JP2000270553A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP2000270553A
JP2000270553A JP11069192A JP6919299A JP2000270553A JP 2000270553 A JP2000270553 A JP 2000270553A JP 11069192 A JP11069192 A JP 11069192A JP 6919299 A JP6919299 A JP 6919299A JP 2000270553 A JP2000270553 A JP 2000270553A
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JP
Japan
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switching element
capacitor
voltage
smoothing capacitor
circuit
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JP11069192A
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Yoshinobu Murakami
善宣 村上
Hiroaki Mannami
寛明 万波
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽負荷時に回路素子にかかるストレスを低減し
た電源装置を提供する。 【解決手段】インバータ回路INVはスイッチング素子
Q1,Q2の直列回路を有し、出力端にはトランスT1
の一次巻線の一端が接続され、トランスT1の二次側に
はLC共振回路及び放電灯Laからなる負荷回路が接続
される。スイッチング素子Q1,Q2の両端間には平滑
コンデンサC3と、平滑コンデンサC3の放電用のダイ
オードD4との直列回路が接続され、平滑コンデンサC
3及びダイオードD4の接続点とトランスT1の一次巻
線の他端との間には平滑コンデンサC3の充電電用のダ
イオードD3が接続される。制御回路1は、平滑コンデ
ンサC3を充電する側のスイッチング素子Q2のオンデ
ューティを、軽負荷時は定格時に比べて大きくなるよう
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源の電源電
圧を直流電圧に変換し、この直流電圧をインバータ回路
により高周波に変換して負荷に供給する電源装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電源装置としては、図12に示
すように、交流電源ACの電源電圧を整流する整流器D
Bと、整流器DBの直流出力端子間にダイオードD25
及びインピーダンス要素Zの並列回路を介して接続され
たバイポーラトランジスタよりなるスイッチング素子Q
1,Q2の直列回路と、スイッチング素子Q1,Q2に
それぞれ逆並列接続されたダイオードD21,D22
と、整流器DBの直流出力端子間に接続されたコンデン
サC23,C24の直列回路と、スイッチング素子Q
1,Q2の接続点とコンデンサC23,C24の接続点
との間にインダクタL11を介して接続されたコンデン
サC22及び負荷Fの並列回路と、ダイオードD25及
びインピーダンス要素Zの並列回路とスイッチング素子
Q1との接続点に一端が接続された電解コンデンサより
なる平滑コンデンサC25と、平滑コンデンサC25の
他端にアノードが接続されると共に、コンデンサC22
及び負荷Fの並列回路とインダクタL11の接続点にカ
ソードが接続されたダイオードD23と、平滑コンデン
サC25の他端にカソードが接続されると共に、整流器
DBの低電位側出力端子にアノードが接続されたダイオ
ードD24とを備えたものがあった(特開平5−566
47号公報参照)。
【0003】本回路では、制御回路1によってスイッチ
ング素子Q1,Q2が交互にオン・オフし、整流器DB
の出力電圧又は平滑コンデンサC25の充電電圧を電源
として、ハーフブリッジ型のインバータ回路として動作
し、負荷Fに高周波電圧を供給する。すなわち、スイッ
チング素子Q1がオンすると、コンデンサC23→ダイ
オードD25及びインピーダンス要素Zの並列回路→ス
イッチング素子Q1→インダクタL11→負荷F及びコ
ンデンサC22の並列回路→コンデンサC23の経路で
電流が流れ、スイッチング素子Q2がオンすると、コン
デンサC24→負荷F及びコンデンサC22の並列回路
→インダクタL11→スイッチング素子Q2→コンデン
サC24の経路で電流が流れるので、負荷Fにはトラン
ジスタQ1,Q2のスイッチング周波数の高周波電力が
供給される。なお、コンデンサC22及びインダクタL
11はLC直列共振回路を構成し、共振作用により発生
した電圧が負荷Fに印加される。
【0004】次に平滑コンデンサC25の充放電動作に
ついて説明する。電源電圧が十分高い期間にスイッチン
グ素子Q2がオンになると、交流電源AC→整流器DB
→ダイオードD25及びインピーダンス要素Zの並列回
路→平滑コンデンサC25→ダイオードD23→インダ
クタL11→スイッチング素子Q2→整流器DB→交流
電源ACの経路で電流が流れて、インダクタL11にエ
ネルギが蓄積される。その後、スイッチング素子Q2が
オフになると、インダクタL11に蓄積されたエネルギ
により、インダクタL11→ダイオードD21→平滑コ
ンデンサC25→ダイオードD23→インダクタL11
の経路で回生電流が流れて、平滑コンデンサC25が充
電される。このように、インダクタL11、ダイオード
D21,D23、スイッチング素子Q1及び平滑コンデ
ンサC25は降圧チョッパ回路を構成しており、平滑コ
ンデンサC25を充電している。
【0005】一方、電源電圧が低い期間にスイッチング
素子Q2がオンになると、コンデンサC25からインピ
ーダンス要素Z→コンデンサC23→負荷F及びコンデ
ンサC22の並列回路→インダクタL11→スイッチン
グ素子Q2→ダイオードD24→平滑コンデンサC25
の経路で放電電流が流れる。この時、インピーダンス要
素Zには図中右向きに電圧が発生するので、整流器DB
の出力電圧が平滑コンデンサC25の両端電圧より低く
ても、交流電源AC→整流器DB→コンデンサC23→
負荷F及びコンデンサC22の並列回路→インダクタL
11→スイッチング素子Q2→整流器DB→交流電源A
Cの経路で入力電流が引き込まれるから、入力電流の高
調波成分を低減することができる。
【0006】また、特開平9−121550号公報に示
されるように、上述の電源装置と類似した構成の回路を
有し、スイッチング素子Q1,Q2の直列回路に印加さ
れる電圧を低減した電源装置も従来より提供されてい
る。この電源装置は、図13に示すように、スイッチン
グ素子Q1,Q2が交互にオンオフを繰り返すことによ
り負荷である放電灯Laを高周波点灯させるハーフブリ
ッジ型のインバータ回路INVを備えており、ダイオー
ドD31と、ダイオードD32及びコンデンサC32の
並列回路とにより交流電源ACの1周期の略全期間にわ
たり、スイッチング素子Q1,Q2のオン・オフに応じ
て交流電源ACからインバータ回路INVの負荷回路を
介して電流が供給されるため、入力電流波形を略正弦波
状にすることが可能となり、従って入力力率が高力率で
入力電流波形歪の改善も可能となる。またダイオードD
33,D34、インダクタL22及び平滑コンデンサC
33からなる補助電源回路POWは所謂降圧チョッパ回
路を構成しており、スイッチング素子Q2のオン時にダ
イオードD33及びインダクタL22を介して平滑コン
デンサC33を充電し、整流器DBの出力電圧が平滑コ
ンデンサC33の充電電圧よりも低い期間では、ダイオ
ードD34を介して平滑コンデンサC33の充電電圧が
インバータ回路に給電される。
【0007】本回路の動作を以下に簡単に説明する。ス
イッチング素子Q1がオンになると、交流電源AC→フ
ィルタ回路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→イ
ンダクタL21→放電灯La(放電灯Laの点灯前はコ
ンデンサC36にも流れる)→コンデンサC34→ダイ
オードD31→整流器DB→フィルタ回路F→交流電源
ACの経路で電流が流れる。次にスイッチング素子Q1
がオフ、スイッチング素子Q2がオンになると、コンデ
ンサC34,C36、インダクタL21及び放電灯La
から成る振動回路に蓄積されたエネルギにより、インダ
クタL21→放電灯La(コンデンサC36)→コンデ
ンサC34→コンデンサC32→スイッチング素子Q2
の寄生ダイオード→インダクタL21の経路で所謂回生
電流が流れ、コンデンサC32には電荷が蓄積される。
ここで、コンデンサC32の充電電圧と整流器DBの出
力電圧(=コンデンサC31の両端電圧)との合成電圧
がコンデンサC35の両端電圧Vc35を越えると、コ
ンデンサC31,C32の電荷がダイオードD31を介
してコンデンサC35に充電される。
