JP2000280878A - 荷重応動型ブレーキ液圧制御弁 - Google Patents

荷重応動型ブレーキ液圧制御弁

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JP2000280878A
JP2000280878A JP11091207A JP9120799A JP2000280878A JP 2000280878 A JP2000280878 A JP 2000280878A JP 11091207 A JP11091207 A JP 11091207A JP 9120799 A JP9120799 A JP 9120799A JP 2000280878 A JP2000280878 A JP 2000280878A
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利宏 島沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を減少させ、コストを低減する。 【解決手段】 レバー16とプランジャ7との間に弾性
部材17と、プランジャ7をレバー16により押圧する
押圧部材18とを設けるとともに、弾性部材17にプラ
ンジャ7におよび押圧部材18に対する抜け止め部を形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のバネ上とバネ
下の相対的変位に応じてハウジング内のプランジャを押
圧し、制動時ブレーキ液圧を減圧制御する荷重応動型ブ
レーキ液圧制御に関し、特に弾性部材に抜け止め機能を
持たせるようにした荷重応動型ブレーキ液圧制御弁に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の荷重応動型ブレーキ液圧制御弁と
しては、例えば、図22に示すようなものが知られてい
る。
【0003】図22において、101は車両のバネ上に
取り付けられるハウジングであり、ハウジング101内
にはプランジャ102が摺動自在に収納される。ハウジ
ング101内には支点Aを中心として回動するレバー1
03が取り付けられ、レバー103にはプッシュロッド
104が一体的に取り付けられている。
【0004】プッシュロッド104とハウジング101
の間には脱落防止用のスプリング105が介装され、シ
ート部材106とプランジャ102との間にはプロポー
ショニングスプリング107が介装される。車両のバネ
下に取り付けられるブラケットとレバー103との間に
はセンサースプリング108が介装され、車両のバネ上
とバネ下の相対的変位をセンサースプリング108によ
り荷重に変換し、レバー103、押圧部材109、弾性
部材110およびプッシュロッド104を介してプラン
ジャ102を押圧する。制動時に入力ポート111から
入力するマスタシリンダ液圧(PM)が所定値を超える
と、プランジャ102がリフトして液流路112を開閉
するように作動することによって、出力ポート113へ
のリヤブレーキ液圧(PR)を減圧制御する。
【0005】図23は図22の要部説明図である。
【0006】図23において、レバー103には挿入孔
103Aが形成され、挿入孔103Aにはプッシュロッ
ド104の軸部104Aが摺動する摺動孔109Aが形
成された押圧部材109が挿入され、ナット114によ
りレバー103に固定されている。押圧部材109の外
周にはつば部109Bが形成され、つば部109Bとプ
ッシュロッド104に一体に形成されたシート部104
Bとの間には弾性部材110が介装されている。
【0007】弾性部材110は、異音を防止するために
設けられた部材である。センサースプリング108の付
勢力の伝達経路に弾性部材110を設けることにより、
振動を減衰させることができ、ブレーキ液圧制御弁の作
動時の、センサースプリング108のサージング音など
の異音の発生を防止するようにしている。プッシュロッ
ド104と押圧部材109との間にこの弾性部材110
を介装し、プッシュロッド104と押圧部材109との
間に所定の間隙を形成し、間隙分だけストローク可能と
している。
【0008】プッシュロッド104とシート部104B
とハウジング101との間にはスプリング105が設け
られ、このスプリング105によりプッシュロッド10
4と弾性部材110の脱落を防止するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の荷重応動型ブレーキ液圧制御弁にあっては、
弾性部材とプッシュロッドの脱落を防止するために、脱
落防止用のスプリングを介装しているため、部品点数が
多くなり、コストが上昇するという問題があった。ま
た、部品組立ての際にスプリング荷重でプッシュロッ
ド、弾性部材が押えられる迄は弾性部材と押圧部材は嵌
合しているだけで、脱落防止機能は働いていないため、
組立てしにくく、組立て工数が増大するという問題もあ
った。さらに、形状が複雑なプッシュロッドも必要であ
り、さらにコストが上昇するという問題もあった。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、弾性部材に抜け止め機能を持
たせることで、弾性部材、押圧部材を固定するための部
品が不要となり、また、プッシュロッドも不要となり、
コストを低減することができ、さらに、組立て工数を減
少することができる荷重応動型ブレーキ液圧制御弁を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、次のように構成する。
【0012】請求項1の発明は車両のばね上側に取り付
けられ内部にプランジャを摺動自在に収納するハウジン
グと、一端部が前記ハウジングに回動自在に取り付けら
れプランジャに付勢力を伝達するレバーと、該レバーの
他端部に一端部が取り付けられると共に他端部が車両の
ばね下側に取り付けられるセンサースプリングと、を備
