JPH08143889A - 冷間圧延油組成物 - Google Patents

冷間圧延油組成物

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JPH08143889A
JPH08143889A JP31261294A JP31261294A JPH08143889A JP H08143889 A JPH08143889 A JP H08143889A JP 31261294 A JP31261294 A JP 31261294A JP 31261294 A JP31261294 A JP 31261294A JP H08143889 A JPH08143889 A JP H08143889A
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秀雄 横田
Junichi Shibata
潤一 柴田
Yoshitaka Natsume
芳孝 夏目
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難圧延材の圧延加工に適した冷間圧延油組成
物の提供。 【構成】 多価アルコールと炭素数6以上の脂肪酸との
エステルと、炭素数6以上の脂肪酸のアルカリ金属塩ま
たはアミン塩と、1分子中のオキシエチレン基とオキシ
プロピレン基のモル比が特定な範囲にあるポリ(オキシ
エチレン・オキシプロピレン)グリコールまたはポリ
(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリコールモノ
アルキルエーテルと、水を含有する冷間圧延油組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷間圧延油に関し、詳し
くは難圧延材を圧延する際に特に有用な冷間圧延油組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐熱ステンレススチールや金属チタン等
で代表される難圧延材を圧延するに際しては、高い潤滑
性と冷却性を備えた圧延油が必要である。従来、この圧
延油には鉱油を単独で用いるか、あるいは鉱油に油性剤
として例えば炭素数12〜18の脂肪酸エステル等を添
加してたものを使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする問題】圧延材は一般に圧延加
工を施すことで次第に硬化する性質があって、難圧延材
もその例外でない。このため、難圧延材を目標厚に圧延
加工する場合には、材料の焼鈍と圧延加工を繰り返し行
わなければならない。一方、近年の当業界では、できる
だけ速い圧延速度で、しかもできるだけ少ない圧延工程
数で、材料を所望の厚さに圧延したいとする要請があ
る。しかし、従来の圧延油を使用して難圧延材に圧延加
工を施していたのでは、この要請に充分応えることがで
きない。従って、本発明の目的は、難圧延材の圧延加工
に際して、材料の焼鈍回数や圧延工程数を、従来の圧延
油を使用した場合より減少させることできる冷間圧延油
組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る冷間圧延油
組成物は、組成物全量基準で、 (A)2〜10価の多価アルコールと炭素数6〜24の脂肪酸とのエステル、 0.1〜5.0重量% (B)炭素数6〜24の脂肪酸と、アルカリ金属および/または炭素数1〜15 のアミンとの塩、 0.1〜5.0重量% (C)40℃における動粘度が5.0〜200cSt であり、1分子中のオキシエ チレン基とオキシプロピレン基のモル比が30/70〜75/25である ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリコールおよび/またはポ リ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリコールモノアルキルエーテ ル、 10.0〜90.0重量% ならびに (D)水、 5.0〜89.8重量% を含有することを特徴とする。
【0005】本発明の(A)成分は、2〜10価の多価
アルコールと炭素数6〜24の脂肪酸とのエステルであ
って、当該エステルを構成する2〜10価の多価アルコ
ールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリ
コールの3〜10量体)、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロ
ピレングリコールの3〜10量体)、1,3−プロパン
ジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,2
−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジ
オール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタン
ジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコー
ル;グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜8
量体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグ
リセリンなど)、トリメチロールアルカン(トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロール
ブタンなど)およびこれらの2〜8量体、ペンタエリス
リトールおよびこれらの2〜4量体、1,2,4−ブタ
ントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,
