JP2000270554A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP2000270554A
JP2000270554A JP11069194A JP6919499A JP2000270554A JP 2000270554 A JP2000270554 A JP 2000270554A JP 11069194 A JP11069194 A JP 11069194A JP 6919499 A JP6919499 A JP 6919499A JP 2000270554 A JP2000270554 A JP 2000270554A
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capacitor
circuit
power supply
voltage
smoothing capacitor
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JP11069194A
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Yoshinobu Murakami
善宣 村上
Hiroaki Mannami
寛明 万波
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽負荷時に回路素子にかかるストレスを低減し
た電源装置を提供する。 【解決手段】インバータ回路INVはスイッチング素子
Q1,Q2の直列回路を有し、出力端にはトランスT1
の一次巻線の一端が接続され、トランスT1の二次側に
は共振回路及び放電灯Laからなる負荷回路が接続され
る。スイッチング素子Q1,Q2の両端間には平滑用の
平滑コンデンサC3と、チョッパ用のインダクタL2
と、平滑コンデンサC3の放電用のダイオードD4との
直列回路が接続され、インダクタL2及びダイオードD
4の接続点とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との
間には平滑コンデンサC3の充電用のダイオードD3が
接続される。制御回路1は、平滑コンデンサC3を充電
する側のスイッチング素子Q2のオンデューティが軽負
荷時には定格時に比べて大きくなるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源の電源電
圧を直流電圧に変換し、この直流電圧をインバータ回路
により高周波に変換して負荷に供給する電源装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電源装置としては、例えば図1
0に示すような構成の回路を有するものがあった(特開
平9−121550号公報参照)。本回路は、スイッチ
ング素子Q1,Q2が交互にオンオフを繰り返すことに
より負荷である放電灯Laを高周波点灯させるハーフブ
リッジ型のインバータ回路INVを備えており、ダイオ
ードD31と、ダイオードD32及びコンデンサC32
の並列回路とにより交流電源ACの1周期の略全期間に
わたり、スイッチング素子Q1,Q2のオン・オフに応
じて交流電源ACからインバータ回路INVの負荷回路
を介して電流が供給されるため、入力電流波形を略正弦
波状にすることが可能となり、従って入力力率が高力率
で入力電流波形歪の改善も可能となる。またダイオード
D33,D34、インダクタL22及び平滑コンデンサ
C33からなる補助電源回路POWは所謂降圧チョッパ
回路を構成しており、スイッチング素子Q2のオン時に
ダイオードD33及びインダクタL22を介して平滑コ
ンデンサC33を充電し、整流器DBの出力電圧が平滑
コンデンサC33の充電電圧よりも低い期間では、ダイ
オードD34を介して平滑コンデンサC33の充電電圧
がインバータ回路に給電される。
【0003】本回路の動作を以下に簡単に説明する。ス
イッチング素子Q1がオンになると、交流電源AC→フ
ィルタ回路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→イ
ンダクタL21→放電灯La(放電灯Laの点灯前はコ
ンデンサC36にも流れる)→コンデンサC34→ダイ
オードD31→整流器DB→フィルタ回路F→交流電源
ACの経路で電流が流れる。次にスイッチング素子Q1
がオフ、スイッチング素子Q2がオンになると、コンデ
ンサC34,C36、インダクタL21及び放電灯La
から成る振動回路に蓄積されたエネルギにより、インダ
クタL21→放電灯La(コンデンサC36)→コンデ
ンサC34→コンデンサC32→スイッチング素子Q2
の寄生ダイオード→インダクタL21の経路で所謂回生
電流が流れ、コンデンサC32には電荷が蓄積される。
ここで、コンデンサC32の充電電圧と整流器DBの出
力電圧(=コンデンサC31の両端電圧)との合成電圧
がコンデンサC35の両端電圧Vc35を越えると、コ
ンデンサC31,C32の電荷がダイオードD31を介
してコンデンサC35に充電される。
【0004】そして、引き続きコンデンサC34を電源
としてコンデンサC34→放電灯La(コンデンサC3
6)→インダクタL21→スイッチング素子Q2→コン
デンサC32→コンデンサC34の経路で電流が流れ、
コンデンサC32の充電電圧が0Vになるとダイオード
D32が導通する。
【0005】次にスイッチング素子Q2がオフ、スイッ
チング素子Q1がオンになると、所謂回生電流がインダ
クタL21→スイッチング素子Q1の寄生ダイオード→
コンデンサC35→ダイオードD32→コンデンサC3
4→放電灯La(コンデンサC36)→インダクタL2
1の経路で流れる。その後、コンデンサC35→スイッ
チング素子Q1→インダクタL21→放電灯La(コン
デンサC36)→コンデンサC34→コンデンサC32
→コンデンサC35の経路で電流が流れてコンデンサC
32の充電が行われ、コンデンサC31,C32とによ
る合成電圧がコンデンサC35の両端電圧Vc35を越
えると、コンデンサC31,C32の充電電荷によりコ
ンデンサC35が充電され、再び交流電源AC→フィル
タ回路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→インダ
クタL21→放電灯La(コンデンサC36)→コンデ
ンサC34→ダイオードD1→整流器DB→フィルタ回
路F→交流電源ACの経路で入力電源が流れ、以上の様
な動作を繰り返す。
【0006】即ち、スイッチング素子Q1,Q2のオン
・オフによりコンデンサC32の充放電が繰り返され、
コンデンサC32の充電電圧及び整流器DBの出力電圧
(=コンデンサC31の両端電圧)の和の電圧と、コン
デンサC35の両端電圧Vc35との高低をダイオード
D31が比較することによって交流電源ACから入力電
流が供給される。
【0007】また、スイッチング素子Q2がオンになる
と、コンデンサC35からインダクタL22→平滑コン
デンサC33→ダイオードD33→スイッチング素子Q
2→コンデンサC35の経路で充電電流が流れ、平滑コ
ンデンサC33が充電される。ここで、コンデンサC3
5の両端電圧Vc35が、コンデンサC32の充電電圧
と整流器DBの出力電圧との合成電圧よりも低下する
と、交流電源AC→フィルタ回路F→整流器DB→イン
ダクタL22→平滑コンデンサC33→ダイオードD3
3→スイッチング素子Q2→ダイオードD32及びコン
デンサC32の並列回路→ダイオードD31→整流器D
B→フィルタ回路F→交流電源ACの経路で平滑コンデ
ンサC33に充電電流が流れる。一方、平滑コンデンサ
C33の放電は、コンデンサC35の両端電圧Vc35
が平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33より低い場
合に行われ、平滑コンデンサC33からダイオードD3
4を介してコンデンサC35に電荷が放電され、それが
インバータ回路INVの電源として作用する。
【0008】ここで、制御回路1はコンデンサC35の
両端電圧Vc35を検出して、スイッチング素子Q1,
Q2のデューティ制御を行っており、放電灯Laの始動
時などの軽負荷時において平滑コンデンサC33の両端
電圧Vc33が昇圧するのを抑制している。軽負荷時に
おいて平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33が昇圧
するのは、スイッチング素子Q1,Q2の発振周波数
と、スイッチング素子Q1のオン時に交流電源AC→フ
ィルタ回路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→イ
ンダクタL21→放電灯La(コンデンサC36)→コ
ンデンサC34→ダイオードD31→整流器DB→フィ
ルタ回路F→交流電源ACの経路で電流I1が流れるモ
ード、つまり交流電源ACから直接LC共振負荷に電力
供給される動作モードとが影響していると考えられ、こ