えた荷重応動型ブレーキ液圧制御弁において、前記レバ
ーと前記プランジャとの間に弾性部材と、前記プランジ
ャを前記レバーにより押圧する押圧部材とを設けるとと
もに、前記弾性部材に前記プランジャにおよび前記押圧
部材に対する抜け止め部を形成した。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの先
端軸部に形成された段部に嵌合する嵌合孔を前記弾性部
材に形成し、該嵌合孔の下部に係合溝を形成するととも
に、該係合溝に係合する係合突起を前記押圧部材に形成
した。
【0014】請求項3の発明は、請求項1記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの先
端軸部の径よりも小さい径の嵌合孔を前記弾性部材に形
成し、該嵌合孔の下部に係合溝を形成するとともに、該
係合溝に係合する係合突起を前記押圧部材に形成した。
【0015】請求項4の発明は、請求項2,3記載の荷
重応動型ブレーキ液圧制御弁において、前記弾性部材と
前記プランジャとの間に前記弾性部材の座面を確保する
ためのシート部材を設けた。
【0016】請求項5の発明は、請求項2記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの前
記段部の径よりも前記弾性部材の前記嵌合孔の径を小さ
く形成するとともに、前記弾性部材の前記係合溝に連続
する下側の開口部の径よりも前記押圧部材の係合突起に
連続する下側の外径を大きく形成した。
【0017】請求項6の発明は、請求項2記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記押圧部材の前記
係合突起の外径よりも前記弾性部材の前記嵌合溝の径を
小さく形成した。
【0018】請求項7の発明は、請求項1記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの先
端軸部に形成された段部に嵌合する抜け止め突起部を前
記弾性部材の嵌合孔に形成し、反対側の端部外周に抜け
止め突起部を形成するとともに、端部外周の抜け止め突
起部に嵌合する嵌合溝を前記押圧部材の内側に形成し
た。
【0019】請求項8の発明は、請求項1記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの先
端軸部に形成された凹部に嵌合する一方の抜け止め突起
部を前記弾性部材の嵌合孔の一端内側に形成し、嵌合孔
の他端内側にも他方の抜け止め突起部を形成するととも
に、該他方の抜け止め突起部に係合する係合溝を前記押
圧部材の外側端部に形成した。
【0020】請求項9の発明は、請求項1記載の荷重応
動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの先
端軸部に形成された段部に係合する係合孔を前記弾性部
材に形成し、該弾性部材を抱持する抱持部を前記押圧部
材に形成するとともに、該抱持部の端部に内側に突出し
て前記弾性部材の端部に係止する係止部を形成した。
【0021】請求項10の発明は、請求項1記載の荷重
応動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの
先端軸部に形成された段部に係合するように前記弾性部
材をリング状に形成し、該弾性部材を抱持する抱持部を
前記押圧部材に形成するとともに、該抱持部の端部に内
側に突出して前記弾性部材に係止する係止部を形成し
た。
【0022】請求項11の発明は、請求項1記載の荷重
応動型ブレーキ液圧制御弁において、前記プランジャの
前記先端軸部の端部に係合突起を形成し、該係合突起に
係合する係合孔を前記弾性部材に形成し、該弾性部材が
挿入される挿入孔を前記押圧部材に形成するとともに、
挿入孔に前記弾性部材を抜け止める段部を形成した。
【0023】このような構成を備えた本発明によれば、
前記レバーと前記プランジャとの間に弾性部材と、前記
プランジャを前記レバーにより押圧する押圧部材とを設
けるとともに、前記弾性部材に前記プランジャにおよび
前記押圧部材に対する抜け止め部を形成したため、従来
のような脱落防止用のスプリングが不要となり、コスト
を低減することができる。また、部品組立て時に脱落防
止用のスプリングを用いる必要がないので、組立てが簡
単となり、組立て工数を低減することができる。さら
に、従来のようなプッシュロッドが不要となり、コスト
を安価にすることができる。
【0024】例えば、前記プランジャの先端軸部に形成
された段部に嵌合する嵌合孔を前記弾性部材に形成し、
該嵌合孔の下部に係合溝を形成するとともに、該係合溝
に係合する係合突起を前記押圧部材に形成すると、前記
のような効果が得られる。
【0025】また、前記プランジャの先端軸部の径より
も小さい径の嵌合孔を前記弾性部材に形成し、該嵌合孔
の下部に係合溝を形成するとともに、該係合溝に係合す
る係合突起を前記押圧部材に形成した場合には、前記の
ような効果に加えて、さらに抜け止め効果を増すことが
できる。
【0026】また、前記弾性部材と前記プランジャとの
間にシート部材を設けた場合には、前記のような効果に
加えて、弾性部材の座面を確保することができる。
【0027】また、前記プランジャの前記段部の径より
も前記弾性部材の前記嵌合孔の径を小さく形成するとと
もに、前記弾性部材の前記係合溝に連続する下側の開口
部の径よりも前記押圧部材の係合突起に連続する下側の
外径を大きく形成した場合には、前記効果に加えて、抜
け止め効果を増すことができる。
【0028】また、前記押圧部材の前記係合突起の外径
よりも前記弾性部材の前記嵌合溝の径を小さく形成した
場合にも、前記効果に加えて、抜け止め効果を増すこと
ができる。
【0029】また、前記プランジャの先端軸部に形成さ
れた段部に嵌合する抜け止め突起部と前記弾性部材の嵌
合孔に形成し、反対側の端部外周に抜け止め突起部を形
