JP2000279905A - 複合材の清浄化方法及びセルフクリーニング性複合材機構 - Google Patents

複合材の清浄化方法及びセルフクリーニング性複合材機構

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JP2000279905A
JP2000279905A JP11030592A JP3059299A JP2000279905A JP 2000279905 A JP2000279905 A JP 2000279905A JP 11030592 A JP11030592 A JP 11030592A JP 3059299 A JP3059299 A JP 3059299A JP 2000279905 A JP2000279905 A JP 2000279905A
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cleaning
toilet
washing
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JP11030592A
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Makoto Hayakawa
信 早川
Yuji Tsukita
祐二 槻田
Hironori Hatono
広典 鳩野
Tomohiro Hirakawa
智博 平河
Kaori Morihara
かおり 森原
Shinji Toyofuku
信次 豊福
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】励起光照度が低くかつ付着汚れの負荷の大きな
場合でも光触媒被覆した複合材表面を清浄な状態に維持
する方法の提供。 【解決手段】光触媒被覆した複合材を準備する工程と、
前記光触媒を光励起することにより複合材表面を親水性
にする工程と、アルカリ水で複合材表面を洗浄する工程
を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品や物品表面に
光触媒性親水性膜を有する複合材の清浄化方法、及び部
材や物品表面に光触媒性親水性膜を有する複合材表面を
長期にわたり人手をかけずに清浄に保つための機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】WO96/29375号によれば、光触
媒を被覆した部材や物品が、光触媒の光励起に応じて親
水性を呈し、それにより水をかけるだけで表面に付着し
た汚れを表面から離脱させることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、室内照明に含まれる励起光の照度が低くかつ汚れ負
荷の大きな浴室用の床材、壁材等の場合、励起光の照度
が低いために光触媒の光励起による親水化に時間がかか
り、そのため時間の経過とともに表面の水との接触角が
上昇し、水をかけるだけでは汚れが充分に落とせなくな
るという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、光触媒粒子を含有する表面層が形成された
複合材を準備する工程と、前記光触媒を光励起して前記
層表面を親水性にする工程と、前記層表面をアルカリ水
で洗浄する工程を含むことを特徴とする複合材の清浄化
方法、及び光触媒粒子を含有する表面層が形成された複
合材と、アルカリ水洗浄装置を具備することを特徴とす
るセルフクリーニング性複合材機構を提供する。光触媒
粒子を含有する層表面をアルカリ水で洗浄することによ
り、層表面の汚染性を回復し、汚れを付着しにくくする
ため、光触媒の光励起による親水化速度が短縮され、励
起光の照度が低くかつ汚れ負荷の大きな浴室用部材等に
関しても親水性を維持することが可能になる。さらに
は、親水性が失活してしまってからの洗浄でも親水性を
良好に回復させることができるため、洗浄の省力化もは
かれる。また、凹凸構造を有する複合材表面にある程度
汚れが付着した場合、特に光触媒活性があっても汚れ量
よりも分解能力が小さい場合には、アルカリ洗浄を行な
うことにより部材表面の孔に埋まっている汚れを溶かし
出し、部材表面を清浄化するとともに親水性を回復させ
ることが可能となる。また、複合材表面が汚染負荷等に
より汚れた場合には定期的にアルカリ洗浄を行うことに
より、繰り返し清浄でかつ高い親水性表面を再現するこ
とができるために長期間の防汚防曇性が発揮できる。
【0005】本発明の好ましい態様においては、光触媒
粒子を含有する表面層にはブルッカイト型酸化チタン粒
子及び/又はアナターゼ型酸化チタン粒子が含有されて
いるようにする。ブルッカイト型またはアナターゼ型の
酸化チタンを使用することによって光触媒活性が良好と
なる。2種類の光触媒を混合すれば、透明性を維持しつ
つ膜を厚くすることが可能になり、微弱な励起光しかえ
られない状況においても十分な光触媒効果を発揮し、親
水性、防汚性を向上させることが可能となる。
【0006】本発明の好ましい態様においては、前記表
面層にはさらにシリカ及び/又はケイ素原子に結合する
有機基の少なくとも一部が水酸基に置換されたシリコ−
ンが含有されているようにする。シリカ及び/又はケイ
素原子に結合する有機基の少なくとも一部が水酸基に置
換されたシリコ−ンが含有されることにより、暗所にお
ける親水維持性能が向上する。
【0007】本発明の好ましい態様においては、前記表
面層は、凹凸構造を有するようにする。表面層に凹凸構
造を有することにより、高度な親水性を呈し、防曇性、
防汚性の向上が可能となる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、複合材
表面を洗浄するアルカリ水は、pH値が9.0以上1
3.3以下であるようにすることが好ましい。より好ま
しくは、10.0以上13.3以下、さらに好ましくは
11.0以上13.3以下であるようにする。このpH
範囲のアルカリ水を使用することにより、複合材の親水
性が良好に回復し、防汚性が向上する。pH値は、高け
れば高いほど防汚性も向上するが、基材への影響、とり
わけ基材の耐久性、取り扱い上の安全性などを考慮する
とpH値は13.3以下とすることが好ましい。pH値
が13.3に相当するアルカリ洗剤は市販されているた
め、特に安全面で問題はないと判断できるからである。
【0009】本発明の好ましい態様においては、洗浄水
として使用するアルカリ水中には界面活性剤を入れるの
が好ましい。複合材表面の汚れがひどく、撥水化してい
るような場合においては、アルカリ水をかけてもはじい
て汚れが分解できない、あるいは細かい溝まで入りにく
い場合がある。そのような場合には界面活性剤を洗浄水
中に混入すれば、部材表面の汚れとアルカリ水のなじみ
がよくなり洗浄水がはじくことなく複合材表面を覆い、
アルカリ水による洗浄効果がさらに向上するのである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明の利用可能な複合材は、住宅内の水
周りで使用される物品に限定されず、広く利用できる。
例えば、車両用ミラー、道路鏡、歯科用鏡、浴室用鏡、
洗面所用鏡等の鏡、光学レンズ、写真機レンズ、内視鏡
レンズ、照明用レンズ、半導体用レンズ、複写機用レン
ズ、眼鏡レンズ等のレンズ、プリズム、建造物用窓ガラ
ス、自動車用窓ガラス、鉄道車両用窓ガラス、航空機用
窓ガラス、船舶用窓ガラス、潜水艇用窓ガラス等の乗物
用窓ガラス、オートバイの風防ガラス、ヘルメットシー
