JP2000217366A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP2000217366A
JP2000217366A JP11017665A JP1766599A JP2000217366A JP 2000217366 A JP2000217366 A JP 2000217366A JP 11017665 A JP11017665 A JP 11017665A JP 1766599 A JP1766599 A JP 1766599A JP 2000217366 A JP2000217366 A JP 2000217366A
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circuit
power supply
capacitor
resonance
rectifier
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JP11017665A
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Katsunobu Hamamoto
勝信 濱本
Masanori Mishima
正徳 三嶋
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Matsushita Electric Works Ltd
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  • Discharge-Lamp Control Circuits And Pulse- Feed Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源装置の交流電源からの入力電流の高調波を
低減し、軽負荷時における直流電源回路の電圧昇圧のレ
ベルが低い回路を部品点数の少ない回路構成で実現す
る。 【解決手段】交流電源1を整流して直流電圧に変換する
整流器2と、上記整流器2の出力端のいずれか一端に接
続される直流電源回路3と、直流電源回路3に並列に接
続されるインバータ回路4と、インバータ回路4のスイ
ッチング素子Q1,Q2の接続点に一端を接続され、他
端を整流器2の出力端の他端に接続された第1の共振回
路6と、第1の共振回路6の他端と直流電源回路3の他
端との間に接続される第2の共振回路7と、第1の共振
回路6のコンデンサの両端に並列に接続される、負荷5
と第3の共振回路8との直列回路と、インバータ回路4
の発振周波数を制御する制御手段とを備える電源装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスイッチング素子を
用いた電源装置に関するものであり、例えば放電灯を点
灯させるための電子バラストに適するものである。
【0002】(従来例1)図12は従来例1(特願平9
−88526号)の回路図である。この回路は、交流電
源1の交流電源電圧Vsを整流する整流器(ダイオード
ブリッジ)2と、平滑用の第1のコンデンサC1と、こ
のコンデンサC1と並列に接続されるとともに高周波で
交互にオン・オフされるバイポーラトランジスタから成
る第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2の直列回
路と、第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2とそ
れぞれ逆並列に接続される第1及び第2のダイオードD
1,D2と、第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q
2の接続点と整流器2の高電位側の直流出力端との間に
1次巻線が接続されるトランスT1と、トランスT1の
2次巻線に接続される負荷回路と、トランスT1の1次
巻線と整流器2の高電位側の直流出力端の接続点に一端
が接続されるとともに他端がコンデンサC1の低電位側
の端子に接続される第2のコンデンサC2とを備え、整
流器2の低電位側の直流出力端がコンデンサC1の低電
位側に接続されて構成される。ここで、整流器2の直流
出力端間に接続されるコンデンサC2は比較的に容量の
小さいものであって、トランスT1の1次巻線と共振回
路を形成する。負荷回路3は、負荷である放電灯Laの
フィラメントにトランスT1の2次巻線と共振用のコン
デンサC3とが接続されて構成され、トランスT1の漏
れインダクタンスとコンデンサC3とで共振回路が形成
される。コンデンサC1と並列に接続された第1及び第
2のスイッチング素子Q1,Q2は図示しない駆動回路
により駆動されて交互にオン・オフされる。
【0003】次に、従来例1の動作について説明する
が、まず、第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2
がオン・オフされる1周期の動作について図13〜図1
8を参照して説明する。図13は第1のスイッチング素
子Q1がオン、第2のスイッチング素子Q2がオフの場
合(図18における区間a)に各部を流れる電流の様子
を示し、コンデンサC1の放電によってコンデンサC1
→第1のスイッチング素子Q1→トランスT1の1次巻
線→コンデンサC2→コンデンサC1の経路で電流が流
れる。このとき、コンデンサC2の両端電圧Vc2は、
図18に示すようにトランスT1の漏れインダクタンス
との共振により上昇する。第1のスイッチング素子Q1
がオフすると、図14に示すようにトランスT1の1次
巻線に蓄積されたエネルギが放出され、トランスT1→
コンデンサC2→第2のダイオードD2→トランスT1
の経路で電流が流れ続け、コンデンサC2の両端電圧V
c2がさらに上昇する(図18における区間b)。
【0004】続いて第2のスイッチング素子Q2がオン
すると、図15に示すようにトランスT1の漏れインダ
クタンスとコンデンサC2,C3との共振作用により、
コンデンサC2→トランスT1→第2のスイッチング素
子Q2→コンデンサC2の経路で共振電流が流れる。こ
のとき、コンデンサC2の両端電圧Vc2が下降し始め
(図18における区間c)、この両端電圧Vc2が整流
器2の直流出力電圧よりも低くなると、図16に示すよ
うに交流電源1から入力電流が引き込まれて、交流電源
1→整流器2→トランスT1→第2のスイッチング素子
