JP2000265189A - さび止め油組成物 - Google Patents

さび止め油組成物

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JP2000265189A JP7125899A JP7125899A JP2000265189A JP 2000265189 A JP2000265189 A JP 2000265189A JP 7125899 A JP7125899 A JP 7125899A JP 7125899 A JP7125899 A JP 7125899A JP 2000265189 A JP2000265189 A JP 2000265189A
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Tadaaki Motoyama
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Yukio Matsuzaki
幸雄 松崎
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 さび止め油組成物は、40℃での動粘度
が1.5〜50mm2/sであり、金属元素の総含有量
が0.1%未満であるさび止め油組成物であって、組成
物全量基準で(A)鉱油及び/または合成油の中から選
ばれる少なくとも1種の基油を50〜99質量%含有す
ると共に、(B)(B−1)有機酸のアミン塩及び(B
−2)多価アルコールの部分エステルの中から選ばれる
少なくとも1種のさび止め添加剤を1〜20重量%含有
してなる。 【効果】 さび止め性に優れると共に、炭化水素系溶剤
による脱脂をせずとも熱処理への悪影響を最小限に抑え
られるさび止め油組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はさび止め油組成物に
関し、特に、熱処理に供される金属製部品に対して良好
な性能を発揮するさび止め油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
金属製部品のさび止めに用いられるさび止め油は、さび
止め剤としてスルホン酸の金属塩,ワックス類の酸化物
のエステル,ワックス類の酸化物の金属塩,ペトロラタ
ム,ワックス類等を単独またはこれらを組み合わせて使
用するものであった。このさび止め剤が付着した金属製
部品を熱処理すると、外観不良や硬度不足等の事態を招
くことがある。具体的には焼入処理後の部品の一部が黒
っぽくなっている等の外観不良部位の発生,硬度不足部
位の発生,窒化焼入での窒化されない部位の発生,浸炭
焼入での浸炭不良部位の発生等である。このため、さび
止め剤が付着した金属製部品を熱処理する場合には、さ
び止め油を除去するために炭化水素系溶剤等を用いて十
分に脱脂する必要があるが、近年、環境保全の観点から
大量の炭化水素系溶剤の使用を極力避けることが望まれ
ている。そこで、本発明は、このような実状に鑑みなさ
れたものであり、その目的は、さび止め性に優れ、か
つ、炭化水素系溶剤による脱脂をせずとも熱処理への悪
影響を最小限に抑えられるさび止め油組成物を提供する
ことにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記したよ
うな問題の解決を目指して、鋭意研究を重ねた結果、特
定の組成を有するさび止め油が、金属製部品に対するさ
び止め性に優れるばかりでなく、炭化水素系溶剤による
脱脂をせずとも熱処理での不具合が認められないことを
見出し、本発明を完成するに至ったのである。すなわ
ち、本発明のさび止め組成物は、40℃での動粘度が
1.5〜50mm 2/sであり、金属元素の総含有量が
0.1%未満であるさび止め油組成物であって、組成物
全量基準で(A)鉱油及び/または合成油の中から選ば
れる少なくとも1種の基油を50〜99質量%含有する
と共に、(B)(B−1)有機酸のアミン塩及び(B−
2)多価アルコールの部分エステルの中から選ばれる少
なくとも1種のさび止め添加剤を1〜20重量%含有し
てなるものである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容をさらに詳細
に説明する。本発明のさび止め油組成物の40℃におけ
る動粘度は、1.5〜50mm2/sであることが必要
である。防錆性の点から、下限値は、1.5mm2/s
以上、好ましくは2mm2/s以上とすることが望まし
い。また、取り扱い性及び付着量の点から、上限値は、
50mm2/s以下、好ましくは25mm2/s以下、よ
り好ましくは15mm2/s以下とすることが望まし
い。本発明のさび止め油組成物は、熱処理での不具合を
防止するため、金属元素の含有量が0.1質量%未満、
好ましくは0.05質量%未満であることが必要であ
る。尚、本発明において金属元素の含有量とは、ASTM D
5185-95 "Standard TestMethod for Determination of
Additive Elements, Wear Metals, andContaminants i
n Used Lubricating Oils and Determination of Selec
tedElements in Base Oils by Inductively Coupled Pl
asma Atomic EmissionSpectrometry(ICP-AES)"に準拠し
て測定される組成物全量基準の金属元素の含有量を意味
している。
【0005】本発明のさび止め油組成物は、上記条件を
満たすと共に下記(A)及び(B)の成分を所定量含有
することが必要である。 (A)鉱油及び/または合成油の中から選ばれる少なく
とも1種の基油50〜99質量%、 (B)下記の中から選ばれる少なくとも1種のさび止め
添加剤1〜20重量% (B−1)有機酸のアミン塩 (B−2)多価アルコールの部分エステル
【0006】本発明の(A)成分の基油は、鉱油及び/
または合成油であるが、鉱油としては、具体的には例え
ば、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留
分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤
脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理
の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて
適用して得られるパラフィン系またはナフテン系の鉱油
等が挙げられる。また、合成油としては、具体的には例
えば、ポリオレフィン、アルキルベンゼン、エステル、
エーテル、シリケート、ポリシロキサン等の合成含酸素
油等が挙げられるが、この中でもポリオレフィン、アル
キルベンゼン、エステル、エーテルがより好ましく、ポ
リオレフィン、アルキルベンゼンがより好ましい。
【0007】上記ポリオレフィンとしては、炭素数2〜
16、好ましくは2〜12のオレフィンを単独重合体ま
たは共重合したもの並びにこれらの水素化物等が挙げら
れる。このポリオレフィンが、構造の異なるオレフィン
の共重合体である場合、その共重合体におけるモノマー
比やモノマー配列には特別な制限はなく、また、共重合
体としてはランダム共重合体、交互共重合体及びブロッ
ク共重合体のいずれもが使用できる。またポリオレフィ
ンを形成するオレフィンモノマーは、α−オレフィンで
あっても、内部オレフィンであっても良く、また直鎖状
オレフィンであっても、分枝状オレフィンであっても良
い。本発明のポリオレフィンを製造する際に使用可能な
オレフィンを具体的に例示すれば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、直鎖状また
は分枝状のペンテン(α−オレフィン、内部オレフィン
を含む)、直鎖状または分枝状のヘキセン(α−オレフ
ィン、内部オレフィンを含む)、直鎖状または分枝状の
ヘプテン(α−オレフィン、内部オレフィンを含む)、
直鎖状または分枝状のオクテン(α−オレフィン、内部
オレフィンを含む)、直鎖状または分枝状のノネン(α
−オレフィン、内部オレフィンを含む)、直鎖状または
分枝状のデセン(α−オレフィン、内部オレフィンを含
む)、直鎖状または分枝状のウンデセン(α−オレフィ
ン、内部オレフィンを含む)、直鎖状または分枝状のド
デセン(α−オレフィン、内部オレフィンを含む)、直