【0008】そして、引き続きコンデンサC34を電源
としてコンデンサC34→放電灯La(コンデンサC3
6)→インダクタL21→スイッチング素子Q2→コン
デンサC32→コンデンサC34の経路で電流が流れ、
コンデンサC32の充電電圧が0Vになるとダイオード
D32が導通する。
【0009】次にスイッチング素子Q2がオフ、スイッ
チング素子Q1がオンになると、所謂回生電流がインダ
クタL21→スイッチング素子Q1の寄生ダイオード→
コンデンサC35→ダイオードD32→コンデンサC3
4→放電灯La(コンデンサC36)→インダクタL2
1の経路で流れる。その後、コンデンサC35→スイッ
チング素子Q1→インダクタL21→放電灯La(コン
デンサC36)→コンデンサC34→コンデンサC32
→コンデンサC35の経路で電流が流れてコンデンサC
32の充電が行われ、コンデンサC31,C32とによ
る合成電圧がコンデンサC35の両端電圧Vc35を越
えると、コンデンサC31,C32の充電電荷によりコ
ンデンサC35が充電され、再び交流電源AC→フィル
タ回路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→インダ
クタL21→放電灯La(コンデンサC36)→コンデ
ンサC34→ダイオードD1→整流器DB→フィルタ回
路F→交流電源ACの経路で入力電源が流れ、以上の様
な動作を繰り返す。
【0010】即ち、スイッチング素子Q1,Q2のオン
・オフによりコンデンサC32の充放電が繰り返され、
コンデンサC32の充電電圧及び整流器DBの出力電圧
(=コンデンサC31の両端電圧)の和の電圧と、コン
デンサC35の両端電圧Vc35との高低をダイオード
D31が比較することによって交流電源ACから入力電
流が供給される。
【0011】また、スイッチング素子Q2がオンになる
と、コンデンサC35からインダクタL22→平滑コン
デンサC33→ダイオードD33→スイッチング素子Q
2→コンデンサC35の経路で充電電流が流れ、平滑コ
ンデンサC33が充電される。ここで、コンデンサC3
5の両端電圧Vc35が、コンデンサC32の充電電圧
と整流器DBの出力電圧との合成電圧よりも低下する
と、交流電源AC→フィルタ回路F→整流器DB→イン
ダクタL22→平滑コンデンサC33→ダイオードD3
3→スイッチング素子Q2→ダイオードD32及びコン
デンサC32の並列回路→ダイオードD31→整流器D
B→フィルタ回路F→交流電源ACの経路で平滑コンデ
ンサC33に充電電流が流れる。一方、平滑コンデンサ
C33の放電は、コンデンサC35の両端電圧Vc35
が平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33より低い場
合に行われ、平滑コンデンサC33からダイオードD3
4を介してコンデンサC35に電荷が放電され、それが
インバータ回路INVの電源として作用する。
【0012】ここで、制御回路1はコンデンサC35の
両端電圧Vc35を検出して、スイッチング素子Q1,
Q2のデューティ制御を行っており、放電灯Laの始動
時などの軽負荷時において平滑コンデンサC33の両端
電圧Vc33が昇圧するのを抑制している。軽負荷時に
おいて平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33が昇圧
するのは、スイッチング素子Q1,Q2の発振周波数
と、スイッチング素子Q1のオン時に交流電源AC→フ
ィルタ回路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→イ
ンダクタL21→放電灯La(コンデンサC36)→コ
ンデンサC34→ダイオードD31→整流器DB→フィ
ルタ回路F→交流電源ACの経路で電流I1が流れるモ
ード、つまり交流電源ACから直接LC共振負荷に電力
供給される動作モードとが影響していると考えられ、こ
の動作モードの発生時間が長ければ長いほど、またこの
動作モードが発生している時の交流電源ACの電圧値が
高ければ高いほど、両端電圧Vc33の昇圧度は大きく
なる。
【0013】そこで、この動作モードを少なくするため
に、軽負荷時においてスイッチング素子Q1,Q2のオ
ン時間をスイッチング素子Q1よりスイッチング素子Q
2の方が長くなるようにアンバランス制御し、両端電圧
Vc33の昇圧を抑制するために、交流電源ACと追従
した部分平滑電圧を検出して、交流電源電圧のピーク
(山部)付近でのスイッチング素子Q1,Q2の動作周
波数を、ゼロクロス(谷部)付近での動作周波数よりも
高く制御することが考えられる。スイッチング素子Q
1,Q2の動作周波数を全体的に高くすれば平滑コンデ
ンサC33の両端電圧Vc33の昇圧は低減されるが、
放電灯Laへの予熱電力が十分に得にくくなるから、ス
イッチング素子Q1,Q2のデューティ比をアンバラン
スに制御するデューティ制御と、交流電源電圧のピーク
付近とゼロクロス付近とにおける周波数変調を組み合わ
せることにより、放電灯Laへの予熱電力を確保しつ
つ、平滑コンデンサC33の両端電圧Vc33の昇圧を
抑制することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した図13に示す
電源装置では、放電灯Laの始動時などの軽負荷時にコ
ンデンサC33の昇圧を抑制して、回路素子に加わる高
電圧ストレスを低減することはできるが、降圧チョッパ
回路を構成するインダクタL22とは別に、コンデンサ
C34,C36などとともに共振回路を構成するインダ
クタL21を設けているので、部品数が増加してコスト
高となるという問題があった。
【0015】そこで、本発明者らは、図14に示すよう
に降圧チョッパ回路を構成するインダクタと、共振回路
を構成するインダクタ(すなわちリーケージトランスT
1’の漏れインダクタンス)とを共用してコストを低減
した回路を従来より提案しているが、インダクタを降圧
チョッパ回路と共振回路で共用しているので、スイッチ
ング素子Q1,Q2のオン時間を個別に制御しにくく、
軽負荷時においてスイッチング素子Q1,Q2の直列回
路の両端間に印加される電圧が上昇してしまい、スイッ
チング素子Q1,Q2などの回路部品に高電圧ストレス
がかかるという問題があった。
【0016】また、制御回路1がスイッチング素子Q
1,Q2のオンデューティを上述のようにアンバランス
に制御すると、放電灯Laの予熱時に放電灯Laの両端
間に印加される電圧の低周波リップルが大きくなり、放
電灯Laの両端間に高電圧が印加されるため、所定の先
行予熱電流が確保されるとフィラメントが十分予熱され
ていないにも関わらず点灯してしまい(コールドスター
ト)、フィラメントの断線やランプ管端の黒化などが発
生して、ランプ寿命が短くなるという問題もあった。
【0017】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、その目的とするところは、回路素子に加わるス
トレスを低減することのできる電源装置を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、交流電源の電源電圧を整流す
る整流器と、少なくとも1個のスイッチング要素を有し
直流電圧を高周波電圧に変換して少なくともLC共振回
路を含む負荷回路に供給するインバータ回路と、整流器
の出力電圧を平滑してインバータ回路に供給する平滑コ
ンデンサと、整流器の直流出力端からスイッチング要素
と負荷回路の一部とを介して平滑コンデンサに充電電流
を流すための充電用ダイオードと、平滑コンデンサから
インバータ回路への給電経路に挿入され平滑コンデンサ
の放電電流を流すための放電用ダイオードとを備え、ス
イッチング要素に印加される電圧を低下させるよう平滑
コンデンサを充電する側のスイッチング要素のオンデュ
ーティを変化させるデューティ可変手段を設けたことを
特徴とし、インバータ回路を構成するスイッチング要素
のオン時に該スイッチング要素と負荷回路の一部と充電
用ダイオードとを介して平滑コンデンサに充電電流が流
れて平滑コンデンサが充電され、整流器の出力電圧が低
い期間には平滑コンデンサから放電用ダイオードを介し
てインバータ回路に放電電流が流れるので、電源電圧が
低い期間にもインバータ回路に電力供給することがで
き、しかも負荷回路を構成するLC共振回路のインダク
タとインバータ回路を構成するスイッチング要素とを、
整流器の出力電圧を平滑するチョッパ回路の構成要素と
して兼用することにより、部品点数を少なくしてコスト
ダウンを図ることができ、且つ、デューティ可変手段を
用いて平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素
のオンデューティを変化させることにより、スイッチン
グ要素を介して平滑コンデンサに充電電流を流す期間を
変化させることができるから、平滑コンデンサの両端電
圧を変化させて、スイッチング要素に印加される電圧を
抑制することができる。
【0019】請求項2の発明では、交流電源の電源電圧
