JP2000277820A - 超伝導接合素子及びその製造方法 - Google Patents

超伝導接合素子及びその製造方法

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JP2000277820A
JP2000277820A JP11083243A JP8324399A JP2000277820A JP 2000277820 A JP2000277820 A JP 2000277820A JP 11083243 A JP11083243 A JP 11083243A JP 8324399 A JP8324399 A JP 8324399A JP 2000277820 A JP2000277820 A JP 2000277820A
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JP
Japan
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superconducting
layer
barrier
film
superconducting layer
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JP11083243A
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English (en)
Inventor
Tsunehiro Namigashira
経裕 波頭
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International Superconductivity Technology Center
Fujitsu Ltd
Original Assignee
International Superconductivity Technology Center
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温超伝導体を電極に用いたジョセフソン接
合を有する超伝導接合素子において、接合界面を垂直に
近い急峻な構造にしうるとともに安定して接合を形成し
うる超伝導接合素子の構造及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 基板10上に、超伝導材料に対してバリ
アとして機能するバリア材料よりなる膜12を介して形
成された超伝導層18と、超伝導層18の側壁に形成さ
れ、バリア材料よりなり、バリアとして機能するバリア
層14と、基板10上に形成され、バリア層14を介し
て超伝導層18の側壁に接合された超伝導層26とを有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温超伝導体を用
いた超伝導接合素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速・低消費電力の集積回路を目
指し、様々な超伝導接合が作成されている。
【0003】高温超伝導体を用いた従来の超伝導接合素
子について図14を用いて説明する。
【0004】SrTiO3(STO)基板110上に
は、YBCO(Yttrium Barium CopperOxiide)膜より
なる超伝導層114が形成されている。超伝導層114
上には、PBCO(Praseodymium Barium Copper Oxid
e)よりなる層間絶縁膜118が形成されている。超伝
導層114及び層間絶縁膜118は、端部が所定の角度
で傾斜するようにパターニングされている。超伝導層1
14及び層間絶縁膜118が形成されたSTO基板11
0上には、全面を覆うようにITO(In23にSnO
2を含有させたもの)よりなるバリア層120が形成さ
れている。バリア層120上には、YBCOよりなる超
伝導層122が形成されている。
【0005】こうして、傾斜面(ランプエッジ)におい
てバリア層120を介して超伝導層114、122が接
合された、ランプエッジ型ジョセフソン接合を有する超
伝導接合素子が構成されていた。
【0006】次に、図14に示す従来の超伝導接合素子
の製造方法について図15を用いて説明する。
【0007】まず、STO基板110上に、例えばレー
ザーアブレーション(Laser Ablation)法により、YB
CO膜112及びPBCO膜116を堆積する(図15
(a))。
【0008】次いで、PBCO膜116及びYBCO膜
112を、例えばArイオンミリングにより、端部の傾
斜角が例えば約60°となるようにパターニングする。
こうして、STO基板110上に、YBCO膜112よ
りなる超伝導層114と、PBCO膜116よりなる層
間絶縁膜118とを形成する(図15(b))。
【0009】次いで、全面に、例えばレーザアブレーシ
ョン法により、ITO膜を堆積する。こうして、ITO
よりなるバリア層120を形成する(図15(c))。
【0010】次いで、バリア層120上に、例えばレー
ザーアブレーション法により、YBCO膜を堆積する。
こうして、YBCOよりなる超伝導層122を形成する
(図15(d))。
【0011】このようにして、バリア層120を介して
超伝導層114、122が接合されたランプエッジ型ジ
ョセフソン接合を有する超伝導接合素子が製造されてい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】超伝導接合素子を用い
て超伝導集積回路を実現するためには、素子特性のばら
つきの少ない接合を形成することが不可欠である。ま
た、回路の集積度を向上するためにはランプエッジ部の
傾斜角度をできるだけ大きくして占有面積を小さくする
ことが望まれる。また、超伝導電流を制御する第3電極
