JP2000275231A - 液体クロマトグラフィー用充填剤及びそれを用いた測定方法 - Google Patents

液体クロマトグラフィー用充填剤及びそれを用いた測定方法

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JP2000275231A JP11079987A JP7998799A JP2000275231A JP 2000275231 A JP2000275231 A JP 2000275231A JP 11079987 A JP11079987 A JP 11079987A JP 7998799 A JP7998799 A JP 7998799A JP 2000275231 A JP2000275231 A JP 2000275231A
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Takayuki Oka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に生体関連試料の測定に適したイオン交換
クロマトグラフィー用充填剤及びそれを用いた測定方法
を提供する。 【解決手段】 イオン交換基を有する単量体及び架橋性
単量体を構成成分とする重合体よりなり、平均直径が1
0〜100Åである細孔を有し、比表面積が充填剤の乾
燥重量1g当たり0.05〜5m2 であり、細孔容積が
充填剤の乾燥重量1g当たり0.1〜10μlであり、
イオン交換容量が充填剤の乾燥重量1g当たり1〜10
0μeqであることを特徴とするイオン交換クロマトグ
ラフィー用充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換液体ク
ロマトグラフィー用充填剤及びそれを用いた試料の測定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン交換クロマトグラフィーは、イオ
ン性を有する物質の分離に汎用されており、充填剤とし
ては、 カチオン交換基あるいはアニオン交換基を有する
粒子からなるものが用いられている。このイオン交換ク
ロマトグラフィーによる測定方法は、特に、糖化ヘモグ
ロビン類をはじめ各種生体関連物質の分析等に極めて有
効な測定方法である。
【0003】イオン交換液体クロマトグラフィー用充填
剤としては、高分子粒子等にイオン交換基を有する化合
物を反応させて得られる充填剤や、イオン交換基を有す
る単量体と架橋性単量体とを重合して得られる充填剤等
が知られている。
【0004】上記高分子粒子等にイオン交換基を有する
化合物を反応させて得られる充填剤は、例えば、特開平
1−262468号公報や、特開平7−27754号公
報に開示されているように、まず無機系あるいは天然・
合成の有機系高分子粒子を調製した後、この高分子粒子
にイオン交換基を含有する化合物を結合して得られるも
のである。
【0005】ここで、イオン交換クロマトグラフィー用
充填剤の性能を決定する重要な物性として、イオン交換
容量がある。従来のイオン交換クロマトグラフィー用充
填剤のイオン交換容量は、数meq〜数十meq/g程
度であり、少ない場合であっても、0.2〜0.3me
q/g程度であった。このイオン交換容量は、反応させ
るイオン交換基含有化合物の量及び反応条件の他、充填
剤の粒径、比表面積、細孔径、細孔容積などに依存す
る。従って、 高精度な分析を可能とするためには、イオ
ン交換容量・細孔径・比表面積・細孔容積のそれぞれに
ついて物性値の最適化を行うこと極めて重要であると考
えられる。
【0006】そこで、特開平7−27754号公報に
は、細孔直径20〜2000Å、比表面積0.1〜10
0m2 /gの多孔性粒子に、イオン交換基含有化合物を
反応させ、イオン交換容量0.5〜3.0meq/gの
充填剤が開示されている。
【0007】しかしながら、この充填剤は、 高分子粒子
等にイオン交換基を有する化合物を反応させて得られる
充填剤であるため、 イオン交換基を有する化合物を高分
子粒子等に定量的に導入することが困難であり、 再現性
に劣るという問題点があった(吉廻、細矢、木全、田
中:Chromatography, 16(1) 7-12 (1995) )。また、こ
れに加えて、 高分子粒子が、 シリカ粒子等の場合におい
ては、 溶離液のpH域が限定されたり、 非特異吸着によ
り分離能が低下したり、さらにはカラムの寿命が短くな
るといった問題があり、また、天然高分子粒子の場合に
は、 膨潤・収縮しやすく耐圧性が低いという問題点があ
った。
【0008】一方、 イオン交換基を有する単量体と架橋
性単量体とを重合して得られる充填剤は、再現性よく容
易に製造でき、カラム寿命も長く、上述の充填剤よりも
優れた性能を有する。しかしながらこのタイプの充填剤