を整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング要
素を有し直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回
路と、整流器の出力電圧を平滑してインバータ回路に供
給する平滑コンデンサと、平滑コンデンサからインバー
タ回路への給電経路に挿入され平滑コンデンサの放電電
流を流すための放電用ダイオードと、整流器の直流出力
端からインバータ回路への給電経路に挿入されたインピ
ーダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直
流出力端との間に一次巻線が接続されたトランスと該ト
ランスの二次側に接続された負荷及び共振回路とを含み
インバータ回路から高周波電圧が供給される負荷回路
と、整流器の直流出力端からスイッチング要素と負荷回
路の一部とを介して平滑コンデンサに充電電流を流すた
めの充電用ダイオードとを備え、スイッチング要素に印
加される電圧を低下させるように平滑コンデンサを充電
する側のスイッチング要素のオンデューティを変化させ
るデューティ可変手段を設けたことを特徴とし、インバ
ータ回路を構成するスイッチング要素のオン時に該スイ
ッチング要素と負荷回路の一部と充電用ダイオードとを
介して平滑コンデンサに充電電流が流れて平滑コンデン
サが充電され、整流器の出力電圧が低い期間には平滑コ
ンデンサから放電用ダイオードを介してインバータ回路
に放電電流が流れるので、電源電圧が低い期間にもイン
バータ回路に電力供給することができ、しかも負荷回路
を構成する共振回路のインダクタとインバータ回路を構
成するスイッチング要素とを、整流器の出力電圧を平滑
するチョッパ回路の構成要素として兼用することによ
り、部品点数を少なくしてコストダウンを図ることがで
き、且つ、デューティ可変手段を用いて平滑コンデンサ
を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを変
化させることにより、スイッチング要素を介して平滑コ
ンデンサに充電電流を流す期間を変化させることができ
るから、平滑コンデンサの両端電圧を変化させて、スイ
ッチング要素に印加される電圧を抑制することができ
る。
【0020】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、上記デューティ可変手段は、平滑コンデン
サを充電する側のスイッチング要素のオンデューティ
を、軽負荷時は定格負荷時に比べて大きくすることを特
徴とし、軽負荷時は負荷回路の消費電力が小さいため、
インバータ回路のスイッチング要素に印加される電圧が
定格負荷時に比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電
する側のスイッチング要素のオンデューティを軽負荷時
は定格負荷時に比べて大きくしているので、スイッチン
グ要素を介して平滑コンデンサに充電電流が流れる期間
が長くなり、平滑コンデンサの充電電荷が増加するか
ら、スイッチング要素に印加される電圧が低下し、スイ
ッチング要素に耐圧の低い素子を用いることができる。
【0021】請求項4の発明では、請求項1又は2の発
明において、上記負荷回路は放電灯を含み、上記デュー
ティ可変手段は、平滑コンデンサを充電する側のスイッ
チング要素のオンデューティを、放電灯始動時は定格点
灯時に比べて大きくすることを特徴とし、放電灯始動時
は負荷である放電灯の消費電力が小さいため、インバー
タ回路のスイッチング要素に印加される電圧が定格点灯
時に比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する側の
スイッチング要素のオンデューティを放電灯始動時は定
格点灯時に比べて大きくしているので、スイッチング要
素を介して平滑コンデンサに充電電流が流れる期間が長
くなり、平滑コンデンサの充電電荷が増加するから、ス
イッチング要素に印加される電圧が低下し、スイッチン
グ要素に耐圧の低い素子を用いることができる。
【0022】請求項5の発明では、請求項1又は2の発
明において、上記負荷回路は予熱用の電極を有する放電
灯を含み、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを、
予熱時は定格点灯時に比べて小さくすることを特徴と
し、平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素の
オンデューティを放電灯予熱時は定格点灯時に比べて小
さくしているので、スイッチング要素を介して平滑コン
デンサに充電電流が流れる期間が短くなり、平滑コンデ
ンサの充電電荷が減少するから、インバータ回路に供給
される電圧波形は交流電源電圧のピーク付近における電
圧とゼロクロス付近における電圧との電位差が大きいよ
うな電圧波形となるが、インバータ回路の出力電圧波形
は交流電源電圧のピーク付近とゼロクロス付近とでピー
ク値が略等しくなるような電圧波形となるので、放電灯
を始動させるのに十分な高い電圧が発生しにくく、デュ
ーティ制御や周波数変調制御を組み合わせるような複雑
な制御を行うことなく、予熱が不十分な状態で放電灯が
点灯するのを防止できる。
【0023】請求項6の発明では、請求項1又は2の発
明において、上記デューティ可変手段は、スイッチング
要素を自励発振させる制御回路から構成され、平滑コン
デンサを充電する側のスイッチング要素がオンになって
から一定時間が経過すると、上記制御回路は該スイッチ
ング要素を強制的にオフさせることを特徴とし、制御回
路はスイッチング要素がオンになってから一定時間が経
過すると、スイッチング要素を強制的にオフさせている
ので、スイッチング要素のオンデューティを変化させる
ことができ、スイッチング要素を介して平滑コンデンサ
に充電電流の流れる期間が変化するから、平滑コンデン
サの両端電圧を変化させて、スイッチング要素に印加さ
れる電圧を抑制することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0025】(実施形態1)図1は本実施形態の電源装
置の回路図である。本回路は、交流電源ACの電源電圧
を整流する整流器DBと、整流器DBの高電位側の直流
出力端子にアノードが接続されたダイオードD1と、ダ
イオードD1のカソードにアノードが接続されたダイオ
ードD2と、ダイオードD2に並列接続されたコンデン
サC2と、整流器DBの直流出力端間にダイオードD1
と、ダイオードD2及びコンデンサC2の並列回路から
なるインピーダンス要素とを介して接続された例えばF
ETよりなるスイッチング素子(スイッチング要素)Q
1,Q2の直列回路と、ダイオードD1,D2の接続点
とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間に直流カ
ット用のコンデンサC4を介して一次巻線が接続された
トランスT1と、トランスT1の二次巻線の両端間に共
振用のインダクタL1を介して両フィラメント電極の電
源側端子が接続された例えば予熱用のフィラメント電極
を有する蛍光ランプからなる放電灯Laと、放電灯La
の両フィラメント電極の非電源側端子間に接続された共
振用のコンデンサC21と、ダイオードD2とスイッチ
ング素子Q1の接続点に一端が接続された平滑コンデン
サC3と、平滑コンデンサC3の他端にカソードが接続
されるとともに整流器DBの低電位側の直流出力端子と
の間にアノードが接続される放電用ダイオードD4と、
平滑コンデンサC3とダイオードD4の接続点にアノー
ドが接続されるとともにコンデンサC4とトランスT1
の接続点にカソードが接続される充電用ダイオードD3
と、スイッチング素子Q1,Q2の両端間に接続された
小容量のコンデンサC5と、スイッチング素子Q1,Q
2のオン・オフを制御するデューティ可変手段たる制御
回路1とで構成される。ここに、平滑コンデンサC3、
トランスT1、トランスT1の二次側に接続された負荷
回路、ダイオードD3,D4及びスイッチング素子Q
1,Q2から所謂降圧チョッパ回路を構成しており、こ
の降圧チョッパ回路から補助電源回路POWが構成され
る。
【0026】本回路の動作を図2(a)〜(g)を参照
して説明する。尚、図2(a)〜(g)中の矢印は電流
の流れる経路を示している。先ずスイッチング素子Q2
がオンすると、図2(a)に示すように負荷回路の回生
電流が、トランスT1の一次巻線→コンデンサC4→ダ
イオードD2及びコンデンサC2の並列回路→コンデン
サC5→スイッチング素子Q2の寄生ダイオード→トラ
ンスT1の一次巻線の経路で流れる(モード1)。負荷
回路に流れる回生電流が反転すると、図2(b)に示す
ようにコンデンサC5を電源としてコンデンサC5→コ
ンデンサC2→コンデンサC4→トランスT1の一次巻
線→スイッチング素子Q2→コンデンサC5の経路で電
流が流れ、コンデンサC2に電荷が充電される(モード
2)。
【0027】コンデンサC2の両端電圧が増加し、整流
器DBの出力電圧|Vs|とコンデンサC5の両端電圧