2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタン
テトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトール
グリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシ
リトール、マンニトールなどの多価アルコール;キシロ
ース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコー
ス、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボ
ース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、ト
レハロース、シュクロースなどの糖類が挙げられる。こ
れらの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの
3〜10量体)、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレング
リコールの3〜10量体)、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トリ
メチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、トリメチロールブタンなど)およびこ
れらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,
3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサント
リオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビ
トール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、
アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニト
ールなどの2〜6価の多価アルコールが好ましい。そし
て、特に好ましい多価アルコールを例示すれば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン
などを挙げることができる。
【0006】上記エステルの一方の構成成分である炭素
数6〜24の脂肪酸は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸で
もよく、この種の脂肪酸としては、例えば、ヘキサン酸
(全ての異性体を含む)、ヘプタン酸(全ての異性体を
含む)、オクタン酸(全ての異性体を含む)、ノナン酸
(全ての異性体を含む)、デカン酸(全ての異性体を含
む)、ウンデカン酸(全ての異性体を含む)、ドデカン
酸(全ての異性体を含む)、トリデカン酸(全ての異性
体を含む)、テトラデカン酸(全ての異性体を含む)、
ペンタデカン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサデカン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデカン酸(全ての異
性体を含む)、オクタデカン酸(全ての異性体を含
む)、ノナデカン酸(全ての異性体を含む)、イコサン
酸(全ての異性体を含む)、ヘンイコサン酸(全ての異
性体を含む)、ドコサン酸(全ての異性体を含む)、ト
リコサン酸(全ての異性体を含む)、テトラコサン酸
(全ての異性体を含む)などの飽和脂肪酸;ヘキセン酸
(全ての異性体を含む)、ヘプテン酸(全ての異性体を
含む)、オクテン酸(全ての異性体を含む)、ノネン酸
(全ての異性体を含む)、デセン酸(全ての異性体を含
む)、ウンデセン酸(全ての異性体を含む)、ドデセン
酸(全ての異性体を含む)、トリデセン酸(全ての異性
体を含む)、テトラデセン酸(全ての異性体を含む)、
ペンタデセン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサデセン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデセン酸(全ての異
性体を含む)、オクタデセン酸(全ての異性体を含
む)、ノナデセン酸(全ての異性体を含む)、イコセン
酸(全ての異性体を含む)、ヘンイコセン酸(全ての異
性体を含む)、ドコセン酸(全ての異性体を含む)、ト
リコセン酸(全ての異性体を含む)、テトラコセン酸
(全ての異性体を含む)などの不飽和脂肪酸などが挙げ
られる。これらの中でも、デカン酸(全ての異性体を含
む)、ウンデカン酸(全ての異性体を含む)、ドデカン
酸(全ての異性体を含む)、トリデカン酸(全ての異性
体を含む)、テトラデカン酸(全ての異性体を含む)、
ペンタデカン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサデカン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデカン酸(全ての異
性体を含む)、オクタデカン酸(全ての異性体を含む)
などの炭素数10〜18の飽和脂肪酸;デセン酸(全て
の異性体を含む)、ウンデセン酸(全ての異性体を含
む)、ドデセン酸(全ての異性体を含む)、トリデセン
酸(全ての異性体を含む)、テトラデセン酸(全ての異
性体を含む)、ペンタデセン酸(全ての異性体を含
む)、ヘキサデセン酸(全ての異性体を含む)、ヘプタ
デセン酸(全ての異性体を含む)、オクタデセン酸(全
ての異性体を含む)などの炭素数10〜18の不飽和脂
肪酸などが好ましく、特に直鎖状の脂肪酸が好ましい。
本発明の(A)成分であるエステルを構成するところ
の、最も好ましい脂肪酸は、炭素数12〜18のn−ド
