JP4578925B2 - 冷間圧延油組成物及び冷間圧延方法 - Google Patents

冷間圧延油組成物及び冷間圧延方法 Download PDF

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Description

本発明は、ベリリウム銅合金の冷間圧延に使用される圧延油組成物及び冷間圧延方法に関する。
従来、金属又は合金を冷間圧延する際には、被圧延材とワークロールとの焼付きや被圧延材の表面の光沢ムラなどを防止し、良好な表面仕上げを実現することが重要であるが、その一方で、圧延速度を高くすること、及び、被圧延材を所定レベルまで圧下させるために必要なパスを少なくできること(すなわち、圧下率を高めること)が生産効率上望ましい。
そこで、冷間圧延工程においては、上記の点を考慮して、通常、被圧延材とワークロールとの接触面を潤滑する冷間圧延油が使用される。例えば、純銅あるいは銅−亜鉛合金などの銅系材料の冷間圧延の際には、被圧延材とワークロールとの焼付きを防止し、圧延効率及び表面仕上げを向上させる観点から、鉱油を基油とし、油性剤としてエステルが配合された冷間圧延油が好ましく使用されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特表2003−522282号公報
ところで、基盤、コネクターなどの電子部品の分野では、高強度、高導電性、耐疲労性、高温特性などの特性に優れる銅系材料として、ベリリウム銅合金が普及しつつある。
しかし、ベリリウム銅合金は、その冷間圧延工程において他の銅系材料と異なる挙動を示すため、従来の冷間圧延方法では十分な圧延性能を得ることができない。すなわち、上記特許文献1に記載されているようなエステル油性剤が配合された冷間圧延油は、他の銅系材料に対しては優れた潤滑性を示すが、ベリリウム銅合金に対しては十分な潤滑性を発揮することができない。特に、圧延条件が厳しい場合には、ベリリウム銅合金又はワークロールの表面の損傷、ベリリウム銅合金のワークロールへの凝着、油膜の破断による焼付き等が起こりやすく、その結果、比較的短時間で正常な圧延が行えなくなり、ワークロールの頻繁な交換又は研磨を強いられることとなる。このような理由から、ベリリウム銅合金の冷間圧延工程においては、圧延速度や圧下率を低くして、できるだけマイルドな圧延条件で冷間圧延を行っているのが実情であり、生産効率や製造コストなどの点で改善が望まれている。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ベリリウム銅合金を冷間圧延するに際し、ベリリウム銅合金又はワークロールの表面の損傷、ベリリウム銅合金のワークロールへの凝着、油膜の破断による焼付き等を十分に防止し、圧延後のベリリウム銅合金の品質の向上と生産効率の向上とを両立することが可能な冷間圧延油組成物及び冷間圧延方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、特定のヒドロキシ化合物とエステル化合物とをそれぞれ特定量含有せしめた冷間圧延油組成物を用いることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の冷間圧延油組成物は、ベリリウム銅合金の冷間圧延に使用される圧延油組成物であって、組成物全量を基準として、水酸基を有し且つエステル基を有さないヒドロキシ化合物0.1〜10質量%と、エステル化合物0.1〜70質量%と、当該ヒドロキシ化合物及び当該エステル化合物以外の合成油及び鉱油から選ばれる少なくとも1種の基油25〜99.8質量%とを含有することを特徴とする。
また、本発明の冷間圧延方法は、ベリリウム銅合金とワークロールとの接触部位に上記本発明の冷間圧延油組成物を供給して、ベリリウム銅合金を冷間圧延することを特徴とする。
このように、水酸基を有し且つエステル基を有さないヒドロキシ化合物とエステル化合物とをそれぞれ上記特定範囲内で所定の基油に含有せしめた本発明の冷間圧延油組成物を用いることによって、ベリリウム銅合金又はワークロールの表面の損傷、ベリリウム銅合金のワークロールへの凝着、油膜の破断による焼付き、更には圧延後のベリリウム銅合金の表面の光沢ムラを十分に防止することができる。従って本発明によれば、圧延後のベリリウム銅合金の品質の向上と生産効率の向上とを両立することが可能となる。
なお、本発明による上述の効果は、ベリリウム銅合金の場合は上記特定のヒドロキシ化合物を用いることが潤滑性の向上、特にベリリウム銅合金の凝着の防止に非常に有効であり、また、そのヒドロキシ化合物をエステル化合物と併用し且つそれぞれの含有量を上記範囲内とすることで非常に高水準の潤滑性向上効果を発揮できるという本発明者らの知見に基づくものである。かかる潤滑性向上効果は、他の銅系材料の場合はエステル化合物の方がヒドロキシ化合物よりも高い潤滑性を示すという一般的傾向からみて特異的なものである。また、ヒドロキシ化合物を用いることで圧延後のベリリウム銅合金の品質が向上するという本発明の効果は、一般的に耐食性に劣る銅系材料にはヒドロキシ化合物のような吸湿性の高い成分の使用は避けるのが望ましいとする従来の技術水準からみて、極めて予想外の効果と言える。
本発明においては、冷間圧延油組成物に含まれるヒドロキシ化合物が1価アルコールであり、エステル化合物がエステル基を1〜2個有するエステル化合物であることが好ましい。かかるヒドロキシ化合物とエステル化合物とを併用することにより、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果をより高水準で得ることができる。
本発明の冷間圧延油組成物及び冷間圧延方法によれば、ベリリウム銅合金を冷間圧延するに際し、ベリリウム銅合金又はワークロールの表面の損傷、ベリリウム銅合金のワークロールへの凝着、油膜の破断による焼付き等を十分に防止し、圧延後のベリリウム銅合金の品質の向上と生産効率の向上とを両立することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の冷間圧延油組成物は、組成物全量を基準として、(A)水酸基を有し且つエステル基を有さないヒドロキシ化合物(以下、場合により(A)成分という)0.1〜10質量%と、(B)エステル化合物(以下、場合により(B)成分という)0.1〜70質量%と、(C)ヒドロキシ化合物及びエステル化合物以外の合成油及び鉱油から選ばれる少なくとも1種の基油(以下、場合により(C)成分という)25〜99.8質量%とを含有する。
(A)成分としては、水酸基を有し且つエステル基を有さないヒドロキシ化合物であれば特に制限されないが、当該ヒドロキシ化合物が有する水酸基の数は、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果の点から、1〜10個が好ましく、1〜6個がより好ましく、1〜3個が更に好ましく、1〜2個が一層好ましく、1個が特に好ましい。
また、(A)成分が有する水酸基としては、脂肪族炭素原子に結合したアルコール性水酸基、芳香族炭素原子に結合したフェノール系水酸基、カルボキシル基(−COOH)等のいずれであってもよいが、潤滑性向上効果に優れる点から、アルコール性水酸基であることが好ましい。
本発明では、(A)成分として、以下に示すヒドロキシ化合物(A1)〜(A9)が好ましく使用される。
(A1)多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であって、数平均分子量が100以上1000未満であり水酸基を3〜6個有する化合物
(A2)(A1)の水酸基の一部がハイドロカルビルエーテル化された化合物
(A3)数平均分子量が100以上1000未満であるポリアルキレングリコールであって、ポリオキシアルキレン鎖の両末端に水酸基を有する化合物
(A4)(A3)の末端水酸基の一方がハイドロカルビルエーテル化された化合物
(A5)炭素数2〜20の2価アルコール
(A6)(A5)の水酸基の一方がハイドロカルビルエーテル化された化合物
(A7)炭素数3〜20の3価アルコール
(A8)(A7)の水酸基の一部がハイドロカルビルエーテル化された化合物
(A9)1価アルコール。