鎖状または分枝状のトリデセン(α−オレフィン、内部
オレフィンを含む)、直鎖状または分枝状のテトラデセ
ン(α−オレフィン、内部オレフィンを含む)、直鎖状
または分枝状のペンタデセン(α−オレフィン、内部オ
レフィンを含む)、直鎖状または分枝状のヘキサデセン
(α−オレフィン、内部オレフィンを含む)及びこれら
の混合物等を挙げることができるが、なかでも、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテ
ン、炭素数5〜12のα−オレフィン及びこれらの混合
物等が好ましく用いれられる。また、炭素数5〜12の
α−オレフィンの中でも、1−オクテン、1−デセン、
1−ドデセン及びこれらの混合物等がより好ましい。上
記したポリオレフィンは任意の方法で製造することがで
きる。例えば、無触媒による熱反応によって製造するこ
とができるほか、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物触
媒;塩化アルミニウム、塩化アルミニウム−多価アルコ
ール系、塩化アルミニウム−四塩化チタン系、塩化アル
ミニウム−アルキル錫ハライド系、フッ化ホウ素等のフ
リーデルクラフツ型触媒;有機塩化アルミニウム−四塩
化チタン系、有機アルミニウム−四塩化チタン系等のチ
ーグラー型触媒;アルミノキサン−ジルコノセン系、イ
オン性化合物−ジルコノセン系等のメタロセン型触媒;
塩化アルミニウム−塩基系、フッ化ホウ素−塩基系等の
ルイス酸コンプレックス型触媒等の公知の触媒系を用い
て、上記のオレフィンを単独重合または共重合させるこ
とで製造することができる。本発明の基油成分には、上
記したポリオレフィンを用いることができるが、当該重
合体は通常二重結合を有しているので、その熱・酸化安
定性を考慮すると、重合体中の二重結合を水素化した、
いわゆるポリオレフィンの水素化物を、基油として用い
るのが好ましい。ポリオレフィンの水素化物を取得する
には、適宜の方法が採用可能であり、例えば、ポリオレ
フィンを公知の水素化触媒の存在下で水素で水素化し、
ポリオレフィン中に存在する二重結合を飽和化すること
によって得ることができる。また、使用触媒を選択する
ことによって、オレフィンの重合と重合体の水素化とい
う2工程を経ることなく、オレフィンの重合と重合体中
に存在する二重結合の水素化を1工程で完遂させること
も可能である。本発明で使用可能なポリオレフィンの中
にあって、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン
(ナフサ熱分解の際に副生するブタン−ブテン(1−ブ
テン、2−ブテン及びイソブテンの混合物)留分の重合
によって得られる共重合体)、1−オクテンオリゴマ
ー、1−デセンオリゴマー、1−ドデセンオリゴマー並
びにこれらの水素化物、さらにはこれらの混合物等が、
熱・酸化安定性、粘度−温度特性、低温流動性に優れて
いる点で好ましく、特にエチレン−プロピレン共重合体
水素化物、ポリブテン水素化物、1−オクテンオリゴマ
ー水素化物、1−デセンオリゴマー水素化物、1−ドデ
センオリゴマー水素化物並びにこれらの混合物が好まし
い。なお、潤滑油用基油として現在市販されているエチ
レン−プロピレン共重合体、ポリブテン及びポリ−α−
オレフィン等の合成油は、通常、その二重結合が既に水
素化されているものであり、これらの市販品も本発明の
基油として用いることができる。
【0008】上記アルキルベンゼンとしては、任意のも
のが使用可能であるが、通常炭素数1〜40のアルキル
基を1〜4個有するもの等が好ましく挙げられる。ここ
でいう炭素数1〜40のアルキル基としては、具体的に
は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(すべての
異性体を含む)、ブチル基(すべての異性体を含む)、
ペンチル基(すべての異性体を含む)、ヘキシル基(す
べての異性体を含む)、ヘプチル基(すべての異性体を
含む)、オクチル基(すべての異性体を含む)、ノニル
基(すべての異性体を含む)、デシル基(すべての異性
体を含む)、ウンデシル基(すべての異性体を含む)、
ドデシル基(すべての異性体を含む)、トリデシル基
(すべての異性体を含む)、テトラデシル基(すべての
異性体を含む)、ペンタデシル基(すべての異性体を含
む)、ヘキサデシル基(すべての異性体を含む)、ヘプ
タデシル基(すべての異性体を含む)、オクタデシル基
(すべての異性体を含む)、ノナデシル基(すべての異
性体を含む)、イコシル基(すべての異性体を含む)、
ヘンイコシル基(すべての異性体を含む)、ドコシル基
(すべての異性体を含む)、トリコシル基(すべての異
性体を含む)、テトラコシル基(すべての異性体を含
む)、ペンタコシル基(すべての異性体を含む)、ヘキ
サコシル基(すべての異性体を含む)、ヘプタコシル基
(すべての異性体を含む)、オクタコシル基(すべての
異性体を含む)、ノナコシル基(すべての異性体を含
む)、トリアコンチル基(すべての異性体を含む)、ヘ
ントリアコンチル基(すべての異性体を含む)、ドトリ
アコンチル基(すべての異性体を含む)、トリトリアコ
ンチル基(すべての異性体を含む)、テトラトリアコン
チル基(すべての異性体を含む)、ペンタトリアコンチ
ル基(すべての異性体を含む)、ヘキサトリアコンチル
基(すべての異性体を含む)、ヘプタトリアコンチル基
(すべての異性体を含む)、オクタトリアコンチル基
(すべての異性体を含む)、ノナトリアコンチル基(す
べての異性体を含む)、テトラコンチル基(すべての異
性体を含む)等が挙げられる。このアルキル基としては
直鎖状であっても、分枝状であっても良いが、安定性、
粘度特性等の点から分枝状アルキル基が好ましく、特に
入手可能性の点から、プロピレン、ブテン、イソブチレ
ン等のオレフィンのオリゴマーから誘導される分枝状ア
ルキル基がより好ましい。上記アルキルベンゼン中のア
ルキル基の個数は1〜4個が好ましいが、安定性、入手
可能性の点から1個または2個のアルキル基を有するア
ルキルベンゼン、すなわちモノアルキルベンゼン、ジア
ルキルベンゼン、またはこれらの混合物が最も好まし
い。またもちろんのこと、アルキルベンゼンとしては、
単一の構造のアルキルベンゼンだけでなく、異なる構造
を有するアルキルベンゼンの混合物であっても良い。上
記アルキルベンゼンの製造方法は任意であり、何ら限定
されるものでないが、一般に以下に示す合成法によって
製造できる。原料となる芳香族化合物としては、具体的
には例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、メチルエチルベンゼン、ジエチルベンゼン、及
びこれらの混合物等が挙げられる。またアルキル化剤と
しては、具体的には例えば、エチレン、プロピレン、ブ
テン、イソブチレン等の低級モノオレフィン、好ましく
はプロピレンの重合によって得られる炭素数6〜40の
直鎖状または分枝状のオレフィン;ワックス、重質油、
石油留分、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱分解に
よって得られる炭素数6〜40の直鎖状または分枝状の
オレフィン;灯油、軽油等の石油留分からn−パラフィ
ンを分離し、これを触媒によりオレフィン化することに
よって得られる炭素数9〜40の直鎖状オレフィン;及
びこれらの混合物等が挙げられる。またアルキル化の際
のアルキル化触媒としては、塩化アルミニウム、塩化亜
鉛等のフリーデルクラフツ型触媒;硫酸、リン酸、ケイ
タングステン酸、フッ化水素酸、活性白土等の酸性触
媒;等、公知の触媒が挙げられる。
【0009】上記エステルとしては、二塩基酸エステ
ル、ポリオールエステル、コンプレックスエステル、炭
酸エステル等が挙げられる。ここでいうエステルとは、
エステルを構成する酸及びアルコールとして二塩基酸等
の多塩基酸や多価アルコールを用いた場合には、実質的
に全てエステル化されたもののみを表し、カルボキシル
基や水酸基がエステル化されずに残っている部分エステ
ルは含まない。上記エーテルとしては、ポリグリコー
ル、ポリビニルエーテル、ポリフェニルエーテル、環状
エーテル、パーフルオロエーテル等が挙げられる。
【0010】本発明の(A)成分としては、上記したも
のの中でも鉱油、ポリオレフィン、アルキルベンゼンが
好ましい。また、本発明の(A)成分としては、上記し
たものの中から選ばれる1種の基油を単独で用いても良
いし、2種以上の基油を混合して用いても良い。さら
に、良好な取り扱い性を維持しつつ、かつ防錆性能をさ