の動作モードの発生時間が長ければ長いほど、またこの
動作モードが発生している時の交流電源ACの電圧値が
高ければ高いほど、両端電圧Vc33の昇圧度は大きく
なる。
【0009】そこで、この動作モードを少なくするため
に、軽負荷時においてスイッチング素子Q1,Q2のオ
ン時間をスイッチング素子Q1よりスイッチング素子Q
2の方が長くなるようにアンバランス制御し、両端電圧
Vc33の昇圧を抑制するために、交流電源ACと追従
した部分平滑電圧を検出して、交流電源電圧のピーク
(山部)付近でのスイッチング素子Q1,Q2の動作周
波数を、ゼロクロス(谷部)付近での動作周波数よりも
高く制御することが考えられる。スイッチング素子Q
1,Q2の動作周波数を全体的に高くすれば平滑コンデ
ンサC33の両端電圧Vc33の昇圧は低減されるが、
放電灯Laへの予熱電力が十分に得にくくなるから、ス
イッチング素子Q1,Q2のデューティ比をアンバラン
スに制御するデューティ制御と、交流電源電圧のピーク
付近とゼロクロス付近とにおける周波数変調を組み合わ
せることにより、放電灯Laへの予熱電力を確保しつ
つ、平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33の昇圧を
抑制することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の電源装置で
は、スイッチング素子Q1,Q2のデューティ比をアン
バランスに制御するデューティ制御と、交流電源電圧の
ピーク付近とゼロクロス付近とにおける周波数変調を組
み合わせることによって、放電灯Laへの予熱電力を確
保しつつ、平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33の
昇圧を抑制しているが、例えば図10に示す回路におい
て、ダイオードD31,D32の直列回路及びダイオー
ドD32に並列接続されたコンデンサC32からなる回
路を、スイッチング素子Q2と整流器DBの低電位側の
直流出力端子との間に接続する代わりに、スイッチング
素子Q1と整流器DBの高電位側の直流出力端子との間
に接続し、ダイオードD31,D32の接続点とスイッ
チング素子Q1,Q2の接続点との間に直流カット用の
コンデンサC34及びインダクタL21を介して放電灯
Laの両フィラメント電極の電源側端子を接続し、放電
灯Laの両フィラメント電極の非電源側端子間にコンデ
ンサC36を接続したような回路では、スイッチング素
子Q1,Q2のオン時間をスイッチング素子Q1よりス
イッチング素子Q2の方が短くなるようにアンバランス
制御して、交流電源AC→フィルタ回路F→整流器DB
→ダイオードD31→コンデンサC34→放電灯La
(コンデンサC36)→インダクタL21→スイッチン
グ素子Q2→整流器DB→フィルタ回路F→交流電源A
Cの経路で電流が流れる期間を短くする必要があった。
しかしながら、ダイオードD32及びコンデンサC32
の並列回路と平滑コンデンサC33とがスイッチング素
子Q1側に接続されている場合、軽負荷時にスイッチン
グ素子Q2のオン時間をスイッチング素子Q2よりも短
くすると、コンデンサC35からスイッチング素子Q2
を介して平滑コンデンサC33に充電電流が流れる期間
が短くなるから、コンデンサC35の両端電圧Vc35
と、平滑コンデンサC33の両端電圧との差が大きくな
り、コンデンサC35の両端電圧が上昇する。また軽負
荷時には負荷の消費電力が小さくなるから、スイッチン
グ素子Q1,Q2の直列回路に印加される電圧が上昇し
てしまい、スイッチング素子Q1,Q2に高電圧ストレ
スが印加される虞があった。そのため、スイッチング素
子Q1,Q2に高耐圧の素子を用いる必要があり、コス
トアップとなるという問題があった。
【0011】また、制御回路1がスイッチング素子Q
1,Q2のオンデューティを上述のようにアンバランス
に制御すると、放電灯Laの予熱時に放電灯Laの両端
間に印加される電圧の低周波リップルが大きくなり、放
電灯Laの両端間に高電圧が印加されるため、所定の先
行予熱電流が確保されるとフィラメントが十分予熱され
ていないにも関わらず点灯してしまい(コールドスター
ト)、フィラメントの断線やランプ管端の黒化などが発
生して、ランプ寿命が短くなるという問題もあった。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、その目的とするところは、回路素子に加わるス
トレスを低減することのできる電源装置を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、交流電源の電源電圧を整流す
る整流器と、整流器の出力電圧を平滑する平滑コンデン
サと、直列接続された複数のスイッチング要素を有し整
流器の出力端に接続され直流電圧を高周波電圧に変換し
て少なくともLC共振回路を含む負荷回路に供給するイ
ンバータ回路と、負荷回路の一部を整流器の出力端に接
続するためのインピーダンス要素とを備え、平滑コンデ
ンサはスイッチング要素を介して充電され、平滑コンデ
ンサとインピーダンス要素とが同一のスイッチング要素
に接続されて成る電源装置において、平滑コンデンサを
充電する側のスイッチング要素のオンデューティを変化
させるデューティ可変手段を設けたことを特徴とし、負
荷回路の一部がインピーダンス要素を介して整流器の直
流出力端に接続されているので、負荷回路に流れる共振
電流の一部が入力電流となって流れ込むことにより、入
力電流波形歪みを改善することができ、且つ、インバー
タ回路を構成するスイッチング要素が、整流器の出力電
圧を平滑するチョッパ回路のスイッチング要素を兼用し
ているので、部品数を少なくしてコストダウンを図るこ
とができ、しかも軽負荷時には負荷回路の消費電力が低
下するから、スイッチング要素に印加される電圧が増加
するが、デューティ可変手段を用いて平滑コンデンサを
充電する側のスイッチング要素のオンデューティを変化
させることにより、スイッチング素子を介して平滑コン
デンサに充電電流が流れる期間を変化させることがで
き、平滑コンデンサの両端電圧を変化させて、スイッチ
ング要素に印加される電圧を抑制することができる。
【0014】請求項2の発明では、交流電源の電源電圧
を整流する整流器と、整流器の出力電圧を高周波電圧に
変換するインバータ回路と、整流器の出力端に接続され
負荷回路に連続的な電流が供給できる程度の平滑作用を
有する補助電源回路とを備え、上記インバータ回路は、
整流器の直流出力端間にダイオード及びコンデンサの並
列回路からなるインピーダンス要素を介して接続された
第1及び第2のスイッチング要素の直列回路と、整流器
及びインピーダンス要素の接続点と第1及び第2のスイ
ッチング要素の接続点との間に接続される直流カット用
コンデンサ及びトランスの一次巻線の直列回路と、トラ
ンスの二次巻線の両端間に接続される共振用インダクタ
及び放電灯の直列回路と、放電灯と並列に接続された共
振用コンデンサとを有し、上記補助電源回路は、第1及
び第2のスイッチング要素の直列回路の両端間に接続さ
れる逆方向の放電用ダイオードと平滑コンデンサとチョ
ッパ用インダクタの直列回路と、第1及び第2のスイッ
チング要素の接続点に一端が接続された平滑コンデンサ
に充電電流を流すための充電用ダイオードと、第1及び
第2のスイッチング要素の直列回路の両端間に接続され
た小容量のコンデンサとを有し、上記インピーダンス要
素と上記平滑コンデンサとが同一のスイッチング要素に
接続されて成る電源装置において、平滑コンデンサを充
電する側のスイッチング要素のオンデューティを変化さ
せるデューティ可変手段を設けたことを特徴とし、負荷
回路の一部がインピーダンス要素を介して整流器の直流
出力端に接続されているので、負荷回路に流れる共振電
流の一部が入力電流となって流れ込むことにより、入力
電流波形歪みを改善することができ、且つ、インバータ
回路と補助電源回路とで第1又は第2のスイッチング要
素を兼用しているので、部品数を少なくしてコストダウ
ンを図ることができ、しかも軽負荷時には負荷回路の消
費電力が低下するから、スイッチング要素に印加される
電圧が増加するが、デューティ可変手段を用いて平滑コ
ンデンサを充電する側のスイッチング要素のオンデュー
ティを変化させることにより、第1及び第2のスイッチ
ング要素の直列回路に並列接続されたコンデンサからス
イッチング素子を介して平滑コンデンサに充電電流が流
れる期間を変化させることができ、このコンデンサの両
端電圧を変化させることにより、第1及び第2のスイッ
チング要素の直列回路の両端間に印加される電圧を抑制
することができる。
【0015】請求項3の発明では、交流電源の電源電圧
を整流する整流器と、整流器の出力電圧を高周波電圧に
変換するインバータ回路と、整流器の出力端に接続され
負荷回路に連続的な電流が供給できる程度の平滑作用を
有する補助電源回路とを備え、上記インバータ回路は、
整流器の直流出力端間にダイオード及びコンデンサの並
列回路からなるインピーダンス要素を介して接続された
