JP2000269768A - 圧電共振部品 - Google Patents

圧電共振部品

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JP2000269768A
JP2000269768A JP11071007A JP7100799A JP2000269768A JP 2000269768 A JP2000269768 A JP 2000269768A JP 11071007 A JP11071007 A JP 11071007A JP 7100799 A JP7100799 A JP 7100799A JP 2000269768 A JP2000269768 A JP 2000269768A
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piezoelectric
substrate
piezoelectric material
electrodes
back surface
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JP11071007A
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Nobuyuki Miki
信之 三木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電共振子の基板への固着による振動エネルギ
ーの減衰度合が小さく、かつ圧電共振子の基板に対する
接続面積や接続強度のばらつきをなくし、安定した振動
特性が得られる圧電共振部品を提供する。 【解決手段】圧電共振子1を基板4上に搭載する。圧電
共振子1は、圧電材1aの表裏面に、中央において圧電
材を介して対向するように振動電極2、3形成する。圧
電材1aの裏面の振動電極3は圧電材1aの裏面の一方
の端部側の裏面に形成された端子電極3aに接続する。
表面の振動電極2は圧電材1aの裏面の他方の端部側に
形成された端子電極2aに接続する。端子電極2a、3
aを、それぞれ複数の導体10により、基板4の表面に
形成された接続用電極6、7に点接続構造で電気的に接
続し、かつ機械的に固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振回路等を構成
する際に用いられる圧電共振部品に係り、特に閉込め振
動モードを利用する圧電共振部品の端子電極構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発振子として用いられる圧電共振子は、
圧電材としてPZTと呼ばれるチタン酸ジルコン酸鉛や
PTと呼ばれるチタン酸鉛が広く用いられる。圧電共振
子として閉込め振動を利用するものは、圧電材の表裏面
に圧電材を介して対向する振動電極を配置し、図4
(A)に示すように、圧電材1aの表裏面に対する中央
部の垂直方向の振動(矢印Zで示す)を利用するもので
ある。
【0003】圧電共振子の等価回路は図4(B)により
示される。図中、Rは等価抵抗、Lは等価インダクタン
ス、C1は等価キャパシタンス、C0は電極間容量であ
る。このような圧電共振子は、最もインピーダンスが低
くなる機械的共振点である共振周波数Fr、最もインピ
ーダンスが高くなる反共振周波数FaおよびQm(機械的
損失係数)はそれぞれ下記の数1で表される。
【0004】このような圧電共振子は共振周波数Fr
り低い周波数帯域と、反共振周波数Faより高い周波数
帯域においては容量性を示し、共振周波数Frと反共振
周波数Faとの間の周波数帯域においては誘導性を示
す。発振回路において圧電共振子を用いる場合は、この
共振周波数Frと反共振周波数Faとの間の誘導性を利用
する。閉込め振動の場合、この誘導性を発揮する周波数
帯域は数MHzないし約100MHzの範囲である。
【0005】
【数1】 このような圧電共振子の閉込め振動を利用するものは、
一例として図5(A)の平面図と、図5(B)の断面図
に示すように構成されている。すなわち圧電共振子1は
前記PZT等でなる矩形板状の圧電材1aの表面、裏面
にそれぞれ振動電極2、3を、それぞれ圧電材1aを介
して対向するように形成する。2a、3aはそれぞれ圧
電材1aの裏面において、圧電材1aの両端部近傍にそ
れぞれ圧電材1aを横断するように形成された端子電極
である。一方の端子電極2aは、圧電材1aの表面の振
動電極2に対し、振動電極2の表面の端子電極2bと、
蒸着またはスパッタリング等により形成された端面電極
2cを介して接続されている。他方の端子電極3aは、
裏面の振動電極3の一部として端子電極2aの反対側端
部近傍に形成されている。
