JP2007144360A - プラズマ放電用電極装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非平衡プラズマを発生させ、ガスの処理を行うプラズマ放電用電極装置において、ガスの処理効率を一層改善することである。
【解決手段】非平衡プラズマを発生させ、ガスの処理を行うプラズマ放電用電極装置6を提供する。プラズマ放電用電極装置6は、誘電体からなる基体11、基体11中に埋設された電極4、基体11に担持され、ガスの反応を促進する触媒7、および基体11に担持された二次電子放出剤8を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明はプラズマ放電用電極装置に関するものである。
NOx、SOx、ダイオキシン等の種々の有害ガスを分解処理する方法として、あるいは炭化水素系燃料を改質して水素を発生する方法として、非平衡プラズマ(低温プラズマ)を利用する方法が知られている。非平衡プラズマを利用する方法では、電子のエネルギー(電子温度)のみが高く、イオンおよび分子のエネルギーは低い。したがって、電子、ラジカル、活性種注入によるプロセスの低温化、及び従来の熱化学法に匹敵するプロセスが可能であり、装置の小型化、軽量化等が可能である。
特許文献1には、このような非平衡プラズマを用いたガス処理装置に、通常のガス処理触媒と光触媒との両方を担持させることが開示されている。
特開2005−144445
特許文献2には、非平衡プラズマを用いたガス処理装置において対向電極を用いることが開示されている。
特開2004−237135
特許文献3には、プラズマ発生用電極装置の表面領域に、ゼオライト層を設け、ゼオライト層に触媒を担持させることが開示されている。
特開平11−347342
特許文献4、特許文献5には、炭化水素燃料を非平衡プラズマ処理することで水素リッチな雰囲気を生成させることが開示されている。
特開2005−35852 特開2005−170744
前述したような非平衡プラズマと触媒とを併用させた構造では、非平衡プラズマのみの場合、触媒のみと比べて、ガス浄化率が向上する。しかし、未だ実用的には必ずしも十分なガス浄化率とは言えず、エネルギー効率の点からも、実用化には更なる改善が求められている。
本発明の課題は、非平衡プラズマを発生させ、ガスの処理を行うプラズマ放電用電極装置において、ガスの処理効率を一層改善することである。
本発明は、非平衡プラズマを発生させ、ガスの処理を行うプラズマ放電用電極装置であって、
誘電体からなる基体、この基体中に埋設された電極、基体に担持され、ガスの反応を促進する触媒、および基体に担持された二次電子放出剤を備えていることを特徴とする、プラズマ発生用電極装置に係るものである。
本発明者は、非平衡プラズマおよび触媒を併用したガス処理について種々検討を続けた結果、プラズマ放電用電極装置の基体に触媒に加えて更に二次電子放出剤を担持させることにより、ガスの処理効率が飛躍的に向上することを発見し、本発明に到達した。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。
図1は、本発明を適用できるガス処理装置を模式的に示す図である。本例はいわゆる対向電極型の装置に関する。一対の相対向する電極装置2Aと2Bとの間の空間3に非平衡プラズマを生成させ、ここに矢印Aのようにガスを流し、所定の処理を行う。各電極装置内にはそれぞれ電極4が埋設されている。
基体を構成する材質は特に限定されないが、セラミックスが好ましく、特にアルミナ、ジルコニア、シリカ、ムライト、スピネル、コージェライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、チタン−バリウム系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物などが好ましい。また、電極の材質は特に限定されず、所定の導電性を有する物質であれば使用可能である。例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、チタン、クロム、ジルコニウム、ニッケル、銀、鉄、銅、白金、パラジウム、あるいはこれらの合金が好ましい。