Vc5との差の電圧に達すると、図2(c)に示すよう
に交流電源AC→整流器DB→コンデンサC4→トラン
スT1の一次巻線→スイッチング素子Q2→整流器DB
→交流電源ACの経路で入力電流が引き込まれ、コンデ
ンサC4に電荷が充電される(モード3)。コンデンサ
C4の両端電圧が増加するにつれて、コンデンサC4と
ダイオードD3の接続点の電位が低下し、コンデンサC
5の両端電圧Vc5と平滑コンデンサC3の両端電圧V
c3との差電圧よりも小さくなると、図2(d)に示す
ようにコンデンサC5→平滑コンデンサC3→ダイオー
ドD3→トランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q
2→コンデンサC5の経路で電流が流れて、平滑コンデ
ンサC3が充電される(モード4)。図2(d)に示す
経路でコンデンサC5の充電電荷が放電して、コンデン
サC5の両端電圧Vc5が低下し、整流器DBの出力電
圧|Vs|よりも低下すると、図2(e)に示すよう
に、交流電源AC→整流器DB→ダイオードD1→ダイ
オードD2及びコンデンサC2の並列回路→平滑コンデ
ンサC3→ダイオードD3→トランスT1の一次巻線→
スイッチング素子Q2→整流器DB→交流電源ACの経
路で電流が流れ、平滑コンデンサC3が充電される(モ
ード5)。
【0028】次に、スイッチング素子Q1がオンする
と、図2(f)に示すようにインバータ回路INVに流
れる共振電流によりトランスT1の一次巻線→スイッチ
ング素子Q1の寄生ダイオード→平滑コンデンサC3→
ダイオードD3→トランスT1の一次巻線の経路電流が
流れ、引き続き平滑コンデンサC3を充電する(モード
6)。その後共振電流が反転すると、図2(g)に示す
ようにトランスT1の一次巻線→コンデンサC4→ダイ
オードD2及びコンデンサC2の並列回路→スイッチン
グ素子Q1→トランスT1の一次巻線の経路で電流が流
れ(モード7)、その後は図2(a)に示すモードに戻
って、上述の動作を繰り返す。このように、スイッチン
グ素子Q1,Q2がオン・オフすることによって、トラ
ンスT1の一次巻線に流れる電流の方向が反転し、負荷
に交番した電流を流すことができる。なお、平滑コンデ
ンサC3の放電は、整流器DBの出力電圧が平滑コンデ
ンサC3の両端電圧より低い場合に行われ、平滑コンデ
ンサC3の充電電荷はダイオードD4を介して放電さ
れ、インバータ回路INVに給電される。
【0029】ここで、負荷である放電灯Laが始動する
状態を考えると、放電灯Laに始動電圧を印加する必要
があるため、インバータ回路INVの共振電流は、定格
点灯時に比べて増大している。そのため、本回路のよう
に共振電流の一部が入力電流となってコンデンサC5を
充電する回路では、入力電流及び入力電力が増加する。
しかしながら、放電灯Laは点灯していないから消費電
力は小さく、そのためコンデンサC5の両端電圧Vc5
が定格点灯時に比べて上昇する虞がある。
【0030】また、平滑コンデンサC3は、スイッチン
グ素子Q2のオン時にコンデンサC5或いは交流電源A
Cを電源として充電され、平滑コンデンサC3の両端電
圧はスイッチング素子Q2のオン時の充電量によって決
まるので、スイッチング素子Q2のオンデューティによ
って決定される。したがって、放電灯始動時におけるス
イッチング素子Q2のオンデューティが定格点灯時のオ
ンデューティと同じであれば、平滑コンデンサC3の両
端電圧Vc3は放電灯始動時においてコンデンサC5の
両端電圧Vc5ほど急激には上昇しない。したがって、
図3(b)に示すように、例えばスイッチング素子Q
1,Q2のオンデューティを略50%として、スイッチ
ング素子Q1,Q2を動作させている場合、放電灯始動
時には定格点灯時に比べてコンデンサC5の両端電圧V
c5と平滑コンデンサC3の両端電圧Vc3との電位差
が大きくなり、放電灯始動時にはコンデンサC5の両端
電圧Vc5が高くなるため、スイッチング素子Q1,Q
2にかかる高電圧ストレスが大きくなる虞がある。
【0031】そこで、本回路では、放電灯始動時(図4
(b)参照)において、制御回路1が一対のスイッチン
グ素子Q1,Q2の内、平滑コンデンサC3を充電する
側のスイッチング素子Q2のオンデューティを定格点灯
時(図4(a)参照)に比べて大きくしているので、コ
ンデンサC5を電源としてコンデンサC5からダイオー
ドD3及びスイッチング素子Q2を介して平滑コンデン
サC3に充電電流の流れる期間が長くなり、コンデンサ
C5の充電電荷が減少するとともに、平滑コンデンサC
3の充電電荷が増加する。したがって、図3(c)に示
すようにコンデンサC5の両端電圧Vc5と平滑コンデ
ンサC3の両端電圧Vc3との電位差を小さくすること
ができ、放電灯始動時にコンデンサC5の両端電圧Vc
5が減少するため、スイッチング素子Q1,Q2に印加
される電圧が低下し、スイッチング素子Q1,Q2にか
かる高電圧ストレスを低減することができる。而して、
スイッチング素子Q1,Q2などの回路素子に耐圧の小
さいものを使用でき、コストダウンを図ることができ
る。
【0032】また、本回路では図2(c)に示す経路で
入力電流が引き込まれて、コンデンサC4が充電される
のであるが、コンデンサC4の両端電圧が増加すること
によって、コンデンサC4とダイオードD3との接続点
の電位が低下し、コンデンサC5の両端電圧Vc5と平
滑コンデンサC3の両端電圧Vc3との差の電圧よりも
低くなると、図2(d)に示すようにコンデンサC5か
らダイオードD3→トランスT1の一次巻線→スイッチ
ング素子Q2→コンデンサC5の経路でコンデンサC5
に充電電流が流れ始める。
【0033】このように、本実施形態では、共振電流の
一部が入力電流となって流れ込むことにより入力歪みを
改善するインバータ回路INVと、降圧チョッパ回路と
でインダクタを共用することによって、回路部品の数を
少なくしてコストダウンが図られ、且つ、平滑コンデン
サC3を充電する側のスイッチング素子Q2のオンデュ
ーティを放電灯始動時には定格点灯時よりも大きくする
ことによって、コンデンサC5の両端電圧Vc5を低減
して、回路素子に加わるストレスを低減することができ
る。また、放電灯始動時だけではなく、負荷の異常時や
軽負荷時にも制御回路1が上述と同様の制御を行うこと
によって、上述と同様の効果を得ることができる。
【0034】(実施形態2)図5に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態の電源装置は、実施形態
1の電源装置の変形例であって、実施形態1ではスイッ
チング素子Q1の両端間にトランスT1の一次巻線及び
ダイオードD3を介して平滑コンデンサC3を接続する
と共に、スイッチング素子Q2の両端間にトランスT1
の一次巻線及びダイオードD3を介して逆方向にダイオ
ードD4を接続しているのに対して、本実施形態ではダ
イオードD3の極性を逆向きとし、低電位側のスイッチ
ング素子Q2の両端間にトランスT1の一次巻線及びダ
イオードD3を介して平滑コンデンサC3を接続すると
共に、高電位側のスイッチング素子Q1の両端間にトラ
ンスT1の一次巻線及びダイオードD3を介して逆方向
に放電用のダイオードD4を接続している。なお、その
他の構成は実施形態1と同様であるので、その説明は省
略する。
【0035】実施形態1の回路では、スイッチング素子
Q2を介して平滑コンデンサC3を充電しているのに対
して、本回路ではスイッチング素子Q1を介して平滑コ
ンデンサC3を充電しており、ハイサイドのスイッチン
グ素子Q1がインバータ回路INVと降圧チョッパ回路
とで共用されている。
【0036】ここで、放電灯始動時において、制御回路
1は平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチング素
子Q1のオンデューティを定格点灯時に比べて大きくし
ているので、コンデンサC5を電源としスイッチング素
子Q1を介して平滑コンデンサC3に充電電流を流す期
間を長くすることができ、コンデンサC5の充電電荷が
減少するとともに、平滑コンデンサC3の充電電荷が増
加するから、コンデンサC5の両端電圧Vc5と平滑コ
ンデンサC3の両端電圧Vc3との電位差が小さくな
り、放電灯始動時におけるコンデンサC5の両端電圧V
c5が減少するから、スイッチング素子Q1,Q2にか
かるストレスを低減することができる。尚、放電灯始動
時だけではなく、負荷の異常時や軽負荷時にも制御回路
1が上述と同様の制御を行うことによって、上述と同様
の効果を得ることができる。
【0037】(実施形態3)図6に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態の電源装置は、実施形態
1の電源装置の変形例であって、実施形態1の回路で
は、コンデンサC4の一端をダイオードD1を介して整
流器DBの高電位側の直流出力端子に接続すると共に、
コンデンサC4とスイッチング素子Q1との間にコンデ
ンサC2及びダイオードD2の並列回路からなるインピ
ーダンス要素を挿入しているのに対して、本実施形態で