らに強化したい場合には、(A−1)40℃における動
粘度が1mm2/s以上6mm2/s未満の基油及び(A
−2)40℃における動粘度が6mm2/s以上500
mm2/sの基油を混合して用いることが好ましい。こ
の場合、特に(A−1)としては鉱油及び/またはポリ
オレフィンを用いることが好ましく、(A−2)として
は、鉱油、ポリオレフィン、アルキルベンゼンの中から
選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。な
お、最終的に得られるさび止め油組成物の40℃におけ
る動粘度が1.5〜50mm2/sを満たすように、
(A)成分の基油の粘度を調整しなければならないこと
は言うまでもない。本発明のさび止め油組成物におい
て、上記(A)成分の含有量は組成物全量基準で、50
〜99質量%であることが必要である。含有量が50質
量%未満である場合には、防錆性が低下し好ましくな
い。また、防錆性のみならず熱処理への影響を考慮する
と、70質量%以上であることが好ましく、80質量%
以上であることがより好ましい。また、99質量%を越
える場合には、やはり防錆性が低下し好ましくない。同
様の点から、98質量%以下であることが好ましく、9
6質量%以下であることがより好ましい。
【0011】本発明の(B)成分は、下記の中から選ば
れる少なくとも1種のさび止め添加剤である。 (B−1)有機酸のアミン塩 (B−2)多価アルコールの部分エステル (B−1)でいう有機酸としては、カルボン酸、スルホ
ン酸、酸性(亜)リン酸エステル等が挙げられる。カル
ボン酸としては、脂肪酸、二塩基酸、二塩基酸の部分エ
ステル、ナフテン酸、樹脂酸、ラノリン脂肪酸、アミノ
酸誘導体、酸化ワックス等が挙げられるが、この中でも
脂肪酸、二塩基酸、二塩基酸の部分エステルが好まし
い。ここでいう脂肪酸の炭素数には、特に制限はない
が、耐ステイン性の点から、炭素数12〜24のものが
好ましい。炭素数12〜24の脂肪酸としては、具体的
には例えば、直鎖または分枝ドデカン酸、直鎖または分
枝トリデカン酸、直鎖または分枝テトラデカン酸、直鎖
または分枝ペンタデカン酸、直鎖または分枝ヘキサデカ
ン酸、直鎖または分枝ヘプタデカン酸、直鎖または分枝
オクタデカン酸、直鎖または分枝ノナデカン酸、直鎖ま
たは分枝イコサン酸、直鎖または分枝ヘンイコサン酸、
直鎖または分枝ドコサン酸、直鎖または分枝トリコサン
酸、直鎖または分枝テトラコサン酸等の飽和脂肪酸;直
鎖または分枝ドデセン酸、直鎖または分枝トリデセン
酸、直鎖または分枝テトラデセン酸、直鎖または分枝ペ
ンタデセン酸、直鎖または分枝ヘキサデセン酸、直鎖ま
たは分枝ヘプタデセン酸、直鎖または分枝オクタデセン
酸、直鎖または分枝ノナデセン酸、直鎖または分枝イコ
セン酸、直鎖または分枝ヘンイコセン酸、直鎖または分
枝ドコセン酸、直鎖または分枝トリコセン酸、直鎖また
は分枝テトラコセン酸等の不飽和脂肪酸;及びこれらの
混合物等が挙げられる。この中でも、より防錆性に優れ
る点から、炭素数14〜20の脂肪酸がより好ましい。
また、二塩基酸としては、具体的には例えば、エタン二
酸(シュウ酸)、直鎖状または分岐状のプロパン二酸
(マロン酸を含む)、直鎖状または分岐状のブタン二酸
(コハク酸を含む)、直鎖状または分岐状のペンタン二
酸(グルタル酸を含む)、直鎖状または分岐状のヘキサ
ン二酸(アジピン酸を含む)、直鎖状または分岐状のヘ
プタン二酸(ピメリン酸を含む)、直鎖状または分岐状
のオクタン二酸(スベリン酸を含む)、直鎖状または分
岐状のノナン二酸(アゼライン酸を含む)、直鎖状また
は分岐状のデカン二酸(セバシン酸を含む)等が挙げら
れる。また、二塩基酸としては、これら列挙されたもの
の他に例えば、炭素数9〜24のアルキル基またはアル
ケニル基を有するアルキルコハク酸またはアルケニルコ
ハク酸等が挙げられる。また、二塩基酸の部分エステル
としては、上記した二塩基酸とアルコールとの部分エス
テルであり、ここでいう部分エステルとは、二塩基酸の
2つのカルボキシル基のうち一方のみがエステル化さ
れ、残りの一方はカルボキシル基のまま残っているエス
テルをいう。二塩基酸とのエステルに用いられるアルコ
ールは、その炭素数は特に制限されないが、好ましくは
炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアル
コールが用いられる。このようなアルコールとしては、
具体的には例えば、メタノール、エタノール、直鎖状ま
たは分岐状のプロパノール、直鎖状または分岐状のブタ
ノール、直鎖状または分岐状のペンタノール、直鎖状ま
たは分岐状のヘキサノール、直鎖状または分岐状のヘプ
タノール、直鎖状または分岐状のオクタノール、直鎖状
または分岐状のノナノール、直鎖状または分岐状のデカ
ノール、直鎖状または分岐状のウンデカノール、直鎖状
または分岐状のドデカノール、直鎖状または分岐状のト
リデカノール、直鎖状または分岐状のテトラデカノー
ル、直鎖状または分岐状のペンタデカノール、直鎖状ま
たは分岐状のヘキサデカノール、直鎖状または分岐状の
オクタデカノール、直鎖状または分岐状のノナデカノー
ル、直鎖状または分岐状のイコサノール、直鎖状または
分岐状のヘンイコサノール、直鎖状または分岐状のドコ
サノール、直鎖状または分岐状のトリコサノール、直鎖
状または分岐状のテトラコサノール等の直鎖状または分
岐状アルキル基を有する炭素数1〜24の一価アルコー
ルが挙げられる。
【0012】上記スルホン酸としては、具体的には例え
ば、平均分子量100〜1500、好ましくは200〜
700のアルキル芳香族化合物をスルホン化することに
よって得られるアルキル芳香族スルホン酸等が好適に用
いられる。ここでいうアルキル芳香族スルホン酸として
は、一般に鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物を
スルホン化したものや、ホワイトオイル製造時に副生す
る、いわゆるマホガニー酸等の石油スルホン酸や、例え
ば洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから
副生したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化す
ることにより得られる、直鎖状や分枝状のアルキル基を
有するアルキルベンゼンをスルホン化したものや、ある
いはジノニルナフタレン等のアルキルナフタレンをスル
ホン化したものなどの合成スルホン酸等が挙げられる。
【0013】上記酸性(亜)リン酸エステルとしては、
下記一般式(1)で表される酸性リン酸エステル(n=
1の場合)及び酸性亜リン酸エステル(n=0の場合)
等が挙げられる。 (一般式(1)において、R1及びR2は個別に水素また
は炭素数1〜24の炭化水素基を示すが、ただしR1
びR2が同時に水素である場合を除く。nは0または1
の整数を示す。) 上記式(1)において、炭化水素基としては、炭素数1
〜24の直鎖状または分枝状のアルキル基、炭素数3〜
24の直鎖状または分枝状のアルケニル基、炭素数5〜
13のシクロアルキル基またはアルキルシクロアルキル
基、炭素数6〜18のアリール基または直鎖状もしくは
分枝状のアルキルアリール基、炭素数7〜19のアリー
ルアルキル基等が挙げられる。上記式(1)で表される
酸性リン酸エステルの好ましい具体例を例示すれば、モ
ノブチルアシッドホスフェート、モノペンチルアシッド
ホスフェート、モノヘキシルアシッドホスフェート、モ
ノヘプチルアシッドホスフェート、モノオクチルアシッ
ドホスフェート、モノノニルアシッドホスフェート、モ
ノデシルアシッドホスフェート、モノウンデシルアシッ
ドホスフェート、モノドデシルアシッドホスフェート、
モノトリデシルアシッドホスフェート、モノテトラデシ
ルアシッドホスフェート、モノペンタデシルアシッドホ
スフェート、モノヘキサデシルアシッドホスフェート、
モノヘプタデシルアシッドホスフェート、モノオクタデ
シルアシッドホスフェート、モノオレイルアシッドホス
フェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジペンチル
アシッドホスフェート、ジヘキシルアシッドホスフェー
ト、ジヘプチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシ
ッドホスフェート、ジノニルアシッドホスフェート、ジ
デシルアシッドホスフェート、ジウンデシルアシッドホ
スフェート、ジドデシルアシッドホスフェート、ジトリ