デカン酸(ラウリン酸)、n−トリデカン酸、n−テト
ラデカン酸(ミリスチン酸)、n−ペンタデカン酸、n
−ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、n−ヘプタデカン
酸、n−オクタデカン酸(ステアリン酸)、n−ドデセ
ン酸、n−トリデセン酸、n−テトラデセン酸、n−ペ
ンタデセン酸、n−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン
酸、n−オクタデセン酸(オレイン酸)などである。
【0007】本発明の(A)成分は、多価アルコールの
水酸基全てがエステル結合を形成したエステルであって
も、水酸基の一部が残ったエステルであってもよく、従
って両者の混合物であっても差し支えない。また、本発
明の(A)成分は、1種の多価アルコールに1種の脂肪
酸が結合した構造のエステルであってもよく、また、1
種の多価アルコールに2種以上の混合脂肪酸が結合した
構造のエステルであってもよい。このような多価アルコ
ールと脂肪酸の組み合せとしては、2〜6価の多価アル
コールと、炭素数12〜18の直鎖飽和もしくは直鎖不
飽和脂肪酸の少なくとも1種以上との組み合せが好まし
い。具体的には、エチレングリコールとn−ドデカン
酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−ペン
タデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカン
酸、n−オクタデカン酸、n−ドデセン酸、n−トリデ
セン酸、n−テトラデセン酸、n−ペンタデセン酸、n
−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン酸およびn−オク
タデセン酸から選ばれる脂肪酸とのエステル(モノエス
テル、ジエステル);プロピレングリコールとn−ドデ
カン酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−
ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカ
ン酸、n−オクタデカン酸、n−ドデセン酸、n−トリ
デセン酸、n−テトラデセン酸、n−ペンタデセン酸、
n−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン酸およびn−オ
クタデセン酸から選ばれる脂肪酸とのエステル(モノエ
ステル、ジエステル);ネオペンチルグリコールとn−
ドデカン酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、
n−ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタ
デカン酸、n−オクタデカン酸、n−ドデセン酸、n−
トリデセン酸、n−テトラデセン酸、n−ペンタデセン
酸、n−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン酸およびn
−オクタデセン酸から選ばれる脂肪酸とのエステル(モ
ノエステル、ジエステル);グリセリンとn−ドデカン
酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−ペン
タデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカン
酸、n−オクタデカン酸、n−ドデセン酸、n−トリデ
セン酸、n−テトラデセン酸、n−ペンタデセン酸、n
−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン酸およびn−オク
タデセン酸から選ばれる脂肪酸とのエステル(モノエス
テル、ジエステル、トリエステル);トリメチロールエ
タンとn−ドデカン酸、n−トリデカン酸、n−テトラ
デカン酸、n−ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、
n−ヘプタデカン酸、n−オクタデカン酸、n−ドデセ
ン酸、n−トリデセン酸、n−テトラデセン酸、n−ペ
ンタデセン酸、n−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン
酸およびn−オクタデセン酸から選ばれる脂肪酸とのエ
ステル(モノエステル、ジエステル、トリエステル);
トリメチロールプロパンとn−ドデカン酸、n−トリデ
カン酸、n−テトラデカン酸、n−ペンタデカン酸、n
−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカン酸、n−オクタデ
カン酸、n−ドデセン酸、n−トリデセン酸、n−テト
ラデセン酸、n−ペンタデセン酸、n−ヘキサデセン
酸、n−ヘプタデセン酸およびn−オクタデセン酸から
選ばれる脂肪酸とのエステル(モノエステル、ジエステ
ル、トリエステル);ペンタエリスリトールとn−ドデ
カン酸、n−トリデカン酸、n−テトラデカン酸、n−
ペンタデカン酸、n−ヘキサデカン酸、n−ヘプタデカ
ン酸、n−オクタデカン酸、n−ドデセン酸、n−トリ
デセン酸、n−テトラデセン酸、n−ペンタデセン酸、
n−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン酸およびn−オ
クタデセン酸から選ばれる脂肪酸とのエステル(モノエ
ステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステ
ル);ソルビタンとn−ドデカン酸、n−トリデカン
酸、n−テトラデカン酸、n−ペンタデカン酸、n−ヘ
キサデカン酸、n−ヘプタデカン酸、n−オクタデカン
酸、n−ドデセン酸、n−トリデセン酸、n−テトラデ
セン酸、n−ペンタデセン酸、n−ヘキサデセン酸、n