を追加する構造も提案されているが、このような構造を
採用するためにも傾斜角度を大きくすることが望まれ
る。
【0013】しかしながら、上記従来の超伝導接合素子
では、接合界面を垂直に近い急峻な構造にしようとする
とバリア層120の堆積量が超伝導層122の形成面よ
りも極端に遅くなり、接合形成が困難となっていた。す
なわち、バリア層116を形成するための材料は一般に
スパッタ法やレーザーアブレーション法により堆積され
るが、これら成膜方法は側壁部への堆積が平面部への堆
積と比較して困難なため、側壁部(接合部)に所望の膜
厚のバリア層120を形成しようとすると超伝導層12
2の形成面上における堆積膜厚がきわめて厚くなり、接
合の実効的な面積が減少することとなっていた(図1
6)。このような傾向は接合界面を垂直に近づけるほど
に顕著となるため、上記従来の超伝導接合素子において
ランプエッジの傾斜角度を大きくすることは困難であっ
た。
【0014】本発明の目的は、高温超伝導体を電極に用
いたジョセフソン接合を有する超伝導接合素子におい
て、接合界面を垂直に近い急峻な構造にしうるとともに
安定して接合を形成しうる超伝導接合素子の構造及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基板上に、
超伝導材料に対してバリアとして機能するバリア材料よ
りなる膜を介して形成された第1の超伝導層と、前記第
1の超伝導層の側壁に形成され、前記バリア材料よりな
り、バリアとして機能するバリア層と、前記基板上に形
成され、前記バリア層を介して前記第1の超伝導層の側
壁に接合された第2の超伝導層とを有することを特徴と
する超伝導接合素子によって達成される。
【0016】また、上記の超伝導接合素子において、前
記第2の超伝導層は、前記第1の超伝導層の上方に延在
するようにしてもよい。
【0017】また、上記の超伝導接合素子において、前
記第1の超伝導層と前記第2の超伝導層との接合は、前
記第1の超伝導層と前記第2の超伝導層との接合面が前
記基板の表面に対して所定の角度で傾斜したランプエッ
ジ型接合、又は、前記第1の超伝導層と前記第2の超伝
導層との接合面が前記基板の表面に対して略垂直である
平面型接合であるようにしてもよい。
【0018】また、上記の超伝導接合素子において、前
記第1の超伝導層上及び前記第2の超伝導層上に形成さ
れ、上面が略平坦化された絶縁膜を更に有するようにし
てもよい。
【0019】また、上記の超伝導接合素子において、前
記絶縁膜上に形成された第3の超伝導層を更に有するよ
うにしてもよい。
【0020】また、上記目的は、基板上に、超伝導材料
に対してバリアとして機能するバリア材料よりなる膜を
形成する工程と、前記バリア材料よりなる膜上に、第1
の超伝導層を形成する工程と、前記第1の超伝導層をエ
ッチングして所定のパターンに成形する工程と、前記第
1の超伝導層をエッチングすることにより露出した前記
バリア材料よりなる膜をスパッタし、前記バリア材料よ
りなるバリア層を前記第1の超伝導層の側壁に形成する
工程と、前記バリア層を介して前記第1の超伝導層の側
壁部に接合された第2の超伝導層を形成する工程とを有
することを特徴とする超伝導接合素子の製造方法によっ
ても達成される。
【0021】また、上記の超伝導接合素子の製造方法に
おいて、前記バリア層は、前記第2の超伝導層の堆積前
のクリーニング工程において、前記バリア材料よりなる
膜をスパッタすることにより形成するようにしてもよ
い。
【0022】また、上記の超伝導接合素子の製造方法に
おいて、前記第1の超伝導層をパターニングする工程で
は、前記バリア材料よりなる膜が露出する前にエッチン
グを停止し、前記クリーニング工程では、前記第1の超
伝導層を完全にパターニングするとともに、前記バリア
層を形成するようにしてもよい。
【0023】また、上記の超伝導接合素子の製造方法に
おいて、前記クリーニング工程におけるバリア層の形成
は、700℃以上の高温下で行うようにしてもよい。
【0024】また、上記目的は、基板上に、第1の超伝
導層を形成する工程と、前記第1の超伝導層をエッチン
グして所定のパターンに成形する工程と、前記基板上、
前記第1の超伝導層の上面及び側壁に、超伝導材料に対
してバリアとして機能するバリア材料よりなる膜を形成
する工程と、前記バリア材料よりなる膜をスパッタし、
前記バリア材料よりなるバリア層を前記第1の超伝導層
の側壁に形成する工程と、前記バリア層を介して前記第
1の超伝導層の側壁部に接合された第2の超伝導層を形
成する工程とを有することを特徴とする超伝導接合素子
の製造方法によっても達成される。
【0025】また、上記の超伝導接合素子の製造方法に
おいて、前記基板が露出するまで前記バリア材料よりな
る膜をスパッタすることにより前記バリア層を形成する
ようにしてもよい。
【0026】また、上記の超伝導接合素子の製造方法に
おいて、前記第2の超伝導層を形成する工程の後に、表
面の凹凸を平坦化する工程を更に有するようにしてもよ
い。
【0027】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明による第
1実施形態による超伝導接合素子及びその製造方法につ
いて図1及び図2を用いて説明する。
【0028】図1は本実施形態による超伝導接合素子の
構造を示す概略図、図2は本実施形態による超伝導接合
素子の製造方法を示す工程断面図である。
【0029】はじめに、本実施形態による超伝導接合素
子の構造について図1を用いて説明する。
【0030】面方位(110)のSTO基板10上に
は、ITOよりなるバリア層14が形成されている。バ
リア層14上には、YBCOよりなる超伝導層18が形
成されている。超伝導層18上には、PBCOよりなる
層間絶縁膜22が形成されている。超伝導層18及び層
