応力負荷の衝撃をアンダーコートで確実に緩和させるこ
とができるものである。
【0092】また本発明の請求項13の発明は、酸化珪
素や酸化チタンやアルミナなどの誘電体材料で封孔処理
を施したので、誘電体膜の欠陥部分を埋めることができ
るものである。
【0093】また本発明の請求項14の発明は、誘電体
膜の厚みを10〜500μmに形成したので、放電の安
定化を確実に図ることができるものであり、また、プラ
ズマの熱照射による内側電極の消耗を確実に低減するこ
とができるものである。
【0094】また本発明の請求項15の発明は、誘電体
膜を誘電体材料の溶射にて形成したので、誘電体膜を簡
単に形成することができるものである。
【0095】また本発明の請求項16の発明は、プラズ
マジェットが吹き出される吹き出し口を反応管の先端面
に設け、反応管の先端を吹き出し口側に向かって先細り
となる集束部として形成し、式(1)で規定される開口
面積比を5〜60%に形成したので、プラズマジェット
の流れをクリーニング処理に適した流速にすることがで
き、プラズマジェットによるクリーニング処理を確実に
行うことができるものである。
【0096】また本発明の請求項17の発明は、集束部
の外周面と集束部以外の反応管の外周面との間に形成さ
れるテーパー角が10〜30°であるので、吹き出し口
から吹き出されるプラズマジェットの流速を確実に加速
することができ、反応性ガス活性粒子が消滅する前に被
処理物にプラズマジェットを到達させることができて被
処理物のプラズマ処理の効率を高めることができるもの
である。
【0097】また本発明の請求項18の発明は、プラズ
マジェットが吹き出される複数個の吹き出し口を反応管
に設けたので、被処理物のプラズマ処理する部分の面積
や形状に対応させてプラズマジェットの吹き出す範囲を
変更することができ、多くの形状の被処理物にプラズマ
処理を確実に施すことができるものである。
【0098】また本発明の請求項19の発明は、冷媒を
流通させる冷媒流通溝を内電極管の外周面に螺旋状に形
成し、外電極管の内側に内電極管を嵌め込んで外側電極
を形成したので、冷媒流通溝に冷媒を流して外側電極の
冷却を行うことができ、均一な密度のプラズマジェット
を安定して生成することができるものである。
【0099】本発明のプラズマ処理方法は、請求項1乃
至19のいずれかに記載のプラズマ処理装置で発生させ
たプラズマジェットを被処理物に供給してプラズマ処理
を行うので、均一な密度のプラズマジェットを安定して
生成することができ、被処理物に対して損傷を与えるこ
となく安定で均一なプラズマ処理を施すことができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【図2】同上の外側電極を示す断面図である。
【図3】同上の内側電極を示し、(a)は断面図、
(b)は底面図である。
【図4】同上の内側電極の一部を示し、(a)は断面
図、(b)は斜視図である。
【図5】同上の他の内側電極の一部を示す断面図であ
る。
【図6】同上のサポーターを示す正面図である。
【図7】同上の組立方法を示す断面図である。
【図8】同上の正面図である。
【図9】同上の反応管の他例の一部を示し、(a)は断
面図、(b)は底面図である。
【図10】従来例を示す概略の断面図である。
【符号の説明】
1 外側電極 2 反応管 3 内側電極 20 集束部 25 電極本体管 26 冷媒供給管 40 振れ防止スペーサ 41 サポーター 42 振れ防止爪 43 反応管装着孔 44 反応管位置決め部 45 内側電極装着孔 46 内側電極位置決め機構 49 冷媒流通溝 50 内電極管 51 外電極管 A プラズマ処理装置 α テーパー角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/38 H01L 21/302 H (72)発明者 中村 康輔 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 中園 佳幸 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 澤田 康志 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 清 三喜男 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4G075 AA24 AA30 BC04 BC06 CA48 EA05 EB43 EC01 EC13 EC21 FB02 FB04 FC06 FC15 4K030 DA03 DA04 FA01 JA04 JA20 KA04 KA09 KA16 KA30 4K057 DA01 DA11 DD01 DM06 DM09 DM28 DM39 DM40 DN01 5F004 BA20 BB11 BB29 BD01 DA00 DB23 DB26

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側電極を備えた筒状の反応管、及び反
    応管の内部に配置される内側電極を具備して構成され、
    反応管に不活性ガスまたは不活性ガスと反応ガスの混合
    気体を導入すると共に外側電極と内側電極の間に交流電
    界を印加することにより大気圧下で反応管の内部にグロ
    ー放電を発生させ、反応管からプラズマジェットを吹き
    出すようにするプラズマ処理装置において、反応管に対
    して内側電極が振れることを防止するための振れ防止ス
    ペーサを反応管と内側電極の間に設けて成ることを特徴
    とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 反応管の中心位置と内側電極の中心位置