第1及び第2のスイッチング要素の直列回路と、整流器
及びインピーダンス要素の接続点と第1及び第2のスイ
ッチング要素の接続点との間に接続される直流カット用
コンデンサ及びトランスの一次巻線の直列回路と、トラ
ンスの二次巻線の両端間に接続される共振用インダクタ
及び放電灯の直列回路と、放電灯と並列に接続された共
振用コンデンサとを有し、上記補助電源回路は、第1及
び第2のスイッチング要素の直列回路の両端間に接続さ
れる逆方向の放電用ダイオード及び平滑コンデンサの直
列回路と、直流カット用コンデンサ及びトランスの一次
巻線の接続点に一端が接続された平滑コンデンサに充電
電流を流すための充電用ダイオードと、第1及び第2の
スイッチング要素の直列回路の両端間に接続された小容
量のコンデンサとを有し、上記インピーダンス要素と上
記平滑コンデンサとが同一のスイッチング要素に接続さ
れて成る電源装置において、平滑コンデンサを充電する
側のスイッチング要素のオンデューティを変化させるデ
ューティ可変手段を設けたことを特徴とし、負荷回路の
一部がインピーダンス要素を介して整流器の直流出力端
に接続されているので、負荷回路に流れる共振電流の一
部が入力電流となって流れ込むことにより、入力電流波
形歪みを改善することができ、且つ、インバータ回路と
補助電源回路とで第1又は第2のスイッチング要素を兼
用するとともに、充電用ダイオードの一端を直流カット
用コンデンサ及びトランスの一次巻線の接続点に接続す
ることによって、トランスの励磁インダクタンスやトラ
ンスの二次側に接続された共振用インダクタでチョッパ
用インダクタを兼用しているので、部品数を少なくして
コストダウンを図ることができ、しかも軽負荷時には負
荷回路の消費電力が低下するから、スイッチング要素に
印加される電圧が増加するが、デューティ可変手段を用
いて平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素の
オンデューティを変化させることにより、第1及び第2
のスイッチング要素の直列回路に並列接続されたコンデ
ンサからスイッチング素子を介して平滑コンデンサに充
電電流が流れる期間を変化させることができ、このコン
デンサの両端電圧を変化させることにより、第1及び第
2のスイッチング要素の直列回路の両端間に印加される
電圧を抑制することができる。
【0016】請求項4の発明では、請求項1乃至3の発
明において、上記デューティ可変手段は、平滑コンデン
サを充電する側のスイッチング要素のオンデューティを
軽負荷時に定格負荷時よりも大きくすることを特徴と
し、軽負荷時は負荷回路の消費電力が小さいため、イン
バータ回路のスイッチング素子に印加される電圧が定格
負荷時に比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する
側のスイッチング素子のオンデューティを軽負荷時は定
格負荷時に比べて大きくしているので、スイッチング素
子を介して平滑コンデンサに充電電流が流れる期間が長
くなり、平滑コンデンサの充電電荷が増加するから、ス
イッチング素子の直列回路に印加される電圧を低下さ
せ、スイッチング素子に耐圧の低い素子を用いることが
できる。
【0017】請求項5の発明では、請求項1乃至3の発
明において、上記負荷回路は放電灯を含み、上記デュー
ティ可変手段は、平滑コンデンサを充電する側のスイッ
チング要素のオンデューティを放電灯始動時に定格点灯
時よりも大きくすることを特徴とし、放電灯始動時は負
荷である放電灯の消費電力が小さいため、インバータ回
路のスイッチング素子に印加される電圧が定格点灯時に
比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する側のスイ
ッチング素子のオンデューティを放電灯始動時は定格点
灯時に比べて大きくしているので、スイッチング素子を
介して平滑コンデンサに充電電流が流れる期間が長くな
り、平滑コンデンサの充電電荷が増加するから、スイッ
チング素子の直列回路に印加される電圧を低下させ、ス
イッチング素子に耐圧の低い素子を用いることができ
る。
【0018】請求項6の発明では、請求項1乃至3の発
明において、上記負荷回路は予熱用の電極を有する放電
灯を含み、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを放
電灯予熱時に定格点灯時よりも小さくすることを特徴と
し、平滑コンデンサを充電する側のスイッチング素子の
オンデューティを放電灯予熱時は定格点灯時に比べて小
さくしているので、スイッチング素子を介して平滑コン
デンサに充電電流が流れる期間が短くなり、平滑コンデ
ンサの充電電荷が減少するから、インバータ回路に供給
される電圧波形は交流電源電圧のピーク付近における電
圧とゼロクロス付近における電圧との電位差が大きいよ
うな電圧波形となるが、インバータ回路の出力電圧波形
は交流電源電圧のピーク付近とゼロクロス付近とでピー
ク値が略等しくなるような電圧波形となるので、放電灯
を始動させるのに十分な高い電圧が発生しにくく、デュ
ーティ制御や周波数変調制御を組み合わせるような複雑
な制御を行うことなく、予熱が不十分な状態で放電灯が
点灯するのを防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0020】(実施形態1)図1に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本回路は、交流電源ACの電源電圧
Vsを整流する整流器DBと、整流器DBの高電位側の
直流出力端子にアノードが接続されたダイオードD1
と、ダイオードD1のカソードにアノードが接続された
ダイオードD2と、ダイオードD2に並列接続されたコ
ンデンサC2と、整流器DBの直流出力端間にダイオー
ドD1と、ダイオードD2及びコンデンサC2の並列回
路からなるインピーダンス要素とを介して接続された例
えばFETよりなる第1及び第2のスイッチング要素と
してのスイッチング素子Q1,Q2の直列回路と、ダイ
オードD1,D2の接続点とスイッチング素子Q1,Q
2の接続点との間に直流カット用のコンデンサC4を介
して一次巻線が接続されたトランスT1と、トランスT
1の二次巻線の両端間に共振用インダクタL1を介して
両フィラメント電極の電源側端子が接続された例えば予
熱用のフィラメント電極を有する蛍光ランプよりなる放
電灯Laと、放電灯Laの両フィラメント電極の非電源
側端子間に接続された共振用コンデンサC21と、ダイ
オードD2とスイッチング素子Q1の接続点に一端が接
続された平滑コンデンサC3及びインダクタL2の直列
回路と、平滑コンデンサC3及びチョッパ用インダクタ
L2の直列回路の他端にカソードが接続されるとともに
整流器DBの低電位側の直流出力端子にアノードが接続
される放電用のダイオードD4と、平滑コンデンサC3
及びインダクタL2の直列回路とダイオードD4との接
続点にアノードが接続されるとともにスイッチング素子
Q1,Q2の接続点にカソードが接続される充電用のダ
イオードD3と、スイッチング素子Q1,Q2の両端間
に接続された小容量のコンデンサC5と、スイッチング
素子Q1,Q2のオン・オフを制御するデューティ可変
手段たる制御回路1とで構成される。ここに、インダク
タL1及びコンデンサC21からなるLC共振回路と放
電灯Laとで負荷回路が構成され、ダイオードD2及び
コンデンサC2の並列回路から負荷回路の一部を整流器
DBの直流出力端に接続するインピーダンス要素が構成
される。また、平滑コンデンサC3、インダクタL2、
ダイオードD3,D4及びスイッチング素子Q1,Q2
は所謂降圧チョッパ回路を構成しており、この降圧チョ
ッパ回路から補助電源回路POWが構成される。
【0021】また、スイッチング素子Q1,Q2の直列
回路は所謂ハーフブリッジ型のインバータ回路INVを
構成しており、スイッチング素子Q1,Q2が交互にオ
ン・オフすることによって直流電圧を高周波電圧に変換
している。また、インバータ回路INVに電源を供給す
る平滑コンデンサC3やコンデンサC5の両端電圧と、
整流器DBの出力電圧との差の電圧に、インピーダンス
要素を構成するコンデンサC2の充電電圧が達すると、
インバータ回路INVに流れる共振電流の一部が入力電
流となって引き込まれ、入力電流歪を改善することがで
きる。
【0022】本回路の動作を図2(a)〜(f)を参照
して説明する。尚、図2(a)〜(g)中の矢印は電流
の流れる経路を示しており、図2(a)〜(g)中に実
線で示す矢印はインバータ回路INVとしての動作であ
り、図2(a)〜(g)中に破線で示す矢印は降圧チョ
ッパ回路の動作である。
【0023】先ずスイッチング素子Q2がオンになる
と、図2(a)に示すように負荷回路の回生電流がトラ
ンスT1の一次巻線→コンデンサC4→ダイオードD2
及びコンデンサC2の並列回路→コンデンサC5→スイ
ッチング素子Q2の寄生ダイオード→トランスT1の一
