JP2000279881A - 太陽熱反射性表面処理金属板 - Google Patents

太陽熱反射性表面処理金属板

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JP2000279881A JP11080199A JP8019999A JP2000279881A JP 2000279881 A JP2000279881 A JP 2000279881A JP 11080199 A JP11080199 A JP 11080199A JP 8019999 A JP8019999 A JP 8019999A JP 2000279881 A JP2000279881 A JP 2000279881A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根などの建材用外装材に好適な、経済性に
優れ、かつ、汎用性に富む、太陽熱反射性に優れた表面
処理金属板を提供する。 【解決手段】 可視光および近赤外線波長領域での太陽
熱反射率が40%以上の基板に、近赤外線波長領域での
太陽熱反射率が20%以上の顔料を2〜70重量%含有
する塗膜を備えた表面処理金属板。塗膜が内層塗膜を有
する場合には内層塗膜にも同様の顔料を含有させるとな
およい。内装塗膜の顔料として鱗片状アルミニウム顔料
を2〜20%含有させたものもよい。内装塗膜中の上記
顔料の含有量が2%に満たない場合にはその塗膜の厚さ
を10μm以下とするのがよい。基板がアルミニウムを
50重量%以上含有するめっき皮膜を備え、めっき皮膜
表面の酸化膜の厚さが0.30μm以下であり、基板表
面の粗さが、中心線平均粗さRaで0.05〜2.0μ
mであればなおよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として屋根材な
どの建築用外装材として好適な太陽熱反射性に優れた表
面処理金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】防災性向上などの観点から住宅の構造強
化が推進されているが、その一環として屋根材の軽量化
が望まれている。屋根材としては、日本瓦の他に、新窯
業系、金属屋根等があるが、金属屋根は、日本瓦に比べ
て重量が約1/10、新窯業系に比べても約1/3と軽
量であるので構造強化や軽量化を推進するうえで好まし
い材料と考えられている。
【0003】しかしながら、金属は窯業系材料に比較し
て熱伝導率が高いため、金属屋根材では太陽熱が容易に
屋根裏に伝導し、室内温度が高くなりやすいという問題
点がある。
【0004】太陽熱の影響を抑制する方法として、金属
屋根材の裏に断熱材を貼合する方法がある。しかしなが
ら、通常は、金属板を成形した後に断熱材を貼合する方
法が採用されるため、貼合材の製造工程が煩雑なこと
や、専用設備などに要する初期費用が高いことから経済
性に欠けるという問題がある。
【0005】金属屋根材に遮熱断熱塗料を塗装する方法
もあるが、遮熱断熱塗料は、顔料として中空バブルを多
数有するセラミックを利用する特殊な塗料であるうえ、
効果を発揮させるには塗装膜厚を厚くする必要があり、
経済性や意匠性が損なわれる等の問題がある。このた
め、一般用途に広く採用されるには至っていない。
【0006】特開平5−293434号公報には、一定
の太陽熱反射率を有する複数の顔料を組み合わせて加法
混色することで得られる低明度の太陽熱遮蔽上塗り塗料
を塗装した自動車車体、または、自動車部品が開示され
ている。この技術は、熱反射性に優れる上塗り塗装によ
り太陽熱反射性を高めるものである。しかしながら、塗
膜のみでは太陽熱遮蔽性が不十分な場合がある。
【0007】上記公報ではそのような場合にはアルミニ
ウム下地を用いるのがよいとしているが、アルミニウム
は強度が低く溶接が困難であるうえ、材料コストが非常
に高くなる等の問題があり一般用途に広く採用するには
問題がある。さらに、アルミニウム下地であっても、添
加元素の種類や量、表面の粗さや酸化膜厚によっては反
射率が低く、塗装材とした場合に太陽熱反射性に劣る場
合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、屋根などの
建材用外装材に好適な、経済性に優れ、かつ、汎用性に
富む、太陽熱反射性に優れた表面処理金属板を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】建築物ではその景観や意
匠性が重要な要素として評価される。このため、建築用
外装材では任意の色や模様に容易に塗装できることが必
要とされる。また、太陽熱の大部分は、波長が0.3〜
2.5μmの可視光線または近赤外線として照射され
る。従って、建築用外装材としては太陽熱の反射率が高
い材料が望ましい。本発明者らは、金属屋根材の太陽熱
