JP2003096482A - アルミニウム加工用潤滑油組成物 - Google Patents

アルミニウム加工用潤滑油組成物

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JP2003096482A
JP2003096482A JP2001289955A JP2001289955A JP2003096482A JP 2003096482 A JP2003096482 A JP 2003096482A JP 2001289955 A JP2001289955 A JP 2001289955A JP 2001289955 A JP2001289955 A JP 2001289955A JP 2003096482 A JP2003096482 A JP 2003096482A
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Katsumi Seki
克己 関
Junichi Shibata
潤一 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な圧延潤滑性を有し、摩耗粉の発生量を
低減できる潤滑油組成物を提供する。 【解決手段】 鉱油、油脂および合成油のいずれか1
種、炭素数6〜40の直鎖オレフィン、(A1)数平均
分子量が100以上1000未満である水酸基を3〜6
個有する多価アルコールのアルキレンオキサイド付加
物、(A2)前記(A1)のハイドロカルビルエーテル
またはエステル、(A3)数平均分子量が100以上1
000未満のポリアルキレングリコール、(A4)前記
(A3)のハイドロカルビルエーテルまたはエステル、
(A5)炭素数2〜20の2価アルコール、(A6)前
記(A5)のハイドロカルビルエーテルまたは部分エス
テル、(A7)炭素数3〜20の3価アルコール、(A
8)前記(A7)のハイドロカルビルエーテルまたは部
分エステルのいずれか1種、油性剤を0.1〜15質量
%含むアルミニウム加工用潤滑油組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム(アル
ミニウム合金を含む、以下同じ)の加工用潤滑油組成物
に関する。詳しくは、アルミニウムの圧延(例えば冷間
圧延)、アルミニウムの絞り、アルミニウムのしごき、
アルミニウムの引き抜き、アルミニウムのプレスなどに
用いる潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムの圧延油に対して求められ
る主要な性能は、潤滑性と圧延された金属の表面状態を
良好にさせることである。潤滑性が良好な圧延油を用い
ることにより、圧下率が等しい条件で圧延する場合に、
圧延荷重が軽減でき消費電力を減らすことができる。ま
た、等しい圧延荷重において圧延する場合では、より大
きな圧下率をとることができ、生産性向上を図ることが
できる。従来、このような良好な潤滑性を圧延油に付与
するためには、基油粘度の増加、圧延油への油性剤添加
量の増加、もしくはα−オレフィン類の添加などの方法
が採られてきた。しかし、これら良好な潤滑性を有する
圧延油を用いることにより、圧延時に発生する摩耗粉量
が増加するといった問題が生じる。この摩耗粉発生量の
増加は、アルミニウム表面光沢の低下や、ホワイトステ
イン、アルミ箔の場合はピンホールなどといった表面性
状低下の大きな原因となる。したがって、これまではア
ルミニウムの冷間圧延における良好な潤滑性と表面性状
の両立は非常に困難な課題とされてきた。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、このような
実状に鑑みなされたものであり、その目的は、良好な圧
延潤滑性を有し、摩耗粉の発生量を低減できるアルミニ
ウム加工用潤滑油組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の化合物を
組み合わせることにより、良好な圧延潤滑性を有し、摩
耗粉の発生量を低減できるアルミニウム加工用潤滑油組
成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0005】すなわち本発明は、鉱油、油脂および合成
油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、炭素数
6〜40の直鎖オレフィン、(A1)数平均分子量が1
00以上1000未満である水酸基を3〜6個有する多
価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、(A2)
前記(A1)のハイドロカルビルエーテルまたはエステ
ル、(A3)数平均分子量が100以上1000未満の
ポリアルキレングリコール、(A4)前記(A3)のハ
イドロカルビルエーテルまたはエステル、(A5)炭素
数2〜20の2価アルコール、(A6)前記(A5)の
ハイドロカルビルエーテルまたは部分エステル、(A
7)炭素数3〜20の3価アルコール、および(A8)
前記(A7)のハイドロカルビルエーテルまたは部分エ
ステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の含酸素
化合物、および油性剤を0.1〜15質量%含有するア
ルミニウム加工用潤滑油組成物に関する。
【0006】本発明の潤滑油組成物は、アルミニウムの
圧延、特にアルミニウムの冷間圧延に用いられるのに特
に適している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を具体的に説明する。
本発明の潤滑油組成物の基油としては、鉱油、油脂、合
成油をそれぞれ単独で用いてもよいし、これらを2種以
上組み合わせて用いてもよい。
【0008】本発明で使用可能な鉱油系基油を例示すれ
ば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油
留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶
剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処
理等の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わ
せて適用して得られるパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱
油またはこれらの混合物を挙げることができる。
【0009】また、油脂としては、牛脂、豚脂、大豆
油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パーム核
油、これらの水素添加物またはこれらの2種以上の混合
