JP2000318083A - 親水性複合部材 - Google Patents

親水性複合部材

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JP2000318083A
JP2000318083A JP12966099A JP12966099A JP2000318083A JP 2000318083 A JP2000318083 A JP 2000318083A JP 12966099 A JP12966099 A JP 12966099A JP 12966099 A JP12966099 A JP 12966099A JP 2000318083 A JP2000318083 A JP 2000318083A
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Hidefumi Fujimoto
英史 藤本
Tomohiro Hirakawa
智博 平河
Kaori Morihara
かおり 森原
Shinji Toyofuku
信次 豊福
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Toto Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C15/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by etching
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C11/00Multi-cellular glass ; Porous or hollow glass or glass particles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/22Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with other inorganic material
    • C03C17/23Oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2204/00Glasses, glazes or enamels with special properties
    • C03C2204/08Glass having a rough surface

Abstract

(57)【要約】 【課題】 励起光照度が低くかつ付着汚れの負荷の大き
な場合でも親水性表面を長期において清浄な状態に維持
する親水性ガラスおよび鏡の提供。 【解決手段】 部材表面には細孔が形成されており、そ
の細孔の開口面の半径は以下のケルビン式のrKよりも
小さい親水性複合部材。lnp/p0=−2γV0cos
θ/rkRT 式中、p:メニスカスに接する蒸気圧、p0:通常の平
らな液界面上の飽和蒸気圧、γ:凝縮液の表面張貨、V
0:凝縮液の分子容、θ:細孔壁と凝縮液との間の接触
角、rk:細孔半径(nm)、R:平衡定数、T:温度
(K)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚れの付着を抑制
すると共に汚染負荷の高い環境にて使用したことにより
親水性ガラスおよび鏡表面が清浄かつ親水性を失ったと
しても洗浄を行うことにより繰り返し清浄でかつ親水性
を呈する状態を再現できる親水性ガラスおよび鏡に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に日常使用されている鏡やガラス
表面は、非常に平滑な表面であり、孔や凹凸の存在は、
ほとんど皆無である。鏡やガラスの表面の水との接触角
は、30〜50°程度であることから鏡やガラス表面に
防曇性、防汚性を与えるためには、表面を親水性にする
必要がある。ガラス表面を親水化させる方法として、表
面に凹凸及び/又は多孔質処理を施す方法が用いられて
いる。表面に凹凸及び/又は多孔質処理を施すことによ
り、凹凸及び/又は多孔質処理した表面に一度水をかけ
ると、水は凹部に毛細管現象によって入り込み、特に凹
部に入り込んだ水は、凹部を塞いで凹部が平面となり見
え易くなる。よって浴室の湯気の中でも曇ることなく確
実に見えるために鏡としての使用が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面層
に凹凸及び/多孔質構造を有することにより親水性を呈
する鏡を浴室等の汚染負荷の高い環境にて使用した場合
には、鏡表面に汚れが付着していくために次第に親水性
が失われていき、防汚、防曇性は発揮できなくなる。そ
こで付着した汚れを除去するためには鏡表面に対して洗
浄処理を行う必要がある。洗浄処理を行うことにより、
鏡表面の汚れは除去され、親水性が回復する。しかしな
がら、孔の奥に入り込んだ汚れは、どうしても残ってし
まう部分がある。よって、親水性が失われたところで洗
浄処理を行うというサイクルを繰り返していくことによ
る洗浄における負荷の増加、また、次第に洗浄で除去で
きなかった汚れが蓄積されていくために洗浄を行って
も、親水性の回復が悪くなり、親水性を呈することがで
きなくなるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は上記事
情に鑑み、第1の発明では、部材表面には細孔部が形成
されており、その細孔部の開口面の半径は以下のケルビ
ン式のrKよりも小さい親水性複合部材を提供する。こ
こで、ケルビン式は、lnp/p0=−2γV0cosθ
/rkRTであり、式中、p:メニスカスに接する蒸気
圧、p0:通常の平らな液界面上の飽和蒸気圧、γ:凝
縮液の表面張貨、V0:凝縮液の分子容、θ:細孔部壁
と凝縮液との間の接触角、rk:細孔部半径(nm)、
R:平衡定数、T:温度(K)を示す。本発明によれ
ば、当該親水性複合部材の使用環境(温度、湿度等)に
応じて、細孔部の開口面の半径を設定することができ、
そうすることにより毛管凝縮吸着が起こり細孔部内は水
分で満たされ、前記親水性複合部材の表面が親水化され
ることとなる。このような状態においては、細孔部内に
汚れ成分は侵入しにくくなり、前記親水性複合部材の表
面は正常に保たれることとなる。また、細孔部以外の表
面部分に汚れ成分が付着し、親水化が阻害される場合も
考えられるが、その際には該汚れ成分を洗い流すことに
より親水性は回復する。この場合であっても、細孔部が
ない場合に比較して、表面に付着する汚れ成分の量は格
段に減少するので、清掃性や親水性の回復には顕著な効
果が認められる。よって長期において清浄な状態を維持
でき、さらには洗浄を行う回数等の洗浄に関する負荷を
軽減することもできる。
【0005】更に、好ましい態様として、前記細孔部が
連続的に形成され、いわゆる多孔質構造となっていても
良い。又、該細孔はいわゆる凹部として形成されていて
も、貫通した穴として形成されていても良い。
【0006】前記第1の発明における好ましい態様とし
て、前記細孔部内壁はフラクタル構造であるようにして
もよい。フラクタル構造とは、部材の表面に大きい周期
の凹凸構造とその構造の中に小さい周期の凹凸構造を含
む多段の凹凸構造である。フラクタル構造、つまり凹凸
の中に更に細かい凹凸がある複雑な構造とすることで、
部材表面の保水力を高め、さらに高度な親水性を発現さ
せることが可能となる。更に、好ましい態様として、前
記細孔部が連続的に形成され、いわゆる多孔質構造とな
っていても良い。又、該細孔はいわゆる凹部として形成
されていても、貫通した穴として形成されていても良
い。
【0007】本発明の好ましい態様においては、前記細