次巻線の経路で流れる。また降圧チョッパ回路ではコン
デンサC5を電源としてコンデンサC5→平滑コンデン
サC3→インダクタL2→ダイオードD3→スイッチン
グ素子Q2→コンデンサC5の経路で電流が流れ、平滑
コンデンサC3が充電される(モード1)。
【0024】負荷回路に流れる回生電流が反転すると、
図2(b)に示すようにコンデンサC5を電源として、
コンデンサC5→コンデンサC2→コンデンサC4→ト
ランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q2→コンデ
ンサC5の経路で電流が流れ、コンデンサC2が充電さ
れる。一方、降圧チョッパ回路では引き続きコンデンサ
C5を電源としてコンデンサC5→平滑コンデンサC3
→インダクタL2→ダイオードD3→スイッチング素子
Q2→コンデンサC5の経路で電流が流れ、平滑コンデ
ンサC3が充電される(モード2)。
【0025】ここで、コンデンサC2の両端電圧が増加
し、整流器DBの出力電圧|Vs|とコンデンサC5の
両端電圧Vc5との差の電圧に達すると、図2(c)に
示すように、交流電源AC→整流器DB→ダイオードD
1→コンデンサC4→トランスT1の一次巻線→スイッ
チング素子Q2→整流器DB→交流電源ACの経路で電
流が流れ、インバータ回路INVに流れる共振電流が入
力電流となる。一方、降圧チョッパ回路では引き続きコ
ンデンサC5を電源としてコンデンサC5→平滑コンデ
ンサC3→インダクタL2→ダイオードD3→スイッチ
ング素子Q2→コンデンサC5の経路で電流が流れ、平
滑コンデンサC3が充電される(モード3)。その後、
コンデンサC5の両端電圧Vc5が低下し、整流器DB
の出力電圧|Vs|の方がコンデンサC5の両端電圧V
c5よりも高くなると、図2(d)に示すように交流電
源AC→整流器DB→ダイオードD1→ダイオードD2
及びコンデンサC2の並列回路→平滑コンデンサC3→
インダクタL2→ダイオードD3→スイッチング素子Q
2→整流器DB→交流電源ACの経路で入力電流が引き
込まれ、平滑コンデンサC3が充電される(モード
4)。
【0026】次にスイッチング素子Q2がオフになり、
スイッチング素子Q1がオンになると、図2(e)に示
すようにインバータ回路INVに流れる共振電流が交流
電源AC→整流器DB→ダイオードD1→コンデンサC
4→トランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q1の
寄生ダイオード→コンデンサC5→整流器DB→交流電
源ACの経路で流れて、コンデンサC5が充電される。
また降圧チョッパ回路では、インダクタL2の回生電流
がインダクタL2→ダイオードD3→スイッチング素子
Q1の寄生ダイオード→平滑コンデンサC3→インダク
タL2の経路で流れて平滑コンデンサC3を充電する
(モード5)。
【0027】その後、インバータ回路INVに流れる共
振電流が反転すると、図2(f)に示すようにトランス
T1の一次巻線→コンデンサC4→ダイオードD2及び
コンデンサC2の並列回路→スイッチング素子Q1→ト
ランスT1の一次巻線の経路で流れて、コンデンサC2
に充電された電荷が放電され(モード6)、以後は上述
の動作を繰り返す。このように、スイッチング素子Q
1,Q2がオン・オフすることによって、トランスT1
の一次巻線に流れる電流の方向が反転し、負荷に交番し
た電流を流すことができる。なお、平滑コンデンサC3
の放電は、整流器DBの出力電圧が平滑コンデンサC3
の両端電圧より低い場合に行われ、平滑コンデンサC3
の充電電荷はダイオードD4を介して放電され、インバ
ータ回路INVに給電される。
【0028】ところで、負荷である放電灯Laの始動時
には、放電灯Laを始動させるのに十分な始動電圧を負
荷に印加する必要があるため、インバータ回路INVに
流れる共振電流は定格点灯時に比べて増加している。そ
のため、図2(e)に示す経路でインバータ回路INV
に流れる共振電流の一部が入力電流となってコンデンサ
C5を充電する場合、入力電流及び入力電力が増加す
る。しかしながら、負荷である放電灯Laは点灯してい
ないので、負荷の消費電力は小さく、そのためコンデン
サC5の両端電圧は定格点灯時に比べて昇圧してしま
う。
【0029】一方、平滑コンデンサC3の両端電圧は、
コンデンサC5或いは交流電源ACを電源として、スイ
ッチング素子Q2のオン時にインダクタL2に蓄積され
るエネルギの蓄積量によって決まるため、スイッチング
素子Q2のオンデューティで決定される。そのため、放
電灯始動時におけるスイッチング素子Q2のオンデュー
ティが定格点灯時と同じであれば、平滑コンデンサC3
の両端電圧Vc3は放電灯始動時にもコンデンサC5の
両端電圧程急激には上昇しない。したがって、図3
(b)に示すように放電灯始動時には定格点灯時に比べ
て、コンデンサC5の両端電圧Vc5と平滑コンデンサ
C3の両端電圧Vc3との電位差が大きくなり、コンデ
ンサC5の両端電圧Vc5が増加するため、スイッチン
グ素子Q1,Q2にかかる高電圧ストレスが大きくな
る。
【0030】そこで本回路では、制御回路1が、図4
(b)に示すように平滑コンデンサC3を充電する側の
スイッチング素子Q2のオンデューティを、定格点灯時
(図4(a)参照)に比べて大きくしているので、上述
した図2(a)〜(c)の経路でコンデンサC5を電源
として平滑コンデンサC3に充電電流を流す期間が長く
なり、コンデンサC5の充電電荷が減少すると共に、平
滑コンデンサC3の充電電荷が増加する。而して、図3
(c)に示すように、コンデンサC5の両端電圧Vc5
と平滑コンデンサC3の両端電圧Vc3との電位差が小
さくなり、放電灯始動時にコンデンサC5の両端電圧V
c5が減少するため、スイッチング素子Q1,Q2に加
わる高電圧ストレスも小さくなる。
【0031】このように、インバータ回路INVに流れ
る共振電流の一部が入力電流となって流れ込み、入力電
流波形歪みを改善するインバータ回路INVと降圧チョ
ッパ回路とが組み合わされ、インバータ回路INVの給
電経路に挿入されたインピーダンス要素(ダイオードD
2及びコンデンサC2の並列回路)と平滑コンデンサC
3とが同一のスイッチング素子Q1側に接続されたよう
な回路において、平滑コンデンサC3を充電する側のス
イッチング素子Q2のオンデューティを放電灯始動時に
は定格点灯時に比べて大きくしているので、コンデンサ
C5を電源としスイッチング素子Q2を介して平滑コン
デンサC3に充電電流の流れる期間が長くなるから、コ
ンデンサC5の両端電圧が低下する。したがって、スイ
ッチング素子Q1,Q2にかかる高電圧ストレスを低減
することができ、スイッチング素子Q1,Q2などの回
路素子に耐圧の低い素子を用いることができるから、コ
ストダウンを図ることができる。尚、放電灯始動時だけ
ではなく、負荷の異常時や軽負荷時にも制御回路1が同
様の制御を行うことによってスイッチング素子Q1,Q
2にかかる高電圧ストレスを低減することができるのは
勿論のことである。
【0032】(実施形態2)図5に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態は実施形態1の電源装置
の変形例であって、実施形態1ではスイッチング素子Q
1の両端間にダイオードD3を介して平滑コンデンサC
3及びインダクタL2の直列回路を接続すると共に、ス
イッチング素子Q2の両端間にダイオードD3を介して
逆方向にダイオードD4を接続しているのに対して、本
実施形態ではダイオードD3の極性を逆向きとし、低電
位側のスイッチング素子Q2の両端間にダイオードD3
を介して平滑コンデンサC3及びインダクタL2の直列
回路を接続すると共に、高電位側のスイッチング素子Q
1の両端間にダイオードD3を介して逆方向に放電用の
ダイオードD4を接続している。
【0033】また実施形態1ではコンデンサC4の一端
を、ダイオードD1を介して整流器DBの高電位側の直
流出力端子に接続しているのに対して、本実施形態では
整流器DBの低電位側の直流出力端子に接続し、コンデ
ンサC2及びダイオードD2の並列回路をコンデンサC
4とスイッチング素子Q1との間に挿入する代わりに、
コンデンサC4とスイッチング素子Q2との間に挿入し
てある。ここに、ダイオードD2はスイッチング素子Q
2にアノードが接続されている。尚、その他の構成は実
施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0034】インバータ回路INVとしての動作は実施
形態1の電源装置と略同様であるので、その説明は省略
する。また、降圧チョッパ回路としての動作は、実施形
態1ではスイッチング素子Q2を介して平滑コンデンサ
C3を充電しているのに対して、本実施形態ではスイッ
チング素子Q1を介して平滑コンデンサC3を充電して
いる。
【0035】ここに、制御回路1では、平滑コンデンサ
C3を充電する側のスイッチング素子Q1のオンデュー
ティを放電灯始動時には定格点灯時に比べて大きくなる