間絶縁膜22は、側壁部が例えば約60°の角度で傾斜
(ランプエッジ)するようにパターニングされている。
超伝導層18及び層間絶縁膜22の側壁部は、超伝導層
18の下部より延在するバリア層14によって覆われて
いる。バリア層14及び層間絶縁膜22上には、YBC
Oよりなる超伝導層26が形成されている。こうして、
ランプエッジ部においてバリア層14を介して超伝導層
18、26が接合された、ランプエッジ型ジョセフソン
接合を有する超伝導接合素子が構成されている。
【0031】このように、本実施形態による超伝導接合
素子は、超伝導層18の下部より延在するバリア層14
を介して超伝導層18、26が接合されていることに特
徴がある。
【0032】次いで、本実施形態による超伝導接合素子
の製造方法について図2を用いて説明する。
【0033】まず、STO(110)基板10上に、例
えばレーザーアブレーション法により、膜厚50nmの
ITO膜12と、膜厚100nmのYBCO膜16と、
膜厚100nmのPBCO膜20とを順次堆積する(図
2(a))。これら膜の堆積には、スパッタ法その他の
成膜方法を用いてもよい。
【0034】次いで、PBCO膜20上にレジスト膜を
形成する。レジスト膜としては例えばOMR83、45
cpを用い、4000rpm、20秒間の条件で回転塗
布する。
【0035】次いで、通常のリソグラフィー技術により
レジスト膜をパターニングし、レジストパターン28を
形成する(図2(b))。
【0036】次いで、レジストパターン28をマスクと
して、例えばArイオンミリングによりPBCO膜20
及びYBCO膜16をエッチングし、YBCO膜16よ
りなる超伝導層18と、PBCO膜20よりなる層間絶
縁膜22とを形成する。この際、Arイオンの照射方向
に対して基板を例えば60°傾け、パターニング後の側
壁部が60°の傾斜角度を有するようにする。なお、A
rイオンミリングの条件は、例えば、加速電圧を300
V、電流量を20mA、真空度を1×10-4Torrと
する。
【0037】YBCO膜16の下地には、バックスパッ
タされやすいITO膜12が形成されている。このた
め、PBCO膜20及びYBCO膜16がエッチングさ
れてITO膜12が表面に露出すると、Arイオンによ
ってITO膜12がバックスパッタされる。ITOは、
YBCOとは異なり側壁堆積物を形成しやすい物質であ
るため、バックスパッタされたITOはPBCO膜20
及びYBCO膜16のエッジに再付着する。これによ
り、PBCO膜20及びYBCO膜16のエッジには、
超伝導層18の下部より延在し、ITO膜12よりなる
バリア層14が形成される(図2(c))。なお、超伝
導層18の側壁部には、膜厚約10nmのバリア層14
が形成される。
【0038】次いで、レジストパターン28を除去した
後、例えばレーザーアブレーション法により、膜厚10
0nmのYBCO膜を堆積してパターニングし、YBC
Oよりなる超伝導層26を形成する(図2(d))。
【0039】このようにして、超伝導層18の下部より
延在するバリア層14を介して超伝導層18、26が接
合されたランプエッジ型ジョセフソン接合を有する超伝
導接合素子を形成する。
【0040】このように、本実施形態によれば、超伝導
層18と超伝導層26との間のバリア層14を、PBC
O膜20及びYBCO膜16のエッチングの際のITO
膜12のバックスパッタにより形成するので、超伝導層
18の側壁部にバリア層14を形成することによる接合
面積の減少を防止することができる。これにより、超伝
導接合を容易に形成することができる。
【0041】また、バックスパッタによるITOの側壁
堆積膜厚は、側壁部の傾斜角度が大きいほどに厚くな
る。したがって、接合の占有面積を縮小すべく傾斜角度
を大きくした場合であっても、容易に接合を形成するこ
とができる。
【0042】なお、上記実施形態では、接合部の傾斜角
度を60°としたランプエッジ型ジョセフソン接合を有
する超伝導接合素子を示したが、接合部の傾斜角度を9
0°とした平面型ジョセフソン接合を有する超伝導接合
素子においても同様に適用することができる。
【0043】[第2実施形態]本発明による第2実施形
態による超伝導接合素子の製造方法について図3を用い
て説明する。なお、第1実施形態による超伝導接合素子
及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付
し説明を省略し或いは簡略にする。
【0044】図3は本実施形態による超伝導接合素子の
製造方法を示す工程断面図である。
【0045】本実施形態による超伝導接合素子の製造方
法により製造される超伝導接合素子の構造は、図1に示
す第1実施形態による超伝導接合素子の構造と同様であ
る。
【0046】以下、本実施形態による超伝導接合素子の
製造方法について図3を用いて説明する。
【0047】まず、図2(a)乃至図2(b)に示す第
1実施形態による超伝導接合素子の製造方法と同様にし
て、STO(110)基板10上に、ITO膜12と、
YBCO膜16と、PBCO膜20と、レジストパター
ン28とを形成する(図3(a))。
【0048】次いで、レジストパターン28をマスクと
して、例えばArイオンミリングによりPBCO膜20
及びYBCO膜16をエッチングする。この際、YBC
O膜16のエッチングは、ITO膜12が露出する手前
で停止する(図3(b))。
【0049】次いで、レジストパターン28を除去した
後、超伝導層26を構成するYBCO膜を堆積するため
の成膜装置内に基板を導入する。
【0050】次いで、YBCO膜を堆積する前処理とし
て、ECRプラズマによるクリーニングを行う。ECR
プラズマによるクリーニングは、例えば、ガス圧をA
r:O 2=1:1、トータル圧力5×10-4Torr、
電力200Wとする。