孔部は、ケミカルエッチングにより形成する。ケミカル
エッチングによれば、反射防止も兼ね備えた親水性表面
が得られる。更に、好ましい態様として、前記細孔部が
連続的に形成され、いわゆる多孔質構造となっていても
良い。又、該細孔はいわゆる凹部として形成されていて
も、貫通した穴として形成されていても良い。
【0008】本発明の好ましい態様においては、前記親
水性複合部材表面には金属酸化物の1種以上を含有する
層を備えており、前記層に前記細孔部を形成してなるよ
うにする。金属酸化物を1種以上含有させることによ
り、高度な親水性を呈する所望の凹凸を容易に形成する
ことができる。更に、好ましい態様として、前記細孔部
が連続的に形成され、いわゆる多孔質構造となっていて
も良い。又、該細孔はいわゆる凹部として形成されてい
ても、貫通した穴として形成されていても良い。
【0009】本発明の好ましい態様においては、前記層
の厚みは400nm以下となるようにする。前記厚みと
することにより、優れた防曇性を有する光干渉や白濁の
ない透明な膜を形成することができる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、前記層
はゾル塗布法により形成する。ゾル塗布法によれば、基
材の大きさ、形状によって、設備上の制約をうけること
がないので、特別の設備を要せず、簡便にガラス表面に
被膜形成することができる。
【0011】本発明の好ましい態様においては、前記層
は真空蒸着により形成する。真空蒸着によれば、基材の
種類、使用する酸化物の種類によらず、均一で優れた防
曇性を有する透明な膜を形成することができる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、前記層
はスパッタリングにより形成する。スパッタリングによ
れば、均一でかつ強固な膜を形成することができる。
【0013】本発明の好ましい態様においては、前記層
はCVDにより形成する。CVDによれば、耐久性のよ
りよい膜を形成することができる。
【0014】本発明の好ましい態様においては、金属酸
化物は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸
化スズ、酸化亜鉛からなる群より選ぶようにする。これ
らの酸化物を使用することにより、耐水性、耐薬品性に
優れた高度な親水性表面が得られる。これらの金属酸化
物のうち、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛
の光触媒活性を有するものを使用することが好ましい。
そうすることにより、室内の照明や窓からの紫外線によ
って、より一層高度な親水性を得ることができる。
【0015】本発明においては、浴室用鏡を提供する。
本発明によれば、浴室のような汚染負荷の高い環境にて
使用した場合において、浴室が使用されている間は高湿
度な状態に維持されているために鏡表面の細孔は、水分
で十分に満たされていることから汚れが付着した場合、
孔の中への汚れの侵入は極力抑えられるために、鏡表面
が清浄でかつ親水性を呈する期間は長くなり、例え親水
性等が失われたとしても汚れ等は細孔の中ではなく、鏡
表面に付着している場合がほとんどであることから洗剤
洗浄を施すことにより、鏡表面は初期の状態に近い清浄
でかつ親水性を再現することができる。よって長期にお
いて清浄な状態を維持でき、さらには洗浄を行う回数等
の洗浄に関する負荷を軽減することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明の利用可能な複合材は、住宅内の水
周りで使用される物品に限定されず、広く利用できる。
例えば、車両用ミラー、道路鏡、歯科用鏡、浴室用鏡、
洗面所用鏡等の鏡、光学レンズ、写真機レンズ、内視鏡
レンズ、照明用レンズ、半導体用レンズ、複写機用レン
ズ、眼鏡レンズ等のレンズ、プリズム、建造物用窓ガラ
ス、自動車用窓ガラス、鉄道車両用窓ガラス、航空機用
窓ガラス、船舶用窓ガラス、潜水艇用窓ガラス等の乗物
用窓ガラス、オートバイの風防ガラス、ヘルメットシー
ルド、ゴーグル、防護用マスクのシールド、スポーツ用
マスクのシールド、冷凍食品陳列ケース、保温ショーケ
ース、加熱食品用透明蓋、計器盤カバー、車両用照明灯
カバー等の透明部材、建材、タイル、建物外装、建物内
装、窓枠、構造部材、自動車外装、鉄道車両外装、航空
機外装、船舶外装等の乗物外装、浴室用窓、浴室照明器
具、浴室用壁材、浴室用床材、浴槽、浴室用グレ−チン
グ、浴室用天井、シャワ−フック、浴槽ハンドグリッ
プ、浴槽エプロン部、浴槽排水栓、浴室用窓、浴室用窓
枠、浴室窓の床板、浴室照明器具、排水目皿、排水ピッ
ト、浴室扉、浴室扉枠、浴室窓の桟、浴室扉の桟、すの
こ、マット、石鹸置き、手桶、風呂椅子、トランスファ
−ボ−ド、給湯機、浴室用収納棚、浴室用手すり、風呂
蓋、浴室用タオル掛け、シャワ−チェア、洗面器置き台
等の浴室用部材、ごとく、台所用品、食器、流し、調理
レンジ、キッチンフード、台所用キッチンバック、台所
用床材、シンク、キッチンカウンタ、排水籠、食器乾燥
機、食器洗浄器、コンロ、レンジフ−ド、換気扇、コン
ロ着火部、コンロのつまみ等の台所用部材、便器タン
ク、手洗器、便器サナ、小便器、大便器、便器用トラッ
プ、便器用配管、トイレ用床材、トイレ用壁材、トイレ
用天井、ボ−ルタップ、止水栓、紙巻き器、便座、昇降
便座、トイレ用扉、トイレブ−ス用鍵、トイレ用タオル
掛け、便蓋、トイレ用手すり、トイレ用カウンタ、フラ
ッシュバルブ、タンク、洗浄機能付き便座の吐水ノズル
等のトイレ用部材、洗面ボウル、洗面トラップ、洗面用
収納棚、排水栓、歯ブラシ立て、洗面鏡用照明器具、洗
面カウンタ、水石鹸供給器、洗面器、口腔洗浄器、手指
乾燥機、回転タオル等の洗面用部材、洗濯槽、洗濯機
蓋、洗濯機パン、脱水槽、空調機フィルタ、タッチパネ
ル、水栓金具、人体検知センサ−のカバ−、シャワ−ホ
−ス、シャワ−ヘッド、シャワ−吐水部、シ−ラント、
目地、さらには塗装物、機械装置、物品外装、防塵カバ
ー、交通標識、各種表示装置、広告塔、道路用防音壁、
道路用遮音壁、鉄道用遮音壁、橋梁、ガードレール外
装、トンネル内装、碍子、太陽電池カバー、太陽熱温水
器集熱カバー、ビニールハウス、住宅設備、照明器具、
照明カバー、傘、墓石等に好適に利用できる。
【0017】本発明において、親水性複合部材表面を洗
浄する洗浄剤としては、酸性水、アルカリ水等が好適に
利用できる。親水性複合部材表面を洗浄する酸性水とし
ては、pH値が5以下であるようにすることが好まし
い。より好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下で
あるようにする。このpH範囲の酸性水を使用すること
により、親水性ガラスおよび鏡の親水性が促進あるいは
回復し、防汚性が向上する。pHは低ければ低いほど親
水性は促進し、防汚性も向上するが、基材への影響、と
りわけ基材の耐食性などの耐久性、取り扱い上の安全性
などを考慮すると−0.45以上とすることが好まし
い。pH−0.45に相当する酸性の洗剤は市販されて
いるため、特に安全面で問題はないと判断できるからで
ある。また、親水性複合部材を洗浄するアルカリ水は、
pH値が8.0以上13.3以下であるようにすること
が好ましい。より好ましくは、10.0以上13.3以
下、さらに好ましくは11.0以上13.3以下である
ようにする。このpH範囲のアルカリ水を使用すること
により、親水性複合材の親水性が良好に回復し、防汚性
が向上する。pH値は、高ければ高いほど防汚性も向上
するが、基材への影響、とりわけ基材の耐久性、取り扱
い上の安全性などを考慮するとpH値は13.3以下と
することが好ましい。pH値が13.3に相当するアル