ルド、ゴーグル、防護用マスクのシールド、スポーツ用
マスクのシールド、冷凍食品陳列ケース、保温ショーケ
ース、加熱食品用透明蓋、計器盤カバー、車両用照明灯
カバー等の透明部材、建材、タイル、建物外装、建物内
装、窓枠、構造部材、自動車外装、鉄道車両外装、航空
機外装、船舶外装等の乗物外装、浴室用窓、浴室照明器
具、浴室用壁材、浴室用床材、浴槽、浴室用グレ−チン
グ、浴室用天井、シャワ−フック、浴槽ハンドグリッ
プ、浴槽エプロン部、浴槽排水栓、浴室用窓、浴室用窓
枠、浴室窓の床板、浴室照明器具、排水目皿、排水ピッ
ト、浴室扉、浴室扉枠、浴室窓の桟、浴室扉の桟、すの
こ、マット、石鹸置き、手桶、風呂椅子、トランスファ
−ボ−ド、給湯機、浴室用収納棚、浴室用手すり、風呂
蓋、浴室用タオル掛け、シャワ−チェア、洗面器置き台
等の浴室用部材、ごとく、台所用品、食器、流し、調理
レンジ、キッチンフード、台所用キッチンバック、台所
用床材、シンク、キッチンカウンタ、排水籠、食器乾燥
機、食器洗浄器、コンロ、レンジフ−ド、換気扇、コン
ロ着火部、コンロのつまみ等の台所用部材、便器タン
ク、手洗器、便器サナ、小便器、大便器、便器用トラッ
プ、便器用配管、トイレ用床材、トイレ用壁材、トイレ
用天井、ボ−ルタップ、止水栓、紙巻き器、便座、昇降
便座、トイレ用扉、トイレブ−ス用鍵、トイレ用タオル
掛け、便蓋、トイレ用手すり、トイレ用カウンタ、フラ
ッシュバルブ、タンク、洗浄機能付き便座の吐水ノズル
等のトイレ用部材、洗面ボウル、洗面トラップ、洗面用
収納棚、排水栓、歯ブラシ立て、洗面鏡用照明器具、洗
面カウンタ、水石鹸供給器、洗面器、口腔洗浄器、手指
乾燥機、回転タオル等の洗面用部材、洗濯槽、洗濯機
蓋、洗濯機パン、脱水槽、空調機フィルタ、タッチパネ
ル、水栓金具、人体検知センサ−のカバ−、シャワ−ホ
−ス、シャワ−ヘッド、シャワ−吐水部、シ−ラント、
目地、さらには塗装物、機械装置、物品外装、防塵カバ
ー、交通標識、各種表示装置、広告塔、道路用防音壁、
道路用遮音壁、鉄道用遮音壁、橋梁、ガードレール外
装、トンネル内装、碍子、太陽電池カバー、太陽熱温水
器集熱カバー、ビニールハウス、住宅設備、照明器具、
照明カバー、傘、墓石等に好適に利用できる。
【0011】アルカリ水洗浄装置は、便器配管に接続し
便器洗浄とともに光触媒で被覆した便器表面に吐水する
などのように機材に組み込んでもよいし、浴室の棚等に
アルカリ水噴霧器を設け、光触媒で被覆した浴室用部材
にかけるようにするなどのように複合材とは独立に設け
てもよい。
【0012】アルカリ水で使用するものは特に限定され
るものではないが、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナ
トリウム、次亜塩素酸ナトリウム等のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属炭酸塩の他に
もアンモニア、アミン等の有機アルカリ、石鹸が利用可
能である。但し、石鹸は、短期的な洗浄回復はよいが、
金属石鹸をつくるためにその部分は撥水性を呈するため
長期的な使用には適さない場合がある。上記の他にも、
水道水を電気分解して得られたアルカリ水、イオン交換
により得られたアルカリ水を使用することも可能であ
る。
【0013】洗浄水中には界面活性剤を入れるとさらに
好ましい。複合材表面の汚れがひどく、撥水化している
ような場合においては、アルカリ水をかけてもはじいて
汚れが分解できない、あるいは細かい溝まで入りにくい
場合がある。そのような場合には、界面活性剤を洗浄水
中に混入すれば、部材表面の汚れとアルカリ水のなじみ
がよくなり洗浄水がはじくことなく複合材表面を覆い、
アルカリ水による洗浄効果がさらに向上するのである。
ここで界面活性剤としては、例えば、スルホン酸ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエ−テルアンモニウム
塩、スルホン酸ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
−テルナトリウム塩、脂肪酸カリセッケン、脂肪酸ナト
リウムセッケン、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム、アルキルサルフェ−ト、アルキルエ−テルサルフェ
−ト、アルキルサルフェ−トソ−ダ塩、アルキルエ−テ
ルサルフェ−トソ−ダ塩、ポリオキシエチレンアルキル
エ−テルサルフェ−ト、ポリオキシエチレンアルキルエ
−テルサルフェ−トソ−ダ塩、アルキルサルフェ−トT
EA塩、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ
−トTEA塩、2−エチルヘキシルアルキル硫酸エステ
ルナトリウム塩、アシルメチルタウリン酸ナトリウム、
ラウロイルメチルタウリン酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2
ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリ
ル2ナトリウム、ポリカルボン酸、オレオイルザルコシ
ン、アミドエ−テルサルフェ−ト、ラウロイルザルコシ
ネ−ト、スルホFAエステルナトリウム塩等のアニオン
性界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエ−テル、
ポリオキシエチレントリデシルエ−テル、ポリオキシエ
チレンアセチルエ−テル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエ−テル、ポリオキシエチレンオレイルエ−テル、ポ
リオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ノ−ルエ−テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
−テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ−テ
ル、ポリオキシエチレンラウラ−ト、ポリオキシエチレ
ンステアレ−ト、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エ−テル、ポリオキシエチレンオレエ−ト、ソルビタン
アルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアル
キルエステル、ポリエ−テル変性シリコ−ン、ポリエス
テル変性シリコ−ン、ソルビタンラウラ−ト、ソルビタ
ンステアレ−ト、ソルビタンパルミテ−ト、ソルビタン
セスキオレエ−ト、ソルビタンオレエ−ト、ポリオキシ
エチレンソルビタンラウラ−ト、ポリオキシエチレンソ
ルビタンステアレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタン
パルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンオレエ−
ト、グリセロ−ルステアレ−ト、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、アルキルアルキロ−ルアミド、ラウリン酸ジ
エタノ−ルアミド、オレイン酸ジエタノ−ルアミド、オ
キシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンドデ
シルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリ
オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレ
ンアルキルプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンオ
キシプロピレンブロックポリマ−、ポリオキシエチレン
ステアレ−ト等のノニオン性界面活性剤;ジメチルアル
キルベタイン、アルキルグリシン、アミドベタイン、イ
ミダゾリン等の両性界面活性剤;オクタデシルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチル
アンモニウムクロライド、1−ヒドロキシ−2−アルキ
ルイミダゾリン4級塩、アルキルイソキノリニウムブロ
マイド、高分子アミン、オクタデシルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムク
ロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキル
イミダゾリン4級塩、ジアルキルジメチルアンモニウム
クロライド、オクタデシルアミン酢酸塩、テトラデシル
アミン酢酸塩、アルキルプロピレンジアミン酢酸塩、ジ
デシルジメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性
界面活性剤等が使用できる。
【0014】光触媒粒子としては、アナタ−ゼ型酸化チ
タン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタ
ン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タン
グステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウムの群か
ら選ばれる1種又は2種以上等が使用できる。中でも、
アナターゼ型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンの
使用が好ましい。
【0015】シリコ−ンとしては、加水分解性シラン、
アルキルシリケ−ト、それらの(部分)加水分解物、加
水分解・縮合物などが使用できる。ここで加水分解性シ
ランとしては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチ
ルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシ
ラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピル
トリプロポキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラ
ン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルト
リプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチ
ルトリブトキシシラン、n−プロピルブトキシシラン、
イソプロピルブトキシシラン、フェニルトリメトキシシ
ラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロ
ポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリプロポキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリプ
ロポキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフ
ルオロプロピルトリエトキシシラン、フェニルメチルジ
エトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチル
ジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニ
ルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン等の加水分解性オルガ
ノシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキ
シシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン、テトラメトキシシラン、ジメトキシジエトキ
シシラン等のテトラアルコキシシランなどが使用でき
る。アルキルシリケ−トとしては、メチルシリケ−ト、
エチルシリケ−ト、プロピルシリケ−ト、ブチルシリケ
−トなどが使用できる。
【0016】本発明において、光触媒含有表面層中には
他の無機酸化物も添加できる。無機酸化物としてはセリ
ア、ジルコニア、アルミナ、無定型酸化チタン、酸化
錫、マグネシア、カルシア、イットリア、酸化マンガ
ン、クロミア、酸化バナジウム、酸化銅、酸化コバル
ト、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、ハフニア、酸化ス
トロンチウム、酸化銀の群から選ばれる1種又は2種以
上等が挙げられる。これら無機酸化物は充填剤として被
膜の強度を向上させる。さらに、このうちジルコニアを
添加すると耐アルカリ性及び耐水性が向上する。またア
ルミナ、セリア、イットリアを添加すると暗所親水維持
性が向上する。また酸化ルテニウム、酸化銅を添加する
と酸化還元力が向上する。また、酸化銀、酸化銅を添加
すると抗菌性が向上する。
【0017】本発明において、光触媒含有表面層中に
は、銀、銅、パラジウム、白金、ロジウム、プラチウ
ム、ルテニウム、金、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、
ナトリウム、リチウム、ストロンチウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウム又はそれら金属の化合物の群か
ら選ばれる1種以上が添加してもよい。銀、銅、亜鉛又
はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以上を添加
することで、抗菌性を付与することができる。パラジウ
ム、白金、ロジウム、プラチウム、ルテニウム、金、コ
バルト、鉄、ニッケル又はそれら金属の化合物の群から
選ばれる1種以上を添加することで、光半導体の光励起
による酸化還元触媒性能を向上させることができる。ナ
トリウム、リチウム、ストロンチウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウム又はそれら金属の化合物の群から
選ばれる1種以上を添加することで、光半導体の光励起
に応じた親水化性能を向上させることができる。
【0018】本発明において、光触媒含有表面層中に
は、層状酸化物、アパタイト、ゼオライト、活性炭、金
属酸化物ゲル、金属水酸化物ゲル、ヒドロキシアパタイ
ト、リン酸金属塩の群から選ばれる1種以上を添加して
もよい。そうすることで、メチルメルカプタン、アンモ
ニア、アルデヒド類等の悪臭やエチレン等の青果の鮮度
喪失物質やNOx、SOx等の有害気体等の分解反応に
おいて、本発明の部材表面への吸着性が増加し、光触媒
の酸化還元触媒機能による上記物質の分解が一層促進さ
れる。
【0019】光触媒の光励起は、光触媒結晶の伝導電子
帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャップよりも大きな
エネルギ−(すなわち短い波長)を有する光を光触媒に
照射して行う。より具体的には、光触媒がアナタ−ゼ型
