JP2827572B2 - 層状超伝導体回路とその製造方法 - Google Patents
層状超伝導体回路とその製造方法Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/01—Manufacture or treatment
- H10N60/0912—Manufacture or treatment of Josephson-effect devices
- H10N60/0941—Manufacture or treatment of Josephson-effect devices comprising high-Tc ceramic materials
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/10—Junction-based devices
- H10N60/12—Josephson-effect devices
- H10N60/124—Josephson-effect devices comprising high-Tc ceramic materials
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はペロブスカイト構造の酸
化物超伝導体を用いた配線とジョセフソン接合を有する
層状超伝導体回路とその製造方法に関する。
化物超伝導体を用いた配線とジョセフソン接合を有する
層状超伝導体回路とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の酸化物超伝導体配線部上にジョセ
フソン接合を形成した構造の層状超伝導体回路が、例え
ば1990年発行のアプライド・フィジックス・レター
ズ誌,56巻,15号,1488ページ(Applie
d Physics Letters,Vol.56,
No.15,p1488,1990)に述べられてい
る。すなわち、酸化物超伝導体配線部とジョセフソン接
合の下部電極とは同じ配向性を有した膜で形成されてい
た。またその製造方法も、配線部の一部を下部電極と共
用するか単に互いに積層しただけのものであった。
フソン接合を形成した構造の層状超伝導体回路が、例え
ば1990年発行のアプライド・フィジックス・レター
ズ誌,56巻,15号,1488ページ(Applie
d Physics Letters,Vol.56,
No.15,p1488,1990)に述べられてい
る。すなわち、酸化物超伝導体配線部とジョセフソン接
合の下部電極とは同じ配向性を有した膜で形成されてい
た。またその製造方法も、配線部の一部を下部電極と共
用するか単に互いに積層しただけのものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ペロブスカイト構造の
酸化物超伝導体においては、ab面に沿ったコヒーレン
ス長ξabは、c軸方向に沿ったコヒーレンス長ξc と、
ξab>ξc の関係がある。ジョセフソン接合を形成する
場合弱接合部の設計,余裕度が大きくなることから、弱
接合部の両側垂直方向にab面が延びていることが望ま
しい。一方、ab面内を流れる最大超伝導電流密度jab
はc軸方向に沿って流れる同密度jc とjab>jc の関
係があるので、電流余裕度が大きくなることから配線部
はab面に延びて形成した方が望ましい。すなわち、配
線部と接合部とが積層した構造で従来技術により形成す
ると、接合部の設計余裕度,もしくは配線部の電流余裕
度のいずれかを犠牲にしなければならなかった。
酸化物超伝導体においては、ab面に沿ったコヒーレン
ス長ξabは、c軸方向に沿ったコヒーレンス長ξc と、
ξab>ξc の関係がある。ジョセフソン接合を形成する
場合弱接合部の設計,余裕度が大きくなることから、弱
接合部の両側垂直方向にab面が延びていることが望ま
しい。一方、ab面内を流れる最大超伝導電流密度jab
はc軸方向に沿って流れる同密度jc とjab>jc の関
係があるので、電流余裕度が大きくなることから配線部
はab面に延びて形成した方が望ましい。すなわち、配
線部と接合部とが積層した構造で従来技術により形成す
ると、接合部の設計余裕度,もしくは配線部の電流余裕
度のいずれかを犠牲にしなければならなかった。
【0004】本発明の目的は、超伝導配線の電流密度を
最大にし,かつ超伝導配線上に形成したジョセフソン接
合の設計余裕度を最大にする下部電極の配向性を有する