Q2→整流器2→交流電源1の経路で入力電流Iinが
流れる(図18における区間d)。そして、第2のスイ
ッチング素子Q2がオフしても、図17に示すように交
流電源1→整流器2→トランスT1→第1のダイオード
D1→コンデンサC1→整流器2→交流電源1の経路で
電流が流れ続け(図18における区間e)、入力電流I
inがゼロになると図13の状態に戻る。
【0005】図19は交流電源1の電源電圧Vsの1周
期にわたる動作波形図を示しており、(a)はコンデン
サC2の両端電圧Vc2の波形、(b)はトランスT1
の1次巻線に流れる電流IT1の波形、(c)は交流電源
1からの入力電流Iinの波形、(d)は負荷回路の放
電灯5に流れるランプ電流ILaの波形、(e)は整流器
2の前段に高周波をカットするフィルタ回路を設けた場
合における入力電流Iinの波形をそれぞれ示してい
る。図19(b)に示すように、トランスT1の1次巻
線に流れる電流IT1はトランスT1の作用によって直流
成分が取り除かれ、2次巻線に接続された放電灯5には
高周波の交流電流が供給される。これにより、負荷回路
の放電灯5を高周波の交流で点灯させることができる。
なお、上記のようにフィルタ回路によってフィルタリン
グすることにより、交流電源1からの入力電流Iinの
波形が図19(e)に示すような略正弦波状の波形とな
り、入力電流Iinの高調波成分を抑制して入力力率を
向上させることができる。すなわち、コンデンサC2の
容量を適当な値に設定することにより、交流電源1の電
源電圧Vsが略ゼロとなる近傍の区間においてもコンデ
ンサC2の両端電圧Vc2が略ゼロ〔V〕付近まで下が
り、交流電源1の電源電圧Vsの周期の全域にわたって
入力電流Iinを引き込むことが可能となる。
【0006】上述のように従来例1によれば、比較的に
少ない部品点数で、入力電流の高調波成分が抑制できる
とともに入力力率の向上が可能な回路が構成でき、電源
装置の小型化並びに低コスト化を実現することができ
る。
【0007】(従来例2)従来例1と同様に、比較的少
ない部品点数で、入力電流の高調波成分を抑制できる構
成として、次の構成もある。たとえば、特開平5−38
161号公報には、図20に示すように、交流電源1を
ダイオードブリッジのような整流回路2で整流した後
に、それぞれMOSFETからなり交互にオン・オフさ
れる一対のスイッチング素子Q1,Q2を備えたインバ
ータ回路INVのスイッチング素子Q1,Q2を高周波
でオン・オフさせることによって交流出力に変換し、こ
の交流出力を負荷5に与える構成の回路が記載され、イ
ンバータ回路INVの動作によって入力電流歪を改善し
ている。ここで、平滑用コンデンサC1はインバータ回
路INVを挟んで整流回路2とは反対側に設けられてい
る。インバータ回路INVは、コンデンサC2と上記両
スイッチング素子Q1,Q2との直列回路を整流回路2
の直流出力端間に接続し、整流回路2の直流出力端間に
コンデンサC5,C3とインダクタL1からなる共振回
路と低電位側のスイッチング素子Q2との直列回路を接
続し、コンデンサC2にダイオードD3を並列接続し、
コンデンサC3に負荷5を並列接続する構成を有してい
る。また、平滑用コンデンサC1は両スイッチング素子
Q1,Q2の直列回路に並列接続されている。両スイッ
チング素子Q1,Q2は図示していない制御回路によっ
て高周波で交互にオン・オフされる。交流電源1と整流
回路2との間にはフィルタ回路FLが挿入され、外部へ
の雑音の漏洩が抑制されている。
【0008】図20に示した回路構成では、整流回路2
からインバータ回路INVに対して常時給電されている
から交流電源1からの入力電流に休止期間が生じないの
であって、平滑用コンデンサC1の後段にインバータ回
路INVを設ける構成に比較して入力電流歪の発生が少
なくなる。
【0009】図21は図20に示した回路の各部の電圧
波形であって、整流回路2の直流出力電圧をVac、平
滑用コンデンサC1の両端電圧をVc1、コンデンサC
2の両端電圧をVc2として示してある。ここで、平滑
用コンデンサC1の両端電圧Vc1が整流回路2の直流
出力電圧Vacのピーク電圧よりも高いのは、スイッチ
ング素子Q1,Q2、インダクタL1により昇圧チョッ
パ回路が構成されているからである。整流回路2の直流
出力電圧Vacは脈流電圧波形となり、平滑用コンデン
サC1の両端電圧Vc1は略一定な電圧波形になる。ま
た、コンデンサC2はスイッチング素子Q1,Q2のオ
ン・オフによって充放電を繰り返しているから、コンデ
ンサC2の両端電圧Vc2は高周波の振動波形になり、
その振幅は平滑用コンデンサC1の両端電圧Vc1と整
流回路2の直流出力電圧Vacとの差になる。つまり、
コンデンサC2の両端電圧Vc2の振幅は、整流回路2
の直流出力電圧Vacの谷部(0V付近)で大きくな
り、山部(ピーク値付近)では小さくなる。そこで、整
流回路2の直流出力電圧Vacの谷部と山部との動作を
分けて説明する。
【0010】まず、直流出力電圧Vacの谷部において
は、コンデンサC2の両端電圧Vc2が大きく、コンデ
ンサC2が有効に機能しているから、図22(a)に示
すような共振回路系が形成されることになる。ただし、
電源Eは平滑用コンデンサC1とコンデンサC5との両
端電圧により得られているものとする。この場合の共振
周波数fdは次式のようになる。 fd=1/2π{L1・C2・C3/(C2+C3)}
1/2
【0011】また、直流出力電圧Vacの山部において
は、コンデンサC2の両端電圧はほとんど無視できるか
ら、図22(b)のような共振回路系が形成され、この
ときの共振周波数fcは次式のようになる。 fc=1/2π(L1・C3)1/2
【0012】すなわち、図20に示した回路では、整流
回路2の直流出力電圧の変動に応じて上記共振周波数f
d,fcの範囲で共振周波数が変化することがわかる。
また、谷部ではコンデンサC2,C3の直列回路が直列
共振回路の一部を構成するから、山部での直列共振回路
を構成するコンデンサC3よりも容量が小さく、fd>
fcであることがわかる。
【0013】ここで、スイッチング素子Q1,Q2のス
イッチング周波数は共振周波数fc,fdよりも高い一
定値に設定してあり、谷部ではスイッチング周波数に近
付くから負荷5への供給電流が山部よりも大きくなる。
つまり、負荷5への供給電流は、図23のように、整流