上記(A1)成分を構成する多価アルコールは、水酸基を3〜6個有する。このような多価アルコールとしては、具体的には例えば、グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜4量体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン)、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタンなど)及びこれらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、イジリトール、タリトール、ズルシトール、アリトールなどの多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュクロースなどの糖類を挙げることができるが、この中でもベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点からグリセリン、トリメチロールアルカン、ソルビトール等が好ましい。
また、(A1)成分を構成するアルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが用いられる。炭素数2〜6のアルキレンオキサイドとしては、具体的には例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン(α−ブチレンオキサイド)、2,3−エポキシブタン(β−ブチレンオキサイド)、1,2−エポキシ−1−メチルプロパン、1,2−エポキシヘプタン及び1,2−エポキシヘキサンが挙げられるが、この中でもベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点からエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が好ましく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドがより好ましい。
なお、2種以上のアルキレンオキサイドを用いた場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合していても、ブロック共重合していてもよい。また、水酸基を3〜6個有する多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加させる際は、全ての水酸基に付加させてもよいし、一部の水酸基のみに付加させてもよいが、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から全ての水酸基に付加させた付加物が好ましい。
さらに、本発明で用いる(A1)成分の数平均分子量は、100以上1000未満、好ましくは100以上800未満である。数平均分子量が100未満の付加物は、後述する(C)基油に対する溶解性が不十分となるため好ましくない。また、数平均分子量が1000以上の付加物は、冷間圧延後に被圧延材表面に残存し、焼鈍を行う場合にステインを生じる恐れがあり好ましくない。
本発明で用いる(A1)成分としては、水酸基を3〜6個有する多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加させる際に数平均分子量が100以上1000未満となるように反応させたものを用いてもよく、また、任意の方法で得られる水酸基を3〜6個有する多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物の混合物や市販されている水酸基を3〜6個有する多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物の混合物を、蒸留やクロマトグラフィーによって、数平均分子量が100以上1000未満となるように分離したものを用いてもよい。
(A1)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A2)成分は、上記(A1)成分が有する3〜6個の水酸基のうちの一部をハイドロカルビルエーテル化したものである。
なお、(A1)成分が多価アルコールの水酸基の一部にアルキレンオキサイドを付加させたものである場合、ハイドロカルビルエーテル化する水酸基は、多価アルコールが本来有している水酸基であってもよく、ポリオキシアルキレン鎖の末端水酸基であってもよい。
(A2)成分のハイドロカルビル基は、炭素数1〜24の炭化水素基であることが好ましい。炭素数1〜24の炭化水素基としては、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基、直鎖又は分枝のノニル基、直鎖又は分枝のデシル基、直鎖又は分枝のウンデシル基、直鎖又は分枝のドデシル基、直鎖又は分枝のトリデシル基、直鎖又は分枝のテトラデシル基、直鎖又は分枝のペンタデシル基、直鎖又は分枝のヘキサデシル基、直鎖又は分枝のヘプタデシル基、直鎖又は分枝のオクタデシル基、直鎖又は分枝のノナデシル基、直鎖又は分枝のイコシル基、直鎖又は分枝のヘンイコシル基、直鎖又は分枝のドコシル基、直鎖又は分枝のトリコシル基、直鎖又は分枝のテトラコシル基等の炭素数1〜24のアルキル基;ビニル基、直鎖又は分岐のプロペニル基、直鎖又は分枝のブテニル基、直鎖又は分枝のペンテニル基、直鎖又は分枝のヘキセニル基、直鎖又は分枝のヘプテニル基、直鎖又は分枝のオクテニル基、直鎖又は分枝のノネニル基、直鎖又は分枝のデセニル基、直鎖又は分枝のウンデセニル基、直鎖又は分枝のドデセニル基、直鎖又は分枝のトリデセニル基、直鎖又は分枝のテトラデセニル基、直鎖又は分枝のペンタデセニル基、直鎖又は分枝のヘキサデセニル基、直鎖又は分枝のヘプタデセニル基、直鎖又は分枝のオクタデセニル基、直鎖又は分枝のノナデセニル基、直鎖又は分枝のイコセニル基、直鎖又は分枝のヘンイコセニル基、直鎖又は分枝のドコセニル基、直鎖又は分枝のトリコセニル基、直鎖又は分枝のテトラコセニル基等の炭素数2〜24のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)等の炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基:トリル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)等の炭素数7〜18のアルキルアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体を含む)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体を含む)等の炭素数7〜12のアリールアルキル基が挙げられる。この中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜12の直鎖又は分岐のアルキル基及びオレイル基(オレイルアルコールから水酸基を除いた残基)がより好ましい。
(A2)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A3)成分は、数平均分子量が100以上1000未満であるポリアルキレングリコールであって、ポリオキシアルキレン鎖の両末端に水酸基を有する化合物である。かかるポリアルキレングリコールとしては、炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレンオキサイドを単独重合あるいは共重合したものが挙げられる。炭素数2〜6のアルキレンオキサイドとしては、具体的には例えば、(A1)成分の説明において例示された炭素数2〜6のアルキレンオキサイドが挙げられる。この中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が好ましく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドがより好ましい。なお、ポリアルキレングリコールが2種以上のアルキレンオキサイドにより構成される場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合であっても、ブロック共重合であってもよい。