層状超伝導体回路の構造とその製造方法を提供すること
にある。
最大にし,かつ超伝導配線上に形成したジョセフソン接
合の設計余裕度を最大にする下部電極の配向性を有する
層状超伝導体回路の構造とその製造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の層状超伝導体回
路の第1の態様は、ペロブスカイト構造を有してab面
内に延びる酸化物超伝導体配線部に接続したジョセフソ
ン接合を有する層状超伝導体回路において、配線部内に
埋め込まれて配線部のab面に対して直交するab面を
有する酸化物超伝導体からなる下部電極と、配線部のa
b面の垂直断面,および下部電極のab面の垂直断面か
ら傾いて配線部と下部電極とが接触する1つ以上の平面
と、を有している。
路の第1の態様は、ペロブスカイト構造を有してab面
内に延びる酸化物超伝導体配線部に接続したジョセフソ
ン接合を有する層状超伝導体回路において、配線部内に
埋め込まれて配線部のab面に対して直交するab面を
有する酸化物超伝導体からなる下部電極と、配線部のa
b面の垂直断面,および下部電極のab面の垂直断面か
ら傾いて配線部と下部電極とが接触する1つ以上の平面
と、を有している。
【0006】本発明の層状超伝導体回路の第2の態様
は、配線部内に埋め込まれて配線部のab面に対して直
交するab面を有する酸化物超伝導体からなる下部電極
と、配線部のab面の垂直断面,および下部電極のab
面の垂直断面から傾いて配線部と下部電極とが接触する
連続した曲面と、を有している。
は、配線部内に埋め込まれて配線部のab面に対して直
交するab面を有する酸化物超伝導体からなる下部電極
と、配線部のab面の垂直断面,および下部電極のab
面の垂直断面から傾いて配線部と下部電極とが接触する
連続した曲面と、を有している。
【0007】本発明の層状超伝導体回路の製造方法は、
ペロブスカイト構造を有してab面内に延びる酸化物超
伝導体配線部に接続したジョセフソン接合を有する層状
超伝導体回路の製造方法において、配線部の一部を等方
性エッチングして配線部内にab面の垂直断面から傾い
た傾斜断面を形成する工程と、傾斜断面表面で配線部の
ab面と直交するab面を有する酸化物超伝導体からな
る下部電極を形成する工程と、を有している。
ペロブスカイト構造を有してab面内に延びる酸化物超
伝導体配線部に接続したジョセフソン接合を有する層状
超伝導体回路の製造方法において、配線部の一部を等方
性エッチングして配線部内にab面の垂直断面から傾い
た傾斜断面を形成する工程と、傾斜断面表面で配線部の
ab面と直交するab面を有する酸化物超伝導体からな
る下部電極を形成する工程と、を有している。
【0008】
【作用】ペロブスカイト構造を有する酸化物超伝導体に
おいては、ab面内のコヒーレンス長ξab,同最大超伝
導電流密度jabとc軸方向のコヒーレンス長ξc ,同最
大超伝導電流密度jc との間には、ξab>ξc ,および
jab>jc の関係がある。すなわち、配線部および接合
部では、ab面内に電流を流すことがそれぞれの電気的
余裕を最大限生かすことになる。今考えているab面内
方向の電流は、ab面に垂直な断面から傾いた傾斜断面
上に全て流出してくる。すなわち、配線部のab面に対
して垂直なab面を有する下部電極が配線部内に埋め込
まれ、互いにそれぞれのab面の垂直断面から傾いた少
なくとも1つの傾斜断面平面で接触させることにより、
ab面内の最大超伝導電流密度およびコヒーレンス長を
連続的に受け継いだまま電流の方向を配線部の垂直方向
に曲げることが可能となる。
おいては、ab面内のコヒーレンス長ξab,同最大超伝
導電流密度jabとc軸方向のコヒーレンス長ξc ,同最
大超伝導電流密度jc との間には、ξab>ξc ,および
jab>jc の関係がある。すなわち、配線部および接合
部では、ab面内に電流を流すことがそれぞれの電気的
余裕を最大限生かすことになる。今考えているab面内
方向の電流は、ab面に垂直な断面から傾いた傾斜断面
上に全て流出してくる。すなわち、配線部のab面に対
して垂直なab面を有する下部電極が配線部内に埋め込
まれ、互いにそれぞれのab面の垂直断面から傾いた少
なくとも1つの傾斜断面平面で接触させることにより、
ab面内の最大超伝導電流密度およびコヒーレンス長を
連続的に受け継いだまま電流の方向を配線部の垂直方向
に曲げることが可能となる。
【0009】また、配線部のab面に対して垂直なab