デシルアシッドホスフェート、ジテトラデシルアシッド
ホスフェート、ジペンタデシルアシッドホスフェート、
ジヘキサデシルアシッドホスフェート、ジヘプタデシル
アシッドホスフェート、ジオクタデシルアシッドホスフ
ェート、ジオレイルアシッドホスフェート等が例示でき
る。同様にして、上記式(1)で表される酸性亜リン酸
エステルの好ましき具体例を例示すると、モノブチルハ
イドロジェンホスファイト、モノペンチルハイドロジェ
ンホスファイト、モノヘキシルハイドロジェンホスファ
イト、モノヘプチルハイドロジェンホスファイト、モノ
オクチルハイドロジェンホスファイト、モノノニルハイ
ドロジェンホスファイト、モノデシルハイドロジェンホ
スファイト、モノウンデシルハイドロジェンホスファイ
ト、モノドデシルハイドロジェンホスファイト、モノト
リデシルハイドロジェンホスファイト、モノテトラデシ
ルハイドロジェンホスファイト、モノペンタデシルハイ
ドロジェンホスファイト、モノヘキサデシルハイドロジ
ェンホスファイト、モノヘプタデシルハイドロジェンホ
スファイト、モノオクタデシルハイドロジェンホスファ
イト、モノオレイルハイドロジェンホスファイト、ジブ
チルハイドロジェンホスファイト、ジペンチルハイドロ
ジェンホスファイト、ジヘキシルハイドロジェンホスフ
ァイト、ジヘプチルハイドロジェンホスファイト、ジオ
クチルハイドロジェンホスファイト、ジノニルハイドロ
ジェンホスファイト、ジデシルハイドロジェンホスファ
イト、ジウンデシルハイドロジェンホスファイト、ジド
デシルハイドロジェンホスファイト、ジトリデシルハイ
ドロジェンホスファイト、ジテトラデシルハイドロジェ
ンホスファイト、ジペンタデシルハイドロジェンホスフ
ァイト、ジヘキサデシルハイドロジェンホスファイト、
ジヘプタデシルハイドロジェンホスファイト、ジオクタ
デシルハイドロジェンホスファイト、ジオレイルハイド
ロジェンホスファイト等が例示できる。
【0014】(B−1)成分は上記した有機酸のアミン
塩であるが、ここでいうアミンとしては、モノアミン、
ポリアミン、アルカノールアミン等が挙げられる。上記
モノアミンとしては、具体的には例えば、モノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロ
ピルアミン(全ての異性体を含む)、ジプロピルアミン
(全ての異性体を含む)、トリプロピルアミン(全ての
異性体を含む)、モノブチルアミン(全ての異性体を含
む)、ジブチルアミン(全ての異性体を含む)、トリブ
チルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンチルアミ
ン(全ての異性体を含む)、ジペンチルアミン(全ての
異性体を含む)、トリペンチルアミン(全ての異性体を
含む)、モノヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、
ジヘキシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプチ
ルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプチルアミン
(全ての異性体を含む)、モノオクチルアミン(全ての
異性体を含む)、ジオクチルアミン(全ての異性体を含
む)、モノノニルアミン(全ての異性体を含む)、モノ
デシルアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデシル
(全ての異性体を含む)、モノドデシルアミン(全ての
異性体を含む)、モノトリデシルアミン(全ての異性体
を含む)、モノテトラデシルアミン(全ての異性体を含
む)、モノペンタデシルアミン(全ての異性体を含
む)、モノヘキサデシルアミン(全ての異性体を含
む)、モノヘプタデシルアミン(全ての異性体を含
む)、モノオクタデシルアミン(全ての異性体を含
む)、モノノナデシルアミン(全ての異性体を含む)、
モノイコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘン
イコシルアミン(全ての異性体を含む)、モノドコシル
アミン(全ての異性体を含む)、モノトリコシルアミン
(全ての異性体を含む)、ジメチル(エチル)アミン、
ジメチル(プロピル)アミン(全ての異性体を含む)、
ジメチル(ブチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(ペンチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(ヘキシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(ヘプチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(オクチル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(ノニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(デシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチ
ル(ウンデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(ドデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(トリデシル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(テトラデシル)アミン(全ての異性体を含
む)、ジメチル(ペンタデシル)アミン(全ての異性体
を含む)、ジメチル(ヘキサデシル)アミン(全ての異
性体を含む)、ジメチル(ヘプタデシル)アミン(全て
の異性体を含む)、ジメチル(オクタデシル)アミン
(全ての異性体を含む)、ジメチル(ノナデシル)アミ
ン(全ての異性体を含む)、ジメチル(イコシル)アミ
ン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘンイコシル)
アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(トリコシ
ル)アミン(全ての異性体を含む)等のアルキルアミ
ン;モノビニルアミン、ジビニルアミン、トリビニルア
ミン、モノプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、
ジプロペニルアミン(全ての異性体を含む)、トリプロ
ペニルアミン(全ての異性体を含む)、モノブテニルア
ミン(全ての異性体を含む)、ジブテニルアミン(全て
の異性体を含む)、トリブテニルアミン(全ての異性体
を含む)、モノペンテニルアミン(全ての異性体を含
む)、ジペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、ト
リペンテニルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキ
セニルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキセニルア
ミン(全ての異性体を含む)、モノヘプテニルアミン
(全ての異性体を含む)、ジヘプテニルアミン(全ての
異性体を含む)、モノオクテニルアミン(全ての異性体
を含む)、ジオクテニルアミン(全ての異性体を含
む)、モノノネニルアミン(全ての異性体を含む)、モ
ノデセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノウンデ
セニル(全ての異性体を含む)、モノドデセニルアミン
(全ての異性体を含む)、モノトリデセニルアミン(全
ての異性体を含む)、モノテトラデセニルアミン(全て
の異性体を含む)、モノペンタデセニルアミン(全ての
異性体を含む)、モノヘキサデセニルアミン(全ての異
性体を含む)、モノヘプタデセニルアミン(全ての異性
体を含む)、モノオクタデセニルアミン(全ての異性体
を含む)、モノノナデセニルアミン(全ての異性体を含
む)、モノイコセニルアミン(全ての異性体を含む)、
モノヘンイコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モ
ノドコセニルアミン(全ての異性体を含む)、モノトリ
コセニルアミン(全ての異性体を含む)等のアルケニル