(A3)成分としてのポリアルキレングリコールの数平均分子量は、上述の通り100以上1000未満であり、120以上700未満であることが好ましい。数平均分子量が100未満のポリアルキレングリコールは、後述する(C)基油への溶解性が不十分であり好ましくない。また、数平均分子量が1000以上のポリアルキレングリコールは、冷間圧延後の被圧延材表面に残存し、加工後の焼鈍時にステインを生じる恐れがあり好ましくない。
なお、(A3)成分としては、アルキレンオキサイドを重合させる際に数平均分子量が100以上1000未満となるように反応させたものを用いてもよいし、任意の方法で得られるポリアルキレングリコール混合物や市販されているポリアルキレングリコール混合物を、蒸留やクロマトによって、数平均分子量が100以上1000未満となるように分離したものを用いてもよい。
(A3)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A4)成分は、(A3)の末端水酸基の一方がハイドロカルビルエーテル化された化合物である。
ここで、(A4)成分のハイドロカルビル基は、炭素数1〜24の炭化水素基であることが好ましく、具体的には例えば(A2)の説明において例示された炭素数1〜24の炭化水素基が挙げられる。中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜12の直鎖又は分岐のアルキル基及びオレイル基(オレイルアルコールから水酸基を除いた残基)がより好ましい。
(A4)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A5)成分は、炭素数2〜20、好ましくは炭素数3〜18の2価アルコールである。ここでいう2価アルコールとは分子中にエーテル結合を有さないものを意味する。このような炭素数2〜20の2価アルコールとしては、具体的には例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2―ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,15−ヘプタデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,17−ヘプタデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,19−ノナデカンジオール、1,20−イコサデカンジオールが挙げられる。この中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールが好ましい。
(A5)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A6)成分は、(A5)成分が有する2個の水酸基のうちの一方がハイドロカルビルエーテル化された化合物である。
(A6)成分のハイドロカルビル基は、炭素数1〜24の炭化水素基であることが好ましく、具体的には例えば(A2)成分の説明において例示された炭素数1〜24の炭化水素基が挙げられる。中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜12の直鎖又は分岐のアルキル基及びオレイル基(オレイルアルコールから水酸基を除いた残基)がより好ましい。
(A6)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A7)成分は、炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜18の3価アルコールである。ここでいう3価アルコールとは分子中にエーテル結合を有さないものを意味する。このような炭素数3〜20の3価アルコールとしては、具体的には例えば、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,4−ヘキサントリオール、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3,4−ヘキサントリオール、1,3,5−ヘキサントリオール、1,3,6−ヘキサントリオール、1,4,5−ヘキサントリオール、1,2,7−ヘプタントリオール、1,2,8−オクタントリオール、1,2,9−ノナントリオール、1,2,10−デカントリオール、1,2,11−ウンデカントリオール、1,2,12−ドデカントリオール、1,2,13−トリデカントリオール、1,2,14−テトラデカントリオール、1,2,15−ペンタデカントリオール、1,2,16−ヘキサデカントリオール、1,2,17−ヘプタデカントリオール、1,2,18−オクタデカントリオール、1,2,19−ノナデカントリオール、1,2,20−イコサントリオール等が挙げられる。この中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、1,2,12−ドデカントリオール、1,2,13−トリデカントリオール、1,2,14−テトラデカントリオール、1,2,15−ペンタデカントリオール、1,2,16−ヘキサデカントリオール、1,2,17−ヘプタデカントリオール、1,2,18−オクタデカントリオールが好ましい。
(A7)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A8)成分は、(A7)成分の水酸基の一部がハイドロカルビルエーテル化された化合物である。すなわち、(A8)成分は1個又は2個の水酸基を有するヒドロキシ化合物であるが、2個の水酸基を有するヒドロキシ化合物であることがより好ましい。
(A8)成分のハイドロカルビルエーテル基は、炭素数1〜24の炭化水素基であることが好ましく、具体的には例えば(A2)成分の説明において例示された炭素数1〜24の炭化水素基が挙げられる。中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜12の直鎖又は分岐のアルキル基及びオレイル基(オレイルアルコールから水酸基を除いた残基)がより好ましい。
(A8)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
(A9)成分は、1価アルコールである。ここでいう1価アルコールとは分子中にエーテル結合を有さないものを意味する。かかる1価アルコールとしては、通常炭素数1〜24のものが用いられ、このようなアルコールとしては直鎖アルコール又は分岐アルコールのいずれであってもよく、また、飽和アルコール又は不飽和アルコールのいずれであってもよい。炭素数1〜24のアルコールのうち、飽和アルコールとしては、具体的には例えば、メタノール、エタノール、直鎖状又は分岐状のプロパノール、直鎖状又は分岐状のブタノール、直鎖状又は分岐状のオクタノール、直鎖状又は分岐状のノナノール、直鎖状又は分岐状のデカノール、直鎖状又は分岐状のウンデカノール、直鎖状又は分岐状のドデカノール、直鎖状又は分岐状のトリデカノール、直鎖状又は分岐状のテトラデカノール、直鎖状又は分岐状のペンタデカノール、直鎖状又は分岐状のヘキサデカノール、直鎖状又は分岐状のヘプタデカノール、直鎖状又は分岐状のオクタデカノール、直鎖状又は分岐状のノナデカノール、直鎖状又は分岐状のエイコサノール、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサノール、直鎖状又は分岐状のトリコサノール、直鎖状又は分岐状のテトラコサノールなどの飽和アルコール;エタノール、直鎖状又は分岐状のプロパノール、直鎖状又は分岐状のブタノール、直鎖状又は分岐状のオクタノール、直鎖状又は分岐状のノナノール、直鎖状又は分岐状のデカノール、直鎖状又は分岐状のウンデカノール、直鎖状又は分岐状のドデカノール、直鎖状又は分岐状のトリデカノール、直鎖状又は分岐状のテトラデカノール、直鎖状又は分岐状のペンタデカノール、直鎖状又は分岐状のヘキサデカノール、直鎖状又は分岐状のヘプタデカノール、直鎖状又は分岐状のオクタデカノール、直鎖状又は分岐状のノナデカノール、直鎖状又は分岐状のエイコサノール、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサノール、直鎖状又は分岐状のトリコサノール、直鎖状又は分岐状のテトラコサノール、及びこれらの混合物が挙げられる。また、不飽和アルコールとしては、例えば、上記飽和アルコールのアルキル基の代わりにアルケニル基を有する化合物(例えば、オクタデカノールに対応する不飽和アルコールとしてのオクタデセノール)などが挙げられる。この中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、炭素数12〜18の飽和アルコール及び炭素数12〜18の不飽和アルコールが好ましい。