物などが挙げられる。
【0010】また、合成油としては、例えば、ポリα−
オレフィン(直鎖オレフィンを除く)(エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリブテン、1−オクテンオリゴマ
ー、1−デセンオリゴマー、およびこれらの水素化物な
ど)、アルキルナフタレン、アルキルベンゼン、モノエ
ステル(ブチルステアレート、オクチルラウレート)、
ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチ
ルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジト
リデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセパケー
トなど)、ポリエステル(トリメリット酸エステルな
ど)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカ
プリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、
ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペ
ンタエリスリトールペラルゴネートなど)、ポリオキシ
アルキレングリコール、ポリフェニルエーテル、ジアル
キルジフェニルエーテル、リン酸エステル(トリクレジ
ルフォスフェートなど)、含フッ素化合物(パーフルオ
ロポリエーテル、フッ素化ポリオレフィンなど)、シリ
コーン油またはこれらの2種以上の混合物などが例示で
きる。
【0011】これらの中でも、本発明の潤滑油組成物に
おいては、鉱油または鉱油と合成油の混合物を基油とす
ることが好ましい。また、混合する合成油としては、ポ
リα−オレフィン(直鎖オレフィンを除く)であること
が、使用時の臭気が少なく、作業環境が向上し、さらに
加工製品の表面の脱脂性が向上するなどの点から好まし
い。
【0012】また、本発明で使用する基油は、その粘度
に格別の限定はないが、一般的には、40℃における動
粘度が0.5〜500mm2 /sの範囲にあるものが好
ましく、1〜200mm2 /sの範囲にあるものがより
好ましい。特に本発明の潤滑油組成物をアルミニウムま
たはアルミニウム合金の圧延加工の際に用いる場合に
は、1〜10mm2 /sの範囲にあるものが好ましく、
1〜6mm2 /sの範囲にあるものがより好ましい。
【0013】本発明の潤滑油組成物に含まれる基油の含
有量は任意であるが、作業環境の点から、下限値は組成
物全量基準で60質量%以上が好ましく、65質量%以
上がより好ましく、70質量%以上がさらにより好まし
く、一方、組成物の潤滑性向上の点から、上限値は組成
物全量基準で99質量%以下が好ましく、98質量%以
下がより好ましい。
【0014】また、本発明の潤滑油組成物は、炭素数6
〜40の直鎖オレフィンを含有するものである。この直
鎖オレフィンを組成物に配合することによって、さらに
潤滑性に優れた潤滑油組成物が得られる。炭素数が6未
満のものは、引火点が低いため適当ではなく、適度な高
さの引火点を考慮して炭素数が8以上のものが好まし
く、10以上のものがより好ましく、12以上のものが
さらにより好ましい。また炭素数が40を超えるもの
は、固体状となるため使用が困難であり、しかも他の成
分(基油や添加剤)などとの混合、溶解が困難となり不
適当である。さらに、炭素数が40を超えるものは一般
的でなく、入手も困難である。このような不都合を考慮
して、炭素数が30以下のものが好ましい。
【0015】このような直鎖オレフィンとしては、分子
内に二重結合を1個有しているものであっても、2個以
上有しているものであっても良いが、二重結合を1個有
しているものが好ましい。
【0016】また、二重結合の位置についても特に制限
はないが、得られる潤滑油組成物がより潤滑性に優れる
ことから、末端に二重結合を有していること、つまり前
記直鎖オレフィンはn−α−オレフィンであることが好
ましい。
【0017】これらの直鎖オレフィンの具体例として
は、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テ
トラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1
−イコセンまたはこれらの2種以上の混合物等が挙げら
れる。
【0018】これら直鎖オレフィンとしては、様々な製
法によって得たものを用いることができるが、例えばエ
チレンを通常の手段で重合させて得たエチレンオリゴマ
ーを使用することができる。
【0019】また、当然のことながら、前記直鎖オレフ
ィンをそれぞれ単独で使用しても良いし、2種以上の直
鎖オレフィンを混合して用いても良い。
【0020】前記直鎖オレフィンの含有量は任意である
が、組成物の潤滑性向上の点から、下限値は組成物全量
基準で1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好
ましく、5質量%以上がさらにより好ましく、一方、添
加量に見合った効果が得られる点から、上限値は組成物
全量基準で30質量%以下が好ましく、25質量%以下
がより好ましく、20質量%以下がさらにより好まし
い。
【0021】本発明の潤滑油組成物は、鉱油、油脂およ
び合成油の中から選ばれる少なくとも1種を基油とし、
炭素数6〜40の直鎖オレフィン、(A1)数平均分子
量が100以上1000未満である水酸基を3〜6個有
する多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、
(A2)前記(A1)のハイドロカルビルエーテルまた
はエステル、(A3)数平均分子量が100以上100
0未満のポリアルキレングリコール、(A4)前記(A
3)のハイドロカルビルエーテルまたはエステル、(A
5)炭素数2〜20の2価アルコール、(A6)前記
(A5)のハイドロカルビルエーテルまたは部分エステ
ル、(A7)炭素数3〜20の3価アルコール、および
(A8)前記(A7)のハイドロカルビルエーテルまた
は部分エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種
の含酸素化合物、および油性剤を0.1〜15質量%含
有するものである。
【0022】上記(A1)成分を構成する多価アルコー
ルは、水酸基を3〜6個有する。このような多価アルコ
ールとしては、具体的には例えば、グリセリン、ポリグ
リセリン(グリセリンの2〜4量体、例えばジグリセリ
ン、トリグリセリン、テトラグリセリン)、トリメチロ
ールアルカン(トリメチロールエタン、トリメチロール
プロパン、トリメチロールブタンなど)およびこれらの