反射性に対する金属板および塗膜の影響を詳細に研究し
た結果、太陽熱による温度上昇を効率的に防止する方法
に関して以下の知見を得た。
【0010】a.物体の色彩、光沢などは塗膜のうちの
外層塗膜によりほぼ決定される。また、色彩は、視覚で
認識されるものであるから、可視光線領域の波長(38
0〜780nm)での物体表面からの光の反射率によっ
て決まる。つまり、可視光線領域での太陽熱の反射率は
色彩の種類に応じて決定される。従って、外層塗膜の色
を変更しない限り外層塗膜における可視光線領域での太
陽熱吸収量あるいは反射率を変更することは難しい。
【0011】しかしながら、外層塗膜の可視光線領域外
である近赤外線領域(800〜2100nm)での反射
率を高めることにより、物体表面の色彩を所望の色彩に
着色しつつその表面からの太陽熱反射性を向上させるこ
とができる。このようにするには、外層塗膜に、上記近
赤外線領域での太陽熱反射率が20%以上の顔料を所定
量以上含有させるのが効果的である。以下、このような
太陽熱反射性のよい顔料を単に「反射性顔料」、太陽熱
反射性顔料を所定量含有する塗膜を「反射性塗膜」とも
記す。
【0012】金属板の塗装に際して、外層塗膜の密着性
を高めるとともに、表面処理金属板としての防錆性や塗
装仕上がりなどを向上させる目的で外層塗膜と基板の間
に下塗り塗膜(プライマー)や中塗り塗膜(以下、これ
らを合わせて単に「内層塗膜」とも記す)などを備えさ
せる場合がある。このように金属板が複数の塗膜を備え
ている場合には、2以上の塗膜を反射性塗膜としてもよ
い。
【0013】太陽熱反射性をよくするには外層塗膜に反
射性顔料を含有させるのが効果的であるが、例えば、外
層塗膜が薄く、反射性顔料を含有させてもその隠蔽性が
十分ではない場合などでは、内層塗膜にも反射性顔料を
含有させるのがよい。
【0014】内層塗膜に含有させる反射性顔料として
は、近赤外線領域に加えて可視光線領域の波長での太陽
熱反射率が20%以上の顔料を所定量以上含有させるの
が効果的である。
【0015】ここで、本発明のいう太陽熱反射率とは、
表面の分光反射率(Rλ)より算出される当該波長領域
でのスペクトルの強さを考慮した太陽熱反射率である。
350〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率RE
は下記式(1)により求められるものであり、800〜
2100nmの波長領域での顔料の太陽熱反射率R
E/NIR は下記式(2)により求められるものとする。な
お、これらの太陽熱反射率を求めるための分光反射率
(Rλ)は、分光光度計を用いて測定することができ
る。
【0016】
【数1】
【0017】ただし、RE :波長が350〜2100n
mの領域での太陽熱反射率(%)、 Eλ:太陽熱の分光強度、 Rλ:分光反射率。
【0018】
【数2】
【0019】ただし、RE/NIR :波長が800〜210
0nmの領域での太陽熱反射率(%)、 Eλ:太陽熱の分光強度、 Rλ:分光反射率。
【0020】b.上述のように太陽熱反射性塗膜を備え
た板であっても、塗膜の隠ぺい力が不足し、表面処理金
属板としての反射性が十分ではないことがある。このよ
うな場合には基板にも太陽熱反射性の良いものを使用す
るのが有効である。
【0021】太陽熱反射性の良い基板としては、可視光
領域に近赤外領域を加えた350〜2100nmの波長
領域における太陽熱反射率が40%以上のものが効果的
である。また、基板の反射性は、材料表面に反射性に優
れためっき等を施すことにより容易に得ることができ
る。中でも、アルミニウムを50重量%以上含有するめ
っき皮膜を備えた材料などは、太陽熱反射性がよいう
え、耐食性や経済性にも優れるので建築用材料として好
適である。
【0022】さらに、基板の太陽熱反射性には基板表面
の粗さが影響し、表面粗さが過度に粗い場合には基板の
反射性が低下するのでその表面は滑らかなほど好まし
い。また、金属酸化物は太陽熱を吸収しやすいので、基
板の表面に酸化物皮膜がある場合には、その厚さが薄い
程好ましい。
【0023】c.内装塗膜である下塗り塗膜あるいは中
塗り塗膜には、通常、太陽熱を吸収し易い顔料が含有さ
れている。従って内層塗膜が所定の反射性顔料を含有し
ない場合には、内層塗膜は薄いことが望ましい。
【0024】また、建築用外装材に塗装金属板を適用す
る場合には、耐食性、塗膜密着性などの長期耐久性を向
上させるため、基板に塗装前処理が施される場合が多
い。塗装前処理としてはクロメート処理、リン酸塩処理
などが一般的であるが、これらの化合物は可視・赤外線
領域において吸収がある。従って塗装前処理の付着量は
少ないことが好ましい。
【0025】本発明は以上に述べたような新たに得られ
た知見を基にして完成されたものであり、その要旨は下
記(1)〜(9)のいずれかに記載の太陽熱反射性表面
処理金属板にある。
【0026】(1)350〜2100nmの波長領域で