成するとともに、端部外周の抜け止め突起部に嵌合する
嵌合溝を前記押圧部材の内側に形成した場合にも、前記
のような効果を得ることができる。
【0030】また、前記プランジャの先端軸部に形成さ
れた凹部に嵌合する一方の抜け止め突起部を前記弾性部
材の嵌合孔の一端内側に形成し、嵌合孔の他端内側にも
他方の抜け止め突起部を形成するとともに、該他方の抜
け止め突起部に係合する係合溝を前記押圧部材の外側端
部に形成した場合にも、前記のような効果を得ることが
できる。
【0031】また、前記プランジャの先端軸部に形成さ
れた段部に係合する係合孔を前記弾性部材に形成し、該
弾性部材を抱持する抱持部を前記押圧部材に形成すると
ともに、該抱持部の端部に内側に突出して前記弾性部材
の端部に係止する係止部を形成した場合にも、前記のよ
うな効果を得ることができる。
【0032】また、前記プランジャの先端軸部に形成さ
れた段部に係合するように前記弾性部材をリング状に形
成し、該弾性部材を抱持する抱持部を前記押圧部材に形
成するとともに、該抱持部の端部に内側に突出して前記
弾性部材に係止する係止部を形成した場合にも、前記の
ような効果を得ることができる。
【0033】さらに、前記プランジャの前記先端軸部の
端部に係合突起を形成し、該係合突起に係合する係合孔
を前記弾性部材に形成し、該弾性部材が挿入される挿入
孔を前記押圧部材に形成するとともに、挿入孔に前記弾
性部材を抜け止める段部を形成した場合にも、前記のよ
うな効果を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施形態を
示す全体構成図である。
【0035】図1において、1は荷重応動型ブレーキ液
圧制御弁2のハウジングであり、ハウジング1にはマス
タシリンダからの液圧が入力する入力ポート3と、ブレ
ーキユニットにブレーキ液圧を出力する出力ポート4が
形成されている。また、前輪に供給されるブレーキ液圧
が入力する入力ポート5も形成されている。
【0036】ハウジング1には入力ポート3,5および
出口ポート4が開口するシリンダ孔6が形成され、シリ
ンダ孔6内にはプランジャ7が摺動自在に収納される。
シリンダ孔6の開口部側にはバックアップリング8が嵌
入され、バックアップリング8の外への抜止めはスナッ
プリング9によりなされている。バックアップリング8
の外周にはOリング10が介装され、内側にはカップシ
ール11が設けられている。カップシール11によりプ
ランジャ7はシールされている。バックアップリング8
の上端部にはシート部材12が設けられ、シート部材1
2とプランジャ7のつば部13との間にはプロポーショ
ニングスプリング14が縮設されている。また、シリン
ダ孔6の大径部と小径部との段部およびプランジャ7と
の間にはシール15が介在している。
【0037】プランジャ7とレバー16との間には、弾
性部材17と、プランジャ7をレバー16により押圧す
る押圧部材18が設けられている。弾性部材17は、プ
ランジャ7および押圧部材18に対して抜け止めとなる
形状に形成されている。
【0038】ハウジング1とレバー16との間には防塵
用のブーツ19が設けられ、ブーツ19の一端部にはク
ランプ20によりハウジング1に固定され、他端部はレ
バー16の途中に固定されている。
【0039】レバー16は、一端が支点Aを中心として
回動するように指示されるとともに、他端に設けられた
スプリングガイド21にセンサースプリング22が係着
し、センサースプリング22の他端が車両のバネ下に固
定されるブラケットの軸部23にスプリングガイド24
を介して係着している。
【0040】そして、車両荷重に応じたバネ上とバネ下
の相対的変位をセンサースプリング22によって荷重に
変換し、レバー16、押圧部材18、弾性部材17を介
して荷重に比例してプランジャ7を押圧する。この状態
で制動操作を行い、入力ポート3から入力する液圧が車
両バネ上とバネ下の相対的変位に応じたプランジャ7へ
の応圧力で設定される圧力(スプリットポイント)を超
えると、プランジャ7が移動し、シール15によって液
流路25を閉鎖し、この閉鎖によって液圧のバランスが
変化すると液流路25を再び開放にして、この開閉動作
を繰り返すことにより液圧は減圧制御されて出力ポート
4へ供給される。このようにして、車両荷重に応じたプ
ランジャ7への押圧力に従ってスプリットポイントが変
化することにより、車両荷重の軽重に応じた制動力を設
定することができる。
【0041】なお、入力ポート5には前輪に供給される
フロントブレーキ液圧が入力し、このフロントブレーキ
液圧はプランジャ7の他端に作用する。前輪側ブレーキ
ユニットが失陥すると、フロントブレーキ液圧はプラン
ジャ7に作用しなくなり、プランジャ7は開弁状態とな
り、減圧制御は行われなくなる。なお、26はエア抜き
用のブリーダである。
【0042】図2は図1の要部拡大図である。図3
(A),(B),(C)は図2の各部品をそれぞれ示す
図である。
【0043】図2において、プランジャ7には先端軸部
27が一体に形成され、先端軸部27の小径部には段部
27Aが形成され、先端軸部27の大径部は頭部27B
となっている。17は弾性部材であり、弾性部材17に
は段部27Aに嵌合する嵌合孔17Aが形成されてい
る。また、弾性部材17の内部には嵌合孔17Aに連続
して周状の係合溝17Bが形成され、係合溝17Bには
押圧部材18が係合する。
【0044】押圧部材18は、有底の円筒状に形成さ
れ、内部にはプランジャ7の頭部27Bが摺動可能な摺
動孔18Aが形成され、上端には外側に突出する係合突
起18Bが一体に形成されている。係合突起18Bは、
弾性部材17の係合溝17Bに係合し、押圧部材18
は、弾性部材17から脱落しないようになっている。弾
性部材17はプランジャ7の段部27Aに嵌合孔17A
が嵌合し、プランジャ7から脱落しないようになってい
る。弾性部材17はレバー16からの付勢力の大きさに