基体は、いわゆるグリーンシート積層法によって製造可能である。すなわち、セラミックス等の誘電体粉末をプレス成形する際に、埋設電極を構成する金属板や金属箔を埋設しておき、次いで焼結することができる。また、電極は、セラミックスグリーンシート上にペーストを塗布することで形成することもできる。この場合の塗工方法としては、スクリーン印刷、カレンダーロール印刷、ディップ法、蒸着、物理的気相成長法など、任意の塗工方法を利用可能である。電極を塗工法によって形成する場合には、前記した各種金属あるいは合金の粉末を、有機バインダーおよび溶剤(テルピネオール等)と混合して導体ペーストを作製し、次いでこの導体ペーストをセラミックグリーンシート上に塗工する。
基体を製造する際、セラミックグリーンシートの成形方法は特に限定されず、ドクターブレード法、カレンダー法、印刷法、ロールコータ、めっき法など、あらゆる手法を利用することができる。また、グリーンシートの原料粉末としては、上述した各種のセラミックス粉末や、ガラス等の粉末を利用できる。この際、焼結助剤として、酸化珪素、カルシア、チタニア、マグネシア、ジルコニアを例示できる。焼結助剤は、セラミック粉末100重量部に対して、3〜10重量部添加することが好ましい。セラミックスラリー中には、公知の分散剤、可塑剤、有機溶媒を添加することができる。
粉末プレス成形でも基体を作ることができ、埋設する電極にメッシュ金属や金属箔を用いた場合は、ホットプレス法で電極を埋設した焼結体を得ることができる。
成形助剤を適時選ぶことにより、押出成形でも基体の成形体を作製できる。押出成形体表面に、溶媒を適時選定することにより、導電膜成分となる金属ペーストを印刷などで電極として形成することができる。
触媒は、基体を構成する材質中に混合して埋め込むことができる。あるいは、基体表面に担持することもできる。特に好ましくは、基体表面に触媒担体を固定し、この触媒担体に触媒を担持させる。触媒担体は、特に限定されないが、HY型ゼオライト、HX型ゼオライト、H型モルデナイト、シリカアルミナ、金属シリケート、シリカアルミナ、ゼオライト、シリカゲル、ジルコニア、チタニアアルミナ、コージェライト、Ag、Au、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Li、Ni、Mn、Mo、Pd、Pt、Rh、V、W、Znを例示できる。
本発明においては、基体に二次電子放出剤を担持させる。この担持方法は特に限定されず、以下の態様を例示できる。
(1) 基体の材質中に二次電子放出剤を混合し、含有させる。この際には、例えば前述したグリーンシートの生地の中に二次電子放出剤粒子を混合し、焼成することができる。
(2) 基体の表面に二次電子放出剤粒子を直接固定する。その方法として溶射する方法等がある。あるいは、基体表面に担体を固定し、この担体に二次電子放出剤を担持する。この担体は特に限定されないが、HY型ゼオライト、HX型ゼオライト、H型モルデナイト、シリカアルミナ、金属シリケート、シリカアルミナ、ゼオライト、シリカゲル、ジルコニア、チタニアアルミナ、コージェライト、Ag、Au、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Li、Ni、Mn、Mo、Pd、Pt、Rh、V、W、Znを例示できる。
基体表面への二次電子放出剤粒子の担持は常法で行える。例えば分散媒中に二次電子放出剤粒子および必要に応じて担体粒子を分散し、分散液を基体表面に塗布する。そして塗膜を乾燥、焼成する。この分散液としてはメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、水、アセトン等を例示できる。また二次電子放出剤粒子を塗布した基体の焼成温度は例えば400〜600℃とする。
(3) 基体の表面側に、二次電子放出剤からなる層、あるいは二次電子放出剤とバインダーとを含有する層を形成する。
この場合には、層形成方法は特に限定されず、ドクターブレード法、カレンダー法、印刷法、ロールコータ、めっき法など、あらゆる手法を利用することができる。好ましくは、分散媒中に二次電子放出剤粒子および必要に応じてバインダーや他の添加剤を分散し、分散液を基体表面に塗布する。そして塗膜を乾燥、焼成する。この分散液としてはメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、水、アセトン等を例示できる。