酸化チタンの場合には波長387nm以下、ルチル酸化
チタンの場合には波長413nm以下、酸化錫の場合に
は波長344nm以下、酸化亜鉛の場合には波長387
nm以下の光を含有する光線を照射する。上記光触媒の
場合は、紫外線光源により光励起されるので、光源とし
ては、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀
ランプのような室内照明、太陽光や、それらの光源を低
損失のファイバ−で誘導した光源等を利用できる。複合
材表面の親水化に必要な、光半導体を光励起するために
必要な光の照度は、0.1μW/cm2 以上、好ましく
は1μW/cm2 以上、より好ましくは10μW/cm
2 以上である。
【0020】本発明において、光触媒粒子を含有する表
面層に凹凸構造を備えた複合材の形態としていくつか挙
げることができる。第一の形態としては、基材と、前記
基材表面に接合された光触媒粒子を含有する被膜そのも
のが凹凸構造を有するようにするのが好ましい。第二の
形態としては、基材と、前記基材表面に接合された光触
媒粒子を含有する被膜と、前記光触媒粒子を含有する被
膜に接合された無機酸化物の被膜そのものが凹凸構造を
有するようにするのが好ましい。第三の形態としては、
凹凸構造を有する基材と、前記凹凸構造を有する基材表
面に接合された光触媒粒子を含有する被膜は、基材の凹
凸構造が反映されたことにより凹凸構造を有するように
するのが好ましい。よって、複合材は、上記3つの凹凸
構造を備えることにより、高度な親水性を呈し、防曇
性、防汚性の向上が可能となる。また、本発明におい
て、凹凸構造とは、多孔質構造を含んだものである。
【0021】本発明において、凹凸形状は、基材表面に
原子間力顕微鏡で測定した基材表面の任意の位置におけ
る凹凸の高さ及び幅が0.4nm以上200nm以下、
中心線平均表面粗さRaが、0.1nm以上50nm以
下である凹凸構造を形成する。より好ましくは凹凸平均
高さ0.8nm以上40nm以下、凹凸平均幅9nm以
上100nm以下、中心線平均表面粗さRa0.1nm
以上10nm以下とする。基材表面にこのような凹凸構
造を形成することによって、基材の質感をそこなうこと
なく、高度な親水性を呈し、十分な曇り防止、水滴防止
効果を発揮し、汚染物の付着防止の向上した物品の提供
が可能になる。基材表面の凹凸の高さ、幅、表面粗さは
原子間力顕微鏡を用いて求めることができる。複雑でか
つ微細な凹凸表面を測定する際には、表面の吸着水、表
面に入り込んだ気体がじゃまをして、接触式の表面粗さ
計では正確な値を知ることができないため、原子間力顕
微鏡を用いて測定することが好ましい。凹凸の高さ及び
幅は可視光の波長の1/2、すなわち、200nm以下
とすることが好ましい。光の干渉による表面層の発色を
防止することができ、基材の質感をそこなうことがない
からである。また、凹凸の高さ及び幅は0.4nm以上
であることが好ましい。これ以上凹凸の高さ及び幅が小
さいと、機械的な強度が確保できない。表面粗さは、主
に凹凸の高さによって決まり、図1に示す模式的な表面
の断面においては、表面粗さ(Ra)=高さ/4とな
る。ここでは、凹凸の高さは0.4nm以上200nm
以下であることが好ましいので、表面粗さは0.1nm
以上50nm以下が好ましい。
【0022】本発明において、凹凸構造はフラクタル構
造であることが好ましい。フラクタル構造とは、基材の
表面に大きい周期の凹凸構造とその構造の中に小さい周
期の凹凸構造を含む多段の凹凸構造である。フラクタル
構造、つまり凹凸の中に更に細かい凹凸がある複雑な構
造とすることで、基材表面の保水力を高め、さらに高度
な親水性を発現させることが可能となる。
【0023】本発明において、基材の材質は、セラミッ
ク、陶磁器材料、金属、ガラス、プラスチック、化粧合
板、ケイ酸カルシウム、モルタルあるいはそれらの複合
物等基本的に何でもよい。基材の形状もどのようなもの
でもよく、例えば、鏡、タイル、窓ガラス、壁材、床材
等の板状物や、球状物、円柱状物、円筒状物、棒状物、
角柱状物、中空の角柱状物などの単純形状のものでも、
衛生陶器、洗面台、浴槽、流し台等およびその付属品な
どの複雑形状のものでもよい。
【0024】本発明において、基材表面に凹凸を形成す
る方法としては、限定されるものではなく、公知の方法
より選択すれば良いが、ゾル塗布法、めっき法、CVD
法、スパッタリング、真空蒸着法などによって、図2の
ように基材表面上に微細な凹凸を有する膜を形成する方
法、サンドブラスト、エッチングなどによって、図3の
ように、基材に直接凹凸を形成する方法、成形型上に微
細な凹凸を形成して基材に凹凸を転写する方法などがあ
る。
【0025】本発明において、ケミカルエッチングによ
り基材表面に凹凸を形成することが好ましい。ケミカル
エッチングとは、基材を例えば酸、アルカリ、過酸化物
の溶液に浸漬あるいはその溶液を加温した際に発生する
蒸気に接触させ、その化学反応によって表面処理を行う
方法である。使用する溶液としては、塩酸、硫酸、硫化
アンモニウム、フッ酸、フッ化ホウ素、ケイフッ化水素
酸等の水溶液が挙げられる。
【0026】本発明において、金属酸化物の1種以上を
含有する層を基材表面に被覆形成することが好ましい。
これによれば、高度な親水性を呈する所望の凹凸を容易
に形成することができる。前記酸化物を被覆形成する方
法としては、ゾル塗布法、真空蒸着法、スパッタリン
グ、CVD法、めっき法など公知の方法から選択しても
よく、また、それ以外でも良い。ゾル塗布法によれば、
基材の大きさ、形状によって、設備上の制約をうけるこ
とがないので、特別の設備を要せず、簡便に実施するこ
とができる。CVD法、スパッタリング、真空蒸着法に
よれば、大きな基材への適用は設備上制約を受けるが、
均一で安定した薄膜を形成することが可能となる。これ
らの方法において処理温度を高くすることにより、耐ア
ルカリ性、耐温水性などの耐久性をより向上させること
が可能である。
【0027】本発明において、前記酸化物の被膜の厚み
は400nm以下となるようにする。特に1種類の酸化
物で400nmを超える被膜を形成した場合には、光の
干渉による干渉縞、白濁などが発生し、外観上の不具合
が生じやすい。また、膜厚が厚くなれば耐摩耗性が低下
し、傷がつきやすくなることも避けられない。
【0028】ここで、金属酸化物としては、シリカ、ア
ルミナ、ジルコニア、セリア、イットリア、ボロニア、
マグネシア、カルシア、フェライト、ハフニア、酸化チ
タン、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化第二鉄、酸
化第一銅、酸化第二銅、三酸化二ビスマス、酸化スズ、
酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バリウム、酸化スト
ロンチウム、酸化バナジウム等の単一酸化物や、チタン
酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸リチウム等の水
ガラス、アルミノケイ酸塩、リン酸カルシウム、チタン
酸ストロンチウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウ
ム、チタン酸カルシウム、アルミノシリケート等の複合
酸化物が好適に利用できる。中でも、シリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛のいず
れかを使用することが好ましい。小さく細かい凹凸を形
