JP2016184779A - 水晶デバイス - Google Patents

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義紀 那須
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Abstract

【課題】水晶素子の発振周波数の変動を低減することができる水晶デバイスを提供する。
【解決手段】水晶デバイスは、基板110と、基板110の上面に設けられた電極パッド111と、基板110の上面の外周縁に沿って環状に設けられた導体パターン118と、導体パターン118の内側に沿って基板110の上面に環状に設けられた接合部材150と、電極パッド111に実装された水晶素子120と、基部130bと、基部130aの下面の外周縁に沿って設けられた枠部130bと、枠部130bの下面に設けられた鍔部130cと、により構成されており、接合部材150を介して接合されている蓋体130と、を備え、鍔部130cが導体パターン118と接触している。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば電子機器等に用いられる水晶デバイスに関するものである。
水晶デバイスは、水晶素子の圧電効果を利用して、特定の周波数を発生させるものである。例えば、矩形状の基板の上面の一辺に沿って設けられた一対の電極パッドに導電性接着剤を介して実装された水晶素子と、基板の上面に接合部材を介して接合され、水晶素子を気密封止するための金属製の封止蓋体と、を備えた水晶振動子が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。接合部材は、ガラスが用いられ、熱を印加することで、封止蓋体と基板の上面とを接合することができる。また、水晶デバイスを構成する基板の下面の四隅には、外部端子が設けられており、電子機器等のマザーボードに半田等で実装されている。
特開2009−141234号公報
上述した水晶デバイスは、蓋体とパッケージとを接合部材により接合されているため、基板の下面に設けられた複数の外部端子の内の一つであるグランド端子と封止蓋体が接続していない。よって、電子機器の実装基板上にこのような水晶デバイスを実装した際に、外部電磁波ノイズの影響で、水晶素子の発振周波数が変動してしまう虞があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、水晶素子の発振周波数の変動を低減することができる水晶デバイスを提供することを目的とする。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、基板と、基板の上面に設けられた電極パッドと、基板の上面の外周縁に沿って環状に設けられた導体パターンと、導体パターンの内側に沿って基板の上面に環状に設けられた接合部材と、電極パッドに実装された水晶素子と、基部と、基部の下面の外周縁に沿って設けられた枠部と、枠部の下面に設けられた鍔部と、により構成されており、接合部材を介して接合されている蓋体と、を備え、鍔部が導体パターンと接触している。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、基板と、基板の上面に設けられた電極パッドと、基板の上面の外周縁に沿って環状に設けられた導体パターンと、導体パターンの内側に沿って基板の上面に環状に設けられた接合部材と、電極パッドに実装された水晶素子と、基部と、基部の下面の外周縁に沿って設けられた枠部と、枠部の下面に設けられた鍔部と、により構成されており、接合部材を介して接合されている蓋体と、を備え、鍔部が、導体パターンと接触している。このようにすることによって、蓋体及び導体パターンが水晶素子を囲むよう設けられているため、外部電磁波ノイズが導体パターン及び蓋体により遮られ、水晶素子120に外部電磁波ノイズが重畳することを抑えることができる。よって、このような水晶デバイスは、水晶素子の発振周波数が変動することを低減することができる。
本実施形態における水晶デバイスを示す分解斜視図である。 図1に示された水晶デバイスのA−Aにおける断面図である。 本実施形態における水晶デバイスの水晶素子を実装した状態を示す平面図である。 (a)本実施形態における水晶デバイスを構成する基板を上面から見た平面図であり、(b)本実施形態における水晶デバイスを構成する基板を下面から見た平面図である。 本実施形態の第一変形例における水晶デバイスの断面図である。
本実施形態における水晶デバイスは、図1及び図2に示されているように、基板110と、基板110の上面に接合された水晶素子120と、水晶素子120を気密封止するための蓋体130と、を含んでいる。このような水晶デバイスは、電子機器等で使用する基準信号を出力するのに用いられる。