−ヘプタデセン酸およびn−オクタデセン酸から選ばれ
る脂肪酸とのエステル(モノエステル、ジエステル、ト
リエステル、テトラエステル)などが挙げられる。な
お、上記でいうジエステル、トリエステル、テトラエス
テルでは、そのエステルの脂肪酸部分は、上記に列挙し
た脂肪酸の中から選ばれる1種のみの脂肪酸で構成され
ていてもよく、また、これら脂肪酸から選ばれる2種以
上の脂肪酸から構成されていてもよい。
【0008】本発明の(A)成分には、同一の構造を有
するエステルを単独で用いてもよく、また、構造の異な
る2種以上のエステルを用いてもよいが、何れの場合で
も圧延油組成物への配合量の下限は、組成物の全量基準
で、0.1重量%、好ましくは0.5重量%とし、配合
量の上限は5.0重量%、好ましくは3.0重量%とす
ることを可とする。(A)成分の配合量が下限値を下回
る場合は、圧延油としての性能が劣り、上限値を上回る
場合は、材料を圧延後焼鈍した際に圧延油が材料表面に
焼き付き、オイルステイン等の原因となるからである。
【0009】本発明の(B)成分は、炭素数6〜24の
脂肪酸とアルカリ金属および/または炭素数1〜15の
アミンとの塩であって、当該塩を構成する炭素数6〜2
4の脂肪酸は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよい。
従って、この種の脂肪酸には、例えば、ヘキサン酸(全
ての異性体を含む)、ヘプタン酸(全ての異性体を含
む)、オクタン酸(全ての異性体を含む)、ノナン酸
(全ての異性体を含む)、デカン酸(全ての異性体を含
む)、ウンデカン酸(全ての異性体を含む)、ドデカン
酸(全ての異性体を含む)、トリデカン酸(全ての異性
体を含む)、テトラデカン酸(全ての異性体を含む)、
ペンタデカン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサデカン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデカン酸(全ての異
性体を含む)、オクタデカン酸(全ての異性体を含
む)、ノナデカン酸(全ての異性体を含む)、イコサン
酸(全ての異性体を含む)、ヘンイコサン酸(全ての異
性体を含む)、ドコサン酸(全ての異性体を含む)、ト
リコサン酸(全ての異性体を含む)、テトラコサン酸
(全ての異性体を含む)などの飽和脂肪酸と、ヘキセン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプテン酸(全ての異性体
を含む)、オクテン酸(全ての異性体を含む)、ノネン
酸(全ての異性体を含む)、デセン酸(全ての異性体を
含む)、ウンデセン酸(全ての異性体を含む)、ドデセ
ン酸(全ての異性体を含む)、トリデセン酸(全ての異
性体を含む)、テトラデセン酸(全ての異性体を含
む)、ペンタデセン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサ
デセン酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデセン酸(全
ての異性体を含む)、オクタデセン酸(全ての異性体を
含む)、ノナデセン酸(全ての異性体を含む)、イコセ
ン酸(全ての異性体を含む)、ヘンイコセン酸(全ての
異性体を含む)、ドコセン酸(全ての異性体を含む)、
トリコセン酸(全ての異性体を含む)、テトラコセン酸
(全ての異性体を含む)などの不飽和脂肪酸が包含され
る。これらの中でも、デカン酸(全ての異性体を含
む)、ウンデカン酸(全ての異性体を含む)、ドデカン
酸(全ての異性体を含む)、トリデカン酸(全ての異性
体を含む)、テトラデカン酸(全ての異性体を含む)、
ペンタデカン酸(全ての異性体を含む)、ヘキサデカン
酸(全ての異性体を含む)、ヘプタデカン酸(全ての異
性体を含む)、オクタデカン酸(全ての異性体を含む)
などの炭素数10〜18の飽和脂肪酸、並びに、デセン
酸(全ての異性体を含む)、ウンデセン酸(全ての異性
体を含む)、ドデセン酸(全ての異性体を含む)、トリ
デセン酸(全ての異性体を含む)、テトラデセン酸(全
ての異性体を含む)、ペンタデセン酸(全ての異性体を
含む)、ヘキサデセン酸(全ての異性体を含む)、ヘプ
タデセン酸(全ての異性体を含む)、オクタデセン酸
(全ての異性体を含む)などの炭素数10〜18の不飽
和脂肪酸などが、特に直鎖状の飽和または不飽和脂肪酸
が好ましい。本発明の(B)成分を構成するところの、
最も好ましい脂肪酸は、炭素数12〜18のn−ドデカ
ン酸(ラウリン酸)、n−トリデカン酸、n−テトラデ
カン酸(ミリスチン酸)、n−ペンタデカン酸、n−ヘ
キサデカン酸(パルミチン酸)、n−ヘプタデカン酸、
n−オクタデカン酸(ステアリン酸)、n−ドデセン
酸、n−トリデセン酸、n−テトラデセン酸、n−ペン
タデセン酸、n−ヘキサデセン酸、n−ヘプタデセン
酸、n−オクタデセン酸(オレイン酸)などである。
【0010】(B)成分の塩基は、アルカリ金属および
/または炭素数1〜15のアミンであって、アルカリ金
属は、典型的には、ナトリウムまたはカリウムである。
炭素数1〜15のアミンとは、1分子中に1〜3個、好
ましくは1個の窒素原子を有するアルキルアミン類、ア
ルカノールアミン類、ポリアミン類、モルホリン類、ピ
リジン類等をいう。炭素数1〜15のアミンの具体例を
摘記すると、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、モノプロピルアミン(全ての異性体を
含む)、ジプロピルアミン(全ての異性体を含む)、ト
リプロピルアミン(全ての異性体を含む)、モノブチル
アミン(全ての異性体を含む)、ジブチルアミン(全て
の異性体を含む)、トリブチルアミン(全ての異性体を
含む)、モノペンチルアミン(全ての異性体を含む)、
ジペンチルアミン(全ての異性体を含む)、トリペンチ
ルアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキシルアミン
(全ての異性体を含む)、ジヘキシルアミン(全ての異
性体を含む)、モノヘプチルアミン(全ての異性体を含
む)、ジヘプチルアミン(全ての異性体を含む)、モノ
オクチルアミン(全ての異性体を含む)、モノノニルア
ミン(全ての異性体を含む)、モノデシルアミン(全て
の異性体を含む)、モノウンデシル(全ての異性体を含
む)、モノドデシルアミン(全ての異性体を含む)、ド
デシルジメチルアミン(全ての異性体を含む)、モノト
リデシルアミン(全ての異性体を含む)、モノテトラデ
シルアミン(全ての異性体を含む)、モノペンタデシル
アミン(全ての異性体を含む)などのアルキルアミン
類;モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリ
メタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールア
ミン(全ての異性体を含む)、ジプロパノールアミン
(全ての異性体を含む)、トリプロパノールアミン(全
ての異性体を含む)、モノブタノールアミン(全ての異
性体を含む)、ジブタノールアミン(全ての異性体を含
む)、トリブタノールアミン(全ての異性体を含む)、
モノペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、ジペ
ンタノールアミン(全ての異性体を含む)、トリペンタ
ノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘキサノー
ルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキサノールアミ
ン(全ての異性体を含む)、モノヘプタノールアミン
(全ての異性体を含む)、ジヘプタノールアミン(全て
の異性体を含む)、モノオクタノールアミン(全ての異
性体を含む)などのアルカノールアミン類;エチレンジ
アミン、N,N―ジメチルエチレンジアミン、N,N―
ジエチルエチレンジアミン、アミノエチルエタノールア
ミン、ジエチレントリアミンなどのポリアミン類;モル
ホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリンなどのモ
ルホリン類;ピリジン、メチルピリジン、エチルピリジ
ンなどのピリジン類などを挙げることができる。これら
の中でも、モノメタノールアミン、ジメタノールアミ
ン、トリメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパ
ノールアミン(全ての異性体を含む)、ジプロパノール
アミン(全ての異性体を含む)、トリプロパノールアミ
ン(全ての異性体を含む)、モノブタノールアミン(全
ての異性体を含む)、ジブタノールアミン(全ての異性
体を含む)、トリブタノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノペンタノールアミン(全ての異性体を含
む)、ジペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、
トリペンタノールアミン(全ての異性体を含む)、モノ
ヘキサノールアミン(全ての異性体を含む)、ジヘキサ
ノールアミン(全ての異性体を含む)、モノヘプタノー
ルアミン(全ての異性体を含む)、ジヘプタノールアミ
ン(全ての異性体を含む)、モノオクタノールアミン
(全ての異性体を含む)などのアルカノールアミン類が
好ましい。
【0011】そして上記アルカノールアミン類の中で
は、モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリ
メタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールア
ミン(全ての異性体を含む)、ジプロパノールアミン
(全ての異性体を含む)、トリプロパノールアミン(全
ての異性体を含む)、モノブタノールアミン(全ての異
性体を含む)、ジブタノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノペンタノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノヘキサノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノヘプタノールアミン(全ての異性体を含
む)、モノオクタノールアミン(全ての異性体を含む)
などの炭素数1〜10のアルカノールアミン類が好まし
く、特に、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、
ジイソパノールアミンなどの炭素数2〜6のアルカノー
ルアミンが好ましい。
【0012】なお、(B)成分として上記した脂肪酸と
アミンとの塩を使用する場合において、アミンがモノア
ミンである場合には、そのアミノ基は必ず塩形成に関与
しているが、ジアミン、トリアミンである場合には、こ
れに含まれる少なくとも一つのアミノ基が塩形成に関与
していれば充分である。また、アミンがジアミンまたは
トリアミンである場合には、塩形成に関与する脂肪酸が
異種の脂肪酸であっても差し支えない。本発明におい
て、より好ましい(B)成分は、上記した炭素数12〜
18の直鎖飽和または直鎖不飽和脂肪酸のアルカリ金属
塩と、当該脂肪酸のアルカノールアミン塩(アルカノー
ルの炭素数2〜6)であって、これを具体的に摘記すれ
ば、例えば、n−ドデカン酸ナトリウム塩、n−ドデカ
ン酸カリウム塩、n−ドデカン酸モノエタノールアミン
塩、n−ドデカン酸ジエタノールアミン塩、n−ドデカ
ン酸トリエタノールアミン塩、n−ドデカン酸モノイソ