成するにはシリカ、アルミナがよく、大きな凹凸を形成
するにはジルコニア、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛が
好ましい。ゾル塗布法においては、粒子径、後述するゾ
ルの性状に関して様々なものが入手可能なシリカが好ま
しい。シリカは最も安価であり、実用性が非常に高い。
【0029】本発明において、金属酸化物粒子は水また
は親水性溶媒にコロイド状に分散させたゾルの形態とさ
れるのが好ましい。親水性溶媒としては前記金属酸化物
を安定に分散させ、基材上に均一かつ平滑な被膜を形成
させうるものである限り、特に限定されないが、好まし
いものとしては、沸点が200℃以下の有機溶媒を挙げ
ることができる。好ましい有機溶媒の例としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、t−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、n−ブタノ−
ル、2−メチルプロパノ−ル、ペンタノ−ル、エチレン
グリコ−ル、モノアセトンアルコ−ル、ジアセトンアル
コ−ル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、4−
ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジプロピレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリプロピレン
グリコ−ル、1−エトキシ−2−プロパノ−ル、1−ブ
トキシ−2−プロパノ−ル、1−プロポキシ−2−プロ
パノ−ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、
ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピ
レングリコ−ルモノエチルエ−テル、トリプロピレング
リコ−ルモノメチルエ−テル、2−ブトキシエタノール
等のアルコール系溶剤や、n−ヘキサン、トルエン、キ
シレン、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤を
挙げることができる。
【0030】本発明において、ゾル塗布法によって基材
表面に被膜形成する場合においては、金属酸化物0.0
5〜20重量部、溶媒99.95〜80重量部とするコ
ーティング組成物を使用することが好ましい。前記塗布
液を基材表面に塗布することにより、優れた防曇性を有
し、光干渉や白濁のない透明な膜を形成することができ
る。
【0031】また、ゾル塗布法による場合、平均粒子径
1〜100nmの粒状金属酸化物、平均径1〜50n
m、平均長さ10〜1000nmの鎖状金属酸化物、平
均径1〜50nm、平均長さ10〜500nmの羽毛状
または棒状金属酸化物のいずれかを使用することが好ま
しい。平均粒子径1〜100nmの粒状金属酸化物とし
ては、シリカ、ジルコニアなどが、平均径1〜50n
m、平均長さ10〜1000nmの鎖状金属酸化物とし
ては、シリカ、アルミナなどが、平均径1〜50nm、
平均長さ10〜500nmの羽毛状または棒状金属酸化
物としては、アルミナ、チタニアなどが挙げられる。鎖
状、羽毛状、棒状金属酸化物を使用すれば、基材表面に
形成した膜の耐久性を向上させることができる。また、
粒状無機酸化物を使用すれば、所望の凹凸を有した上で
より平滑性の高い膜を形成することができる。
【0032】本発明において、基材表面層には前記金属
酸化物を前記基材表面に固定するためのバインダーを含
有させることが好ましい。バインダーにより基材表面と
の密着性は向上し、さらに高度な耐久性、耐摩耗性が得
られるからである。バインダーとしては、釉薬、シリコ
ーン等の無機質のバインダー、熱硬化性樹脂、光硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂等の有機質のバインダー等が利用で
きる。
【0033】本発明において、ゾル塗布液には、界面活
性剤を含むことができる。添加が可能な界面活性剤の例
としては、スルホン酸ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエ−テルアンモニウム塩、スルホン酸ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエ−テルナトリウム塩、脂肪酸
カリセッケン、脂肪酸ナトリウムセッケン、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム、アルキルサルフェ−ト、ア
ルキルエ−テルサルフェ−ト、アルキルサルフェ−トソ
−ダ塩、アルキルエ−テルサルフェ−トソ−ダ塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−ト、ポリオ
キシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−トソ−ダ塩、
アルキルサルフェ−トTEA塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエ−テルサルフェ−トTEA塩、2−エチルヘキ
シルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、アシルメチル
タウリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリン酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ス
ルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレ
ンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリカルボン
酸、オレオイルザルコシン、アミドエ−テルサルフェ−
ト、ラウロイルザルコシネ−ト、スルホFAエステルナ
トリウム塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチ
レンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレントリデシル
エ−テル、ポリオキシエチレンアセチルエ−テル、ポリ
オキシエチレンステアリルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルエ−
テル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェノ−ルエ−テル、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンオ
クチルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンラウラ−
ト、ポリオキシエチレンステアレ−ト、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンオ
レエ−ト、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエ
チレンソルビタンアルキルエステル、ポリエ−テル変性
シリコ−ン、ポリエステル変性シリコ−ン、ソルビタン
ラウラ−ト、ソルビタンステアレ−ト、ソルビタンパル
ミテ−ト、ソルビタンセスキオレエ−ト、ソルビタンオ