について、細孔径・比表面積・細孔容積・イオン交換容
量の物性値を最適化したものに関しては、 これまで検討
されたことがなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
に鑑み、イオン交換容量・細孔直径・比表面積・細孔容
積といった物性値を最適化することにより、特に生体関
連試料の測定に適したイオン交換クロマトグラフィー用
充填剤及びそれを用いた測定方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、本発明1という)は、イオン交換基を有する単量体
及び架橋性単量体を構成成分とする重合体よりなり、平
均直径が10〜100Åである細孔を有し、比表面積
が、充填剤の乾燥重量1g当たり0.05〜5m2 であ
り、細孔容積が、充填剤の乾燥重量1g当たり0.1〜
10μlであり、イオン交換容量が、充填剤の乾燥重量
1g当たり1〜100μeqであることを特徴とするイ
オン交換クロマトグラフィー用充填剤である。
【0011】以下、本発明1について説明する。本発明
1は、イオン交換基を有する単量体及び架橋性単量体を
構成成分とする重合体よりなる。上記イオン交換基を有
する単量体とは、イオン交換基を少なくとも一つ以上有
し、かつ、重合性官能基を少なくとも一つ以上有する単
量体である。ここで、イオン交換基とは、あるpHにお
いて、イオン交換能を示す官能基のことであり、公知の
イオン交換基であれば特に限定されず、例えば、カルボ
キシル基、スルホン酸基、リン酸基、3級アミノ基、4
級アミノ基などを挙げることができる。また、上記重合
性官能基としては、ビニル基等、公知の重合性官能基で
あれば特に限定されない。なお、イオン交換基を有する
単量体は、ベンゼン骨格を含むものであると、特に蛋白
質などの疎水性を有する物質を非特異的に吸着し、カラ
ムの寿命を低下させるため、タンパク質等の分析用充填
剤を調製する場合は、ベンゼン骨格を含まないものを用
いるのが好ましい。
【0012】上記イオン交換基を有する単量体であっ
て、カルボキシル基を有するものとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルコハク酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸及びこれらの誘
導体等が挙げられる。
【0013】上記イオン交換基を有する単量体であっ
て、リン酸基を有するものとしては、例えば、 ((メ
タ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェー
ト、(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッ
ドホスフェート、(3−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピル)アシッドホスフェート及びこれらの誘導体等が
挙げられる。
【0014】上記イオン交換基を有する単量体であっ
て、スルホン酸基を有するものとしては、例えば、(メ
タ)アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、(3−スルホプロピ
ル)−イタコン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリ
ル酸及びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0015】上記イオン交換基を有する単量体であっ
て、3級アミノ基を有するものとしては、例えば、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート及びこれ
らの誘導体等が挙げられる。
【0016】上記イオン交換基を有する単量体であっ
て、4級アミノ基を有するものとしては、例えば、2−
(メタ)アクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、2−(メタ)アクロイルオキシエチルト
リエチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3
−(メタ)アクロイルオキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライド及びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0017】上記各種イオン交換基を有する単量体は、
上述した単量体の他、その各種誘導体、ナトリウム塩や
カリウム塩等の塩類、塩化物などであってもよい。
【0018】本発明1において、イオン交換基を有する