【0006】図5(C)、(D)はこの圧電共振子1を
基板4に搭載した状態を示す平面図および断面図、図5
(E)は基板4の底面図である。この例の基板4は誘電
体からなり、発振回路の一部を構成する2つのコンデン
サを構成するものである。すなわち、基板4の表面には
両側面間の全幅にわたり、圧電共振子1の端子電極2、
3を接続する圧電共振子接続用電極6、7が形成され
る。そして、圧電共振子1の裏面の端子電極2、3は、
その全長にわたり、それぞれ導電樹脂5により接続用電
極6、7に接続される。基板4の両側面には、それぞれ
接続用電極6、7に接続される端子電極6a、7aが設
けられ、基板4の裏面には、これらの端子電極6a、7
aに接続される裏面電極6b、7bと、これらの間の裏
面電極8bが形成される。基板4の両側面における前記
端子電極6aと7aとの間には、前記裏面電極8bに接
続される端子電極8aが設けられる。そして、端子電極
8aと6a、8aと7a、並びに裏面電極8bと6b、
8bと7bとが対向することにより、これらの間には、
前記発振回路の構成素子である2つのコンデンサが構成
される。
【0007】9はこの圧電共振部品を不図示のプリント
基板またはボードにマウンタにより搭載する目的と、圧
電共振子1の保護を目的として設けられるセラミック、
金属または合成樹脂製のキャップである。該キャップ9
は基板4に気密封止構造で取付けられ、圧電共振子1を
内部に収容する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧電共振部品に
おいて、圧電材1aの裏面の端子電極2、3と基板4の
表面の接続用電極6、7とは、端子電極2、3の全長に
わたり、導電樹脂5により接続されている。このような
圧電材1aの端子電極2、3と接続用電極6、7との接
続構造によれば、端子電極2、3の接続面積が広く、圧
電共振子1の基板4への固着による振動エネルギーの減
衰度合が大である。また、導電樹脂5による接続時にお
ける導電樹脂5の拡がりや浸み出しによる接着面積のば
らつきもしくは接続強度の不安定等により、圧電共振子
1の振動エネルギーの放散すなわち共振特性の劣化が発
生し、不安定な発振による発振不良が発生する。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑み、圧電共振子
の基板への固着による振動エネルギーの減衰度合が小さ
く、かつ圧電共振子の基板に対する接続面積や接続強度
のばらつきをなくし、安定した振動特性および発振特性
が得られる圧電共振部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の圧電共振部品
は、圧電共振子を基板上に搭載した構成を有し、前記圧
電共振子は、圧電材の表裏面に、中央において圧電材を
介して対向するように振動電極を形成し、前記圧電材の
裏面の振動電極は圧電材の裏面の一方の端部側の裏面に
形成された端子電極に接続し、表面の振動電極は圧電材
の裏面の他方の端部側に形成された端子電極に接続し、
これらの端子電極を、前記基板の表面に形成された接続
用電極に固着して取付ける圧電共振部品であって、前記
圧電材の裏面の各端子電極と前記基板の表面の接続用電
極との間を、それぞれ複数の導体により点接触構造で電
気的に接続すると共に機械的に固着したことを特徴とす
る。
【0011】このように、圧電共振子の基板に対する固
定構造を、線接続構造ではなく点接続構造とすることに
より、接続部を振動振幅の少ない箇所に選定することが
でき、振動エネルギーの減衰度合を低減することができ
る。また、点接続構造とすることにより、接続面積や接
続強度のばらつきを減衰することができ、振動エネルギ
ーの減衰低減ともあいまって、共振特性の劣化が抑えら
れる。
【0012】請求項2の圧電共振部品は、請求項1にお
いて、前記圧電材の裏面の各端子電極と前記基板膜との
間をそれぞれ接続する複数の導体が半田であることを特
徴とする。
【0013】このように、圧電共振子の基板への接続、
固着手段として半田を用いる場合は、半田ボールを使用
し、例えば予め圧電共振子の裏面の端子電極に半田ボー
ルを半田ペーストにより仮固定しておき、これを基板の
接続用電極上に載せるか、あるいは基板上に半田ボール
を仮固定しておいて圧電共振子を端子電極が半田ボール
に載るように載せ、リフロー炉に通炉することにより、
基板に圧電共振子を固着することができる。
【0014】請求項3の圧電共振子は、請求項1におい
て、前記圧電材の裏面の各端子電極と前記基板膜との間
をそれぞれ接続する複数の導体が、中心核部と、その表
面の半田または錫メッキによる2層構造のボールである
ことを特徴とする。