    をほぼ合致させて反応管と内側電極を保持するためのサ
    ポーターを備えて成ることを特徴とする請求項1に記載
    のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 電極本体管内に冷媒供給管を設けて内側
    電極を形成し、電極本体管と冷媒供給管の間を冷媒供給
    管にて供給される冷媒の流路部として形成し、電極本体
    管に対して冷媒供給管が振れることを防止するための振
    れ防止爪を冷媒供給管の先端に複数個形成すると共に振
    れ防止爪の一部を放射状に外側に突出させて成ることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 振れ防止爪の一部を内側に曲げて成るこ
    とを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 反応管を下方より差し込んで装着するた
    めの反応管装着孔をサポーターに設け、反応管の差し込
    み方向において反応管を位置決めするための反応管位置
    決め部を反応管装着孔に設けて成ることを特徴とする請
    求項2乃至4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 内側電極を上方より差し込んで装着する
    ための内側電極装着孔をサポーターに設けて成ることを
    特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のプラズマ
    処理装置。
  7. 【請求項7】 反応管の長手方向に対して内側電極を位
    置決めするための内側電極位置決め機構をサポーターに
    設けて成ることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか
    に記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 内側電極の表面に誘電体膜を設けて成る
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプ
    ラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 内側電極の表面と誘電体膜の間にアンダ
    ーコートを設けて成ることを特徴とする請求項8に記載
    のプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 誘電体膜に封孔処理を施して成ること
    を特徴とする請求項8又は9に記載のプラズマ処理装
    置。
  11. 【請求項11】 誘電体膜を酸化チタンやアルミナなど
    の誘電体材料で形成して成ることを特徴とする請求項8
    乃至10のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 アンダーコートをニッケル、クロム、
    アルミニウム、イットリウムを含む合金膜で形成して成
    ることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載
    のプラズマ処理装置。
  13. 【請求項13】 酸化珪素や酸化チタンやアルミナなど
    の誘電体材料で封孔処理を施して成ることを特徴とする
    請求項10乃至12のいずれかに記載のプラズマ処理装
    置。
  14. 【請求項14】 誘電体膜の厚みを10〜500μmに
    形成して成ることを特徴とする請求項8乃至13のいず
    れかに記載のプラズマ処理装置。
  15. 【請求項15】 誘電体膜を誘電体材料の溶射にて形成
    して成ることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか
    に記載のプラズマ処理装置。
  16. 【請求項16】 プラズマジェットが吹き出される吹き
    出し口を反応管の先端面に設け、反応管の先端を吹き出
    し口側に向かって先細りとなる集束部として形成し、式
    (1)で規定される開口面積比を5〜60%に形成して
    成ることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記
    載のプラズマ処理装置。 R=(D2−d2)/D0 2×100 …(1) 但し、Rは開口面積比、Dは集束部以外の反応管の内
    径、D0は吹き出し口の内径、dは内側電極の外径をそ
    れぞれ示す。
  17. 【請求項17】 集束部の外周面と集束部以外の反応管
    の外周面との間に形成されるテーパー角が10〜30°
    であることを特徴する請求項16に記載のプラズマ処理
    装置。
  18. 【請求項18】 プラズマジェットが吹き出される複数
    個の吹き出し口を反応管に設けて成ることを特徴とする
    請求項1乃至17に記載のプラズマ処理装置。
  19. 【請求項19】 冷媒を流通させる冷媒流通溝を内電極
    管の外周面に螺旋状に形成し、外電極管の内側に内電極
    管を嵌め込んで外側電極を形成して成ることを特徴とす
    る請求項1乃至18のいずれかに記載のプラズマ処理装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至19のいずれかに記載の
    プラズマ処理装置で発生させたプラズマジェットを被処
    理物に供給してプラズマ処理を行うことを特徴とするプ
    ラズマ処理方法。
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