回路2の直流出力電圧の変動に応じて谷部で大きく、山
部で小さくなるように変動することになる。図23では
負荷5への供給電流を交流電源1の電圧Vinとの関係
で示してある。
【0014】以上の説明から明らかなように、上記回路
構成では入力電流歪は改善されるものの負荷5への供給
電流に変動があり、たとえば負荷5として放電灯を用い
る場合には、光出力が変動してちらつきを生じることに
なる。そこで、整流回路2の直流出力電圧の変動に応じ
てスイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周波数を
変化させることで負荷5への供給電流を略一定に保つこ
とも考えられるが、回路構成が複雑になり、高コストに
なるという問題が生じる。
【0015】(従来例3)従来例2とほぼ同様な構成で
あり、従来例2の問題点を解決する例として、次の例が
提案されている(特願平6−291751号)。この例
は、図24に示すように、交流電源1をダイオードブリ
ッジのような整流回路2で全波整流し、整流回路2の直
流出力電圧をインバータ回路INVにより高周波交流出
力に変換して負荷5に供給する構成であって、インバー
タ回路INVの後段側に谷埋回路3を設けた構成を有し
ている。すなわち、図20に示した従来例2における平
滑用コンデンサC1を谷埋回路3に置き換え、かつコン
デンサC2とダイオードD3とに代えて適当なインピー
ダンス要素Z(コンデンサ、インダクタ、抵抗のいずれ
でも、またそれらの組み合わせでもよい)を設けた構成
になっている。
【0016】さらに具体的に説明すると、インバータ回
路INVは、一対のスイッチング素子Q1,Q2の直列
回路をインピーダンス要素Zを介して整流回路2の直流
出力端間に接続し、整流回路2の直流出力端間に、コン
デンサC5,C3とインダクタL1とからなる直列共振
回路と低電位側のスイッチング素子Q2との直列回路を
接続し、コンデンサC3に負荷5を並列接続する構成を
有する。また、谷埋回路3は、ダイオードD5のアノー
ド側にインダクタL2を介して谷埋コンデンサ(以下、
単にコンデンサという)C1を直列接続し、ダイオード
D5とインダクタL2とコンデンサC1との直列回路に
別のコンデンサC0を並列接続し、ダイオードD5とイ
ンダクタL2との接続点に別のダイオードD4のカソー
ドを接続した構成を有する。ダイオードD5とインダク
タL2とコンデンサC1との直列回路はインバータ回路
INVの両スイッチング素子Q1,Q2の直列回路に並
列接続され、ダイオードD4のアノードはインバータ回
路INVにおける両スイッチング素子Q1,Q2の接続
点に接続される。コンデンサC1は電解コンデンサであ
って、コンデンサC0に比較して十分に大きな容量を有
している。各スイッチング素子Q1,Q2にはMOSF
ETを用いることを想定しているが、ダイオードを逆並
列に接続したバイポーラトランジスタなどを用いること
も可能である。
【0017】両スイッチング素子Q1,Q2は図示して
いない適宜の制御回路によって高周波で交互にオン・オ
フされる。したがって、スイッチング素子Q2のオン時
には整流回路2ないし谷埋回路3からコンデンサC5→
負荷5およびコンデンサC3→インダクタL1→スイッ
チング素子Q2の経路で共振電流が流れ、またスイッチ
ング素子Q1のオン時にはコンデンサC5の電荷が放出
されてスイッチング素子Q1→インダクタL1→負荷5
およびコンデンサC3→コンデンサC5の経路で共振電
流が流れる。ここに、スイッチング素子Q1,Q2とイ
ンダクタL1と谷埋回路3とにより昇圧チョッパ回路が
構成されており、スイッチング素子Q2のオン時にイン
ダクタL1に蓄積されたエネルギは、スイッチング素子
Q2のオフに伴ってダイオードD4を通してコンデンサ
C1を充電する。また、スイッチング素子Q1のオン時
には、ダイオードD4、インダクタL2を介してコンデ
ンサC1が充電され、スイッチング素子Q1のオフに伴
ってスイッチング素子Q2の寄生ダイオードとダイオー
ドD4とを通してインダクタL2の蓄積エネルギが放出
されて、コンデンサC1を充電する。つまり、スイッチ
ング素子Q1,Q2が交互にオン・オフするとコンデン
サC1が充電されるのである。
【0018】従来の技術として図21を用いて説明した
ように、谷埋回路3の両端電圧がほぼ一定であるとすれ
ば、交流電源1の電圧波形が図25(a)のようである
ときに、インバータ回路INVから負荷5に供給される
電流は図25(b)のように整流回路2の直流出力電圧
の谷部で大きく山部で小さくなるように変化する。一
方、谷埋回路3の両端電圧は、図26(b)に示したよ
うに、整流回路2の直流出力の山部で高く谷部で低くな
るから、谷埋回路3のみをインバータ回路INVの電源
に用いたとすると、インバータ回路INVから負荷5へ
の供給電流は図25(c)のように、整流回路2の直流
出力電圧の山部で大きく谷部で小さくなるように変化す
る。しかして、図24の回路構成では、インバータ回路
INVから負荷5への供給電流は、図25(b),
(c)の電流波形を合成した図25(d)のような形に
なる。つまり、谷埋回路3を用いたことによって、図2
5(b)における電流波形のピーク値を引き下げること
ができ、結果的に、インバータ回路INVから負荷5へ
の供給電流の電流波形は、整流回路2の直流出力電圧の
山部と谷部とにピークを持つような形になって、従来構
成よりも電流の変動が少なくなるのである。しかも、変
動周期は交流電源1の電圧の変動周期の4分の1程度に
なるから、負荷5として放電灯を用いる場合には供給電
流の変動幅が少ないことと、変動周期が短くなることと
の両方の効果によって、ちらつきを低減することができ
る。また、入力電流については、インバータ回路INV
に常時給電しているから休止期間が生じないのであっ
て、入力電流歪を改善することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来例1では、トラン
スT1の一次巻線のインダクタンスによって昇圧チョッ
パ動作を行うものであるが、軽負荷時(例えば負荷が放
電灯の場合、放電灯の先行予熱時や始動時等)には、交
流電源からの入力電力と負荷での消費電力とのバランス
が崩れ、入力電力が過剰になると、平滑用のコンデンサ
の両端電圧Vdcが昇圧し、非常に高いレベルとなる。
