JPH0241965A - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

液圧ブレーキ装置

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JPH0241965A
JPH0241965A JP63191474A JP19147488A JPH0241965A JP H0241965 A JPH0241965 A JP H0241965A JP 63191474 A JP63191474 A JP 63191474A JP 19147488 A JP19147488 A JP 19147488A JP H0241965 A JPH0241965 A JP H0241965A
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hydraulic
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pressure chamber
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理治 西井
Genji Mizuno
水野 玄治
Yoshihisa Nomura
野村 佳久
Masahiko Kato
昌彦 加藤
Kenji Shirai
健次 白井
Junichi Tagami
順一 田上
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/44Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition co-operating with a power-assist booster means associated with a master cylinder for controlling the release and reapplication of brake pressure through an interaction with the power assist device, i.e. open systems
    • B60T8/441Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition co-operating with a power-assist booster means associated with a master cylinder for controlling the release and reapplication of brake pressure through an interaction with the power assist device, i.e. open systems using hydraulic boosters

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [a業上の利用分野] 本発明は車両用液圧ブレーキ装置に関し、特に、パワー
液圧源から出力されるパワー液圧を倍力源としてブレー
キ操作部材に応動してマスタシリンダを倍力駆動する液
圧ブースタを具備した液圧ブレーキ装置に係る。
[従来の技術] 車両の常用ブレーキ装置においては、車輪に装置された
ホイールシリンダとマスタシリンダ等の液圧制御装置と
の液圧配管を多系統とし、一系統が破損したとき残りの
系統で制動力を確保することとしている。そして、一般
的な二系統においてタンデムマスタシリンダが用いられ
ている。
一方、制動時のブレーキ操作部材の操作力例えばブレー
キペダルの踏力を低減するためサーボあるいはブースタ
と呼ばれる倍力装置が装着され、倍力源として圧縮空気
、吸気管負圧(負圧ブースタ)、流体液圧(液圧ブース
タ)が用いられている。液圧ブースタはパワー液圧源が
出力したパワー液圧を倍力源として、ブレーキペダルに
応動してマスターシリンダ等のブレーキ液圧制御装置を
倍力駆動するものである。
この液圧ブースタの採用に伴ない、ブレーキ液圧制御装
置において、マスタシリンダに加えて、液圧ブースタを
動的液圧制御装置として機能させることが提案されてい
る。即ち、パワー液圧を入力してブレーキペダルに応動
して制御した出力液圧を直接一系統に付与することとし
たものである。例えば、特開昭59−227552号公
報に示されているように前後分割式における後輪側に液
圧ブースタの出力液圧を付与し、ブレーキペダルのスト
ロークの短縮化が図られている。
しかしこのような従来技術においては液圧ブースタの倍
力機能が不十分となったときあるいはパワー液圧源の停
止等によりパワー液圧が消失して倍力機能が得られなく
なったとぎには、前輪側のブレーキ力がマスタシリンダ
によって確保されるものの、必要なブレーキ力を得るた
めにはブレーキ操作部材に対する大きな力が必要となる
。例えばブレーキペダルに対し大きな踏力を加えなけれ
ばならない。
この対策として、特開昭62−14954号公報に記載
のように、ブレーキ液圧制御装置に増圧器を並設すると
共に、液圧源または液圧ブースタの作動液王室の液圧が
マスタシリンダの液圧より一定値以上低い状態では、マ
スタシリンダの液圧を上記増圧器により増圧してホイー
ルシリンダに伝達することとし、それ以外の状態ではマ
スタシリンダの液圧を増圧することなくホイールシリン
ダに伝達する制御弁を設けることが提案されている。こ
れにより、液圧ブースタの倍力機能が得られなくなって
も、マスタシリンダの出力液圧が増圧器によって増圧さ
れてホイールシリンダに伝達されるため、ブレーキペダ
ルに然程大きな踏力を加える必要はない。尚、同公報に
は増圧器として稲々の実施例が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] 然し乍ら、上記のような増圧器を備えた液圧ブレーキ装
置においては、パワー液圧源または液圧ブースタの出力
液圧のマスタシリンダのブレーキ液圧に対する圧力差に
応じてブレーキ液圧を増圧制御するものであるため、パ
ワー液圧源または液圧ブースタの出力液圧が十分で上記
増圧作用が必要ない場合においても、ブレーキペダルを