面を有する下部電極が配線部に埋め込まれ、互いにそれ
ぞれのab面の垂直断面から傾いた連続した曲面で接触
させることにより、ab面内の最大超伝導電流密度およ
びコヒーレンス長を連続的に受け継いだまま電流の方向
を配線部の垂直方向に曲げることが可能となる。
面を有する下部電極が配線部に埋め込まれ、互いにそれ
ぞれのab面の垂直断面から傾いた連続した曲面で接触
させることにより、ab面内の最大超伝導電流密度およ
びコヒーレンス長を連続的に受け継いだまま電流の方向
を配線部の垂直方向に曲げることが可能となる。
【0010】上述の2つの態様の層状超伝導体回路を実
現するために、酸化物超伝導体配線の一部を等方性エッ
チング法による除去を行なった。その結果、エッチング
マスク直下ほど酸化物超伝導体のサイドエッチ量が大き
く、ab面に対して垂直断面から傾いた傾斜電面が配線
部内に形成された。この断面上に接して、配線部ab面
の垂直方向にab面配向した下部電極を形成すると、a
b面内の最大超伝導電流密度およびコヒーレンス長を連
続的に受け継いだまま電流の方向を配線部の垂直方向に
曲げることが可能となる。
現するために、酸化物超伝導体配線の一部を等方性エッ
チング法による除去を行なった。その結果、エッチング
マスク直下ほど酸化物超伝導体のサイドエッチ量が大き
く、ab面に対して垂直断面から傾いた傾斜電面が配線
部内に形成された。この断面上に接して、配線部ab面
の垂直方向にab面配向した下部電極を形成すると、a
b面内の最大超伝導電流密度およびコヒーレンス長を連
続的に受け継いだまま電流の方向を配線部の垂直方向に
曲げることが可能となる。
【0011】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
る。
【0012】図1は本発明の第1の実施例の層状超伝導
体回路を説明するための図であり、分図(a)は平面
図,分図(b)は分図(a)のAA線断面図である。
体回路を説明するための図であり、分図(a)は平面
図,分図(b)は分図(a)のAA線断面図である。
【0013】例えば、SrTiO3 基板1上に、主表面
がab面となる配線部2が設けられている。配線部2は
例えばYB2 Cu3 O6.9 膜から構成され、幅は10μ
m,膜厚は500nm程度である。配線部2の一部を横
断してab面の垂直断面から例えば60°傾斜した面上
に、下部電極3が設けられている。下部電極3も例えば
YB2 Cu3 O6.9 の組成を有し、配線部2のab面と
直交するab面を有している。下部電極3の主表面に
は、例えば膜厚1nmのSiO2 膜からなるトンネル障
壁4が設けられ、トンネル障壁4を介して、例えば膜厚
200nmのNb膜からなる上部電極5が設けられてい
る。配線部2,および下部電極3の側面は絶縁膜(図示
せず)で覆われている。トンネル障壁4には、常伝導体
金属,半導体等を用いることもできる。上部電極5には
酸化物超伝導体を用いることもできる。更に、傾斜面は
配線部2を横断せずに配線部2内に含まれていねもよ
い。
がab面となる配線部2が設けられている。配線部2は
例えばYB2 Cu3 O6.9 膜から構成され、幅は10μ
m,膜厚は500nm程度である。配線部2の一部を横
断してab面の垂直断面から例えば60°傾斜した面上
に、下部電極3が設けられている。下部電極3も例えば
YB2 Cu3 O6.9 の組成を有し、配線部2のab面と
直交するab面を有している。下部電極3の主表面に
は、例えば膜厚1nmのSiO2 膜からなるトンネル障
壁4が設けられ、トンネル障壁4を介して、例えば膜厚
200nmのNb膜からなる上部電極5が設けられてい
る。配線部2,および下部電極3の側面は絶縁膜(図示
せず)で覆われている。トンネル障壁4には、常伝導体
金属,半導体等を用いることもできる。上部電極5には
酸化物超伝導体を用いることもできる。更に、傾斜面は
配線部2を横断せずに配線部2内に含まれていねもよ
い。
【0014】図2は本実施例に係わる層状超伝導体回路
の製造方法を説明するための工程順の断面図である。
の製造方法を説明するための工程順の断面図である。
【0015】まず、例えば(100)面を主表面とする
SrTiO3 基板1上に、基板温度400℃の下でYB
2 Cu3 O6.9 を真空蒸着し、主表面がab面となる膜
厚500nm程度の配線部2を形成する。続いて、配線
部2表面に接合形成部7の開口部を有するレジストマス
ク6を形成する〔図2(a)〕。