さらに、負荷である放電灯を始動させるには、定格点灯
状態の2〜3倍以上の電圧を発生する必要がある。放電
灯を始動するための高電圧を発生するには、放電灯に並
列に接続され共振作用を行うコンデンサC3に大きな電
流を流す必要がある。よってトランスT1の一次巻線と
共振回路系を形成するインピーダンス要素(コンデンサ
C2)にも過大な電流が流れるため、このインピーダン
ス要素の両端電圧が高くなり、直流電源回路の電圧も非
常に高くなる。
【0020】以上の理由から、平滑用のコンデンサC1
の耐圧、及び平滑用のコンデンサC1に並列に接続され
るスイッチング素子Q1,Q2等の耐圧も、上記の昇圧
で問題ないように高耐圧のものを選定し、または低耐圧
のものを複数個直列に接続する必要がある。
【0021】従来例1の課題を解決する一例として、特
願平9−73010号に示す電源回路が提案されてい
る。この電源回路では、比較的大型の部品、及びスイッ
チング素子が追加されており、スイッチング素子の制御
手段の追加が必要とされるため、回路構成が複雑化し大
型で高価なものになる欠点がある。
【0022】図20、図24の構成でも同様な問題があ
る。前記のように、負荷が放電灯の場合、放電灯を始動
させるには、定格点灯状態の2〜3倍以上の電圧を発生
する必要がある。同様な理由で、整流器2の一端と平滑
用コンデンサC1で構成される直流電源回路との間に接
続されるインピーダンス要素Z(インダクタ、コンデン
サ、抵抗、またはそれらの組み合わせ)にも過大な電流
が流れる。このインピーダンス要素Zの両端電圧が高く
なり、直流電源回路の電圧も非常に高くなる。よって本
例においても、平滑用のコンデンサC1の耐圧、直流電
源回路に接続されるスイッチング素子Q1,Q2等の耐
圧も高耐圧のものになる。従来例2,3の問題点を解決
する手段として、特願平6−166995号、特願平7
−224058号などが提案されているが、いずれも複
数の大型部品の追加、制御回路の複雑化となり、大型で
高価なものとなる。
【0023】本発明は上述のような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、入力電流の高調
波を低減し、軽負荷時における直流電源回路の電圧昇圧
のレベルが低い回路を、部品点数の少ない回路構成で実
現できる電源装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の基本構成
1を示す。この電源装置は、交流電源1の交流電源電圧
Vsを整流する整流器2と、平滑用のコンデンサを含む
直流電源回路3と、この直流電源回路3に並列に接続さ
れ、高周波で交互にオン・オフするスイッチング素子Q
1,Q2の直列回路と、スイッチング素子Q1,Q2に
それぞれ逆並列に接続されるダイオードD1,D2で構
成されるインバータ回路4と、インバータ回路4のスイ
ッチング素子Q1,Q2を駆動し、かつインバータ回路
4の発振周波数を制御できる発振制御部(図示省略)
と、インバータ回路4の出力段に一端を接続されるとと
もに、少なくとも一つのインダクタ、コンデンサで構成
される第1の共振回路6と、第1の共振回路6の他端に
接続されるとともに、第1の共振回路6の共振作用に影
響を与えるインピーダンス要素(第2の共振回路7)と
で共振回路系を形成し、さらに、本発明では、第1の共
振回路6のコンデンサに並列に、第3の共振回路8(イ
ンダクタ、コンデンサ、またはそれらの組み合わせ)と
負荷の直列回路が接続されている。例えば、負荷が放電
灯5の場合、電源投入直後の放電灯の先行予熱時、始動
時において、軽負荷状態であり、また、放電灯始動のた
めの高電圧を発生する必要があるため、平滑用のコンデ
ンサを含む直流電源回路3の両端電圧は高くなりやすい
傾向がある。第1の共振回路6及び第2の共振回路7に
接続される第3の共振回路8は、正常負荷時(負荷に電
流が流れている場合)、第1の共振回路6及び第2の共
振回路7の共振作用に影響を与える。軽負荷時(放電灯
の先行予熱時、始動時)には負荷電流は0であり、共振
作用に全く寄与しない。このため、スイッチング素子等
の切替手段、複雑な制御回路等を必要とせず、簡単な構
成で直流電源回路3の両端電圧は比較的低電圧に抑える
ことができ、使用部品のストレスを低減することができ
る。
【0025】図1の構成において、基本動作は従来例と
ほぼ同様である。スイッチング素子Q1がオン、スイッ
チング素子Q2がオフのとき、直流電源回路3→スイッ
チング素子Q1→第1の共振回路6→第2の共振回路7
→直流電源回路3の経路で電流が流れる。このとき、第
2の共振回路7の両端電圧は共振作用により上昇する。
【0026】スイッチング素子Q1がオフ、スイッチン
グ素子Q2がオンのときは、第2の共振回路7→第1の
共振回路6→スイッチング素子Q2→第2の共振回路7
の経路で電流が流れ、このとき、第2の共振回路7の両
端電圧は下降する。一方、整流器2の出力端電圧は上昇
する。よって、第2の共振回路7の両端電圧は、従来例
の図19(a)、または図21のVc2で示すような波
形となる。
【0027】整流器2の出力端電圧を、直流電源回路3
の電圧と上記第2の共振回路7の両端電圧との差とする
と、第2の共振回路7の両端電圧が上昇することによ
り、整流器2の出力端電圧は下降する。整流器2の出力
端電圧が、交流電源1の整流直流出力より低くなると、
交流電源1から入力電流が引き込まれる。このとき、ス
イッチング素子Q1がオンのときは、交流電源1→整流
器2→スイッチング素子Q1→第1の共振回路6→整流
器2→交流電源1の経路で電流が流れる。スイッチング
素子Q1がオフのときは、交流電源1→整流器2→直流
電源回路3→ダイオードD2→第1の共振回路6→整流
器2→交流電源1の経路で電流が流れ続け、交流電源1
から入力電流が引き込まれ続ける。
【0028】図2に本発明の基本構成2を示す。第2の
共振回路7が整流器2の出力端に接続される点が基本構
成1と異なる。この図2の構成においても同様に、スイ
ッチング素子Q1がオフ、スイッチング素子Q2がオン
のときは、直流電源回路3→第2の共振回路7→第1の
共振回路6→スイッチング素子Q2→直流電源回路3の
経路で電流が流れ、このとき、第2の共振回路7の両端
電圧は上昇する。スイッチング素子Q1がオン、スイッ
チング素子Q2がオフのときは、第2の共振回路7→ス
イッチング素子Q1→第1の共振回路6→第2の共振回
