JP2000275039A - 分解能切換装置 - Google Patents
分解能切換装置Info
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Abstract
位置検出データの検出を可能とすることにより、RDC
等の位置検出器を用いて回転子の位置決め制御を行う場
合に、位置決め時間の短縮化および位置決め制御の高精
度化を図るのに好適な分解能切換装置を提供する。 【解決手段】 RDC22の分解能を切り換える切換制
御部30を備え、切換制御部30は、回転軸の回転速度
を検出し、検出した回転速度が0.8[rps]以上であ
るときは、RDC22の分解能を高速回転対応の10ビ
ットに切り換え、検出した回転速度が0.7[rps]以
下であるときは、RDC22の分解能を高精度である1
2ビットに切り換えるようになっている。
Description
位置を検出する位置検出器の分解能を切り換える装置に
係り、特に、回転子の高速動作に対応してしかも高精度
で位置検出データの検出を可能とすることにより、位置
検出器を用いて回転子の位置決め制御を行う場合に、位
置決め時間の短縮化および位置決め制御の高精度化を図
るのに好適な分解能切換装置に関する。
度に応じて変化するアナログ信号として検出するセンサ
としては、レゾルバが用いられている。このレゾルバ
は、モータ等の回転軸に回転自在に取り付けられるもの
であって、例えば、ロータとステータとの間のリラクタ
ンスがロータの位置により変化し、ロータ1回転につき
リラクタンス変化の基本波成分が1周期となるように構
成されており、サーボ機構の検出系などに用いられる。
レゾルバからのレゾルバ信号はアナログであるため、こ
れをディジタル信号に変換するレゾルバ用ディジタル変
換器(RDC:Resolver Digital Converter)が用意さ
れている。
信号に基づいて、所定分解能で回転軸の回転角度位置を
位置検出データとして検出するようになっている。RD
Cによっては、複数段階ある分解能を備えたものもある
が、用途に応じて分解能を固定設定して用いていた。こ
の分解能には、例えば、最大速度が1[rps]/614
400[pps]である12ビットの分解能と、最大速度
が3[rps]/153600[pps]である10ビットの
分解能とがあり、通常、最大速度が増加するにつれて分
解能が低くなっていくものである。このため、回転軸が
比較的高速で回転する場合に適用するときは、RDCの
分解能を10ビットに設定して対応させていた。
来のRDCでは分解能を固定設定しているため、RDC
の分解能を低分解能(10ビット)に設定した場合は、
回転軸が高速で回転しているときにはこれに対応するこ
とができるが、回転軸が低速で回転しているときには粗
い精度で位置検出データを検出することとなり、逆に、
RDCの分解能を高分解能(12ビット)に設定した場
合は、回転軸が低速で回転しているときには細かな精度
で位置検出データを検出することができるが、回転軸が
高速で回転しているときにはこれに対応することができ
なくなる。このことは、RDCを用いて回転軸の位置決
め制御を行う場合に、位置決め時間が長くなるばかり
か、位置決め制御を精度よく行えないという問題につな
がる。
の有する未解決の課題に着目してなされたものであっ
て、回転子の高速動作に対応してしかも高精度で位置検
出データの検出を可能とすることにより、RDC等の位
置検出器を用いて回転子の位置決め制御を行う場合に、
位置決め時間の短縮化および位置決め制御の高精度化を
図るのに好適な分解能切換装置を提供することを目的と
している。
に、本発明に係る請求項1記載の分解能切換装置は、回
転子の回転角度をその回転角度に応じて変化する位置検
出信号として検出し、検出した位置検出信号に基づい
て、複数段階ある分解能のうち指定された分解能で前記
回転子の回転角度位置を検出する位置検出器に適用され
る装置であって、前記回転子の回転速度を検出し、検出
した回転速度に応じて前記位置検出器の分解能を切り換
えるようにした。
ると、その回転速度が検出され、検出された回転速度に
応じて位置検出器の分解能が切り換えられる。これによ
り、位置検出器では、回転子の回転角度が位置検出信号
として検出され、検出された位置検出信号に基づいて、
複数段階ある分解能のうち回転速度に応じて切り換えら
れた分解能で回転子の回転角度位置が検出される。
転子に回転自在に取り付けられたレゾルバを備え、この
レゾルバにより、回転子の回転角度をその回転角度に応
じて変化する位置検出信号として検出する構成のものを
用いることができる。また、請求項1記載の分解能切換
装置をより具体化した装置として、次の第2の分解能切
換装置が考えられる。第2の分解能切換装置は、請求項