基板110は、矩形状であり、上面で水晶素子120を実装するための実装部材として機能するものである。基板110の上面には、水晶素子120を接合するための一対の電極パッド111が設けられている。基板110は、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなる。基板110は、絶縁層を一層用いたものであっても、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。基板110の表面及び内部には、上面に設けられた電極パッド111と、基板110の下面に設けられた外部端子112とを電気的に接続するための配線パターン113、ビア導体114及び導体部115が設けられている。
また、基板110の下面の四隅には、外部端子112が設けられている。外部端子112の少なくとも二つは、電極パッド111と電気的に接続されている。また、残りの外部端子112の少なくとも一つは、導体パターン118と電気的に接続されている。
電極パッド111は、水晶素子120を実装するためのものである。電極パッド111は、図3及び図4(a)に示すように、基板110の上面に一対で設けられており、基板110の一辺に沿うように隣接して設けられている。電極パッド111は、第一電極パッド111aと第二電極パッド111bとによって構成されている。電極パッド111は、基板110に設けられた配線パターン113及びビア導体114を介して、基板110の下面に設けられた外部端子112と電気的に接続されている。
第一電極パッド111aは、基板に設けられた第一ビア導体114aを介して第一外部端子112aと電気的に接続されている。第二電極パッド111bは、基板110の上面に設けられた配線パターン113の一端と電気的に接続されている。配線パターン113の他端は、第二ビア導体114bを介して第二外部端子112bと電気的に接続されている。よって、第二電極パッド111bは、第二外部端子112bと電気的に接続されている。
一対の電極パッド111上には、平面視して矩形状である一対の凸部116が設けられている。また、一対の凸部116は、平面視した際に、その一辺が基板110の中心側を向く電極パッド111上の外周縁に沿って設けられており、その一辺と接続されている他の一辺が、基板110の外周縁側を向く電極パッド111上の外周縁に沿って設けられている。
外部端子112は、外部の電子機器等を構成する実装基板上に実装するために用いられている。外部端子112は、図4(b)に示すように、基板110の下面の四隅に設けられている。外部端子112の内の二つの端子は、基板110の上面に設けられた一対の電極パッド111とそれぞれ電気的に接続されている。また、電極パッド111と電気的に接続されている外部端子112は、基板110の下面の対角に位置するように設けられている。外部端子112の内の少なくとも一つの端子が、外部の実装基板(図示せず)上の基準電位であるグランド電位と接続されている実装パッド(図示せず)と接続されている。第三外部端子112cは、接続パターン119及び導体部115を介して、導体パターン118と電気的に接続されている。また、第三外部端子112cは、電子機器等の実装基板上の基準電位であるグランド電位と接続されている実装パッドと接続されている。これにより、導体パターン118と鍔部130cとが接触することにより、蓋体130がグランド電位となっている第三外部端子112cに電気的に接続される。よって、蓋体130による凹部K内のシールド性は、向上されることになる。
配線パターン113は、基板110の上面に設けられ、外部端子112と接続するためのものである。配線パターン113は、第二電極パッド111bから基板110の上面の第二ビア導体114bに向けて引き出されている。配線パターン113は、基板110の第二ビア導体114bと電気的に接続されている。また、配線パターン113は、図3に示すように、平面視して、後述する接合部材150の内周縁よりも内側に位置するように設けられている。よって、基板110の上面に設けられた配線パターン113は、平面視して後述する接合部材150と重ならない位置に設けられている。このようにすることで、配線パターン113と、蓋体130を平行導体とし、接合部材150を誘電体とした浮遊容量が発生することを抑えることができる。よって、この発生した浮遊容量が、水晶素子120に付加されることを抑えつつ、水晶デバイスの消費電流の増加又は周波数感度の劣化を低減させることができる。
また、配線パターン113は、図3に示すように、平面視して、水晶素板121の外周縁と励振用電極122の外周縁との間に位置するように設けられている。このようにすることで、配線パターン113が、蓋体130との間で発生する浮遊容量を低減するとともに、励振用電極122との間で発生する浮遊容量を抑えることができる。
ビア導体114は、基板110の内部に設けられ、電極パッド111と外部端子112とを電気的に接続するためのものである。ビア導体114は、基板110に設けられた貫通孔の内部に導体を充填することで設けられている。ビア導体114は、第一ビア導体114a及び第二ビア導体114bによって構成されている。第一ビア導体114aの一端は、第一電極パッド111aと接続されており、その他端は、第一外部端子112aと接続されている。第二ビア導体114bの一端は、配線パターン113と接続されており、他端は、第二外部端子112bと接続されている。