の太陽熱反射率(RE )が40%以上である基板表面
に、800〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率
(RE/NIR )が20%以上の顔料を2〜70重量%含有
する塗膜を備えたことを特徴とする表面処理金属板。
【0027】(2)350〜2100nmの波長領域で
の太陽熱反射率(RE )が40%以上の基板表面に、外
層塗膜と1以上の内層塗膜とを備え、該外層塗膜は、8
00〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率(R
E/NIR )が20%以上の顔料を2〜70重量%含有する
ものであることを特徴とする表面処理金属板。
【0028】(3)少なくとも1の内層塗膜は、350
〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率(RE )が
20%以上の顔料を2〜70重量%含有するものである
ことを特徴とする上記(2)に記載の太陽熱反射性表面
処理金属板。
【0029】(4)少なくとも1の内層塗膜は、鱗片状
アルミニウム顔料を2〜20重量%含有することを特徴
とする上記( 2) または(3)に記載の表面処理金属
板。
【0030】(5)350〜2100nmの波長領域で
の太陽熱反射率(RE )が20%以上の顔料の含有量が
2重量%未満である内層塗膜の厚さが10μm以下であ
ることを特徴とする上記( 2) 〜(4)のいずれかに記
載の表面処理金属板。
【0031】(6)基板が、アルミニウムを50重量%
以上含有するめっき皮膜を備えたものであることを特徴
とする上記( 1) 〜(5)のいずれかに記載の表面処理
金属板 。
【0032】(7)めっき鋼板を基板とし、めっき皮膜
表面の酸化膜の厚さが0.30μm以下であることを特
徴とする上記( 1) 〜(6)のいずれかに記載の表面処
理金属 板。
【0033】(8)基板表面の粗さが、中心線平均粗さ
Raで0.05〜2.0μmであることを特徴とする上
記( 1) 〜(7)のいずれかに記載の表面処理金属板。
【0034】(9)基板に、塗装前処理皮膜として、金
属クロム換算で5〜200mg/m2 相当のクロメート
処理皮膜または0.2〜5.0g/m2 のリン酸塩処理
皮膜を備えことを特徴とする上記( 1) 〜(8)のいず
れかに記載の表面処理金属板。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を詳細に述べ
る。なお、以下に記す%表示は重量%を意味する。
【0036】基板:本発明の太陽熱反射性表面処理金属
板に使用する基板は、その表面の分光反射率より算出さ
れる350〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率
(RE )が40%以上のものである。
【0037】対象とする波長を上記のように限定したの
は、太陽熱の殆どが上記波長領域に包含されるため、こ
の波長領域での反射率を規定すれば太陽熱反射性の評価
としては十分な精度を有するからである。RE が40%
に満たない場合には、太陽熱反射性表面処理金属板全体
としての反射性が低下する。好ましくはRE は60%以
上、さらに好ましくは70%以上である。
【0038】基板は上記の性能を有する金属板であれば
よく、その種類や化学組成は任意である。例えば、低炭
素鋼、高炭素鋼、高張力鋼板などに使用される低合金鋼
からなる鋼板、あるいはこれらの鋼板を母材とし、その
表面に太陽熱反射性にすぐれた金属をめっきしためっき
鋼板が経済性に優れるので好ましい。しかしながら基板
の種類はこれらに限定される必要はなく、ステンレス鋼
板やアルミニウム板などでも構わない。
【0039】めっき鋼板のめっき種は特に限定するもの
ではないが、太陽光に対する反射性がよいこととめっき
作業の経済性から、Al−Zn系、Al−Mn系、Al
−Si系等が好適である。中でも、アルミニウムを50
重量%以上含有するめっき皮膜を備えたものが好適であ
る。純アルミニウムめっきでもよい。めっき皮膜には、
さらに、適量のNi、Cr、Fe、Co等の合金元素が
含有されていても構わない。このようなめっき皮膜は太
陽熱反射性が高いうえに、基板の防食性や経済性にも優
れるという特長を有する。
【0040】めっき皮膜の付着量は任意であるが、0.
01μm以上の厚さのめっき皮膜を備えていれば太陽熱
反射性が良好になるので好ましい。めっき皮膜を備えさ
せる方法は任意であり、電気めっき法、溶融めっき法、
溶融塩電解めっき法、蒸着めっき法など、公知のめっき
方法でめっきできる。
【0041】基板の太陽熱反射性をさらに向上させるに
は、基板表面(めっき皮膜を有する場合には、めっき皮
膜表面)の粗さが、中心線平均粗さRaで、0.05〜
2μmとするのがよい。Raは小さい方が良いが、0.