(A9)成分としては、上記の化合物のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
本発明においては、(A)成分として、(A1)、(A2)、(A3)、(A4)、(A5)、(A6)、(A7)、(A8)及び(A9)成分から選ばれる1種を単独で用いてもよく、あるいは異なる構造を有する2種以上の含酸素化合物の混合物を用いてもよい。上記した(A1)〜(A9)成分の中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果により優れる点から、(A3)成分、(A5)成分、(A7)成分及び(A9)成分が好ましく、(A3)成分及び(A9)成分がより好ましく、(A9)成分が特に好ましい。
本発明の冷間圧延油組成物において、(A)成分の含有量は、組成物全量を基準として、0.1質量%以上であり、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上である。(A)成分の含有量が0.1質量%未満であると、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果が不十分となる。また、(A)成分の含有量は、組成物全量を基準として、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。(A)成分の含有量が10質量%を超えると、基油への溶解性が不十分となって本発明による効果を十分に発揮することができず、また、(A)成分の吸湿性に起因するベリリウム銅合金の腐食が起こりやすくなる。
本発明にかかる(B)成分は、エステル化合物である。かかるエステル化合物は特に制限されないが、エステル化合物が有するエステル基の数は、1〜10個が好ましく、1〜6個がより好ましく、1〜3個が更に好ましく、1〜2個が特に好ましい。
本発明では、(B)成分として、以下に示すエステル化合物(B1)〜(B3)が好ましく使用される。
(B1)上記ヒドロキシ化合物(A1)の水酸基の一部又は全部がハイドロカルビルエステル化された化合物
(B2)上記ヒドロキシ化合物(A3)の末端水酸基の一方又は双方がハイドロカルビルエステル化された化合物
(B3)分子中にポリオキシアルキレン鎖を有さないアルコールとカルボン酸とのエステル。
(B1)成分及び(B2)成分において、ヒドロキシ化合物(A1)及び(A3)の具体例及びその好ましい態様は、それぞれ(A)成分としてのヒドロキシ化合物(A1)及び(A3)の場合と同様である。また、ヒドロキシエステル化により導入されるハイドロカルビル基は、炭素数3〜24の炭化水素基であることが好ましく、具体的には上記(A1)の説明において例示された炭素数3〜24の炭化水素基が挙げられる。中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果に優れる点から、炭素数3〜18の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜12の直鎖又は分岐のアルキル基及びオレイル基(オレイルアルコールから水酸基を除いた残基)がより好ましい。
上記(B1)及び(B2)成分において、ハイドロカルビルエステル化に用いる酸としては、通常、カルボン酸が挙げられる。このカルボン酸としては、一塩基酸でも多塩基酸でもよいが、好ましくは一塩基酸が用いられる。
一塩基酸としては、炭素数3〜24の脂肪酸で、直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には例えば、直鎖状又は分岐状のプロパン酸、直鎖状又は分岐状のブタン酸、直鎖状又は分岐状のペンタン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン酸、直鎖状又は分岐状のオクタン酸、直鎖状又は分岐状のノナン酸、直鎖状又は分岐状のデカン酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン酸、直鎖状又は分岐状のドデカン酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のノナデカン酸、直鎖状又は分岐状のエイコサン酸、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサン酸、直鎖状又は分岐状のドコサン酸、直鎖状又は分岐状のトリコサン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコサン酸などの飽和脂肪酸;直鎖状又は分岐状のプロペン酸、直鎖状又は分岐状のブテン酸、直鎖状又は分岐状のペンテン酸、直鎖状又は分岐状のヘキセン酸、直鎖状又は分岐状のヘプテン酸、直鎖状又は分岐状のオクテン酸、直鎖状又は分岐状のノネン酸、直鎖状又は分岐状のデセン酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン酸、直鎖状又は分岐状のドデセン酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のノナデセン酸、直鎖状又は分岐状のエイコセン酸、直鎖状又は分岐状のヘンエイコセン酸、直鎖状又は分岐状のドコセン酸、直鎖状又は分岐状のトリコセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコセン酸などの不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、特に炭素数8〜20の飽和脂肪酸、又は炭素数8〜20の不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物が好ましい。
(B3)成分としてのエステル化合物を構成するアルコールは1価アルコールでも多価アルコールでもよい。また、当該エステル化合物を構成するカルボン酸は一塩基酸でも多塩基酸であってもよい。
1価アルコールとしては、通常炭素数1〜24のものが用いられ、このようなアルコールとしては直鎖のものでも分岐のものでもよい。炭素数1〜24のアルコールとしては、具体的には例えば、メタノール、エタノール、直鎖状又は分岐状のプロパノール、直鎖状又は分岐状のブタノール、直鎖状又は分岐状のオクタノール、直鎖状又は分岐状のノナノール、直鎖状又は分岐状のデカノール、直鎖状又は分岐状のウンデカノール、直鎖状又は分岐状のドデカノール、直鎖状又は分岐状のトリデカノール、直鎖状又は分岐状のテトラデカノール、直鎖状又は分岐状のペンタデカノール、直鎖状又は分岐状のヘキサデカノール、直鎖状又は分岐状のヘプタデカノール、直鎖状又は分岐状のオクタデカノール、直鎖状又は分岐状のノナデカノール、直鎖状又は分岐状のエイコサノール、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサノール、直鎖状又は分岐状のトリコサノール、直鎖状又は分岐状のテトラコサノール及びこれらの混合物が挙げられる。
多価アルコールとしては、通常2〜10価、好ましくは2〜6価のものが用いられる。2〜10価多価アルコールとしては、具体的には例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜15量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜15量体)、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜8量体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン)、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタンなど)及びこれらの2〜8量体、ペンタエリスリトール及びこれらの2〜4量体、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトールなどの多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、スクロースなどの糖類、及びこれらの混合物が挙げられる。
