JP2000272358A - 車両用ラジエーターの配設構造 - Google Patents

車両用ラジエーターの配設構造

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JP2000272358A
JP2000272358A JP11077674A JP7767499A JP2000272358A JP 2000272358 A JP2000272358 A JP 2000272358A JP 11077674 A JP11077674 A JP 11077674A JP 7767499 A JP7767499 A JP 7767499A JP 2000272358 A JP2000272358 A JP 2000272358A
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Koji Yoshimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下方向のコンパクト化を図りつつ、クラッ
シュスペース確保可能なショートノーズの車両を実現す
る。 【解決手段】 吸気マニホールド11をエンジン1の上
部から前方に突出し、その前端から下方の後方に傾斜す
るように屈曲して配設する。ラジエーター2に後方に突
出する第1及び第2冷却ファン21,22を備える。第
1冷却ファンを吸気マニホールドに対し側面視で下側に
オフセットした位置であって、かつ、第1冷却ファンの
後端が吸気マニホールドに対して平面視でオーバーラッ
プした位置となるように配設する(L1参照)。第2冷
却ファンを吸気マニホールドに対して車幅方向にオフセ
ットした位置となるように第1冷却ファンに対して車幅
方向に並べて配設する(L3参照)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横置きエンジンの
前側に吸気マニホールドが配設された車両の車両用ラジ
エーターの配設構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両用ラジエーター
の取付構造として、エンジンの前側に吸気マニホールド
を配設したものであって、この吸気マニホールドを含む
吸気系部材を車両用ラジエーターの上方に配設した構造
が知られている(例えば、実登2518567号公報参
照)。このものでは、ラジエーターをその上端が後方に
傾くように配設し、横置きに配設されたエンジンの吸気
マニホールドがこのエンジンの前側に取り付けられて、
上記ラジエーターの上方を通るように上記マニホールド
を含む吸気系を配設するようにしている。このように、
上記吸気マニホールドをエンジンの前側に配設すること
によって、排気系がエンジンの後側に配設されることと
なり、これにより、エンジンルームの外側に配設される
触媒コンバータとの距離を短くすることができるように
なる。その結果、排気ガスがあまり冷却されずに上記触
媒コンバータに到達し、浄化作用が向上するという利点
があるため、上記吸気マニホールドをエンジンの前側に
配設するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両をショ
ートノーズ、すなわち、車両前部を前後方向に短くした
いという要求があり、この場合にはクラッシュスペース
を確保することが困難になってしまうという不都合があ
る。
【0004】従来の車両用ラジエーターの配設構造にお
いては、このラジエーターを傾けて配設することによ
り、正面正突(正突)時にはこのラジエーターをエンジ
ンの上方に逃がすようにして、クラッシュスペースを確
保している。このため、クラッシュスペースの拡大は図
られるがラジエーターを後傾させる分、前後方向のスペ
ースが必要となってしまい、車両をショートノーズとす
ることは困難になってしまうという不都合がある。ま
た、吸気系をラジエーターの上方に配設させるのでは、
上下方向に大きくなってしまうという不都合もある。
【0005】一方、ラジエーターを鉛直に配設し、か
つ、上記吸気マニホールドをエンジンの前面に沿うよう
に配設することも考えられるが、このようにすれば、ク
ラッシュスペースを確保するためには、上記吸気マニホ
ールドとラジエーターとの前後方向の間隔を大きくしな
ければならない。このため、車両をショートノーズにし
たいという要求は満たされなくなってしまう。
【0006】このように、車両のショートノーズ化かつ
上下方向のコンパクト化と、クラッシュスペースの確保