単量体は、化学反応によりイオン交換基に変換しうる官
能基を有する単量体を用い、該単量体の重合後におい
て、化学反応により該官能基をイオン交換基に変換する
ことによって得られるものであってもよい。この化学反
応としては、加水分解反応や転移反応があり、化学反応
によりイオン交換基に変換しうる官能基としては、例え
ば、エステル基等があげられる。具体例としては、単量
体としてメチルメタクリレートを用い、重合した後、ア
ルカリ性下で加温することにより、エステル結合が分解
してカルボキシル基に変換されることで、イオン交換基
を有する単量体及び架橋性単量体を構成成分とする重合
体よりなるイオン交換クロマトグラフィー用充填剤を調
製することができる。
【0019】上記イオン交換基を有する単量体の使用量
は、単量体の種類によって異なるが、架橋性単量体10
0重量部に対し、10〜200重量部を用いるのがよ
い。これは、10重量部未満であると、イオン交換容量
が小さすぎて十分なイオン交換反応が行われにくく、分
離能が低下するためであり、200重量部を超えると、
親水性が大きくなり耐圧性、耐膨潤性が低下し、また、
溶離液の切り替え時などには平衡化に長時間を要し、測
定時間が長くなるという問題が生じるためである。ま
た、上記単量体は必要に応じて2種以上が混合されて用
いられてもよい。
【0020】本発明1における架橋性単量体としては、
例えば、1分子中に2個以上のビニル基を有する単量
体、後述のような(メタ)アクリル酸エステルの誘導
体、脂肪族ジエン化合物およびその誘導体などが挙げら
れる。
【0021】上記1分子中に2個以上のビニル基を有す
る単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルエチルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン等のスチレン誘導体などが挙げ
られる。
【0022】上記(メタ)アクリル酸エステルの誘導体
としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメ
チロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラ(メタ)アクリレート及びこれらの
誘導体等が挙げられる。
【0023】上記脂肪族ジエン化合物としては、例え
ば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ヘキサ
ジエン及びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0024】本発明1の充填剤は、上記単量体を、懸濁
重合、乳化重合、分散重合などの公知の重合方法によっ
て調製することができる。特に好ましくは、特公平8−
7179号公報記載のように、架橋性単量体を用いて架
橋性重合体粒子を調製した後、該重合体粒子に重合開始
剤を含侵させ、イオン交換基を有する単量体を添加して
重合を行う方法により調製することができる。この方法
においては、イオン交換基を有する単量体を添加したと
きの重合温度としては、50〜90℃、重合時間として
は0.5〜5時間が好ましい。これは、50℃未満また
は0.5時間未満であると、イオン交換基を有する単量
体の重合が十分に進行せず、イオン交換容量が不十分と
なるためであり、逆に90℃を超えたり、5時間を超え
ると、重合中に凝集を生じたりするためである。
【0025】本発明において、単量体の重合に際して用
いる重合開始剤は、特に限定されず、水溶性または油溶
性の公知のラジカル重合開始剤を用いることができ、例
えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アン
モニウム等の過硫酸塩;クメンハイドロパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、オクタノイルパーオキサイド、o−クロロベンゾ
イルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシア
セテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t
−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、4,4−アゾビス(4−
シアノペンタン酸)、2,2−アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニト
リル等のアゾ化合物が挙げられる。
【0026】上記重合開始剤の使用量は、架橋性単量体
100重量部に対し、0.05重量部未満の場合には、
重合反応が不十分になったり、重合に長時間要すること
があり、1重量部を超えると急激な反応の進行により、