【0051】このクリーニング処理により、YBCO膜
16がエッチングされてITO膜12が露出し、次い
で、ITO膜12がバックスパッタされる。バックスパ
ッタされたITO膜はPBCO膜20及びYBCO膜1
6のエッジに再付着する。こうして、PBCO膜20及
びYBCO膜16のエッジには、超伝導層18の下部よ
り延在し、ITO膜よりなるバリア層14が形成される
(図3(c))。
【0052】なお、YBCO膜16を完全にパターニン
グする前に成膜装置内に導入するのは、YBCO膜16
の清浄な界面により接合を形成するためである。すなわ
ち、YBCO膜16の清浄な界面の面出し、バリア層1
4の形成、超伝導層26の形成を、同一真空内で一貫し
て行うことにより、より清浄な接合界面を形成すること
ができる。また、クリーニングと同時にバリア層14を
形成することで、バリア層14の形成を例えば700℃
程度の高温下で行うことができる。これにより、バリア
層14の結晶化を促進することができ、良質のバリア層
14を形成することができる。
【0053】次いで、例えばレーザーアブレーション法
により、膜厚100nmのYBCO膜を堆積してパター
ニングし、YBCOよりなる超伝導層26を形成する
(図3(d))。
【0054】このようにして、超伝導層18の下部より
延在するバリア層14を介して超伝導層18、26が接
合されたランプエッジ型ジョセフソン接合を有する超伝
導接合素子を形成する。
【0055】このように、本実施形態によれば、超伝導
層26の堆積前処理のクリーニングによって、超伝導層
18の接合面の面出し及びバリア層14の形成を行うの
で、良質な超伝導接合を形成することができる。
【0056】なお、上記実施形態では、接合部の傾斜角
度を60°としたランプエッジ型ジョセフソン接合を有
する超伝導接合素子を示したが、接合部の傾斜角度を9
0°とした平面型ジョセフソン接合を有する超伝導接合
素子においても同様に適用することができる。
【0057】[第3実施形態]本発明による第3実施形
態による超伝導接合素子及びその製造方法について図4
及び図5を用いて説明する。なお、第1又は第2実施形
態による超伝導接合素子及びその製造方法と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にす
る。
【0058】図4は本実施形態による超伝導接合素子の
構造を示す概略図、図5は本実施形態による超伝導接合
素子の製造方法を示す工程断面図である。
【0059】はじめに、本実施形態による超伝導接合素
子の構造について図4を用いて説明する。
【0060】STO(110)基板10上には、ITO
よりなるバリア層14を介して、所定のパターンに成形
されたYBCOよりなる超伝導層18と、PBCOより
なる層間絶縁膜22とが形成されている。超伝導層18
及び層間絶縁膜22は側壁部が略垂直となるようにパタ
ーニングされており、バリア層14は、超伝導層18及
び層間絶縁膜22の側壁部にも延在している。また、S
TO基板10上には、バリア層14が形成された超伝導
層18及び層間絶縁膜22の側壁部及び層間絶縁膜22
上に延在して形成され、YBCOよりなる超伝導層26
が形成されている。こうして、側壁部においてバリア層
14を介して超伝導層18、26が接合された、平面型
ジョセフソン接合を有する超伝導接合素子が構成されて
いる。
【0061】このように、本実施形態による超伝導接合
素子は、STO基板10と超伝導層18との間にはバリ
ア層14が形成されているが、STO基板10と超伝導
層26との間にはバリア層14が形成されていないこと
に特徴がある。
【0062】次いで、本実施形態による超伝導接合素子
の製造方法について図5を用いて説明する。
【0063】まず、STO(110)基板10上に、例
えばスパッタ法により、膜厚約10nmのITO膜12
を堆積する。ITO膜12の膜厚は、後述するように、
形成すべきバリア層14の膜厚に対応して適宜調整す
る。なお、ITOやIn23などのバリア層14に適用
しうる材料は、均一な厚さの膜を形成することが超伝導
材料の場合と比較して容易である。
【0064】次いで、ITO膜12上に、例えばレーザ
ーアブレーション法により、膜厚100nmのYBCO
膜16と、膜厚100nmのPBCO膜20とを堆積す
る(図5(a))。
【0065】次いで、PBCO膜20上に、通常のリソ
グラフィー技術によりレジストパターン28を形成す
る。
【0066】次いで、レジストパターン28をマスクと
して、例えばArイオンミリングによりPBCO膜20
及びYBCO膜16をエッチングする。この際、YBC
O膜16のエッチングは、第2実施形態の場合と同様
に、ITO膜12が露出する手前で停止する(図5
(b))。
【0067】次いで、レジストパターン28を除去した
後、超伝導層26を構成するYBCO膜を堆積するため
の成膜装置内に基板を導入する。
【0068】次いで、YBCO膜を堆積する前処理とし
て、ECRプラズマによるクリーニングを行う。
【0069】このクリーニング処理により、YBCO膜
16がエッチングされてITO膜12が露出し、次い
で、ITO膜12がバックスパッタされる。バックスパ
ッタされたITO膜はPBCO膜20及びYBCO膜1
6のエッジに再付着する。こうして、PBCO膜20及
びYBCO膜16のエッジには、超伝導層18の下部よ
り延在し、ITO膜よりなるバリア層14が形成され
る。
【0070】なお、本実施形態による超伝導接合素子の
製造方法では、ITO膜12が完全にバックスパッタさ
れてSrTiO3(110)基板10が露出するまでク
リーニングを行う。バックスパッタによりPBCO膜2
0及びYBCO膜16のエッジに形成されるバリア層1
4の膜厚は、ITO膜12の膜厚に依存する。したがっ
て、ITO膜12の膜厚を予め制御しておくことで、所