とを両立させることは極めて困難なものとなってしま
う。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、上下方向のコ
ンパクト化を図りつつ、十分なクラッシュスペースの確
保可能なショートノーズの車両を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、エンジンの吸気マニホールドと干渉す
るのは、ラジエーターから後方に突出する冷却ファンで
あり、この冷却ファンとマニホールドとの干渉を避けれ
ばクラッシュスペースの確保と車両のショートノーズ化
との両立が実現し得る点に着目して本発明を完成するに
至ったものである。
【0009】具体的に、第1の発明は、エンジンの前側
に取り付けられて前方に突出する吸気マニホールドと、
上記エンジンよりも前方に配設され、後方に突出する冷
却ファンを有するラジエーターとを備えたものとし、こ
のものにおいて、上記ラジエーターを、上記冷却ファン
が上記吸気マニホールドに対し上下方向の下側にオフセ
ットした位置であって、かつ、上記冷却ファンの後端が
上記吸気マニホールドに対して平面視でオーバーラップ
した位置となるように配設することを特定事項とする構
造である。この場合、冷却ファンが吸気マニホールドに
対して側面視で下側にオフセットした位置に配設される
ことによって、上記冷却ファンと吸気マニホールドとの
干渉が避けられる。そして、上記冷却ファンの後端が吸
気マニホールドに対して平面視でオーバーラップする位
置となるようにすることで、上記ラジエーターと吸気マ
ニホールドとの間隔を狭くして、前後方向に省スペース
化が図られると共に、上記冷却ファンと吸気マニホール
ドとの干渉を避けて十分なクラッシュスペースが確保さ
れる。その結果、十分なクラッシュスペースが確保され
たショートノーズの車両が実現される。
【0010】一方、第2の発明は、冷却ファンを2つ有
するラジエーターの場合に好適なものであり、具体的に
は、エンジンの前側に取り付けられて前方に突出する吸
気マニホールドと、上記エンジンよりも前方に配設さ
れ、後方に突出する第1冷却ファン及びこの第1冷却フ
ァンよりも大に形成され、上記第1冷却ファンに対して
車幅方向に並んで配設された第2冷却ファンを有するラ
ジエーターとを備えたものとする。そして、上記ラジエ
ーターを、上記第1冷却ファンが上記吸気マニホールド
に対し上下方向の下側にオフセットした位置であって、
かつ、上記第1冷却ファンの後端が上記吸気マニホール
ドに対して平面視でオーバーラップした位置となる一
方、上記第2冷却ファンが上記吸気マニホールドに対し
て車幅方向にオフセットした位置となるように配設する
ことを特定事項とする構造である。この場合、第1冷却
ファンが吸気マニホールドに対して側面視で下側にオフ
セットした位置に配設されることによって、上記第1冷
却ファンと吸気マニホールドとの干渉が避けられる。そ
して、上記第1冷却ファンの後端が吸気マニホールドに
対して平面視でオーバーラップする位置となるようにす
ることで、クラッシュスペースを確保した状態で上記ラ
ジエーターと吸気マニホールドとの間隔を狭くすること
が可能になる。一方、第2冷却ファンは、吸気マニホー
ルドに対し車幅方向にオフセットした位置に配設される
ため、上記吸気マニホールドとの干渉を避けて配設する
ことが可能になる。このように、上記ラジエーターと吸
気マニホールドとの間隔を狭くすることにより前後方向
の省スペース化が図られると共に、第1及び第2冷却フ
ァンと吸気マニホールドとの干渉が避けられてクラッシ
ュスペースが確保される。その結果、十分なクラッシュ
スペースが確保されたショートノーズの車両が実現され
る。
【0011】また、上記第2冷却ファンは、吸気マニホ
ールドに対しオフセットした比較的大なるスペースに配
設されることによって、大きく形成することが可能にな
る。これにより、ラジエーターの性能の向上が図られ
る。
【0012】そして、上記第1または第2の発明におい
て、吸気マニホールドとしては、エンジン上部から前方
に突出し、その前端から下方の後方に傾斜するように屈
曲して形成してもよい。この場合、吸気マニホールドが
ラジエーターの上方を通らないため、上下方向のコンパ
クト化が図られる。また、吸気マニホールドを後方に傾
斜させることによって、冷却ファンと吸気マニホールド
との間隔が比較的広くなり、クラッシュスペースの拡大
が図られる。また、正突時にはラジエーターが上記吸気
マニホールドの傾斜に沿って下方に移動するようにな