また、ビア導体114が平面視して接合部材150と重ならない位置に設けられている。このようにすることで、ビア導体114と蓋体130との間で発生する浮遊容量を抑えることができる。また、基板110内に設けられたビア導体114のみで、電極パッド111と外部端子112とを電気的に接続されているので、従来の水晶デバイスのように、基板の側面及び四隅に設けられた溝に導体部を形成し、その導体部でも電極パッド111と外部端子112とを電気的に接続されている場合と比べて、導通経路上に異物等が付着することを低減できるので、さらに浮遊容量を抑えることができる。
導体部115は、導体パターン118と外部端子112を電気的に接続するためのものである。導体部115は、基板110の角部の一つに設けられた切れ込みの内部に設けられている。導体部115の一端は、導体パターン118と接続されており、他端は、接続パターン119を介して第三外部端子112cと接続されている。
凸部116は、水晶素子120の短辺の上下方向の傾きが抑制され、水晶素子120の長辺側端部が基板110や蓋体130に接触することを抑制するためのものである。また、凸部116は、水晶素子120の自由端が基板110に接触することを抑制するためものである。一対の凸部116は、第一凸部116a及び第二凸部116bによって構成されている。第一凸部116aは、第一電極パッド111aの上面に設けられており、第二凸部116bは、第二電極パッド111bの上面に設けられている。また、凸部116は、電極パッド111と同様に、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等上面に金メッキ、ニッケルメッキを施すことにより設けられている。
また、一対の凸部116の基板110の中心側を向く一辺が、図3に示されているように、同一直線上に並ぶようにして設けられている。このようにすることによって、水晶素子120の引き出し電極123を一対の凸部116に接触させながら電極パッド111に実装する際に、水晶素子120が傾くことなく安定した状態で実装することができる。
また、凸部116は、水晶素子120の外周縁にある引き出し電極123と対向する位置に設けられている。このようにすることによって、水晶素子120が導電性接着剤140を介して電極パッド111に実装する際に、仮に水晶素子120が傾いたとしても、引き出し電極123が凸部116に接触することになり、凸部116よりも下方向に水晶素子120が傾くことなく安定した状態で実装することができる。また、凸部116は、平面視して、水晶素板121の固定端側の外周縁にある引き出し電極123と重なる位置に設けられている。このようにすることにより、水晶素子120の固定端が基板110の上面に接触することを低減することができる。
突起部117は、平面視して、矩形状であり、水晶素子120の自由端側の対向する位置に設けられており、水晶素子120の自由端側が基板110に接触することを防ぐためのものである。突起部117は、凹部K内の基板110上で、突起部117の長辺と基板110の長辺が略平行になるように設けられている。このようにすることにより、水晶デバイスに落下等の衝撃が加わった際に、水晶素子120の自由端側が基板110に接触することによる欠けなどを抑えることができる。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.7〜1.5mmである場合を例にして、電極パッド111、外部端子112及び凸部116の大きさを説明する。電極パッド111の辺の長さは、長辺の長さは、300〜900μmであり、短辺の長さは、200〜600μmとなっている。電極パッド111の上下方向の厚みの長さは、10〜50μmとなる。また、外部端子112の長辺の長さは、300〜900μmであり、短辺の長さは、200〜600μmとなっている。また、電極パッド111の外周縁に沿って形成されている凸部116の辺の長さは、200〜400μmとなる。凸部116の上下方向の厚みの長さは、7〜30μmとなる。また、基板110の長辺方向と平行となる突起部117の長さは、500〜800μmであり、基板110の短辺方向と平行となる突起部117の長さは、150〜300μmである。また、突起部117の上下方向の長さは、約30〜100μmである。
また、電極パッド111の算術平均表面粗さは、0.02〜0.10μmであり、基板110表面の算術平均表面粗さは、0.5〜1.5μmである。よって、導電性接着剤140は、電極パッド111上の凸部116が設けられていない箇所である配線パターン113の方向に向かって導電性接着剤140が広がることになるが、電極パッド111から基板110上に向かって広がりにくくなる。