路7の経路で電流が流れる。このとき、第2の共振回路
7の両端電圧は下降し、交流電源1の整流直流出力より
低くなると、交流電源1→整流器2→スイッチング素子
Q1→第1の共振回路6→整流器2→交流電源1の経路
で電流が流れ、交流電源1から入力電流が引き込まれ
る。
【0029】図3に本発明の基本構成3を示す。整流器
2の構成と接続箇所が基本構成1と異なる。この図3の
構成においても同様に、スイッチング素子Q1がオン、
スイッチング素子Q2がオフのとき、直流電源回路3→
スイッチング素子Q1→第1の共振回路6→第2の共振
回路7→直流電源回路3の経路で電流が流れ、このと
き、第2の共振回路7の両端電圧は上昇する。同時に、
交流電源1→整流器2→スイッチング素子Q1→第1の
共振回路6→交流電源1の経路でも電流が流れ、交流電
源1から入力電流が引き込まれる。次に、スイッチング
素子Q1がオフ、スイッチング素子Q2がオンのとき
は、第2の共振回路7→第1の共振回路6→スイッチン
グ素子Q2→第2の共振回路7の経路で電流が流れ、こ
のとき、第2の共振回路7の両端電圧は下降する。よっ
て、従来例と同様、入力電流の高調波は低減され、入力
電流波形は歪みの少ない波形となる。次に、より具体的
な構成で説明する。
【0030】
【発明の実施の形態】(実施例1)図4に実施例1の回
路構成を示す。本実施例は図1の基本構成をより具体化
したものである。本例では、直流電源回路3をコンデン
サC1で構成し、第1の共振回路6を、インダクタL
1、L2、コンデンサC3で構成し、第2の共振回路7
をコンデンサC2で構成し、第3の共振回路8をコンデ
ンサC4で構成している。基本動作は、図1と同じであ
る。また、インダクタL1のインダクタンスと、スイッ
チング素子Q1のオン・オフによって、昇圧チョッパ動
作を行う。
【0031】以下、第3の共振回路8の作用について説
明する。負荷である放電灯5が点灯している場合、第1
の共振回路6及び第3の共振回路8は図5(a)に示す
ようになる。このとき、第3の共振回路8は第1の共振
回路6の作用に影響を与える。また、負荷である放電灯
5が点灯していない場合、つまり先行予熱時、始動時等
において、放電灯5の等価インピーダンスは無限大と考
えてよく、第3の共振回路8には電流が流れないため、
第1の共振回路6の作用に影響を与えることがない。こ
のとき、第1の共振回路6及び第3の共振回路8は、図
5(b)に示すようになる。
【0032】より具体的な例として、ツイントリプル3
2Wのランプ特性で説明する。ただし、ここでは説明の
ため、第2の共振回路7の影響を考慮しない。ツイント
リプル32Wの定格点灯時の特性は、100V、0.3
2Aであり、その等価抵抗値は約310Ωとなる。ま
ず、第3の共振回路8が無い場合、約50kHzの発振
周波数で上記のランプ特性付近(ランプ電流300m
A)とするための共振回路定数の一例として、
【0033】定数1:インダクタL2=13mH、コン
デンサC3=3.3nF 定数2:インダクタL2=12mH、コンデンサC3=
1.5nF が挙げられる。定数1では、点灯時の共振電流は約33
0mA、始動時に所定の電圧V1を放電灯5に印加する
ための共振電流は約890mA(88kHz)となる。
定数2では、点灯時の共振電流は約310mA、始動時
に所定の電圧V1を放電灯5に印加するための共振電流
は約630mA(135kHz)となる。
【0034】ここで、第2の共振回路7であるコンデン
サC2の電圧振幅VC2は、共振電流×(1/2πf
C)に比例するため、定数2の方が放電灯始動時におけ
るコンデンサC2の電圧振幅Vc2が小さくなり、よっ
て、直流電源回路3の両端電圧は昇圧しにくいが、始動
時の周波数がかなり高くなるため、負荷への線長、負荷
線の浮遊容量などの悪影響より、十分な始動電圧を得る
ことができない場合もある。
【0035】次に第3の共振回路8が有る場合の共振回
路定数の一例として、 定数3:インダクタL2=2.0mH、コンデンサC3
=1.2nF、コンデンサC4=10nF が挙げられる。定数3では、点灯時の共振電流は約34
0mA、始動時に所定の電圧V1を放電灯5に印加する
ための共振電流は約440mA(117kHz)とな
る。
【0036】始動時共振電流/fは、定数1で10.1
μ、定数2で4.67μ、定数3で3.76μとなるた
め、定数3の放電灯始動時におけるコンデンサC2の電
圧振幅Vc2が最も小さくなり、よって、直流電源回路
3の両端電圧も最も昇圧しにくいことになる。また、始
動時の周波数は定数2に対して低く、改善される傾向に
ある。
【0037】発振制御部9は、スイッチング素子Q1、
Q2を交互にオン・オフする駆動信号を出力しており、
その駆動信号の発振周波数を可変とする機能を有してい
る。交流電源1を投入した後、放電灯5が点灯しないよ
うに、コンデンサC3の電圧が低くなる期間を設け、そ
の後の所定の時間、放電灯5が点灯するように、コンデ
ンサC3の電圧が高くなるように出力制御できれば、ど
のような構成でも良い。また、負荷である放電灯5は2
灯以上でも良く、バランサを用いて並列点灯する構成で
あっても良い。
【0038】以上のように、第3の共振回路8の作用に
よって、点灯時の共振電流と始動時の共振電流との差は
小さくなるため、直流電源回路3の両端電圧も昇圧しに
くく、より耐圧の低い部品を使用でき、装置の小型化及
び低コスト化を実現できる。
【0039】(実施例2)図6に実施例2の回路構成を
示す。本実施例は図2の基本構成をより具体化したもの
である。実施例1との違いは、第1の共振回路6をトラ
ンスT1とコンデンサC3で構成した点、第2の共振回
路7を整流器2の出力端に並列に接続した点である。ト
ランスT1はリーケージインダクタンスを持ち、このイ
ンダクタンスが実施例1のインダクタL2と同様な作用
をする。また、トランスT1の一次巻線のインダクタン
スは実施例1のインダクタL1と同様な作用をする。基
本動作は、図2と同じである。また、トランスT1の一
次巻線のインダクタンスとスイッチング素子Q1のオン
・オフにより昇圧チョッパ動作を行う。本実施例におい
ても、実施例1と同様な効果が得られる。さらにトラン
スT1をリーケージ構造とすることにより、部品点数は
さらに少なくなる。
【0040】(実施例3)図7に実施例3の回路構成を
示す。上述の実施例1,2では、インダクタL1のイン