05μm未満のものを製造するのはコストが高くなって
経済性を損なうことがある。Raが2μmを超えると、
基板の反射性が低下することがある。
【0042】基板表面(めっき皮膜を有する場合には、
めっき皮膜表面)に酸化物が付着していると太陽熱を吸
収し易いので、酸化皮膜を有している場合でも酸化膜厚
は、0.30μm以下とするのがよい。この酸化膜の厚
さは、X線光電子分光法(XPS)、オージェ電子分光
法(AES)、二次イオン質量分析法(SIMS)など
を用いて測定することができる。
【0043】基板には、塗装金属板の耐食性、塗膜密着
性などの長期耐久性を向上させるために、内層皮膜以外
に、塗布型、反応型等のクロメート処理皮膜やりん酸塩
処理皮膜など、公知の塗装前処理皮膜を備えるものであ
っても構わない。しかしながらこれらの前処理皮膜は太
陽熱反射性を損なう作用があるので、塗装前処理皮膜の
付着量は、密着性などの改善効果が得られる範囲で少な
い程よい。
【0044】従って、前処理皮膜の付着量は、クロメー
ト処理皮膜であれば金属クロム換算で200mg/m2
以下、より好ましくは100mg/m2 以下とするのが
よい。りん酸塩処理皮膜の場合の付着量は、5.0g/
2 以下、より好ましくは3.0g/m2 以下とするの
がよい。これを超えると太陽熱反射性を阻害するうえ、
金属板を加工する際に塗膜の割れや剥離が生じることが
あるので好ましくない。
【0045】密着性改善などの効果を得るには、前処理
皮膜の付着量を、クロメート処理の場合は5mg/m2
以上、より好ましくは20mg/m2 以上とするのがよ
い。りん酸塩処理の場合は0.2g/m2 以上、より好
ましくは0.5g/m2 以上とするのがよい。
【0046】基板がステンレス鋼板やアルミニウム板の
場合であっても、塗膜との密着性を高めるために、公知
のクロメート処理を施しても、付着量が上記の範囲であ
れば好適である。
【0047】塗膜:本発明の表面処理金属板は、上述し
た基板の上に、反射性顔料を2〜70重量%含有する反
射性塗膜を備える。金属板が複数の塗膜を備えている場
合には、2以上の塗膜を反射性塗膜としてもよい。本発
明で定義する外層塗膜とは、塗装金属板の色彩を決定す
る塗装工程で施される塗膜を意味する。外層塗膜の上に
さらにクリヤー皮膜などを施す場合もあるが、本発明で
はクリヤー皮膜は外層塗膜とは考えない。外層塗膜が薄
く、反射性顔料を含有させてもその隠蔽性が十分ではな
いなどの場合には、内層塗膜にも反射性顔料を含有させ
るのがよい。
【0048】外層塗膜の顔料の反射率を規定する波長を
近赤外線領域である800〜2100nmの波長領域で
の太陽熱反射率(RE/NIR )に限定したのは、可視光線
領域の波長に対する顔料の太陽熱反射率が基板に施され
る色彩から決定されるためである。塗膜に含有される顔
料のRE/NIR が20%に満たない場合には、太陽熱反射
性表面処理金属板全体としての反射性が低下する。好ま
しくは30%以上、さらに好ましくは40%以上であ
る。
【0049】反射性顔料の含有量が(複数の反射性顔料
を併せて使用する場合にはそれらの合計で)、対象とす
る塗膜の重量に対して2重量%に満たない場合には着色
力が不足し、所望の色彩を得るために厚膜の塗装が必要
になるのでよくない。好ましくは5重量%以上である。
顔料の含有量が対象とする塗膜重量に対して70重量%
を超えると塗膜の加工性が損なわれるのでその上限は7
0重量%とする。好ましくは60重量%以下である。
【0050】反射性塗膜に含有させる反射性顔料は1種
類に限定される必要はなく、色相、耐候性、色安定性を
考慮し上記の条件を満足する顔料を任意に選択できる。
複数種類の反射性顔料を使用する場合には、これらの合
計の含有量が上記の2〜70重量%の範囲にあればよ
い。
【0051】本発明の塗料に用いられる反射性顔料とし
ては、安全で耐水性、耐候性に優れ、長期間遮熱効果を
維持する成分であることが望ましい。中でも、金属の酸
化物、硫化物、クロム酸塩などの金属化合物や、不溶性
色素(色素顔料)、レーキ顔料などからなる顔料を用い
るのが好ましい。
【0052】顔料の平均粒径が50μmを超えると太陽
熱反射性が劣るため、反射性顔料の平均粒径は50μm
以下とするのが好ましい。耐汚染性、耐候性、色安定性
の観点から、より好ましくは20μm以下、さらに好ま
しくは10μm以下とするのがよい。
【0053】反射性塗膜には、上述の反射性顔料以外
に、所望の色彩や隠蔽性、耐食性等の塗膜性能を得るの
に必要な着色顔料、防錆顔料や、基板表面とバインダー
である有機樹脂(例えば、ポリエステル樹脂、フッ素系
樹脂など)との密着性や、塗膜自体の凝集強度を高めた