凝集物が発生することがあるので、0.05〜1重量部
で用いるのが好ましい。なお、上記重合開始剤は、上記
架橋性単量体に溶解させて用いるのがよい。
【0027】上記重合体の構成成分としては、上記架橋
性単量体等に加えて、非架橋性単量体を用いることもで
きる。また、その他の添加物を添加してもよい。
【0028】上記非架橋性単量体としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ク
ロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル等
の脂肪族系の単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステル類;(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、グリ
シジル(メタ)アクリレート等のアクリル酸誘導体等が
挙げられる。
【0029】上記非架橋性単量体の使用量は、単量体の
種類によって異なるが、上記架橋性単量体100重量部
に対し、0〜100重量部が好ましい。また、上記非架
橋性単量体は必要に応じて2種以上が混合されて用いら
れてもよい。
【0030】上記その他の添加物としては、例えば、有
機溶媒、重合体粒子等を必要に応じて単量体に添加して
もよい。また、例示したこれらの添加物に限定されるわ
けではなく、公知の種々の添加物を添加してもよい。
【0031】上記有機溶媒は、単量体を溶解させるが、
重合体を溶解させない有機溶媒であり、得られる重合体
の細孔をより大きくすることができる。例えば、トルエ
ン、キシレン、ジエチルベンゼン、ドデシルベンゼン等
の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
デカン等の飽和炭化水素類;イソアミルアルコール、ヘ
キシルアルコール、オクチルアルコール等のアルコール
類などが挙げられる。
【0032】上記有機溶媒の使用量は、上記架橋性単量
体100重量部に対し、0〜100重量部が好ましい。
【0033】上記重合体粒子は、粒度分布が揃ったもの
であり、これを上記架橋性単量体あるいはイオン交換基
を有する単量体と架橋性単量体の混合物に添加してから
重合を行うと、粒度分布の揃った充填剤を得ることがで
きる。上記重合体粒子としては、例えば、スチレン重合
体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、(メタ)ア
クリル酸メチル重合体、(メタ)アクリル酸エチル重合
体など、上記非架橋性単量体等の単独あるいは共重合体
である非架橋性重合体粒子が挙げられる。また、上記重
合体粒子として、上記非架橋性単量体および上記架橋性
単量体などからなる架橋共重合体粒子を用いてもよい。
この場合、架橋性重合体の割合が10%以下である、低
架橋性の重合体粒子を用いるのがよい。
【0034】上記重合体粒子は、公知の重合方法によっ
て調製されたものが使用でき、例えば、乳化重合、ソー
プフリー重合、分散重合、懸濁重合等により重合でき
る。
【0035】上記重合体粒子の平均粒径は、0.1〜1
0μm、粒径のばらつきはCV(%)=15%以下(C
V(%)=(標準偏差/平均粒径)×100)が好まし
い。上記重合体粒子の使用量は、上記架橋性単量体10
0重量部に対して、0.5〜100重量部が好ましい。
【0036】本発明1の充填剤は、平均直径が10〜1
00Åである細孔を有するものである。これは、平均直
径が10Å未満である細孔は、製造上制御が困難であ
り、また再現性のあるものが調製し難いためである。ま
た、平均直径が100Åを超えるものは、膨潤・収縮を
おこしやすく、測定中に圧力損失の変動をおこす恐れが
あり、また、複数の溶離液を用いた場合には、溶離液の
変化に対してカラム内が平衡に達するのに時間がかかる
という問題が生じるためである。
【0037】本発明1の充填剤の比表面積は、充填剤の
乾燥重量1g当り0.05〜5m2である。これは、
0.05m2 /g未満では、粒径が大きくなってしまう
ため、分離能が低下し、5m2 /gを超えると、粒径が
非常に微小になり、圧力損失の増大を招くという問題が
あるためである。
【0038】本発明1の充填剤の細孔容積は、充填剤の
乾燥重量1g当り0.1〜10μlである。これは、
0.1μl/g未満では、製造上の制御が難しく、性能
の再現性のある充填剤を調製するのが困難であり、10
μl/gを超えると、膨潤・収縮をおこしやすく、測定
中に圧力損失の変動をおこす恐れがあり、また、複数の
溶離液を用いた場合には、溶離液の変化に対してカラム
内が平衡に達するのに時間がかかるという問題が生じる
ためである。
【0039】本発明1の充填剤のイオン交換容量は、充