ダクタンス(またはトランスT1の一次巻線インダクタ
ンス)とスイッチング素子Q1のオン・オフにより昇圧
チョッパ動作をしているため、スイッチング素子Q1の
駆動信号のオン・デューティを50%、交流電源1の実
効値を100Vとすると、直流電源回路3の電圧は約2
80Vとなる。一方、本実施例では、スイッチング素子
Q1、Q2の接続点と整流器2の一端との間に、共振作
用をするインダクタL2、コンデンサC3、直流カット
用のコンデンサC5が直列に接続されている。また、第
2の共振回路7はコンデンサC2、ダイオードD3が並
列に接続されて構成されている。本例においては昇圧チ
ョッパ動作が無く、よって直流電源回路3の電圧は交流
電源1の最大値にほぼ等しい。基本動作は、従来例2と
ほぼ同様な動作であるため説明を省略する。
【0041】本実施例は、実施例1,2に対し、部品点
数は若干増加するが、実施例1と同様に負荷である放電
灯の始動時における直流電源回路3の昇圧を抑える効果
を持つとともに、実施例1,2に対し、スイッチング素
子及び平滑用コンデンサの耐圧をさらに低減できる。
【0042】(実施例4)図8に実施例4の回路構成を
示す。本例と実施例3との違いは、第1の共振回路6
を、リーケージトランスT1、及びこれと共振するコン
デンサC3、並びに直流カット用コンデンサC5で構成
した点と、直流電源回路3を、コンデンサC1、インダ
クタL1、ダイオードD4、D5で構成した点である。
トランスT1はリーケージインダクタンスを持ち、この
インダクタンスが実施例3のインダクタL2と同様な作
用をする。また、直流電源回路3はスイッチング素子Q
2のオン・オフにより降圧チョッパ動作を行う。
【0043】本実施例の基本動作は、実施例3と同じで
あるが、直流電源回路3の動作がこれまでの実施例と異
なるので、説明する。まず、交流電源1の整流出力電圧
の瞬時値が平滑用コンデンサC1の両端電圧より高い場
合には、スイッチング素子Q2のオン時に、交流電源1
→整流器2→コンデンサC1→インダクタL1→ダイオ
ードD4→スイッチング素子Q2→ダイオードD3→整
流器2→交流電源1の経路で電流が流れ、スイッチング
素子Q1のオン時に、交流電源1→整流器2→スイッチ
ング素子Q1→トランスT1の一次巻線→コンデンサC
5→ダイオードD3→交流電源1の経路で電流が流れ、
入力電流が引き込まれる。また、交流電源1の整流出力
電圧の瞬時値が平滑用コンデンサC1の両端電圧より低
い場合には、平滑用コンデンサC1は、ダイオードD5
を介してエネルギーを放出する。すなわち、スイッチン
グ素子Q1のオン時に、平滑コンデンサC1→スイッチ
ング素子Q1→トランスT1の一次巻線→コンデンサC
5→コンデンサC2→ダイオードD5→平滑コンデンサ
C1の経路で電流が流れる。このときコンデンサC2の
電圧は上昇する。よって図4で説明したように、交流電
源1から入力電流が引き込まれる。
【0044】本例においても実施例3と同様な効果があ
り、さらにトランスT1をリーケージ構造とすることに
より、部品点数はさらに少なくなる。また、放電灯に流
れる電流は従来例の図26(b)のようになり、ちらつ
きを低減できる効果もある。
【0045】(実施例5)図9に実施例5の回路構成を
示す。本実施例は図3の基本構成をより具体化したもの
である。直流電源回路3は実施例1〜3と同じ構成であ
り、第1の共振回路6、第2の共振回路7、第3の共振
回路8は実施例1と同じ構成である。基本動作について
は、図3で簡単に説明したが、さらに詳しく説明する。
【0046】まず、交流電源1が正極性(図中の矢印方
向)の場合、スイッチング素子Q1がオン、スイッチン
グ素子Q2がオフのとき、交流電源1→整流器2→スイ
ッチング素子Q1→インダクタL1→交流電源1の経路
と、直流電源回路3→スイッチング素子Q1→インダク
タL1→コンデンサC2→直流電源回路3の経路で電流
が流れる。スイッチング素子Q1がオフ、スイッチング
素子Q2がオンのときは、コンデンサC2→インダクタ
L1→スイッチング素子Q2→コンデンサC2の経路で
電流が流れ、コンデンサC2の電荷が放電される。すな
わち、スイッチング素子Q1がチョッパ動作のスイッチ
ング素子とインバータ動作のスイッチング素子を兼用し
ている。次に、交流電源1が負極性の場合、スイッチン
グ素子Q1,Q2の役割が入れ換わり、スイッチング素
子Q2がチョッパ動作とインバータ動作を兼用すること
になる。
【0047】本例においても実施例1と同様な効果があ
る。また、実施例1,2の構成ではチョッパ動作とイン
バータ動作を兼用するスイッチング素子は、交流電源1
の極性に関わらず常に同じであり、チョッパ動作とイン
バータ動作を兼用するスイッチング素子は大容量のもの
が必要とされたが、本例では、交流電源1の極性によ
り、チョッパ動作とインバータ動作を兼用するスイッチ
ング素子が交互に入れ替わるため、小容量のスイッチン
グ素子が使用できる。
【0048】(実施例6)図10に実施例6の回路構成
を示す。本例の構成は実施例1とほぼ同じであり、異な
る点は、発振制御部6に調光信号10が入力され、その
信号に応じて発振周波数を可変とすることにより、負荷
である放電灯5を調光点灯する点である。本実施例の効
果は、実施例1と同じであり、さらに第3の共振回路8
の作用により、約30%程度の調光を行う際に安定した
調光を行える利点も持つ。
【0049】(実施例7)図11は実施例7の回路図で
ある。以下、その回路構成について説明する。交流電源
Vsは整流器DB(ダイオードブリッジ)の交流入力端
子に接続されている。整流器DBの直流出力端子には、
高周波で交互にオン・オフされる第1及び第2のスイッ
チング素子Q1,Q2の直列回路が接続されている。各
スイッチング素子Q1,Q2には第1及び第2のダイオ
ードD1,D2がそれぞれ逆並列に接続されている。整
流器DBの直流出力端のプラス側端子には、平滑用のコ
ンデンサC1の一端が接続されており、平滑用のコンデ
ンサC1の他端は、コンデンサC2を介して整流器DB
の直流出力端のマイナス側端子に接続されている。スイ
ッチング素子Q1,Q2の接続点と、コンデンサC1,
C2の接続点との間には、第1のトランスT1の1次巻
線が接続されている。トランスT1の2次巻線にはコン
デンサC3が並列的に接続されており、このコンデンサ
C3と並列に放電灯La1とコンデンサC4の直列回路