1記載の分解能切換装置において、前記回転子の回転速
度を検出し、検出した回転速度に応じて前記位置検出器
の分解能を前記複数段階ある分解能のうちいずれかに切
り換える制御を行う制御手段を備えている。
ると、制御手段により、回転子の回転速度が検出され、
検出された回転速度に応じて位置検出器の分解能が複数
段階ある分解能のうちいずれかに切り換えられる。さら
に、第2の分解能切換装置をより具体化した装置とし
て、次の第3の分解能切換装置が考えられる。第3の分
解能切換装置は、第2の分解能切換装置において、前記
位置検出器は、前記回転子の回転速度を複数段階に区分
したときの各段階に対応した分解能を備えており、前記
制御手段は、前記位置検出器の分解能を、前記複数段階
ある分解能のうち検出した回転速度よりも高い段階に対
応した分解能に切り換えるようになっている。
り、位置検出器の分解能が、回転子の回転速度を複数段
階に区分したときの各段階に対応した分解能のうち検出
された回転速度よりも高い段階に対応したものに切り換
えられる。さらに、第2および第3の分解能切換装置を
より具体化した装置として、次の第4の分解能切換装置
が考えられる。第4の分解能切換装置は、第2および第
3の分解能切換装置のいずれかにおいて、前記制御手段
は、検出した回転速度が増加しているときの分解能切換
パターンと、検出した回転速度が減少しているときの分
解能切換パターンと、を異ならせるようにした。
度が増加しているとき(加速度が正の値)は、制御手段
により、位置検出器の分解能が所定切換パターンで切り
換えられる。これに対して、回転子の回転速度が減少し
ているとき(加速度が負の値)は、制御手段により、増
加時の分解能切換パターンとは異なる切換パターンで位
置検出器の分解能が切り換えられる。
によって位置検出器の分解能が無意味に切り換えられる
のを抑制することができる。さらに、第2ないし第4の
分解能切換装置をより具体化した装置として、次の第5
の分解能切換装置が考えられる。第5の分解能切換装置
は、第2ないし第4の分解能切換装置のいずれかにおい
て、前記位置検出器は、前記回転子の回転角度位置を位
置検出データとして検出するようになっており、前記制
御手段は、前記位置検出器の分解能を切り換える際は、
前記位置検出器からの位置検出データが変化した直後に
行うようになっている。
り、位置検出器の分解能を切り換える際は、位置検出器
からの位置検出データが変化した直後に行われる。RD
C等の位置検出器は、位置検出データが変化する直前に
その分解能が切り換えられると、発振してしまって位置
検出データを正確に読み出すことができなくなる場合が
想定される。そこで、このように位置検出データが変化
した直後に分解能を切り換えるようにすれば、発振を抑
制することができるので、位置検出器の分解能を切り換
えても、位置検出データを比較的正確に読み出すことが
できる。
化した装置として、次の第6の分解能切換装置が考えら
れる。第6の分解能切換装置は、第5の分解能切換装置
において、前記制御手段は、所定サンプリング周期で前
記位置検出器から位置検出データを読み出し、読み出し
た位置検出データに基づいて前記回転子の回転速度を算
出するようになっており、前記位置検出器の分解能を切
り換える際は、前記位置検出データを読み出した直後に
行うようになっている。
り、所定サンプリング周期で位置検出器から位置検出デ
ータが読み出され、読み出された位置検出データに基づ
いて回転子の回転速度が算出される一方、位置検出器の
分解能を切り換える際は、位置検出データが読み出され
た直後に行われる。RDC等の位置検出器は、位置検出
データが読み出される直前にその分解能が切り換えられ
ると、動作が不安定となって位置検出データを正確に読
み出すことができなくなる場合が想定される。そこで、
このように位置検出データが読み出される直後に分解能
を切り換えるようにすれば、次の位置検出データを読み
出すまでの時間(ほぼ1サンプリング周期)を、動作を
安定させるための時間として確保することができるの
で、位置検出器の分解能を切り換えても、位置検出デー
タを比較的正確に読み出すことができる。
をより具体化した装置として、次の第7の分解能切換装
置が考えられる。第7の分解能切換装置は、第5および
第6の分解能切換装置のいずれかにおいて、前記位置検
出器における前記位置検出データの1ビット当たりの電
流値を決定するためのゲインスケーリング抵抗部と、帯
域を調整するためのCR部と、前記位置検出器の最大ト
ラッキングレートを決定するためのトラッキング抵抗部
と、前記制御手段からの切換信号に応じて前記ゲインス
ケーリング抵抗部、前記CR部および前記トラッキング
抵抗部の回路定数を切り換えるスイッチング部と、を備
えている。
り、位置検出器の分解能を切り換える際はスイッチング