ように制御している。したがって、コンデンサC5を電
源として、コンデンサC5→スイッチング素子Q1→ダ
イオードD3→インダクタL2→平滑コンデンサC3→
コンデンサC5の経路で電流が流れて、平滑コンデンサ
C3に充電電流が流れる期間が長くなり、コンデンサC
5の充電電荷が減少すると共に、平滑コンデンサC3の
充電電荷が増加する。而して、コンデンサC5の両端電
圧と、平滑コンデンサC3の両端電圧との電位差は小さ
くなり、放電灯始動時にコンデンサC5の両端電圧が減
少するため、スイッチング素子Q1,Q2にかかる高電
圧ストレスを低減することができる。
【0036】このように、インバータ回路INVに流れ
る共振電流の一部が入力電流となって流れ込み、入力電
流波形歪みを改善するインバータ回路INVと降圧チョ
ッパ回路とが組み合わされ、インバータ回路INVの給
電経路に挿入されたインピーダンス要素(ダイオードD
2及びコンデンサC2の並列回路)と平滑コンデンサC
3とが同一のスイッチング素子側に接続されたような回
路において、平滑コンデンサC3を充電する側のスイッ
チング素子Q1のオンデューティを放電灯始動時には定
格点灯時に比べて大きくしているので、コンデンサC5
を電源として平滑コンデンサC3に充電電流の流れる期
間が長くなり、コンデンサC5の両端電圧が低下する。
したがって、スイッチング素子Q1,Q2にかかる高電
圧ストレスを低減することができ、スイッチング素子Q
1,Q2などの回路素子に耐圧の低い素子を用いること
ができるから、コストダウンを図ることができる。尚、
放電灯始動時だけではなく、負荷の異常時や軽負荷時に
も制御回路1が同様の制御を行うことによってスイッチ
ング素子Q1,Q2にかかる高電圧ストレスを低減する
ことができるのは勿論のことである。
【0037】(実施形態3)図6に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態は実施形態1の電源装置
の変形例であって、実施形態1ではスイッチング素子Q
1,Q2の接続点にダイオードD3のカソードを接続し
ているのに対して、本実施形態ではトランスT1の一次
巻線とコンデンサC4との接続点にダイオードD3のカ
ソードを接続しており、チョッパ用インダクタをトラン
スT1の励磁インダクタンスや負荷回路のインダクタL
1で兼用することによって、平滑コンデンサC3と直列
に接続されたインダクタL2を省略している。したがっ
て、トランスT1の励磁インダクタンスや負荷回路のイ
ンダクタL1は、スイッチング素子Q1,Q2が高周波
でオン・オフされる1周期の内、インバータ回路INV
に流れる共振電流の一部が入力電流となって引き込ま
れ、入力電流歪を改善するインバータ回路として動作す
る期間と、平滑コンデンサC3、ダイオードD3,D4
及びスイッチング素子Q1,Q2と共に構成する降圧チ
ョッパ回路として動作する期間とが存在する。
【0038】以下に本回路の動作を図7(a)〜(g)
を参照して簡単に説明する。尚、図7(a)〜(g)中
の矢印は電流の流れる経路を示している。先ずスイッチ
ング素子Q2がオンになると、図7(a)に示すように
負荷回路の回生電流が、トランスT1の一次巻線→コン
デンサC4→ダイオードD2及びコンデンサC2の並列
回路→コンデンサC5→スイッチング素子Q2の寄生ダ
イオード→トランスT1の一次巻線の経路で流れる(モ
ード1)。負荷回路に流れる回生電流が反転すると、図
7(b)に示すようにコンデンサC5を電源としてコン
デンサC5→コンデンサC2→コンデンサC4→トラン
スT1の一次巻線→スイッチング素子Q2→コンデンサ
C5の経路で電流が流れ、コンデンサC2に電荷が充電
される(モード2)。
【0039】コンデンサC2の両端電圧が増加し、整流
器DBの出力電圧|Vs|とコンデンサC5の両端電圧
との差の電圧に達すると、図7(c)に示すように交流
電源AC→整流器DB→ダイオードD1→コンデンサC
4→トランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q2→
整流器DB→交流電源ACの経路で電流が流れ、インバ
ータ回路INVに流れる共振電流が入力電流となって引
き込まれ、コンデンサC4に電荷が充電される(モード
3)。
【0040】コンデンサC4が充電され、コンデンサC
4の両端電圧が増加するにつれて、コンデンサC4とダ
イオードD3の接続点の電位が低下し、コンデンサC5
の両端電圧Vc5と平滑コンデンサC3の両端電圧Vc
3との差の電圧よりも低くなると、図7(d)に示すよ
うにコンデンサC5→平滑コンデンサC3→ダイオード
D3→トランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q2
→コンデンサC5の経路で電流が流れて、平滑コンデン
サC3が充電される(モード4)。図7(d)に示す経
路でコンデンサC5の充電電荷が放電して、コンデンサ
C5の両端電圧が低下し、整流器DBの出力電圧|Vs
|よりも低くなると、図7(e)に示すように、交流電
源AC→整流器DB→ダイオードD1→ダイオードD2
及びコンデンサC2の並列回路→平滑コンデンサC3→
ダイオードD3→トランスT1の一次巻線→スイッチン
グ素子Q2→整流器DB→交流電源ACの経路で電流が
流れ、平滑コンデンサC3が充電される(モード5)。
【0041】次に、スイッチング素子Q2がオフにな
り、スイッチング素子Q1がオンになると、図7(f)
に示すようにインバータ回路INVに流れる共振電流に
よりトランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q1の
寄生ダイオード→平滑コンデンサC3→ダイオードD3
→トランスT1の一次巻線の経路で電流が流れ、引き続
き平滑コンデンサC3が充電される(モード6)。イン
バータ回路INVに流れる共振電流が反転すると、図7
(g)に示すようにトランスT1の一次巻線→コンデン
サC4→ダイオードD2及びコンデンサC2の並列回路
→スイッチング素子Q1→トランスT1の一次巻線の経
路で電流が流れ(モード7)、その後は図7(a)に示
すモードに戻って、上述の動作を繰り返す。このよう
に、スイッチング素子Q1,Q2がオン・オフすること
によって、トランスT1の一次巻線に流れる電流の方向
が反転し、負荷に交番した電流を流すことができる。な
お、平滑コンデンサC3の放電は、整流器DBの出力電
圧が平滑コンデンサC3の両端電圧より低い場合に行わ
れ、平滑コンデンサC3の充電電荷はダイオードD4を
介して放電され、インバータ回路INVに給電される。
【0042】ここで、負荷である放電灯Laが始動する
状態を考えると、放電灯Laに始動電圧を印加する必要
があるため、インバータ回路INVの共振電流は、定格
点灯時に比べて増大している。そのため、本回路のよう
に共振電流の一部が入力電流となってコンデンサC5を
充電する回路では、入力電流及び入力電力が増加する。
しかしながら、放電灯Laは点灯していないから消費電
力は小さく、そのためコンデンサC5の両端電圧が定格
点灯時に比べて上昇する虞がある。
【0043】一方、平滑コンデンサC3は、スイッチン
グ素子Q2のオン時にコンデンサC5或いは交流電源A
Cを電源として充電され、平滑コンデンサC3の両端電
圧はスイッチング素子Q2のオン時の充電量によって決
まるので、スイッチング素子Q2のオンデューティによ
って決定される。したがって、放電灯始動時におけるス
イッチング素子Q2のオンデューティが定格点灯時のオ
ンデューティと同じであれば、平滑コンデンサC3の両
端電圧は放電灯始動時においてコンデンサC5の両端電
圧Vc5ほど急激には上昇しない。したがって、スイッ
チング素子Q1,Q2のオンデューティを例えば50%
として動作させている場合、放電灯始動時には定格点灯
時に比べてコンデンサC5の両端電圧Vc5と平滑コン
デンサC3の両端電圧Vc3との電位差が大きくなり、
放電灯始動時にはコンデンサC5の両端電圧Vc5が高
くなるため、スイッチング素子Q1,Q2にかかる高電
圧ストレスが大きくなる虞がある。
【0044】そこで、制御回路1が、放電灯始動時に、
図4(b)に示すように平滑コンデンサC3を充電する
側のスイッチング素子Q2のオンデューティを定格点灯
時(図4(a)参照)に比べて大きくしているので、コ
ンデンサC5を電源としコンデンサC5からダイオード
D3を介して平滑コンデンサC3に充電電流が流れる期
間が長くなり、コンデンサC5の充電電荷が減少すると
ともに、平滑コンデンサC3の充電電荷が増加して、図
3(c)に示すようにコンデンサC5の両端電圧Vc5
と平滑コンデンサC3の両端電圧Vc3との電位差を小
さくすることができ、放電灯始動時にコンデンサC5の
両端電圧Vc5が減少するため、スイッチング素子Q
1,Q2に印加される電圧が低下し、スイッチング素子
Q1,Q2にかかる高電圧ストレスを低減することがで
きる。
【0045】また、本回路では、図7(c)に示す経路