これらの中でも特に、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの3〜10量体)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの3〜10量体)、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トリメチロールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタンなど)及びこれらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトールなどの2〜6価の多価アルコール及びこれらの混合物等がより好ましい。さらに好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、及びこれらの混合物等である。
また、(B3)成分を構成する一塩基酸としては、通常炭素数3〜24の脂肪酸で、直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には例えば、プロパン酸、直鎖状又は分岐状のブタン酸、直鎖状又は分岐状のペンタン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン酸、直鎖状又は分岐状のオクタン酸、直鎖状又は分岐状のノナン酸、直鎖状又は分岐状のデカン酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン酸、直鎖状又は分岐状のドデカン酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデカン酸、直鎖状又は分岐状のノナデカン酸、直鎖状又は分岐状のエイコサン酸、直鎖状又は分岐状のヘンエイコサン酸、直鎖状又は分岐状のドコサン酸、直鎖状又は分岐状のトリコサン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコサン酸などの飽和脂肪酸;プロペン酸、直鎖状又は分岐状のブテン酸、直鎖状又は分岐状のペンテン酸、直鎖状又は分岐状のヘキセン酸、直鎖状又は分岐状のヘプテン酸、直鎖状又は分岐状のオクテン酸、直鎖状又は分岐状のノネン酸、直鎖状又は分岐状のデセン酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン酸、直鎖状又は分岐状のドデセン酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン酸、直鎖状又は分岐状のペンタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン酸、直鎖状又は分岐状のオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状又は分岐状のノナデセン酸、直鎖状又は分岐状のエイコセン酸、直鎖状又は分岐状のヘンエイコセン酸、直鎖状又は分岐状のドコセン酸、直鎖状又は分岐状のトリコセン酸、直鎖状又は分岐状のテトラコセン酸などの不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、特に炭素数8〜20の飽和脂肪酸、炭素数8〜20の不飽和脂肪酸、及びこれらの混合物が好ましい。
また、(B3)を構成する多塩基酸としては、炭素数2〜24(好ましくは炭素数2〜16)の二塩基酸及びトリメリット酸等が挙げられる。炭素数2〜24の二塩基酸としては、直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和のものでも不飽和のものでもよい。具体的には例えば、エタン二酸、プロパン二酸、直鎖状又は分岐状のブタン二酸、直鎖状又は分岐状のペンタン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサン二酸、直鎖状又は分岐状のオクタン二酸、直鎖状又は分岐状のノナン二酸、直鎖状又は分岐状のデカン二酸、直鎖状又は分岐状のウンデカン二酸、直鎖状又は分岐状のドデカン二酸、直鎖状又は分岐状のトリデカン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデカン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデカン二酸;直鎖状又は分岐状のヘキセン二酸、直鎖状又は分岐状のオクテン二酸、直鎖状又は分岐状のノネン二酸、直鎖状又は分岐状のデセン二酸、直鎖状又は分岐状のウンデセン二酸、直鎖状又は分岐状のドデセン二酸、直鎖状又は分岐状のトリデセン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラデセン二酸、直鎖状又は分岐状のペンタデセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサデセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘプタデセン二酸、直鎖状又は分岐状のオクタデセン二酸、直鎖状又は分岐状のノナデセン二酸、直鎖状又は分岐状のイコセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘンイコセン二酸、直鎖状又は分岐状のドコセン二酸、直鎖状又は分岐状のトリコセン二酸、直鎖状又は分岐状のテトラコセン二酸、直鎖状又は分岐状のペンタコセン二酸、直鎖状又は分岐状のヘキサコセン二酸;及びこれらの混合物が挙げられる。
(B3)成分におけるアルコールとカルボン酸の組合せは任意であり、例えば以下の(B3−1)〜(B3−7)に示す組合せのエステル化合物を用いることができる。
(B3−1)1価アルコールと一塩基酸とのエステル
(B3−2)多価アルコールと一塩基酸とのエステル
(B3−3)1価アルコールと多塩基酸とのエステル
(B3−4)多価アルコールと多塩基酸とのエステル
(B3−5)1価アルコール及び多価アルコールの混合物と多塩基酸との混合エステル
(B3−6)多価アルコールと一塩基酸及び多塩基酸の混合物との混合エステル
(B3−7)1価アルコール及び多価アルコールの混合物と一塩基酸及び多塩基酸の混合物との混合エステル。
なお、アルコール成分として多価アルコールを用いた場合、多価アルコール中の水酸基全てがエステル化された完全エステルを示す。また、カルボン酸成分として多塩基酸を用いた場合、多塩基酸中のカルボキシル基全てがエステル化された完全エステルでも良く、カルボキシル基の一部がエステル化されずカルボキシル基のままで残っている部分エステルであってもよい。
本発明で用いられるエステルとしては、上記した何れのものも使用可能であるが、この中でもより加工性に優れる点から、(B3−1)1価アルコールと一塩基酸とのエステルと、(B3−3)1価アルコールと多塩基酸とのエステルが好ましく、(B3−1)1価アルコールと一塩基酸とのエステルがより好ましく、(B3−1)1価アルコールと一塩基酸とのエステルと(B3−3)1価アルコールと多塩基酸とのエステルを併用することが最も好ましい。