SrTiO3 基板1上に、基板温度400℃の下でYB
2 Cu3 O6.9 を真空蒸着し、主表面がab面となる膜
厚500nm程度の配線部2を形成する。続いて、配線
部2表面に接合形成部7の開口部を有するレジストマス
ク6を形成する〔図2(a)〕。
【0016】次に、例えばCCl2 F4 ガス,15P
a,電力密度0.16W/cm2 下のプラズマ放電中で
の反応性イオンエッチング法を用いて、配線部2の露出
部を等方的にエッチングする。その結果、レジストマス
ク6の開口部下に約60°の傾斜角を有する傾斜断面8
が形成される〔図2(b)〕。
a,電力密度0.16W/cm2 下のプラズマ放電中で
の反応性イオンエッチング法を用いて、配線部2の露出
部を等方的にエッチングする。その結果、レジストマス
ク6の開口部下に約60°の傾斜角を有する傾斜断面8
が形成される〔図2(b)〕。
【0017】その後、レジストマスク7を除去し、例え
ばYB2 Cu3 O6.9 のスパッタ蒸着により、配線部2
のab面と垂直なab面を有する配向性の膜厚500n
mの下部電極3を形成する〔図2(c)〕。
ばYB2 Cu3 O6.9 のスパッタ蒸着により、配線部2
のab面と垂直なab面を有する配向性の膜厚500n
mの下部電極3を形成する〔図2(c)〕。
【0018】次に、全面にポジ型のレジストをスピンコ
ートして下部電極3の窪みを埋め込んだ後、アルゴンガ
スによるエッチバックを行ない、主表面を平坦化する
〔図2(d)〕。
ートして下部電極3の窪みを埋め込んだ後、アルゴンガ
スによるエッチバックを行ない、主表面を平坦化する
〔図2(d)〕。
【0019】次に、全面に絶縁膜(図示せず)の堆積,
これのエッチバックによる平坦化を行ない、配線部2,
および下部電極3の側面を絶縁膜により覆う。続いて、
全面に例えば膜厚1nmのSiO2 膜,例えば膜厚20
0nmのNb膜を連続的にスパッタ蒸着し、反応性イオ
ンエッチングによる異方性エッチングを行ない、下部電
極3上にトンネル障壁4,上部電極5を形成する〔図2
(e)〕。
これのエッチバックによる平坦化を行ない、配線部2,
および下部電極3の側面を絶縁膜により覆う。続いて、
全面に例えば膜厚1nmのSiO2 膜,例えば膜厚20
0nmのNb膜を連続的にスパッタ蒸着し、反応性イオ
ンエッチングによる異方性エッチングを行ない、下部電
極3上にトンネル障壁4,上部電極5を形成する〔図2
(e)〕。
【0020】図3は本発明の第2の実施例の層状超伝導
体回路を説明するための図であり、分図(a)は平面
図、分図(b),(c)は分図(a)のBB線,CC線
断面図である。
体回路を説明するための図であり、分図(a)は平面
図、分図(b),(c)は分図(a)のBB線,CC線
断面図である。
【0021】例えば、SrTiO3 基板1上に、主表面
がab面となる配線部2が設けられている。配線部2は
例えばYB2 Cu3 O6.9 膜から構成され、幅は10μ
m,膜厚は500nm程度である。配線部2内には例え
ば側面がab面の垂直断面から45°傾斜した円錐状の
窪みが設けられ、この窪み内には下部電極3が設けられ
ている。下部電極3も例えばYB2 Cu3 O6.9 の組成
を有し、配線部2のab面と直交するab面を有してい
る。下部電極3の主表面には、例えば膜厚1nmのSi
O2 膜からなるトンネル障壁4が設けられ、トンネル障
壁4を介して、例えば膜厚200nmのNb膜からなる
上部電極5が設けられている。配線部2表面,および下
部電極3におけるトンネル障壁4が設けられていない表
面は、絶縁膜9で覆われている。トンネル障壁4には、
常伝導体金属,半導体等を用いることもできる。上部電
極5には酸化物超伝導体を用いることもできる。また、
配線部2に設けられた窪みは円錐状でなくてもよく、任
意の曲線で囲まれた部分を上面とする錐であればよい。
なお、本実施例ではトンネル障壁4が接合部のみに形成
されているが、配線部2表面,および下部電極3表面全
面にトンネル障壁を形成して全面に絶縁膜を形成した
後、接合部のみ絶縁膜を除去し、上部電極5を形成して
もよい。
がab面となる配線部2が設けられている。配線部2は
例えばYB2 Cu3 O6.9 膜から構成され、幅は10μ
m,膜厚は500nm程度である。配線部2内には例え
ば側面がab面の垂直断面から45°傾斜した円錐状の
窪みが設けられ、この窪み内には下部電極3が設けられ
ている。下部電極3も例えばYB2 Cu3 O6.9 の組成