更に踏み込むとマスタシリンダのブレーキ液圧が増圧さ
れることになり過大なブレーキ力が加えられる。
即ち、マスタシリンダのブレーキ液圧よりパワー液圧源
または液圧ブースタの出力液圧が高い場合には増圧器は
作動しないが、ブレーキペダルに更に大きな踏力が加え
られ、パワー液圧源または液圧ブースタの出力液圧を超
えるマスタシリンダの液圧が出力されその圧力差が所定
値以上となった場合には、増圧器が作動し増圧制御が行
なわれることになる。このため、例えば車両停止時等の
ように大きなブレーキ力が必要ないときにも過大なブレ
ーキ力が付与されることになりホイールシリンダ等に対
する負担が大となる。
そこで、本発明はパワー液圧源あるいは液圧ブースタの
出力液圧が不十分な場合には増圧器を作動させてマスタ
シリンダの出力ブレーキ液圧を増圧させると共に、パワ
ー液圧源あるいは液圧ブースタの出力液圧が十分で増圧
作用が不要な場合には増圧器を非作動とし過大なブレー
キ液圧が生じないようにすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明は次の構成を採用し
たものである。
即ち、ブレーキ操作部材に応動してブレーキ液圧を出力
するマスタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧
してパワー液圧を出力するパワー液圧源と、該パワー液
圧源が出力したパワー液圧を倍力源としてブレーキ操作
部材に応動して前記マスタシリンダを倍力駆動する液圧
ブースタと、該液圧ブースタに一系統の液圧路を介して
接続する一組の車輪のホイールシリンダと、前記マスタ
シリンダに他の一系統の液圧路を介して接続する他の一
組の車輪のホイールシリンダとを備えると共に、非作動
時には前記マスタシリンダのブレーキ液圧をそのまま前
記他の一組の車輪のホイールシリンダに供給し、前記パ
ワー液圧及び前記液圧ブースタの出力液圧の何れか一方
が前記マスタシリンダのブレーキ液圧を所定圧力差以上
、下回ったときに作動状態として前記ブレーキ液圧を増
圧する増圧器を前記他の一系統の液圧路に介装してなる
液圧ブレーキ装置において、前記パワー液圧源、前記液
圧ブースタ及び前記マスタシリンダの何れか一の出力液
圧を入力し該出力液圧が所定圧以下のときのみ前記増圧
器を作動状態とする制御装置を具備したものである。
前記増圧器はシリンダ及び該シリンダ内を摺動するピス
トンを備え、該ピストンを介して前記シリンダ内の一方
に前記マスタシリンダに連通する第1圧力室を郭成し、
前記シリンダ内の他方に前記他の一組の車輪のホイール
シリンダに連通ずる第2圧力室と、前記パワー液圧源及
び前記液圧ブースタの何れか一方に連通ずる第3圧力室
とに分割して郭成すると共に、前記ピストンは常時は前
記第1圧力室と前記第2圧力室を連通し前記第3圧力室
内の液圧が前記第1圧力室内の液圧を所定圧以上、下回
ったときには前記第1圧力室と前記第2圧力室を遮断す
る弁装置を有するものとするとよい。そして、前記制御
装置は前記パワー液圧源及び前記液圧ブースタの何れか
一方と前記第3圧力室との間に介装し、前記パワー液圧
源及び前記液圧ブースタの何れか一方の出力液圧が所定
圧以下のときは開弁し、該所定圧を超えたときに閉弁す
る開閉弁とするとよい。
また、前記制御装置は前記マスタシリンダと前記第1圧
力室とを連通ずる液圧路及び前記第2圧力室と前記他の
一組の車輪のホイールシリンダとを連通ずる液圧路を連
結するバイパス液圧路と、該バイパス液圧路に介装し、
前記パワー液圧源、前記液圧ブースタ及び前記マスタシ
リンダの何れか一の出力液圧が所定圧以下のときは前記
バイパス液圧路を遮断し、前記所定圧を超えたときには
前記バイパス液圧路を連通ずるバイパス弁を備えたもの
としてもよい。
前記制御装置が開閉弁である液圧ブレーキ装置において
は、前記増圧器の第3圧力室を常閉弁を介して前記一系
統の液圧路に接続するとよい。このとき、増圧器の第3
圧力室は液圧ブースタに連通ずるとよい。また、前記開
閉弁は前記増圧器に一体に形成してもよい。
尚、前記増圧器の具体的態様としては、小径部と大径部
を有するシリンダ孔が形成されたシリンダと、前記小径
部に嵌合するスカート部と前記大径部に嵌合するヘッド
部から成り前記シリンダ内を摺動するピストンとを備え
、該ピストンのヘッド部と前記シリンダ孔の大径部とで
第1圧力室を、前記ピストンのスカート部と前記シリン
ダ孔の小径部とで第2圧力室を、そして前記ピストンの
ヘッド部及びスカート部と前記シリンダ孔の大径部とで
第3圧力室を郭成すると共に、常時は前記第2圧力室及
び前記第3圧力室の何れか一方と前記第1圧力室とを連
通し、前記第2圧力室及び前記第3圧力室の何れか一方
の液圧が前記第1圧力室内の液圧を所定圧力差以上、下
回ったときには前記第2圧力室及び前記第3圧力室の何
れか一方と前記第1圧力室との連通を遮断する弁装置を
備えたものとし、前記第1圧力室を前記マスタシリンダ
に、前記第2圧力室及び前記第3圧力室の何れか一方を
一組のホイールシリンダに、そして何れか他方を他の一
組のホイールシリンダに接続すればよい。
[作用] 上記の液圧ブレーキ装置において、パワー液圧源が正常
に作動しパワー液圧が出力されて液圧ブースタが正常に
機能しているときには、液圧ブースタの出力液圧が直接
−組の車輪のホイールシリンダに付与されると共に、マ
スタシリンダは液圧ブースタにより倍力駆動されブレー
キ液圧が他の一組の車輪のホイールシリンダに付与され
る。
而して、液圧ブースタの機能によりブレーキ操作部材の
ストロークが短縮されたブレーキ作動が行なわれる。
そして、液圧ブースタの倍力機能が不十分となり、ある
いは倍力機能が得られなくなったときには、パワー液圧
源、液圧ブースタ及びマスタシリンダの出力液圧の何れ
か−が所定圧以下となり、且つパワー液圧及び液圧ブー
スタの出力液圧の何れか一方がマスタシリンダのブレー
キ液圧を所定圧以上、下回ると、増圧器が作動しマスタ
シリンダのブレーキ液圧が増圧される。
一方、パワー液圧源及び液圧ブースタの出力液圧が十分
で、ブレーキ操作部材の操作によりパワー液圧、液圧ブ
ースタ及びマスタシリンダの出力液圧の何れか−が前記
所定圧を超えるときには、増圧器は非作動とされ、マス
タシリンダの出力ブレーキ液圧は増圧されることなくそ