カリ性の洗剤は市販されているため、特に安全面で問題
はないと判断できるからである。
【0018】酸性水で使用する酸は特に限定されるもの
ではないが、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、リン
酸、硝酸、硫酸、塩酸、アミノ酸、ピルビン酸、オキサ
ロ酢酸、イソクエン酸、コハク酸、マレイン酸、マロン
酸、アスコルビン酸、シュウ酸、ピクリン酸、ニトロベ
ンゼン、フェノ−ル、アジピン酸、フタル酸、フマル
酸、ギ酸、グリオキシル酸、オキソグルタル酸、ホスホ
グリセリン酸、アクリル酸、塩素酸、クロル酢酸、プロ
ピオン酸、吉草酸、酪酸、ニコチン酸、葉酸、アルキル
硫酸、乳酸、リポ酸、カルボン酸、オロト酸、グルタミ
ン酸、アスパラギン酸、安息香酸、パントテン酸、グロ
ン酸、グルクロン酸、酒石酸、スルファミン酸が利用可
能である。上記有機酸、無機酸の他にも、水道水を電気
分解して得られた酸性水、イオン交換により得られた酸
性水を使用することも可能である。
【0019】アルカリ水で使用するものは特に限定され
るものではないが、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナ
トリウム、次亜塩素酸ナトリウム等のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属炭酸塩の他に
もアンモニア、アミン等の有機アルカリ、石鹸が利用可
能である。但し、石鹸は、短期的な洗浄回復はよいが、
金属石鹸をつくるためにその部分は撥水性を呈するため
長期的な使用には適さない場合がある。上記の他にも、
水道水を電気分解して得られたアルカリ水、イオン交換
により得られたアルカリ水を使用することも可能であ
る。
【0020】酸性水、アルカリ水等洗浄水中には界面活
性剤を入れるとさらに好ましい。親水性複合部材表面の
汚れがひどく、撥水化しているような場合においては、
洗浄水をかけてもはじいて汚れが分解できない、あるい
は細かい溝まで入りにくい場合がある。そのような場合
には界面活性剤を洗浄水中に混入すれば、親水性複合部
材表面の汚れと洗浄水のなじみがよくなり洗浄水がはじ
くことなく親水性複合部材表面を覆い、洗浄水による洗
浄効果がさらに向上するのである。ここで界面活性剤と
しては、例えば、スルホン酸ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエ−テルアンモニウム塩、スルホン酸ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエ−テルナトリウム塩、
脂肪酸カリセッケン、脂肪酸ナトリウムセッケン、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルサルフェ−
ト、アルキルエ−テルサルフェ−ト、アルキルサルフェ
−トソ−ダ塩、アルキルエ−テルサルフェ−トソ−ダ
塩、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−
ト、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−ト
ソ−ダ塩、アルキルサルフェ−トTEA塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエ−テルサルフェ−トTEA塩、2−
エチルヘキシルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、ア
シルメチルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタ
ウリン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオ
キシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポ
リカルボン酸、オレオイルザルコシン、アミドエ−テル
サルフェ−ト、ラウロイルザルコシネ−ト、スルホFA
エステルナトリウム塩等のアニオン性界面活性剤;ポリ
オキシエチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレン
トリデシルエ−テル、ポリオキシエチレンアセチルエ−
テル、ポリオキシエチレンステアリルエ−テル、ポリオ
キシエチレンオレイルエ−テル、ポリオキシエチレンア
ルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェノ−ルエ−テル、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエ−テル、ポリオキシエチ
レンラウラ−ト、ポリオキシエチレンステアレ−ト、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキ
シエチレンオレエ−ト、ソルビタンアルキルエステル、
ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリ
エ−テル変性シリコ−ン、ポリエステル変性シリコ−
ン、ソルビタンラウラ−ト、ソルビタンステアレ−ト、
ソルビタンパルミテ−ト、ソルビタンセスキオレエ−
ト、ソルビタンオレエ−ト、ポリオキシエチレンソルビ
タンラウラ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンステア
レ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンオレエ−ト、グリセロ−
ルステアレ−ト、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アル
キルアルキロ−ルアミド、ラウリン酸ジエタノ−ルアミ
ド、オレイン酸ジエタノ−ルアミド、オキシエチレンド
デシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン
オクタデシルアミン、ポリオキシエチレンアルキルプロ
ピレンジアミン、ポリオキシエチレンオキシプロピレン
ブロックポリマ−、ポリオキシエチレンステアレ−ト等
のノニオン性界面活性剤;ジメチルアルキルベタイン、
アルキルグリシン、アミドベタイン、イミダゾリン等の
両性界面活性剤;オクタデシルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムク
ロライド、1−ヒドロキシ−2−アルキルイミダゾリン
4級塩、アルキルイソキノリニウムブロマイド、高分子
アミン、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、アルキルイミダゾリン4級
塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、オク
タデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、ア
ルキルプロピレンジアミン酢酸塩、ジデシルジメチルア
ンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤等が使
用できる。
【0021】本発明において、凹凸及び/又は多孔質構
造を有する表面層を備えた複合材の形態としていくつか
挙げることができる。第一の形態としては、基材の表面
が凹凸及び/又は多孔質構造を有するようにするのが好
ましい。第二の形態としては、凹凸及び/又は多孔質構
造を有する基材と、前記凹凸及び/又は多孔質構造を有
する基材表面に接合された金属酸化物を含有する被膜
は、基材の凹凸及び/又は多孔質構造が反映されたこと