り、下地の隠蔽性や明度を向上させる目的で、例えばシ
リカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオ
リンクレータルク、ネフェリンサイナイト、雲母、気泡
含有顔料等の体質顔料を含有させても構わない。
【0054】顔料を保持するバインダーとしては、太陽
光に晒されても黄変、変色、光沢低下、白亜化を起こし
にくく、長年使用しても美観の維持に優れると共に太陽
光の隠蔽効果を長期間維持できる有機樹脂を使用するの
が好ましい。
【0055】この樹脂は、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素系樹脂、等の各種有
機樹脂の内のいずれか1種を用いればよいが、2種以上
を混合して用いても構わない。これらの有機樹脂の含有
量は、塗膜の乾燥重量に対して、10〜90重量%の範
囲とするのが好ましい。
【0056】また、合成微粉シリカ、有機ベントナイ
ト、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル等の増粘剤、メラミン系、ベンゾグアナミン系、イソ
シアネート系等の架橋剤、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ル酸塩等の分散剤等を含有させても構わない。
【0057】反射性塗膜の厚さは、3〜200μmが好
ましい。3μmに満たない場合には、色相が安定しない
ことがある。より好ましくは10μm以上とするのがよ
い。塗膜の厚さが200μmを超えると加工時に塗膜の
剥離や割れが生じることがあるうえ、複数回の塗装作業
を必要とするようになり、経済性も劣るので、その厚さ
は200μm以下がよい。より好ましくは30μm以下
がよい。
【0058】内装塗膜としての下塗り塗膜あるいは中塗
り塗膜には、通常、太陽熱を吸収し易い顔料が含有され
ている。従って、これらの内装塗膜の太陽熱反射性顔料
の含有量が2%に満たない場合には、太陽熱反射性を阻
害させないために、その厚さは薄い方が好ましく、その
厚さは10μm以下とするのがよい。より好ましくは7
μm以下である。
【0059】本発明に用いる塗料には、アルミフレーク
を配合してメタリック塗膜として用いてもよいし、艶消
し剤を配合して艶消し塗膜として用いてもよい。また、
太陽熱反射性塗膜は本発明の表面処理金属板の最上層に
設けられるのが好ましいが、例えばアルミフレークを配
合したメタリック塗装とする場合などは、必要に応じて
上記太陽熱反射性塗膜のうえに顔料を含まないクリアー
層あるいは顔料を僅かに含む半透明な層を設けても構わ
ない。
【0060】太陽熱遮蔽用塗料として従来から鱗片状ア
ルミニウム顔料を含有したアルミニウムペイントが知ら
れている。しかしながらこのアルミニウムペイントでは
白色以外の着色が難しいという色相の制約があった。
【0061】鱗片状アルミニウム顔料を太陽熱反射性顔
料として内装塗膜に含有させ、その上部に外層塗膜を施
すことにより、所望の色彩と太陽熱反射性性を両立させ
ることができる。この場合の鱗片状アルミニウム顔料の
含有量は、2〜30重量%含有させることにより太陽熱
反射性を備えることができるが、外層塗膜とに良好な層
間密着性を維持するには10重量%以下とすることが望
ましい。
【0062】製造方法:本発明の太陽熱反射性表面処理
金属板の製造方法は特に限定されないが、上述の顔料と
有機樹脂とを溶媒に分散させて塗料組成物とし、この塗
料組成物を基板表面に塗布し乾燥させて反射層を形成さ
せて製造するのが好ましい。
【0063】塗料に配合される溶剤については特に限定
はなく、有機樹脂に合わせて通常用いられる溶剤から適
宜選択して用いればよい。溶媒としては、水、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン
等の通常用いられているものを適宜選択して用いればよ
い。前記塗料組成物には、前述の体質顔料、架橋剤、分
散剤等を配合させることができる。
【0064】塗料組成物の塗布方法は公知の方法で行え
ば良く、例えば、スプレーコート、ロールコート、カー
テンフローコート、バーコート等の方法が適用できる。
塗装後は、基板が金属板の場合には、熱風オーブン、誘
導加熱オーブン等、公知の方法で乾燥し、公知の方法で
冷却すればよい。これらの処理は、公知の塗装設備を用
いて施すことができる。
【0065】
【実施例】(実施例1)基板として、厚さ:0.80m
mの冷間圧延鋼板を母材としたJIS−G3302に規
定される溶融亜鉛メッキ鋼板(以下、符号「GI」)、
溶融亜鉛−5%アルミニウム合金めっき鋼板(以下、符