2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−
ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトー
ル、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アド
ニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトー
ル、イジリトール、タリトール、ズルシトール、アリト
ールなどの多価アルコール;キシロース、アラビノー
ス、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトー
ス、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオ
ース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シ
ュクロースなどの糖類を挙げることができるが、この中
でも工具へのアルミニウム凝着(移着)量の調整力に優
れる点からグリセリン、トリメチロールアルカン、ソル
ビトール等が好ましい。
【0023】また、(A1)成分を構成するアルキレン
オキサイドとしては、炭素数2〜6、好ましくは2〜4
のものが用いられる。炭素数2〜6のアルキレンオキサ
イドとしては、具体的には例えば、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン
(α−ブチレンオキサイド)、2,3−エポキシブタン
(β−ブチレンオキサイド)、1,2−エポキシ−1−
メチルプロパン、1,2−エポキシヘプタンおよび1,
2−エポキシヘキサンが挙げられるが、この中でも工具
へのアルミニウムの凝着(移着)量の調整力に優れる点
からエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が好
ましい。
【0024】なお、2種以上のアルキレンオキサイドを
用いた場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限
はなく、ランダム共重合していても、ブロック共重合し
ていても良い。また、水酸基を3〜6個有する多価アル
コールにアルキレンオキサイドを付加させる際は、全て
の水酸基に付加させてもよいし、一部の水酸基のみに付
加させてもよいが、工具へのアルミニウム凝着(移着)
量の調整力に優れる点から全ての水酸基に付加させた付
加物が好ましい。
【0025】さらに、本発明で用いる(A1)成分とし
ては数平均分子量が100以上1000未満、好ましく
は、100以上800未満であることが必要である。数
平均分子量が100未満の付加物は、基油に対する溶解
性が低下し好ましくない。また、数平均分子量が100
0以上の付加物は、加工後の焼鈍時に被加工材表面に残
ってステインを生じる恐れがあり好ましくない。
【0026】なお、本発明で用いる(A1)成分として
は、水酸基を3〜6個有する多価アルコールにアルキレ
ンオキサイドを付加させる際に数平均分子量が100以
上1000未満となるように反応させたものを用いても
良いし、任意の方法で得られる水酸基を3〜6個有する
多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物の混合物
や市販されている水酸基を3〜6個有する多価アルコー
ルのアルキレンオキサイド付加物の混合物を、蒸留やク
ロマトによって、数平均分子量が100以上1000未
満となるように分離したものを用いても良い。
【0027】(A1)成分としては、これら化合物をそ
れぞれ単独で用いても、2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0028】本発明に係る(A2)成分は、数平均分子
量が100以上1000未満、好ましくは100以上8
00未満である、水酸基を3〜6個有する多価アルコー
ルのアルキレンオキサイド付加物を、ハイドロカルビル
エーテル化またはエステル化させたものである。
【0029】(A2)成分としては、(A1)成分のア
ルキレンオキサイド付加物の末端水酸基の一部または全
てを、ハイドロカルビルエーテル化またはエステル化さ
せたものが使用できる。ここで言うハイドロカルビル基
とは、炭素数1〜24の炭化水素基を表す。炭素数1〜
24の炭化水素基としては、具体的には例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または
分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖
または分枝のオクチル基、直鎖または分枝のノニル基、
直鎖または分枝のデシル基、直鎖または分枝のウンデシ
ル基、直鎖または分枝のドデシル基、直鎖または分枝の
トリデシル基、直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖
または分枝のペンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサ
デシル基、直鎖または分枝のヘプタデシル基、直鎖また
は分枝のオクタデシル基、直鎖または分枝のノナデシル
基、直鎖または分枝のイコシル基、直鎖または分枝のヘ
ンイコシル基、直鎖または分枝のドコシル基、直鎖また
は分枝のトリコシル基、直鎖または分枝のテトラコシル
基等の炭素数1〜24のアルキル基;ビニル基、直鎖ま
たは分岐のプロペニル基、直鎖または分枝のブテニル
基、直鎖または分枝のペンテニル基、直鎖または分枝の
ヘキセニル基、直鎖または分枝のヘプテニル基、直鎖ま
たは分枝のオクテニル基、直鎖または分枝のノネニル
基、直鎖または分枝のデセニル基、直鎖または分枝のウ
ンデセニル基、直鎖または分枝のドデセニル基、直鎖ま
たは分枝のトリデセニル基、直鎖または分枝のテトラデ
セニル基、直鎖または分枝のペンタデセニル基、直鎖ま
たは分枝のヘキサデセニル基、直鎖または分枝のヘプタ
デセニル基、直鎖または分枝のオクタデセニル基、直鎖
または分枝のノナデセニル基、直鎖または分枝のイコセ
ニル基、直鎖または分枝のヘンイコセニル基、直鎖また
は分枝のドコセニル基、直鎖または分枝のトリコセニル
基、直鎖または分枝のテトラコセニル基等の炭素数2〜
24のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基等の炭素数5〜7のシクロアル
キル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペン
チル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシク
ロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシ
クロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシ
クロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構
造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全
ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基
(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル
基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含
む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性
体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異
性体を含む)等の炭素数6〜11のアルキルシクロアル
キル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10の
アリール基:トリル基(全ての構造異性体を含む)、キ
シリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル
基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のプロ
ピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖また
は分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖または分枝のペンチルフェニル基(全ての構
造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘキシルフェニル
基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘプ
チルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖また
は分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖または分枝のノニルフェニル基(全ての構造
異性体を含む)、直鎖または分枝のデシルフェニル基
(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のウンデ
シルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖また
は分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)等の炭素数7〜18のアルキルアリール基;ベンジ
ル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピ
ル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の
異性体を含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異
性体を含む)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性
体を含む)等の炭素数7〜12のアリールアルキル基が
挙げられる。この中でも、工具へのアルミニウム凝着
(移着)量の調整力に優れる点から、炭素数3〜12の
直鎖または分岐のアルキル基が好ましい。
【0030】エステル化に用いる酸としては、通常、カ
ルボン酸が挙げられる。このカルボン酸としては、1塩
基酸でも多塩基酸でも良いが、通常、一塩基酸が用いら
れる。
【0031】1塩基酸としては、炭素数6〜24の脂肪
酸で、直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和の
ものでも不飽和のものでも良い。具体的には例えば、直
鎖状または分岐状のヘキサン酸、直鎖状または分岐状の
オクタン酸、直鎖状または分岐状のノナン酸、直鎖状ま
たは分岐状のデカン酸、直鎖状または分岐状のウンデカ
ン酸、直鎖状または分岐状のドデカン酸、直鎖状または
分岐状のトリデカン酸、直鎖状または分岐状のテトラデ
カン酸、直鎖状または分岐状のペンタデカン酸、直鎖状
または分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状または分岐状の
オクタデカン酸、直鎖状または分岐状のヒドロキシオク
タデカン酸、直鎖状または分岐状のノナデカン酸、直鎖
状または分岐状のエイコサン酸、直鎖状または分岐状の
ヘンエイコサン酸、直鎖状または分岐状のドコサン酸、
直鎖状または分岐状のトリコサン酸、直鎖状または分岐
状のテトラコサン酸などの飽和脂肪酸、直鎖状または分
岐状のヘキセン酸、直鎖状または分岐状のヘプテン酸、
直鎖状または分岐状のオクテン酸、直鎖状または分岐状
のノネン酸、直鎖状または分岐状のデセン酸、直鎖状ま
たは分岐状のウンデセン酸、直鎖状または分岐状のドデ
セン酸、直鎖状または分岐状のトリデセン酸、直鎖状ま
たは分岐状のテトラデセン酸、直鎖状または分岐状のペ
ンタデセン酸、直鎖状または分岐状のヘキサデセン酸、
直鎖状または分岐状のオクタデセン酸、直鎖状または分
岐状のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状または分岐状
のノナデセン酸、直鎖状または分岐状のエイコセン酸、
直鎖状または分岐状のヘンエイコセン酸、直鎖状または
分岐状のドコセン酸、直鎖状または分岐状のトリコセン
酸、直鎖状または分岐状のテトラコセン酸などの不飽和
脂肪酸、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの
中でも、特に炭素数8〜20の飽和脂肪酸、または炭素
数8〜20の不飽和脂肪酸、およびこれらの混合物が好
ましい。
【0032】(A2)成分としては、これら化合物をそ
れぞれ単独で用いても、2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0033】(A3)成分は、数平均分子量が100以
上1000未満のポリアルキレングリコールであり、炭
素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレンオキサイド
を単独重合あるいは共重合したものが用いられる。炭素
数2〜6のアルキレンオキサイドとしては、具体的には
例えば、(A1)成分を構成するアルキレンオキサイド
として列挙したものが挙げられる。この中でも、工具へ
のアルミニウム凝着(移着)量の調整力に優れる点か