プロパノールアミン塩、n−ドデカン酸ジイソプロパノ
ールアミン塩、n−トリデカン酸ナトリウム塩、n−ト
リデカン酸カリウム塩、n−トリデカン酸モノエタノー
ルアミン塩、n−トリデカン酸ジエタノールアミン塩、
n−トリデカン酸トリエタノールアミン塩、n−トリデ
カン酸モノイソプロパノールアミン塩、n−トリデカン
酸ジイソプロパノールアミン塩、n−テトラデカン酸ナ
トリウム塩、n−テトラデカン酸カリウム塩、n−テト
ラデカン酸モノエタノールアミン塩、n−テトラデカン
酸ジエタノールアミン塩、n−テトラデカン酸トリエタ
ノールアミン塩、n−テトラデカン酸モノイソプロパノ
ールアミン塩、n−テトラデカン酸ジイソプロパノール
アミン塩、n−ペンタデカン酸ナトリウム塩、n−ペン
タデカン酸カリウム塩、n−ペンタデカン酸モノエタノ
ールアミン塩、n−ペンタデカン酸ジエタノールアミン
塩、n−ペンタデカン酸トリエタノールアミン塩、n−
ペンタデカン酸モノイソプロパノールアミン塩、n−ペ
ンタデカン酸ジイソプロパノールアミン塩、n−ヘキサ
デカン酸ナトリウム塩、n−ヘキサデカン酸カリウム
塩、n−ヘキサデカン酸モノエタノールアミン塩、n−
ヘキサデカン酸ジエタノールアミン塩、n−ヘキサデカ
ン酸トリエタノールアミン塩、n−ヘキサデカン酸モノ
イソプロパノールアミン塩、n−ヘキサデカン酸ジイソ
プロパノールアミン塩、n−ヘプタデカン酸ナトリウム
塩、n−ヘプタデカン酸カリウム塩、n−ヘプタデカン
酸モノエタノールアミン塩、n−ヘプタデカン酸ジエタ
ノールアミン塩、n−ヘプタデカン酸トリエタノールア
ミン塩、n−ヘプタデカン酸モノイソプロパノールアミ
ン塩、n−ヘプタデカン酸ジイソプロパノールアミン
塩、n−オクタデカン酸ナトリウム塩、n−オクタデカ
ン酸カリウム塩、n−オクタデカン酸モノエタノールア
ミン塩、n−オクタデカン酸ジエタノールアミン塩、n
−オクタデカン酸トリエタノールアミン塩、n−オクタ
デカン酸モノイソプロパノールアミン塩、n−オクタデ
カン酸ジイソプロパノールアミン塩、n−ドデセン酸ナ
トリウム塩、n−ドデセン酸カリウム塩、n−ドデセン
酸モノエタノールアミン塩、n−ドデセン酸ジエタノー
ルアミン塩、n−ドデセン酸トリエタノールアミン塩、
n−ドデセン酸モノイソプロパノールアミン塩、n−ド
デセン酸ジイソプロパノールアミン塩、n−トリデセン
酸ナトリウム塩、n−トリデセン酸カリウム塩、n−ト
リデセン酸モノエタノールアミン塩、n−トリデセン酸
ジエタノールアミン塩、n−トリデセン酸トリエタノー
ルアミン塩、n−トリデセン酸モノイソプロパノールア
ミン塩、n−トリデセン酸ジイソプロパノールアミン
塩、n−テトラデセン酸ナトリウム塩、n−テトラデセ
ン酸カリウム塩、n−テトラデセン酸モノエタノールア
ミン塩、n−テトラデセン酸ジエタノールアミン塩、n
−テトラデセン酸トリエタノールアミン塩、n−テトラ
デセン酸モノイソプロパノールアミン塩、n−テトラデ
セン酸ジイソプロパノールアミン塩、n−ペンタデセン
酸ナトリウム塩、n−ペンタデセン酸カリウム塩、n−
ペンタデセン酸モノエタノールアミン塩、n−ペンタデ
セン酸ジエタノールアミン塩、n−ペンタデセン酸トリ
エタノールアミン塩、n−ペンタデセン酸モノイソプロ
パノールアミン塩、n−ペンタデセン酸ジイソプロパノ
ールアミン塩、n−ヘキサデセン酸ナトリウム塩、n−
ヘキサデセン酸カリウム塩、n−ヘキサデセン酸モノエ
タノールアミン塩、n−ヘキサデセン酸ジエタノールア
ミン塩、n−ヘキサデセン酸トリエタノールアミン塩、
n−ヘキサデセン酸モノイソプロパノールアミン塩、n
−ヘキサデセン酸ジイソプロパノールアミン塩、n−ヘ
プタデセン酸ナトリウム塩、n−ヘプタデセン酸カリウ
ム塩、n−ヘプタデセン酸モノエタノールアミン塩、n
−ヘプタデセン酸ジエタノールアミン塩、n−ヘプタデ
セン酸トリエタノールアミン塩、n−ヘプタデセン酸モ
ノイソプロパノールアミン塩、n−ヘプタデセン酸ジイ
ソプロパノールアミン塩、n−オクタデセン酸ナトリウ
ム塩、n−オクタデセン酸カリウム塩、n−オクタデセ
ン酸モノエタノールアミン塩、n−オクタデセン酸ジエ
タノールアミン塩、n−オクタデセン酸トリエタノール
アミン塩、n−オクタデセン酸モノイソプロパノールア
ミン塩、n−オクタデセン酸ジイソプロパノールアミン
塩などが挙げられる。
【0013】本発明の(B)成分には、上記した脂肪酸
アルカリ金属塩または脂肪酸アミン塩を、それぞれ単独
で使用できるほか、両者を混合して使用することもでき
る。そしてまた、脂肪酸またはアルカリ金属の種類の異
なる脂肪酸アルカリ金属塩同志を混合使用しても差し支
えなく、同様に、脂肪酸またはアミンの種類が異なる脂
肪酸アミン塩同志を混合使用しても差し支えない。しか
し、何れの場合でも圧延油組成物への(B)成分の配合
量は、組成物の全量基準で、0.1重量%、好ましくは
0.3重量%を下限とし、上限は5.0重量%、好まし
くは3.0重量%とすることを可とする。(B)成分の
配合量が下限値を下回る場合は、圧延油としての性能が
劣り、上限値を上回る場合は、材料を圧延後焼鈍した際
に圧延油が材料表面に焼き付き、オイルステイン等の原
因となるからである。
【0014】本発明における(C)成分は、40℃にお
ける動粘度が5.0〜200cSt 、好ましくは10.0
〜100cSt であるポリ(オキシエチレン・オキシプロ
ピレン)グリコールおよび/またはポリ(オキシエチレ
ン・オキシプロピレン)グリコールモノアルキルエーテ
ルである。(C)成分におけるオキシエチレン基とオキ
シプロピレン基とは、交互に、ランダムに、あるいはブ
ロック的に結合していてもよいが、ランダムに結合して
いることが好ましく、オキシエチレン基とオキシプロピ
レン基とのモル比は、30/70〜75/25、好まし
くは40/60〜60/40の範囲にある。オキシエチ