填剤の乾燥重量1g当たり1〜100μeqである。こ
れは、1μeq/g未満では、測定試料とのイオン交換
反応が起きにくく、分離性能が低下するためであり、1
00μeq/gを超えると平衡化に長時間を要し、測定
時間が長くなるとともに、耐圧性が減少する問題がある
ためである。
【0040】本発明1においては、平均細孔直径・比表
面積・細孔容積・イオン交換容量の各物性値は、それぞ
れ上記に規定する範囲内でなければならず、これらは本
発明において必須の構成要件である。従って、 各物性値
のうち、一つでも上記範囲内にない場合は、 本発明特有
の効果を発揮することができない。
【0041】本発明1の充填剤は、 平均粒径が1〜20
μmが好ましく、 更に好ましくは、5〜10μmであ
り、粒径のばらつきはCV(%)=15%以下が好まし
い。必要に応じて、 上記範囲となるように公知の乾式あ
るいは湿式の分級法によって、分級してもよい。
【0042】本発明1の充填剤は、 通常、ステンレス製
等のカラムに充填して使用する。充填の方法に関して
は、 特に限定されないが、特に湿式法(スラリー法)を
用いることが好ましい。この湿式法では、充填剤を溶離
液に用いる溶媒などに分散させ、 カラム内にパッカーな
どを経由して圧入することによって充填することができ
る。
【0043】本発明1の充填剤を用いる液体クロマトグ
ラフィーは、特に限定されず、例えば、 送液ポンプ・試
料導入装置・カラム・検出装置等から構成される公知の
ものを利用することができる。また、恒温槽や溶離液の
脱気装置等、他の付属品を適宜付属させてもよい。
【0044】本発明1の充填剤を用いて測定できる物質
としては、 特に限定されないが、カテコールアミン誘導
体、ヌクレオチド類、ペプチド類、タンパク質類等、生
体関連物質が特に好適である。
【0045】本発明1の充填剤を用いた液体クロマトグ
ラフィーによる測定には、 公知の溶離液を用いることが
でき特に限定されない。例えば、 リン酸、硝酸、塩酸、
過塩素酸などの無機酸およびその塩、酢酸、リンゴ酸、
酒石酸、コハク酸、クエン酸等の有機酸およびその塩あ
るいはハロゲン化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の塩基性物質等を含有する各種緩衝液、 あるいは、
アセトン、アセトニトリル、ジオキサン、メタノール、
エタノール等の有機溶媒と上記緩衝液または水との混合
物などを用いることができる。
【0046】請求項2記載の発明(以下、本発明2とい
う)は、請求項1記載の充填剤を用いることを特徴とす
る液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法であ
る。本発明2の測定方法で測定する試料としては、 生体
関連物質が好適である。本発明2は、 特に糖化ヘモグロ
ビン類及び異常ヘモグロビン類を同時に測定するのに適
している。
【0047】本発明2の測定方法で、 糖化ヘモグロビン
類及び異常ヘモグロビン類を同時に測定する場合につい
て説明する。この場合、 試料としては、 ヒト溶血液を用
い、溶血は、 公知の界面活性剤などの溶血試薬を含む緩
衝液等によって行うことができる。
【0048】上記糖化ヘモグロビン(以下、ヘモグロビ
ンを「Hb」とも示す)としては、主に、 安定型HbA
1cがあげられる。 また、異常ヘモグロビンとしては、
HbS、HbC等多数種存在し、 また、HbFやHbA
2などのサラセミア等も含まれるものとする。
【0049】
【実施例】[実施例1]トリエチレングリコールジメタ
クリレート400g及びメチルメタクリレート(和光純
薬製)20gの混合物に、ベンゾイルパーオキサイド
2.0gを混合して溶解させ、2.5Lの4重量%ポリ
ビニルアルコール水溶液に分散させた。これを窒素雰囲
気下で攪拌しながら昇温し、80℃で1.2時間重合さ
せた。反応系を35℃に冷却した後、メタクリル酸(和
光純薬製)200gを添加して1時間攪拌し、再び80
℃で1.2時間重合させた。重合後、洗浄し、分級して
平均粒径6.5μmの充填剤を得た。
【0050】[実施例2]テトラエチレングリコールジ
メタクリレート(新中村化学製)450gにベンゾイル
パーオキサイド2.0gを混合して溶解させ、2.5l
の4重量%ポリビニルアルコール水溶液に分散させた。
これを窒素雰囲気下で攪拌しながら昇温し、80℃で
1.5時間重合させた。反応系を35℃に冷却した後、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
(東京化成製)200gを添加して1時間攪拌し、再び
80℃で1.3時間重合させた。重合後、洗浄し、分級
して平均粒径6.5μmの充填剤を得た。
【0051】[実施例3]ジエチレングリコールジメタ
クリレート(新中村化学製)400g及びテトラメチロ