【0015】このように、導体としてボールを使用する
場合、ボールが中心核を有するものとすることにより、
ボールを圧電共振子に仮固定してリフロー炉に通炉する
場合、中心核の部分は溶融しないため、単にボールのみ
を使用する場合のような温度や時間管理を厳密に行わな
くても圧電共振子と基板との振動空間を確保することが
できる。
【0016】請求項4の圧電共振部品は、請求項3にお
いて、前記ボールは、その中心核の材質の融点が表面層
の材質の融点より100℃以上高いことを特徴とする。
【0017】このように、ボールの中心核の部分と表面
部分との融点の差を100℃以上とすることにより、半
田付けによりプリント基板またはボードに取付けられる
圧電共振部品において、どのような半田を用いても、プ
リント基板またはボードへの圧電共振部品の実装が、実
質的に中心核を溶融させることなく行える。すなわち、
半田としては、おおよそ190℃ないし290℃程度融
点のものが用いられ、融点の高い半田を用いても、中心
核が溶融することがなく、圧電共振子の振動空間部が確
保される。
【0018】請求項5の圧電共振部品は、請求項1にお
いて、前記圧電材の裏面の各端子電極と前記基板膜との
間をそれぞれ接続する複数の導体が、金、アルミニウ
ム、銅、ニッケルまたは銀のうちから選ばれた1種類の
金属ワイヤをボールボンディング法により圧電材の裏面
に形成したバンプからなることを特徴とする。
【0019】このように、金属バンプを用いる場合、基
板とバンプとの接続には半田または導電性樹脂により基
板に圧電共振子を接続する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明による圧電共振部品
の一実施の形態を説明するもので、図1(A)は圧電共
振子の平面図、図1(B)はその断面図、図1(C)は
その接続用半田ボールを示す断面図である。図1
(A)、(B)において、1は圧電共振子、1aは矩形
板状をなす圧電材であり、該圧電材1aは前記PZTま
たはPTよりなる。2、3は圧電材1aの表面、裏面
に、圧電材1aの中央部において互いに圧電材1aを介
して対向するように形成された振動電極である。振動電
極2、3は図示のように中央部で円形となる形状のみな
らず、矩形に形成することもできる。
【0021】図1(D)は基板4に圧電共振子1を取付
けた状態を示す平面図、図1(F)、(G)はそれぞれ
同じく一部断面側面図、一部断面正面図である。図1
(D)、(F)、(G)に示すように 、基板4の表面
には接続用電極6、7が基板4の表面を横断するように
形成されている。圧電材1aの裏面には、基板4の表面
の接続用電極6、7にそれぞれ接続する端子電極2a、
3aが形成される。一方の端子電極3aは振動電極3の
一部として、圧電材1aの裏面における圧電材1aの一
方の端部側に形成される。圧電材1aの裏面の他方の端
部側に設けられる端子電極2aは、表面の振動電極2の
一部として形成された端子電極2bと、端面電極2cを介
して振動電極2に接続される。なお、本例においては、
圧電素子1の表裏面のいずれも基板4側に固定できるよ
うに、表面側の振動電極2の端子電極2bの反対側の端
部にも端子電極3bを設け、該端子電極3bと前記裏面
の端子電極3aとの間を端面電極3cにより接続してい
る。
【0022】図1(D)、(F)、(G)において、6
a、7aは前記接続用電極6、7の端子電極であり、こ
れらは基板4の側面に形成される。8aは基板4の側面
において、前記端子電極6a、7aの間に設けられた端
子電極である。基板4の裏面にも、図5(E)に示した
電極6b、7b、8bが形成されこれらはそれぞれ端子
電極6a、7a、8aに接続される。
【0023】10は圧電共振子1と基板4とを点接続構
造で接続する導体であり、圧電共振子1は、端子電極
2、3の各両端の合計4ケ所において、それぞれ導体1
0により接続用電極6、7に点接続構造で電気的に接続
されかつ機械的に固着される。導体10としては、半田
ボールや、図1(C)に示すように、中心核11の周囲
に半田を設けた半田ボールあるいは表面に錫などを設け
たボールが用いられる。また、金、アルミニウム、銅、
ニッケルまたは銀のうちから選ばれた1種類の金属ワイ
ヤをボールボンディング法により圧電材の裏面に形成し
たバンプを用いることができる。半田以外の金属バンプ
を用いる場合、基板とバンプとを半田または導電性樹脂
により接続する。9は圧電共振子1を気密封止して保護
する役目とマウントのためのキャップであり、該キャッ
プ9はセラミック、金属または合成樹脂でなる。
【0024】具体例について説明すると、圧電材1a
は、複数の素子分のセラミック製造工程を経た後、0.