は、コンデンサC4の一端をダイオードD1を介して整
流器DBの低電位側の直流出力端子に接続すると共に、
コンデンサC4とスイッチング素子Q2との間にコンデ
ンサC2及びダイオードD2の並列回路からなるインピ
ーダンス要素を挿入している。ここで、ダイオードD1
はカソードを整流器DBに接続し、ダイオードD2はア
ノードをスイッチング素子Q2に接続してある。尚、そ
の他の構成は実施形態1と同様であるので、その説明は
省略する。
【0038】本回路の動作を図7(a)〜(g)を参照
して説明する。尚、図7(a)〜(g)中の矢印は電流
の流れる経路を示している。先ずスイッチング素子Q1
がオンすると、図7(a)に示すように、負荷回路の回
生電流がトランスT1の一次巻線→スイッチング素子Q
1の寄生ダイオード→平滑コンデンサC3→ダイオード
D3→トランスT1の一次巻線の経路で流れて、平滑コ
ンデンサC3が充電される(モード1)。
【0039】その後、負荷電流が反転すると、図7
(b)に示すようにコンデンサC5を電源としてコンデ
ンサC5→スイッチング素子Q1→トランスT1の一次
巻線→コンデンサC4→コンデンサC2→コンデンサC
5の経路で流れ、コンデンサC2に電荷が充電される
(モード2)。図7(b)に示す経路でコンデンサC5
の充電電荷が放電して、コンデンサC5の両端電圧が低
下し、整流器DBの出力電圧|Vs|よりも低下する
と、図7(c)に示すように交流電源AC→整流器DB
→スイッチング素子Q1→トランスT1の一次巻線→コ
ンデンサC4→ダイオードD1→整流器DB→交流電源
ACの経路で入力電流が引き込まれ、コンデンサC4に
電荷が充電される(モード3)。
【0040】次にスイッチング素子Q1がオフになり、
スイッチング素子Q2がオンになると、図7(d)に示
すように交流電源AC→整流器DB→コンデンサC5→
スイッチング素子Q2の寄生ダイオード→トランスT1
の一次巻線→コンデンサC4→ダイオードD1→整流器
DB→交流電源ACの経路で入力電流が引き込まれて、
コンデンサC4,C5が充電される(モード4)。
【0041】その後、図7(e)に示すようにコンデン
サC4の充電電荷がコンデンサC4→トランスT1の一
次巻線→スイッチング素子Q2→ダイオードD2及びコ
ンデンサC2の並列回路→コンデンサC4の経路で放出
される(モード5)。コンデンサC4の充電電荷の放電
により、コンデンサC4とダイオードD3の接続点の電
位が低下し、コンデンサC5の両端電圧Vc5と平滑コ
ンデンサC3の両端電圧Vc3との差電圧よりも小さく
なると、図7(f)に示すようにコンデンサC5→平滑
コンデンサC3→ダイオードD3→トランスT1の一次
巻線→スイッチング素子Q2→コンデンサC5の経路で
コンデンサC5から平滑コンデンサC3にスイッチング
素子Q2を介して充電電流が流れる(モード6)。
【0042】図7(f)に示す経路でコンデンサC5の
放電電流が流れ、コンデンサC5の両端電圧が低下し、
整流器DBの出力電圧|Vs|よりも低下すると、図7
(g)に示すように交流電源AC→整流器DB→平滑コ
ンデンサC3→ダイオードD3→トランスT1の一次巻
線→スイッチング素子Q2→ダイオードD2及びコンデ
ンサC2の並列回路→ダイオードD1→整流器DB→交
流電源ACの経路で電流が流れ、平滑コンデンサC3が
充電される。その後、図7(a)に示すモードに戻っ
て、上述の動作を繰り返す。このように、スイッチング
素子Q1,Q2がオンオフすることによって、トランス
T1の一次巻線に流れる電流の方向が反転し、負荷に交
番した電流を流すことができる。なお、平滑コンデンサ
C3の放電は、整流器DBの出力電圧が平滑コンデンサ
C3の両端電圧より低い場合に行われ、平滑コンデンサ
C3の充電電荷はダイオードD4を介して放電され、イ
ンバータ回路INVに給電される。
【0043】本実施形態においても、実施形態1の電源
装置と同様に、制御回路1は放電灯始動時に平滑コンデ
ンサC3を充電する側のスイッチング素子Q2のオンデ
ューティを定格点灯時に比べて大きくしているので、コ
ンデンサC5を電源としてコンデンサC5からダイオー
ドD3及びスイッチング素子Q2を介して平滑コンデン
サC3に充電電流が流れる期間が長くなり、コンデンサ
C5の充電電荷が減少するとともに、平滑コンデンサC
3の充電電荷が増加して、コンデンサC5の両端電圧V
c5と平滑コンデンサC3の両端電圧Vc3との電位差
を小さくすることができ、放電灯始動時にコンデンサC
5の両端電圧Vc5が減少するため、スイッチング素子
Q1,Q2に印加される電圧が低下し、スイッチング素
子Q1,Q2にかかる高電圧ストレスを低減することが
できる。尚、放電灯始動時だけではなく、負荷の異常時
や軽負荷時にも制御回路1が上述と同様の制御を行うこ
とによって、上述と同様の効果を得ることができる。
【0044】(実施形態4)図8に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態の電源装置は実施形態3
の電源装置の変形例であって、本実施形態では実施形態
3の電源装置において、ダイオードD3の極性を逆向き
にし、低電位側のスイッチング素子Q2の両端間にトラ
ンスT1の一次巻線及びダイオードD3を介して平滑コ
ンデンサC3を接続すると共に、高電位側のスイッチン
グ素子Q1の両端間にトランスT1の一次巻線及びダイ
オードD3を介してダイオードD4を接続している。
尚、その他の構成は実施形態3の電源装置と同様である
ので、その説明は省略する。
【0045】実施形態3の回路では、スイッチング素子
Q2を介して平滑コンデンサC3を充電しているのに対
して、本回路ではスイッチング素子Q1を介して平滑コ
ンデンサC3を充電しており、高電位側のスイッチング
素子Q1がインバータ回路INVと降圧チョッパ回路と
で共用されている。
【0046】ここで、放電灯始動時において、制御回路
1は平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチング素
子Q1のオンデューティを定格点灯時に比べて大きくし
ているので、コンデンサC5を電源としスイッチング素
子Q1を介して平滑コンデンサC3に充電電流を流す期
間を長くすることができ、コンデンサC5の充電電荷が
減少するとともに、平滑コンデンサC3の充電電荷が増
加するから、コンデンサC5の両端電圧Vc5と平滑コ
ンデンサC3の両端電圧Vc3との電位差が小さくな
り、放電灯始動時におけるコンデンサC5の両端電圧V
c5が減少するから、スイッチング素子Q1,Q2にか
かるストレスを低減することができる。尚、放電灯始動
時だけではなく、負荷の異常時や軽負荷時にも制御回路
1が上述と同様の制御を行うことによって、上述と同様
の効果を得ることができる。
【0047】(実施形態5)図9に本実施形態の電源装
置の回路図を示す。本実施形態では、実施形態1の電源
装置において、コンデンサC4及びダイオードD3の接
続点とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間にリ
ーケージトランスT1’の一次巻線及び駆動トランスT
2の一次巻線n1の直列回路を接続し、蛍光灯よりなる
放電灯La1,La2の一方のフィラメント電極の両端
子間を互いに接続し、放電灯La1,La2の他方のフ
ィラメント電極の電源側端子間にリーケージトランスT
1’の二次巻線を接続すると共に、他方のフィラメント
電極の非電源側端子間にコンデンサC21を接続してい
る。また、コンデンサCF1及びインダクタンス素子L
3,LF1から構成され電源側に流れ出す高調波成分を
カットするためのフィルタ回路を整流器DBの入力側に
設けている。尚、電源装置の主回路の基本構成は上述し
た実施形態1の電源装置と略同様であるので、同一の構
成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0048】本回路ではスイッチング素子Q1,Q2を
自励発振させる自励式の制御回路2を設けており、この
制御回路2は、スイッチング素子Q1,Q2を交互にオ
ンオフさせる駆動回路2aと、スイッチング素子Q1,
Q2を起動させる起動回路2bと、放電灯始動時に放電
灯La1,La2を予熱する予熱始動回路2cとで構成
される。
【0049】駆動回路2aは、スイッチング素子Q1,
Q2の接続点とリーケージトランスT1’との間に一次
巻線n1が接続された駆動トランスT2を備えており、
スイッチング素子Q1のゲート・ソース間に、抵抗R1
を介してトランスT2の二次巻線n2を接続すると共
に、アノードが互いに接続されたツェナダイオードZD
1,ZD2の直列回路を接続し、スイッチング素子Q2
のゲート・ソース間に、抵抗R2を介してトランスT2
の二次巻線n3を接続すると共に、アノードが互いに接
続されたツェナダイオードZD3,ZD4の直列回路を
接続して構成される。
【0050】起動回路2bは、スイッチング素子Q1,
Q2の直列回路の両端間に接続された抵抗R3〜R5及
びコンデンサC6の直列回路と、抵抗R5及びコンデン
サC6の接続点にアノードが接続されると共にスイッチ