部に切換信号が出力される。これに伴って、スイッチン
グ部により、ゲインスケーリング抵抗部、CR部および
トラッキング抵抗部の回路定数が切り換えられる。RD
C等の位置検出器は、単純に分解能を切り換えるだけで
は動作中の分解能切換を実現するには不十分であり、こ
れを実現するためには、切換前後の帯域を統一させるこ
と、内部ループのヒステリシス幅を調整することが少な
くとも必要となる。そこで、このように分解能の切り換
えに合わせてゲインスケーリング部、CR部およびトラ
ッキング抵抗部の回路定数を切り換えるようにすれば、
分解能の切り換えに合わせて、切換前後の帯域を統一さ
せるとともに内部ループのヒステリシス幅を調整するこ
とが可能となるので、動作中の分解能切換を実現するこ
とができる。
を参照しながら説明する。図1ないし図5は、本発明に
係る分解能切換装置の実施の形態を示す図である。この
実施の形態は、本発明に係る分解能切換装置を、図1に
示すように、RDC22を用いてモータ10の回転軸の
位置決め制御を行う位置決め制御システムにおいて、R
DC22の分解能を切り換える場合について適用したも
のである。
する位置決め制御システムの構成を図1を参照しながら
説明する。図1は、本発明に係る分解能切換装置を適用
する位置決め制御システムの構成を示すブロック図であ
る。図1において、位置決め制御システムは、メガトル
クモータ等のモータ10と、モータ10の回転軸に回転
自在に取り付けられたレゾルバ20と、レゾルバ20か
らの出力信号に基づいて回転軸の回転角度位置を検出す
るRDC22と、RDC22の分解能を切り換える切換
制御部30と、RDC22からの出力信号に基づいて回
転軸の回転速度を演算する速度演算部52と、RDC2
2からの出力信号と位置指令信号に基づいて回転軸の位
置制御を行う位置制御部40と、速度演算部52からの
出力信号と位置制御部40からの出力信号に基づいて回
転軸の速度制御を行う速度制御部50と、速度制御部5
0からの出力信号に基づいてモータ10に与える負荷電
流を制御する電流制御部60と、で構成されている。
ラクタンス型レゾルバであって、円筒状のステータと、
回転軸を把持してステータ内に回転自在に配設されたロ
ータと、で構成されており、ロータとステータとの間の
リラクタンスがロータの位置により変化し、ロータの1
回転につきリラクタンス変化の基本波成分が1周期とな
るように構成されている。すなわち、ロータの内径中心
をステータの内径中心と一致させ、ロータ30の外形中
心をその内径中心から一定の偏心量だけ偏心させるよう
にしてロータの肉厚を変化させてあり、これによってリ
ラクタンスがロータの位置により変化するようになって
いる。このため、レゾルバ20は、回転軸の回転角度を
その回転角度に応じて変化するアナログ信号として検出
するようになっている。
グ信号であるレゾルバ信号に基づいて、2段階ある分解
能のうち指定された分解能で回転軸の回転角度位置を位
置検出データとして検出するようになっている。この分
解能には、例えば、最大速度が1[rps]/61440
0[pps]である12ビットの分解能と、最大速度が3
[rps]/153600[pps]である10ビットの分解
能とがある。このため、RDC22は、12ビットの分
解能に設定されているときは、回転軸の回転速度が最大
速度1[rps]を超えない範囲において、回転軸の回転
角度位置を12ビット(0〜4095)の精度で分解し
てこれを位置検出データとして検出し、10ビットの分
解能に設定されているときは、回転軸の回転速度が最大
速度3[rps]を超えない範囲において、回転軸の回転
角度位置を10ビット(0〜1023)の精度で分解し
てこれを位置検出データとして検出するようになってい
る。なお、RDC22の分解能は、モータ10の回転速
度が“0”の状態では12ビットに設定されている。
検出データに基づいて、RDC22の分解能切換端子に
切換信号を出力することにより、RDC22の分解能
を、12ビットおよび10ビットのいずれかに切り換え
るようになっている。位置制御部40は、RDC22か
らの位置検出データと位置指令信号とを入力し、位置指
令信号による位置指令値と位置検出データとの差分に基
づいて、回転軸の回転角度位置が位置指令値と一致する
ように速度指令値を算出して速度制御部50に出力する
ことにより、回転軸の回転角度位置をフィードバック制
御するようになっている。
回転軸の速度実績値と位置制御部40からの速度指令値
とを入力し、回転軸の速度実績値と速度指令値との差分
に基づいて、回転軸の回転速度が速度指令値と一致する
ように電流指令値を算出して電流制御部60に出力する
ことにより、回転軸の回転速度をフィードバック制御す
るようになっている。
電流指令値を入力し、モータ10の負荷電流値と電流指