で入力電流が引き込まれて、コンデンサC4が充電され
るのであるが、コンデンサC4の両端電圧が増加するこ
とによって、コンデンサC4とダイオードD3との接続
点の電位が低下し、コンデンサC5の両端電圧Vc5と
平滑コンデンサC3の両端電圧Vc3との差電圧よりも
低くなると、図7(d)に示すようにコンデンサC5か
らコンデンサC3→ダイオードD3→トランスT1の一
次巻線→スイッチング素子Q2→コンデンサC5の経路
でコンデンサC3に充電電流が流れ始める。
【0046】そのため、実施形態1の電源装置と比較す
ると、実施形態1ではスイッチング素子Q2のオン時に
平滑コンデンサC3に充電電流が流れ続けるのに対し
て、本実施形態ではスイッチング素子Q2のオン時に平
滑コンデンサC3に充電電流が流れる期間が短くなって
いる。したがって、平滑コンデンサC3への充電量を実
施形態1の電源装置と略同じにするために、本実施形態
では共振電流を実施形態1の電源装置に比べて若干増加
させるように回路設計を行っており、そのため軽負荷時
においては実施形態1の電源装置に比べてコンデンサC
5の両端電圧が昇圧しやすくなっている。而して、軽負
荷時にコンデンサC5の両端電圧が昇圧するのを防止す
るため、本実施形態の電源装置では、実施形態1の電源
装置に比べて、軽負荷時におけるスイッチング素子Q2
のオンデューティを更に大きくしている。
【0047】上述のように、本実施形態では、共振電流
の一部が入力電流となって流れ込むことにより、入力歪
みが改善されるインバータ回路INVと降圧チョッパ回
路とでインダクタを共用し、インバータ回路INVの給
電経路に挿入されたインピーダンス要素(すなわちダイ
オードD2及びコンデンサC2の並列回路)と平滑コン
デンサC3とが同一のスイッチング素子Q2側に接続さ
れたような回路において、平滑コンデンサC3を充電す
る側のスイッチング素子Q2のオンデューティを放電灯
始動時には定格点灯時に比べて大きくすることにより、
スイッチング素子Q1,Q2の直列回路に印加される電
圧を低減して、スイッチング素子Q1,Q2にかかるス
トレスを低減している。したがって、スイッチング素子
Q1,Q2などの回路素子に耐圧の低い素子を用いるこ
とができ、コストダウンを図ることができる。尚、放電
灯始動時だけではなく、負荷の異常時や軽負荷時にも制
御回路1が同様の制御を行うことによって、スイッチン
グ素子Q1,Q2にかかる高電圧ストレスを低減できる
のは勿論のことである。
【0048】(実施形態4)図8に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態は実施形態3の電源装置
の変形例であって、実施形態3では、スイッチング素子
Q1の両端間にトランスT1の一次巻線とダイオードD
3とを介して平滑コンデンサC3を接続すると共に、ス
イッチング素子Q2の両端間にトランスT1の一次巻線
とダイオードD3とを介してダイオードD4を逆方向に
接続しているのに対して、本実施形態では、ダイオード
D3の極性を逆向きとし、低電位側のスイッチング素子
Q2の両端間にトランスT1の一次巻線とダイオードD
3とを介して平滑コンデンサC3を接続すると共に、高
電位側のスイッチング素子Q1の両端間にトランスT1
の一次巻線とダイオードD3とを介してダイオードD4
を逆方向に接続している。
【0049】また実施形態3では、整流器DBの高電位
側の直流出力端子にダイオードD1のアノードを接続す
ると共に、ダイオードD1のカソードにコンデンサC4
の一端を接続しているのに対して、本実施形態では、整
流器DBの低電位側の直流出力端子にダイオードD1の
カソードを接続すると共に、ダイオードD1のアノード
にコンデンサC4の一端を接続し、コンデンサC2及び
ダイオードD2の並列回路をコンデンサC4とスイッチ
ング素子Q1との間に挿入する代わりに、コンデンサC
4とスイッチング素子Q2との間に挿入してある。ここ
に、ダイオードD2はスイッチング素子Q2にアノード
が接続されている。また回路動作は、実施形態3ではス
イッチング素子Q2を介して平滑コンデンサC3を充電
しているのに対して、本実施形態ではスイッチング素子
Q1を介して平滑コンデンサC3を充電している。尚、
その他の構成は実施形態3と同様であるので、その説明
は省略する。
【0050】ここで、制御回路1は、平滑コンデンサC
3を充電する側のスイッチング素子Q1のオンデューテ
ィを放電灯始動時において定格点灯時よりも大きくして
いるので、コンデンサC5を電源として平滑コンデンサ
C3に充電電流の流れる期間が長くなり、コンデンサC
5の充電電荷が減少すると共に、平滑コンデンサC3の
充電電荷が増加する。したがって、コンデンサC5の両
端電圧Vc5と平滑コンデンサC3の両端電圧Vc3と
の差が小さくなり、放電灯始動時にコンデンサC5の両
端電圧Vc5が減少するため、スイッチング素子Q1,
Q2にかかる高電圧ストレスを低減することができる。
したがって、スイッチング素子Q1,Q2などの回路素
子に耐圧の低い素子を用いることができ、コストダウン
を図ることができる。尚、放電灯始動時だけではなく、
負荷の異常時や軽負荷時にも制御回路1が同様の制御を
行うことによって、スイッチング素子Q1,Q2にかか
る高電圧ストレスを低減できるのは勿論のことである。
【0051】ところで、上述した図1、図5、図6及び
図8の電源装置では、平滑コンデンサC3を充電する側
のスイッチング素子のオンデューティを放電灯始動時に
は定格点灯時に比べて大きくしているが、制御回路1
が、放電灯予熱時に、平滑コンデンサC3を充電する側
のスイッチング素子のオンデューティを定格点灯時より
も小さくすることによって、放電灯の両端間に印加され
る電圧の低周波リップルを低減し、且つ、放電灯始動時
に平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチング素子
のオンデューティを定格点灯時よりも大きくすることに
よって、出力電圧の低周波リップルを大きくしても良
い。
【0052】例えば図1或いは図6に示す回路におい
て、放電灯予熱時に、平滑コンデンサC3を充電する側
のスイッチング素子Q2のオンデューティが、定格点灯
時に比べて大きくなるように制御した場合、コンデンサ
C5を電源として平滑コンデンサC3に充電電流の流れ
る期間が長くなるので、コンデンサC5の両端電圧Vc
5の電圧波形は、図9(b)に示すように、交流電源A
Cの電源電圧のピーク付近(コンデンサC5の両端電圧
Vc5に相当)と、電源電圧のゼロクロス付近(平滑コ
ンデンサC3の両端電圧Vc3に相当)とで、平滑電圧
のピーク値の差が小さい電圧波形(以下、完全平滑電圧
波形という)になる。したがって、インバータ回路IN
Vの出力電圧波形は、図9(d)に示すように、交流電
源ACの電源電圧のゼロクロス付近でピークを有するよ
うな電圧波形となるため、低周波リップルが大きくな
り、所定の先行予熱電流が確保されるとフィラメントが
十分予熱されていないにも関わらずコールドスタートし
やすくなる遅れがあった。
【0053】そこで、図1或いは図6に示す回路では、
制御回路1が、放電灯予熱時に平滑コンデンサC3を充
電する側のスイッチング素子Q2のオンデューティを、
他方のスイッチング素子Q1のオンデューティよりも小
さくなるように制御することによって、コンデンサC5
を電源として平滑コンデンサC3に充電電流が流れる期
間を短くし、図9(a)に示すように、コンデンサC5
の両端電圧Vc5の電圧波形を、交流電源ACの電源電
圧のピーク付近(コンデンサC5の両端電圧Vc5に相
当)とゼロクロス付近(平滑コンデンサC3の両端電圧
Vc3に相当)とでピーク値の差が大きいような谷埋め
電圧波形としている。而して、インバータ回路INVの
出力電圧波形は、図9(c)に示すように、交流電源A
Cの電源電圧のピーク付近とゼロクロス付近とでそれぞ
れピーク値を有するような電圧波形になるが、各々のピ
ーク値は略等しく、比較的低周波リップルの小さい波形
になる。したがって、インバータ回路INVの出力電圧
は、十分な先行予熱電流が確保されたとしても、放電灯
Laを始動させるには不十分な電圧値にピーク値が抑制
されたような電圧波形となっているので、デューティ制
御に加えて周波数変調制御を行うことなく、スイッチン
グ素子Q1,Q2のオンデューティを制御するだけで
(或いは周波数制御のみを行うだけで)、予熱中にコー
ルドスタートが発生するのを防止することができる。
【0054】そして、制御回路1は、放電灯始動時に、
平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチング素子Q
2のオンデューティを定格点灯時よりも大きくなるよう
に制御することによって、コンデンサC5を電源として
平滑コンデンサC3に充電電流の流れる期間が長くな
り、コンデンサC5の充電電荷が増加すると共に平滑コ
ンデンサC3の充電電荷が減少するから、コンデンサC
5の両端電圧Vc5の電圧波形を、図9(b)に示すよ