ング素子Q1,Q2の接続点にカソードが接続されたダ
イオードD5と、抵抗R5及びコンデンサC6の接続点
とスイッチング素子Q2のゲートとの間に接続されたト
リガ素子Q3とで構成される。
【0051】また予熱始動回路2cは、スイッチング素
子Q1のゲートに一端が接続された抵抗R11と、抵抗
R11の他端にカソードが接続されたダイオードD12
と、ダイオードD12のアノードにカソードが接続され
ると共にスイッチング素子Q1のソースにアノードが接
続されたダイオードD13と、抵抗R11及びダイオー
ドD12の接続点にアノードが接続されたダイオードD
11と、ダイオードD11のカソードとダイオードD1
2,D13の接続点との間に抵抗R12を介して接続さ
れたコンデンサC11及び抵抗R13の並列回路と、ダ
イオードD13に並列接続されたコンデンサC12と、
ダイオードD12,D13の接続点に抵抗R14を介し
てベースが接続されると共にダイオードD13のアノー
ドにエミッタが接続されたNPN形トランジスタQ4
と、スイッチング素子Q1のゲートにアノードが接続さ
れると共にトランジスタQ4のコレクタにカソードが接
続されたダイオードD14とで構成される。
【0052】以下に制御回路2の動作を簡単に説明す
る。交流電源ACが投入されると、抵抗R3〜R5を介
してコンデンサC6が充電され、コンデンサC6の両端
電圧が所定電圧に達すると、トリガ素子Q3がオンして
スイッチング素子Q2のゲートに起動信号が入力され、
スイッチング素子Q2がオンする。スイッチング素子Q
1,Q2のゲートには、それぞれ、逆極性の二次巻線n
2,n3が接続されているので、リーケージトランスT
1’の一次巻線に流れる共振電流に対して、スイッチン
グ素子Q1,Q2が交互にオン・オフを繰り返し、自励
発振を行う。
【0053】予熱始動回路2cでは、放電灯La1,l
a2の始動時にスイッチング素子Q1のゲート信号がハ
イになると、抵抗R11、ダイオードD11及び抵抗R
12を介してコンデンサC11が充電されるが、コンデ
ンサC11が十分に充電されていない間は抵抗R11、
ダイオードD11、抵抗R12、抵抗R13及びコンデ
ンサC11の並列回路を介してコンデンサC12が充電
される。そして、コンデンサC12の両端電圧がトラン
ジスタQ4のしきい値に達すると、トランジスタQ4が
オンし、スイッチング素子Q1のゲート信号をオフする
ので、スイッチング素子Q1のオンデューティが小さく
なる。その後、コンデンサC11が徐々に充電される
と、スイッチング素子Q1のオンデューティは徐々に増
加し、略50%に近付いていく。一方、スイッチング素
子Q2のオンデューティは50%よりも大きい値から徐
々に低下し、略50%に近付いていくので、放電灯始動
時にインバータ回路INVの出力電圧は徐々に増加し、
放電灯La1,La2を十分に予熱して始動させること
ができる。
【0054】上述のように予熱始動回路2cでは、放電
灯始動時に平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチ
ング素子Q2のオンデューティを定格点灯時に比べて大
きくしているので、実施形態1と同様、コンデンサC5
を電源としスイッチング素子Q2を介して平滑コンデン
サC3に充電電流を流す期間を長くすることができ、コ
ンデンサC5の充電電荷が減少すると共に、平滑コンデ
ンサC3の充電電荷が増加する。したがって、コンデン
サC5の両端電圧Vc5と平滑コンデンサC3の両端電
圧Vc3との電位差が小さくなり、また放電灯始動時に
コンデンサC5の両端電圧Vc5が低下するから、スイ
ッチング素子Q1,Q2に加わる高電圧ストレスを低減
することができる。尚、放電灯始動時だけではなく、負
荷の異常時や軽負荷時にも上述と同様の制御を行うこと
によって、上述と同様の効果を得ることができる。
【0055】(実施形態6)図10に本実施形態の電源
装置の回路図を示す。本実施形態では、実施形態2の電
源装置において、コンデンサC4及びダイオードD3の
接続点とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間に
リーケージトランスT1’の一次巻線及びトランスT2
の一次巻線n1の直列回路を接続し、蛍光灯よりなる放
電灯La1,La2の一方のフィラメント電極の両端子
間を互いに接続し、放電灯La1,La2の他方のフィ
ラメント電極の電源側端子間にコンデンサC7を介して
リーケージトランスT1’の二次巻線を接続すると共
に、他方のフィラメント電極の非電源側端子間にコンデ
ンサC21を接続している。また、コンデンサCF1及
びインダクタンス素子L3,LF1から構成され電源側
に流れ出す高調波ノイズをカットするためのフィルタ回
路を整流器DBの入力側に設けている。尚、電源装置の
主回路の基本構成は上述した実施形態2の電源装置と略
同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し
て、その説明を省略する。
【0056】また、本回路ではスイッチング素子Q1,
Q2を自励発振させる自励式の制御回路2を設けてお
り、この制御回路2は、スイッチング素子Q1,Q2を
交互にオンオフさせる駆動回路2aと、スイッチング素
子Q1,Q2を起動させる起動回路2bと、放電灯始動
時に放電灯La1,La2を予熱する予熱始動回路2c
とで構成される。尚、駆動回路2a及び起動回路2bの
構成は実施形態5と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0057】予熱始動回路2cは、スイッチング素子Q
2のゲートに一端が接続された抵抗R11と、抵抗R1
1の他端にカソードが接続されたダイオードD12と、
ダイオードD12のアノードにカソードが接続されると
共に整流器DBの低電位側の直流出力端子にアノードが
接続されたダイオードD13と、抵抗R11及びダイオ
ードD12の接続点にアノードが接続されたダイオード
D11と、ダイオードD11のカソードとダイオードD
12,D13の接続点との間に抵抗R12を介して接続
されたコンデンサC11及び抵抗R13の並列回路と、
ダイオードD13に並列接続されたコンデンサC12
と、ダイオードD12,D13の接続点に抵抗R14を
介してベースが接続されると共にダイオードD13のア
ノードにエミッタが接続されたNPN形トランジスタQ
4と、スイッチング素子Q2のゲートにアノードが接続
されると共にトランジスタQ4のコレクタにカソードが
接続されたダイオードD14とで構成される。
【0058】以下に制御回路2の動作を簡単に説明す
る。交流電源ACが投入されると、抵抗R3〜R5を介
してコンデンサC6が充電され、コンデンサC6の両端
電圧が所定電圧に達すると、トリガ素子Q3がオンして
スイッチング素子Q2のゲートに起動信号が入力され、
スイッチング素子Q2がオンする。スイッチング素子Q
1,Q2のゲートには、それぞれ、逆極性の二次巻線n
2,n3が接続されているので、リーケージトランスT
1’の一次巻線に流れる共振電流に対して、スイッチン
グ素子Q1,Q2が交互にオン・オフを繰り返し、自励
発振を行う。
【0059】予熱始動回路2cでは、放電灯La1,l
a2の始動時にスイッチング素子Q2のゲート信号がハ
イになると、抵抗R11、ダイオードD11及び抵抗R
12を介してコンデンサC11が充電されるが、コンデ
ンサC11が十分に充電されていない間は抵抗R11、
ダイオードD11、抵抗R12、抵抗R13及びコンデ
ンサC11の並列回路を介してコンデンサC12が充電
される。そして、コンデンサC12の両端電圧がトラン
ジスタQ4のしきい値に達すると、トランジスタQ4が
オンし、スイッチング素子Q2のゲート信号をオフする
ので、スイッチング素子Q2のオンデューティが小さく
なる。その後、コンデンサC11が徐々に充電される
と、スイッチング素子Q2のオンデューティは徐々に増
加し、略50%に近付いていく。一方、スイッチング素
子Q1のオンデューティは50%よりも大きい値から徐
々に低下し、略50%に近付いていくので、放電灯始動
時にインバータ回路INVの出力電圧は徐々に増加し、
放電灯La1,La2を十分に予熱して始動させること
ができる。
【0060】上述のように予熱始動回路2cでは、放電
灯始動時に平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチ
ング素子Q1のオンデューティを定格点灯時に比べて大
きくしているので、実施形態2と同様、コンデンサC5
を電源としスイッチング素子Q1を介して平滑コンデン
サC3に充電電流を流す期間を長くすることができ、コ
ンデンサC5の充電電荷が減少すると共に、平滑コンデ
ンサC3の充電電荷が増加する。したがって、コンデン
サC5の両端電圧Vc5と平滑コンデンサC3の両端電
圧Vc3との電位差が小さくなり、放電灯始動時にコン
デンサC5の両端電圧Vc5が低下するから、スイッチ
ング素子Q1,Q2に加わる高電圧ストレスを低減する
ことができる。尚、放電灯始動時だけではなく、負荷の
異常時や軽負荷時にも上述と同様の制御を行うことによ