応じて圧縮変形する。また、弾性部材17は、異音防止
の機能を有し、制御弁作動時にセンサースプリング22
のサージング音などの異音の発生を防止することができ
る。
【0045】プランジャ7は押圧部材18の摺動孔18
A内で摺動可能であり、プランジャ7の頭部27Bと押
圧部材18の底部との間には所定の間隙Lが形成され、
間隙L分を押圧する荷重となるまで押圧部材18はスト
ローク可能となっている。
【0046】図3(A)に示すように、プランジャ7の
先端軸部27の頭部27Bの直径は、φAとなるように
形成される。これに対して、図3(B)に示すように、
プランジャ7の段部27Aに嵌合する弾性部材17の嵌
合孔17Aの内径はφBに形成され、嵌合孔17Aの内
径φBは、プランジャ7の頭部27Bの直径φAより小
さく形成される。また、弾性部材17の嵌合溝17Bの
下側に連続して形成される開口部17Cの内径はφCに
形成される。
【0047】これに対して、図3(C)に示すように、
押圧部材18の上端に形成される係合突起18Bの外径
はφDに形成され、係合突起18Bの外径φDは、弾性
部材17の開口部17Cの内径φCより大きくなるよう
に形成される。
【0048】このように、弾性部材17は、嵌合孔17
Aがプランジャ7の段部27Aに嵌合するため、プラン
ジャ7から脱落することがなくまた、弾性部材17の係
合溝17Bに押圧部材18の係合突起18Bが係合する
ため、押圧部材18は弾性部材17から脱落することが
ない。
【0049】したがって、従来のような脱落防止用のス
プリングが不要となり、コストを低減することができ
る。また、部品組立て時に脱落防止用のスプリングを用
いる必要がないので、組立てが簡単となり、組立て工数
を低減することができる。さらに、従来のようなプッシ
ュロッドが不要となり、さらに、コストを安価にするこ
とができる。
【0050】図4は本発明の第2の実施形態を示す要部
拡大図、図5(A),(B),(C)は図4の各部品を
それぞれ示す図である。
【0051】図4において、プランジャ7の先端軸部2
7には段部は形成されず、同一の直径となるように形成
されている。この先端軸部27には弾性部材17の嵌合
孔17Aが嵌合し、嵌合孔17Aの内径は、プランジャ
7の先端軸部27の直径より小さく形成され、弾性部材
17の嵌合孔17Aに締代を持たせることで、抜け止め
としている。弾性部材17は嵌合孔17Aがプランジャ
7の先端軸部27に嵌合するため、プランジャ7から脱
落しないようになっている。
【0052】また、弾性部材17の内部には嵌合孔17
Aに連続して周状の係合溝17Bが形成され、係合溝1
7Bには押圧部材18が係合する。
【0053】押圧部材18は、有底の円筒状に形成さ
れ、内部にはプランジャ7の先端軸部27が摺動可能な
摺動孔18Aが形成され、上端には外側に突出する係合
突起18Bが一体に形成されている。係合突起18B
は、弾性部材17の係合溝17Bに係合し、押圧部材1
8は、弾性部材17から脱落しないようになっている。
【0054】図5(A)に示すように、プランジャ7の
先端軸部27の直径は、φAとなるように形成される。
これに対して、図5(B)に示すように、プランジャ7
の先端軸部27に嵌合する弾性部材17の嵌合孔17A
の内径はφBに形成され、嵌合孔17Aの内径φBは、
プランジャ7の先端軸部27の直径φAより小さく形成
される。また、弾性部材17の嵌合溝17Bの下側に連
続して形成される開口部17Cの内径はφCに形成され
る。
【0055】これに対して、図5(C)に示すように、
押圧部材18の上端に形成される係合突起18Bの外径
はφDに形成され、係合突起18Bの外径φDは、弾性
部材17の開口部17Cの内径φCより大きくなるよう
に形成される。
【0056】このように、弾性部材17は、嵌合孔17
Aがプランジャ7の先端軸部27に嵌合するため、プラ
ンジャ7から脱落することがなくまた、弾性部材17の
係合溝17Bに押圧部材18の係合突起18Bが係合す
るため、押圧部材18は弾性部材17から脱落すること
がない。本実施形態においても前記実施形態と同様な効
果が得られる。
【0057】なお、第1の実施形態においても、図2の
プランジャ7の段部27Aの直径よりも弾性部材17の
嵌合孔17Aの内径を小さくすることで、第2の実施形
態で説明のように弾性部材17の嵌合孔17Aに締代を
持たせても良いことは勿論である。
【0058】図6は本発明の第3の実施形態を示す要部
拡大図、図7(A),(B),(C),(D)は図6の
各部品をそれぞれ示す図である。
【0059】図6において、弾性部材17の上端部の直
径がプランジャ7の直径より大きいような場合には、プ
ランジャ7と弾性部材17との間に挿入孔28Aが形成
されたシート部材28を挿入して、弾性部材17の座面
を確保するようにする。その他の構成は図2と同様にな
っている。
【0060】シート部材28は、図7(B)に示すよう
に、円板状に形成され、中心部には、プランジャ7の先
端軸部27が挿入される挿入孔28Aが形成されてい
る。また、図7(A),(C)に示すように、弾性部材
17の嵌合孔17Aの内径φBは、プランジャ7の頭部
27Bの直径φAより小さくなるように形成されてい
る。
【0061】また、図7(C),(D)に示すように、
弾性部材17の開口部17Cの内径φCは、押圧部材1
8の係合突起18Aの外径φDより小さくなるように形
成されている。
【0062】本実施形態においては、前記実施形態と同
様な効果が得られ、さらに、弾性部材17の座面を十分
に確保することができる。
【0063】図8は本発明の第4の実施形態を示す要部
拡大図、図9は(A),(B),(C),(D)は図8
の各部品をそれぞれ示す図である。
【0064】図8において、弾性部材17の嵌合孔17
Aの内径は、プランジャ7の段部27Aの直径よりも小
さくなるように形成されている。また、弾性部材17の