により凹凸及び/又は多孔質構造を有するようにするの
が好ましい。第三の形態としては、基材と、前記基材表
面に接合された金属酸化物を含有する被膜が凹凸及び/
又は多孔質構造を有するようにするのが好ましい。第四
の形態としては、基材と、前記基材表面に接合された被
膜が金属酸化物を含有し、かつ凹凸及び/又は多孔質構
造を有する被膜と、前記金属酸化物を含有し、かつ凹凸
及び/又は多孔質構造を有する被膜に接合された金属酸
化物を含有する被膜が凹凸及び/又は多孔質構造を有す
るようにするのが好ましい。よって、複合材は、上記4
つの凹凸及び/又は多孔質構造を備えることにより、高
度な親水性を呈し、防曇性、防汚性の向上が可能とな
る。
【0022】本発明において、基材の材質は、セラミッ
ク、陶磁器材料、金属、ガラス、プラスチック、化粧合
板、ケイ酸カルシウム、モルタルあるいはそれらの複合
物等基本的に何でもよい。基材の形状もどのようなもの
でもよく、例えば、鏡、タイル、窓ガラス、壁材、床材
等の板状物や、球状物、円柱状物、円筒状物、棒状物、
角柱状物、中空の角柱状物などの単純形状のものでも、
衛生陶器、洗面台、浴槽、流し台等およびその付属品な
どの複雑形状のものでもよい。
【0023】本発明において、親水性複合部材表面層に
形成された凹凸及び/又は多孔質構造の細孔径は、10
00nm以下であるようにすることが好ましい。より好
ましくは、100nm以下、さらに好ましくは、10n
m以下であるようにする。この細孔径の範囲にすること
により、親水性複合部材表面は、汚れの付着を抑制し、
長期において親水性を維持するために洗浄による負荷を
軽減することができる。
【0024】親水性複合部材の表面層には、光触媒粒子
が含有されていてもよい。光触媒粒子としては、アナタ
−ゼ型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル
型酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、
三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチ
ウムの群から選ばれる1種又は2種以上等が使用でき
る。
【0025】さらに親水性複合部材の表面層にはシリカ
及び/又はケイ素原子に結合する有機基の少なくとも一
部が水酸基に置換されたシリコーンが含有されていても
よい。シリコ−ンとしては、加水分解性シラン、アルキ
ルシリケ−ト、それらの(部分)加水分解物、加水分解
・縮合物などが使用できる。ここで加水分解性シランと
しては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエト
キシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリ
プロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、
n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプ
ロポキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イ
ソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリプロ
ポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリ
ブトキシシラン、n−プロピルブトキシシラン、イソプ
ロピルブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシ
シラン、フェニルトリブトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リプロポキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリプロポキ
シシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ト
リフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロ
プロピルトリエトキシシラン、フェニルメチルジエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニルメチ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン等の加水分解性オルガノシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラ
ン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラ
ン等のテトラアルコキシシランなどが使用できる。アル
キルシリケ−トとしては、メチルシリケ−ト、エチルシ
リケ−ト、プロピルシリケ−ト、ブチルシリケ−トなど
が使用できる。
【0026】本発明において、光触媒含有表面層中には
他の無機酸化物も添加できる。無機酸化物としてはセリ
ア、ジルコニア、アルミナ、無定型酸化チタン、酸化
錫、マグネシア、カルシア、イットリア、酸化マンガ
ン、クロミア、酸化バナジウム、酸化銅、酸化コバル
ト、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、ハフニア、酸化ス
トロンチウム、酸化銀の群から選ばれる1種又は2種以
上等が挙げられる。これら無機酸化物は充填剤として被
膜の強度を向上させる。さらに、このうちジルコニアを
添加すると耐アルカリ性及び耐水性が向上する。またア
ルミナ、セリア、イットリアを添加すると暗所親水維持
性が向上する。また酸化ルテニウム、酸化銅を添加する
と酸化還元力が向上する。また、酸化銀、酸化銅を添加
すると抗菌性が向上する。
【0027】本発明において、光触媒含有表面層中に
は、銀、銅、パラジウム、白金、ロジウム、プラチウ
ム、ルテニウム、金、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、
ナトリウム、リチウム、ストロンチウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウム又はそれら金属の化合物の群か
ら選ばれる1種以上が添加してもよい。銀、銅、亜鉛又
はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以上を添加
することで、抗菌性を付与することができる。パラジウ
ム、白金、ロジウム、プラチウム、ルテニウム、金、コ
バルト、鉄、ニッケル又はそれら金属の化合物の群から
選ばれる1種以上を添加することで、光半導体の光励起
による酸化還元触媒性能を向上させることができる。ナ
トリウム、リチウム、ストロンチウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウム又はそれら金属の化合物の群から
選ばれる1種以上を添加することで、光半導体の光励起
に応じた親水化性能を向上させることができる。
【0028】本発明において、光触媒含有表面層中に
は、層状酸化物、アパタイト、ゼオライト、活性炭、金
属酸化物ゲル、金属水酸化物ゲル、ヒドロキシアパタイ
ト、リン酸金属塩の群から選ばれる1種以上を添加して
もよい。そうすることで、メチルメルカプタン、アンモ
ニア、アルデヒド類等の悪臭やエチレン等の青果の鮮度
喪失物質やNOx、SOx等の有害気体等の分解反応に
おいて、本発明の親水性複合部材表面への吸着性が増加
し、光触媒の酸化還元触媒機能による上記物質の分解が
一層促進される。
【0029】光触媒の光励起は、光触媒結晶の伝導電子
帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャップよりも大きな
エネルギ−(すなわち短い波長)を有する光を光触媒に
照射して行う。より具体的には、光触媒がアナタ−ゼ型
酸化チタンの場合には波長387nm以下、ルチル酸化
チタンの場合には波長413nm以下、酸化錫の場合に
は波長344nm以下、酸化亜鉛の場合には波長387
nm以下の光を含有する光線を照射する。上記光触媒の
場合は、紫外線光源により光励起されるので、光源とし
ては、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀
ランプのような室内照明、太陽光や、それらの光源を低
損失のファイバ−で誘導した光源等を利用できる。親水
性ガラスおよび鏡表面の親水化に必要な、光半導体を光
励起するために必要な光の照度は、0.1μW/cm2
以上、好ましくは1μW/cm2 以上、より好ましくは
10μW/cm2 以上である。
【0030】本発明において、基材表面に凹凸を形成す
る方法としては、限定されるものではなく、公知の方法
より選択すれば良いが、ゾル塗布法、めっき法、CVD
法、スパッタリング、真空蒸着法などによって、図1の
ように基材表面上に微細な凹凸を有する膜を形成する方
法、サンドブラスト、エッチングなどによって、図2の
ように、ガラスに直接凹凸を形成する方法、成形型上に
微細な凹凸を形成して基材に凹凸を転写する方法などが
ある。
【0031】本発明において、ケミカルエッチングによ
り基材表面に凹凸を形成することが好ましい。ケミカル
エッチングとは、基材を例えば酸、アルカリ、過酸化物
の溶液に浸漬あるいはその溶液を加温した際に発生する
蒸気に接触させ、その化学反応によって表面処理を行う
方法である。使用する溶液としては、塩酸、硫酸、硫化
アンモニウム、フッ酸、フッ化ホウ素、ケイフッ化水素
酸等の水溶液が挙げられる。
【0032】本発明において、金属酸化物の1種以上を
含有する層を基材表面に被覆形成することが好ましい。
これによれば、高度な親水性を呈する所望の凹凸を容易
に形成することができる。前記酸化物を被覆形成する方
法としては、ゾル塗布法、真空蒸着、スパッタリング、
CVD法、めっき法など公知の方法から選択してもよ
く、また、それ以外でも良い。ゾル塗布法によれば、基
材の大きさ、形状によって、設備上の制約をうけること
がないので、特別の設備を要せず、簡便に実施すること
ができる。CVD法、スパッタリング、真空蒸着によれ
ば、大きなガラスへの適用は設備上制約を受けるが、均
一で安定した薄膜を形成することが可能となる。これら
の方法において処理温度を高くすることにより、耐アル
カリ性、耐温水性などの耐久性をより向上させることが
可能である。
【0033】本発明において、前記酸化物の被膜の厚み
は400nm以下となるようにする。特に1種類の酸化
物で400nmを超える被膜を形成した場合には、光の
干渉による干渉縞、白濁などが発生し、外観上の不具合
が生じやすい。また、膜厚が厚くなれば耐摩耗性が低下
し、傷がつきやすくなることも避けられない。
【0034】ここで、金属酸化物としては、シリカ、ア
ルミナ、ジルコニア、セリア、イットリア、ボロニア、
マグネシア、カルシア、フェライト、ハフニア、酸化チ
タン、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化第二鉄、酸
化第一銅、酸化第二銅、三酸化二ビスマス、酸化スズ、
酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バリウム、酸化スト
ロンチウム、酸化バナジウム等の単一酸化物や、チタン
酸バリウム、ケイ酸カルシウム、水ガラス、アルミノケ
イ酸塩、リン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、
チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシ
ウム、アルミノシリケート等の複合酸化物が好適に利用
できる。中でも、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタ
ニア、酸化スズ、酸化亜鉛のいずれかを使用することが
好ましい。小さく細かい凹凸を形成するにはシリカ、ア
ルミナがよく、大きな凹凸を形成するにはジルコニア、
チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛が好ましい。ゾル塗布法
においては、粒子径、後述するゾルの性状に関して様々
なものが入手可能なシリカが好ましい。シリカは最も安
価であり、実用性が非常に高い。
【0035】本発明において、金属酸化物粒子は水また
は親水性溶媒にコロイド状に分散させたゾルの形態とさ
れるのが好ましい。親水性溶媒としては前記金属酸化物
を安定に分散させ、基材上に均一かつ平滑な被膜を形成
させうるものである限り、特に限定されないが、好まし
いものとしては、沸点が200℃以下の有機溶媒を挙げ
ることができる。好ましい有機溶媒の例としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、t−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、n−ブタノ−
ル、2−メチルプロパノ−ル、ペンタノ−ル、エチレン
グリコ−ル、モノアセトンアルコ−ル、ジアセトンアル
コ−ル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、4−
ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジプロピレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリプロピレン
グリコ−ル、1−エトキシ−2−プロパノ−ル、1−ブ
トキシ−2−プロパノ−ル、1−プロポキシ−2−プロ
パノ−ル、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、
ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピ
レングリコ−ルモノエチルエ−テル、トリプロピレング
リコ−ルモノメチルエ−テル、2−ブトキシエタノール
等のアルコール系溶剤や、n−ヘキサン、トルエン、キ
シレン、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤を
挙げることができる。
【0036】本発明において、ゾル塗布法によって基材
表面に被膜形成する場合においては、金属酸化物0.0
5〜20重量部、溶媒99.95〜80重量部とするコ
ーティング組成物を使用することが好ましい。前記塗布
液をガラス表面に塗布することにより、優れた防曇性を
有し、光干渉や白濁のない透明な膜を形成することがで
きる。
【0037】また、ゾル塗布法による場合、平均粒子径
1〜100nmの粒状金属酸化物、平均径1〜50n
m、平均長さ10〜1000nmの鎖状金属酸化物、平
均径1〜50nm、平均長さ10〜500nmの羽毛状
または棒状金属酸化物のいずれかを使用することが好ま
しい。平均粒子径1〜100nmの粒状金属酸化物とし
ては、シリカ、ジルコニアなどが、平均径1〜50n
m、平均長さ10〜1000nmの鎖状金属酸化物とし
ては、シリカ、アルミナなどが、平均径1〜50nm、
平均長さ10〜500nmの羽毛状または棒状金属酸化
物としては、アルミナ、チタニアなどが挙げられる。鎖
状、羽毛状、棒状金属酸化物を使用すれば、ガラス表面