望の厚さのバリア層14を形成することができる(図5
(c))。
【0071】例えば、本実施形態のように側壁部がST
O基板10の表面に対して略垂直の場合には、ITO膜
12の膜厚100%に対して膜厚約100%のバリア層
14を形成することができる。また、STO基板10の
表面に対して約60°傾斜したランプエッジの場合に
は、ITO膜12の膜厚100%に対して膜厚約50%
のバリア層14を形成することができる。本実施形態に
よる超伝導接合素子の製造ではITO膜12の膜厚を1
0nmとしているので、PBCO膜20及びYBCO膜
16のエッジには、膜厚約10nmのバリア層14が形
成される。
【0072】なお、ITO膜はSTO基板と比較してエ
ッチング速度が3.5倍程度であり、選択比を確保する
ことは容易である。
【0073】次いで、例えばレーザーアブレーション法
により、膜厚100nmのYBCO膜を堆積してパター
ニングし、YBCOよりなる超伝導層26を形成する
(図5(d))。
【0074】このようにして、超伝導層18の下部より
延在するバリア層14を介して超伝導層18、26が接
合された平面型ジョセフソン接合を有する超伝導接合素
子を形成する。
【0075】このように、本実施形態によれば、超伝導
層18と超伝導層26との間に形成されるバリア層14
の膜厚を、ITO膜12の膜厚により制御するので、バ
リア層14の厚さが均一な接合を形成することができ
る。これにより、素子のばらつきを抑えることができ
る。
【0076】なお、上記実施形態では、接合部の傾斜角
度を90°とした平面型ジョセフソン接合を有する超伝
導接合素子を示したが、接合部の傾斜角度を例えば60
°としたランプエッジ型ジョセフソン接合を有する超伝
導接合素子においても同様に適用することができる。
【0077】[第4実施形態]本発明による第4実施形
態による超伝導接合素子及びその製造方法について図6
乃至図9を用いて説明する。なお、第1乃至第3実施形
態による超伝導接合素子及びその製造方法と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略にす
る。
【0078】図6は本実施形態による超伝導接合素子の
構造を示す概略図、図7及び図8は本実施形態による超
伝導接合素子の製造方法を示す工程断面図、図9は本実
施形態による超伝導接合素子の電気特性を示すグラフで
ある。
【0079】はじめに、本実施形態による超伝導接合素
子の構造について図6を用いて説明する。
【0080】MgO基板50上には、YBCOよりなる
超伝導層54とYBCOよりなる超伝導層68とがバリ
ア層64を介して形成されている。超伝導層54上に
は、PBCOよりなる層間絶縁膜58が形成されてい
る。超伝導層68は、層間絶縁膜58上まで延在してい
る。こうして、側壁部においてバリア層64を介して超
伝導層54、68が接合された、平面型ジョセフソン接
合を有する超伝導接合素子が構成されている。
【0081】このように、本実施形態による超伝導接合
素子は、接合を構成する超伝導層54及び超伝導層68
が、ともにMgO基板30上に形成されていることに特
徴がある。
【0082】一般に、超伝導層の結晶面方位は、成長す
る下地の材料に依存する。このため、図4に示す第3実
施形態による超伝導接合素子のように、一方の超伝導層
26をSTO基板10上に形成し、他方の超伝導層18
をバリア層14上に形成すると、これら超伝導層18、
26の配向方向が互いに異なり良好な接合特性を得られ
なくなることも考えられる。そこで、本実施形態による
超伝導接合素子では、超伝導層54、68の下地材料を
ともにMgO基板50により構成することとしている。
【0083】次に、本実施形態による超伝導接合素子の
製造方法について図7及び図8を用いて説明する。
【0084】まず、MgO基板50上に、例えばレーザ
ーアブレーション法により、膜厚100nmのYBCO
膜52と、膜厚100nmのPBCO膜56とを形成す
る(図7(a))。
【0085】次いで、PBCO膜56上に、通常のリソ
グラフィー技術により、レジストパターン60を形成す
る。
【0086】次いで、レジストパターン60をマスクと
して、例えばArイオンミリングにより、PBCO膜5
6及びYBCO膜52をエッチングし、YBCO膜52
よりなる超伝導層54と、PBCO膜56よりなる層間
絶縁膜58とを形成する(図7(b))。
【0087】次いで、レジストパターン60を除去した
後、全面に、例えばスパッタ法により、膜厚約10nm
のIn23膜62を形成する(図7(c))。
【0088】次いで、超伝導層68を構成するYBCO
膜を堆積するための成膜装置内に基板を導入する。
【0089】次いで、YBCO膜を堆積する前処理とし
て、ECRプラズマによるクリーニングを行う。
【0090】このクリーニング処理により、MgO基板
50上のIn23膜62及び層間絶縁膜58上のIn2
3膜62がバックスパッタされる。バックスパッタさ
れたIn23膜62は超伝導層54及び層間絶縁膜58
のエッジに再付着する。こうして、超伝導層54及び層
間絶縁膜58のエッジには、In23よりなるバリア層
64が形成される(図8(a))。
【0091】このように、本実施形態による超伝導接合
素子の製造方法では、スパッタ法によるIn23膜62
の堆積と、バックスパッタによるIn23膜62の再付
着によりIn23よりなるバリア層64を形成する。し
たがって、バリア層64にピンホールが導入される確率
を低減することができる。これにより、良質な接合を実
現することができる。
【0092】また、MgO基板50が露出するまでバッ
クスパッタすることによりバリア層64を形成するの
で、第3実施形態に示したように、バリア層64膜厚の
制御性を高めることができる。また、超伝導層54と超