開口部17Cの内径も押圧部材18の係合突起18Aの
下側に連続して形成される外筒部18Cの外径よりも小
さくなるように形成されている。弾性部材17の嵌合孔
17Aは、プランジャ7の段部27Aを押圧し、弾性部
材17の開口部17Cは押圧部材18の外筒部18Cを
押圧するので、弾性部材17のプランジャ7に対する抜
け止め効果および押圧部材18の弾性部材17に対する
抜け止め効果をさらに増すことができる。その他の構成
は、図6と同様であり、前述したような効果が得られ
る。
【0065】図9(B)にシート部材28を示す。シー
ト部材28には挿入孔28Aが形成されている。図9
(A)に示すように、プランジャ7の先端軸部27の頭
部27Bの直径は、φAとなるように形成され、段部2
7aの直径はφEとなるように形成されている。これに
対して、図9(C)に示すように、プランジャ7の段部
27Aに嵌合する弾性部材17の嵌合孔17Aの内径は
φBに形成され、嵌合孔27Aの内径φBは、プランジ
ャ7の頭部27Bの直径φAより小さく形成される。ま
た、弾性部材17の嵌合溝17Bの下側に連続して形成
される開口部17Cの内径はφCに形成される。
【0066】これに対して、図9(D)に示すように、
押圧部材18の上端に形成される係合突起18Aの外径
はφDに形成され、係合突起18Aの外径φDは、弾性
部材17の開口部17Cの内径φCより大きくなるよう
に形成される。また、係合突起18Aの下側に連続して
形成される外筒部18Cの外径はφFに形成され、この
外筒部18Cの外径φFは弾性部材17の開口部17C
の内径φCより大きく形成される。
【0067】このように、弾性部材17の嵌合孔17A
の内径φBをプランジャ7の段部27Aの直径φEより
も小さく形成し、開口部17Cの内径φCを押圧部材1
8の外筒部18Cの外径φFより小さく形成したため、
抜け止め効果を増すことができる。
【0068】なお、本実施形態においては、φE>φB
および φF>φC となるように形成したが、φE
>φB だけとするかまたは φF>φC だけとする
ようにしても良い。
【0069】図10は本発明の第5の実施形態を示す要
部拡大図、図11(A),(B),(C),(D)は図
10の各部品をそれぞれ示す図である。
【0070】図10において、弾性部材17の係合溝1
7Bの内径は、押圧部材18の係合突起18Bの外径よ
り小さくなるように形成されている。したがって、弾性
部材17の係合溝17Bが押圧部材18の係合突起18
Bを押圧するため、弾性部材17に対する押圧部材18
の抜け止め効果を増すことができる。その他の構成は、
図6と同様となっており、図6と同様な効果も得られ
る。
【0071】図11(C),(D)に示すように、弾性
部材17の係合溝17Bの内径はφGとなるように形成
され、押圧部材18の係合突起18Bの外径はφDとな
るように形成されている。そして、弾性部材17の係合
溝17Bの内径φGは、押圧部材18の係合突起18B
の外径φDより小さくなるように形成されている。した
がって、押圧部材18は、弾性部材17からさらに脱落
しにくくなり、抜け止め効果を増すことができる。
【0072】図12は本発明の第6の実施形態を示す要
部拡大図、図13(A),(B),(C)は図12の各
部品をそれぞれ示す図である。
【0073】図12において、プランジャ7の先端軸部
27には幅が小さい段部27Cが形成されている。弾性
部材17には嵌合孔17Aが形成され、嵌合孔17Aの
上端には内側に突出する周状の抜け止め突起部17Dが
形成されている。弾性部材17の反対側の端部外周には
周状の抜け止め突起部17Eが形成されている。押圧部
材18の上端部には大径部が形成され、大径部の内側に
は弾性部材17の抜け止め突起部17Eに嵌合する周状
の嵌合溝18Dが形成されている。プランジャ7の段部
27Cには弾性部材17の嵌合孔17Aに設けた抜け止
め突起部17Dが嵌合し、弾性部材17はプランジャ7
から脱落しない。また、弾性部材17の抜け止め突起部
17Eは、押圧部材18の嵌合溝18Dに嵌合し、弾性
部材17から押圧部材18が脱落しない。
【0074】図13(A)に示すように、プランジャ7
には細幅の段部27Cが形成され、プランジャ7の先端
軸部27の直径は、φAとなるように形成される。これ
に対して、図13(B)に示すように、プランジャ7の
段部27Cに嵌合する弾性部材17の抜け止め突起部1
7Dの開口部の内径はφBに形成され、抜け止め突起部
17Dの開口部の内径φBは、プランジャ7の先端軸部
27の直径φAより小さく形成される。また、弾性部材
17の反対側端部に形成される抜け止め突起部17Eの
外径はφCに形成される。
【0075】これに対して、図13(C)に示すよう
に、押圧部材18の上端に形成される係合溝18Dの開
口部18Eの内径はφDに形成され、開口部18Eの内
径φDは、弾性部材17の抜け止め突起部17Eの外径
φCより小さくなるように形成される。
【0076】このように、弾性部材17は、嵌合孔17
Aの抜け止め突起部17Dがプランジャ7の段部27C
に嵌合するため、プランジャ7から脱落することがな
く、また、弾性部材17の外周の抜け止め突起部17E
が押圧部材18の嵌合溝18Dが嵌合するため、押圧部
材18は弾性部材17から脱落することがない。
【0077】したがって、本実施形態においても、従来
のような脱落防止用のスプリングが不要となり、コスト
を低減することができる。また、部品組立て時に脱落防
止用のスプリングを用いる必要がないので、組立てが簡
単となり、組立て工数を低減することができる。さら
に、従来のようなプッシュロッドが不要となり、コスト
を安価にすることができる。
【0078】図14は本発明の第7の実施形態を示す要
部拡大図、図15(A),(B),(C),(D)は図
14の各部品をそれぞれ示す図である。
【0079】図14において、プランジャ7の先端軸部