のままホイールシリンダに付与される。
[実施例] 以下に、本発明の望ましい実施例を図面に従つて説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すもので、ブレーキ液圧
制御装置1はマスタシリンダ10、液圧ブースタ20を
備えている。これにより、ブレーキ操作部材たるブレー
キペダル2に加えられた踏力が入力ロット3を介してブ
レーキ作動力として伝えられ、これに応じてリザーバ4
1あるいはパワー液圧源40から入力する液圧が適宜制
御されて液圧路71.72を介し前輪51.52、後輪
53.54のホイールシリンダ51a乃至54aに出力
される。
先ず、マスタシリンダ10はハウジング1aに形成され
たシリンダ孔10aにマスクピストン11が液密的に摺
動自在に嵌挿されている。マスクピストン11の両端に
小径ランド部と大径ランド部が形成されており、これに
適合するようシリンダ孔10aにも小径部と大径部が形
成され段付孔とされている。シリンダ孔10aの大径部
内においてマスクピストン11の小径ランド部と大径ラ
ンド部間で給液室13が郭成されると共に、シリング孔
10aの小径部内においてマスクピストン11の小径ラ
ンド部と閉端部tab間で圧力室12が郭成される。尚
、この圧力室12はボート12aにより液圧路71に連
通し、給液室13はボート13aを介してリザーバ41
に連通している。
マスクピストン11には両端から中央に向かって軸方向
に穴11a及びllbが、そして径方向に孔11cが穿
設されている。そして、穴11aと孔11cとが、軸方
向に形成された小孔lidを介して連通している。又、
周縁部軸方向に孔lieが穿設されており、圧力室12
側の開口端がカップシールiffで覆われ、これにより
チエツクバルブが構成される。マスクピストン11の穴
11aにはバルブロッド14の一端に装着された弁体1
4aが小孔lidに対向して摺動自在に収容されリテー
ナ14cで閉端部10b方向への移動が規制されている
。バルブロッド14の他端の大径端部はリテーナ14b
に摺動自在に収容されると共にマスクピストン11方向
への移動が規制されている。尚、マスクピストン11の
穴11bには出力ロット4が収容されている。リテーナ
14b及び14c間にはリターンスプリング14dが張
架され、マスクピストン11が閉端部10bから離隔す
る方向に付勢されており、従って常態時においてはバル
ブロッド14の両端がリテーナ14b及び14cに係止
された状態となる。
而して、弁体14aと小孔lidは離隔した状態にあり
、リザーバ41からボート13aを介して給液室13に
供給されるブレーキ液はマスクピストン11の孔lie
を介し、又、孔11c1小孔lidそして穴11aを介
して圧力室12内に充填されている。したがって、この
状態からマスクピストン11がリターンスプリング14
dに抗し閉端部tob方向に押圧されて摺動するとカッ
プシールllfにより孔lieが、そして弁体14aに
より小孔lidが閉塞され、圧力室12はボート12a
の出力口を除き密閉された状態となりマスクピストン1
1の摺動に伴ないブレーキ液が昇圧される。
ハウジング1aと接合するハウジング1bには液圧ブー
スタ20の倍圧室20aと低圧室20bが郭成され、前
述のシリンダ孔10aと実質的に同軸で両室を連通する
孔20cに液密的摺動自在にパワーピストン5が嵌挿さ
れている。このパワーピストン5はブレーキペダル2側
の端部にリテーナ6が設けられ、このリテーナ6とハウ
ジング1bとの間に張架されたスプリング6aによって
ブレーキペダル2方向に付勢されている。パワーピスト
ン5の中間部には肩部が形成されており、この肩部がハ
ウジング1bに当接してブレーキペダル2方向への摺動
が阻止されている。パワーピストン5のマスクピストン
11側の端部には凹部5aが形成され、中心部軸方向に
穴5b及びこれより大径の穴5eが穿設されている。穴
5bの底部には連通孔が穿設され、反力ビストン22が
穴5b内に摺動自在に収容されている。
反力ビストン22の径方向には軸方向に長袖を有する長
孔22aとこれに直交する貫通孔22bが穿設されてい
る。長孔22aにはパワーピストン5に固定されたビン
5hが嵌挿され、パワーピストン5に対し少くともブレ
ーキペダル2方向への反力ビストン22の摺動が規制さ
れている。そして、一端がブレーキペダル2に連結され
た入力ロット3の他端に形成された球状頭部がパワーピ
ストン5の穴5e内に挿入され、反力ビストン22の開
口端部に収容され開口端部内面に形成された突起にて係
止されている。パワーピストン5の径方向には反力ビス
トン22が最もブレーキペダル2側に位置した状態にお
いて貫通孔22bと重合しこれより大径の貫通孔5fが
穿設されている。パワーピストン5の凹部5aには出力
ロット4が収容されている。出力ロット4はマスクピス
トン11の穴tibに挿入され、頭部が穴ttbの底面
に当接している。
反力ビストン22の孔22bには、一端がハウジング1
bにビン1cにて軸着され倍圧室20a内で揺動する支
持レバー24の球状頭部が嵌合されている。そして、こ
の支持レバー24とビン24aにて相互に回動自在に接
合された制御レバ−25の一方の頭部がパワーピストン
5の孔5fに嵌合している。制御レバー25の他方の頭
部には支持レバー24のピンICに係合するカム溝穴が
形成されている。
従って、ブレーキペダル2側に押圧されたパワーピスト
ン5に対し、反力ビストン22が出力ロット4方向に摺
切すると支持レバー24に対しピン1cを軸に時計方向
に回動する力が加えられる。このとき、制御レバー25
の一方の頭部はパワーピストン5の孔5fに保持されて
いるため、制御レバー25の他方の頭部がピン24aを
軸に反時計方向に回動しカム溝穴がピンICに案内され
て反力ビストン22の摺動方向と同方向に移動すること
となり、反力ビストン22が穴5bの底部に当接する迄
の8勤距離に応じた変位が形成される。
ハウジング1bにはパワーピストン5と略平行に倍圧室
20aと連通ずるスプールバルブ孔が形成され、これに
液圧制御弁として機能するスプールバルブ28が嵌着さ
れている。スプールバルブ28は、シリンダ27にパワ
ーピストン5と略平行に形成されたスプール孔27a内
に、スプール26が摺動自在に収容されて成り、スプー