伝導層68との間の接合面積が減少することもない。
【0093】次いで、例えばレーザーアブレーション法
により、膜厚100nmのYBCO膜を堆積してパター
ニングし、超伝導層68を形成する(図8(b))。
【0094】このようにして、バリア層42を介して超
伝導層34、46が接合された平面型ジョセフソン接合
を有する超伝導接合素子を形成する。
【0095】図9は、本実施形態による超伝導接合素子
の製造方法により形成した接合幅6μmの超伝導接合素
子におけるI−V特性を示すグラフである。図示するよ
うに、本実施形態による超伝導接合素子は、従来のラン
プエッジ型ジョセフソン接合を有する超伝導接合素子と
遜色のない電気特性を有している。
【0096】このように、本実施形態によれば、超伝導
層34と超伝導層46とを同一の下地上に形成し、且
つ、バリア層42をスパッタ法及びバックスパッタによ
り形成するので、良質な超伝導接合を形成することがで
きる。
【0097】なお、上記実施形態では、接合部の傾斜角
度を90°とした平面型ジョセフソン接合を有する超伝
導接合素子を示したが、接合部の傾斜角度を例えば60
°としたランプエッジ型ジョセフソン接合を有する超伝
導接合素子においても同様に適用することができる。
【0098】[第5実施形態]本発明による第5実施形
態による超伝導接合素子及びその製造方法について図1
0及び図11を用いて説明する。なお、第1乃至第4実
施形態による超伝導接合素子及びその製造方法と同様の
構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略
にする。
【0099】図10は本実施形態による超伝導接合素子
の構造を示す概略図、図11は本実施形態による超伝導
接合素子の製造方法を示す工程断面図である。
【0100】本実施形態では、超伝導接合素子により集
積回路を構成することを考慮し、素子表面が平坦化され
た超伝導接合素子及びその製造方法を提供する。このよ
うに超伝導接合素子を構成することで、上層に配線層等
を形成して素子間を接続することがきわめて容易とな
る。
【0101】はじめに、本実施形態による超伝導接合素
子の構造について図9を用いて説明する。
【0102】本実施形態による超伝導接合素子は、図1
0に示すように、図4に示す第3実施形態による超伝導
接合素子の上面が、略平坦化されていることに特徴があ
る。
【0103】次に、本実施形態による超伝導接合素子の
製造方法について図11を用いて説明する。
【0104】まず、図5(a)乃至図5(c)に示す第
3実施形態による超伝導接合素子の製造方法と同様にし
て、STO基板10上に、バリア層14、超伝導層1
8、層間絶縁膜22を形成する(図11(a))。
【0105】次いで、全面に、例えばレーザーアブレー
ション法により膜厚110nmのYBCO膜と膜厚10
0nmのPBCO膜とを堆積してパターニングし、YB
COよりなる超伝導層26と及びPBCOよりなる層間
絶縁膜32とを形成する(図11(b))。
【0106】次いで、全面に、スピンコート法により膜
厚100nmのレジスト膜34を塗布する(図11
(c))。
【0107】次いで、Arイオンミリングにより、レジ
スト膜34がすべて除去されるまでバックエッチングを
行う。バックエッチングの条件は、例えば、加速電圧を
300V、電流量を20mA、時間を30分とする。
【0108】次いで、バックエッチング後の層間絶縁膜
22上面が略平坦になるまでレジスト膜の塗布とバック
エッチングとを繰り返す。なお、本実施形態による膜厚
条件では、レジスト膜(OMR83)の塗布とバックエ
ッチングとを2回行うことにより、素子表面を略平坦化
することができる。
【0109】なお、本実施形態による超伝導接合素子で
は垂直に近い接合面を形成しているため、接合上に突き
出す余分な構造を、傾斜が緩い場合と比較してシャープ
に浮き上がらせることができる。その結果、薄いレジス
ト膜を塗布した場合に平坦に塗布することが容易とな
り、バックエッチングによって突起部分を選択的にエッ
チングして平坦な構造を作成することができる。
【0110】こうして、上面が略平坦化された超伝導接
合素子を形成する(図11(d))。
【0111】このように、本実施形態によれば、超伝導
接合素子の上面を容易に平坦化することができるので、
その上層に配線層等の形成が必要とされる集積回路等を
構成するうえできわめて有効である。
【0112】なお、上記実施形態では、第3実施形態に
よる超伝導接合素子の表面を平坦化する場合を示した
が、第1、第2、第4実施形態による超伝導接合素子に
おいても同様に適用することができる。
【0113】[第6実施形態]本発明による第6実施形
態による超伝導接合素子及びその製造方法について図1
2及び図13を用いて説明する。なお、第1乃至第5実
施形態による超伝導接合素子及びその製造方法と同様の
構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡略
にする。
【0114】図12は本実施形態による超伝導接合素子
の構造を示す概略図、図13は本実施形態による超伝導
接合素子の製造方法を示す工程断面図である。
【0115】本実施形態では、第5実施形態による超伝
導接合素子及びその製造方法を利用し、超伝導層18と
超伝導層26との間を流れる超伝導電流を制御する第3
電極を有する超伝導接合素子及びその製造方法を示す。
【0116】はじめに、本実施形態による超伝導接合素
子について図12を用いて説明する。 本実施形態によ
る超伝導接合素子は、図9に示す第5実施形態による超
伝導接合素子上に、層間絶縁膜36を介して超伝導層3
8が更に形成されていることに特徴がある。このように
超伝導層38を設けることにより、超伝導層38に所定
のバイアスを印加することでバリア層14を介して超伝