ールメタントリアクリレート(新中村化学製)100g
の混合物に、ベンゾイルパーオキサイド2.0gを溶解
させ、2.5lの4重量%ポリビニルアルコール水溶液
に分散させた。これを窒素雰囲気下で、攪拌しながら昇
温し、80℃で1.2時間重合させた。反応系を35℃
に冷却した後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸(東京化成製)150g及びメタクリル酸
150gを添加して1時間攪拌し、再び80℃で1.5
時間重合させた。重合後、洗浄し、分級して平均粒径
6.5μmの充填剤を得た。
【0052】[実施例4]トリエチレングリコールジメ
タクリレート400gにイソアミルアルコール(和光純
薬製)20g及びベンゾイルパーオキサイド2.0gを
混合して溶解させ、2.5lの4重量%ポリビニルアル
コール水溶液に分散させた。これを窒素雰囲気下で攪拌
しながら昇温し、80℃で1.5時間重合させた。更
に、反応系に2−アクロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライド(共栄社化学)150gを添加し
て80℃で1.2時間重合させた。重合後、洗浄し、分
級して平均粒径6.5μmの充填剤を得た。
【0053】[比較例1]グリシジルメタクリレート
(日本油脂製)350g、エチレングリコールジメタク
リレート(新中村化学製)50g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル(和光純薬製)10gを混合し、2.5lの
4重量%ポリビニルアルコール水溶液に分散させ、窒素
雰囲気下で攪拌しながら昇温し、60℃で10時間重合
した。得られた重合体を洗浄した後、分級して平均粒径
3.1μmの重合体を得た。該重合体100gにキシレ
ン300gを添加した。キシレンに含漬させた重合体
を、15gの濃硫酸を含む4重量%ポリビニルアルコー
ル水溶液1lに添加し、攪拌しながら80℃で1時間加
温した。その後水及びアセトンで洗浄して乾燥させた。
得られた重合体100gをジオキサン500ml中に分
散させ、三フッ化ホウ素エーテラート(55%)5ml
を加えて50℃で8時間加温した。これをアセトン洗浄
した後、乾燥させた。さらに、該重合体20gを100
0mlの水に分散させ、モノクロル酢酸ナトリウム35
g、ヨウ化カリウム20g、50重量%水酸化ナトリウ
ム60gを加え、攪拌しながら60℃で3時間反応させ
た。得られた重合体を洗浄して乾燥させ、充填剤を得
た。
【0054】[比較例2]2−ヒドロキシエチルメタク
リレート(新中村化学製)400g、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート50g、メチルメタクリレート5
0g及びベンゾイルパーオキサイド1.5gを混合し、
2.5lの4重量%ポリビニルアルコール水溶液に分散
させた。これを窒素雰囲気下で攪拌しながら昇温し、8
0℃で8時間重合させた。得られた重合体を洗浄した
後、分級して平均粒径2.9μmの重合体を得た。該重
合体100gに20重量%の水酸化ナトリウム水溶液1
00ml中に分散させた。これにエピクロルヒドリン4
0gを添加して5時間反応させた。得られたエポキシ基
含有重合体100gを20重量%の硫酸ナトリウム水溶
液100mlに分散させた後、80℃で15時間反応さ
せた。得られた重合体を洗浄して乾燥させ充填剤を得
た。
【0055】[比較例3]エチレングリコールジメタク
リレート(新中村化学製)125g及びベンゾイルパー
オキサイド2.5gを混合して溶解させた。これを2.
5lの4.0重量%ポリビニルアルコール水溶液に分散
させ、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃で昇温した。
1時間経過後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸125gを反応系に添加し、さらに80℃
で24時間重合させた。重合後、生成物を洗浄し分級し
て平均粒径6.5μmの充填剤を得た。
【0056】[比較例4]トリエチレングリコールジメ
タクリレート400gに、イソアミルアルコール(和光
純薬製)150g及びベンゾイルパーオキサイド1.5
gを溶解させ、5重量%ポリビニルアルコール水溶液
2.5lに分散させた。攪拌しながら昇温し、80℃で
8時間重合を行った。得られた生成物を水及びアセトン
で洗浄して、架橋重合体粒子を得た。この粒子300g
を、ベンゾイルパーオキサイド1.0gを含むアセトン
溶液1lに添加し、粒子に重合開始剤を含漬させた。次
に20℃において減圧下でアセトンを留去した。1%ポ
リビニルアルコール水溶液2.5lに、得られた重合開