ル孔27aの一端は栓体27fで密閉されている。
スプール26には軸方向に貫通する孔28aと、これと
連通ずる径方向の絞り孔26bが穿設されており、一端
が倍圧室2Oa内に位置し制御ロッド29の一端と結合
されている。制御ロッド29の他端はハウジング1bに
摺動自在に支承され、径方向に穿設された貫通孔29a
に制御レバー25の頭部が嵌合している。この制御ロッ
ド29の一端に支承されたリテーナ29bとシリンダ2
7との間にスプリング29cが張架され、スプール26
がビン1c方向に付勢されている。
尚、スプール26と制御ロッド29との結合部において
孔26aは常時倍圧室20aに開口している。制御レバ
ー25の停止位置においてスプール26の孔26aの他
端側はシリンダ27の径方向に穿設された孔27bを介
してリザーバ41に連通している。従って、倍圧室20
a内もリザーバ41と連通し、大気圧下のブレーキ液が
充填されている。
シリンダ27には孔27bと所定間隔を以って制御ロッ
ド29側にパワー液圧源40に連通する孔27cが穿設
されているが、この位置ではスプール26の円面によっ
て遮断されている。この孔27cとスプール26の制御
ロッド29側の端面との間に環状の溝27eが形成され
ており、これと対向してスプール26の外周に環状の溝
26cが形成されている。
而して、スプール26が制御レバー25の移動によって
栓体27f方向に摺動すると、シリンダ27の孔27b
は遮断され、代って孔27cがスプール26の溝26c
と対向し、溝27eと絞り孔26bが対向し、従って孔
26aと連通ずる。
即ち、パワー液圧源40のパワー液圧が倍圧室20a内
に伝達されて昇圧し反力ビストン22を介してブレーキ
ペダル2に反力が伝えられ、同時に昇圧した液圧がパワ
ーピストン5を介してマスクピストン11に伝えられる
。このとき、パワーピストン5は反力ビストン22に対
して最長でピン5hが長孔22aに係合する迄移動する
。これにより、制御レバー25と支持レバー24の位置
関係は当初の状態と同じになり、従って制御レバー25
は時計方向に回動し、制御ロッド29はブレーキペダル
2の方向に後退することになる。すると、シリンダ27
の孔27cが遮断され、代って孔27bがスプール26
の孔26aと連通し倍圧室20a内の圧力が低下し、パ
ワーピストン5がブレーキペダル2方向に移動する。こ
のような作動をくり返すことにより、倍圧室20a内の
パワー液圧が制御され、マスタシリンダ10が倍力駆動
される。
そして、液圧ブースタ20の倍圧室20aは一系統即ち
本実施例においては後輪53.54のホイールシリンダ
53a、54aに液圧路72を介して連通し、マスタシ
リンダ10の圧力室12は増圧器8を介して他の一系統
、即ち前輪51゜52のホイールシリンダ51a、52
aに液圧路71を介して連通している。尚、液圧路72
にはプロボーショニングバルブ55が介装されている。
増圧器8はシリンダ80とこのシリンダ80内を摺動す
る増圧ピストン85を備え、ブレーキ液圧制御装置1と
ホイールシリンダ51a乃至54aとの間に配設される
。尚、車両搭載時にはハウジング1bのフランジ部1d
に装着してブレーキ液圧制御装置1と一体化してもよい
。シリンダ80には大径孔80aと小径孔80bからな
る段付のシリンダ孔が形成されており、増圧ピストン8
5は小径孔aobと液密に嵌合して摺動する円筒状のス
カート部85bと、大径孔80aと液密的に嵌合して摺
動する段付のヘッド部85aを有している。
シリンダ80の大径孔80aは栓体84により密閉され
、この栓体84と増圧ピストン85のヘッド部85aと
の間に第1圧力室81が形成され、これと連通するボー
ト80cがマスタシリンダ10のボート12aに連通す
る液圧路71と接続されている。従って、第1圧力室8
1には圧力室12内のブレーキ液圧が付与されている。
一方、シリンダ80の小径孔80bと増圧ピストン85
のスカート部85bとの間で第2圧力室82が形成され
ており、ボート80dが前輪51.52のホイールシリ
ンダ51a、52aと連通する液圧路71aに接続され
ている。又、シリンダ80の大径孔80aと増圧ピスト
ン85のスカート部85bとの間で第3圧力室83が形
成されている。モして液圧ブースタ20のボート20d
が、液圧路72から分岐した液圧路72a、72b及び
これに介装した後述する開閉弁30を介してボート80
eに接続されており、従って第3圧力室83に液圧ブー
スタ20の出力液圧が付与される。
増圧ピストン85のヘッド部85aにはスカート部85
bの内筒に開口する凹陥部が形成され、この凹陥部と第
1圧力室81が連通ずる連通孔85cが穿設されており
、凹陥部には弁装置86が嵌着されている。弁装置86
は底面に小孔を穿設した円筒状のケース86a内にスプ
リング87を介して球状の弁体88を収容したもので、
弁体88がヘッド部85aの連通孔85cに対向しこれ
を閉塞する方向に付勢されている。
一方、シリンダ80に設けられた栓体84には増圧ピス
トン85の連通孔85cに対向して連通孔85cより小
径で長袖の突起84aが形成されており、増圧ピストン
85の摺動に応じて連通孔85c内を出入し、弁体88
に当接して連通孔85cを開口する。増圧ピストン85
のヘッド部85aとシリンダ80の底部との間にスプリ
ング89が張設されており、ヘッド部85aが栓体84
方向に付勢されている。
従って、このスプリング89の所定の付勢力と第2圧力
室82及び第3圧力室83内の液圧の和が第1圧力室8
1内の液圧を上回る通常時においては、第1圧力室81
と第2圧力室82は連通孔85cを介して連通している
。液圧ブースタ20の出力液圧が低下し第3圧力室83
内の液圧が第1圧力室81内の液圧即ちマスタシリンダ
10のブレーキ液圧を所定圧以上、下回ったときに増圧
ピストン85がシリンダ80の底面方向に穆動され連通
孔85cが弁体88によって閉塞されるように構成され
ている。
本発明にいう制御装置たる開閉弁30は液圧路72a、
72bに介装され、シリンダ31に形成された段付のシ
リンダ孔内を摺動するピストン32と球状の弁体33を
有し、液圧路72aに供給される液圧ブースタ20の出
力液圧の大きさに応じて液圧路72aを連通、遮断する
常開弁である。本実施例においては増圧器8と別体とし