る。このため、上記ラジエーターが吸気マニホールド、
及びエンジンを後方に押して移動させることが回避さ
れ、クラッシュスペースの拡大が図られる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における車
両用ラジエーターの配設構造によれば、必要なクラッシ
ュスペースを確保した状態であっても、前後方向に省ス
ペース化を図ることができ、車両をショートノーズにす
ることができる。また、上下方向にもコンパクト化を図
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0015】図1または図2は、本発明の実施形態に係
る車両の前部構造を示し、1はエンジンルームE内に横
置きに配設されたエンジン、11はこのエンジン1の前
側に取り付けられた吸気マニホールド、2は上記エンジ
ン1の前方に配設されたラジエーター、21,22はこ
のラジエーター2の後方に突出する第1及び第2冷却フ
ァンである。
【0016】上記エンジン1は、車幅方向の両側で前後
方向に延びるフロントサイドフレーム4,4の間であっ
て、左右のサスペンションタワー6,6を結ぶ線よりも
前側に横置きに配設されている。そして、その車幅方向
の左側部にはトランスミッションユニット3が配設され
るようになっている。また、上記エンジン1の吸気マニ
ホールド11はこのエンジン1の前側に取り付けられて
いる一方、排気マニホールド12は後側に取り付けられ
ている。この排気マニホールド12には、後方に延びる
排気系が連通されるようになっている(図示省略)。
【0017】上記吸気マニホールド11は、図3または
図4に示すように、エンジン1の上部から前方に突出
し、その前端から下方の後方に傾斜するように屈曲され
て形成されている。この吸気マニホールド11には、図
示省略の吸気系が連通されるようになっている。
【0018】上記ラジエーター2は、図1または図2に
示すように、エンジンルームEの前端位置であって、左
右のヘッドランプ5,5を結ぶ線上に配設されている。
そして、このラジエーター2は車幅方向に延びるように
形成されており、その上面は、図1に示すように、エン
ジンルームEの前端位置で車幅方向に延びるラジエータ
ーサポート41に対してマウント42,42を介して固
定されるている。一方、上記ラジエーター2の下面は、
図2に示すように、両フロントサイドフレーム4,4を
連結するように配設されたフロントクロスメンバ43に
対して、マウント44,44を介して固定されるように
なっており、これにより、上記ラジエーター2が車体に
対し固定されるようになっている。
【0019】上記第1及び第2冷却ファン21,22
は、それぞれ図示省略の羽根車とこの羽根車を回転させ
るモータとによって構成されている。そして、上記第1
冷却ファン21と上記第2冷却ファン22とは車幅方向
に並んで配設されており、上記第1冷却ファン21はエ
ンジン1の配設側に、第2冷却ファン22はトランスミ
ッションユニット3の配設側にそれぞれ位置するように
なっている(図1または図2参照)。また、上記第2冷
却ファン22は第1冷却ファン21に比べてその大きさ
が大となるように形成されており、その結果、上記第2
冷却ファン22の方が第1冷却ファン21よりも後方に
突出するようになっている(図1または図3参照)。
【0020】そして、上記第1冷却ファン21は、図1
に示すように、その後端が上記吸気マニホールド11に
対し平面視でオーバーラップするような位置に配設され
ている(図1または図4のL1参照)。また、上記第1
冷却ファン21は、図3または図4に示すように、上記
吸気マニホールド11に対し側面視で上下にオフセット
した位置に配設されている(図4のL2参照)。
【0021】一方、上記第2冷却ファン22は、図1ま
たは図2に示すように、上記吸気マニホールド11に対
して車幅方向にオフセットした位置に配設されている
(図1のL3参照)。
【0022】つぎに、上記実施形態の作用・効果を説明
する。
【0023】第1冷却ファン21が吸気マニホールド1
1に対して側面視で下側にオフセットした位置に配設さ
れることによって、上記第1冷却ファン21と吸気マニ
ホールド11との干渉を避けることができる。そして、
上記第1冷却ファン21の後端が吸気マニホールド11
に対して平面視でオーバーラップする位置となるように
することで、クラッシュスペースを確保した状態で上記
ラジエーターと吸気マニホールドとの間隔を狭くするこ
とができるようになる。一方、上記第2冷却ファン22