導層18と超伝導層26との間を流れる超伝導電流を制
御することができる。
【0117】次に、本実施形態による超伝導接合素子の
製造方法について図13を用いて説明する。
【0118】まず、図11(a)乃至図11(d)に示
す第5実施形態による超伝導接合素子の製造方法と同様
にして、超伝導接合素子の上面を平坦化する(図13
(a))。
【0119】次いで、例えばレーザーアブレーション法
により、膜厚100nmのPBCO膜を堆積する。こう
して、PBCOよりなる層間絶縁膜36を形成する。
【0120】次いで、層間絶縁膜36上に、例えばレー
ザーアブレーション法により膜厚100nmのYBCO
膜を堆積してパターニングし、YBCOよりなる超伝導
層38を形成する(図13(b))。
【0121】こうして、超伝導電流を制御する第3電極
を有する超伝導接合素子を形成する。
【0122】このように、本実施形態によれば、超伝導
接合素子の上面が平坦化されているので、超伝導電流を
制御する第3電極を有する超伝導接合素子を容易に形成
することができる。
【0123】なお、本実施形態では、図4に示す第3実
施形態による超伝導接合素子に第3電極を設けたが、他
の実施形態による超伝導接合素子においても同様に適用
することができる。
【0124】[変形実施形態]本発明は、上記実施形態
に限らず種々の変形が可能である。
【0125】例えば、上記実施形態では高温超伝導材料
としてYBCOを適用した超伝導接合素子を例に説明し
たが、他の超伝導材料、例えばBSCCO(Bismuth St
rontium Cobalt Copper oxide)を用いた超伝導接合素
子においても同様に適用することができる。
【0126】また、上記実施形態では、バリア層として
は、ITO又はIn23を適用する例を示したが、IT
OやIn23に限られるものではない。バリア層として
は、700°以上の熱処理に耐えることができる酸化物
材料であれば適用することが可能であり、具体的には、
LSAT(Lanthanum Strontium Aluminum TantalumOxi
de)、PBCO、CeO2、LaGaOなどを適用する
ことができる。なお、バックスパッタによる側壁膜形成
の観点からは、ITOやIn23が制御性の面で優れて
いる。
【0127】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、2つの超
伝導層がバリア層を介して接合された超伝導接合素子に
おいて、バリア材料よりなる膜を堆積してバックスパッ
タすることにより超伝導層の側壁にバリア層を形成する
ので、従来の超伝導接合素子のようにバリア層を形成す
ることにより接合面積が減少することはない。また、バ
リア材料よりなる膜をすべてバックスパッタすること
で、バリア層を制御性よく形成することができる。これ
により、超伝導接合を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による超伝導接合素子の
構造を示す概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態による超伝導接合素子の
製造方法を示す工程断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態による超伝導接合素子の
製造方法を示す工程断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態による超伝導接合素子の
構造を示す概略図である。
【図5】本発明の第3実施形態による超伝導接合素子の
製造方法を示す工程断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態による超伝導接合素子の
構造を示す概略図である。
【図7】本発明の第4実施形態による超伝導接合素子の
製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図8】本発明の第4実施形態による超伝導接合素子の
製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図9】本発明の第4実施形態による超伝導接合素子の
電流−電圧特性を示すグラフである。
【図10】本発明の第5実施形態による超伝導接合素子
の構造を示す概略図である。
【図11】本発明の第5実施形態による超伝導接合素子
の製造方法を示す工程断面図である。
【図12】本発明の第6実施形態による超伝導接合素子
の構造を示す概略図である。
【図13】本発明の第6実施形態による超伝導接合素子
の製造方法を示す工程断面図である。
【図14】従来の超伝導接合素子の構造を示す概略図で
ある。
【図15】従来の超伝導接合素子の製造方法を示す工程
断面図である。
【図16】従来の超伝導接合素子の課題を説明する図で
ある。
【符号の説明】
10…STO基板 12…ITO膜 14…バリア層 16…YBCO膜 18…超伝導層 20…PBCO膜 22…層間絶縁膜 26…超伝導層 28…レジストパターン 32…層間絶縁膜 34…レジスト膜 36…層間絶縁膜 38…超伝導層 50…MgO基板 52…YBCO膜 54…超伝導層 56…PBCO膜 58…層間絶縁膜 60…レジストパターン 62…In23膜 64…バリア層 68…超伝導層 110…STO基板 112…YBCO膜 114…超伝導層 116…PBCO膜 118…層間絶縁膜 120…バリア層 122…超伝導層
フロントページの続き Fターム(参考) 4M113 AA06 AA16 AA24 AA25 AA33 AA37 AD35 AD36 AD37 AD67 AD68 BA04 BA29 BB07 BC04 BC17 BC20 CA34 CA35