に形成した膜の耐久性を向上させることができる。ま
た、粒状無機酸化物を使用すれば、所望の凹凸を有した
上でより平滑性の高い膜を形成することができる。
【0038】本発明において、基材表面層には前記金属
酸化物を前記基材表面に固定するためのバインダーを含
有させることが好ましい。バインダーによりガラス表面
との密着性は向上し、さらに高度な耐久性、耐摩耗性が
得られるからである。バインダーとしては、水ガラス、
釉薬、シリコーン等の無機質のバインダー、熱硬化性樹
脂、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の有機質のバインダ
ー等が利用できる。
【0039】本発明において、ゾル塗布液には、界面活
性剤を含むことができる。添加が可能な界面活性剤の例
としては、スルホン酸ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエ−テルアンモニウム塩、スルホン酸ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエ−テルナトリウム塩、脂肪酸
カリセッケン、脂肪酸ナトリウムセッケン、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム、アルキルサルフェ−ト、ア
ルキルエ−テルサルフェ−ト、アルキルサルフェ−トソ
−ダ塩、アルキルエ−テルサルフェ−トソ−ダ塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−ト、ポリオ
キシエチレンアルキルエ−テルサルフェ−トソ−ダ塩、
アルキルサルフェ−トTEA塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエ−テルサルフェ−トTEA塩、2−エチルヘキ
シルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、アシルメチル
タウリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリン酸ナ
トリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ス
ルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレ
ンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリカルボン
酸、オレオイルザルコシン、アミドエ−テルサルフェ−
ト、ラウロイルザルコシネ−ト、スルホFAエステルナ
トリウム塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチ
レンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレントリデシル
エ−テル、ポリオキシエチレンアセチルエ−テル、ポリ
オキシエチレンステアリルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルエ−
テル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェノ−ルエ−テル、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンオ
クチルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンラウラ−
ト、ポリオキシエチレンステアレ−ト、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンオ
レエ−ト、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエ
チレンソルビタンアルキルエステル、ポリエ−テル変性
シリコ−ン、ポリエステル変性シリコ−ン、ソルビタン
ラウラ−ト、ソルビタンステアレ−ト、ソルビタンパル
ミテ−ト、ソルビタンセスキオレエ−ト、ソルビタンオ
レエ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンラウラ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンステアレ−ト、ポリオキ
シエチレンソルビタンパルミテ−ト、ポリオキシエチレ
ンソルビタンオレエ−ト、グリセロ−ルステアレ−ト、
ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアルキロ−ル
アミド、ラウリン酸ジエタノ−ルアミド、オレイン酸ジ
エタノ−ルアミド、オキシエチレンドデシルアミン、ポ
リオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン、ポリオキシエチレンアルキルプロピレンジアミン、
ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ
−、ポリオキシエチレンステアレ−ト等のノニオン性界
面活性剤;ジメチルアルキルベタイン、アルキルグリシ
ン、アミドベタイン、イミダゾリン等の両性界面活性
剤;オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、1
−ヒドロキシ−2−アルキルイミダゾリン4級塩、アル
キルイソキノリニウムブロマイド、高分子アミン、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキル
トリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、アルキルイミダゾリン4級塩、ジアルキ
ルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルアミ
ン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、アルキルプロピ
レンジアミン酢酸塩、ジデシルジメチルアンモニウムク
ロライド等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0040】本発明において、前記塗布液を基材表面に
塗布する方法は、公知の方法から適宜選択すればよく、
エアーガン、エアレスガン、エアゾールスプレー等を用
いたスプレーコーティング法、スピンコーティング法、
ディップコーティング法、フローコーティング法、ロー
ルコーティング法、刷毛塗り法、スポンジ塗り等があげ
られるが、これらに限定されるものではない。また、前
記塗布液を基材表面に塗布する前の処理として、各種シ
ャンプーやプライマー類、洗浄剤、コンパウンド類、帯
電防止剤等を用いることもできる。
【0041】塗布液を基材表面に塗布した後の熱処理
は、塗布液、ガラスの種類・性質に応じて適宜行えばよ
く、自然乾燥、加熱、赤外線・紫外線照射等いずれの方
法でも良い。単に溶媒を揮散させ乾燥したのみでもよい
場合もある。 熱処理を行う場合の方法としては、物品
の表面に表面処理剤を塗布しついで熱処理するが、塗布
および熱処理の回数は2回以上であってもよい。塗布の
みを複数回繰り返した後一度で熱処理すること、塗布と
熱処理の一連の操作を複数回行うことなど、様々な方法
が挙げられる。
【0042】本発明において、図4のように、あらかじ
め凹凸を形成した部材表面上に、さらに金属酸化物から
なる凹凸層を形成することも可能である。あらかじめ形
成する凹凸は、公知の方法より選択すれば良いが、前記
のようにゾル塗布法、真空蒸着法、スパッタリング、C
VDによって形成することが好ましい。また、形成する
凹凸構造としては、前述のあらかじめ形成した凹凸構造