ら、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が好
ましい。なお、ポリアルキレングリコールの調製に2種
以上のアルキレンオキサイドを用いた場合、オキシアル
キレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合
していても、ブロック共重合していても良い。
【0034】さらに、(A3)成分としては数平均分子
量が100以上1000未満、好ましくは120以上7
00未満であることが必要である。数平均分子量が10
0未満のポリアルキレングリコールは、基油への溶解性
が低下し好ましくない。また、数平均分子量が1000
以上のポリアルキレングリコールは、加工後の焼鈍時に
被加工材表面に残ってステインを生じる恐れがあり好ま
しくない。
【0035】なお、(A3)成分としては、アルキレン
オキサイドを重合させる際に数平均分子量が100以上
1000未満となるように反応させたものを用いても良
いし、任意の方法で得られるポリアルキレングリコール
混合物や市販されているポリアルキレングリコール混合
物を、蒸留やクロマトによって、数平均分子量が100
以上1000未満となるように分離したものを用いても
良い。
【0036】(A3)成分としては、これら化合物をそ
れぞれ単独で用いても、2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0037】(A4)成分は、数平均分子量が100以
上1000未満、好ましくは120以上700未満のポ
リアルキレングリコールを、ハイドロカルビルエーテル
化またはエステル化させたものである。(A4)成分と
しては、(A3)成分のポリアルキレングリコールの末
端水酸基の一部または全てを、ハイドロカルビルエーテ
ル化またはエステル化させたものが使用できる。ここで
いうハイドロカルビル基とは、炭素数1〜24の炭化水
素基を表し、具体的には例えば(A2)の説明において
列挙した各基が挙げられる。この中でも、工具へのアル
ミニウム凝着(移着)量の調整力に優れる点から、炭素
数3〜12の直鎖または分岐のアルキル基が好ましい。
また、(A4)成分としては、(A3)成分のポリアル
キレングリコールの末端水酸基をエステル化させたもの
も使用できる。エステル化に用いる酸としては、通常、
カルボン酸が挙げられる。このカルボン酸としては、1
塩基酸でも多塩基酸でも良いが、通常、一塩基酸が用い
られ、具体的には例えば(A2)成分の説明において列
挙したものが挙げられる。(A4)成分としては、これ
ら化合物をそれぞれ単独で用いても、2種以上の混合物
として用いてもよい。
【0038】(A5)成分は、炭素数2〜20、好まし
くは炭素数3〜18の2価アルコールであるが、ここで
いう2価アルコールとは分子中にエーテル結合を有さな
いものをいう。このような炭素数2〜20の2価アルコ
ールとしては、具体的には例えば、エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−
ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−
プロパンジオール、2−メチル−2,4―ペンタンジオ
ール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プ
ロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル
−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、2―ブチルー2―エチル
ー1,3―プロパンジオール、1,10−デカンジオー
ル、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカ
ンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14
−テトラデカンジオール、1,15−ヘプタデカンジオ
ール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,17−ヘ
プタデカンジオール、1,18−オクタデカンジオー
ル、1,19−ノナデカンジオール、1,20−イコサ
デカンジオールが挙げられる。この中でも、工具へのア
ルミニウム凝着(移着)量の調整力に優れる点から、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、
2−メチル−2,4―ペンタンジオール、2−エチル−
2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,7−ヘプ
タンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノ
ナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−
ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が
好ましい。
【0039】(A5)成分としては、これら化合物をそ
れぞれ単独で用いても、2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0040】(A6)成分は、炭素数2〜20、好まし
くは炭素数3〜18の2価アルコール(ただし、分子中
にエーテル結合を有するものを除く)を、ハイドロカル
ビルエーテル化させたものまたは部分エステル化させた
ものである。(A6)成分としては、(A5)成分の2
価アルコールの末端水酸基の一部または全てを、ハイド
ロカルビルエーテル化させたものが使用できる。ここで
いうハイドロカルビルエーテル基とは、炭素数1〜24
の炭化水素基を表し、具体的には例えば(A2)成分の
説明において列挙した各基が挙げられる。この中でも、
工具へのアルミニウム凝着(移着)量の調整力に優れる
点から、炭素数3〜12の直鎖または分岐のアルキル基
が好ましい。
【0041】また、(A6)成分としては、(A5)成
分の2価アルコールの末端の水酸基の一方を、エステル
化させたものも使用できる。エステル化に用いる酸とし
ては、通常、カルボン酸が挙げられる。このカルボン酸
としては、1塩基酸でも多塩基酸でも良いが、通常、一
塩基酸が用いられ、具体的には例えば(A2)成分の説
明において列挙したものが挙げられる。なお、(A6)
成分のエステルは、部分エステルであることが必要であ
り、完全エステルである場合には所望の効果が得られな
い。
【0042】(A6)成分としては、これら化合物をそ
れぞれ単独で用いても、2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0043】(A7)成分は、炭素数3〜20、好まし