また分散液の焼成温度は例えば400〜600℃とする。
バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース類、ポリビニルピロリドン等を例示できる。
二次電子放出剤の膜を形成する場合には、その厚さは、プラズマの安定性の点から200μm以下が好ましく、100μm以下が更に好ましい。また、二次電子放出剤が膜状の場合には、、その膜が結晶質であってよく、非晶質であってもよい。
二次電子放出剤が粒子を形成する場合には、その粒径は、100μm以下が好ましく、更に50μm以下好ましい。また、二次電子放出剤の粒子は結晶質であってよく、非晶質であってもよい。
更に、(3)二次電子放出剤含有層上に触媒を担持することができる。あるいは、触媒層上に二次電子放出剤含有層を形成することができる。更に、二次電子放出剤含有層中に、前述のような触媒を混合することができる。
二次電子放出剤とは、好ましくは、Be、Mg、Ca、Sr、ScおよびYからなる群より選ばれる1種類の金属酸化物あるいは二種以上の金属酸化物の混合物である。
好適な実施形態においては、特に好ましくはマグネシア(MgO)、イットリア(Y2O3)である。また、二次電子放出剤は、二種類以上併用することも可能である。
二次電子放出剤を担体に担持させる場合には、担体の重量を100重量部としたとき、本発明の効果の観点からは、二次電子放出剤量を0.1重量部以上とすることが好ましく、1重量部以上とすることが更に好ましい。また、担持状態の安定性およびガス処理効率の安定性という観点からは、二次電子放出剤量を50重量部以下とすることが好ましく、30重量部以下とすることが更に好ましい。
また、二次電子放出剤、触媒(および必要に応じて担体)の総重量を100重量%としたきき、本発明の効果の観点からは、二次電子放出剤量を0.1重量%以上とすることが好ましく、1重量%以上とすることが更に好ましい。また、ガス処理効率の安定性という観点からは、二次電子放出剤量を50重量%以下とすることが好ましく、30重量%以下とすることが更に好ましい。
図2〜図4は、それぞれ本発明の各実施形態に係るプラズマ放電用電極装置を概略的に示す図である。煩雑さを避けるために断面ハッチングは図示していない。
図2のプラズマ放電用電極装置6においては、基体11中に電極4が埋設されている。電極4上には表面層9が形成されており、電極4下には裏面層10が形成されている。本例では、基体11をグリーンシート成形法で作成しており、表面層および裏面層がそれぞれ複数層に分かれている。裏面層10は電極4から底面へと向かって層10a、10b、10c、10dに分かれており、表面層9は、電極4から表面へと向かって層9a、9b、9c、9d、9eに分かれている。層9e上には、触媒粒子(担体を含む場合あり)7および二次電子放出剤(担体を含む場合あり)8が固定化されている。
図3のプラズマ放電用電極装置16においては、基体11中に電極4が埋設されている。電極4上には表面層9Aが形成されており、電極4下には裏面層10が形成されている。本例では、基体11をグリーンシート成形法で作成しており、表面層および裏面層がそれぞれ複数層に分かれている。裏面層10は電極4から底面へと向かって層10a、10b、10c、10dに分かれており、表面層9Aは、電極4から表面へと向かって層9a、9b、9c、9d、9eに分かれている。基体11中、特に表面層9A中には、二次電子放出剤粒子が前述のようにして混合されている。層9e上には、触媒粒子(担体を含む場合あり)7が固定化されている。
図4のプラズマ放電用電極装置26においては、基体11中に電極4が埋設されている。電極4上には表面層9Bが形成されており、電極4下には裏面層10が形成されている。本例では、基体11をグリーンシート成形法で作成しており、表面層および裏面層がそれぞれ複数層に分かれている。裏面層10は電極4から底面へと向かって層10a、10b、10c、10dに分かれており、表面層9Bは、電極4から表面へと向かって層9a、9b、9c、9d、9eに分かれている。本例では、二次電子放出剤を含有する層19が基体上に形成されている。二次電子放出剤含有層19は前述のように設けることができる。二次電子放出剤含有層9e上には触媒粒子(担体を含む場合あり)7が固定化されている。