本発明において好ましく用いられる(B3−1)1価アルコールと一塩基酸とのエステルの合計炭素数には特に制限はないが、当該エステルの合計炭素数は、7以上が好ましく、9以上がより好ましく、11以上が特に好ましい。また、当該エステルの合計炭素数は、26以下が好ましく、24以下がより好ましく、22以下が特に好ましい。また、当該アルコールを構成する1価アルコールの炭素数には特に制限はないが、1価アルコールの炭素数は、1〜10が好ましく、1〜8がより好ましく、1〜6がさらにより好ましく、1〜4が最も好ましい。更に、当該エステルを構成する一塩基酸の炭素数には特に制限はないが、一塩基酸の炭素数は、8〜22が好ましく、10〜20がより好ましく、12〜18が最も好ましい。エステルの合計炭素数、アルコールの炭素数及び一塩基酸の炭素数をそれぞれ前述のように設定することが好ましいのは、各上限値に関してはステインや腐食の発生を増大させる恐れが大きくなる点、冬季において流動性を失い扱いが困難になる恐れが大きくなる点及び圧延油への溶解性が低下して析出する恐れが大きくなる点を考慮したものであり、下限値に関しては圧延潤滑性能の点及び臭気による作業環境悪化の点を考慮したものである。
また、本発明において好ましく用いられる(B3−3)1価アルコールと多塩基酸とのエステルの形態は特に制限されないが、下記一般式(1)で表されるジエステル、又はトリメリット酸のエステルであることが好ましい。
−O−CO(CHCO−O−R (1)
(式中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数3〜10の炭化水素基を示し、nは4〜8を示す。)
上記一般式(1)において、R及びRで示される炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルシクロアルキル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基等が挙げられ、特にアルキル基が好ましい。このアルキル基には直鎖アルキル基又は分岐アルキル基が含まれ、直鎖アルキル基と分岐アルキル基が混在していてもよいが、分岐アルキル基が好ましい。R及びRで示されるアルキル基としては、具体的には例えば、直鎖又は分岐のプロピル基、直鎖又は分岐のブチル基、直鎖又は分岐のペンチル基、直鎖又は分岐のヘキシル基、直鎖又は分岐のヘプチル基、直鎖又は分岐のオクチル基、直鎖又は分岐のノニル基、直鎖又は分岐のデシル基等を挙げることができる。
及びRで示される炭化水素基の炭素数は3以上であることが好ましい。当該炭化水素基の炭素数が2以下の場合、本発明による十分な潤滑性向上効果が期待できなくなるおそれがあり、また、臭気により作業環境が悪化する傾向にある。また、R及びRで示される炭化水素基の炭素数は10以下であることが好ましい。当該炭化水素基の炭素数が11以上の場合、ステインや腐食の発生を増大させるおそれ、又は冬季において流動性を失い扱いが困難になる恐れが大きくなるおそれがあり、あるいは後述する(C)基油への溶解性が低下して析出しやすくなる傾向にある。
また、上記一般式(1)中のnは8以下であることが好ましい。nが9以上の場合、ステインや腐食の発生を増大させるおそれ、又は冬季において流動性を失い扱いが困難になる恐れがあり、あるいは後述する(C)基油への溶解性が低下して析出しやすくなる傾向にある。また、nは4以上であることが好ましい。nが3以下の場合、本発明による十分な潤滑性向上効果が期待できなくなるおそれがあり、また、臭気により作業環境が悪化する傾向にある。更に、原料の入手のしやすさ及び価格の点からは、nは4又は6であることが好ましい。
上記一般式(1)で表されるジエステルは任意の方法で得られるが、例えば炭素数6〜10(炭素数6から順に、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸)の直鎖飽和ジカルボン酸又はその誘導体と炭素数3〜10のアルコールとをエステル化させる方法などが例示される。
また、(B3−3)成分としてのトリメリット酸のエステルにおいて、当該エステルを構成する1価アルコールの炭素数は特に制限はないが、ステインや腐食の発生を増大させる恐れが大きくなる、冬季において流動性を失い扱いが困難になる恐れが大きくなる、圧延油への溶解性が低下して析出する恐れが大きくなるなどの点から、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6がさらに好ましく、炭素数1〜4が最も好ましい。トリメリット酸のエステルは、部分エステル(モノエステル又はジエステル)でも完全エステル(トリエステル)でもよい。
本発明においては、(B)成分として、(B1)、(B2)及び(B3)成分から選ばれる1種を単独で用いてもよく、あるいは異なる構造を有する2種以上の含酸素化合物の混合物を用いてもよい。上記した(A1)〜(A9)成分の中でも、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果により優れる点から、(B3)成分が特に好ましい。
本発明の冷間圧延油組成物において、(B)成分の含有量は、組成物全量を基準として、0.1質量%以上であり、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上である。(B)成分の含有量が0.1質量%未満であると、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果が不十分となる。また、(B)成分の含有量は、組成物全量を基準として、70質量%以下、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。(B)成分の含有量が70質量%を超えても、含有量に見合うベリリウム銅合金に対する潤滑性及び光沢ムラ防止効果が得られない傾向にある。
本発明においては、上記(A)成分及び(B)成分が(C)基油に配合されて冷間圧延油組成物が構成される。ここで、(C)基油は、ヒドロキシ化合物及びエステル化合物以外の合成油及び鉱油から選ばれる少なくとも1種である。
ヒドロキシ化合物及びエステル化合物以外の合成油としては、例えば、ポリα−オレフィン(エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、およびこれらの水素化物など)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリアルキレングリコールジエーテル(両末端水酸基をハイドロカルビルエーテル化したもの)、ポリフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、リン酸エステル(トリクレジルフォスフェートなど)、含フッ素化合物(パーフルオロポリエーテル、フッ素化ポリオレフィンなど)、シリコーン油などを挙げることができる。
また、鉱油としては、原油を常圧蒸留および必要に応じて減圧蒸留して得られた潤滑油留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて適用して得られるパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油またはこれらの混合物を挙げることができる。
(C)基油の動粘度には特に制限はないが、一般的には、40℃における動粘度が1〜20mm2/sの範囲であることが好ましく、2〜15mm2 /sの範囲であることがより好ましく、3〜15mm2 /sであることがさらにより好ましく、4〜15mm2/sであることがより一層好ましく、5〜15mm2 /sであることがさらにより一層好ましく、6〜15mm2 /sであることが最も好ましい。
また、(C)基油のナフテン分は特に制限されないが、10容量%以上、好ましくは15容量%以上、より好ましくは20容量%以上であることが望ましい。また、ナフテン分は80容量%以下、好ましくは70容量%以下、より好ましくは65容量%以下であることが望ましい。
(C)基油のパラフィン分は特に制限されないが、10容量%以上、好ましくは15容量%以上、より好ましくは20容量%以上であることが望ましい。また、90容量%以下、好ましくは85容量%以下、より好ましくは80容量%以下であることが望ましい。
本発明においてナフテン分、パラフィン分とは、FIイオン化(ガラスリザーバ使用)による質量分析法により得られた分子イオン強度をもって、これらの割合を決定するものである。以下にその測定法を具体的に示す。
(i)径18mm、長さ980mmの溶出クロマト用吸着管に、約175℃、3時間の乾燥により活性化された呼び径74〜149μmシリカゲル(富士デビソン化学(株)製grade923)120gを充填する。