は、吸気マニホールド11に対し車幅方向にオフセット
した位置で、トランスミッションユニット3の前側であ
る比較的大なるスペースに配設されている。このため、
上記吸気マニホールド11との干渉を避けて配設するこ
とができるようになる。これにより、前後方向に省スペ
ース化を図ることができ、車両をショートノーズにする
ことができるようになる。その結果、十分なクラッシュ
スペースが確保されたショートノーズの車両を実現する
ことができる。
【0024】また、上記第2冷却ファン22は、比較的
大なるスペースに配設されるため、第1冷却ファン21
に比べて大に形成することができる。これにより、熱交
換器の性能を向上させることができるようになる。
【0025】さらに、吸気マニホールド11がラジエー
ター2の上方を通らないため、上下方向のコンパクト化
を図ることができる。
【0026】また、上記吸気マニホールド11が、後方
に傾斜するように屈曲して形成されているため、第1冷
却ファン21と吸気マニホールド11との間隔がより広
くなり、クラッシュスペースの拡大を図ることができる
ようになる。また、正突時には、上記ラジエーター2が
上記吸気マニホールド11の傾斜に沿って下方に移動す
るようになるため、上記ラジエーター2が吸気マニホー
ルド11、及びエンジン1を後方に押して移動させるこ
とを回避することができ、クラッシュスペースの拡大を
図ることができるようになる。 <他の実施形態>なお、本発明は上記実施形態に限定さ
れるものではなく、その他種々の実施形態を包含するも
のである。すなわち、上記実施形態では、ラジエーター
2に第1及び第2冷却ファン21,22の2つを備える
ようにしているが、これに限らず、例えば一つの冷却フ
ァンのみが備えられたラジエーターとし、この冷却ファ
ンを吸気マニホールド11に対し上下方向の下側にオフ
セットした位置であって、かつ、上記冷却ファンの後端
が上記吸気マニホールド11に対して平面視でオーバー
ラップした位置となるように配設するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の前部構造を示す平面説明図である。
【図2】車両の前部構造を示す正面説明図である。
【図3】図1のA−A端面を示す端面説明図である。
【図4】図1のB−B端面を示す端面説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 ラジエーター 11 吸気マニホールド 21 第1冷却ファン 22 第2冷却ファン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの前側に取り付けられて前方に
    突出する吸気マニホールドと、上記エンジンよりも前方
    に配設され、後方に突出する冷却ファンを有するラジエ
    ーターとを備え、 上記ラジエーターは、上記冷却ファンが上記吸気マニホ
    ールドに対し上下方向の下側にオフセットした位置であ
    って、かつ、上記冷却ファンの後端が上記吸気マニホー
    ルドに対して平面視でオーバーラップした位置となるよ
    うに配設されていることを特徴とする車両用ラジエータ
    ーの配設構造。
  2. 【請求項2】 エンジンの前側に取り付けられて前方に
    突出する吸気マニホールドと、上記エンジンよりも前方
    に配設され、後方に突出する第1冷却ファン及びこの第
    1冷却ファンよりも大に形成され、上記第1冷却ファン
    に対して車幅方向に並んで配設された第2冷却ファンを
    有するラジエーターとを備え、 上記ラジエーターは、上記第1冷却ファンが上記吸気マ
    ニホールドに対し上下方向の下側にオフセットした位置
    であって、かつ、上記第1冷却ファンの後端が上記吸気
    マニホールドに対して平面視でオーバーラップした位置
    となる一方、上記第2冷却ファンが上記吸気マニホール
    ドに対して車幅方向にオフセットした位置となるように
    配設されていることを特徴とする車両用ラジエーターの
    配設構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 吸気マニホールドはエンジン上部から前方に突出し、そ
    の前端から下方の後方に傾斜するように屈曲して形成さ
    れていることを特徴とする車両用ラジエーターの配設構
    造。
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