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、超伝導材料に対してバリアと
    して機能するバリア材料よりなる膜を介して形成された
    第1の超伝導層と、 前記第1の超伝導層の側壁に形成され、前記バリア材料
    よりなり、バリアとして機能するバリア層と、 前記基板上に形成され、前記バリア層を介して前記第1
    の超伝導層の側壁に接合された第2の超伝導層とを有す
    ることを特徴とする超伝導接合素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超伝導接合素子におい
    て、 前記第2の超伝導層は、前記第1の超伝導層の上方に延
    在することを特徴とする超伝導接合素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の超伝導接合素子に
    おいて、 前記第1の超伝導層と前記第2の超伝導層との接合は、
    前記第1の超伝導層と前記第2の超伝導層との接合面が
    前記基板の表面に対して所定の角度で傾斜したランプエ
    ッジ型接合、又は、前記第1の超伝導層と前記第2の超
    伝導層との接合面が前記基板の表面に対して略垂直であ
    る平面型接合であることを特徴とする超伝導接合素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    超伝導接合素子において、 前記第1の超伝導層上及び前記第2の超伝導層上に形成
    され、上面が略平坦化された絶縁膜を更に有することを
    特徴とする超伝導接合素子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超伝導接合素子におい
    て、 前記絶縁膜上に形成された第3の超伝導層を更に有する
    ことを特徴とする超伝導接合素子。
  6. 【請求項6】 基板上に、超伝導材料に対してバリアと
    して機能するバリア材料よりなる膜を形成する工程と、 前記バリア材料よりなる膜上に、第1の超伝導層を形成
    する工程と、 前記第1の超伝導層をエッチングして所定のパターンに
    成形する工程と、 前記第1の超伝導層をエッチングすることにより露出し
    た前記バリア材料よりなる膜をスパッタし、前記バリア
    材料よりなるバリア層を前記第1の超伝導層の側壁に形
    成する工程と、 前記バリア層を介して前記第1の超伝導層の側壁部に接
    合された第2の超伝導層を形成する工程とを有すること
    を特徴とする超伝導接合素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の超伝導接合素子の製造方
    法において、 前記バリア層は、前記第2の超伝導層の堆積前のクリー
    ニング工程において、前記バリア材料よりなる膜をスパ
    ッタすることにより形成することを特徴とする超伝導接
    合素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の超伝導接合素子の製造方
    法において、 前記第1の超伝導層をパターニングする工程では、前記
    バリア材料よりなる膜が露出する前にエッチングを停止
    し、 前記クリーニング工程では、前記第1の超伝導層を完全
    にパターニングするとともに、前記バリア層を形成する
    ことを特徴とする超伝導接合素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載の超伝導接合素子の
    製造方法において、 前記クリーニング工程におけるバリア層の形成は、70
    0℃以上の高温下で行うことを特徴とする超伝導接合素
    子の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板上に、第1の超伝導層を形成する
    工程と、 前記第1の超伝導層をエッチングして所定のパターンに
    成形する工程と、 前記基板上、前記第1の超伝導層の上面及び側壁に、超
    伝導材料に対してバリアとして機能するバリア材料より
    なる膜を形成する工程と、 前記バリア材料よりなる膜をスパッタし、前記バリア材
    料よりなるバリア層を前記第1の超伝導層の側壁に形成
    する工程と、 前記バリア層を介して前記第1の超伝導層の側壁部に接
    合された第2の超伝導層を形成する工程とを有すること
    を特徴とする超伝導接合素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項6乃至10のいずれか1項に記
    載の超伝導接合素子の製造方法において、 前記基板が露出するまで前記バリア材料よりなる膜をス
    パッタすることにより前記バリア層を形成することを特
    徴とする超伝導接合素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項6乃至11のいずれか1項に記
    載の超伝導接合素子の製造方法において、 前記第2の超伝導層を形成する工程の後に、表面の凹凸
    を平坦化する工程を更に有することを特徴とする超伝導
    接合素子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101090A (ja) * 2001-09-20 2003-04-04 Fujitsu Ltd 高集積超伝導回路の製造方法
CN115440877A (zh) * 2022-03-24 2022-12-06 合肥本源量子计算科技有限责任公司 超导电路、量子芯片及超导电路的制备方法

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