(ii)n−ペンタン75mlを注入し、シリカゲルを予め湿す。
(iii)試料約2gを精秤し、等容量のn−ペンタンで希釈し、得られた試料溶液を注入する。
(iv)試料溶液の液面がシリカゲル上端に達したとき、飽和炭化水素成分を分離するためにn−ペンタン140mlを注入し、吸着管の下端より溶出液を回収する。
(v)(iv)で回収された溶出液をロータリーエバポレーターにかけて溶媒を留去し、飽和炭化水素成分を得る。
(vi)(v)で得られた飽和炭化水素成分を質量分析計でタイプ分析を行う。質量分析におけるイオン化方法としては、ガラスリザーバを使用したFIイオン化法が用いられ、質量分析計は日本電子(株)製JMS−AX505Hを使用する。測定条件を以下に示す。
加速電圧:3.0kV
カソード電圧:−5〜−6kV
分解能:約500
エミッター:カーボン
エミッター電流:5mA
測定範囲:質量数35〜700
補助オーブン温度:300℃
セパレータ温度:300℃
主要オーブン温度:350℃
試料注入量:1μl。
(vii)(vi)の質量分析法によって得られた分子イオンは、同位体補正後、その質量数からパラフィン類(C2n+2)とナフテン類(C2n、C2n−2、C2n−4・・・)の2タイプに分類・整理し、それぞれのイオン強度の分率を求め、飽和炭化水素成分全体に対する各タイプの含有量を定める。次いで、(v)で得られた飽和炭化水素成分の含有量をもとに、試料全体に対するパラフィン分、ナフテン分の各含有量を求める。
なお、FI法質量分析のタイプ分析法によるデータ処理の詳細は、「日石レビュー」第33巻第4号135〜142頁の特に「2.2.3データ処理」の項に記載されている。
(C)基油の芳香族分は特に制限されないが、作業環境を重視するのであれば、好ましくは25容量%以下、より好ましくは15容量%以下、さらにより好ましくは10容量%以下、一層好ましくは8容量%以下、より一層好ましくは6容量%以下、さらにより一層好ましくは5容量%以下、最も好ましくは2容量%以下であることが望ましい。ここでいう芳香族分とは、JIS K 2536「石油製品−炭化水素タイプ試験方法」の蛍光指示薬吸着法を準用して測定された値を表すものを意味している。
本発明において、(C)基油としては、上記の合成油又は合成油のうちの1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合物として用いてもよい。
本発明の冷間圧延油組成物に含まれる(C)基油の含有量は、ベリリウム銅合金に対する潤滑性向上効果及び光沢ムラ防止効果の点から、組成物全量を基準として、99.8質量%以下であり、90質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましい。また、(C)基油の含有量は、作業環境の点から、組成物全量を基準として、25質量%以上であり、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらにより好ましい。
本発明の冷間圧延油組成物は、上記(A)、(B)及び(C)成分のみからなるものであってもよいが、その効果が損なわれない限りにおいて以下に示す添加剤を更に含有してもよい。
本発明の冷間圧延油組成物は、カルボン酸を更に含有してもよい。カルボン酸としては、一塩基酸でも多塩基酸でも良い。具体的には例えば、上記(B3)成分の説明において例示されたカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、潤滑性の点から、1価のカルボン酸が好ましい。
カルボン酸の炭素数は特に制限されないが、潤滑性の点から、炭素数6以上のカルボン酸が好ましく、炭素数8以上のカルボン酸がより好ましく、炭素数10以上のカルボン酸が最も好ましい。また、炭素数が大き過ぎるとステインや腐食の発生を増大させる可能性が大きくなることから、炭素数20以下のカルボン酸が好ましく、炭素数18以下のカルボン酸がより好ましく、炭素数16以下のカルボン酸が最も好ましい。
なお、本発明の冷間圧延油組成物においては、ベリリウム銅合金の腐食を抑制する点から、カルボン酸の含有量をできるだけ小さくすることが好ましい。具体的には、カルボン酸の含有量は、組成物全量を基準として、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましく、カルボン酸を含有しないことが特に好ましい。
本発明の組成物には、さらにその優れた効果を向上させるため、必要に応じて、極圧添加剤、酸化防止剤、さび止め剤、腐食防止剤、消泡剤、ミスト防止剤などを更に、単独でまたは2種以上組み合わせて添加してもよい。
極圧添加剤としては、トリクレジルフォスフェート等のリン系化合物、およびジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機金属化合物が例示できる。
酸化防止剤としては、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール(DBPC)等のフェノール系化合物、フェニル−α−ナフチルアミンなどの芳香族アミン、およびジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機金属化合物が例示できる。
さび止め剤としては、オレイン酸などの脂肪酸の塩、ジノニルナフタレンスルホネートなどのスルホン酸塩、ソルビタンモノオレエートなどの多価アルコールの部分エステル、アミンおよびその誘導体、リン酸エステルおよびその誘導体が例示できる。腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。消泡剤としては、シリコン系のものなどが挙げられる。ミスト防止剤としては、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポリブテンなどが挙げられる。なお、ミスト防止剤としてのこれらの化合物の平均分子量は、通常、1万〜800万である。
これらの添加剤の合計の含有量は、組成物全量を基準として、15質量%以下が好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
本発明の冷間圧延油組成物の動粘度は特に制限されないが、40℃における動粘度は、1〜20mm/sであることが好ましく、2〜15mm/sであることがより好ましく、3〜15mm/sであることがさらにより好ましく、4〜15mm/sであることがより一層好ましく、5〜15mm/sであることがさらにより一層好ましく、6〜15mm/sであることが最も好ましい。
本発明の圧延油組成物は、不水系圧延油として好適に使用可能である。本発明の圧延油組成物を不水系圧延油として用いる場合、その水分量は、組成物全量を基準として、3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
次に、本発明の冷間圧延方法について詳述する。
本発明の冷間圧延方法は、ベリリウム銅合金とワークロールとの接触部位に、上記本発明の冷間圧延油組成物を供給して冷間圧延するものである。
ここで、ベリリウム銅合金としては特に制限されないが、一般的には、ベリリウムの含有量が0.1〜2質量%、銅の含有量が90質量%以上のものが用いられる。また、ベリリウム銅合金はベリリウム及び銅以外の元素を含んでいてもよく、かかる元素としてはニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マグネシウム、シリコン、チタン及びジルコニウムなどが挙げられる。本発明で用いられるベリリウム銅合金においては、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マグネシウム、シリコン、チタン及びジルコニウムの含有量の合計が10質量%以下であることが好ましい。
また、本発明で用いられるベリリウム銅合金の硬度や誘電率等は特に制限されないが、硬度70〜300Hv、誘電率(IACS%)15〜70のものが好適である。
図1は本発明の冷間圧延方法に使用される冷間圧延システムの一例を示す説明図である。図1に示した冷間圧延システムは、所定間隔をもって対向配置された2個のワークロール5a、5bを備えるいわゆる2段ロール方式のものである。