が接続されている。整流器DBの直流出力端のマイナス
側端子には、平滑用のコンデンサC5の一端が接続され
ており、平滑用のコンデンサC5の他端は、コンデンサ
C6を介して整流器DBの直流出力端のプラス側端子に
接続されている。スイッチング素子Q1,Q2の接続点
と、コンデンサC5,C6の接続点との間には、第2の
トランスT2の1次巻線が接続されている。トランスT
2の2次巻線にはコンデンサC7が並列的に接続されて
おり、このコンデンサC7と並列に放電灯La2とコン
デンサC8の直列回路が接続されている。
【0050】以下、本実施例の回路動作について説明す
る。本回路は前述してきた回路を多灯用に展開した場合
の回路例である。まず最初に放電灯La1の点灯回路の
動作について簡単に説明しておくと、スイッチング素子
Q1がオン、スイッチング素子Q2がオフのとき、コン
デンサC1→スイッチング素子Q1→トランスT1→コ
ンデンサC1の経路で電流が流れ、スイッチング素子Q
1がオフ、スイッチング素子Q2がオンになった瞬間
に、トランスT1に蓄えられていたエネルギーにより、
トランスT1→コンデンサC2→ダイオードD2→トラ
ンスT1の経路で電流が流れ、やがて、コンデンサC2
→トランスT1→スイッチング素子Q2→コンデンサC
2の経路で電流が流れるようになる。コンデンサC2の
電荷が無くなると、交流電源Vs→整流器DB→コンデ
ンサC1→トランスT1→スイッチング素子Q2→整流
器DB→交流電源Vsの経路で電流が流れ、スイッチン
グ素子Q1がオン、スイッチング素子Q2がオフになる
と、トランスT1→ダイオードD1→コンデンサC1→
トランスT1の経路で電流が流れ、やがて最初に述べた
状態へと移行する。
【0051】また、放電灯La2の点灯回路の動作につ
いては、スイッチング素子Q1がオフ、スイッチング素
子Q2がオンのとき、コンデンサC5→トランスT2→
スイッチング素子Q2→コンデンサC5の経路で電流が
流れ、スイッチング素子Q1がオン、スイッチング素子
Q2がオフになった瞬間に、トランスT2に蓄えられて
いたエネルギーにより、トランスT2→ダイオードD1
→コンデンサC6→トランスT2の経路で電流が流れ、
やがて、コンデンサC6→スイッチング素子Q1→トラ
ンスT2→コンデンサC6の経路で電流が流れるように
なる。コンデンサC6の電荷が無くなると、交流電源V
s→整流器DB→スイッチング素子Q1→トランスT2
→コンデンサC5→整流器DB→交流電源Vsの経路で
電流が流れ、スイッチング素子Q1がオフ、スイッチン
グ素子Q2がオンになると、トランスT2→コンデンサ
C5→ダイオードD2→トランスT2の経路で電流が流
れ、やがて最初に述べた状態へと移行する。
【0052】以上の動作を繰り返すことにより、電源周
期の略全域において交流電源Vsから入力電流を引き込
めるため、入力電流の高調波を低減した回路を実現する
ことができる。本回路の最も特徴的なことは、コンデン
サC5,C6,トランスT2を追加して放電灯を2灯に
することにより、スイッチングの1周期について2回、
交流電源Vsから入力電流を引き込むことができる点で
ある。そのため、コンデンサC5,C6,トランスT2
を追加することなしに、放電灯を直列または並列接続し
て2灯にした場合よりも、入力電流のピーク値が低くな
り、交流電源Vsと整流器DBの間に設けられるフィル
タ回路(図示せず)を小型化することができる。その他
の効果については、これまで述べてきた実施例と同様で
ある。
【0053】なお、放電灯は2灯の場合を示したが、3
灯以上であっても構わない。放電灯の数が偶数であれば
同数ずつトランスT1,T2に接続すればよく、そのと
きの直列、並列接続は問わない。また、放電灯の数が奇
数の場合には、例えばトランスT1側に2灯、トランス
T2側に3灯というように、トランスT1,T2で点灯
させる数を1灯差にすればよい。なお、このときも直
列、並列接続を問わないことは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、正常負荷時と軽負荷時
とで共振回路の構成を変えることにより、入力電流の高
調波を低減するとともに、例えば放電灯の予熱・始動時
のような軽負荷時における直流電源回路の昇圧を比較的
低く抑えることができ、少ない部品点数で、小型かつ安
価な電源装置を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成1の回路図である。
【図2】本発明の基本構成2の回路図である。
【図3】本発明の基本構成3の回路図である。
【図4】本発明の実施例1の回路図である。
【図5】本発明の実施例1の点灯時と無負荷時の要部等
価回路図である。
【図6】本発明の実施例2の回路図である。
【図7】本発明の実施例3の回路図である。
【図8】本発明の実施例4の回路図である。
【図9】本発明の実施例5の回路図である。
【図10】本発明の実施例6の回路図である。
【図11】本発明の実施例7の回路図である。
【図12】従来例1の回路図である。
【図13】従来例1の第1の動作モードでの電流経路を
示す回路図である。
【図14】従来例1の第2の動作モードでの電流経路を
示す回路図である。
【図15】従来例1の第3の動作モードでの電流経路を
示す回路図である。
【図16】従来例1の第4の動作モードでの電流経路を
示す回路図である。
【図17】従来例1の第5の動作モードでの電流経路を
示す回路図である。
【図18】従来例1の高周波的な動作を説明するための
波形図である。
【図19】従来例1の低周波的な動作を説明するための
波形図である。
【図20】従来例2の回路図である。
【図21】従来例2のコンデンサの電圧変化を示す波形
図である。
【図22】従来例2の電源電圧の山部と谷部における要
部等価回路図である。
【図23】従来例2の負荷電流の変化を示す波形図であ
る。
【図24】従来例3の回路図である。
【図25】従来例3の動作を説明するための波形図であ
る。
【図26】従来例3に用いる谷埋回路の動作を説明する
ための波形図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 整流器 3 直流電源回路 4 インバータ回路 5 放電灯 6 第1の共振回路 7 第2の共振回路 8 第3の共振回路