ているが、これらを一体に形成して両者の機能を備えた
増圧器を構成することもできる。
シリンダ31には大径孔31aと小径孔31bの段付孔
が形成されると共に、孔31cが形成され、これと小径
孔31bが連通孔31dを介して連通しており、大径孔
31aと孔31cの開放端には夫々栓体が嵌着される。
小径孔31b内には液密的摺動自在に円柱状のピストン
32が嵌合されている。ピストン32の一端には連通孔
31 dより小径で長軸の突出部32aが形成されてお
リ、ピストン32の摺動に応じて連通孔31d内を出入
する。ピストン32は大径孔31a内に収容されたスプ
リング34によって連通孔31d方向に付勢されている
。孔31c内には弁体33が収容され、スプリング36
により連通孔31d方向に付勢されており、ピストン3
2の突出部32aに当接し第1図に示した状態でバラン
スしている。即ち、常時は連通孔31dが連通している
孔31cは液圧路72bを介して増圧器8の第3圧力室
83に連通し、小径孔31bとピストン32で郭成され
る室が液圧路72aを介して液圧ブースタ20に連通し
、大径孔31aはリザーバ41に連通している。
而して、第1図の状態で液圧ブースタ20の出力液圧が
液圧路72aを介して小径孔31bに導入されると、同
出力液圧が所定圧以下であれば連通孔31dは連通状態
に維持され、同出力液圧は連通孔31dを介して増圧器
8に供給される。
液圧ブースタ20の出力液圧が所定圧を超えると、ピス
トン32がスプリング34に抗して連通孔31dから離
隔する方向に摺動し、弁体33が連通孔31dを閉塞す
る。これにより液圧ブースタ20と増圧器8とを連通す
る液圧路72a。
72bが遮断される。即ち、開閉弁30は所定圧を越え
る液圧を遮断する圧力制御手段として機能する。
パワー液圧源40は電動モータ42によって駆動される
液圧ポンプ43を備え、入力端がリザーバ41に接続さ
れ出力側がチエツクバルブ45を介してアキュムレータ
44と接続され、このアキュムレータ44を介して必l
iI所にパワー液圧が供給されるように構成されている
。尚、このパワー液圧は図示しない圧力センサの信号に
応じて電動モータ42が断続制御され所定圧力に維持さ
れている。
以上の実施例の作動を説明すると、第1図はブレーキペ
ダル2の非操作時の状態を示し、マスタシリンダ10の
圧力室12と給液室13は連通し、夫々増圧器8の第1
圧力室81とリザーバ41に連通しているのでこれらに
充填されているブレーキ液はリザーバ41内の圧力即ち
略大気圧下にある。
一方、パワー液圧源40が駆動されるとパワー液圧は液
圧ブースタ20の孔27cに付与されるが、孔27cは
遮断されているので液圧ブースタ20は機能しない。こ
の状態では液圧ブースタ20の倍圧室20aは孔27b
を介してリザーバ41と連通し略大気圧下にあるので、
ボート20d及び液圧路72を介して連通ずるホイール
シリンダ53a、54a、並びに液圧路72a、72b
及び開閉弁30を介して連通ずる増圧器8の第3圧力室
83も同圧下にある。従って、スプリング89に付勢さ
れた弁体88は突起84aに当接し連通孔85cを開口
し、第1、第2圧力室81及び82は連通している。
ブレーキペダル2に踏力が付与されると、人力ロット3
を介して反力ビストン22が押圧され、パワーピストン
5に当接する迄移動すると支持レバー24に対し制御レ
バー25が反時計方向に回励し頭部がスプール26を押
圧する。これにより、前述したようにパワー液圧源40
からパワー液圧が導入されパワーピストン5を押圧して
マスクピストン11に対して倍圧力を付与すると共に、
反力ビストン22を介してブレーキペダル2に反力が伝
えられる。同時にボート20dからホイールシリンダ5
3a、54aに直接出力液圧が付与されると共に、開弁
位置にある開閉弁30を介して増圧器8の第3圧力室8
3に出力液圧が付与される。そして、マスクピストン1
1がパワーピストン5により摺動を開始すると弁体14
aにより小孔lidが閉塞され、圧力室12の縮小に応
じ増圧器8を介してホイールシリンダ51a。
52aにブレーキを反圧が出力される。
尚、倍圧室20a内はパワーピストン5と反力ビストン
22の相対変位とこれに対応した制御レバー25による
スプールバルブ28の駆動により所定の出力液圧に制御
される。
次に、パワー液圧源40が何等かの理由で停止しパワー
液圧が供給されなくなると、液圧ブースタ20は機能し
なくなる。あるいは、液圧ブースタフ0自体の原因によ
り倍力機能が不十分となる場合もあり得る。このような
場合には倍圧室20aに連通する部分、即ち、増圧器8
の第3圧力室83、ホイールシリンダ53a、54aは
全て同圧に低下する。
この状態でマスクピストン11が押圧されると、圧力室
12内のブレーキ液圧が増圧器8の第1圧力室81に伝
達されるが、第3圧力室83内の圧力が低下しているた
め増圧ピストン85がシリンダ80の底面方向に穆勅し
て、弁体88が連通孔85cを閉塞する。これにより第
2圧力室82内のブレーキ液圧が上昇し増圧ピストン8
5がシリンダ80の底面に当接するまで昇圧する。
而して、パワー液圧消失時あるいは液圧ブースタ20の
倍力機能が不十分な場合においても、ホイールシリンダ
51a、52aには増圧器8により増圧されたブレーキ
液圧が付与される。即ち、第3圧力室83内の圧力が消
失あるいは低下し、増圧ピストン85のヘッド部85a
にはマスタシリンダ10のブレーキ液圧が付与されるた
め第2圧力室82内のブレーキ液はヘッド部85aとス
カート部85bの断面積比に略反比例した液圧に増圧さ
れる(但し、厳密にはスプリング89の付勢力、液洩れ
等の低下分が存在する)。
上記作動においては液圧ブースタ20の出力液圧は開閉
弁30で設定された所定圧以下であるため、開閉弁30
は液圧路72a、72bを連通状態に維持している。液
圧ブースタ20の出力液圧が所定圧を越えると開閉弁3
0の弁体33が連通孔31dを閉塞し、液圧路72a、
72bが遮断される。これにより、増圧器8の第3圧力
室83内には液圧ブースタ20の出力液圧は付与されず
、マスタシリンダ10のブレーキ液圧が液圧ブースタ2
0の出力液圧を越えて出力され所定圧以上の差が生ずる
ことがあっても、増圧器8の第1圧力室81及び第2圧
力室82を介してそのままホイールシリンダ51a、5