レエ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンラウラ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンステアレ−ト、ポリオキ
シエチレンソルビタンパルミテ−ト、ポリオキシエチレ
ンソルビタンオレエ−ト、グリセロ−ルステアレ−ト、
ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアルキロ−ル
アミド、ラウリン酸ジエタノ−ルアミド、オレイン酸ジ
エタノ−ルアミド、オキシエチレンドデシルアミン、ポ
リオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン、ポリオキシエチレンアルキルプロピレンジアミン、
ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ
−、ポリオキシエチレンステアレ−ト等のノニオン性界
面活性剤;ジメチルアルキルベタイン、アルキルグリシ
ン、アミドベタイン、イミダゾリン等の両性界面活性
剤;オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、1
−ヒドロキシ−2−アルキルイミダゾリン4級塩、アル
キルイソキノリニウムブロマイド、高分子アミン、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキル
トリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、アルキルイミダゾリン4級塩、ジアルキ
ルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルアミ
ン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、アルキルプロピ
レンジアミン酢酸塩、ジデシルジメチルアンモニウムク
ロライド等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0034】本発明において、前記塗布液を基材表面に
塗布する方法は、公知の方法から適宜選択すればよく、
エアーガン、エアレスガン、エアゾールスプレー等を用
いたスプレーコーティング法、スピンコーティング法、
ディップコーティング法、フローコーティング法、ロー
ルコーティング法、刷毛塗り法、スポンジ塗り等があげ
られるが、これらに限定されるものではない。また、前
記塗布液を基材表面に塗布する前の処理として、各種シ
ャンプーやプライマー類、洗浄剤、コンパウンド類、帯
電防止剤等を用いることもできる。
【0035】塗布液を基材表面に塗布した後の熱処理
は、塗布液、基材の種類・性質に応じて適宜行えばよ
く、自然乾燥、加熱、赤外線・紫外線照射等いずれの方
法でも良い。単に溶媒を揮散させ乾燥したのみでもよい
場合もある。 熱処理を行う場合の方法としては、物品
の表面に表面処理剤を塗布しついで熱処理するが、塗布
および熱処理の回数は2回以上であってもよい。塗布の
みを複数回繰り返した後一度で熱処理すること、塗布と
熱処理の一連の操作を複数回行うことなど、様々な方法
が挙げられる。
【0036】本発明において、図4のように、あらかじ
め凹凸を形成した基材表面上に、さらに金属酸化物から
なる凹凸層を形成することも可能である。あらかじめ形
成する凹凸は、公知の方法より選択すれば良いが、前記
のようにゾル塗布法、真空蒸着法、スパッタリング、C
VDによって形成することが好ましく、その凹凸構造は
前述の凹凸高さ・幅・表面粗さの範囲に入っていること
が好ましい。また、形成する凹凸構造としては、前述の
あらかじめ形成した凹凸構造を有する表面上にさらに金
属酸化物からなる凹凸層を形成し、原子間力顕微鏡で測
定した最表面の任意の位置における凹凸の平均高さおよ
び幅が、0.4nm以上200nm以下であり、中心線
平均表面粗さRaが0.1nm以上50nm以下である
層とを備えているようにする。より好ましくは凹凸平均
高さ0.8nm以上40nm以下、凹凸平均幅9nm以
上100nm以下、中心線平均表面粗さRa0.1nm
以上10nm以下とする。あらかじめ凹凸を形成した表
面上にさらに凹凸を形成することでさらに良好な親水性
表面が得られる。また、前記表面が干渉縞、白濁が認め
られるものであっても、それらを解消し、透明にする効
果もある。凹凸層を形成する金属酸化物としては、前述
の金属酸化物の中から選べば良いが、特にシリカ、アル
ミナ、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛を使
用することが好ましい。光触媒の親水化機能により、室
内の照明や窓からの入射光などから得られる紫外線の存
在下で、より一層親水性を高めることが可能となる。さ
らに、光触媒の分解機能により、防汚・防臭などの効果
も期待できる。これらの酸化物のゾルを使用してゾル塗
布法により形成することが好ましい。ゾルは様々な粒子
径・性状のものが入手可能であり、表面に形成した凹部
に入り込ませるために最適なものを選ぶことができる。
酸化物ゾルは前述の各種金属酸化物が挙げられるが、中
でも粒子径が50nm以下のものが好ましい。あらかじ
め形成した凹凸に入り込むため、基材表面の表面積は大
きくなり、一層親水性が高まるからである。また、スパ
ッタあるいはCVDによって前記酸化物の被膜を形成す
る方法も好ましい。スパッタあるいはCVDによれば、
被膜形成する前の親水性複合材の凹凸を生かした被膜を
形成することが可能となる。CVDやスパッタにおいて
処理温度を高くすることにより、耐アルカリ性、耐温水
性などの耐久性をより向上させることが可能である。
【0037】また、基材の最表面には、金属粒子を光還
元法により、固定することも可能である。この場合、電
子捕捉効果を有する金属を添加することにより、親水機
能を高めることができる。電子捕捉効果を有する金属と
は、Pt、Pd、Au、Ag、Cu、Ni、Fe、C
o、Zn等のイオン化傾向の小さく、自身が還元されや
すい金属をいう。これらの金属は、複数併用しても構わ
ない。この場合の金属の平均粒子径は200nm以下で
あることが好ましい。光の干渉、乱反射による発色、白
濁を防止するためである。
【0038】また、基材表面に形成した金属酸化物層粒
子の間隙にその間隙よりも小さな粒径の粒子を充填させ
ることも可能である。間隙に粒子を充填することで、基
材表面の表面積を大きくすることができ、親水性の向上
につながる。また、間隙に充填した粒子によって、金属
酸化物層粒子を結合させることができ、基材への密着性
が向上する。前記間隙より小さい粒径の粒子としては、
Sn、Ti、Ag、Cu、Zn、Fe、Pt、Co、P
d、Ni等が挙げられる。前記電子捕捉効果を有する金
属を充填すれば、さらなる親水性の向上が期待できる。
【0039】
【実施例1】第一の実施例について説明する。先ず、ロ
ールコーティング法により、あらかじめ表面にポリエス
テル系プライマーが固定されたポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(東洋紡製、A4100)上に、シリコー
ン系ハードコート剤(信越化学製、KP−858)を被
覆し、下地層を形成した。さらにその上に第1の光触媒
コーティング液(石原産業製、STK01、チタニア/
シリケート比8/2、固形分濃度10%)と、第2の光
触媒コーティング液(石原産業製、STK03、チタニ
ア/シリケート比5/5、固形分濃度10%)と、エタ
ノールとを重量比で1:1:8で混合した液を被覆し、
光触媒フィルムを作成した。ロールコートの処理温度は