アミン;ジメチル(ビニル)アミン、ジメチル(プロペ
ニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ブテ
ニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ペン
テニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘ
キセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル
(ヘプテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチ
ル(オクテニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(ノネニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(デセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(ウンデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、
ジメチル(ドデセニル)アミン(全ての異性体を含
む)、ジメチル(トリデセニル)アミン(全ての異性体
を含む)、ジメチル(テトラデセニル)アミン(全ての
異性体を含む)、ジメチル(ペンタデセニル)アミン
(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘキサデセニル)
アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(ヘプタデセ
ニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル(オク
タデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメチル
(ノナデセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジメ
チル(イコセニル)アミン(全ての異性体を含む)、ジ
メチル(ヘンイコセニル)アミン(全ての異性体を含
む)、ジメチル(トリコセニル)アミン(全ての異性体
を含む)等のアルキル基及びアルケニル基を有するモノ
アミン;モノベンジルアミン、(1−フェニルチル)ア
ミン、(2−フェニルエチル)アミン(別名:モノフェ
ネチルアミン)、ジベンジルアミン、ビス(1−フェニ
エチル)アミン、ビス(2−フェニルエチレン)アミン
(別名:ジフェネチルアミン)等の芳香族置換アルキル
アミン;モノシクロペンチルアミン、ジシクロペンチル
アミン、トリシクロペンチルアミン、モノシクロヘキシ
ルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モノシクロヘプチ
ルアミン、ジシクロヘプチルアミン等の炭素数5〜16
のシクロアルキルアミン;ジメチル(シクロペンチル)
アミン、ジメチル(シクロヘキシル)アミン、ジメチル
(シクロヘプチル)アミン等のアルキル基及びシクロア
ルキル基を有するモノアミン;(メチルシクロペンチ
ル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチル
シクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、
(ジメチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体
を含む)、ビス(ジメチルシクロペンチル)アミン(全
ての置換異性体を含む)、(エチルシクロペンチル)ア
ミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(エチルシクロ
ペンチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチ
ルエチルシクロペンチル)アミン(全ての置換異性体を
含む)、ビス(メチルエチルシクロペンチル)アミン
(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロペンチ
ル)アミン(全ての置換異性体を含む)、(メチルシク
ロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス
(メチルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を
含む)、(ジメチルシクロヘキシル)アミン(全ての置
換異性体を含む)、ビス(ジメチルシクロヘキシル)ア
ミン(全ての置換異性体を含む)、(エチルシクロヘキ
シル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(エチ
ルシクロヘキシル)アミン(全ての置換異性体を含
む)、(メチルエチルシクロヘキシル)アミン(全ての
置換異性体を含む)、(ジエチルシクロヘキシル)アミ
ン(全ての置換異性体を含む)、(メチルシクロヘプチ
ル)アミン(全ての置換異性体を含む)、ビス(メチル
シクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体を含む)、
(ジメチルシクロヘプチル)アミン(全ての置換異性体
を含む)、(エチルシクロヘプチルアミン(全ての置換
異性体を含む)、(メチルエチルシクロヘプチル)アミ
ン(全ての置換異性体を含む)、(ジエチルシクロヘプ
チル)アミン(全ての置換異性体を含む)等のアルキル
シクロアルキルアミン;等が挙げられる。また、このモ
ノアミンには牛脂アミン等に代表されるような、油脂か
ら誘導されるモノアミンも含まれる。
【0015】上記ポリアミンとしては、具体的には例え
ば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
エチレンヘキサミン、プロピレンジアミン、ジプロピレ
ントリアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラプロ
ピレンペンタミン、ペンタプロピレンヘキサミン、ブチ
レンジアミン、ジブチレントリアミン、トリブチレンテ
トラミン、テトラブチレンペンタミン、ペンタブチレン
ヘキサミン等のアルキレンポリアミン;N−メチルエチ
レンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−プロ
ピルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ブ
チルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペ
ンチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−
ヘキシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N
−ヘプチルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、
N−オクチルエチレンジアミン(全ての異性体を含
む)、N−ノニルエチレンジアミン(全ての異性体を含
む)、N−デシルエチレンジアミン(全ての異性体を含
む)、N−ウンデシル(全ての異性体を含む)、N−ド
デシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−
トリデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、
N−テトラデシルエチレンジアミン(全ての異性体を含
む)、N−ペンタデシルエチレンジアミン(全ての異性
体を含む)、N−ヘキサデシルエチレンジアミン(全て
の異性体を含む)、N−ヘプタデシルエチレンジアミン
(全ての異性体を含む)、N−オクタデシルエチレンジ
アミン(全ての異性体を含む)、N−ノナデシルエチレ
ンジアミン(全ての異性体を含む)、N−イコシルエチ
レンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘンイコシ
ルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ドコ
シルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ト
リコシルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)等の