本発明において、各電極の平面的パターンは特に限定されず、触媒の種類、反応の種類に合わせて設計できる。例えば、電極の平面的パターンを櫛歯状としたり、網目状とすることができる。
電極が網状または櫛歯状をなしている場合には、貫通孔を網目状に形成したり、櫛歯の間の隙間に規則的に形成することが容易であり、好ましい。この実施形態においては、網目の形状は特に限定されず、円形、楕円形、レーストラック形状、四辺形、三角形等の多角形などであってよい。また櫛歯状電極の櫛歯の形状も特に限定されないが、長方形や平行四辺形であることが特に好ましい。
本発明において、ガスの処理方法は特に限定されない。例えば、非平衡プラズマを用いて有害ガスを無害化することができる。あるいは、炭化水素ガスを処理して水素を生成させることができるほか、炭素数の少ない炭化水素(低級炭化水素)等を生成させることができる。
このような有害ガスは限定されないが、NOx、SOxなどの排気ガス、ダイオキシン等の有害化学物質を含む排気ガスを例示できる。このような反応に使用する触媒は特に限定されない。具体的にはPt,Rh,Pd,Ni,Ag、V、Au、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Li、Ni、Mn、Mo、WおよびZnから選択される1種又は2種以上の元素を含有する触媒が好ましい。
また、炭化水素系燃料から水素リッチガスへの反応を行うことができる。この場合には、この反応を促進する燃料改質触媒用いる。また、反応を促進させるために、炭化水素系燃料に空気、酸素、水等を混合して用いる。水素リッチガス生成の反応形態としては、酸素を用いる部分酸化、水を用いる水蒸気改質、酸素、水を用いるオートサーマル反応等を挙げることができる。
燃料改質触媒は限定されないが、銅、パラジウム、亜鉛、ロジウム、白金、ルテニウム等の貴金属元素、アルミニウム、ニッケル、ジルコニウム、チタン、セリウム、コバルト、マンガン、銀、金、バリウム、鉄等が用いられうる。より好ましくはロジウム、ルテニウム、白金、ニッケル等が用いられる。
この炭化水素系燃料は、低温プラズマにより水素を発生しうるものであれば特に制限されない。例えば、メタン、エタン、プロパン、等の炭化水素、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、ナフサ、ガソリン、軽油等が例示される。ここで、改質のしやすさが優先される場合には、好ましくはメタンやメタノールが用いられる。一方、自動車等に搭載されるなどエネルギー密度が優先される場合には、好ましくはガソリン、軽油等の液体燃料が用いられる。尚、改質する際の炭化水素系燃料は液体、気体のいずれの状態であっても構わない。
燃料改質触媒の担体としては、例えば、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンおよびこれらの複合酸化物が用いられうる。中でも好ましくは、酸化アルミニウムがある。
(実験1)
図3に示すようなプラズマ放電用電極装置16を作製した。具体的には、ジニトロジアミンPt水溶液に微粉アルミナ(比表面積100m/g)を含浸させ、120℃で乾燥後、550℃で3時間焼成して、アルミナに対してPtを10wt%含有するPt/アルミナ粉末を得た。これにアルミナゾルと水を加えてスラリーを得た。前記スラリーにメッシュ状の電極4を浸漬させ、乾燥、焼成工程を経てプラズマリアクタ用電極装置16を作製した。その後、図1に示すように4枚の電極装置間に電源を接続し、電極間距離を1mmとしてプラズマリアクタを作製した。ただし、本発明例では、前記のスラリー中にBeO、MgO、CaO、Sc、Y、LiO、Nb、WO粉末をそれぞれ添加した。BeO、MgO、CaO、Sc、Y、LiO、Nb、WO粉末量は、スラリーの全固形分量に対して1〜50重量%である。但し、Yについてはスラリー中に0〜0.9重量%、51重量%を添加した。尚、添加したBeO、MgO、CaO、Sc、Y、LiO、Nb、WOについては平均粒径50μmを用いた。
NO:200ppm、CO:1000ppm,残部Nで構成されるモデルガスを使用した。200℃に加熱した前記モデルガスをプラズマリアクタに空間速度9.5万h−1で導入し、排出されるガス中のNO量を分析し、NOx浄化率を測定した(数1)。尚、プラズマを発生させるためのパルス電源の条件は、繰り返し周期を3kHz、ピーク電圧を8kV、ピーク電流を12Aとした。表1に結果を示す。