2aに付与されるに留まり、前述のような増圧器8によ
る増圧作用は行なわれない。
以上の関係を第2図のグラフを参照して説明する。第2
図はブレーキペダル2の踏力に応じてホイールシリンダ
51a、52aに付与されるブレーキ液圧を表わしたも
ので、前者を横軸、後者を縦軸とし、本実施例における
特性を実線で示している。同図において、液圧ブースタ
20の出力液圧が倍力機能を果すのに十分であって、所
定圧以下であるばあいには増圧器8は非作動であるが、
ホイールシリンダ51a、52a内の液圧は液圧ブース
タ20により倍力駆動されて上昇する。
そして、液圧ブースタ20の出力液圧が所定圧を越えた
ときには、更にブレーキペダルに踏力が加えられると、
従来の増圧器を備えた液圧ブレーキ装置においては増圧
器が作動しホイールシリンダ内の液圧は増圧されて上昇
する(第2図中−点鎖線BHで示す)。これに対し、本
実施例においては開閉弁30が作動し増圧器8に液圧ブ
ースタ20の出力液圧が付与されずマスタシリンダ10
の出力液圧がそのままホイールシリンダ51a。
52aに付与されるので、緩かな液圧上昇となる(第2
図中、AHで示す)。而して、ホイールシリンダ51a
、52aに過大なブレーキ液圧が付与されることはない
パワー液圧源40あるいは液圧ブースタ20の作動が不
十分で、液圧ブースタ20の出力液圧が低下しマスタシ
リンダのブレーキ液圧との差が所定圧以上となったとき
には、本実施例では増圧器8が作動しマスタシリンダ1
0の出力液圧が増圧される(第2図中、ALで示す)。
尚、増圧器を備えていない従来装置の出力液圧特性は破
線のCLに示したとおりである。
第3図は本発明の他の実施例に係り、第1図の実施例に
比し本発明にいう制御装置が異なり、また増圧器8の第
3圧力室83に導入するパイロット圧としてパワー液圧
源40の出力パワー液圧を用いている点が異なるほかは
第1図の実施例と実質的に同一であり、同一部品には同
一符号を付している。即ち、本実施例における増圧器8
のボート80eは、液圧ブースタ20に設けられパワー
液圧源40に連通するボート20eに液圧路73を介し
て連通している。増圧器8は第3圧力室83に供給され
るパワー液圧と第1圧力室81に供給されるブレーキ液
圧との圧力差に応じて作動し、前者が後者を所定圧力差
以上、下回ったときに増圧ピストン85が摺動し増圧作
用が行なわれるように構成されている。増圧器8のその
余の構成、作用は第1図の実施例と同様であるので説明
は省略する。
本実施例における制御装置は液圧路71と液圧路71a
とを連結して増圧器8に対してバイパスするバイパス液
圧路71b、71cと、これに介装したバイパス弁6o
を備えている。バイパス弁60はマスタシリンダ10の
ブレーキ液圧が所定圧以下のときは開弁ぜず、所定圧を
越えたときに開弁する常閉弁である。
バイパス弁60はシリンダ61を有し、シリンダ61に
は大径孔61aと小径孔61bの段付孔が形成されると
共に、孔61cか形成されている。この孔61cと小径
孔61bが連通孔61dを介して連通しており、大径孔
61aと孔61cの開放端には夫々栓体が嵌着される。
小径孔61b内には液密的摺動自在に段付円柱状のピス
トン62の小径部62bが嵌合されている。ピストン6
2の一端には連通孔61dより小径で長袖の突出部62
aが形成されており、ピストン62の摺動に応じて連通
孔61d内を出入する。
ピストン62の大径部62cは大径孔61aに液密的摺
動自在に嵌合し、大径部62cにより大径孔61a内が
二分され、一方の室がボート66に連通し、他方の室が
ボート67に連通している。そして、これら画室を連通
する連通孔62dがピストン62の軸方向に形成されて
いる。ピストン62の大径部62cは大径孔61a内に
収容されたスプリング64によって連通孔61dから離
隔する方向に付勢されている。孔61c内には弁体63
が収容され、スプリング65により連通孔61ciの方
向に付勢されており、常時は第3図に示したように連通
孔61dが閉塞されている。
孔61cに連通するボート68はバイパス液圧路71c
を介してホイールシリンダ51a、52aに連通し、ボ
ート66がバイパス液圧路71b及び液圧路71を介し
てマスタシリンダlOに連通し、ボート67はリザーバ
41に連通している。
而して、バイパス弁60が第3図の状態にあってマスタ
シリンダ1oの出力液圧が液圧路71及びバイパス液圧
路71bを介してボート66に導入されると、同出力液
圧が所定圧以下であればピストン62が弁体63に当接
することなく、連通孔61dは弁体63によって遮断さ
れている。従って、増圧器8はその作動状態に維持され
、第1圧力室81と第3圧力室83の圧力差に応じて増
圧作用が行なわれる。
マスタシリンダ10の出力液圧が所定圧を超えると、ピ
ストン62がスプリング64に抗して連通孔61d方向
に摺動する。そして、突出部62aが弁体63に当接し
、更に弁体63を連通孔61clから離隔する方向に摺
動し、連通孔61dが開放する。これにより、バイパス
液圧路71b及び71cが連通しマスタシリンダ10の
出力液圧はこれらのバイパス液圧路71b、71cを介
してホイールシリンダ51a、52aに付与される。即
ち、増圧器8はバイパスされ、非作動状態とされるので
増圧作用は行なわれない。尚、本実施例においては増圧
器8の第3圧力室83はパワー液圧源40に連通ずるこ
ととしたが、これを第1図の実施例同様液圧ブースタ2
0に連通ずることとしてもよい。
第4図は第3図に示した実施例におけるバイパス弁の他
の実施例を示すもので、バイパス弁600はパワー液圧
源40又は液圧ブースタ20の出力液圧が所定圧を超え
るときバイパス液圧路71b、71cを連通するもので
、所定圧以下のとぎは閉弁状態にある常閉弁である。
バイパス弁600は第3図のバイパス弁60と類似の構
成で、異なる点はピストン620が中実であり、ボート
690が追加されている点である。その余の構成はバイ
パス弁60と実質的に同一であり、第4図においては第
3図の部品の符号末尾に0を付して対応させたので説明
は省略する。このような構成になるバイパス弁600は
第3図のバイパス弁60に替えて配設され、ボート66
0はパワー液圧源40又は液圧ブースタ20に連通され