導体パターン118は、実装された水晶素子120を囲むように基板110の上面に環状に設けられているため、外部電磁波ノイズが導体パターン118により遮られ、水晶素子120に外部電磁波ノイズが重畳することを抑えるためのものである。導体部118は、図3及び図4に示すように、導体部115及び接続パターン119を介して、第三外部端子112cと電気的に接続されている。また、第三外部端子112cは、外部の実装基板上の基準電位であるグランド電位と接続されている実装パッドと接続されることにより、グランド端子として用いられる。よって、この第三外部端子112cと電気的に接続された導体パターン118は、基準電位となる。このようにすることで、外部電磁波ノイズが導体パターン118により、さらに遮られることになる。また、蓋体130の鍔部130cが導体パターン118と接触されていることによって、蓋体130が、グランド電位となる第三外部端子112cと電気的に接続されることになり、水晶素子120に外部電磁波ノイズが重畳することをさらに低減することができる。また、導体パターン118がグランド端子と電気的に接続されていることで、上から金属板等が水晶デバイスに近接しても、基準電位となった導体パターン118により、近接した金属板と水晶素子120との間で浮遊容量が発生しにくくなり、水晶素子120の発振周波数が変動することを低減することができる。導体パターン118は、例えばタングステン又はモリブデン等から成る導体パターンの表面にニッケルメッキ及び金メッキを順次、基板110の上面を環状に囲む形態で施すことによって、例えば10〜25μmの厚みに形成されている。
接続パターン119は、導体部115と第三外部端子112を電気的に接続するためのものである。また、接続パターン119は、一端が基板の角部に設けられた導通部115と電気的に接続されており、他端が基板110の下面に設けられた第三外部端子112cと電気的に接続されている。
ここで、基板110の作製方法について説明する。基板110がアルミナセラミックスから成る場合、まず所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得た複数のセラミックグリーンシートを準備する。また、セラミックグリーンシートの表面或いはセラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔内に、従来周知のスクリーン印刷等によって所定の導体ペーストを塗布する。さらに、これらのグリーンシートを積層してプレス成形したものを、高温で焼成する。最後に、導体パターンの所定部位、具体的には、電極パッド111、外部端子112、配線パターン113、導体部114、凸部116、突起部117、導体パターン118及び接続パターン119となる部位にニッケルメッキ又は金メッキ、銀パラジウム等を施すことにより作製される。また、導体ペーストは、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等から構成されている。
水晶素子120は、図1〜図3に示されているように、導電性接着剤140を介して電極パッド111上に接合されている。水晶素子120は、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たしている。
また、水晶素子120は、図1〜図3に示されているように、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに励振用電極122及び引き出し電極123を被着させた構造を有している。励振用電極122は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに金属を所定のパターンで被着・形成したものである。励振用電極122は、上面に第一励振用電極122aと、下面に第二励振用電極122bを備えている。引き出し電極123は、励振用電極122から水晶素板121の一辺に向かってそれぞれ延出されている。引き出し電極123は、上面に第一引き出し電極123aと、下面に第二引き出し電極123bとを備えている。第一引き出し電極123aは、第一励振用電極122aから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。第二引き出し電極123bは、第二励振用電極122bから引き出されており、水晶素板121の一辺に向かって延出するように設けられている。つまり、引き出し電極123は、水晶素板121の長辺又は短辺に沿った形状で設けられている。また、本実施形態においては、第一電極パッド111a及び第二電極パッド111bと接続されている水晶素子120の一端を基板110の上面と接続した固定端とし、他端を基板110の上面と間を空けた自由端とした片持ち支持構造にて水晶素子120が基板110上に固定されている。
ここで、水晶素子120の動作について説明する。水晶素子120は、外部からの交番電圧が引き出し電極123から励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、水晶素板121が所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