を有し、配線部2のab面と直交するab面を有してい
る。下部電極3の主表面には、例えば膜厚1nmのSi
O2 膜からなるトンネル障壁4が設けられ、トンネル障
壁4を介して、例えば膜厚200nmのNb膜からなる
上部電極5が設けられている。配線部2表面,および下
部電極3におけるトンネル障壁4が設けられていない表
面は、絶縁膜9で覆われている。トンネル障壁4には、
常伝導体金属,半導体等を用いることもできる。上部電
極5には酸化物超伝導体を用いることもできる。また、
配線部2に設けられた窪みは円錐状でなくてもよく、任
意の曲線で囲まれた部分を上面とする錐であればよい。
なお、本実施例ではトンネル障壁4が接合部のみに形成
されているが、配線部2表面,および下部電極3表面全
面にトンネル障壁を形成して全面に絶縁膜を形成した
後、接合部のみ絶縁膜を除去し、上部電極5を形成して
もよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、層状超伝
導体回路において超伝導配線の電流密度を最大にし、か
つ超伝導配線上に形成したジョセフソン接合の設計余裕
度を最大にする配向性を有する下部電極の実現を可能に
する。
導体回路において超伝導配線の電流密度を最大にし、か
つ超伝導配線上に形成したジョセフソン接合の設計余裕
度を最大にする配向性を有する下部電極の実現を可能に
する。
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための平面図
および断面図である。
および断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係わる層状超伝導体回
路の製造方法を説明するための断面図である。
路の製造方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例を説明するための平面図
および断面図である。
および断面図である。
1 基板 2 配線部 3 下部電極 4 トンネル障壁 5 上部電極 6 レジストマスク 7 接合形成部 8 傾斜断面 9 絶縁膜
Claims (3)
- 【請求項1】 ペロブスカイト構造を有してab面内に
延びる酸化物超伝導体配線部に接続したジョセフソン接
合を有する層状超伝導体回路において、前記配線部内に
埋め込まれ、前記配線部のab面に対して直交するab
面を有する酸化物超伝導体からなる下部電極と、前記配
線部のab面の垂直断面,および前記下部電極のab面
の垂直断面から傾いて、前記配線部と前記下部電極とが
接触する1つ以上の平面と、を有することを特徴とする
層状超伝導体回路。 - 【請求項2】 ペロブスカイト構造を有してab面内に
延びる酸化物超伝導体配線部に接続したジョセフソン接
合を有する層状超伝導体回路において、前記配線部内に
埋め込まれ、前記配線部のab面に対して直交するab
面を有する酸化物超伝導体からなる下部電極と、前記配
線部のab面の垂直断面,および前記下部電極のab面
の垂直断面から傾いて、前記配線部と前記下部電極とが
接触する連続した曲面と、を有することを特徴とする層
状超伝導体回路。 - 【請求項3】 ペロブスカイト構造を有してab面内に
延びる酸化物超伝導体配線部に接続したジョセフソン接
合を有する層状超伝導体回路の製造方法において、前記
配線部の一部を等方性エッチングして前記配線部内にa
b面の垂直断面から傾いた傾斜断面を形成する工程と、
前記傾斜断面表面で前記配線部のab面と直交するab
面を有する酸化物超伝導体からなる下部電極を形成する
工程と、を有することを特徴とする層状超伝導体回路の
製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3119677A JP2827572B2 (ja) | 1991-05-24 | 1991-05-24 | 層状超伝導体回路とその製造方法 |
US07/886,949 US5304817A (en) | 1991-05-24 | 1992-05-22 | Superconductive circuit with film-layered josephson junction and process of fabrication thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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