N−アルキルエチレンジアミン;N−ビニルエチレンジ
アミン、N−プロペニルエチレンジアミン(全ての異性
体を含む)、N−ブテニルエチレンジアミン(全ての異
性体を含む)、N−ペンテニルエチレンジアミン(全て
の異性体を含む)、N−ヘキセニルエチレンジアミン
(全ての異性体を含む)、N−ヘプテニルエチレンジア
ミン(全ての異性体を含む)、N−オクテニルエチレン
ジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノネニルエチレ
ンジアミン(全ての異性体を含む)、N−デセニルエチ
レンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ウンデセニ
ル(全ての異性体を含む)、N−ドデセニルエチレンジ
アミン(全ての異性体を含む)、N−トリデセニルエチ
レンジアミン(全ての異性体を含む)、N−テトラデセ
ニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ペ
ンタデセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含
む)、N−ヘキサデセニルエチレンジアミン(全ての異
性体を含む)、N−ヘプタデセニルエチレンジアミン
(全ての異性体を含む)、N−オクタデセニルエチレン
ジアミン(全ての異性体を含む)、N−ノナデセニルエ
チレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−イコセニ
ルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、N−ヘン
イコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含む)、
N−ドコセニルエチレンジアミン(全ての異性体を含
む)、N−トリコセニルエチレンジアミン(全ての異性
体を含む)等のN−アルケニルエチレンジアミン;N−
アルキルジエチレントリアミン、N−アルケニルジエチ
レントリアミン、N−アルキルトリエチレンテトラミ
ン、N−アルケニルトリエチレンテトラミン、N−アル
キルテトラエチレンペンタミン、N−アルケニルテトラ
エチレンペンタミン、N−アルキルペンタエチレンヘキ
サミン、N−アルケニルペンタエチレンヘキサミン、N
−アルキルプロピレンジアミン、N−アルケニルプロピ
レンジアミン、N−アルキルジプロピレントリアミン、
N−アルケニルジプロピレントリアミン、N−アルキル
トリプロピレンテトラミン、N−アルケニルトリプロピ
レンテトラミン、N−アルキルテトラプロピレンペンタ
ミン、N−アルケニルテトラプロピレンペンタミン、N
−アルキルペンタプロピレンヘキサミン、N−アルケニ
ルペンタプロピレンヘキサミン、N−アルキルブチレン
ジアミン、N−アルケニルブチレンジアミン、N−アル
キルジブチレントリアミン、N−アルケニルジブチレン
トリアミン、N−アルキルトリブチレンテトラミン、N
−アルケニルトリブチレンテトラミン、N−アルキルテ
トラブチレンペンタミン、N−アルケニルテトラブチレ
ンペンタミン、N−アルキルペンタブチレンヘキサミ
ン、N−アルケニルペンタブチレンヘキサミン等のN−
アルキルまたはN−アルケニルアルキレンポリアミン;
等が挙げられる。また、このポリアミンには牛脂ポリア
ミン等に代表されるような、油脂から誘導されるポリア
ミンも含まれる。
【0016】上記アルカノールアミンとしては、具体的
には例えば、モノメタノールアミン、ジメタノールアミ
ン、トリメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ(n−
プロパノール)アミン、ジ(n−プロパノール)アミ
ン、トリ(n−プロパノール)アミン、モノイソプロパ
ノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプ
ロパノールアミン、モノブタノールアミン(全ての異性
体を含む)、ジブタノールアミン(全ての異性体を含
む)、トリブタノールアミン(全ての異性体を含む)、
モノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジペ
ンタノールアミン(全ての異性体を含む)、トリペンタ
ノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサノー
ルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキサノールアミ
ン(全ての異性体を含む)、モノヘプタノールアミン
(全ての異性体を含む)、ジヘプタノールアミン(全て
の異性体を含む)、モノオクタノールアミン(全ての異
性体を含む)、モノノナノールアミン(全ての異性体を
含む)、モノデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノウンデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノドデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノトリデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノテトラデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノペンタデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノヘキサデカノールアミン(全ての異性体を含
む)、ジエチルモノエタノールアミン、ジエチルモノプ
ロパノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチルモ
ノブタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジエチル
モノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプ
ロピルモノエタノールアミン(全ての異性体を含む)、
ジプロピルモノプロパノールアミン(全ての異性体を含
む)、ジプロピルモノブタノールアミン(全ての異性体
を含む)、ジプロピルモノペンタノールアミン(全ての
異性体を含む)、ジブチルモノエタノールアミン(全て
の異性体を含む)、ジブチルモノプロパノールアミン
(全ての異性体を含む)、ジブチルモノブタノールアミ
ン(全ての異性体を含む)、ジブチルモノペンタノール
アミン(全ての異性体を含む)、モノエチルジエタノー
ルアミン、モノエチルジプロパノールアミン(全ての異
性体を含む)、モノエチルジブタノールアミン(全ての
異性体を含む)、モノエチルジペンタノールアミン(全
ての異性体を含む)、モノプロピルジエタノールアミン
(全ての異性体を含む)、モノプロピルジプロパノール
アミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジブタノ
ールアミン(全ての異性体を含む)、モノプロピルジペ
ンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチル
ジエタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノブチ
ルジプロパノールアミン(全ての異性体を含む)、モノ
ブチルジブタノールアミン(全ての異性体を含む)、モ
ノブチルジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)
等を挙げることができる。上記したアミンの中でも、熱
処理への影響が少ないことから、モノアミンが好まし
く、モノアミンの中でも特にアルキルアミン、アルキル
基及びアルケニル基を有するモノアミン、シクロアルキ
ルアミン、アルキル基及びシクロアルキル基を有するモ
ノアミン及びアルキルシクロアルキルアミンがより好ま
しい。また、耐ステイン性の点から、アミン分子中の合
計炭素数が3以上のアミンが好ましく、合計炭素数が5
以上のアミンがより好ましい。
【0017】本発明の(B−2)成分は、多価アルコー
ルの部分エステルであるが、ここでいう多価アルコール
としては、ジオール及び水酸基を3〜20個有するポリ
オール等が挙げられる。ここで、ジオールとしては、具
体的には例えば、エチレングリコール、1,3−プロパ