くは炭素数3〜18の3価アルコールであるが、ここで
いう3価アルコールとは分子中にエーテル結合を有さな
いものをいう。このような炭素数3〜20の3価アルコ
ールとしては、具体的には例えば、グリセリン、1,
2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオ
ール、1,2,5−ペンタントリオール、1,3,5−
ペンタントリオール、1,2,3−ペンタントリオー
ル、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘ
キサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、
1,2,4−ヘキサントリオール、1,2,5−ヘキサ
ントリオール、1,3,4−ヘキサントリオール、1,
3,5−ヘキサントリオール、1,3,6−ヘキサント
リオール、1,4,5−ヘキサントリオール、1,2,
7―ヘプタントリオール、1,2,8−オクタントリオ
ール、1,2,9−ノナントリオール、1,2,10−
デカントリオール、1,2,11−ウンデカントリオー
ル、1,2,12−ドデカントリオール、1,2,13
−トリデカントリオール、1,2,14−テトラデカン
トリオール、1,2,15−ペンタデカントリオール、
1,2,16−ヘキサデカントリオール、1,2,17
−ヘプタデカントリオール、1,2,18−オクタデカ
ントリオール、1,2,19−ノナデカントリオール、
1,2,20−イコサントリオール等が挙げられる。こ
の中でも、工具へのアルミニウム凝着(移着)量の調整
力に優れる点から、1,2,12−ドデカントリオー
ル、1,2,13−トリデカントリオール、1,2,1
4−テトラデカントリオール、1,2,15−ペンタデ
カントリオール、1,2,16−ヘキサデカントリオー
ル、1,2,17−ヘプタデカントリオール、1,2,
18−オクタデカントリオールが好ましい。(A7)成
分としては、これら化合物をそれぞれ単独で用いても、
また2種以上の混合物として用いてもよい。
【0044】(A8)成分は、炭素数3〜20、好まし
くは炭素数3〜18の3価アルコール(ただし、分子中
にエーテル結合を有するものを除く)を、ハイドロカル
ビルエーテル化させたものまたは部分エステル化させた
ものである。(A8)成分としては、(A7)成分の3
価アルコールの末端水酸基の一部または全てを、ハイド
ロカルビルエーテル化させたものが使用できる。ここで
いうハイドロカルビルエーテ基とは、炭素数1〜24の
炭化水素基を表し、具体的には例えば(A2)成分の説
明において列挙した各基が挙げられる。この中でも、工
具へのアルミニウム凝着(移着)量の調整力に優れる点
から、炭素数3〜12の直鎖または分岐のアルキル基が
好ましい。
【0045】また、(A8)成分としては、(A7)成
分の3価アルコールの末端の水酸基の一つ又は二つを、
エステル化させたものが使用できる。エステル化に用い
る酸としては、通常、カルボン酸が挙げられる。カルボ
ン酸としては、1塩基酸でも多塩基酸でも良いが、通
常、一塩基酸が用いられ、具体的には例えば(A2)成
分の説明において列挙したものが挙げられる。なお、
(A8)成分のエステルは、部分エステルであることが
必要であり、完全エステルである場合には所望の効果が
得られない。(A8)成分としては、(A7)成分のう
ち、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリ
オール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,3
−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘ
キサントリオール、1,2,4−ヘキサントリオール、
1,2,5−ヘキサントリオール、1,3,4−ヘキサ
ントリオール、1,3,5−ヘキサントリオール、1,
3,6−ヘキサントリオールおよび1,4,5−ヘキサ
ントリオールそれぞれのハイドロカルビルエーテルまた
は部分エステルが好ましい。(A8)成分としては、こ
れら化合物をそれぞれ単独で用いても、また2種以上の
混合物として用いてもよい。
【0046】本発明において、前記(A1)、(A
2)、(A3)、(A4)、(A5)、(A6)、(A
7)および(A8)成分の中から選ばれる1種の含酸素
化合物を単独で用いても良いし、異なる構造を有する2
種以上の含酸素化合物の混合物を用いても良い。上記し
た(A1)〜(A8)成分の中でも、より摩耗粉の発生
量を低減させることができることから、(A3)成分、
(A4)成分および(A5)成分が好ましく、(A5)
成分がより好ましい。
【0047】本発明において、含酸素化合物の含有量
(合計量)は任意であるが、組成物全量基準で、上限値
が5質量%以下、好ましくは2質量%以下、より好まし
くは1.5質量%以下、さらに好ましくは1.2質量%
以下、最も好ましくは1質量%以下であってもよく、下
限値が0.005質量%以上、好ましくは0.01質量
%以上、さらに好ましくは0.03質量%以上であって
もよい。
【0048】本発明の潤滑油組成物は油性剤を含有す
る。本発明で使用される油性剤としては、通常潤滑油の
油性剤として用いられているものが含まれる。しかしな
がら、より加工性を向上させるために下記の中から選ば
れる少なくとも1種の油性剤を使用することが好まし
い。 (1)エステル (2)1価アルコール (3)カルボン酸 上記(1)エステルとしては、構成するアルコールが1
価アルコールでも多価アルコールでも良く、またカルボ
ン酸が一塩基酸でも多塩基酸であっても良いものであ
る。
【0049】1価アルコールとしては、通常炭素数1〜
24のものが用いられ、このようなアルコールとしては
直鎖のものでも分岐のものでもよい。炭素数1〜24の
アルコールとしては、具体的には例えば、メタノール、
エタノール、直鎖状または分岐状のプロパノール、直鎖
状または分岐状のブタノール、直鎖状または分岐状のオ
クタノール、直鎖状または分岐状のノナノール、直鎖状
または分岐状のデカノール、直鎖状または分岐状のウン
デカノール、直鎖状または分岐状のドデカノール、直鎖
状または分岐状のトリデカノール、直鎖状または分岐状
のテトラデカノール、直鎖状または分岐状のペンタデカ
ノール、直鎖状または分岐状のヘキサデカノール、直鎖
状または分岐状のヘプタデカノール、直鎖状または分岐
状のオクタデカノール、直鎖状または分岐状のノナデカ
ノール、直鎖状または分岐状のエイコサノール、直鎖状
または分岐状のヘンエイコサノール、直鎖状または分岐
状のトリコサノール、直鎖状または分岐状のテトラコサ
ノールおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0050】多価アルコールとしては、通常2〜10