令値との差分に基づいて、モータ10の負荷電流値が電
流指令値と一致するようにモータ10の負荷電流をフィ
ードバック制御するようになっている。次に、RDC2
2および切換制御部30の構成を図2ないし図4を参照
しながら詳細に説明する。図2は、RDC22および切
換制御部30の詳細な構成を示すブロック図であり、図
3および図4は、RDC22の分解能を切り換えるタイ
ミングを示すタイムチャートである。
ータを出力するための16ビットの出力端子である位置
検出データ出力端子To0〜To15と、RDC22の分解
能を切り換える切換指令である切換信号を入力するため
の分解能切換端子Tiと、を有している。また、RDC
22は、12ビットの分解能に設定されているときは、
位置検出データ出力端子To0〜To11を介して12ビッ
トの位置検出データを出力し、10ビットの分解能に設
定されているときは、位置検出データ出力端子To2〜T
o1 1を介して10ビットの位置検出データを出力するよ
うになっている。これにより、RDC22の動作中に分
解能が切り換えられても、位置検出データの桁数が切換
前後で同一に保たれる。例えば、12ビットの分解能に
設定されているときに、位置検出データが、“2000”,
“2001”,“2002”,“2003”,“2004”,“2005”,
“2006”,“2007”と変化していき、“2008”になった
ときに10ビットの分解能に切り換えられると、位置検
出データはその後、“2008”,“2008”,“2008”,
“2008”,“2012”,“2012”,“2012”,“2012”と
変化していく。
検出データおよび後述のCPU34からの切換制御信号
を処理する信号処理回路32と、信号処理回路32から
の位置検出データに基づいてRDC22の分解能を切り
換える切換指令である切換制御信号を生成するCPU3
4と、信号処理回路32からの切換信号に基づいてRD
C22の回路定数を調整する回路定数調整部36と、で
構成されている。
端子To0〜To15を介してRDC22からの位置検出デ
ータを入力し、CPU34の読出指令に応じて、入力し
た位置検出データをCPU34に出力するようになって
いる。また、図3に示すように、CPU34からの切換
制御信号を入力したときは、切換制御信号を入力した時
点を基準として次の位置検出データがRDC22から出
力されるのを待ってその直後に、分解能切換端子Tiお
よび回路定数調整部36に切換信号を出力するようにな
っている。
る位置検出データの1ビット当たりの電流値を決定する
ためのゲインスケーリング抵抗部36aと、帯域を調整
するためのCR部36bと、RDC22の最大トラッキ
ングレートを決定するためのトラッキング抵抗部36c
と、信号処理回路32からの切換信号に応じてゲインス
ケーリング抵抗部36a、CR部36bおよびトラッキ
ング抵抗部36cの回路定数を切り換えるスイッチング
部36dと、で構成されており、ゲインスケーリング抵
抗部36aと、CR部36bと、トラッキング抵抗部3
6cとは、その順で直列に接続されている。
ッチS1と抵抗R41(例えば36[kΩ])とを直列接
続し、スイッチS2と抵抗R42(例えば180[k
Ω])とを直列接続し、さらに、これらと抵抗R43(例
えば510[kΩ])とを並列接続して構成されてい
る。そして、スイッチS1、スイッチ2および抵抗R43の
一端には、RDC22の同期整流回路22aが接続され
ている。
bと並列接続して、積分器22bの帯域を決定するため
の回路部である。これは、コンデンサC51と抵抗R51と
を直列接続するとともにこれらとコンデンサC41とを並
列接続して第1のCR部を構成し、コンデンサC52と抵
抗R52とを直列接続するとともにこれらとコンデンサC
42とを並列接続して第2のCR部を構成し、さらに、第
1のCR部と第2のCR部とのいずれかに切換可能な3
点切換スイッチS3を設けて構成されている。そして、
コンデンサC41,C51,C42,C52の一端には、ゲイン
スケーリング抵抗部36aにおける抵抗R41〜R43の他
端が接続されている。
4と抵抗R61(例えば5.6[kΩ])とを直列接続
し、スイッチS5と抵抗R62(例えば27[kΩ])と
を直列接続し、さらに、これらと抵抗R63(例えば82
[kΩ])とを並列接続して構成されている。そして、
スイッチS4、スイッチ5および抵抗R63の一端には、C
R部36bにおけるスイッチS3の他端が接続されてお
り、抵抗R61〜R63の他端には、RDC22の電圧制御
発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)2
2cが接続されている。
解能に切換を行う切換指令である切換信号を入力したと
きは、スイッチS1,S4をオン状態とし、スイッチ