って、上述と同様の効果を得ることができる。
【0061】ところで、上述した各実施形態の電源装置
では、平滑コンデンサC3を充電する側のスイッチング
素子のオンデューティを放電灯始動時には定格点灯時に
比べて大きくしているが、放電灯予熱時に、平滑コンデ
ンサC3を充電する側のスイッチング素子のオンデュー
ティを定格点灯時よりも小さくすることによって、放電
灯の両端間に印加される電圧の低周波リップルを低減
し、且つ、放電灯始動時に平滑コンデンサC3を充電す
る側のスイッチング素子のオンデューティを定格点灯時
よりも大きくすることによって、出力電圧の低周波リッ
プルを大きくしても良い。
【0062】例えば図1或いは図6に示す回路におい
て、放電灯予熱時に、平滑コンデンサC3を充電する側
のスイッチング素子Q2のオンデューティが、定格点灯
時に比べて大きくなるように制御した場合、コンデンサ
C5を電源として平滑コンデンサC3に充電電流の流れ
る期間が長くなるので、コンデンサC5の両端電圧Vc
5の電圧波形は、図11(b)に示すように、交流電源
ACの電源電圧のピーク付近(コンデンサC5の両端電
圧Vc5に相当)と、電源電圧のゼロクロス付近(平滑
コンデンサC3の両端電圧Vc3に相当)とで、平滑電
圧のピーク値の差が小さい電圧波形(以下、完全平滑電
圧波形という)になる。したがって、インバータ回路I
NVの出力電圧波形は、図11(d)に示すように、交
流電源ACの電源電圧のゼロクロス付近でピークを有す
るような電圧波形となるため、低周波リップルが大きく
なり、所定の先行予熱電流が確保されるとフィラメント
が十分予熱されていないにも関わらずコールドスタート
しやすくなる遅れがあった。
【0063】そこで、図1或いは図6に示す回路では、
制御回路1が、放電灯予熱時に平滑コンデンサC3を充
電する側のスイッチング素子Q2のオンデューティを、
他方のスイッチング素子Q1のオンデューティよりも小
さくなるように制御することによって、コンデンサC5
を電源として平滑コンデンサC3に充電電流が流れる期
間を短くし、図11(a)に示すように、コンデンサC
5の両端電圧Vc5の電圧波形を、交流電源ACの電源
電圧のピーク付近(コンデンサC5の両端電圧Vc5に
相当)とゼロクロス付近(平滑コンデンサC3の両端電
圧Vc3に相当)とでピーク値の差が大きいような谷埋
め電圧波形としている。而して、インバータ回路INV
の出力電圧波形は、図11(c)に示すように、交流電
源ACの電源電圧のピーク付近とゼロクロス付近とでそ
れぞれピーク値を有するような電圧波形になるが、各々
のピーク値は略等しく、比較的低周波リップルの小さい
波形になる。したがって、インバータ回路INVの出力
電圧は、十分な先行予熱電流が確保されたとしても、放
電灯Laを始動させるには不十分な電圧値にピーク値が
抑制されたような電圧波形となっているので、デューテ
ィ制御に加えて周波数変調制御を行うことなく、スイッ
チング素子Q1,Q2のオンデューティを制御するだけ
で(或いは周波数制御のみを行うだけで)、予熱中にコ
ールドスタートが発生するのを防止することができる。
【0064】そして、放電灯始動時には平滑コンデンサ
C3を充電する側のスイッチング素子Q2のオンデュー
ティが定格点灯時に比べて大きくなるように、スイッチ
ング素子Q1,Q2のオンデューティをアンバランスに
制御することにより、コンデンサC5を電源として平滑
コンデンサC3に充電電流を流す期間が長くなって、コ
ンデンサC5の充電電荷が増加すると共に平滑コンデン
サC3の充電電荷が減少するから、コンデンサC5の両
端電圧Vc5の電圧波形を、図11(b)に示すよう
に、脈流電圧|Vs|のピーク付近とゼロクロス付近と
における平滑電圧のピーク値の電位差が小さい波形と
し、略一定電圧の電圧波形(完全平滑電圧波形)に近づ
けることができる。したがって、インバータ回路INV
の出力電圧波形は、図11(d)に示すように、脈流電
圧|Vs|のゼロクロス付近でピークを有するような電
圧波形となるため、予熱時に比べて放電灯に印加する電
圧が高くなり、放電灯の始動性が向上する。また、放電
灯始動時にはコンデンサC5の両端電圧が低下するの
で、スイッチング素子Q1,Q2に印加される電圧を低
減でき、スイッチング素子Q1,Q2にかかる高電圧ス
トレスを低減できる。
【0065】なお、図5或いは図8に示す回路では、放
電灯予熱時に、平滑コンデンサC3を充電する電流ルー
プ内に配置されたスイッチング素子Q1のオンデューテ
ィが定格点灯時に比べて小さくなるように、スイッチン
グ素子Q1,Q2のオンデューティをアンバランスに制
御し、放電灯始動時にはスイッチング素子Q1のオンデ
ューティが定格点灯時に比べて大きくなるように、スイ
ッチング素子Q1,Q2のオンデューティをアンバラン
スに制御することにより、上述と同様の効果を得ること
ができる。
【0066】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、交流
電源の電源電圧を整流する整流器と、少なくとも1個の
スイッチング要素を有し直流電圧を高周波電圧に変換し
て少なくともLC共振回路を含む負荷回路に供給するイ
ンバータ回路と、整流器の出力電圧を平滑してインバー
タ回路に供給する平滑コンデンサと、整流器の直流出力
端からスイッチング要素と負荷回路の一部とを介して平
滑コンデンサに充電電流を流すための充電用ダイオード
と、平滑コンデンサからインバータ回路への給電経路に
挿入され平滑コンデンサの放電電流を流すための放電用
ダイオードとを備え、スイッチング要素に印加される電
圧を低下させるよう平滑コンデンサを充電する側のスイ
ッチング要素のオンデューティを変化させるデューティ
可変手段を設けたことを特徴とし、インバータ回路を構
成するスイッチング要素のオン時に該スイッチング要素
と負荷回路の一部と充電用ダイオードとを介して平滑コ
ンデンサに充電電流が流れて平滑コンデンサが充電さ
れ、整流器の出力電圧が低い期間には平滑コンデンサか
ら放電用ダイオードを介してインバータ回路に放電電流
が流れるので、電源電圧が低い期間にもインバータ回路
に電力供給することができ、しかも負荷回路を構成する
LC共振回路のインダクタとインバータ回路を構成する
スイッチング要素とを、整流器の出力電圧を平滑するチ
ョッパ回路の構成要素として兼用することにより、部品
点数を少なくしてコストダウンを図ることができ、且
つ、デューティ可変手段を用いて平滑コンデンサを充電
する側のスイッチング要素のオンデューティを変化させ
ることにより、スイッチング要素を介して平滑コンデン
サに充電電流を流す期間を変化させることができるか
ら、平滑コンデンサの両端電圧を変化させて、スイッチ
ング要素に印加される電圧を抑制できるという効果があ
る。
【0067】請求項2の発明は、交流電源の電源電圧を
整流する整流器と、少なくとも1個のスイッチング要素
を有し直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路
と、整流器の出力電圧を平滑してインバータ回路に供給
する平滑コンデンサと、平滑コンデンサからインバータ
回路への給電経路に挿入され平滑コンデンサの放電電流
を流すための放電用ダイオードと、整流器の直流出力端
からインバータ回路への給電経路に挿入されたインピー
ダンス要素と、インバータ回路の出力端と整流器の直流
出力端との間に一次巻線が接続されたトランスと該トラ
ンスの二次側に接続された負荷及び共振回路とを含みイ
ンバータ回路から高周波電圧が供給される負荷回路と、
整流器の直流出力端からスイッチング要素と負荷回路の
一部とを介して平滑コンデンサに充電電流を流すための
充電用ダイオードとを備え、スイッチング要素に印加さ
れる電圧を低下させるように平滑コンデンサを充電する
側のスイッチング要素のオンデューティを変化させるデ
ューティ可変手段を設けたことを特徴とし、インバータ
回路を構成するスイッチング要素のオン時に該スイッチ
ング要素と負荷回路の一部と充電用ダイオードとを介し
て平滑コンデンサに充電電流が流れて平滑コンデンサが
充電され、整流器の出力電圧が低い期間には平滑コンデ
ンサから放電用ダイオードを介してインバータ回路に放
電電流が流れるので、電源電圧が低い期間にもインバー
タ回路に電力供給することができ、しかも負荷回路を構
成する共振回路のインダクタとインバータ回路を構成す
るスイッチング要素とを、整流器の出力電圧を平滑する
チョッパ回路の構成要素として兼用することにより、部
品点数を少なくしてコストダウンを図ることができ、且
つ、デューティ可変手段を用いて平滑コンデンサを充電
する側のスイッチング要素のオンデューティを変化させ
ることにより、スイッチング要素を介して平滑コンデン
サに充電電流を流す期間を変化させることができるか
ら、平滑コンデンサの両端電圧を変化させて、スイッチ
ング要素に印加される電圧を抑制できるという効果があ
る。
【0068】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを、