2mmの厚みに研磨し、分極処理した。そして、真空蒸着
法またはスパッタリングにより振動電極2、3を端子電
極2a、3aや端子電極2b、3bと共に形成し、ダイ
ジング工程により切断して個々のチップを得た。チップ
の縦幅(両端面間の幅)は1.9mm、横幅(両側面間の
幅)は1.4mmに形成した。また、端面電極2cを設け
て端子電極2aと振動電極2の端子電極2bとを接続し
た。
【0025】導体10として、図1(C)に示すよう
に、銅でなる中心核11の周囲に半田層12をメッキに
より5μm〜30μmの厚みに形成して直径0.1mm〜
0.3mmの球体として形成した。このように形成した半
田ボールを図1(C)に示すように半田ペースト13に
より圧電共振子1の端子電極2a、3aの両端にそれぞ
れ仮付けして基板4の接続用電極上に配置し、所定温度
に設定されたリフロー炉に通炉することにより、圧電共
振子1を基板4に固定した。このようにして固定した状
態は図1(E)に示すように、接続用電極6、7と端子
電極2a、3aとが、半田メッキ層12の溶融により電
極部分に濡れ接合する。半田ボールは球形状のため、点
接続による微小接続構造の固定が容易に実現する。
【0026】また、本例のように、半田ボールとして中
心核11を有する構造とすることにより、単に中心核1
1のない半田ボールのように、高溶融化による半田ボー
ルの崩れおよび溶融過剰などにより、圧電共振子1が基
板4に当接して圧電共振子1と基板4との間の振動空間
部14が無くなることが防止される。
【0027】このような中心核11を有する半田ボール
等または表層を錫としたボールを導体に用いる場合、そ
の中心核11の材質の融点を表面層12の材質の融点よ
り100℃以上高いものとすることがより好ましい。す
なわち、この圧電共振部品をプリント基板またはボード
にリフローにより半田付けして実装する場合、おおよそ
190℃ないし290℃程度融点のものが用いられる
が、融点の高い半田を用いても、前記のような温度差に
すれば、プリント基板またはボードへの実装時に中心核
11が溶融するおそれはない。
【0028】図2(A)、(B)はそれぞれ本例の圧電
共振子1の振動振幅の分布を立体的、平面的に描いたも
のであり、図2(C)はY=0の断面について振動振幅
をプロットした図である。これらの図から分かるよう
に、圧電共振子1の四隅、すなわち振幅が最も小さい箇
所において、導体10により圧電共振子1を基板4に固
着することにより、振幅エネルギーの減衰を最小限に抑
えることができる。
【0029】図3は従来のように導電性樹脂5により圧
電共振子1の端子電極2a、3a全体を接続用電極6、
7に固着した場合と、本発明により四隅を半田ボールに
より固定した場合における基板4への搭載前と搭載後の
一次振動におけるQmax値(fr〜fa間での最大位相量
θmaxのtanθmax値)を比較して示す図である。図3
から分かるように、本発明による場合、振動エネルギ−
の減衰が低減されるため、基板4への圧電共振子1の固
定によるQmax値の低下が小さくなり、高いQmax値を維
持することができる。
【0030】中心核11としては銅以外の他の金属を用
いることもでき、また高融点半田を用いることもでき
る。また、半田ボールを使用する場合、環境汚染の防止
の観点から、非鉛半田が用いることが望まれる。この種
の半田としては、Sn−Sb、Sn−Sb−Cu、Sn−Ag、Sn−Ag
−Cu、Sn−Ag−Cu−Bi、Sn−Ag−Cu−In、Sn−Zn、Sn−
Zn−Bi等のうち一種以上のものが用いられる。また、基
板4として、誘電体を用いるのではなく、絶縁体基板を
用いる場合、すなわち発振回路を構成するコンデンサを
外部に設ける場合にも本発明を適用することができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1、2、5によれば、圧電材の裏
面の各端子電極と前記基板上の接続用電極6、7との間
を、それぞれ複数の導体により点接続構造で電気的に接
続すると共に機械的に固着したので、端子電極の接続部
を振動振幅の少ない箇所に選定することができ、振動エ
ネルギーの減衰度合を低減することが可能となると共
に、接続面積や接続強度のばらつきを減衰することがで
き、Qmax値が高く、安定した共振特性の圧電共振部品
が得られる。
【0032】請求項3によれば、請求項1において、圧
電材の裏面の各端子電極と前記接続用電極との間をそれ
ぞれ接続する複数の導体が、中心核部と、その表面の半
田または錫メッキによる2層構造のボールであるため、
ボールを圧電共振子と基板との間に仮固定してリフロー
炉に通炉する場合、中心核の部分は溶融しないため、単
にボールのみを使用する場合のような温度や時間管理を
厳密に行わなくても圧電共振子と基板との間の振動空間
部の確保を容易に行うことができる。
【0033】請求項4によれば、請求項3において、前
記ボールの中心核の材質の融点が表面層の材質の融点よ
り100℃以上高いため、中心核が溶融することなく、
圧電共振子の基板への固着時、あるいは圧電共振部品の
プリント基板またはボードへの固定時に、圧電共振子と