S2,S5をオフ状態とするとともに、スイッチS3を第
1のCR部に切り換えるようになっている。また、12
ビットの分解能に切換を行う切換指令である切換信号を
入力したときは、スイッチS1,S4をオフ状態とし、ス
イッチS2,S5をオン状態とするとともに、スイッチS
3を第2のCR部に切り換えるようになっている。
22の位置検出データの出力周期よりも長い所定サンプ
リング周期で、信号処理回路32に読出指令を出力して
位置検出データを読み出し、読み出した位置検出データ
に基づいて回転軸の回転速度を算出するようになってい
る。そして、図4に示すように、算出した回転速度が増
加しているときであって回転速度が所定値(例えば0.
8[rps])以上となったときは、10ビットの分解能
に切換を行う切換指令である切換制御信号を信号処理回
路32に出力し、算出した回転速度が減少しているとき
であって回転速度が所定値(例えば0.7[rps])以
下となったときは、12ビットの分解能に切換を行う切
換指令である切換制御信号を信号処理回路32に出力す
るようになっている。また、CPU34は、図3に示す
ように、切換制御信号を信号処理回路32に出力する際
は、位置検出データを信号処理回路32から読み出した
直後に行うようになっている。
しながら説明する。上記位置決め制御システムにおい
て、モータ10が停止した状態で位置指令信号が入力さ
れると、まず、位置制御部40では、回転軸の回転角度
位置が位置指令信号による位置指令値と一致するように
速度指令値が算出され、算出された速度指令値が速度制
御部50に出力される。速度制御部50では、速度指令
値が入力されると、回転軸の回転速度が速度指令値と一
致するように電流指令値が算出され、算出された電流指
令値が電流制御部60に出力される。電流制御部60で
は、電流指令値が入力されると、モータ10の負荷電流
値が電流指令値と一致するように負荷電流が制御され、
これにより、モータ10が回転させられる。
レゾルバ20により、回転軸の回転角度に応じて変化す
るレゾルバ信号が出力され、RDC22では、レゾルバ
20からのレゾルバ信号に基づいて、12ビットの分解
能で回転軸の回転角度位置が検出され、12ビットの位
置検出データが位置制御部40および速度演算部52に
出力される。
にフィードバックされると、位置検出部40では、位置
検出データによる回転角度位置よりも位置指令値が大き
いときは、速度指令値を増加させ、位置検出データによ
る回転角度位置よりも位置指令値が小さいときは、速度
指令値を減少させるといった制御が行われることによ
り、位置検出データによる回転角度位置と位置指令値と
の差分がなくなるように速度指令値の増減が制御され
る。
度演算部52からの速度実績値が大きいときは、電流指
令値を増加させ、速度指令値よりも速度実績値が小さい
ときは、電流指令値を減少させるといった制御が行われ
ることにより、速度指令値と速度実績値との差分がなく
なるように電流指令値の増減が制御される。電流制御部
60では、電流指令値よりもモータ10の負荷電流値が
大きいときは、負荷電流を増加させ、電流指令値よりも
負荷電流値が小さいときは、負荷電流を減少させるとい
った制御が行われることにより、電流指令値と負荷電流
値との差分がなくなるように負荷電流の増減が制御され
る。
は、位置指令信号が入力されると、回転軸の回転角度位
置が位置指令値となるようにモータ10が制御される
が、この制御過程においては、モータ10の回転速度に
応じてRDC22の分解能が切り換えられる。次に、そ
の切換動作を説明する。まず、図4に示すように、モー
タ10の回転速度が増加していき、その回転速度が所定
値(例えば0.8[rps])以上となったときは、CP
U34により、次の位置検出データが信号処理回路32
から読み出されるのを待ってその直後に、10ビットの
分解能に切換を行う切換指令である切換制御信号が信号
処理回路32に出力される。信号処理回路32では、こ
の切換制御信号が入力されると、次の位置検出データが
RDC22から出力されるのを待ってその直後に、10
ビットの分解能に切換を行う切換指令である切換信号が
RDC22および回路定数調整部36に出力される。
入力されると、スイッチング部36dにより、スイッチ
S1,S4がオフ状態とされ、スイッチS2,S5がオン状
態とされるとともに、スイッチS3が第2のCR部に切
り換えられる。その結果、抵抗R42と抵抗R43とが並列
接続され、第2のCR部が接続され、抵抗R62と抵抗R
63とが並列接続されることにより、抵抗R42,R43と、
第2のCR部と、抵抗R62,R63と、が直列接続された
回路が構成される。このため、切換前と同じ帯域が保持
されるとともにRDC22の内部ループのヒステリシス