始剤含有粒子を分散させ、攪拌しながらメタクリル酸2
00gを添加し、窒素置換後80℃で1時間重合を行っ
た。重合後、洗浄し分級して平均粒径6.5μmの充填
剤を得た。
【0057】[評価] (1)物性評価 乾燥させた充填剤について、 以下の物性評価を行った。
細孔分布、比表面積、細孔容積については、高速比表面
積・細孔分布測定装置(ユアサアイオニクス製NOVA
−1200)によるガス吸着法により測定した。また、
イオン交換容量は、 電位差滴定装置(京都電子工業製
AT−310)により測定した。測定結果を表1に示し
た。
【0058】
【表1】
【0059】(2)カラムへの充填 上記各充填剤0.7gを、50mMリン酸緩衝液(pH
6.0)30mlに分散し、5分間超音波処理した後、
よく撹拌した。全量をステンレス製の空カラム(4.6
φ×35mm)を接続したパッカー(梅谷精機社製)に
注入した。パッカーに送液ポンプ(サヌキ工業社製)を
接続し、圧力200kg/cm2 で定圧充填した。
【0060】(3)システム構成 システム構成としては、 以下のものを用いた。 送液ポンプ:LC−9A(島津製作所社製) オートサンプラ:ASU−420(積水化学社製) 検出器:SPD−6AV(島津製作所社製)
【0061】(4)タンパク質混合物の測定 上記システムを用いて、 タンパク質標準物質の混合物を
測定した。 (測定条件) 溶離液:溶離液A:100mMリン酸緩衝液(pH7.0) 溶離液B:溶離液Aに500mMとなるようNaClを加えたもの( pH7.0) 溶出法:溶離液A100%から溶離液B100%へのリニアグラディエント法 流速:1.5ml/分 検出波長:254nm 試料注入量:10μl (測定試料)ミオグロビン、α−キモトリプシノーゲ
ン、リボヌクレアーゼA、リゾチーム(いずれもSig
ma社製)を用いた。 (測定結果)実施例1、比較例1及び比較例4の充填剤
を用いて測定を行った結果を、それぞれ図1、図2、図
3に示した。実施例1の充填剤では、比較例1・4の充
填剤と比較して、 測定時間が短いにも関らず、 各ピーク
の分離能が高いことが分かる。
【0062】(5)ペプチド混合物の測定 上記システムを用いて、ペプチド標準物の混合物を測定
した。 (測定条件) 溶離液:溶離液C:30mM酢酸(pH2.8) 溶離液D:300mMとなるようにNa2 SO4 を添加した30mM 酢酸 溶出法:溶離液C100%から溶離液D100%へのリニアグラディエント法 流速:1.5ml/分 検出波長:215nm 試料注入量:10μl (測定試料)γ−エンドルフィン、カルシトニン、サブ
スタンスP、インシュリン、β−エンドルフィン(Si
gma製)を用いた。 (測定結果)実施例2及び比較例2、3の充填剤を用い
て測定を行った結果を、それぞれ図4、図5、図6に示
した。実施例2の充填剤では、比較例2・3の充填剤と
比較して、 測定時間が短いにも関らず、 各ピークの分離
能が高いことが分かる。
【0063】(6)ヒト血液中の糖化Hbの測定 上記システムを用いて、ヒト血液中の糖化Hbを測定し
た。 (測定条件) 溶離液:溶離液E:過塩素酸塩含有15〜100mMリン酸緩衝液(pH5. 0〜6.0) 溶離液F:過塩素酸塩含有300mMリン酸緩衝液(pH7.0〜8 .5) 安定化HbA1cの保持時間が最適となるよう、溶離液Aの塩濃度 およびpHを、上記範囲で調節し、緩衝液A・Bによるステップグラ ディエント溶出を行った。 流速:1.5ml/分 検出波長:415nm 試料注入量:10μl (測定試料)健常人血をフッ化ナトリウム採血し、50
0mg/dlとなるようグルコース水溶液を添加し、3
7℃で5時間加温した後、溶血希釈液(0.1%ポリエチレ
ングリコールモノ−4−オクチルフェニルエーテル(ト
リトンX-100)(東京化成)のリン酸緩衝液(pH7.0) )
で溶血し、150 倍に希釈して測定試料とした。 (測定結果)実施例2及び比較例2、3の充填剤を用い
て測定を行った結果を、それぞれ図7、図8、図9に示
した。ここで、HbFおよび糖尿病の指標となる安定型
HbA1cの良好な定量性を維持するには、HbF、不
安定型HbA1c、安定型HbA1c、HbA0の順に
溶出される必要がある。これは、HbFのピークは通
常、HbA1c類やHbA0のピークと比較して小さい
ため、例えば、安定型HbA1cとHbA0の間などに
溶出されると、HbFの定量性が極めて低下するためで
ある。実施例2の充填剤では、上記の順序で各ピークが
現れており、測定時間が短いにも関らず、良好に分離さ
れていることがわかる。一方、比較例3では、溶出順序
が逆転しており、HbFや安定型HbA1cの定量性に
問題を生じる。また、比較例2・3共に、測定時間が長
いにも関らず、分離能が低い。
【0064】(7)異常Hb類の測定 異常Hb類として、HbA2、HbS及びHbCを含む