、ボート670はリザーバ41に、ボー)−690は液
圧路71bを介してマスタシリンダ10に、ボート68
0は液圧路71cを介してホイールシリンダ51aに夫
々連通される。
而して、パワー液圧源40又は液圧ブースタ20の出力
液圧が所定圧以下であるときには弁体630により連通
孔が遮断されており、当該出力液圧が所定圧を超えると
きには連通孔が連通し、バイパス液圧路71b、71c
により増圧器8に対してバイパス路が形成される。
上記第3図及び第4図に示した実施例によれば、第5図
のグラフに実線で表したブレーキペダル路カーホイール
シリンダ液圧特性が得られる。
尚、第5図は第2図と同様に表したもので、第2図と異
なる点は、本件実施例において例えば液圧ブースタ20
の出力液圧が所定圧を超えた場合には増圧器8はバイパ
スされ、マスタシリンダ10の出力液圧がバイパス液圧
路71b、71cを介してホイールシリンダ51a、5
2aに付与されるのに伴ない、バイパス時の液圧バラン
スの関係から第2図中AMで示したように、ホイールシ
リンダ内の液圧の上昇率は従来の増圧器8を具備しない
装置の、特性(第5図中CHで示す)より更に緩かで実
質的に一定の液圧に維持されている。
第6図は本発明の更に他の実施例に係り、第1図の液圧
ブレーキ装置にアンチロック制御機能を具備したもので
ある。尚、第1図に記載の部品と同一部品には同一符号
を示し当該部品の説明は省略する。
マスタシリンダ10に連通するボート12aは液圧路7
1,71a間に介装された増圧器8を介し3ボ一ト2位
置電磁弁の切替弁165に接続され、この切替弁165
は給排弁161,162及びこれらに並列に配設された
チエツクバルブ161a、162aを介して夫々前輪5
1.52のホイールシリンダ51a、52aに接続され
ている。また増圧器8には第3液圧室83に連通するボ
ート80fが設けられ、これが液圧路72bを介して切
替弁165に接続されている。
液圧路71.71a間が増圧器8を介して連通している
場合において、切替弁165は非励磁時、即ち非作動時
は給排弁161,162をボート12aと連通させ、励
磁時、即ち作動時はボート80fと連通させ、以って開
閉弁30が液圧路72a、72bを連通している場合に
は給排弁161.162がン反圧ブースタ20のボート
20dに連通するように構成されている。従って、切替
弁165は増圧器8の第3液圧室83とホイールシリン
ダ51a、52aとを連通ずる流路に関して常閉弁とし
て機能する。
給排弁161,162は3ボ一ト3位置電磁弁で、第1
位置でホイールシリンダ51a、52aを切替弁165
に連通、第2位置で遮断、第3位置でリザーバ41と連
通ずるように配管され、常時は第1位置にて通常のブレ
ーキ作動が行なわれ、アンチロック作動時に第1位置乃
至第3位置が適宜選択されてブレーキ液圧が調節される
後輪53.54についても同様にホイールシリンダ53
a、54aが給排弁163,164及びこれらに並列に
配設されたチエツクバルブ163a、164aに接続さ
れており、給排弁163゜164は液圧路72により液
圧ブースタ20のボート20dに接続されている。尚、
切替弁165はアンチロック制御時の給排弁16 F乃
至164の制御と共に制御回路100にて電気的に制御
される。また、パワー液圧源40の出力部に設けられた
センサ4°6によりパワー液圧源40の出力液圧が検出
され制御回路100にて出力液圧の状態に応じてパワー
液圧源40の駆動制御が行なわれる。
このような構成になる本実施例において、通常のブレー
キ作動時においては切替弁[65,及び給排弁161乃
至164は第6図に示すような位置で、前輪51.52
はマスタシリンダ10からのブレーキ液圧により、後輪
53.54は液圧ブースタ20の出力液圧によって制動
作用が行なわれる。
次に、ブレーキ作動時に車輪のスリップ状態が検知され
アンチロック制御に8行すると、制御回路100により
切替弁165が作動され、給排弁161乃至164には
ボート20dから液圧ブースタ20の出力液圧が供給さ
れ、前後輪51乃至54の回転のロック状態に応じて給
排弁161乃至164の各々の3位置が適宜選択され、
ホイールシリンダ51a乃至54a内の液圧が調整され
る。そして、センサ46によりパワー液圧源40の出力
液圧が不十分であることが検出されたときには制御回路
100により、切替弁165が非作動とされ第6図の位
置に復帰し、増圧器8によりマスタシリンダ10からの
ブレーキ液圧が増圧されて制動作用が行なわれる。尚、
増圧器8及び開閉弁30の作動は第1図の実施例と同様
である。
このように、第1図の液圧ブレーキ装置に対して、アン
チロック制御機能に必要な部品を容易に付設することが
圧来る。しかも、本実施例においてはアンチロック制御
用として切替弁165が設けられたものであるが、これ
は前述のように増圧器8を介して連通ずる液圧ブースタ
20のボート20dに対しては常閉弁として機能してい
る。従って、この切替弁165を適宜作動することによ
り液圧ブースタ20の倍圧室20a、増圧器8の第3液
圧室83等に充填されるブレーキ液のエア抜きを行なう
ことができる。しかも、ブレーキ液圧制御装置1とは離
れた、操作し易い箇所でエア抜きを行なうことができる
尚、以上の実施例においては、本発明の制御装置として
用いられる開閉弁30.バイパス弁60及びバイパス弁
600は一例であって、これらに限られるものではなく
、他の形態の流体制御弁あるいは?i¥磁弁を用いるこ
ととしてもよい。例えば、バイパス弁60は液圧路71
b、71cに介装する常閉弁としたが、これを液圧路7
1と液圧路71bの連結部に設けた切替弁で構成しても
よい。また、開閉弁30を増圧器8に容易に一体化し得
ることは前述のとおりであるが、バイパス弁60.60
0を増圧器8に一体に形成することも可能である。更に
前輪51.52及び後輪53゜54に関し、ブロボーシ
ョニングバルブ55を液圧路71に8設し上記実施例に
示した配置と前後輪逆に構成することも可能である。
[発明の効果] 以上′のように、本発明によれば一系統のホイールシリ
ンダはマスタシリンダにより、他の一系統のホイールシ
リンダは直接液圧ブースタにより出力液圧が付与される
ため、ブレーキ操作部材のストロークが短縮されており
、パワー液圧源の停止等によりパワー液圧が低下したと