フロントページの続き Fターム(参考) 3K072 AA02 AB01 BA03 BA05 BB01 BB10 BC01 BC02 BC03 CA14 DB03 DD04 GA01 GB12 GC04 HA06 HB03 3K098 CC40 CC52 CC62 DD22 DD28 DD37 EE14 GG02 5H007 AA08 BB03 CA01 CB09 CB12 CC01 CC32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流して直流電圧に変換す
    る整流器と、 少なくとも一つの平滑用コンデンサを有し、一端を上記
    整流器の出力端のいずれか一端に接続される直流電源回
    路と、 上記直流電源回路に並列に接続されるとともに、高周波
    で交互にオン・オフする第1及び第2のスイッチング素
    子の直列回路並びに上記各スイッチング素子にそれぞれ
    逆並列に接続される第1及び第2のダイオードからなる
    インバータ回路と、 少なくとも一つのインダクタとコンデンサを有し、第1
    及び第2のスイッチング素子の接続点に一端を接続さ
    れ、他端を上記整流器の出力端の他端に接続された第1
    の共振回路と、 第1の共振回路の他端と上記直流電源回路の他端との間
    に接続される第2の共振回路と、 第1の共振回路のコンデンサの両端に並列に接続され
    る、負荷と第3の共振回路との直列回路と、 上記インバータ回路の発振周波数を制御する制御手段と
    を備えた電源装置。
  2. 【請求項2】 交流電源を整流して直流電圧に変換す
    る整流器と、 少なくとも一つの平滑用コンデンサを有し、一端を上記
    整流器の出力端のいずれか一端に接続される直流電源回
    路と、 上記直流電源回路に並列に接続されるとともに、高周波
    で交互にオン・オフする第1及び第2のスイッチング素
    子の直列回路並びに上記各スイッチング素子にそれぞれ
    逆並列に接続される第1及び第2のダイオードからなる
    インバータ回路と、 少なくとも一つのインダクタとコンデンサを有し、第1
    及び第2のスイッチング素子の接続点に一端を接続さ
    れ、他端を上記整流器の出力端の他端に接続された第1
    の共振回路と、 上記整流器の出力端間に接続される第2の共振回路と、 第1の共振回路のコンデンサの両端に並列に接続され
    る、負荷と第3の共振回路との直列回路と、 上記インバータ回路の発振周波数を制御する制御手段と
    を備えた電源装置。
  3. 【請求項3】 第1及び第2のダイオードを同じ方向
    に直列接続した回路と、第3及び第4のダイオードを同
    じ方向に直列接続した回路とを、同じ方向に並列接続し
    て成るダイオードブリッジ回路と、 第1及び第2のダイオードにそれぞれ逆並列に接続され
    て、高周波で交互にオン・オフする第1及び第2のスイ
    ッチング素子と、 第1及び第2のスイッチング素子の接続点と、第3及び
    第4のダイオードの接続点の間に接続された、少なくと
    も一つのインダクタとコンデンサする第1の共振回路と
    交流電源の直列回路と、 少なくとも一つの平滑用コンデンサを有し、上記ダイオ
    ードブリッジ回路の整流出力端間に接続される直流電源
    回路と、 第1の共振回路と交流電源の接続点と上記直流電源回路
    のいずれか一端との間に接続される第2の共振回路と、 第1の共振回路のコンデンサの両端に並列に接続され
    る、負荷と第3の共振回路との直列回路と、 上記インバータ回路の発振周波数を制御する制御手段と
    を備えた電源装置。
  4. 【請求項4】 交流電源の交流出力を整流する整流器
    と、 整流器の直流出力端に並列的に接続されるとともに高周
    波で交互にオン・オフされる第1及び第2のスイッチン
    グ素子の直列回路と、 第1及び第2のスイッチング素子とそれぞれ逆並列に接
    続される第1及び第2のダイオードと、 第1のスイッチング素子の両端に接続される平滑用の第
    1のコンデンサと第1のインダクタの直列回路と、 第2のスイッチング素子の両端に接続される平滑用の第
    2のコンデンサと第2のインダクタの直列回路と、 スイッチング素子のオン・オフに応じて第1及び第2の
    インダクタとそれぞれ共振する第3及び第4のコンデン
    サと、 第1のインダクタの共振によって高周波の出力を得る第
    5のコンデンサを介して接続された第1の負荷回路と、 第2のインダクタの共振によって高周波の出力を得る第
    6のコンデンサを介して接続された第2の負荷回路とを
    備えたことを特徴とする電源装置。
  5. 【請求項5】 第1の共振回路は、第1のインダクタ
    と、第2のインダクタとコンデンサとの直列回路を有
    し、第2のインダクタとコンデンサとの直列回路は、第
    1のインダクタに並列に接続されることを特徴とする請
    求項2乃至4のいずれかに記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の共振回路は、インダクタン
    ス要素を持つトランスを備え、上記トランスの一次巻線
    は、前記第1及び第2のスイッチング素子の接続点と第
    2の共振回路との間に接続され、二次巻線には少なくと
    も一つのコンデンサが並列接続されていることを特徴と
    する請求項2乃至4のいずれかに記載の電源装置。
  7. 【請求項7】 第1の共振回路は、インダクタとコン
    デンサの直列回路に、直流カット用のコンデンサが直列
    に接続されて構成されることを特徴とする請求項2記載
    の電源装置。
  8. 【請求項8】 直流電源回路は、少なくとも一つのイ
    ンダクタと、このインダクタに直列に接続される平滑用
    のコンデンサと、第1及び第2のスイッチング素子のい
    ずれか一方がオンしたときに上記平滑用のコンデンサの
    充電を行うと共に、該スイッチング素子のオフ時に上記
    平滑用のコンデンサの放電経路を形成する少なくとも二
    つのダイオードを有して成ることを特徴とする請求項2
    記載の電源装置。
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