ここで、水晶素子120の作製方法について説明する。まず、水晶素子120は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し、水晶素板121の外周の厚みを薄くし、水晶素板121の外周部と比べて水晶素板121の中央部が厚くなるように設けるベベル加工を行う。そして、水晶素子120は、水晶素板121の両主面にフォトリソグラフィー技術、蒸着技術又はスパッタリング技術によって、金属膜を被着させることにより、励振用電極122、引き出し電極123を形成することにより作製される。
水晶素子120の基板110への接合方法について説明する。まず、導電性接着剤140は、例えばディスペンサによって第一電極パッド111a及び第二電極パッド111b上に塗布される。水晶素子120は、導電性接着剤140上に搬送され、導電性接着剤140上に載置される。そして導電性接着剤140は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。水晶素子120は、電極パッド111に接合される。つまり、水晶素子120の第一引き出し電極123aは、第一電極パッド111aと接合され、第二引き出し電極123bは、第二電極パッド111bと接合される。これによって、第一外部端子112aと第二外部端子112bが水晶素子120と電気的に接続されることになる。
導電性接着剤140は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又はニッケル鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
蓋体130は、図2に示すように、矩形状の基部130aと、基部130aの下面の外周縁に沿って設けられている枠部130bと、枠部130bの下面に設けられた鍔部130cと、で構成されている。基部130aの下面と枠部130bの内側側面とで凹部Kが形成されている。
鍔部130cは、接合部材150と接合すると共に、鍔部130cの先端が導体パターン118と接触させるためのものである。傾斜部130bは、蓋体130が基板110と接合した際に、基板110側に向かって近づくようにして折れ曲がるようにして形成されている。鍔部130cは、基部130aの平面を基準面とした際に、15〜45度傾くようにして形成されている。鍔部130cの枠部130bと接続されている箇所の近傍にて接合部材150と接合されている。また。鍔部130cの枠部130bと接続されていない先端は、導体パターン118と接触されている。
基部130a、枠部130b及び鍔部130cは、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなり、一体的に形成されている。このような蓋体130は、真空状態にある凹部K又は窒素ガスなどが充填された凹部Kを気密的に封止するためのものである。具体的には、蓋体130は、所定雰囲気で、基板110の上面に載置され、基板110の上面と鍔部130cの下面との間に設けられた接合部材150とが熱が印加されることで、溶融接合される。
接合部材150は、蓋体130の鍔部130cの下面と基板110の上面とを接合するために用いられている。接合部材150は、基板110の外周縁に沿って設けられた導体パターン118の内側に沿って環状に設けられている。つまり、基板110の上面を平面視して、内側から接合部材150、導体パターン118の順に設けられている。また、接合部材150は、平面視して、配線パターン113と重ならない位置に設けられている。このようにすることにより、配線パターン113と、蓋体130を平行導体とし、接合部材150を誘電体とした浮遊容量が発生することを抑えることができる。
接合部材150は、300℃〜400℃で溶融するガラスであり、例えばバナジウムを含有した低融点ガラス又は酸化鉛系ガラスから構成されている。ガラスは、バインダーと溶剤とが加えられペースト状であり、溶融された後固化されることで他の部材と接着する。接合部材150は、例えば、ガラスペーストをスクリーン印刷法で印刷塗布するとともに、このガラスペーストを加熱し軟化溶融させた後、冷却固化させることにより、基板110上面の外周縁に沿って設けられた導体パターン118の内周縁に沿って環状に被着させることで設けられる。また、この酸化鉛系ガラスの組成は、酸化鉛、フッ化鉛、二酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化第二鉄、酸化銅及び酸化カルシウムとから構成されている。