を有する表面上にさらに金属酸化物からなる凹凸層を形
成する。あらかじめ凹凸を形成した部材上にさらに凹凸
を形成することでさらに良好な親水性表面が得られる。
また、前記表面が干渉縞、白濁が認められるものであっ
ても、それらを解消し、透明にする効果もある。凹凸層
を形成する金属酸化物としては、前述の金属酸化物の中
から選べば良いが、特にシリカ、アルミナ、ジルコニ
ア、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛を使用することが好
ましい。光触媒の親水化機能により、室内の照明や窓か
らの入射光などから得られる紫外線の存在下で、より一
層親水性を高めることが可能となる。さらに、光触媒の
分解機能により、防汚・防臭などの効果も期待できる。
これらの酸化物のゾルを使用してゾル塗布法により形成
することが好ましい。ゾルは様々な粒子径・性状のもの
が入手可能であり、表面に形成した凹部に入り込ませる
ために最適なものを選ぶことができる。酸化物ゾルは前
述の各種金属酸化物が挙げられるが、中でも粒子径が5
0nm以下のものが好ましい。あらかじめ形成した凹凸
に入り込むため、基材表面の表面積は大きくなり、一層
親水性が高まるからである。また、スパッタあるいはC
VDによって前記酸化物の被膜を形成する方法も好まし
い。スパッタあるいはCVDによれば、被膜形成する前
の親水性ガラスおよび鏡の凹凸を生かした被膜を形成す
ることが可能となる。CVDやスパッタにおいて処理温
度を高くすることにより、耐アルカリ性、耐温水性など
の耐久性をより向上させることが可能である。
【0043】また、親水性複合部材の最表面には、金属
粒子を光還元法により、固定することも可能である。こ
の場合、電子捕捉効果を有する金属を添加することによ
り、親水機能を高めることができる。電子捕捉効果を有
する金属とは、Pt、Pd、Au、Ag、Cu、Ni、
Fe、Co、Zn等のイオン化傾向の小さく、自身が還
元されやすい金属をいう。これらの金属は、複数併用し
ても構わない。この場合の金属の平均粒子径は200n
m以下であることが好ましい。光の干渉、乱反射による
発色、白濁を防止するためである。
【0044】また、親水性複合部材表面に形成した金属
酸化物層粒子の間隙にその間隙よりも小さな粒径の粒子
を充填させることも可能である。間隙に粒子を充填する
ことで、複合部材表面の表面積を大きくすることがで
き、親水性の向上につながる。また、間隙に充填した粒
子によって、金属酸化物層粒子を結合させることがで
き、基材への密着性が向上する。前記間隙より小さい粒
径の粒子としては、Sn、Ti、Ag、Cu、Zn、F
e、Pt、Co、Pd、Ni等が挙げられる。前記電子
捕捉効果を有する金属を充填すれば、さらなる親水性の
向上が期待できる。
【0045】
【実施例】(実施例1)第一の実施例について説明す
る。ケイフッ化水素酸溶液にてケミカルエッチング処理
することにより微細な凹凸を表面層に形成した鏡を10
0mm×100mmに切り出し、試料を得た。この試料
を浴室の壁に設置して防汚評価を行った。試料の設置
は、通常浴室用鏡が設置してある位置と同等の位置に設
置した。入浴人数は1日4人とした。この入浴試験を繰
り返し、試料表面が親水性を呈さない状態を確認できる
ところまで実施した。この試料に対して洗剤による洗浄
を実施した。洗浄方法は、汚染負荷を行った試料を壁面
に設置した状態で市販の中性洗剤、ルックお風呂の洗剤
(ライオン製)にてスプレー噴霧を行った。スプレー噴
霧後10分経過した後に水道水で洗い流し、乾燥させて
から接触角を測定した。水との接触角測定には接触角測
定装置CA−X150(協和界面科学製)を使用した。
以上の操作を繰り返し実施した。その結果、ケミカルエ
ッチング処理により表面層に微細な凹凸、平均細孔径4
0nmを形成した鏡において、4回の洗浄処理だけで8
0日以上、繰り返し清浄でかつ親水性な状態を維持、再
現できることが確認できた。
【0046】(実施例2)第二の実施例について説明す
る。100mm×100mmに切り出したガラス上にス
パッタリング装置HSM−752(島津製作所製)にて
ターゲット:Ti、Ar:40cc/min、O2:1
0cc/minの条件下にてスパッタリングを実施し、
TiO2膜厚500nmの上にSiO2膜厚10nmをス
パッタリングした試料を作成した。なお、この試料の平
均細孔径は10nmであった。これは、試料表面を電界
放射形走査電子顕微鏡S4100形(日立製作所製)に
よるSEM観察を実施し、撮影したSEM写真より算出
した。この試料を浴室の壁に設置して防汚評価を行っ
た。試料の設置は、通常浴室用鏡が設置してある位置と
同等の位置に設置した。入浴人数は1日4人とした。こ
の入浴試験を繰り返し、試料表面が親水性を呈さない状
態を確認できるところまで実施した。この試料に対して
洗剤による洗浄を実施した。洗浄方法は、汚染負荷を行
った試料を壁面に設置した状態で洗浄水にてスプレー噴
霧を行った。スプレー噴霧後10分経過した後に水道水
で洗い流し、乾燥させてから接触角を測定した。水との
接触角測定には接触角測定装置CA−X150(協和界
面科学製)を使用した。以上の操作を繰り返し実施し
た。その結果、スパッタリング処理により表面層にTi
2とSiO2の2層コートとした微細な凹凸、平均細孔
径10nmを形成したガラスにおいて、洗浄処理を行う
ことなく57日以上、約30°以下の清浄でかつ親水性
な状態を維持できることが確認できた。以上より、平均
細孔径が10nmである凹凸が形成された鏡において、
上述のケルビンの式より湿度85%以上という使用環境
であれば、鏡表面を水で覆い忘れたとしても孔内が水分
で満たされるために防曇性を良好に発揮し、汚れの付着
が極力抑えられ、長期において清浄な表面を維持するこ
とが可能である。また、もし、汚れが付着したとしても
簡単な洗浄により容易に汚れを落とすことが可能であ
り、繰り返し清浄性、親水性を回復させることが可能で
ある。
【0047】(比較例1)第一の比較例について説明す
る。実施例1及び2の比較例として100mm×100
mmに切り出した一般の鏡について前記、実施例1と同
様の操作にて防汚評価を行った。前記、実施例1、2お
よび比較例1の結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1より、比較例1の一般の鏡において
は、防曇性は、1日で失われてしまい、防曇性の維持は
期待できない。しかしながら、ケミカルエッチング、ス
パッタリングにて表面層に微細な凹凸構造を形成した実
施例においては長期における親水維持性が確認され、ま
た、洗浄回数も少なく、洗浄に関する負荷も軽減できる
ことが確認できた。スパッタリング法により作成したT
iO2とSiO2の2層コートとした光触媒層を含有した
実施例2においては洗浄を実施することなく57日以上
の長期において親水性を維持することが確認できたこと
から凹凸構造の防汚性と光触媒による汚れの分解性によ
る相乗効果によるものと考えられる。また、孔径が小さ
い方が孔内の水分の凝縮は起こりやすく、かつ、孔径の
小さい方が汚れは侵入しにくく、親水維持期間が長く、
洗浄性もよいと考えられる。
【0050】(実施例3)第三の実施例について説明す
る。前述のケルビン式において、各温度・湿度条件に対
するrK:細孔半径(nm)の変化を図5に示す。図5
より、細孔半径rK値は、温度による影響は少ないが、
湿度に大きく依存しており、特に湿度が85%付近を境
として孔が水で満たされる細孔半径は、急激に大きくな
っていることから使用する環境によって孔が水で満たさ
れる細孔径の大きさの限界値は、左右されることが確認
できた。さらに、日本各地におけるユニットバス内の温