基板との間隔の維持が確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧電共振部品の一実施の形態を説
明する図であり、(A)は本発明を適用する圧電共振子
に基板への接続用導体を付けた状態を示す平面図、
(B)は同じくその断面図、(C)はその圧電共振子の
基板への接続状態を示す平面図、(E)はその接続部を
示す断面図、(F)は圧電共振子を基板に固定した状態
を示す一部断面側面図、(G)は同じくその一部断面正
面図である。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ本例の圧電共振子の
振動振幅の分布を立体的、平面的に描いたものであり、
(C)はY=0の中心線に沿う断面について振動振幅を
プロットした図である。
【図3】従来例と本発明による場合の圧電共振子の基板
への搭載前と搭載後の一次振動におけるQmax値を比較
して示す図である。
【図4】(A)は圧電共振子の閉込め振動の説明図、
(B)は圧電共振子の等価回路図である。
【図5】(A)は従来の圧電共振子の平面図、(B)は
その断面図、(C)はその基板への実装状態を示す平面
図、(D)はその断面図、(E)は基板の底面図であ
る。
【符号の説明】
1:圧電共振子、2、3:振動電極、2a、2b,3
a、3b:端子電極、4:基板、6、7:接続用電極、
6a、7a、8a:端子電極、9:キャップ、10:導
体、11:中心核、12:表面層、13:半田ペース
ト、14:振動空間部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月3日(2000.4.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】請求項おいて、 前記ボールは、その中心核の材質の融点が表面層の材質
の融点より100℃以上高いことを特徴とする圧電共振
部品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の圧電共振部品
は、圧電共振子を基板上に搭載した構成を有し、前記圧
電共振子は、矩形板状をなす圧電材の表裏面に、中央に
おいて圧電材を介して対向するように振動電極を形成
し、前記圧電材の裏面の振動電極は圧電材の裏面の一方
の端部側の裏面に形成された端子電極に接続し、表面の
振動電極は圧電材の裏面の他方の端部側に形成された端
子電極に接続し、これらの端子電極を、前記基板の表面
に形成された接続用電極に固着して取付ける圧電共振部
品であって、前記圧電材の裏面の各端子電極と前記基板
の表面の接続用電極との間を、圧電材の四隅において
れぞれ複数の導体により点接触構造で電気的に接続する
と共に機械的に固着する構造とし、前記導体は、金属ボ
ールでなる中心核部と、その表面層の半田または錫メッ
キによる2層構造のボールであることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】このように、圧電共振子の基板に対する固
定構造を、圧電材の四隅で点接続する構造とすることに
より、接続部が、振動電極の引き出し部の中央をさけた
振動振幅の少ない箇所に設定され、振動エネルギーの減
衰度合を低減することができる。また、点接続構造とす
ることにより、接続面積や接続強度のばらつきを減衰す
ることができ、振動エネルギーの減衰低減ともあいまっ
て、共振特性の劣化が抑えられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、圧電共振子の基板への接続、固着手
段として金属ボールでなる中心核部と、その表面層の半
田または錫メッキによる2層構造のボールを用いている
ので、例えば予め圧電共振子の裏面の端子電極にボール
を半田ペーストにより仮固定しておき、これを基板の接
続用電極上に載せるか、あるいは基板上にボールを仮固
定しておいて圧電共振子を端子電極がボールに載るよう
に載せ、リフロー炉に通炉することにより、基板に圧電
共振子を固着することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、ボールが中心核を有しており、ボー
ルを圧電共振子に仮固定してリフロー炉に通炉する場
合、中心核の部分は溶融しないため、単にボールのみを
使用する場合のような温度や時間管理を厳密に行わなく
ても圧電共振子と基板との振動空間を確保することがで
きる。また、中心核に金属ボールを使用しているので、
接続部の導電性が上がる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】請求項の圧電共振部品は、請求項にお
いて、前記ボールは、その中心核の材質の融点が表面層
の材質の融点より100℃以上高いことを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】10は圧電共振子1と基板4とを点接続構
造で接続する導体であり、圧電共振子1は、圧電材1a
の裏面の端子電極2a、3aの各両端、すなわち四隅の
合計4ケ所において、それぞれ導体10により接続用電