幅が10ビットの分解能に対応して調整される。
力されると、分解能が10ビットに切り換えられ、その
結果、レゾルバ20からのレゾルバ信号に基づいて、1
0ビットの分解能で回転軸の回転角度位置が検出され、
10ビットの位置検出データが位置制御部40および速
度演算部52に出力される。次に、図4に示すように、
モータ10の回転速度が減少していき、その回転速度が
所定値(例えば0.7[rps])以下となったときは、
CPU34により、次の位置検出データが信号処理回路
32から読み出されるのを待ってその直後に、12ビッ
トの分解能に切換を行う切換指令である切換制御信号が
信号処理回路32に出力される。信号処理回路32で
は、この切換制御信号が入力されると、次の位置検出デ
ータがRDC22から出力されるのを待ってその直後
に、12ビットの分解能に切換を行う切換指令である切
換信号がRDC22および回路定数調整部36に出力さ
れる。
入力されると、スイッチング部36dにより、スイッチ
S1,S4がオン状態とされ、スイッチS2,S5がオフ状
態とされるとともに、スイッチS3が第1のCR部に切
り換えられる。その結果、抵抗R41と抵抗R43とが並列
接続され、第1のCR部が接続され、抵抗R61と抵抗R
63とが並列接続されることにより、抵抗R41,R43と、
第1のCR部と、抵抗R61,R63と、が直列接続された
回路が構成される。このため、切換前と同じ帯域が保持
されるとともにRDC22の内部ループのヒステリシス
幅が12ビットの分解能に対応して調整される。
力されると、分解能が12ビットに切り換えられ、その
結果、レゾルバ20からのレゾルバ信号に基づいて、1
2ビットの分解能で回転軸の回転角度位置が検出され、
12ビットの位置検出データが位置制御部40および速
度演算部52に出力される。なお、このように、回転軸
の回転速度に応じて分解能を切り換えながら位置検出デ
ータを検出するようにした場合、位置決め時間および位
置偏差は、10ビットの分解能で固定設定して位置検出
データを検出するようにした従来の場合に比して、図5
に示すようになる。図5は、本発明による位置決め時間
および位置偏差と、従来の位置決め時間および位置偏差
とを比較したグラフである。
に比してほぼ半分の時間となり、また、本発明による位
置偏差は、従来に比してほぼ半分の時間で収束している
ことが判る。このようにして、本実施の形態では、RD
C22の分解能を切り換える切換制御部30を備え、回
転軸の回転速度を検出し、検出した回転速度が所定値以
上であるときは、RDC22の分解能を高速回転対応の
10ビットに切り換え、検出した回転速度が所定値以下
であるときは、RDC22の分解能を高精度である12
ビットに切り換えるようにした。このため、回転軸が高
速で回転しているときにはこれに対応することができ、
逆に、回転軸が低速で回転しているときには細かな精度
で位置検出データを検出することができるので、従来に
比して、位置決め時間を短縮することができるととも
に、高精度な位置決め制御を行うことができる。
しているときであって回転速度が0.8[rps]以上と
なったときは、10ビットの分解能に切り換え、回転速
度が減少しているときであって回転速度が0.7[rp
s]以下となったときは、12ビットの分解能に切り換
るといったように、回転速度が増加しているときの分解
能切換パターンと、検出した回転速度が減少していると
きの分解能切換パターンと、を異ならせるようにした。
このため、回転軸の速度リップルの影響によってRDC
22の分解能が無意味に切り換えられるのを抑制するこ
とができる。
らの切換制御信号を入力したときは、切換制御信号を入
力した時点を基準として次の位置検出データがRDC2
2から出力されるのを待ってその直後に、分解能切換端
子Tiおよび回路定数調整部36に切換信号を出力する
ようにした。このため、RDC22の発振を抑制するこ
とができるので、RDC22の分解能を切り換えても、
位置検出データを比較的正確に読み出すことができる。
を信号処理回路32に出力する際は、位置検出データを
信号処理回路32から読み出した直後に行うようにし
た。このため、次の位置検出データを読み出すまでの時
間(ほぼ1サンプリング周期)を、CPU36の動作を
安定させるための時間として確保することができるの
で、RDC22の分解能を切り換えても、位置検出デー
タを比較的正確に読み出すことができ。
換えに合わせてゲインスケーリング部、CR部およびト
ラッキング抵抗部の回路定数を切り換えるようにした。
このため、分解能の切り換えに合わせて、切換前後の帯
域を統一させるとともにRDC22の内部ループのヒス
テリシス幅を調整することが可能となるので、RDC2
2の動作中の分解能切換を実現することができる。
は、12ビットの分解能に設定されているときは、位置