本実施形態における水晶デバイスは、基板110と、基板110の上面に設けられた電極パッド111と、基板110の上面の外周縁に沿って環状に設けられた導体パターン118と、導体パターン118の内側に沿って基板110の上面に環状に設けられた接合部材150と、電極パッド111に実装された水晶素子120と、基部130aと、基部130aの下面の外周縁に沿って設けられた枠部130bと、枠部130bの下面に設けられた鍔部130cと、により構成されており、接合部材150を介して接合されている蓋体130と、を備え、鍔部130cが、導体パターン118と接触している。このようにすることによって、蓋体130及び導体パターン118が水晶素子120を囲むよう設けられているため、外部電磁波ノイズが導体パターン118及び蓋体130により遮られ、水晶素子120に外部電磁波ノイズが重畳することを抑えることができる。よって、このような水晶デバイスは、水晶素子120の発振周波数が変動することを低減することができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、外部端子112が基板110の下面に複数設けられており、外部端子112の内の少なくとも一つと導体パターン118とが電気的に接続されており、導体パターン118と電気的に接続された外部端子112がグランド端子として用いられている。このようにすることにより、少なくとも一つの外部端子112と導体パターン118とが電気的に接続されており、導体パターン118と電気的に接続された外部端子112がグランド端子として用いられている。また、蓋体130の傾斜部130bは、導体パターン118と接触していることにより、蓋体130もグランド電位である基準電位とすることができる。このようにすることにより、水晶デバイスが電子機器等の実装基板上に実装された際に、上から金属板が水晶デバイスに近接しても、基準電位となった導体パターン118及び蓋体130により、近接した金属板と水晶素子120との間で浮遊容量が発生しにくくなり、水晶素子120の発振周波数が変動することをさらに低減することができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、基板110の上面に設けられ、電極パッド111と電気的に接続されている配線パターン113を備え、水晶素子120が、矩形状の水晶素板121と、水晶素板121の両主面に設けられた励振用電極122と、から構成されており、配線パターン113が、平面視して、水晶素板121の外周縁と励振用電極122の外周縁との間に位置するように設けられている。このようにすることで、配線パターン113と、蓋体130を平行導体とし、接合部材150を誘電体とした浮遊容量が発生することを抑えることができる。よって、この発生した浮遊容量が、水晶素子120に付加されることを抑えつつ、水晶デバイスの消費電流の増加又は周波数感度の劣化を低減させることができる。また、配線パターン113が、水晶素板121で保護されることにより、蓋体130との間で発生するさらに浮遊容量を低減するとともに、励振用電極122との間で発生する浮遊容量を抑えることができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、電極パッド111が、基板110の一辺に沿って設けられており、電極パッド111の上面に設けられた凸部116を備えている。水晶素子120が導電性接着剤140を介して電極パッド111に実装する際に、仮に水晶素子120が傾いたとしても、引き出し電極123が凸部116に接触することになり、凸部116よりも下方向に水晶素子120が傾くことなく安定した状態で実装することができる。また、凸部116は、平面視して、水晶素板121の固定端側の外周縁にある引き出し電極123と重なる位置に設けられている。このようにすることにより、水晶素子120の固定端が基板110の上面に接触することを低減することができる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、基板110の一辺と向かい合う辺に沿って設けられた突起部117を備えている。このようにすることにより、水晶デバイスに落下等の衝撃が加わった際に、水晶素子120の自由端側が突起部117に接触するため、基板110aに直接接触することによる欠けなどを抑えることができる。
(第一変形例)
以下、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、図5に示されているように、鍔部130cと導体パターン118とを電気的に接合するための導電部材160を備えている点において本実施形態と異なる。
導電部材160は、蓋体130の鍔部130cと基板110の上面に環状に設けられた導体パターン118とを電気的に接合するために用いられている。導電部材160は、例えば、銀ペースト又は鉛フリー半田により構成されている。また、導電部材160には、塗布し易い粘度に調整するための添加した溶剤が含有されている。鉛フリー半田の成分比率は、錫が95〜97.5%、銀が2〜4%、銅が0.5〜1.0%のものが使用されている。
本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、蓋体130の鍔部130cと導体パターン118とを電気的に接合するための導電部材160を備えている。このようにすることにより、外部電磁波ノイズが導体パターン118及び蓋体130によりさらに遮られ、水晶素子120に外部電磁波ノイズが重畳することをさらに抑えることができる。また、導電部材160を鍔部130cの外周縁に沿って備えることで、さらにグランド電位の部分が広がるので、水晶素子120に外部電磁波ノイズが重畳することをさらに抑えることができる。よって、このような水晶デバイスは、水晶素子120の発振周波数が変動することをさらに低減することができる。