号「5%Al−Zn」)、JIS−G3321に規定さ
れる溶融亜鉛−55%アルミニウム合金めっき鋼板(以
下、符号「55%Al−Zn」)、および、JIS−G
4305に規定されるオーステナイト系ステンレス鋼板
(以下、符号「SUS304」)ならびにJIS−H4
000に規定されるアルミニウム板A1100P(以
下、符号「A1100P」)を使用した。また、同じ母
材を用いて、75%Al−25%Mn溶融塩電解めっき
および12%Ni−88%Zn合金電気めっきの内のい
ずれかのめっきを施した。また、比較例として10%F
e−90%Zn合金電気めっきを施した鋼板も製造し
た。これらのめっき鋼板の表面の酸化皮膜はX線光電子
分光法で測定した結果、いずれも0.01μmであっ
た。また、めっき鋼板は、いずれもめっき後に圧延ロー
ルの粗さを調整した圧延ロールを用いて調質圧延を施
し、めっき表面の粗さをRaで0.6μmに調整した。
SUS304とA1100PのRaはいずれも0.5μ
mであった。
【0066】塗膜に含有させる顔料として、800〜2
100nmの波長領域での分光反射率RE/NIR が45
%、平均粒子径が0.4μmの不溶性モノアゾ顔料(大
日本インキ化学工業(株)製、SYMULER FAST YELLOW 41
92)(以下、符号「PY154」)、RE/NIR が25
%、平均粒子径が0.5μmの無機顔料(菊池色素工業
(株)製、ハ゜ーマエロー1650S)(以下、符号「PY3
4」)、および、RE/NIR が15%、平均粒子径が0.
5μmのクロム酸鉛(大日精化工業(株)製、325 クローム
エロー 7G)(以下、符号「7G」)を用いた。
【0067】上記の顔料を40重量部、バインダーとし
てポリエステル樹脂を60重量部、乾燥固形分の残部と
してメラミン系架橋剤を含有し、溶剤としての適量のシ
クロヘキサノンとをボールミルを用いて分散混合して塗
料組成物(塗料)を得た。
【0068】これらの塗料を、上記の各種の基板に、2
0μmの乾燥膜厚が得られる量だけロールコート法で塗
布し、240℃で60秒間の焼き付け処理を施し、本発
明の太陽熱反射性表面処理金属板を得た。表1に得られ
た表面処理金属板の構成を示した。
【0069】
【表1】
【0070】上記の処理金属板から長さ:150mm、
幅:200mmの試料を切り出し、図1に示す開口部を
有する保温容器の開口部にはりつけ、試料面を日射に曝
し、保温容器内部の温度上昇に及ぼす試料の影響を調査
した。
【0071】図1で、保温容器6は、開口部以外の側壁
部は断熱性がよいように構成されており、試料は開口部
に貼り付けられて、屋外で試料面に日射が同一角度で照
射されるように日射に対して追従する装置(図示せず)
上に配設される。試料の裏面には熱電対4が取り付けら
れており、試料裏面の温度変化は、熱電対4を外部に設
けた記録計5に接続し、温度変化を測定できるようにな
っている。得られた結果は図2にグラフで示した。ま
た、最高到達温度を表1に記した。
【0072】表1および図2からわかるように、本発明
が規定する範囲内のものは、鋼板裏面の最高到達温度が
低く、良好な太陽熱反射性を示した。試料4は最も良好
な性能を示した。これに対し、本発明の規定する条件か
ら外れたものは好ましくなかった。
【0073】(実施例2)基板として実施例1に記載し
た55%Al−Znめっき鋼板を使用した。その内の一
部は希硫酸水溶液中で交流陽極酸化する方法によりめっ
き表面の酸化物層の厚さを種々変更した。これらのめっ
き鋼板には、めっき後に圧延ロールの粗さを調整した圧
延ロールを用いて調質圧延を施し、めっき表面の粗さを
種々変更した基板を作製した。これらの基板に、実施例
1で使用した顔料PY154を40重量部、バインダー
としてポリエステル樹脂を60重量部含有する塗料を実
施例1に記載したのと同様の方法で作製した。これらの
塗料を、20μmの乾燥膜厚が得られるように上記の基
板に塗装して乾燥させた。得られた塗装板は実施例1と
同様の方法で、保温容器内の温度上昇に及ぼす試料の影
響を調査した。表2に得られた結果を示した。
【0074】
【表2】
【0075】表2からわかるように、めっき面の表面の
酸化皮膜の厚さが0.30μm以下で、表面粗さRaが
2μm以下である試験番号21、22および24では、
鋼板裏面の最高到達温度が特に低く、極めて優れた反射
性を備えることがわかった。めっき皮膜の表面粗さが粗
かった試験番号23および酸化膜が厚かった試験番号2
5は、反射率がやや低く、最高到達温度がやや高かっ
た。
【0076】(実施例3)基板として、実施例1に記載
した溶融亜鉛メッキ鋼板(GI)、溶融亜鉛−5%アル
ミニウム合金めっき鋼板(5%Al−Zn)、溶融亜鉛