レン基がこの範囲よりも多い場合は、ヒートセパレート
の効果が小さく、本発明の組成物に圧延油としての充分
な性能を保持させることができず、一方、オキシプロピ
レン基がこの範囲よりも多い場合は、水との混和に支障
を来す。(C)成分としてポリ(オキシエチレン・オキ
シプロピレン)グリコールモノアルキルエーテルを使用
する場合、その末端アルキル基の炭素数は1〜12、好
ましくは1〜8がであることが好ましい。好ましい末端
アルキル基を例示すれば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-
ブチル基、tert- ブチル基、ペンチル基(すべての異性
体を含む)、ヘキシル基(すべての異性体を含む)、ヘ
プチル基(すべての異性体を含む)、オクチル基(すべ
ての異性体を含む)、ノニル基(すべての異性体を含
む)、デシル基(すべての異性体を含む)、ウンデシル
基(すべての異性体を含む)、ドデシル基(すべての異
性体を含む)などが挙げられる。これらの中でも、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert- ブチル基、ペ
ンチル基(すべての異性体を含む)、ヘキシル基(すべ
ての異性体を含む)、ヘプチル基(すべての異性体を含
む)、オクチル基(すべての異性体を含む)などの炭素
数1〜8のアルキル基が好ましく、特に、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基
などの炭素数1〜8の直鎖アルキル基が好ましい。
【0015】本発明の(C)成分には、ポリ(オキシエ
チレン・オキシプロピレン)グリコールまたはポリ(オ
キシエチレン・オキシプロピレン)グリコールモノアル
キルエーテルを、それぞれ単独で使用することができる
ほか、この両者を混合して用いることもできる。そし
て、単独使用の場合でも、混合使用の場合でも、個々の
ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリコール
またはポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリ
コールモノアルキルエーテルは、オキシエチレン基とオ
キシプロピレン基との結合の仕方および/またはモル比
や、末端アルキル基の種類が異なっていても差し支えな
い。しかし、(C)成分の配合量の下限は、組成物全量
基準で、10重量%、好ましくは20重量%であり、上
限は90重量%、好ましくは80重量%にある。(C)
成分の配合量が下限値を下回る場合は、組成物の潤滑性
能が低下し、一方、上限値を上回る場合は、組成物の冷
却性能が低下する。
【0016】本発明における(D)成分は水であって、
その配合量は組成物全量基準で、5.0重量%、好まし
くは20重量%を下限とし、89.8重量%、好ましく
は80重量%を上限とする。水の量が下限値を下回る場
合は、組成物の冷却性能が劣り、逆に上限値を上回る場
合は、組成物の圧延油としての性能が低下する。
【0017】本発明の冷間圧延油組成物は、O/Wエマ
ルション型、W/Oエマルション型、マイクロエマルシ
ョン型、ソリュブル型のいずれの形でも使用できるが、
マイクロエマルション型、ソリュブル型が特に好まし
い。また、本発明の冷間圧延油組成物には、必要に応じ
て公知の種々の添加剤を配合することができる。配合可
能な添加剤としては、例えば、脂肪酸、エステル、アル
コール等の油性剤;スルホン酸塩、リン酸およびリン酸
塩、ホウ素化合物等の錆止め剤;フェノール系、アミン
系、イオウ系、リン系、塩素系の酸化防止剤;ベンゾト
リアゾールなどの窒素化合物、イオウおよび窒素を含む
化合物などの腐食防止剤;フェノール系、ホルムアルデ
ヒド供与体化合物、サリチルアニリド系化合物等の防腐
剤;シリコーン油等の消泡剤などが挙げられ、これらは
単独、または2種以上組み合わせて添加することができ
る。1種または2種以上の任意添加剤を使用する場合、
それらの配合量の合計は、組成物全量基準で、通常5重
量%以下、好ましくは1重量%以下である。
【0018】本発明の組成物は、耐熱性ステンレス、チ
タンなどの難圧延材を圧延加工する際の圧延油として、
優れた適性を備えている。また、難圧延材以外の、銅、
銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼、ステン
レススチール、亜鉛その他各種の金属の圧延油として、
本発明の油組成物を使用することもできる。この外、本
発明の組成物は、切削油、研磨油、熱処理油、DI缶製
造用油剤等の金属加工油として用いることも可能であ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明の内
容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。下記の各成分を使用して表1
に示す通りの組成物を調製し、各組成物の圧延油として
の性能を評価した。結果を表1に示す。 (A)成分 a−1:ラウリン酸とエチレングリコールのジエステル (B)成分 b−1:ラウリン酸トリエタノールアミン塩 b−2:ラウリン酸ナトリウム塩 (C)成分 c−1:ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グ
リコールモノブチルエーテル(オキシエチレン基/オキ
シプロピレン基のモル比=50/50、40℃における
動粘度=19.3cSt ) c−2:ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グ
リコールモノブチルエーテル(オキシエチレン基/オキ
シプロピレン基のモル比=50/50、40℃における
動粘度=49.3cSt ) c−3:ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グ