図1中、アンコイラー2には、ベリリウム銅合金からなる被圧延材100が装着されており、このコイル状の被圧延材100は、平板状に戻され、移送ロール4を経てワークロール5a、5bの間に移送される。冷間圧延前の被圧延材100の厚みは、通常0.1〜100mmである。ワークロール5a、5bの材質は、ベリリウム銅合金を圧延可能であれば特に制限されないが、例えば、SUJ2、SKD−11などの鋼材が挙げられる。
ワークロール5a、5bの入側には、それぞれ本発明の冷間圧延油組成物(以下、単に圧延油という)200を、被圧延材100とワークロール5a、5bそれぞれとの間に供給可能な位置にスプレーノズル7a、7bが設けられている。スプレーノズル7a、7bそれぞれは、圧延油200が収容されたタンク8とライン10を介して接続されており、タンク8内の圧延油200はポンプ9によりライン10に引き出され、フィルター11を通った後、スプレーノズル7a、7bから噴射されて冷間圧延に供される。
ワークロール5a、5bにおける圧延条件は被圧延材100の圧延前の厚さや目的とする圧延後の厚さ等に応じて適宜選定されるが、圧下率は3〜60%、圧延速度は50〜1500m/minが好ましい。
ワークロール5a、5b間を通過した被圧延材100は、移送ロール6を経てコイラー3により巻き取られる。そして、巻き取った被圧延材100が所定量に達したときに、シャー14により被圧延材100が所定位置で切断され、コイル状の被圧延材100が得られる。なお、被圧延材100の厚さを冷間圧延前の被圧延材100に対して非常に薄くする場合には、上述のような冷間圧延工程を所定回数繰り返すか、あるいは被圧延材100の移送方向に沿ってワークロール対を複数配置すればよい。
一方、圧延に供された圧延油200は、ワークロール5a、5bの下部に設けられた回収パン12により回収され、回収ライン13を通ってタンク8に戻されて繰り返し冷間圧延工程に供される。なお、回収された圧延油200は摩耗粉を含有し得るが、かかる摩耗粉は圧延油200がフィルター11を通る際に除去される。
上述の冷間圧延システムにおいては、本発明の冷間圧延油組成物200を用いることによって、高速度、高圧下率の条件で冷間圧延を行う場合であっても、ベリリウム銅合金100又はワークロール5a、5bの表面の損傷、ベリリウム銅合金100のワークロール5a、5bへの凝着、油膜の破断による焼付き等を十分に防止し、圧延後のベリリウム銅合金100の品質の向上と生産効率の向上とを両立することができる。
なお、本発明の冷間圧延方法は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、図1には2段ロール方式の冷間圧延システムを示したが、本発明の冷間圧延方法においては4段以上の多段ロール方式を適用してもよい。
また、図1に示した冷間圧延システムは1対のワークロール5a、5bを備えるものであるが、被圧延材100の移送方向に沿ってワークロール対を複数配置してもよい。
また、図1には対向するワークロール5a、5bの回転軸が相互に平行配置された例を示したが、対向するワークロールの回転軸同士が所定角をなして配置されるクロス圧延機などの他の圧延機を用いてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1〜17、比較例1〜7]
実施例1〜17及び比較例1〜7においては、それぞれ以下に示す基油及び添加剤を用いて表1〜4に示す組成を有する冷間圧延油組成物を調製した。
(基油)
基油1:40℃における動粘度が10.3mm/sの鉱油
基油2:40℃における動粘度が7.1mm/sの鉱油
基油3:40℃における動粘度が3.8mm/sの鉱油
(水酸基を有し且つエステル基を有さないヒドロキシ化合物)
A1:ラウリルアルコールとミリスチルアルコールとの混合物(ラウリルアルコール/ミリスチルアルコール=50/50(質量比))
A2:炭素数12〜14の直鎖状又は分岐状アルコールの混合物(n−ウンデシルアルコール:0.2質量%、n−ドデシルアルコール:38.1質量%、iso−ドデシルアルコール:6.8質量%、n−トリデシルアルコール:45.8質量%、iso−トリデシルアルコール:8.9質量%、n−テトラデシルアルコール:0.2質量%)
A3:ヘキシレングリコール
A4:トリプロピレングリコール
(エステル化合物)
B1:ステアリン酸ブチル
B2:エチレンオキサイドジラウレート
B3:グリセリンモノオレートとグリセリンジオレートとの混合物(グリセリンモノオレート/グリセリンジオレート=45/55(質量比))
(その他の添加剤)
D1:ジプロピレングリコールジメチルエーテル。
[圧延試験]
実施例1〜17及び比較例1〜7の各冷間圧延油組成物について、ベリリウム銅に対する圧延性能を評価した。具体的には、図1に示す構成を有する冷間圧延システムにおいて、ベリリウム銅合金とワークロール(直径:51mm、材質:鋼材(SKD−11))との接触面に各冷間圧延油組成物を供給し、圧延速度50m/minでベリリウム銅合金の冷間圧延を行った。このとき、圧下率(=[{(被圧延材の圧延前の厚み)−(被圧延材の圧延後の厚み)}/(被圧延材の圧延前の厚み)]×100%)を30%から35%,40%,45%,47%,49%,51%,53%,55%,57%,59%,61%,63%,65%,67%,69%の順で上昇させ、ベリリウム銅合金又はワークロールの表面に傷を生じずに正常な冷間圧延を行うことができる最高の圧下率(限界圧下率)を求めた。なお、被圧延材として、実施例1〜5、7〜17及び比較例1〜7ではJIS H3130 C1720に規定するベリリウム銅合金(厚さ0.3mm、幅50mm、ベリリウム含有量:1.8質量%、以下「ベリリウム銅合金1」という)を、実施例6ではJIS H3130 C1720に規定するベリリウム銅合金(厚さ0.3mm、幅50mm、ベリリウム含有量:1.7質量%、以下「ベリリウム銅合金2」という)をそれぞれ用いた。得られた結果を表1〜4に示す。
[スタック試験]
実施例1〜17及び比較例1〜7の各冷間圧延油組成物について、以下のようにしてスタック試験を実施した。先ず、JIS H3130 C1720に規定するベリリウム銅合金からなる試験片(60mm×80mm、ベリリウム含有量:2質量%)を2枚用意した。この2枚の試験片を、それらの間に各冷間圧延油組成物0.2mlを挟んで重ね合わせ、一方の試験片の外面に200gの荷重をかけ、50℃、50%RHの条件下で12時間保持した。その後、試験片の冷間圧延油組成物が付着した面を観察し、ステインの有無を評価した。得られた結果を表1〜4に示す。
Figure 0004578925
Figure 0004578925
Figure 0004578925
Figure 0004578925
本発明の冷間圧延方法に使用される冷間圧延システムの一例を示す説明図である。
符号の説明
1…冷間圧延システム、2…アンコイラー、3…コイラー、4、6…移送ロール、5a、5b…ワークロール、7a、7b…スプレーノズル、8…タンク、9…ポンプ、10…ライン、11…フィルター、12…回収パン、13…回収ライン、14…シャー、100…被圧延材、200…圧延油。

Claims (3)

  1. ベリリウム銅合金の冷間圧延に使用される圧延油組成物であって、組成物全量を基準として、
    水酸基を有し且つエステル基を有さないヒドロキシ化合物0.1〜10質量%と、
    エステル化合物0.1〜70質量%と、
    前記ヒドロキシ化合物及び前記エステル化合物以外の合成油及び鉱油から選ばれる少なくとも1種の基油25〜99.8質量%と
    を含有することを特徴とする冷間圧延油組成物。
  2. 前記ヒドロキシ化合物が1価アルコールであり、前記エステル化合物がエステル基を1〜2個有するエステル化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の冷間圧延油組成物。
  3. ベリリウム銅合金とワークロールとの接触部位に請求項1又は2に記載の冷間圧延油組成物を供給して、前記ベリリウム銅合金を冷間圧延することを特徴とする冷間圧延方法。
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