−55%アルミニウム合金めっき鋼板(55%Al−Z
n)、オーステナイト系ステンレス鋼板(SUS30
4)およびアルミニウム板(A1100P)を使用し
た。太陽熱反射用の塗膜に含有させる顔料として、実施
例1に記載の顔料PY154を、比較例として顔料7G
を用いた。上塗り用として、上記のいずれかの顔料を2
0重量部、バインダーとしてポリエステル樹脂を80重
量部、乾燥固形分の残部としてメラミン系架橋剤を含有
し、溶剤としての適量のシクロヘキサノンとをボールミ
ルを用いて分散混合して上塗り用塗料組成物(塗料)を
得た。
【0077】下塗り用として、PY154または7Gを
40重量部、バインダーとしてポリエステル樹脂を60
重量部、その他は上記上塗り用塗料と同様の調整を行
い、下塗り用塗料を得た。さらに下塗り用塗料として、
燐片状アルミニウム粉(東洋アルミニウム(株)製、0
700M)(以下、符号「Al粉」)を5重量部、バイ
ンダーとしてポリエステル樹脂を95重量部、その他は
上塗り用塗料と同様の調整を行い、下塗り用塗料を得
た。
【0078】これらの塗料を、上記の各種の基板に、下
塗り用は所定の乾燥膜厚が、上塗り用は20μmの乾燥
膜厚が得られる量だけロールコート法で塗布し、240
℃で60秒間の焼き付け処理を施し、下塗り塗膜(内層
塗膜)と上塗り塗膜(外層塗膜)を備えた本発明に係わ
る太陽熱反射性表面処理金属板を得た。表3に得られた
表面処理金属板の構成を示した。
【0079】
【表3】
【0080】上記処理金属板から長さ:150mm、
幅:200mmの試料を切り出し、図1に示す開口部を
有する保温容器の開口部にはりつけ、試料面を日射に曝
し、実施例1に記載したのと同様の方法で保温容器内部
の温度上昇に及ぼす試料の影響を調査し、試験開始後1
時間経過した時の温度を最高到達温度として表3に併せ
て記した。
【0081】表3からわかるように、本発明が規定する
範囲内のものは、鋼板裏面の最高到達温度が低く、良好
な太陽熱反射性を示した。試験番号36、38、40お
よび45特に良好な結果を示した。これに対し、本発明
の規定する条件から外れたものの結果は好ましくなかっ
た。
【0082】(実施例4)基板として、実施例3に記載
したのと同様の溶融亜鉛めっき鋼板(GI)と55%A
l−Znめっき鋼板を使用した。一部のGIには前処理
として、市販の薬液を使用した燐酸亜鉛処理を所定の付
着量が得られるように施した(以下、符号「PB」)。
また一部の55%Al−Znには前処理として市販の薬
液を用いて塗布型クロメート処理を所定の付着量が得ら
れるように施した(以下、符号「CR」)。実施例1に
記載の顔料PY154を20重量部、バインダーとして
ポリエステル樹脂を80重量部含有する塗料を実施例3
に記載したのと同様の方法で作成し上塗り塗料とした。
同様に顔料PY154を40重量部、バインダーとして
ポリエステル樹脂を60重量部含有する塗料を実施例3
に記載したのと同様の方法で作成し下塗り塗料とした。
これらの塗料を、乾燥膜厚が下塗りは10μm、上塗り
は20μmとなるように上記前処理を施した基板に塗装
して乾燥させた。
【0083】
【表4】
【0084】上記処理金属板から長さ:150mm、
幅:200mmの試料を切り出し、実施例1に記載した
のと同様の方法で保温容器内部の温度上昇に及ぼす試料
の影響を調査し、試験開始後1時間経過した時の温度を
最高到達温度として求めた。また、上記処理金属板から
得た試験片の曲げ性と耐食性を以下の方法で調査した。
【0085】曲げ性:塗装面を外側にして23℃で18
0°曲げ加工を施し、曲げ部の塗膜におけるクラック発
生有無を10倍ルーペで観察し、クラックが認められな
い最小の板挟み枚数(T)を求め(板挟み枚数0Tは密
着曲げを意味する)、それを下記基準で評価した。 4T以下:◎、5T:○、6T:△、7T以上:×。
【0086】耐食性:JIS−Z2371に規定される
塩水噴霧試験により耐食性を評価した。試験片にめっき
鋼板素地に達するクロスカットを入れ、塩水噴霧を50
0時間施した後のカット部からの塗膜ふくれ幅(最大
値)を測定し、それを下記基準で評価した。 1mm以下:◎、2mm:○、3mm:△、4mm以
上:×。
【0087】これらの結果は表4に合わせて示した。表
4からわかるように、適切な前処理を施した試験番号5
2および55では、太陽熱反射性と共に外装用塗装金属
板としての性能(曲げ加工性、耐食性)が特に良好であ
った。
【0088】
【発明の効果】本発明の高反射性表面処理金属板は、主
として屋根などの建材用外装材として利用することがで
き、屋根の要求性能である軽量性と遮熱性に優れ、しか