Figure 2007144360
Figure 2007144360
表1からわかるように、実施例1〜10、比較例1〜4をみると、二次電子放出剤を含有した方がNOx浄化率は高いことが判る。また、実施例1〜5をみると、MgO、Yを含有した場合に特にNOx浄化率が高いことが判る。更に、Yの含有量とNOx浄化率の関係をみると、含有量が1〜50重量%のときにNOx浄化率が高く、より好ましくは1〜30重量%であることが判る。同様の設計のプラズマ放電用電極装置を使用した場合であっても、二次電子放出剤を浄化触媒と併用することで、高いNOx浄化率が得られることが判る。
(実験2)
実験1と同様のプラズマ放電用電極装置およびプラズマリアクタ装置を作製し、水素ガス生成実験を行った。
2000ppm、O3000ppm,残部Nで構成されるモデルガスを使用した。200℃に加熱した前記モデルガスを、200℃に加熱したプラズマリアクタに空間速度9.5万h−1で導入し、排出されるガス中のH量をTCD(熱伝導度検出器)を備えたガスクロマトクラフィーで分析し、H収率を測定した(数2)。尚、プラズマを発生させるためのパルス電源の条件は、繰り返し周期を3kHz、ピーク電圧を8kV、ピーク電流を12Aとした。
Figure 2007144360
この結果を表2に示す。表2からわかるように、実施例1〜10、比較例1〜4をみると、二次電子放出剤を含有した方がH2収率は高いことが判る。また、実施例1〜5をみると、MgO、Yを含有した場合に特にH2収率が高いことが判る。更に、Yの含有量とH2収率の関係をみると、含有量が1〜50重量%の場合にH2収率が高く、より好ましくは1〜30重量%であることが判る。同様の設計のプラズマ放電用電極装置を使用した場合であっても、二次電子放出剤を浄化触媒と併用することで、高いH2収率が得られることが判る。
Figure 2007144360
(実験3)
実験1、2の実施例5のサンプルにおいて、二次電子放出剤粒子の平均粒径を、表3に示すように変更した。表3からわかるように、二次電子放出剤の平均粒径は100μm以下が好ましく、より好ましくは50μm以下であることが判る。これは、粒径が大きいほど粒子内部から二次電子が放出し難くなることによると考えられる。
Figure 2007144360
プラズマリアクタ装置を模式的に示す図である。 プラズマ放電用電極装置6を示す概略図である。 プラズマ放電用電極装置16を示す概略図である。 プラズマ放電用電極装置26を示す概略図である。
符号の説明
4 電極 6、16,26 プラズマ放電用電極装置 7 触媒 8 二次電子放出剤 9 表面層 19 二次電子放出剤含有層 10 裏面層 11 基体

Claims (7)

  1. 非平衡プラズマを発生させ、ガスの処理を行うプラズマ放電用電極装置であって、
    誘電体からなる基体、この基体中に埋設された電極、前記基体に担持され、前記ガスの反応を促進する触媒、および前記基体に担持された二次電子放出剤を備えていることを特徴とする、プラズマ発生用電極装置。
  2. 前記ガスの処理によって水素を発生させることを特徴とする、請求項1記載のプラズマ放電用電極装置。
  3. 前記ガスが有害ガスであり、この有害ガスを無害化する処理を行うことを特徴とする、請求項1記載のプラズマ放電用電極装置。
  4. 前記二次電子放出剤が、Be、Mg、Ca、Sr、ScおよびYから選ばれる一種の金属酸化物または二種以上の金属酸化物の混合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載のプラズマ放電用電極装置。
  5. 前記二次電子放出剤が、マグネシアとイットリアとの少なくとも一方であることを特徴とする、請求項4記載のプラズマ放電用電極装置。
  6. 前記二次電子放出剤が前記基体の表面に膜状に形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載のプラズマ放電用電極装置。
  7. 前記二次電子放出剤が前記基体中に含有されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載のプラズマ放電用電極装置。
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