極6、7に点接続構造で電気的に接続されかつ機械的に
固着される。導体10としては、図1(C)に示すよう
に、中心核11の周囲に半田を設けた半田ボールあるい
は表面に錫などを設けたボールが用いられる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】このような中心核11を有する半田ボール
等または表層を錫としたボールを導体に用いる場合、そ
の中心核11の材質の融点を表面層12の材質の融点よ
り100℃以上高いものとすることがより好ましい。す
なわち、この圧電共振部品をプリント基板またはボード
にリフローにより半田付けして実装する場合、おおよそ
190℃ないし290℃程度融点のものが用いられる
が、融点の高い半田を用いても、前記のような温度差に
すれば、プリント基板またはボードへの実装時に中心核
11が溶融するおそれはない。また、中心核11に金属
を用いているので、中心核11にセラミックなどを用い
る場合に比較して基板4と圧電共振子1との間の導電性
が上がる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【発明の効果】請求項によれば、圧電材の裏面の各端
子電極と前記基板上の接続用電極との間を、圧電材の四
隅で点接続する構造とすることにより、接続部が、振動
電極の引き出し部の中央をさけた位置に設定され、振動
エネルギーの減衰度合を低減することが可能となると共
に、接続面積や接続強度のばらつきを減衰することがで
き、Qmax値が高く、安定した共振特性の圧電共振部
品が得られる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】また、圧電材の裏面の各端子電極と前記接
続用電極との間をそれぞれ接続する複数の導体が、中心
核部と、その表面の半田または錫メッキによる2層構造
のボールであるため、ボールを圧電共振子と基板との間
に仮固定してリフロー炉に通炉する場合、中心核の部分
は溶融しないため、単にボールのみを使用する場合のよ
うな温度や時間管理を厳密に行わなくても圧電共振子と
基板との間の振動空間部の確保を容易に行うことができ
る。また、中心核に金属を用いているので、中心核にセ
ラミックなどを用いる場合に比較して基板と圧電共振子
との間の導電性が上がる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】請求項によれば、請求項において、前
記ボールの中心核の材質の融点が表面層の材質の融点よ
り100℃以上高いため、中心核が溶融することなく、
圧電共振子の基板への固着時、あるいは圧電共振部品の
プリント基板またはボードへの固定時に、圧電共振子と
基板との間隔の維持が確実に行える。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電共振子を基板上に搭載した構成を有
    し、 前記圧電共振子は、圧電材の表裏面に、中央において圧
    電材を介して対向するように振動電極を形成し、 前記圧電材の裏面の振動電極は圧電材の裏面の一方の端
    部側の裏面に形成された端子電極に接続し、表面の振動
    電極は圧電材の裏面の他方の端部側に形成された端子電
    極に接続し、 これらの端子電極を、前記基板の表面に形成された接続
    用電極に固着して取付ける圧電共振部品であって、 前記圧電材の裏面の各端子電極と前記基板の表面の接続
    用電極との間を、それぞれ複数の導体により点接触構造
    で電気的に接続すると共に機械的に固着したことを特徴
    とする圧電共振部品。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記圧電材の裏面の各端子電極と前記接続用電極との間
    をそれぞれ接続する複数の導体が半田であることを特徴
    とする圧電共振部品。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記圧電材の裏面の各端子電極と前記接続用電極との間
    をそれぞれ接続する複数の導体が、中心核部と、その表
    面層の半田または錫メッキによる2層構造のボールであ
    ることを特徴とする圧電共振部品。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記ボールは、その中心核の材質の融点が表面層の材質
    の融点より100℃以上高いことを特徴とする圧電共振
    部品。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記圧電材の裏面の各端子電極と前記接続用電極との間
    をそれぞれ接続する複数の導体が、金、アルミニウム、
    銅、ニッケルまたは銀のうちから選ばれた1種類の金属
    ワイヤをボールボンディング法により圧電材の裏面に形
    成したバンプからなることを特徴とする圧電共振部品。
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