28は大径部と小径部を有し、大径部には凹部27Eが
形成され、小径部は細長の頭部27Dとなっている。
【0080】弾性部材17の嵌合孔17Aの上端部には
内側に突出する一方の抜け止め突起部17Dが形成さ
れ、この一方の抜け止め突起部17Eは、プランジャ7
の凹部27Eに嵌合する。また、弾性部材17の嵌合孔
17Aの下端部には内側に突出する他方の抜け止め突起
部17Fが形成されている。プランジャ7と弾性部材1
7との間には弾性部材17の座面を確保するためのシー
ト部材28が設けられている。
【0081】押圧部材18の上端側には外側に突出する
小径の突起部18Fと外側に突出する大径の突起部18
Gが形成され、小径の突起部18Fと大径の突起部18
Gとの間には係合溝18Hが形成されている。この係合
溝18Hには弾性部材17の他方の抜け止め突起部17
Fが係合するようになっている。
【0082】プランジャ7の凹部27Eには弾性部材1
7の一方の抜け止め突起部17Dが嵌合するため、弾性
部材17はプランジャ7から脱落することがない。ま
た、弾性部材17の他方の抜け止め突起部17Fは押圧
部材18の係合溝18Hに係合するため、押圧部材18
は弾性部材17から脱落することがない。
【0083】図15(A)に示すように、プランジャ7
の先端軸部27の凹部27Eに連続するつば部27Fの
直径は、φAとなるように形成される。図15(B)は
シート部材28を示し、シート部材28には挿入孔28
Aが形成されている。図15(C)に示すように、プラ
ンジャ7の凹部27Eに嵌合する弾性部材17の嵌合孔
17Aの一方の抜け止め突起部17Dの開口内径はφB
に形成され、嵌合孔17Aの一方の抜け止め突起部17
Dの開口内径φBは、プランジャ7のつば部27Fの直
径φAより小さく形成される。また、弾性部材17の嵌
合孔17Aの他方の抜け止め突起部17Fの開口内径は
φCに形成される。
【0084】これに対して、図15(D)に示すよう
に、押圧部材18の小径の突起部18Fの外径はφDに
形成され、小径の突起部18Fの外径φDは、弾性部材
17の他方の抜け止め突起部17Fの開口内径φCより
大きくなるように形成される。
【0085】このように、弾性部材17は、一方の抜け
止め突起部17Dがプランジャ7の凹部27Eに嵌合す
るため、プランジャ7から脱落することがなく、また、
弾性部材17の他方の抜け止め突起部17Fが押圧部材
18の係合溝18Hが係合するため、押圧部材18は弾
性部材17から脱落することがない。本実施形態におい
ても、前記実施形態と同様な効果が得られる。
【0086】図16は本発明の第8の実施形態を示す要
部拡大図、図17(A),(B),(C),(D)は図
16の各部品をそれぞれ示す図である。
【0087】図16において、プランジャ7の先端軸部
27には段部27Aが形成され、段部27Aには弾性部
材17に形成された嵌合孔17Aが嵌合する。プランジ
ャ7と弾性部材17との間に弾性部材17の座面を確保
するためのシート部材28が設けられている。シート部
材28にプランジャ7の先端軸部27が挿入される挿入
孔28Aが形成されている。
【0088】押圧部材18にはプランジャ7の頭部27
Bが摺動する摺動孔18Aが形成され、上部側には弾性
部材17を抱持する大径の抱持部18Iが一体に形成さ
れている。抱持部18Iの上端部には内径に突出する係
止部18Jが形成され、係止部18Jは弾性部材17の
段部に係止するようになっている。
【0089】プランジャ7の段部27Aには弾性部材1
7の嵌合孔17Aが嵌合するため、弾性部材17がプラ
ンジャ7から脱落することがない。また、押圧部材18
は抱持部18Iで弾性部材17を抱持し、係止部18J
が弾性部材17の端部に係止するため、押圧部材18が
弾性部材17から脱落することがない。
【0090】図17(A)に示すように、プランジャ7
の先端軸部27の頭部27Bの直径は、φAとなるよう
に形成される。図17(B)は挿入孔28Aが形成され
たシート部材28を示す。また、図17(C)に示すよ
うに、プランジャ7の段部27Bに嵌合する弾性部材1
7の嵌合孔17Aの内径はφBに形成され、嵌合孔17
Aの内径φBは、プランジャ7の頭部27Bの直径φA
より小さく形成される。また、弾性部材17の外径はφ
Cとなるように形成される。
【0091】これに対して、図17(D)に示すように
押圧部材18の上端に形成される抱持部18Iの開口部
の内径はφDに形成され、抱持部18Iの開口部の内径
φDは、弾性部材17の外径φCより小さくなるように
形成される。
【0092】このように、弾性部材17は、嵌合孔17
Aがプランジャ7の段部27Aに嵌合するため、プラン
ジャ7から脱落することがなく、また、押圧部材18の
抱持部18Iが弾性部材17を抱持し、係止部18J、
弾性部材17の端部に係止するため、押圧部材18は弾
性部材17から脱落することがない。本実施形態におい
ても前記実施形態と同様な効果がある。
【0093】図18は本発明の第9実施形態を示す要部
拡大図、図19(A),(B),(C),(D)は図1
8の各部品をそれぞれ示す図である。
【0094】図18において、プランジャ7の先端軸部
27には段部27Aが形成され、段部27AにはOリン
グ状に形成された弾性部材29の嵌合孔29Aが嵌合す
る。
【0095】押圧部材18にはプランジャ7の頭部27
Bが摺動する摺動孔18Aが形成され上部側には弾性部
材17を抱持する大径の抱持部18Iが一体に形成され
ている。抱持部18I上端部には内径に突出する係止部
18Jが形成され、係止部18JはOリング状に形成さ
れた弾性部材29を係止するようになっている。
【0096】プランジャ7の段部27Aには弾性部材2
9の嵌合孔29Aが嵌合するため、弾性部材29がプラ
ンジャ7から脱落することがない。また、押圧部材18
は抱持部18Iで弾性部材29を抱持し、係止部18J
が弾性部材29に係止するため、押圧部材18が弾性部