120℃、ロール速度は1〜100m/分、ロールコー
ト後は室温〜120℃で養生を行った。上記光触媒フィ
ルムを粘着材にて貼着した塩ビ鋼板(サイズ150mm
×200mm)を浴室の壁に設置して汚染付加前の光沢
率に対する光沢(光沢保持率)が50〜60%になるま
で汚染付加を行い、試料を得た。この試料を壁面に設置
した状態で各種洗浄水にてスプレー噴霧を行った。洗浄
水として、酸は1%塩酸(pH0.6)、アルカリは1
%水酸化ナトリウム水溶液(pH12.5)、中性は水
道水(pH6.8)を用いた。スプレー噴霧10分経過
後、純水で洗い流して乾燥させ、再度光沢率を測定し
た。光沢率の測定は日本電色工業製光沢計を使用した。
洗浄効果に関する評価方法は、洗浄前後における光沢保
持率の差を5段階に分けた表1の評価基準に従い行っ
た。比較のため、PET鋼板についても同様にして評価
を行った。その結果を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表2の結果から、PET鋼板で見ると、洗
浄する水質による汚染性回復の差はない。しかし、光触
媒とアルカリ水あるいは酸性水とを組み合わせることに
より汚染性は回復する。特にアルカリで洗浄した光触媒
鋼板は洗浄後表面に水滴は付着しておらず、水膜が形成
されていたことから、汚染性回復によって親水性も良好
に回復することがわかった。アルカリ水は汚れが堆積し
たものに対し、親水回復効果を発揮することが確認でき
た。また、市販の浴室用洗剤であるバスマジックリン
(花王製)、ルックお風呂の洗剤(ライオン製)等のE
DTAのようなキレート剤が含まれている中性洗剤にて
洗浄することで軽い汚れは落とすことができるが、それ
でも汚れを除去できず、親水性を回復できないような場
合には、アルカリ水による洗浄を行うことにより清浄で
かつ高度な親水性を回復することが可能である。
【0043】
【実施例2】第二の実施例について説明する。エチルシ
リケート加水分解液にブルッカイト型酸化チタンゾル
(昭和電工製、固形分濃度10%、平均粒径15nm、
板状)、アナターゼ型酸化チタンゾル(石原産業製、固
形分濃度10%、平均粒径5nm、球状)及びイソプロ
ピルアルコールを混入し、30度の温度で2時間攪拌
し、さらにn−プロパノールで固形分0.5%に希釈し
て光触媒溶液を得た。この液をフローコーティング法に
て200mm×300mmの鏡面に塗布し室温にて乾燥
させた後、150℃で30分熱処理し硬化させて、試料
1を得た。エチルシリケート加水分解液;25gにジア
セトンアルコールとn−プロパノールを等量混合した溶
剤;35gにブルッカイト型酸化チタンゾル(昭和電工
製、固形分濃度10%、平均粒径15nm、板状);4
0gを加えて30℃で2時間攪拌して調整した光触媒溶
液を上記と同様に鏡面に塗布・熱処理し、試料2を得
た。尚、エチルシリケートの加水分解液は、エチルシリ
ケート(コルコート社製、ES40);6g、メタノー
ル;44.7g、2%硝酸水溶液;9.3gを混合し、
30℃の温度で3日間攪拌して作成した。上記により得
られた試料1および2を浴室内の壁下方に設置し、防汚
評価を行った。入浴は1日4人とし、夜間には白色蛍光
灯で1μW/cm2の紫外線を1日5時間照射した。入
浴後には壁に取り付けた状態でアルカリ水(pH13)
をスプレーにより噴霧し、洗浄を行った。洗浄操作は毎
日および5日に1度の2水準設定して実施した。ここで
は親水性を評価する指標として接触角を用い、評価の結
果は水との接触角30°を維持する日数で示した。水と
の接触角は接触角測定器(協和界面科学製、CA−X1
50)を用い、マイクロシリンジから試料表面に水を滴
下して30秒後に測定した。その結果を下表に示す。比
較のため、何の処理も施していない鏡についても同様に
評価を行った。
【0044】
【表3】
【0045】表3からわかるように、比較試料ではアル
カリ水で洗浄しても水との接触角30度を2日しか維持
できなかった。しかし、試料1、2の光触媒性鏡はいず
れも10日以上水との接触角30度を維持した。また、
毎日洗浄しても5日に1度洗浄しても効果に大差ないこ
とがわかった。このことから、アルカリ洗浄は汚れが堆
積してから洗浄しても十分親水性を回復させることがで
きることが確認できた。
【0046】
【実施例3】第三の実施例について説明する。ディッピ
ング法によりまず10cm角のガラス表面にテトラアルキ
ルコキシシランのエタノール溶剤(日本曹達製、NSi
−500)を被覆、乾燥させ下地層を形成した。下地層
に光触媒コーティング液(日本曹達製、NTD−90)
を専用希釈液(日本曹達製、NS−1)で希釈した液を
同様に被覆・乾燥させ、500℃で30分焼成し、試料
を得た。ディッピングの速度は浸漬時毎分60cm、引き
上げ時毎分24cmで行い、乾燥は120℃で30分とし
た。上記試料を浴室の壁に設置して水との接触角が50
度程度になるまで汚染付加を行った。汚染付加を行った
試料を各種pHの水を用いて洗浄を行った。洗浄水は水
酸化ナトリウムを所定のpH値になるように水で希釈し
て作成した。洗浄の方法、評価の方法ともに実施例1と
同様にして行った。その結果を下表に示す。この試料を
壁面に設置した状態で各種洗浄水にてスプレー噴霧を行
った。スプレー噴霧10分経過後は純水で洗い流して乾
燥させてから接触角を測定した。接触角測定の方法は実
施例2と同様である。洗浄効果に関する評価方法は、洗
浄前後における接触角の差を5段階に分けた表4の評価
基準に従い行った。その結果を表5に示す。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】表5の結果より、pH9以上の洗浄水では
接触角が下がり、親水性が回復することがわかった。本
実験の範囲内では、pHの値は大きいほど親水性を回復
させるのに良いということが確認できた。また、市販さ
れているアルカリ性洗剤のカビキラー(pH:13、ジ
ョンソン社製)には、水酸化ナトリウムの他に界面活性
剤及び次亜塩素酸ソーダが添加されていることからより
効果的に洗浄による親水回復性を発揮できる。
【0050】
【実施例4】第4の実施例について説明する。100m
m×100mmに切り出したガラス上にスパッタリング
装置HSM−752(島津製作所製)にてターゲット:
Ti、Ar:40cc/min、O2:10cc/mi
nの条件下にてスパッタリングを実施し、TiO2膜厚
500nmの試料3を作成した。同様にTiO2膜厚5
00nmの上にSiO2膜厚20nmをスパッタリング
した試料4を作成した。なお、試料3の表面状態は、中
心線平均表面粗さ:8.51nm、凹凸の高さ:38.
9nm、凹凸の幅:57.6nmであり、試料4の表面
状態は、中心線平均表面粗さ:6.56nm、凹凸の高
さ:27.1nm、凹凸の幅:43.0nmであった。
この試料を浴室の壁に設置して、防汚評価を行った。入
浴人数は、1日4人とし、この入浴試験を繰り返し、試
料表面と水との接触角が約50°程度になるまで行い、
市販のアルカリ性洗剤カビキラー(pH13、ジョンソ
ン社製)にて洗浄を行った。洗浄方法は、汚染負荷を行
った試料を壁面に設置した状態でカビキラーにてスプレ
ー噴霧を行い、スプレー噴霧5分後に水道水で洗い流
し、乾燥させてから接触角を測定した。水との接触角測
定には、接触角測定器CA−X150(協和界面科学
製)を使用した。その結果、試料3において汚染負荷後
は、36.4°であったがカビキラー洗浄後は、14.
1°まで親水性を回復した。また、試料4において汚染
負荷後は、39°であったがカビキラー洗浄後は、9.