価、好ましくは2〜6価のものが用いられる。2〜10
価多価アルコールとしては、具体的には例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレング
リコール(エチレングリコールの3〜15量体)、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール(プロピレングリコールの3〜15量
体)、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メ
チル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジ
オール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグ
リコール等の2価アルコール;グリセリン、ポリグリセ
リン(グリセリンの2〜8量体、例えばジグリセリン、
トリグリセリン、テトラグリセリン)、トリメチロール
アルカン(トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールブタンなど)およびこれらの2〜
8量体、ペンタエリスリトールおよびこれらの2〜4量
体、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペン
タントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、
1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソ
ルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトー
ル、アラビトール、キシリトール、マンニトールなどの
多価アルコール;キシロース、アラビノース、リボー
ス、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクト
ース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルト
ース、イソマルトース、トレハロース、スクロースなど
の糖類、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0051】これらの中でも特に、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール
(エチレングリコールの3〜10量体)、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール(プロピレングリコールの3〜10量体)、
1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,2−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリ
ン、トリグリセリン、トリメチロールアルカン(トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールブタンなど)およびこれらの2〜4量体、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、1,2,4−
ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、
1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブ
タンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビト
ールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、
キシリトール、マンニトールなどの2〜6価の多価アル
コールおよびこれらの混合物等がより好ましい。さらに
好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ソルビタン、およびこれらの混合物等である。
【0052】本発明で使用するエステル油性剤を構成す
る一塩基酸としては、通常炭素数6〜24の脂肪酸で、
直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和のもので
も不飽和のものでも良い。具体的には例えば、直鎖状ま
たは分岐状のヘキサン酸、直鎖状または分岐状のオクタ
ン酸、直鎖状または分岐状のノナン酸、直鎖状または分
岐状のデカン酸、直鎖状または分岐状のウンデカン酸、
直鎖状または分岐状のドデカン酸、直鎖状または分岐状
のトリデカン酸、直鎖状または分岐状のテトラデカン
酸、直鎖状または分岐状のペンタデカン酸、直鎖状また
は分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状または分岐状のオク
タデカン酸、直鎖状または分岐状のヒドロキシオクタデ
カン酸、直鎖状または分岐状のノナデカン酸、直鎖状ま
たは分岐状のエイコサン酸、直鎖状または分岐状のヘン
エイコサン酸、直鎖状または分岐状のドコサン酸、直鎖
状または分岐状のトリコサン酸、直鎖状または分岐状の
テトラコサン酸などの飽和脂肪酸;直鎖状または分岐状
のヘキセン酸、直鎖状または分岐状のヘプテン酸、直鎖
状または分岐状のオクテン酸、直鎖状または分岐状のノ
ネン酸、直鎖状または分岐状のデセン酸、直鎖状または
分岐状のウンデセン酸、直鎖状または分岐状のドデセン
酸、直鎖状または分岐状のトリデセン酸、直鎖状または
分岐状のテトラデセン酸、直鎖状または分岐状のペンタ
デセン酸、直鎖状または分岐状のヘキサデセン酸、直鎖
状または分岐状のオクタデセン酸、直鎖状または分岐状
のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状または分岐状のノ
ナデセン酸、直鎖状または分岐状のエイコセン酸、直鎖
状または分岐状のヘンエイコセン酸、直鎖状または分岐
状のドコセン酸、直鎖状または分岐状のトリコセン酸、
直鎖状または分岐状のテトラコセン酸などの不飽和脂肪
酸、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの中で
も、特に炭素数8〜20の飽和脂肪酸、炭素数8〜20
の不飽和脂肪酸、およびこれらの混合物が好ましい。
【0053】エステル油性剤を構成する多塩基酸として
は、炭素数2〜16の二塩基酸およびトリメリト酸等が
挙げられる。炭素数2〜16の二塩基酸としては、直鎖
のものでも分岐のものでも良く、また飽和のものでも不
飽和のものでも良い。具体的には例えば、エタン二酸、
プロパン二酸、直鎖状または分岐状のブタン二酸、直鎖