コントロール血液(ヘレナ製、AFSCコントロール)
を上記糖化Hbの場合と同様の条件下で測定した。実施
例2、比較例2の充填剤を用いて測定を行った結果を、
それぞれ図10・11に示す。実施例2の充填剤では、
比較例2の充填剤と比較して、 測定時間が短いにも関ら
ず、 各ピークの分離能が高いことが分かる。
【0065】(8)カラム耐久性試験 上記Hb測定において、健常人試料を繰り返し測定し、
安定型HbA1c値の変動をみた。安定型HbA1c値
は、安定型HbA1c値(%)=(安定型HbA1cピ
ークの面積)÷(全ピーク面積)×100で求めた。結
果を図12に示した。実施例2の充填剤は、比較例2・
3の充填剤と比較して、測定値が長時間安定であった。
【0066】(9)製造再現性試験 実施例2及び比較例2・3の充填剤を、各々同一条件下
で30回(30ロット)調製し、上記糖化Hb類の測定
を行った。安定型HbA1cの保持時間は、約5.0分
となるように溶離液を調整した。表2に示したように各
ロットにおける、安定型HbA1cの保持時間と安定型
HbA1c値のバラツキを比較したところ、実施例2の
充填剤は、比較例2・3に比べて製造再現性が優れてい
た。また、比較例3では、30ロット中7ロットにおい
て重合中に凝集物が発生し、カラムへの充填ができなか
った。
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明の液体クロマトグラフィー用充填
剤は、 耐久性及び製造再現性に極めて優れたものであ
り、また、特にタンパク質等生体関連試料の測定に関し
て、 分離能が極めて高く、従来のイオン交換クロマトグ
ラフィー用充填剤では分離できなかったピークを短時間
で分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によって得られた充填剤を用いて、タ
ンパク質混合物の測定を行ない得られたクロマトグラム
を示す図。
【図2】比較例1によって得られた充填剤を用いて、タ
ンパク質混合物の測定を行ない得られたクロマトグラム
を示す図。
【図3】比較例4によって得られた充填剤を用いて、タ
ンパク質混合物の測定を行ない得られたクロマトグラム
を示す図。
【図4】実施例2によって得られた充填剤を用いて、ペ
プチド混合物の測定を行ない得られたクロマトグラムを
示す図。
【図5】比較例2によって得られた充填剤を用いて、ペ
プチド混合物の測定を行ない得られたクロマトグラムを
示す図。
【図6】比較例3によって得られた充填剤を用いて、ペ
プチド混合物の測定を行ない得られたクロマトグラムを
示す図。
【図7】実施例2によって得られた充填剤を用いて、糖
化ヘモグロビン類の測定を行ない得られたクロマトグラ
ムを示す図。
【図8】比較例2によって得られた充填剤を用いて、糖
化ヘモグロビン類の測定を行ない得られたクロマトグラ
ムを示す図。
【図9】比較例3によって得られた充填剤を用いて、糖
化ヘモグロビン類の測定を行ない得られたクロマトグラ
ムを示す図。
【図10】実施例2によって得られた充填剤を用いて、
異常ヘモグロビン類の測定を行ない得られたクロマトグ
ラムを示す図。
【図11】比較例2によって得られた充填剤を用いて、
異常ヘモグロビン類の測定を行ない得られたクロマトグ
ラムを示す図。
【図12】実施例2及び比較例2・3により得られた充
填剤を用いて、 カラム耐久性試験を行った結果を示す
図。
【符号の説明】
1 ミオグロビン 2 α−キモトリプシノーゲン 3 リボヌクレアーゼA 4 リゾチーム 11 γ−エンドルフィン 12 カルシトニン 13 サブスタンスP 14 インシュリン 15 β−エンドルフィン 21 HbA1a及びHbA1b 22 HbF 23 不安定型HbA1c 24 安定型HbA1c 25 HbA0 26 HbA2 27 HbS及びHbC

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換基を有する単量体及び架橋性
    単量体を構成成分とする重合体よりなり、平均直径が1
    0〜100Åである細孔を有し、比表面積が、充填剤の
    乾燥重量1g当たり0.05〜5m2 であり、細孔容積
    が、充填剤の乾燥重量1g当たり0.1〜10μlであ
    り、イオン交換容量が、充填剤の乾燥重量1g当たり1
    〜100μeqであることを特徴とするイオン交換クロ
    マトグラフィー用充填剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の充填剤を用いることを特
    徴とする液体クロマトグラフィーによる試料の測定方
    法。
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