検出データ出力端子To0〜To11を介して位置検出デー
タを出力し、10ビットの分解能に設定されているとき
は、位置検出データ出力端子To2〜To11を介して位置
検出データを出力するようにした。このため、RDC2
2の動作中に分解能を切り換えても、位置検出データの
桁数が切換前後で同一に保たれるので、回転軸の回転角
度位置を再度捕捉する必要がなくなる。
ットの分解能と12ビットの分解能とを有するRDC2
2を用いて構成したが、これに限らず、さらに複数段階
の分解能を有するRDC22を用いて、RDC22の分
解能を、複数段階ある分解能うちいずれかに切り換える
ように構成してもよい。
能切換装置によれば、回転子が高速で回転しているとき
にはこれに対応することができ、逆に、回転子が低速で
回転しているときには細かな精度で位置検出データを検
出することができるので、従来に比して、位置決め時間
を短縮することができるとともに、高精度な位置決め制
御を行うことができるという効果が得られる。
め制御システムの構成を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
示すタイムチャートである。
示すタイムチャートである。
従来の位置決め時間および位置偏差とを比較したグラフ
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 回転子の回転角度をその回転角度に応じ
て変化する位置検出信号として検出し、検出した位置検
出信号に基づいて、複数段階ある分解能のうち指定され
た分解能で前記回転子の回転角度位置を検出する位置検
出器に適用される装置であって、 前記回転子の回転速度を検出し、検出した回転速度に応
じて前記位置検出器の分解能を切り換えるようにしたこ
とを特徴とする分解能切換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08432099A JP3674381B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 分解能切換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08432099A JP3674381B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 分解能切換装置 |
Publications (2)
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---|---|
JP2000275039A true JP2000275039A (ja) | 2000-10-06 |
JP3674381B2 JP3674381B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=13827230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08432099A Expired - Lifetime JP3674381B2 (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 分解能切換装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3674381B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1199808A3 (en) * | 2000-10-20 | 2003-06-04 | Tamagawa Seiki Kabushiki Kaisha | Automatic resolution changing method and circuit for use in digital conversion of two-phase sinusoidal wave signals |
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US9444484B2 (en) | 2010-09-03 | 2016-09-13 | Olympus Corporation | Encoder signal processing circuit |
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-
1999
- 1999-03-26 JP JP08432099A patent/JP3674381B2/ja not_active Expired - Lifetime
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