上記の実施形態では、接合部材150が基板110の上面に設けられた導体パターン118の内側に沿って環状に設けられた場合を説明したが、接合部材150が蓋体130の下面で、基板110の上面に設けられた導体パターン118の内側にある対向する箇所に環状に設けられるようにしても構わない。このような接合部材150は、例えば、ガラスペーストをスクリーン印刷法で印刷塗布するとともに、このガラスペーストを加熱し軟化溶融させた後、冷却固化させることにより基板110の上面に設けられた導体パターン118の内周縁に沿って環状に被着させることで設けられる。
上記の実施形態では、水晶素子は、AT用水晶素子を用いた場合を説明したが、基部と、基部の側面より同一の方向に延びる二本の平板形状の振動腕部とを有する音叉型屈曲水晶素子を用いても構わない。このような音叉型屈曲水晶素子は、水晶片と、その水晶片の表面に設けられた励振電極と、引き出し用電極と、周波数調整用金属膜とにより構成されている。水晶片は、水晶基部と水晶振動部とからなり、水晶振動部が第一水晶振動部及び第二水晶振動部とから成る。水晶基部は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸回りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一水晶振動部及び第二水晶振動部は、水晶基部の一辺からY′軸の方向に平行に延設されている。このような水晶片は、水晶基部と各水晶振動部とが一体となって音叉形状を成しており、フォトリソグラフィー技術と化学エッチング技術により製造される。
110・・・基板
111・・・電極パッド
112・・・外部端子
113・・・配線パターン
114・・・導体部
115・・・ビア導体
116・・・凸部
117・・・突起部
118・・・導体パターン
120・・・水晶素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・引き出し電極
130・・・蓋体
130a・・・基部
130b・・・枠部
130c・・・鍔部
140・・・導電性接着剤
150・・・接合部材
160・・・導電部材
K・・・凹部

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板の上面に設けられた電極パッドと、
    前記基板の上面の外周縁に沿って環状に設けられた導体パターンと、
    前記導体パターンの内側に沿って前記基板の上面に環状に設けられた接合部材と、
    前記電極パッドに実装された水晶素子と、
    基部と、前記基部の下面の外周縁に沿って設けられた枠部と、前記枠部の下面に設けられた鍔部と、により構成されており、前記接合部材を介して接合されている蓋体と、を備え、
    前記鍔部が前記導体パターンと接触していることを特徴とする水晶デバイス。
  2. 請求項1記載の水晶デバイスであって、
    前記鍔部と前記導体パターンとを電気的に接合するための導電部材を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
  3. 請求項1又は請求項2記載の水晶デバイスであって、
    前記外部端子が前記基板の下面に複数設けられており、
    前記外部端子の内の少なくとも一つと前記導体パターンとが電気的に接続されており、前記導体パターンと電気的に接続された前記外部端子がグランド端子として用いられることを特徴とする水晶デバイス。
  4. 請求項1乃至請求項3記載の水晶デバイスであって、
    前記基板の上面に設けられ、前記電極パッドと電気的に接続されている配線パターンを備え、
    前記水晶素子が、矩形状の水晶素板と、前記水晶素板の両主面に設けられた励振用電極と、から構成されており、
    前記配線パターンが、平面視して、前記水晶素板の外周縁と前記励振用電極の外周縁との間に位置するように設けられていることを特徴とする水晶デバイス。
  5. 請求項1乃至請求項4記載の水晶デバイスであって、
    前記電極パッドが、前記基板の一辺に沿って設けられており、
    前記電極パッドの上面に設けられた凸部を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
  6. 請求項1乃至請求項5記載の水晶デバイスであって、
    前記基板の一辺と向かい合う辺に沿って設けられた突起部を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019065519A1 (ja) * 2017-09-27 2019-04-04 株式会社村田製作所 圧電振動子及び圧電振動子の製造方法

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