も生産性が高いので安価な材料を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面処理金属板の反射性を測定する装置の断面
図である。
【図2】鋼板裏面の温度上昇状況を測定した結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
1・・・太陽光、2・・・反射層、3・・・基板、4・
・・熱電対、5・・・記録計、6・・・保温容器。
フロントページの続き (72)発明者 壱岐島 健司 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 2H042 DA01 DA02 DA10 DB04 DC01 DC04 DE00 4D075 AA01 AC14 AC23 BB24Z BB28Z BB74X BB75X BB87X CA17 DA23 DB02 DB07 DB14 DC01 EA43 EB01 EB22 EB35 EB57 EC02 EC11 EC15 EC31 4F100 AA07A AA17A AA22A AB01A AB03A AB10A AB10B AB10H AB31 AK41 AS00B AT00A CA13B CC00 DD07A DE02B EH71A EJ68A EJ69A GB07 JL02 JM02A JM02B JN06 JN06A JN06B JN30A JN30B YY00A

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 350〜2100nmの波長領域での太
    陽熱反射率(RE )が40%以上である基板表面に、8
    00〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率(R
    E/NIR )が20%以上の顔料を2〜70重量%含有する
    塗膜を備えたことを特徴とする太陽熱反射性表面処理金
    属板。
  2. 【請求項2】 350〜2100nmの波長領域での太
    陽熱反射率(RE )が40%以上の基板表面に、外層塗
    膜と1以上の内層塗膜とを備え、該外層塗膜は、800
    〜2100nmの波長領域での太陽熱反射率
    (RE/NIR )が20%以上の顔料を2〜70重量%含有
    するものであることを特徴とする太陽熱反射性表面処理
    金属板。
  3. 【請求項3】 少なくとも1の内層塗膜は、350〜2
    100nmの波長領域での太陽熱反射率(RE )が20
    %以上の顔料を2〜70重量%含有するものであること
    を特徴とする請求項2に記載の太陽熱反射性表面処理金
    属板。
  4. 【請求項4】 少なくとも1の内層塗膜は、鱗片状アル
    ミニウム顔料を2〜20重量%含有することを特徴とす
    る請求項2または3に記載の太陽熱反射性表面処理金属
    板。
  5. 【請求項5】 350〜2100nmの波長領域での太
    陽熱反射率(RE )が20%以上の顔料の含有量が2重
    量%未満である内層塗膜の厚さが10μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の太陽熱
    反射性表面処理金属板。
  6. 【請求項6】 基板が、アルミニウムを50重量%以上
    含有するめっき皮膜を備えたものであることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の太陽熱反射性表面処
    理金属板。
  7. 【請求項7】 めっき鋼板を基板とし、めっき皮膜表面
    の酸化膜の厚さが0.30μm以下であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の太陽熱反射性表面
    処理金属板。
  8. 【請求項8】 基板表面の粗さが、中心線平均粗さRa
    で0.05〜2.0μmであることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の太陽熱反射性表面処理金属
    板。
  9. 【請求項9】 基板に、塗装前処理皮膜として、金属ク
    ロム換算で5〜200mg/m2 相当のクロメート処理
    皮膜または0.2〜5.0g/m2 のリン酸塩処理皮膜
    を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記
    載の太陽熱反射性表面処理金属板。
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