ンジオール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,2−ブタンジオール、2ーメチル−1,3
−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−
エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,
7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−
1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3
−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,
11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオー
ル等が挙げられる。また、ポリオールとしては、具体的
には例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールブタン、ジ−(トリメチロール
プロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペン
タエリスリトール、ジ−(ペンタエリスリトール)、ト
リ−(ペンタエリスリトール)、グリセリン、ポリグリ
セリン(グリセリンの2〜20量体)、1,3,5ーペ
ンタントリオール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビ
トールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトー
ル、キシリトール、マンニトール等の多価アルコール、
キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グ
ルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、
ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトー
ス、トレハロース、シュクロース、ラフィノース、ゲン
チアノース、メレジトース等の糖類、ならびにこれらの
部分エーテル化物、及びメチルグルコシド(配糖体)等
が挙げられる。これら多価アルコールの中でも、防錆性
の点から、水酸基を3〜6個有するポリオールが好まし
く、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール、グリセ
リン、ソルビタン、ソルビトールがより好ましい。ま
た、エステルを構成する酸としては、炭素数10〜24
の脂肪酸等が挙げられる。このような脂肪酸としては、
具体的には例えば、直鎖または分枝デカン酸、直鎖また
は分枝ウンデカン酸、直鎖または分枝ドデカン酸、直鎖
または分枝トリデカン酸、直鎖または分枝テトラデカン
酸、直鎖または分枝ペンタデカン酸、直鎖または分枝ヘ
キサデカン酸、直鎖または分枝ヘプタデカン酸、直鎖ま
たは分枝オクタデカン酸、直鎖または分枝ノナデカン
酸、直鎖または分枝イコサン酸、直鎖または分枝ヘンイ
コサン酸、直鎖または分枝ドコサン酸等の飽和脂肪酸;
直鎖または分枝デセン酸、直鎖または分枝ウンデセン
酸、直鎖または分枝ドデセン酸、直鎖または分枝トリデ
セン酸、直鎖または分枝テトラデセン酸、直鎖または分
枝ペンタデセン酸、直鎖または分枝ヘキサデセン酸、直
鎖または分枝ヘプタデセン酸、直鎖または分枝オクタデ
セン酸、直鎖または分枝ノナデセン酸、直鎖または分枝
イコセン酸、直鎖または分枝ヘンイコセン酸、直鎖また
は分枝ドコセン酸等の不飽和脂肪酸;等が挙げられる。
本発明の(B−2)成分でいう部分エステルとは、多価
アルコールの1個以上の水酸基がエステル化されずに残
存するものをいう。
【0018】本発明の(B)成分としては、上記したも
のの中から選ばれる単一の構造を有するさび止め添加剤
を単独で用いても良く、2種以上の異なる構造を有する
さび止め添加剤を併用して用いても良い。また、より防
錆性を向上させることができる点から、(B−1)成分
と(B−2)成分を併用して用いた場合および(B−
1)成分のうちカルボン酸のアミン塩とスルホン酸のア
ミン塩を併用した場合が好ましい。この場合、(B−
1)成分及び(B−2)成分としては、それぞれ単一の
構造を有するさび止め添加剤を単独で用いても良く、2
種以上の異なる構造を有するさび止め添加剤を併用して
用いてもよいことは言うまでもない。本発明のさび止め
油組成物において、上記(B)成分の含有量(合計量)
は組成物全量基準で、1〜20質量%であることが必要
である。含有量が1質量%未満である場合には、防錆性
が低下し好ましくない。その下限値は、より防錆性を高
めることができることから、2質量%以上であることが
好ましく、4質量%以上であることがより好ましい。ま
た、20質量%を越える場合には、熱処理への影響が大
きくなる恐れがあり好ましくない。同様の点から、上限
値は、15質量%以下であることが好ましい。
【0019】本発明において、上記(A)成分及び
(B)成分をそれぞれ所定量含有していれば、防錆性に
優れかつ熱処理への悪影響を最小限に抑えたさび止め油
組成物が得られるが、さらにその酸化防止性能を向上さ
せるために、 (C)フェノール系またはアミン系酸化防止剤 を含有させることができる。上記フェノール系酸化防止
剤としては、具体的には例えば、2,6−ジ−tert−ブ
チル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビス(2,
6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス
(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−
チオビス(6−tert−ブチル−o−クレゾール)等が挙
げられる。また、アミン系酸化防止剤としては、具体的
には例えば、フェニルナフチルアミン、アルキルフェニ
ルナフチルアミン、p,p−ジアルキルジフェニルアミ
ン等が挙げられる。(C)成分を含有させる場合、上記
の中から選ばれる単一の構造を有する酸化防止剤を単独
で用いても良く、2種以上の異なる構造を有する酸化防
止剤を併用して用いても良い。本発明のさび止め油組成
物において、(C)成分を含有させる場合の含有量(合
計量)は組成物全量基準で、0.01〜5質量%である
ことが好ましい。含有量が0.01質量%未満である場
合には効果が得られず好ましくない。十分な酸化防止性
を得るためには、下限値は、0.05質量%以上である
ことが好ましく、0.1質量%以上であることがより好
ましい。また、5質量%を越えてもそれ以上の効果が得
られないことから好ましくない。コストと性能のバラン
スの点から、上限値は、2質量%以下であることが好ま
しく、1質量%以下であることがより好ましい。
【0020】また、本発明のさび止め油組成物は、その
腐食防止性能を向上させるために、下記の中から選ばれ
る(D)腐食防止剤を含有させることができる。 (D−1)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体 (D−2)チアジアゾール (D−3)ベンゾチアゾール ここでいう(D−1)成分のベンゾトリアゾールとして
は、下記の一般式(2)で表される化合物等が挙げられ
る。
【化1】 また(D−1)成分のベンゾトリアゾール誘導体として
は、具体的には例えば、下記の一般式(3)で表される
アルキルベンゾトリアゾールや、一般式(4)で表され
る(アルキル)アミノアルキルベンゾトリアゾール等が
挙げられる。
【化2】
【化3】 上記(3)式中、R3は炭素数1〜4の直鎖状または分
枝状のアルキル基を、好ましくはメチル基またはエチル
基を示し、またcは1〜3、好ましくは1または2の数
を示している。また上記(4)式中、R4は炭素数1〜
4の直鎖状または分枝状のアルキル基を、好ましくはメ
チル基またはエチル基を示し、R5はメチレン基または
エチレン基を示し、R6及びR7は別個に水素原子または
炭素数1〜18の直鎖状または分枝状のアルキル基、好
ましくは炭素数1〜12の直鎖状または分枝状のアルキ
ル基を示し、またdは0〜3、好ましくは0または1の
数を示している。上記(D−2)成分のチアジアゾール
としては、具体的には例えば、下記の一般式(5)で表
されるチアジアゾール化合物等が挙げられる。
【化4】 上記(5)式中、R8は、炭素数1〜30、好ましくは