リコールモノブチルエーテル(オキシエチレン基/オキ
シプロピレン基のモル比=50/50、40℃における
動粘度=78.2cSt ) c−4:ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グ
リコールモノブチルエーテル(オキシエチレン基/オキ
シプロピレン基のモル比=70/30、40℃における
動粘度=23.5cSt ) c−5:ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グ
リコール(オキシエチレン基/オキシプロピレン基のモ
ル比=50/50、40℃における動粘度=18.5cSt ) c−6:ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グ
リコールモノブチルエーテル(オキシエチレン基/オキ
シプロピレン基のモル比=90/10、40℃における
動粘度=22.0cSt ) (D)成分:水
【0020】各組成物の圧延油としての性能は、下記の
圧延条件で、被圧延材を所望の厚さまで圧延するに要し
た圧延加工回数で評価した。実験1では、被圧延材に幅
50mm、厚さ50μmの耐熱性ステンレススチール
(川鉄リバーライト)を使用し、これを厚さ20μmま
で圧延した。実験2では、幅50mm、厚さ150μm
のチタン(JIS No.TR270C)を使用し、こ
れを厚さ40μmまで圧延した。 圧延条件 ワークロール径:51mmφ ワークロール粗さ:Ra0.05μm 圧延速度:100m/min 圧延荷重:10tf 油供給方法:圧延ロールの手前で、ノズルを用いて被圧
延材および圧延ロールに組成物を噴射した。
【0021】 表1 組成(重量%) 圧延回数 A成分 B成分 C成分 D成分 実験1 実験2 実施例1 a−1 b−1 c−1 水 7回 9回 1.9% 0.6% 50 % 47.5% 実施例2 a−1 b−2 c−2 水 8回 9回 2.4% 0.8% 36% 60.8% 実施例3 a−1 b−1 c−3 水 9回 11回 2.5% 0.9% 33% 63.6% 実施例4 a−1 b−1 c−4 水 10回 12回 3.7% 0.6% 50% 47.5% 実施例5 a−1 b−1 c−5 水 9回 11回 1.9% 0.6% 50% 47.5% 比較例1 ─ b−1 c−1 水 15回 18回 ─ 0.6% 50% 49.4% 比較例2 a−1 ─ c−1 水 18回 20回 2.5% ─ 50% 47.5% 比較例3 a−1 b−1 − 水 18回 20回 2.4% 1.0% − 96.6% 比較例4 a−1 b−1 c−1 水 16回 19回 1.9% 0.6% 50% 47.5% 比較例5* − − − − 25回 22回 注)比較例5の組成物は、パラフィン系鉱油(40℃における動粘度=6.6cSt) 48重量%、ブチルステアレート(油性剤)40重量%およびラウリルアルコー ル(油性剤)12重量%からなる。
【0022】表1に示す評価結果から明らかな通り、本
発明に従う実施例1〜5の各組成物は、(A)成分を含
まない組成物(比較例1)、(B)成分を含まない組成
物(比較例2)、(C)成分を含まない組成物(比較例
3)、(C)成分のオキシエチレン基/オキシプロピレ
ン基のモル比が本発明で規定する範囲を逸脱する組成物
(比較例4)並びに従来の圧延油組成物(比較例5)に
比べて、難圧延材を圧延加工する際の潤滑油として優れ
た性能を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:24 (72)発明者 柴田 潤一 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 夏目 芳孝 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成物全量基準で (A)2〜10価の多価アルコールと炭素数6〜24の脂肪酸とのエステル、 0.1〜5.0重量% (B)炭素数6〜24の脂肪酸と、アルカリ金属および/または炭素数1〜15 のアミンとの塩、 0.1〜5.0重量% (C)40℃における動粘度が5.0〜200cSt であり、1分子中のオキシエ チレン基とオキシプロピレン基のモル比が30/70〜75/25である ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリコールおよび/またはポ リ(オキシエチレン・オキシプロピレン)グリコールモノアルキルエーテ ル、 10.0〜90.0重量% ならびに (D)水、 5.0〜89.8重量% を含有する冷間圧延油組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000265189A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Nippon Mitsubishi Oil Corp さび止め油組成物
JP2010043146A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Nippon Steel Corp 鋼板用冷間圧延油および冷間圧延方法
JP6355033B1 (ja) * 2017-08-22 2018-07-11 大同化学工業株式会社 水溶性熱処理剤組成物

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JP2010043146A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Nippon Steel Corp 鋼板用冷間圧延油および冷間圧延方法
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