材29から脱落することがない。
【0097】図19(A)に示すように、プランジャ7
の先端軸部27の頭部27Bの直径は、φAとなるよう
に形成される。図19(B)に示すように、プランジャ
7の段部27Aに嵌合するOリング状の弾性部材29の
嵌合孔29Aの内径はφBに形成され、嵌合孔29Aの
内径φBは、プランジャ7の頭部27Bの直径φAより
小さく形成される。また、Oリング状の弾性部材29の
外径はφCとなるように形成される。
【0098】これに対して、図19(C)に示すよう
に、押圧部材18の上端に形成される抱持部18Iの開
口部の内径はφDに形成され、抱持部18Iの開口部の
内径φDは、弾性部材29の外径φCより小さくなるよ
うに形成される。
【0099】このように、Oリング状の弾性部材29
は、嵌合孔29Aがプランジャ7の段部27Aに嵌合す
るため、プランジャ7から脱落することがなく、また、
押圧部材18の抱持部18Iが弾性部材29を抱持し、
係止部18J、弾性部材29に係止するため、押圧部材
18は弾性部材29から脱落することがない。本実施形
態においても前記実施形態と同様な効果が得られる。
【0100】図20は本発明の第10の実施形態を示す
要部拡大図、図21(A),(B),(C)は図20の
各部品をそれぞれ示す図である。
【0101】図20において、プランジャ7の先端軸部
27の端部には係合突起27Gが形成されている。係合
突起27Gには凹溝27Hとなる小径部が形成されてい
る。弾性部材17にはプランジャ7の係合突起27Gが
係合する係合孔17Aが形成され、係合孔17Aの上端
には内側に突出する抜け止め突起部17Dが形成されて
いる。
【0102】押圧部材18には弾性部材17およびプラ
ンジャ7の先端軸部27が挿入される挿入孔18Kが形
成され、挿入孔18Kの上側はプランジャ7の先端軸部
27が摺動する摺動部になっている。この挿入孔18K
には段部18Lが形成され、段部18Lには弾性部材1
7が係止するようになっている。
【0103】弾性部材17の嵌合孔17Aにはプランジ
ャ7の係合突起27Aが嵌合するため、弾性部材17は
プランジャ7から脱落しない。また、弾性部材17は押
圧部材18の挿入孔18Kに挿入され、段部18Lによ
り係止されるため、押圧部材18が弾性部材17から脱
落しない。
【0104】図21(A)に示すように、プランジャ7
の先端軸部27に形成された係合突起27Gの外径は、
φAとなるように形成される。これに対して、図21
(B)に示すように、プランジャ7の係合突起27Gに
嵌合する弾性部材17の嵌合孔17Aの上端に形成され
た抜け止め突起部17Dの開口部内径はφBに形成さ
れ、抜け止め突起部17Bの開口部内径φBはプランジ
ャ7の係合突起部27Gの外径φAより小さく形成され
る。また、弾性部材17の外径はφCに形成される。
【0105】これに対して、図21(C)に示すように
押圧部材18の挿入孔18Kの摺動部の内径はφDに形
成され、挿入孔18Kの摺動部の内径φDは、弾性部材
17の外径φCより小さくなるように形成される。
【0106】このように、弾性部材17は、嵌合孔17
Aがプランジャ7の係合突起27Gに嵌合するため、プ
ランジャ7から脱落することがなく、また、弾性部材1
7は押圧部材18の挿入孔18Kに挿入され、段部18
Lで係止されるため、押圧部材18は弾性部材17から
脱落することがない。本実施形態においても前記実施形
態と同様な効果が得られる。
【0107】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、従来のような脱落防止用のスプリングが不要とな
り、コストを低減することができる。また、部品組立て
時に脱落防止用のスプリングを用いる必要がないので、
組立てが簡単となり、組立て工数を低減することができ
る。さらに、従来のようなプッシュロッドが不要とな
り、コストを安価にすることができる。
【0108】また、プランジャと弾性部材との間にシー
ト部材を設ける場合には、弾性部材の座面を十分確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す全体構成図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】図2の各部品をそれぞれ示す図
【図4】本発明の第2の実施形態を示す要部拡大図
【図5】図4の各部品をそれぞれ示す図
【図6】本発明の第3の実施形態を示す要部拡大図
【図7】図6の各部品をそれぞれ示す図
【図8】本発明の第4の実施形態を示す要部拡大図
【図9】図8の各部品をそれぞれ示す図
【図10】本発明の第5の実施形態を示す要部拡大図
【図11】図10の各部品をそれぞれ示す図
【図12】本発明の第6の実施形態を示す要部拡大図
【図13】図12の各部品をそれぞれ示す図
【図14】本発明の第7の実施形態を示す要部拡大図
【図15】図14の各部品をそれぞれ示す図
【図16】本発明の第8の実施形態を示す要部拡大図
【図17】図16の各部品をそれぞれ示す図
【図18】本発明の第9の実施形態を示す要部拡大図
【図19】図18の各部品をそれぞれ示す図
【図20】本発明の第10の実施形態を示す要部拡大図
【図21】図20の各部品をそれぞれ示す図
【図22】従来例を示す全体構成図
【図23】従来例を示す要部拡大図
【符号の説明】