き、あるいは液圧ブースタの出力液圧が低下したときに
は増圧器の作動によりマスタシリンダのブレーキ液圧が
増圧されてホイールシリンダに付与されるので、十分な
制動力を確保出来る。
しかも、ilJ御装置によりパワー液圧源、液圧ブース
タ及びマスタシリンダの何れか一の出力液圧が所定圧以
下であるときのみ増圧器が作動状態とされるので、ホイ
ールシリンダに供給されるブレーキ液圧が必要以上に増
圧されることがなく、従ってホイールシリンダ等に加え
られる負担が軽減される。更に、制御装置と増圧器を一
体として上述の機能を備えた増圧手段を提供することも
てきる。
制御装置を前述の開閉弁で構成すれば、上記の効果に加
え、増圧器との一体化が容易であり、また液圧路の配管
に大きな変更を加えることなく付設することができるの
で、設計が容易である。
あるいは、制御装置をバイパス液圧路とバイパス弁で構
成すれば、所定圧を超える出力液圧に対する増圧作用を
停止するのみならず安定したブレーキ液圧に維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の液圧ブレーキ装置の一実施例の全体構
成図、 第2図は同、ブレーキペダル踏力−ホイールシリンダ液
圧特性を示すグラフ、 第3図は本発明の液圧ブレーキ装置の他の実施例の全体
構成図、 第4図は第3図に示した液圧ブレーキ装置の実施例にお
けるバイパス弁の他の実施例を示す断面図、 第5図は第3図及び第4図の実施例のプレーキベダル踏
力−ホイールシリンダ液圧特性を示すグラ乙 第6図は本発明の更に他の実施例を示す全体構成図であ
る。 1・・・ブレーキ液圧制御装置。 2・・・ブレーキペダル、8・・・増圧器。 80・・・シリンダ、81・・・第1圧力室。 82・・・第2圧力室、83・・・第3圧力室。 85・・・増圧ピストン、10・・・マスタシリンダ。 20・・・液圧ブースタ、30・・・開閉弁。 40・・・パワー液圧源、41・・・リザーバ。 51a〜54a・・・ホイールシリンダ。 60.600・・・バイパス弁。 71.71a、72,72a、72b・・・液圧路。 71b、71c・・・バイパス液圧路。 165・・・切替弁 特許出願人  アイシン精機株式会社 トヨタ自動車株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ブレーキ操作部材に応動してブレーキ液圧を出力
    するマスタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧
    してパワー液圧を出力するパワー液圧源と、該パワー液
    圧源が出力したパワー液圧を倍力源としてブレーキ操作
    部材に応動して前記マスタシリンダを倍力駆動する液圧
    ブースタと、該液圧ブースタに一系統の液圧路を介して
    接続する一組の車輪のホィールシリンダと、前記マスタ
    シリンダに他の一系統の液圧路を介して接続する他の一
    組の車輪のホィールシリンダとを備えると共に、非作動
    時には前記マスタシリンダのブレーキ液圧をそのまま前
    記他の一組の車輪のホィールシリンダに供給し、前記パ
    ワー液圧及び前記液圧ブースタの出力液圧の何れか一方
    が前記マスタシリンダのブレーキ液圧を所定圧力差以上
    、下回ったときに作動状態として前記ブレーキ液圧を増
    圧する増圧器を前記他の一系統の液圧路に介装してなる
    液圧ブレーキ装置において、前記パワー液圧源、前記液
    圧ブースタ及び前記マスタシリンダの何れか一の出力液
    圧を入力し該出力液圧が所定圧以下のときのみ前記増圧
    器を作動状態とする制御装置を具備したことを特徴とす
    る液圧ブレーキ装置。
  2. (2)前記増圧器がシリンダ及び該シリンダ内を摺動す
    るピストンを備え、該ピストンを介して前記シリンダ内
    の一方に前記マスタシリンダに連通する第1圧力室を郭
    成し、前記シリンダ内の他方に前記他の一組の車輪のホ
    ィールシリンダに連通する第2圧力室と、前記パワー液
    圧源及び前記液圧ブースタの何れか一方に連通する第3
    圧力室とに分割して郭成すると共に、前記ピストンは常
    時は前記第1圧力室と前記第2圧力室を連通し前記第3
    圧力室内の液圧が前記第1圧力室内の液圧を所定圧以上
    、下回ったときには前記第1圧力室と前記第2圧力室を
    遮断する弁装置を有し、前記制御装置が前記パワー液圧
    源及び前記液圧ブースタの何れか一方と前記第3圧力室
    との間に介装し、前記パワー液圧源及び前記液圧ブース
    タの何れか一方の出力液圧が所定圧以下のときは開弁し
    、該所定圧を超えたときに閉弁する開閉弁であることを
    特徴とする請求項1記載の液圧ブレーキ装置。
  3. (3)前記増圧器がシリンダ及び該シリンダ内を摺動す
    るピストンを備え、該ピストンを介して前記シリンダ内
    の一方に前記マスタシリンダに連通する第1圧力室を郭
    成し、前記シリンダ内の他方に前記他の一組の車輪のホ
    ィールシリンダに連通する第2圧力室と、前記パワー液
    圧源及び前記液圧ブースタの何れか一方に連通する第3
    圧力室とに分割して郭成すると共に、前記ピストンは常
    時は前記第1圧力室と前記第2圧力室を連通し前記第3
    圧力室内の液圧が前記第1圧力室内の液圧を所定圧以上
    、下回ったときには前記第1圧力室と前記第2圧力室を
    遮断する弁装置を有し、前記制御装置が前記マスタシリ
    ンダと前記第1圧力室とを連通する液圧路及び前記第2
    圧力室と前記他の一組の車輪のホィールシリンダとを連
    通する液圧路を連結するバイパス液圧路と、該バイパス
    液圧路に介装し、前記パワー液圧源、前記液圧ブースタ
    及び前記マスタシリンダの何れか一の出力液圧が所定圧
    以下のときは前記バイパス液圧路を遮断し、前記所定圧
    を超えたときには前記バイパス液圧路を連通するバイパ
    ス弁を備えたことを特徴とする請求項1記載の液圧ブレ
    ーキ装置。
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