度・湿度の調査結果より、防曇性を発揮させるための過
酷な条件としては、岩手地方の春のユニットバス内の入
浴時の温度・湿度であり、約21〜26℃・約81〜8
5%であった。この条件下において前述のケルビンの式
を満たす細孔径以下である10nmの平均細孔径の凹凸
構造を有する鏡を使用し、実施例1に従い防汚試験を実
施したところ、良好な防曇性、長期の清浄性及び親水性
を発揮することが確認できた。以上のことから使用環境
条件にて前述のケルビン式が満たされる細孔径よりも小
さい平均の細孔径の凹凸/又は多孔質構造を有する親水
性複合部材を用いることにより、孔中は水で満たされ、
汚れの侵入も抑えられることから長期において良好な清
浄性、親水性、防汚性を発揮することが可能になる。
【0051】
【発明の効果】親水性複合部材表面層の凹凸及び/又は
多孔質構造において、その細孔の平均的な大きさは以下
の式のrKよりも小さいことにより、励起光照度が低く
かつ付着汚れの負荷の大きな場合であっても、親水性複
合部材表面を長期において清浄な状態に維持可能であ
り、洗浄による負荷を軽減することが可能となる。 lnp/p0=−2γV0cosθ/rkRT 式中、p:メニスカスに接する蒸気圧、p0:通常の平
らな液界面上の飽和蒸気圧、γ:凝縮液の表面張貨、V
0:凝縮液の分子容、θ:細孔壁と凝縮液との間の接触
角、rK:細孔半径(nm)、R:平衡定数、T:温度
(K)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 凹凸表面の模式的な断面図を示す。
【図2】 基材に直接凹凸を形成した場合の模式的な断
面図を示す。
【図3】 基材に金属酸化物層を被覆し凹凸を形成した
場合の模式的な断面図を示す。
【図4】 凹凸表面上にさらに凹凸を形成した場合の模
式的な断面図を示す。
【図5】 ケルビン式において、各温度・湿度条件に対
する細孔半径の変化のグラフを示す。
【符号の説明】
H:凹凸高さ L:凹凸幅 1:基材 2:金属酸化物層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 14/08 C23C 14/08 G 14/10 14/10 16/40 16/40 // C04B 41/50 C04B 41/50 (72)発明者 豊福 信次 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA17B AA19B AA20B AA21B AA25B AA27B AA28B AG00 AT00A BA02 DC11B DD07B EH66B GB07 GB81 GB90 JB05 JB05B JL06 JL08B JM01B YY00B 4G059 AA01 AA04 AA11 AC21 AC22 EA01 EA02 EA04 EA05 EB02 EB03 EB04 EB07 4J038 AA011 HA211 HA216 HA441 HA446 KA04 NA06 4K029 AA09 AA24 AA26 BA43 BA44 BA46 BA47 BA48 BA49 BA50 BC01 CA05 4K030 BA42 BA43 BA44 BA45 BA46 BA47 CA06 DA04 LA01 LA11 LA24

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部材表面には細孔部が形成されてお
    り、その細孔部の開口面の半径は以下のケルビン式のr
    Kよりも小さい親水性複合部材。 lnp/p0=−2γV0cosθ/rkRT 式中、p:メニスカスに接する蒸気圧、p0:通常の平
    らな液界面上の飽和蒸気圧、γ:凝縮液の表面張貨、V
    0:凝縮液の分子容、θ:細孔部壁と凝縮液との間の接
    触角、rk:細孔部半径(nm)、R:平衡定数、T:
    温度(K)
  2. 【請求項2】 前記細孔部内壁は、フラクタル構造で
    ある、請求項1に記載の親水性複合部材。
  3. 【請求項3】 前記細孔部は、ケミカルエッチングに
    より形成したものである、請求項1又は2に記載の親水
    性複合部材。
  4. 【請求項4】 前記親水性複合部材表面には金属酸化
    物の1種以上を含有する層を備えており、前記層に前記
    細孔部を形成してなる請求項1乃至3いずれか1項記載
    の親水性複合部材。
  5. 【請求項5】 前記層の厚みが400nm以下であ
    る、請求項4に記載の親水性複合部材。
  6. 【請求項6】 前記層は、ゾル塗布法により形成し
    た、請求項4又は5に記載の親水性複合部材。
  7. 【請求項7】 前記層は、真空蒸着法により形成し
    た、請求項4又は5に記載の親水性複合部材。
  8. 【請求項8】 前記層は、スパッタリング法により形
    成した、請求項4又は5に記載の親水性複合部材。
  9. 【請求項9】 前記層は、CVD法により形成した、
    請求項4又は5に記載の親水性複合部材。
  10. 【請求項10】 前記金属酸化物は、シリカ、アルミ
    ナ、ジルコニア、チタニア、酸化錫、酸化亜鉛からなる
    群より選ばれたものである、請求項4乃至9いずれか1
    項記載の親水性複合部材。
  11. 【請求項11】 前記金属酸化物のうち、ジルコニ
    ア、チタニア、酸化錫、酸化亜鉛は光触媒である、請求
    項10に記載の親水性複合部材。
  12. 【請求項12】 前記部材は、浴室用鏡である、請求
    項1乃至11いずれか1項記載の親水性複合部材。
  13. 【請求項13】 前記細孔部中には空気中の水分が凝
    縮して、前記細孔部中への汚れの蓄積を防止する請求項
    1乃至13いずれか1項記載の親水性複合部材。
  14. 【請求項14】 前記複合部材は浴槽、浴室用壁材、
    浴室用床材、浴室用グレ−チング、浴室用天井、シャワ
    −フック、浴槽ハンドグリップ、浴槽エプロン部、浴槽
    排水栓、浴室用窓、浴室用窓枠、浴室窓の床板、浴室照
    明器具、排水目皿、排水ピット、浴室扉、浴室扉枠、浴
    室窓の桟、浴室扉の桟、すのこ、マット、石鹸置き、手
    桶、浴室用鏡、風呂椅子、トランスファ−ボ−ド、給湯
    機、浴室用収納棚、浴室用手すり、風呂蓋、浴室用タオ
    ル掛け、シャワ−チェア、洗面器置き台等の浴室用部
    材、ごとく、台所用キッチンバック、台所用床材、シン
    ク、キッチンカウンタ、排水籠、食器乾燥機、食器洗浄
    器、コンロ、レンジフ−ド、換気扇、コンロ着火部、コ
    ンロのつまみ等の台所用部材、小便器、大便器、便器用
    トラップ、便器用配管、トイレ用床材、トイレ用壁材、
    トイレ用天井、ボ−ルタップ、止水栓、紙巻き器、便
    座、昇降便座、トイレ用扉、トイレブ−ス用鍵、トイレ
    用タオル掛け、便蓋、トイレ用手すり、トイレ用カウン
    タ、フラッシュバルブ、タンク、洗浄機能付き便座の吐
    水ノズル等のトイレ用部材、洗面ボウル、洗面トラッ
    プ、洗面所用鏡、洗面用収納棚、排水栓、歯ブラシ立
    て、洗面鏡用照明器具、洗面カウンタ、水石鹸供給器、
    洗面器、口腔洗浄器、手指乾燥機、回転タイル等の洗面
    用部材、洗濯槽、洗濯機蓋、洗濯機パン、脱水槽、空調
    機フィルタ、タッチパネル、水栓金具、人体検知センサ
    −のカバ−、シャワ−ホ−ス、シャワ−ヘッド、シャワ
    −吐水部、シ−ラント、目地のいずれかである、請求項
    1乃至11いずれか1項記載の親水性複合部材。
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