1:ハウジング 2:荷重応動型ブレーキ液圧制御弁 3,5:入力ポート 4:出力ポート 6:シリンダ孔 7:プランジャ 8:バックアップリング 9:スナップリング 10:Oリング 11:カップシール 12:シート部材 13:つば部 14:プロポーショナルスプリング 15:シール 16:レバー 17,29:弾性部材 17A,29A:嵌合孔 17B:係合溝 17C:開口部 17D,17E,17F:抜け止め突起部 18:押圧部材 18A:摺動孔 18B:係合突起 18C:外筒部 18D:嵌合溝 18E:開口部 18F,18G:突起部 18H:係合溝 18I:抱持部 18J:係止部 18K:挿入孔 18L:段部 19:ブーツ 20:クランプ 21,24:スプリングガイド 22:センサースプリング 23:軸部 25:液流路 26:ブリーダ 27:先端軸部 27A,27C:段部 27B,27D:頭部 27E:凹部 27F:つば部 27G:係合突起 27H:凹溝 28:シート部材 28A:挿入孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のばね上側に取り付けられ内部にプラ
    ンジャを摺動自在に収納するハウジングと、 一端部が前記ハウジングに回動自在に取り付けられプラ
    ンジャに付勢力を伝達するレバーと、 該レバーの他端部に一端部が取り付けられると共に他端
    部が車両のばね下側に取り付けられるセンサースプリン
    グと、を備えた荷重応動型ブレーキ液圧制御弁におい
    て、 前記レバーと前記プランジャとの間に弾性部材と、前記
    プランジャを前記レバーにより押圧する押圧部材とを設
    けるとともに、前記弾性部材に前記プランジャおよび前
    記押圧部材に対する抜け止め部を形成したことを特徴と
    する荷重応動型ブレーキ液圧制御弁。
  2. 【請求項2】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記プランジャの先端軸部に形成された段部に嵌合する
    嵌合孔を前記弾性部材に形成し、該嵌合孔の下部に係合
    溝を形成するとともに、該係合溝に係合する係合突起を
    前記押圧部材に形成したことを特徴とする荷重応動型ブ
    レーキ液圧制御弁。
  3. 【請求項3】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記プランジャの先端軸部の径よりも小さい径の嵌合孔
    を前記弾性部材に形成し、該嵌合孔の下部に係合溝を形
    成するとともに、該係合溝に係合する係合突起を前記押
    圧部材に形成したことを特徴とする荷重応動型ブレーキ
    液圧制御弁。
  4. 【請求項4】請求項2,3記載の荷重応動型ブレーキ液
    圧制御弁において、 前記弾性部材と前記プランジャとの間に前記弾性部材の
    座面を確保するためのシート部材を設けたことを特徴と
    する荷重応動型ブレーキ液圧制御弁。
  5. 【請求項5】請求項2記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記プランジャの前記段部の径よりも前記弾性部材の前
    記嵌合孔の径を小さく形成するとともに、前記弾性部材
    の前記係合溝に連続する下側の開口部の径よりも前記押
    圧部材の係合突起に連続する下側の外径を大きく形成し
    たことを特徴とする荷重応動型ブレーキ液圧制御弁。
  6. 【請求項6】請求項2記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記押圧部材の前記係合突起の外径よりも前記弾性部材
    の前記嵌合溝の径を小さく形成したことを特徴とする荷
    重応動型ブレーキ液圧制御弁。
  7. 【請求項7】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記プランジャの先端軸部に形成された段部に嵌合する
    抜け止め突起部を前記弾性部材の嵌合孔に形成し、反対
    側の端部外周に抜け止め突起部を形成するとともに、端
    部外周の抜け止め突起部に嵌合する嵌合溝を前記押圧部
    材の内側に形成したことを特徴とする荷重応動型ブレー
    キ液圧制御弁。
  8. 【請求項8】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記プランジャの先端軸部に形成された凹部に嵌合する
    一方の抜け止め突起部を前記弾性部材の嵌合孔の一端内
    側に形成し、嵌合孔の他端内側にも他方の抜け止め突起
    部を形成するとともに、該他方の抜け止め突起部に係合
    する係合溝を前記押圧部材の外側端部に形成したことを
    特徴とする荷重応動型ブレーキ液圧制御弁。
  9. 【請求項9】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧制
    御弁において、 前記プランジャの先端軸部に形成された段部に係合する
    係合孔を前記弾性部材に形成し、該弾性部材を抱持する
    抱持部を前記押圧部材に形成するとともに、該抱持部の
    端部に内側に突出して前記弾性部材の端部に係止する係
    止部を形成したことを特徴とする荷重応動型ブレーキ液
    圧制御弁。
  10. 【請求項10】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧
    制御弁において、 前記プランジャの先端軸部に形成された段部に係合する
    ように前記弾性部材をリング状に形成し、該弾性部材を
    抱持する抱持部を前記押圧部材に形成するとともに、該
    抱持部の端部に内側に突出して前記弾性部材に係止する
    係止部を形成したことを特徴とする荷重応動型ブレーキ
    液圧制御弁。
  11. 【請求項11】請求項1記載の荷重応動型ブレーキ液圧
    制御弁において、 前記プランジャの前記先端軸部の端部に係合突起を形成
    し、該係合突起に係合する係合孔を前記弾性部材に形成
    し、該弾性部材が挿入される挿入孔を前記押圧部材に形
    成するとともに、挿入孔に前記弾性部材を抜け止める段
    部を形成したことを特徴とする荷重応動型ブレーキ液圧
    制御弁。
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