うに、交流電源ACの電源電圧のピーク付近とゼロクロ
ス付近とにおけるピーク値の差が小さい波形とし、低周
波リップルの小さいような完全平滑電圧波形に近づける
ことができる。
【0055】したがって、インバータ回路INVの出力
電圧波形は、図9(d)に示すように、交流電源ACの
電源電圧のゼロクロス付近でピークを有するような電圧
波形となるため、予熱時に比べて放電灯Laに印加され
る電圧が高くなり、放電灯の始動性が向上する。また、
放電灯始動時にはコンデンサC5の両端電圧Vc5が低
下するので、スイッチング素子Q1,Q2に印加される
電圧を低減でき、スイッチング素子Q1,Q2にかかる
高電圧ストレスを低減できる。
【0056】なお、図5或いは図8に示す回路では、制
御回路1が、平滑コンデンサC3を充電する側のスイッ
チング素子Q1のオンデューティを放電灯予熱時には定
格点灯時よりも小さくなるように制御し、放電灯始動時
には定格点灯時よりも大きくなるように制御することに
よって、上述と同様の効果を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、交流
電源の電源電圧を整流する整流器と、整流器の出力電圧
を平滑する平滑コンデンサと、直列接続された複数のス
イッチング要素を有し整流器の出力端に接続され直流電
圧を高周波電圧に変換して少なくともLC共振回路を含
む負荷回路に供給するインバータ回路と、負荷回路の一
部を整流器の出力端に接続するためのインピーダンス要
素とを備え、平滑コンデンサはスイッチング要素を介し
て充電され、平滑コンデンサとインピーダンス要素とが
同一のスイッチング要素に接続されて成る電源装置にお
いて、平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素
のオンデューティを変化させるデューティ可変手段を設
けたことを特徴とし、負荷回路の一部がインピーダンス
要素を介して整流器の直流出力端に接続されているの
で、負荷回路に流れる共振電流の一部が入力電流となっ
て流れ込むことにより、入力電流波形歪みを改善するこ
とができ、且つ、インバータ回路を構成するスイッチン
グ要素が、整流器の出力電圧を平滑するチョッパ回路の
スイッチング要素を兼用しているので、部品数を少なく
してコストダウンを図ることができ、しかも軽負荷時に
は負荷回路の消費電力が低下するから、スイッチング要
素に印加される電圧が増加するが、デューティ可変手段
を用いて平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要
素のオンデューティを変化させることにより、平滑コン
デンサに充電電流が流れる期間を変化させることがで
き、平滑コンデンサの両端電圧を変化させて、スイッチ
ング要素に印加される電圧を抑制できるという効果があ
る。
【0058】請求項2の発明は、交流電源の電源電圧を
整流する整流器と、整流器の出力電圧を高周波電圧に変
換するインバータ回路と、整流器の出力端に接続され負
荷回路に連続的な電流が供給できる程度の平滑作用を有
する補助電源回路とを備え、上記インバータ回路は、整
流器の直流出力端間にダイオード及びコンデンサの並列
回路からなるインピーダンス要素を介して接続された第
1及び第2のスイッチング要素の直列回路と、整流器及
びインピーダンス要素の接続点と第1及び第2のスイッ
チング要素の接続点との間に接続される直流カット用コ
ンデンサ及びトランスの一次巻線の直列回路と、トラン
スの二次巻線の両端間に接続される共振用インダクタ及
び放電灯の直列回路と、放電灯と並列に接続された共振
用コンデンサとを有し、上記補助電源回路は、第1及び
第2のスイッチング要素の直列回路の両端間に接続され
る逆方向の放電用ダイオードと平滑コンデンサとチョッ
パ用インダクタの直列回路と、第1及び第2のスイッチ
ング要素の接続点に一端が接続された平滑コンデンサに
充電電流を流すための充電用ダイオードと、第1及び第
2のスイッチング要素の直列回路の両端間に接続された
小容量のコンデンサとを有し、上記インピーダンス要素
と上記平滑コンデンサとが同一のスイッチング要素に接
続されて成る電源装置において、平滑コンデンサを充電
する側のスイッチング要素のオンデューティを変化させ
るデューティ可変手段を設けたことを特徴とし、負荷回
路の一部がインピーダンス要素を介して整流器の直流出
力端に接続されているので、負荷回路に流れる共振電流
の一部が入力電流となって流れ込むことにより、入力電
流波形歪みを改善することができ、且つ、インバータ回
路と補助電源回路とで第1又は第2のスイッチング要素
を兼用しているので、部品数を少なくしてコストダウン
を図ることができ、しかも軽負荷時には負荷回路の消費
電力が低下するから、スイッチング要素に印加される電
圧が増加するが、デューティ可変手段を用いて平滑コン
デンサを充電する側のスイッチング要素のオンデューテ
ィを変化させることにより、第1及び第2のスイッチン
グ要素の直列回路に並列接続されたコンデンサから平滑
コンデンサに充電電流が流れる期間を変化させることが
でき、このコンデンサの両端電圧を変化させることによ
り、第1及び第2のスイッチング要素の直列回路の両端
間に印加される電圧を抑制できるという効果がある。
【0059】請求項3の発明は、交流電源の電源電圧を
整流する整流器と、整流器の出力電圧を高周波電圧に変
換するインバータ回路と、整流器の出力端に接続され負
荷回路に連続的な電流が供給できる程度の平滑作用を有
する補助電源回路とを備え、上記インバータ回路は、整
流器の直流出力端間にダイオード及びコンデンサの並列
回路からなるインピーダンス要素を介して接続された第
1及び第2のスイッチング要素の直列回路と、整流器及
びインピーダンス要素の接続点と第1及び第2のスイッ
チング要素の接続点との間に接続される直流カット用コ
ンデンサ及びトランスの一次巻線の直列回路と、トラン
スの二次巻線の両端間に接続される共振用インダクタ及
び放電灯の直列回路と、放電灯と並列に接続された共振
用コンデンサとを有し、上記補助電源回路は、第1及び
第2のスイッチング要素の直列回路の両端間に接続され
る逆方向の放電用ダイオード及び平滑コンデンサの直列
回路と、直流カット用コンデンサ及びトランスの一次巻
線の接続点に一端が接続された平滑コンデンサに充電電
流を流すための充電用ダイオードと、第1及び第2のス
イッチング要素の直列回路の両端間に接続された小容量
のコンデンサとを有し、上記インピーダンス要素と上記
平滑コンデンサとが同一のスイッチング要素に接続され
て成る電源装置において、平滑コンデンサを充電する側
のスイッチング要素のオンデューティを変化させるデュ
ーティ可変手段を設けたことを特徴とし、負荷回路の一
部がインピーダンス要素を介して整流器の直流出力端に
接続されているので、負荷回路に流れる共振電流の一部
が入力電流となって流れ込むことにより、入力電流波形
歪みを改善することができ、且つ、インバータ回路と補
助電源回路とで第1又は第2のスイッチング要素を兼用
するとともに、充電用ダイオードの一端を直流カット用
コンデンサ及びトランスの一次巻線の接続点に接続する
ことによって、トランスの励磁インダクタンスやトラン
スの二次側に接続された共振用インダクタでチョッパ用
インダクタを兼用しているので、部品数を少なくしてコ
ストダウンを図ることができ、しかも軽負荷時には負荷
回路の消費電力が低下するから、スイッチング要素に印
加される電圧が増加するが、デューティ可変手段を用い
て平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素のオ
ンデューティを変化させることにより、第1及び第2の
スイッチング要素の直列回路に並列接続されたコンデン
サから平滑コンデンサに充電電流が流れる期間を変化さ
せることができ、このコンデンサの両端電圧を変化させ
ることにより、第1及び第2のスイッチング要素の直列
回路の両端間に印加される電圧を抑制できるという効果
がある。
【0060】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
において、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを軽
負荷時に定格負荷時よりも大きくすることを特徴とし、
軽負荷時は負荷回路の消費電力が小さいため、インバー
タ回路のスイッチング素子に印加される電圧が定格負荷
時に比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する側の
スイッチング素子のオンデューティを軽負荷時は定格負
荷時に比べて大きくしているので、平滑コンデンサに充
電電流が流れる期間が長くなり、平滑コンデンサの充電
電荷が増加するから、スイッチング素子の直列回路に印
加される電圧を低下させ、スイッチング素子に耐圧の低
い素子を用いることができるという効果がある。
【0061】請求項5の発明では、請求項1乃至3の発