9°まで親水性を回復したことからスパッタリングにて
形成された光触媒層そのものが凹凸構造を有する表面層
を備えた複合材においてもアルカリ水洗浄を行うことに
より、清浄でかつ高度な親水性を再現できることが確認
できた。
【0051】
【発明の効果】アルカリ水で複合材表面を洗浄する工程
を繰り返し行うことにより、励起光照度が低くかつ付着
汚れの負荷の大きな場合であっても、光触媒被覆した複
合材表面を清浄な状態に維持可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 凹凸表面の模式的な断面図を示す。
【図2】 基材に直接凹凸を形成した場合の模式的な断
面図を示す。
【図3】 基材に金属酸化物層を被覆し凹凸を形成した
場合の模式的な断面図を示す。
【図4】凹凸表面上にさらに凹凸を形成した場合の模式
的な断面図を示す。
【符号の説明】
H:凹凸高さ L:凹凸幅 1:基材 2:金属酸化物層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A47K 11/00 A47K 11/00 3B082 13/00 13/00 3B116 17/00 17/00 3B155 A47L 15/42 A47L 15/42 A 3B201 B01J 35/02 ZAB B01J 35/02 ZABJ 4D075 B08B 3/08 B08B 3/08 4F033 D06F 37/26 D06F 37/26 4G069 E04H 1/12 301 E04H 1/12 301 // B05B 1/18 101 B05B 1/18 101 B05D 7/24 303 B05D 7/24 303B (72)発明者 平河 智博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 森原 かおり 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 豊福 信次 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D032 AA00 AB00 2D034 AA00 2D036 BA17 BA42 BA44 BA51 HA01 HA22 HA51 HA62 2D037 AA13 AD13 EA02 EA04 EA05 2E025 BA01 BA04 BA05 BA06 BB00 BC00 3B082 BA01 BA06 JA06 3B116 AA31 AA46 AB51 BB01 BC01 3B155 BB20 CD14 DA05 DC13 MA02 3B201 AA31 AA47 AB51 BB01 BB92 BC01 4D075 AA01 BB65Z BB99Z CA37 CA45 DA06 DB11 DC02 DC30 DC38 EA02 EA06 EC02 EC03 EC35 4F033 AA04 BA04 PA01 4G069 AA03 AA08 BA02A BA02B BA04A BA04B BA48A CA05 CA10 CA11 CD10 DA06 EA07 EC22X EC22Y ED02 FB23

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合材表面を清浄化する方法であっ
    て、光触媒粒子を含有する表面層が形成された複合材を
    準備する工程と、前記光触媒を光励起して前記層表面を
    親水性にする工程と、前記層表面をアルカリ水で洗浄す
    る工程を含むことを特徴する複合材の清浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記表面層にはブルッカイト型酸化チ
    タン粒子及び/又はアナターゼ型酸化チタン粒子が含有
    されていることを特徴とする請求項1記載の清浄化方
    法。
  3. 【請求項3】 前記表面層にはさらにシリカ及び/又
    はケイ素原子に結合する有機基の少なくとも一部が水酸
    基に置換されたシリコーンが含有されていることを特徴
    とする請求項1及び2に記載の複合材の清浄化方法。
  4. 【請求項4】 前記表面層は、凹凸構造を有すること
    を特徴とする請求項1〜3に記載の清浄化方法。
  5. 【請求項5】 前記層表面を洗浄するアルカリ水は、
    pHが9.0以上13.3以下であることを特徴とする
    請求項1〜4に記載の複合材の清浄化方法。
  6. 【請求項6】 前記アルカリ水には、界面活性剤が含
    有されていることを特徴とする請求項5に記載の複合材
    の清浄化方法。
  7. 【請求項7】 光触媒粒子を含有する表面層が形成さ
    れた複合材と、前記層表面をアルカリ水で洗浄する装置
    を具備することを特徴とするセルフクリーニング性複合
    材機構。
  8. 【請求項8】 前記表面層にはブルッカイト型酸化チ
    タン粒子及び/又はアナターゼ型酸化チタン粒子が含有
    されていることを特徴とする請求項7に記載のセルフク
    リーニング性複合材機構。
  9. 【請求項9】 前記表面層にはさらにシリカ及び/又
    はケイ素原子に結合する有機基の少なくとも一部が水酸
    基に置換されたシリコーンが含有されていることを特徴
    とする請求項7及び8に記載のセルフクリーニング性複
    合材機構。
  10. 【請求項10】 前記表面層は、凹凸構造を有するこ
    とを特徴とする請求項7〜9に記載のセルフクリーニン
    グ性複合材機構。
  11. 【請求項11】 前記層表面を洗浄するアルカリ水
    は、pHが9.0以上13.3以下であることを特徴と
    する請求項7〜10に記載のセルフクリーニング性複合
    材機構。
  12. 【請求項12】 前記アルカリ水には、界面活性剤が
    含有されていることを特徴とする請求項11に記載のセ
    ルフクリーニング性複合材機構。
  13. 【請求項13】 前記複合材は浴槽、浴室用壁材、浴
    室用床材、浴室用グレ−チング、浴室用天井、シャワ−
    フック、浴槽ハンドグリップ、浴槽エプロン部、浴槽排
    水栓、浴室用窓、浴室用窓枠、浴室窓の床板、浴室照明
    器具、排水目皿、排水ピット、浴室扉、浴室扉枠、浴室
    窓の桟、浴室扉の桟、すのこ、マット、石鹸置き、手
    桶、浴室用鏡、風呂椅子、トランスファ−ボ−ド、給湯
    機、浴室用収納棚、浴室用手すり、風呂蓋、浴室用タオ
    ル掛け、シャワ−チェア、洗面器置き台等の浴室用部
    材、ごとく、台所用キッチンバック、台所用床材、シン
    ク、キッチンカウンタ、排水籠、食器乾燥機、食器洗浄
    器、コンロ、レンジフ−ド、換気扇、コンロ着火部、コ
    ンロのつまみ等の台所用部材、小便器、大便器、便器用
    トラップ、便器用配管、トイレ用床材、トイレ用壁材、
    トイレ用天井、ボ−ルタップ、止水栓、紙巻き器、便
    座、昇降便座、トイレ用扉、トイレブ−ス用鍵、トイレ
    用タオル掛け、便蓋、トイレ用手すり、トイレ用カウン
    タ、フラッシュバルブ、タンク、洗浄機能付き便座の吐
    水ノズル等のトイレ用部材、洗面ボウル、洗面トラッ
    プ、洗面所用鏡、洗面用収納棚、排水栓、歯ブラシ立
    て、洗面鏡用照明器具、洗面カウンタ、水石鹸供給器、
    洗面器、口腔洗浄器、手指乾燥機、回転タイル等の洗面
    用部材、洗濯槽、洗濯機蓋、洗濯機パン、脱水槽、空調
    機フィルタ、タッチパネル、水栓金具、人体検知センサ
    −のカバ−、シャワ−ホ−ス、シャワ−ヘッド、シャワ
    −吐水部、シ−ラント、目地のいずれかであることを特
    徴とする請求項7〜12に記載のセルフクリ−ニング性
    複合材機構。
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