軽負荷時は定格負荷時に比べて大きくすることを特徴と
し、軽負荷時は負荷回路の消費電力が小さいため、イン
バータ回路のスイッチング要素に印加される電圧が定格
負荷時に比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する
側のスイッチング要素のオンデューティを軽負荷時は定
格負荷時に比べて大きくしているので、スイッチング要
素を介して平滑コンデンサに充電電流が流れる期間が長
くなり、平滑コンデンサの充電電荷が増加するから、ス
イッチング要素に印加される電圧が低下し、スイッチン
グ要素に耐圧の低い素子を用いることができるという効
果がある。
【0069】請求項4の発明は、請求項1又は2の発明
において、上記負荷回路は放電灯を含み、上記デューテ
ィ可変手段は、平滑コンデンサを充電する側のスイッチ
ング要素のオンデューティを、放電灯始動時は定格点灯
時に比べて大きくすることを特徴とし、放電灯始動時は
負荷である放電灯の消費電力が小さいため、インバータ
回路のスイッチング要素に印加される電圧が定格点灯時
に比べて上昇するが、平滑コンデンサを充電する側のス
イッチング要素のオンデューティを放電灯始動時は定格
点灯時に比べて大きくしているので、スイッチング要素
を介して平滑コンデンサに充電電流が流れる期間が長く
なり、平滑コンデンサの充電電荷が増加するから、スイ
ッチング要素に印加される電圧が低下し、スイッチング
要素に耐圧の低い素子を用いることができるという効果
がある。
【0070】請求項5の発明は、請求項1又は2の発明
において、上記負荷回路は予熱用の電極を有する放電灯
を含み、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサを
充電する側のスイッチング要素のオンデューティを、予
熱時は定格点灯時に比べて小さくすることを特徴とし、
平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要素のオン
デューティを放電灯予熱時は定格点灯時に比べて小さく
しているので、スイッチング要素を介して平滑コンデン
サに充電電流が流れる期間が短くなり、平滑コンデンサ
の充電電荷が減少するから、インバータ回路に供給され
る電圧波形は交流電源電圧のピーク付近における電圧と
ゼロクロス付近における電圧との電位差が大きいような
電圧波形となるが、インバータ回路の出力電圧波形は交
流電源電圧のピーク付近とゼロクロス付近とでピーク値
が略等しくなるような電圧波形となるので、放電灯を始
動させるのに十分な高い電圧が発生しにくく、デューテ
ィ制御や周波数変調制御を組み合わせるような複雑な制
御を行うことなく、予熱が不十分な状態で放電灯が点灯
するのを防止できるという効果がある。
【0071】請求項6の発明は、請求項1又は2の発明
において、上記デューティ可変手段は、スイッチング要
素を自励発振させる制御回路から構成され、平滑コンデ
ンサを充電する側のスイッチング要素がオンになってか
ら一定時間が経過すると、上記制御回路は該スイッチン
グ要素を強制的にオフさせることを特徴とし、制御回路
はスイッチング要素がオンになってから一定時間が経過
すると、スイッチング要素を強制的にオフさせているの
で、スイッチング要素のオンデューティを変化させるこ
とができ、スイッチング要素を介して平滑コンデンサに
充電電流の流れる期間が変化するから、平滑コンデンサ
の両端電圧を変化させて、スイッチング要素に印加され
る電圧を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の電源装置を示す回路図である。
【図2】(a)〜(g)は同上の動作を説明する回路図
である。
【図3】(a)〜(c)は同上の動作を説明する波形図
である。
【図4】(a)(b)は同上の動作を説明する波形図で
ある。
【図5】実施形態2の電源装置を示す回路図である。
【図6】実施形態3の電源装置を示す回路図である。
【図7】(a)〜(g)は同上の動作を説明する回路図
である。
【図8】実施形態4の電源装置を示す回路図である。
【図9】実施形態5の電源装置を示す回路図である。
【図10】実施形態6の電源装置を示す回路図である。
【図11】(a)〜(d)は同上の電源装置の動作を説
明する波形図である。
【図12】従来の電源装置の回路図である。
【図13】従来の別の電源装置の回路図である。
【図14】従来のまた別の電源装置の回路図である。
【符号の説明】
1 制御回路 C3 平滑コンデンサ D3,D4 ダイオード INV インバータ回路 La 放電灯 Q1,Q2 スイッチング素子 T1 トランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 41/24 H05B 41/24 Q Fターム(参考) 3K072 AA02 AB03 BA03 BA05 BB01 BC01 BC02 BC03 BC07 DB03 DD04 EB01 GA02 GB12 GB13 GC02 GC04 HA10 HB03 5H006 AA02 BB01 BB08 CA02 CA07 CA12 CA13 CB01 CC02 DA02 DA04 DB01 GA01 5H007 AA02 AA03 AA08 AA17 BB01 BB03 CA02 CB03 CB12 CB22 CB25 CC03 CC32 DA03 DB01 DC02 DC05 EA08 EA09 GA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源の電源電圧を整流する整流器と、
    少なくとも1個のスイッチング要素を有し直流電圧を高
    周波電圧に変換して少なくともLC共振回路を含む負荷
    回路に供給するインバータ回路と、整流器の出力電圧を
    平滑してインバータ回路に供給する平滑コンデンサと、
    整流器の直流出力端からスイッチング要素と負荷回路の
    一部とを介して平滑コンデンサに充電電流を流すための
    充電用ダイオードと、平滑コンデンサからインバータ回
    路への給電経路に挿入され平滑コンデンサの放電電流を
    流すための放電用ダイオードとを備え、平滑コンデンサ
    を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを変
    化させるデューティ可変手段を設けたことを特徴とする
    電源装置。
  2. 【請求項2】交流電源の電源電圧を整流する整流器と、
    少なくとも1個のスイッチング要素を有し直流電圧を高
    周波電圧に変換するインバータ回路と、整流器の出力電
    圧を平滑してインバータ回路に供給する平滑コンデンサ
    と、平滑コンデンサからインバータ回路への給電経路に
    挿入され平滑コンデンサの放電電流を流すための放電用
    ダイオードと、整流器の直流出力端からインバータ回路
    への給電経路に挿入されたインピーダンス要素と、イン
    バータ回路の出力端と整流器の直流出力端との間に一次
    巻線が接続されたトランスと該トランスの二次側に接続
    された負荷及び共振回路とを含みインバータ回路から高
    周波電圧が供給される負荷回路と、整流器の直流出力端
    からスイッチング要素と負荷回路の一部とを介して平滑
    コンデンサに充電電流を流すための充電用ダイオードと
    を備え、平滑コンデンサを充電する側のスイッチング要
    素のオンデューティを変化させるデューティ可変手段を
    設けたことを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】上記デューティ可変手段は、平滑コンデン
    サを充電する側のスイッチング要素のオンデューティ
    を、軽負荷時は定格負荷時に比べて大きくすることを特
    徴とする請求項1又は2記載の電源装置。
  4. 【請求項4】上記負荷回路は放電灯を含み、上記デュー
    ティ可変手段は、平滑コンデンサを充電する側のスイッ
    チング要素のオンデューティを、放電灯始動時は定格点
    灯時に比べて大きくすることを特徴とする請求項1又は
    2記載の電源装置。
  5. 【請求項5】上記負荷回路は予熱用の電極を有する放電
    灯を含み、上記デューティ可変手段は、平滑コンデンサ
    を充電する側のスイッチング要素のオンデューティを、
    予熱時は定格点灯時に比べて小さくすることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の電源装置。
  6. 【請求項6】上記デューティ可変手段は、スイッチング
    要素を自励発振させる制御回路から構成され、平滑コン
    デンサを充電する側のスイッチング要素がオンになって
    から一定時間が経過すると、上記制御回路は該スイッチ
    ング要素を強制的にオフさせることを特徴とする請求項
    1又は2記載の電源装置。
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