明において、上記負荷回路は放電灯を含み、上記デュー
ティ可変手段は、平滑コンデンサを充電する側のスイッ
チング要素のオンデューティを放電灯始動時に定格点灯
時よりも大きくすることを特徴とし、放電灯始動時は負
荷である放電灯の消費電力が小さいため、インバータ回
路のスイッチング素子に印加される電圧が定格点灯時に
比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する側のスイ
ッチング素子のオンデューティを放電灯始動時は定格点
灯時に比べて大きくしているので、平滑コンデンサに充
電電流が流れる期間が長くなり、平滑コンデンサの充電
電荷が増加するから、スイッチング素子に印加される電
圧を低下させ、スイッチング素子に耐圧の低い素子を用
いることができるという効果がある。
【0062】請求項6の発明では、請求項1乃至3の発
明において、上記負荷回路は予熱用の電極を有する放電
灯を含み、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを放
電灯予熱時に定格点灯時よりも小さくすることを特徴と
し、平滑コンデンサを充電する側のスイッチング素子の
オンデューティを放電灯予熱時は定格点灯時に比べて小
さくしているので、平滑コンデンサに充電電流が流れる
期間が短くなり、平滑コンデンサの充電電荷が減少する
から、インバータ回路に供給される電圧波形は交流電源
電圧のピーク付近における電圧とゼロクロス付近におけ
る電圧との電位差が大きいような電圧波形となるが、イ
ンバータ回路の出力電圧波形は交流電源電圧のピーク付
近とゼロクロス付近とでピーク値が略等しくなるような
電圧波形となるので、放電灯を始動させるのに十分な高
い電圧が発生しにくく、デューティ制御や周波数変調制
御を組み合わせるような複雑な制御を行うことなく、予
熱が不十分な状態で放電灯が点灯するのを防止できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の電源装置を示す回路図である。
【図2】(a)〜(f)は同上の動作を説明する回路図
である。
【図3】(a)〜(c)は同上の動作を説明する波形図
である。
【図4】(a)(b)は同上の動作を説明する波形図で
ある。
【図5】実施形態2の電源装置を示す回路図である。
【図6】実施形態3の電源装置を示す回路図である。
【図7】(a)〜(g)は同上の動作を説明する回路図
である。
【図8】実施形態4の電源装置を示す回路図である。
【図9】(a)〜(d)は同上の電源装置の動作を説明
する波形図である。
【図10】従来の電源装置の回路図である。
【符号の説明】
1 制御回路 C3 平滑コンデンサ D3,D4 ダイオード INV インバータ回路 L2 インダクタ La 放電灯 Q1,Q2 スイッチング素子 T1 トランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 41/24 H05B 41/24 Q Fターム(参考) 3K072 AA02 BA03 BA05 BB01 BC01 BC03 BC07 DB03 DD04 GA02 GB12 GB13 GC04 HA10 HB03 5H006 AA02 BB00 CA02 CA07 CB01 5H007 AA02 BB03 CA02 CB12 CB22 CD03 EA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源の電源電圧を整流する整流器と、
    整流器の出力電圧を平滑する平滑コンデンサと、直列接
    続された複数のスイッチング要素を有し整流器の出力端
    に接続され直流電圧を高周波電圧に変換して少なくとも
    LC共振回路を含む負荷回路に供給するインバータ回路
    と、負荷回路の一部を整流器の出力端に接続するための
    インピーダンス要素とを備え、平滑コンデンサはスイッ
    チング要素を介して充電され、平滑コンデンサとインピ
    ーダンス要素とが同一のスイッチング要素に接続されて
    成る電源装置において、平滑コンデンサを充電する側の
    スイッチング要素のオンデューティを変化させるデュー
    ティ可変手段を設けたことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】交流電源の電源電圧を整流する整流器と、
    整流器の出力電圧を高周波電圧に変換するインバータ回
    路と、整流器の出力端に接続され負荷回路に連続的な電
    流が供給できる程度の平滑作用を有する補助電源回路と
    を備え、上記インバータ回路は、整流器の直流出力端間
    にダイオード及びコンデンサの並列回路からなるインピ
    ーダンス要素を介して接続された第1及び第2のスイッ
    チング要素の直列回路と、整流器及びインピーダンス要
    素の接続点と第1及び第2のスイッチング要素の接続点
    との間に接続される直流カット用コンデンサ及びトラン
    スの一次巻線の直列回路と、トランスの二次巻線の両端
    間に接続される共振用インダクタ及び放電灯の直列回路
    と、放電灯と並列に接続された共振用コンデンサとを有
    し、上記補助電源回路は、第1及び第2のスイッチング
    要素の直列回路の両端間に接続される逆方向の放電用ダ
    イオードと平滑コンデンサとチョッパ用インダクタの直
    列回路と、第1及び第2のスイッチング要素の接続点に
    一端が接続された平滑コンデンサに充電電流を流すため
    の充電用ダイオードと、第1及び第2のスイッチング要
    素の直列回路の両端間に接続された小容量のコンデンサ
    とを有し、上記インピーダンス要素と上記平滑コンデン
    サとが同一のスイッチング要素に接続されて成る電源装
    置において、平滑コンデンサを充電する側のスイッチン
    グ要素のオンデューティを変化させるデューティ可変手
    段を設けたことを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】交流電源の電源電圧を整流する整流器と、
    整流器の出力電圧を高周波電圧に変換するインバータ回
    路と、整流器の出力端に接続され負荷回路に連続的な電
    流が供給できる程度の平滑作用を有する補助電源回路と
    を備え、上記インバータ回路は、整流器の直流出力端間
    にダイオード及びコンデンサの並列回路からなるインピ
    ーダンス要素を介して接続された第1及び第2のスイッ
    チング要素の直列回路と、整流器及びインピーダンス要
    素の接続点と第1及び第2のスイッチング要素の接続点
    との間に接続される直流カット用コンデンサ及びトラン
    スの一次巻線の直列回路と、トランスの二次巻線の両端
    間に接続される共振用インダクタ及び放電灯の直列回路
    と、放電灯と並列に接続された共振用コンデンサとを有
    し、上記補助電源回路は、第1及び第2のスイッチング
    要素の直列回路の両端間に接続される逆方向の放電用ダ
    イオード及び平滑コンデンサの直列回路と、直流カット
    用コンデンサ及びトランスの一次巻線の接続点に一端が
    接続された平滑コンデンサに充電電流を流すための充電
    用ダイオードと、第1及び第2のスイッチング要素の直
    列回路の両端間に接続された小容量のコンデンサとを有
    し、上記インピーダンス要素と上記平滑コンデンサとが
    同一のスイッチング要素に接続されて成る電源装置にお
    いて、平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素
    のオンデューティを変化させるデューティ可変手段を設
    けたことを特徴とする電源装置。
  4. 【請求項4】上記デューティ可変手段は、平滑コンデン
    サを充電する側のスイッチング要素のオンデューティを
    軽負荷時に定格負荷時よりも大きくすることを特徴とす
    る請求項1乃至3記載の電源装置。
  5. 【請求項5】上記負荷回路は放電灯を含み、上記デュー
    ティ可変手段は、平滑コンデンサを充電する側のスイッ
    チング要素のオンデューティを放電灯始動時に定格点灯
    時よりも大きくすることを特徴とする請求項1乃至3記
    載の電源装置。
  6. 【請求項6】上記負荷回路は予熱用の電極を有する放電
    灯を含み、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
    を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを放
    電灯予熱時に定格点灯時よりも小さくすることを特徴と
    する請求項1乃至3記載の電源装置。
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