6〜24の、直鎖状または分枝状のアルキル基を示し、
9は、水素または炭素数1〜30の直鎖状または分枝
状のアルキル基、好ましくは水素または炭素数1〜24
の直鎖状または分枝状のアルキル基をそれぞれ示し、a
及びbは別個に、1〜3、好ましくは1または2の数を
示している。上記(D−3)成分のベンゾチアゾールと
しては、下記の一般式(6)で表される化合物等が挙げ
られる。
【化5】 上記(6)式中、R10は炭素数1〜4の直鎖状または分
枝状のアルキル基、好ましくはメチル基またはエチル基
を示し、R11は炭素数1〜30、好ましくは6〜24
の、直鎖状または分枝状のアルキル基を示し、またeは
0〜3、好ましくは0または1の数を示し、fは1〜
3、好ましくは1または2の数を示している。(D)成
分を含有させる場合、上記の中から選ばれる単一の構造
を有する腐食防止剤を単独で用いても良く、2種以上の
異なる構造を有する腐食防止剤を併用して用いても良
い。本発明のさび止め油組成物において、(D)成分を
含有させる場合の含有量(合計量)は、組成物全量基準
で、0.001〜5質量%であることが好ましい。含有
量が0.001質量%未満である場合には効果が得られ
ず好ましくない。5質量%を越える場合には、熱処理に
悪影響を及ぼす可能性がある。含有量は2質量%以下で
あることが好ましく、1質量%以下であることがより好
ましい。
【0021】従って、本発明のさび止め油組成物は、4
0℃での動粘度が1.5〜50mm 2/sであり、金属
元素の総含有量が0.1%未満であるさび止め油組成物
であって、組成物全量基準で(A)鉱油及び/または合
成油の中から選ばれる少なくとも1種の基油を50〜9
9質量%含有すると共に、(B)(B−1)有機酸のア
ミン塩及び(B−2)多価アルコールの部分エステルの
中から選ばれる少なくとも1種のさび止め添加剤を1〜
20重量%含有してなるものである。また、本発明のさ
び止め油組成物は、上記(A)及び(B)成分に加えて
(C)フェノール系及び/またはアミン系酸化防止剤の
中から選ばれる少なくとも1種の酸化防止剤を組成物全
量基準で0.01〜5質量%含有してなることが好まし
い。また、本発明のさび止め油組成物は、上記(A)及
び(B)成分に加えて(D)成分として下記の中から選
ばれる少なくとも1種の腐食防止剤を組成物全量基準で
0.001〜5質量%含有してなることが好ましい。 (D−1)ベンゾトリアゾールまたはその誘導体 (D−2)チアジアゾール (D−3)ベンゾチアゾール また、本発明のさび止め油組成物は、上記(A)、
(B)、(C)及び(D)成分をそれぞれ上記規定量含
有してなることが好ましい。
【0022】また、本発明のさび止め油組成物には、そ
の性能をさらに高める目的で他の公知の添加剤を単独
で、または数種類組み合わせて添加することができる。
これら添加剤としては、具体的には例えば、トリクレジ
ルフォスフェート等のリン酸エステル、豚脂等の油脂、
脂肪酸等に代表される潤滑性向上剤;ジエチレングリコ
ールモノアルキルエーテル等の湿潤剤;アクリルポリマ
ー、パラフィンワックス、マイクロワックス、スラック
ワックス、ポリオレフィンワックス等の造膜剤;上記
(B)成分以外のさび止め添加剤;メチルシリコーン、
フルオロシリコーン、ポリアクリレート等の消泡剤;等
が挙げられ、これらを単独で使用してもよく、また2種
類以上組み合わせて使用してもよい。これら公知の添加
剤を併用する場合の含有量は任意であるが、通常、これ
ら公知の添加剤の合計含有量が組成物全量基準で10質
量%以下となるような量を添加するのが望ましい。な
お、本発明のさび止め油組成物を熱処理に供される金属
部品用として用いる場合には、上記添加剤を選定するに
あたっては当然のことながら、該処理に影響を及ぼさな
いような添加剤を選ばなければならない。
【0023】本発明のさび止め油組成物は、金属製部品
に対するさび止め性に優れるばかりでなく、炭化水素系
溶剤による脱脂をせずに熱処理に供しても、不具合を招
くことがないという優れた性能を発揮する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例と比較例により
更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何
ら限定されるものではない。実施例1〜7及び比較例1〜3 表1の各例に示すような組成を有する各種の本発明に係
るさび止め油組成物及び比較例1〜3に示すような比較
のための配管加工用潤滑油組成物をそれぞれ調製した。
各組成物の調製に用いた成分は、以下のとおりである。 (A)基油 A1:鉱油(40℃の動粘度が2mm2/s) A2:鉱油(40℃の動粘度が22mm2/s) A3:ハードタイプアルキルベンゼン(40℃での動粘
度22mm2/s) (B)さび止め添加剤 B1:トリメチロールプロパンモノオレート B2:ソルビタンモノオレート B3:アルキルベンゼンスルホン酸(アルキル基の平均
炭素数20)のジメチルドデシルアミン塩 B4:牛脂から得られる脂肪酸(平均炭素数18)のジ
メチルドデシルアミン塩 B5:牛脂から得られる脂肪酸(平均炭素数18)のエ
チルアミン塩 (C)酸化防止剤 C1:DBPC C2:フェニルナフチルアミン (D)腐食防止剤 D1:ベンゾトリアゾール D2:下記式(7)で表されるベンゾトリアゾール誘導
【化6】 式(7)中、R4はプロピル基、R5はメチレン基、R6
及びR7はメチル基をそれぞれ示し、dは1を示す。 (E)その他の成分 E1:アルキルスルホン酸バリウム塩 E2:酸化パラフィン(全酸価10mgKOH/g)の
バリウム塩
【0025】次に調製した各実施例1〜7及び比較例1
〜3の組成物について、それぞれ下記の性能評価試験を
行った。その結果を表1に示した。 [さび止め性試験]JIS K2246「さび止め油」
に規定された湿潤試験で錆が発生するまでの時間を用い
て評価した。ただし評価は3日間ごとに行った。 [熱処理への影響試験]下記に示す条件で熱処理を行
い、部品の外観を観察した。 (熱処理条件) 1)窒素雰囲気下 500℃で1時間加熱 2)880℃で30分間加熱 3)焼入油(40℃の動粘度が43mm2/sec)中で焼入処理(油温
90℃,焼入時間10分間) (評価) 1:激しいしみあり 2:明瞭なしみあり 3:僅かにしみあり 4:ほとんどしみなし
【0026】
【表1】
【0027】これらの結果から明らかな通り、本発明に
係る実施例1〜7のさび止め油組成物は、いずれもさび
止め性に優れると共に、熱処理後の部品の外観が良好で
あった。これに対して、(B)成分の含有量が規定値未
満の比較例1の組成物はさび止め性が劣った。また、
(B)成分の含有量が規定値を越える比較例2の組成物
及び(B)成分を含まないと共に金属元素の総含有量が
規定値を越える比較例3の組成物は、熱処理後の部品に
明瞭なしみまたは激しいしみが認められた。
【0028】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、さび止め
性に優れると共に、炭化水素系溶剤による脱脂をせずと
も熱処理への悪影響を最小限に抑えられるさび止め油組
成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 幸雄 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 長谷川 修 新潟県柏崎市日石町1丁目 日本石油加工 株式会社内 Fターム(参考) 4H104 BB15C BB18C BB35C BE02C BE04C BE06C BE07C BE36C BG06C BH02C BH03C DA02A EA02Z EA21Z EB02 LA06 PA50

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃での動粘度が1.5〜50mm2
    /sであり、金属元素の総含有量が0.1%未満である
    さび止め油組成物であって、組成物全量基準で(A)鉱
    油及び/または合成油の中から選ばれる少なくとも1種
    の基油を50〜99質量%含有すると共に、(B)(B
    −1)有機酸のアミン塩及び(B−2)多価アルコール
    の部分エステルの中から選ばれる少なくとも1種のさび
    止め添加剤を1〜20重量%含有してなるさび止め油組
    成物。
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