状または分岐状のペンタン二酸、直鎖状または分岐状の
ヘキサン二酸、直鎖状または分岐状のオクタン二酸、直
鎖状または分岐状のノナン二酸、直鎖状または分岐状の
デカン二酸、直鎖状または分岐状のウンデカン二酸、直
鎖状または分岐状のドデカン二酸、直鎖状または分岐状
のトリデカン二酸、直鎖状または分岐状のテトラデカン
二酸、直鎖状または分岐状のヘプタデカン二酸、直鎖状
または分岐状のヘキサデカン二酸;直鎖状または分岐状
のヘキセン二酸、直鎖状または分岐状のオクテン二酸、
直鎖状または分岐状のノネン二酸、直鎖状または分岐状
のデセン二酸、直鎖状または分岐状のウンデセン二酸、
直鎖状または分岐状のドデセン二酸、直鎖状または分岐
状のトリデセン二酸、直鎖状または分岐状のテトラデセ
ン二酸、直鎖状または分岐状のヘプタデセン二酸、直鎖
状または分岐状のヘキサデセン二酸;およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0054】また、エステル油性剤としては、 一価アルコールと一塩基酸とのエステル 多価アルコールと一塩基酸とのエステル 一価アルコールと多塩基酸とのエステル 多価アルコールと多塩基酸とのエステル 一価アルコール、多価アルコールとの混合物と多塩基
酸との混合エステル 多価アルコールと一塩基酸、多塩基酸との混合物との
混合エステル 一価アルコール、多価アルコールとの混合物と一塩基
酸、多塩基酸との混合物との混合エステル など、任意のアルコールとカルボン酸の組み合わせによ
るエステルが使用可能であり、特に限定されるものでは
ない。
【0055】なお、アルコール成分として多価アルコー
ルを用いた場合、多価アルコール中の水酸基全てがエス
テル化された完全エステルを示す。また、カルボン酸成
分として多塩基酸を用いた場合、多塩基酸中のカルボキ
シル基全てがエステル化された完全エステルでも良く、
カルボキシル基の一部がエステル化されずカルボキシル
基のままで残っている部分エステルであっても良い。
【0056】本発明で用いられるエステルとしては、上
記した何れのもの使用可能であるが、この中でもより加
工性に優れる点から、一価アルコールと一塩基酸との
エステル、が好ましい。
【0057】本発明において油性剤として用いられるエ
ステルの合計炭素数には特に制限はないが、加工性の向
上効果に優れる点から合計炭素数が7以上のエステルが
好ましく、9以上のエステルがより好ましく、11以上
のエステルが最も好ましい。また、炭素数が大き過ぎる
とステインや腐食の発生を増大させる恐れが大きくなる
ことから、合計炭素数が26以下のエステルが好まし
く、24以下のエステルがより好ましく、22以下のエ
ステルが最も好ましい。
【0058】油性剤として用いられる上記(2)1価ア
ルコールとしては、上記(1)エステルを構成するアル
コールとして列挙した化合物などが挙げられる。より加
工性に優れる点から、炭素数6以上の1価アルコールが
好ましく、炭素数8以上のアルコールがより好ましく、
炭素数10以上のアルコールが最も好ましい。また、炭
素数が大き過ぎるとステインや腐食の発生を増大させる
可能性が大きくなることから、炭素数20以下のアルコ
ールが好ましく、炭素数18以下のアルコールがより好
ましく、炭素数16以下のアルコールが最も好ましい。
【0059】上記(3)カルボン酸としては、1塩基酸
でも多塩基酸でも良い。具体的には例えば、上記(1)
エステルを構成するカルボン酸として列挙した化合物が
挙げられる。これらの中でも、より加工性に優れる点か
ら1価のカルボン酸が好ましい。また、より加工性に優
れる点から、炭素数6以上のカルボン酸が好ましく、炭
素数8以上のカルボン酸がより好ましく、炭素数10以
上のカルボン酸が最も好ましい。また、炭素数が大き過
ぎるとステインや腐食の発生を増大させる可能性が大き
くなることから、炭素数20以下のカルボン酸が好まし
く、炭素数18以下のカルボン酸がより好ましく、炭素
数16以下のカルボン酸が最も好ましい。
【0060】本発明の潤滑油組成物の油性剤としては、
上述したように上記各種油性剤の中から選ばれる1種の
みを用いても良く、また2種以上の混合物を用いても良
いが、より加工性を向上できることから、(1)1価ア
ルコールと1塩基酸とから得られる総炭素数7〜26の
エステル、(2)炭素数6〜20の1価アルコール、
(3)炭素数6〜20の1塩基酸、およびこれらの混合
物が好ましい。
【0061】上記油性剤の合計含有量は、潤滑油組成物
全量基準で0.1〜15質量%である。加工性の点か
ら、含有量の下限値は0.1質量%以上であることが必
要であり、好ましくは0.2質量%以上、より好ましく
は0.5質量%以上である。また、含有量が多過ぎると
ステインや腐食の発生を増大させる可能性がある等の点
から、含有量の上限値は15質量%以下であることが必
要であり、好ましくは12質量%以下、より好ましくは
10質量%以下である。
【0062】また、本発明の潤滑油組成物は、40℃に
おける動粘度が1〜60mm2 /sのアルキルベンゼン
を配合しても良い。アルキルベンゼンおよび油性剤を併
用することによって、油性剤の添加効果をより増大させ
ることができる。
【0063】本発明で用いられるアルキルベンゼンの4
0℃における動粘度は1〜60mm 2 /sであることが
好ましい。40℃における動粘度が1mm2 /s未満の
場合には、添加効果が期待できない場合がある。また、
40℃における動粘度が60mm2 /sを超える場合に
は、ステインや腐食の発生を増大させる可能性があり、
好ましくは40mm2 /s以下、より好ましくは20m
2 /s以下である。
【0064】また、本発明で用いるアルキルベンゼンの
ベンゼン環に結合するアルキル基としては直鎖状であっ
ても、分枝状であっても良く、また、炭素数についても
特に限定されるものではないが、炭素数1〜40のアル
キル基が好ましい。
【0065】炭素数1〜40のアルキル基としては、具
体的には例えば、メチル基、エチル基、直鎖状または分
岐状のプロピル基、直鎖状または分岐状のブチル基、直
鎖状または分岐状のペンチル基、直鎖状または分岐状の
ヘキシル基、直鎖状または分岐状のヘプチル基、直鎖状
または分岐状のオクチル基、直鎖状または分岐状のノニ
ル基、直鎖状または分岐状のデシル基、直鎖状または分
岐状のウンデシル基、直鎖状または分岐状のドデシル
基、直鎖状または分岐状のトリデシル基、直鎖状または
分岐状のテトラデシル基、直鎖状または分岐状のペンタ
デシル基、直鎖状または分岐状のヘキサデシル基、直鎖
状または分岐状のヘプタデシル基、直鎖状または分岐状
のオクタデシル基、直鎖状または分岐状のノナデシル
基、直鎖状または分岐状のイコシル基、直鎖状または分
岐状のヘンイコシル基、直鎖状または分岐状のドコシル
基、直鎖状または分岐状のトリコシル基、直鎖状または
分岐状のテトラコシル基、直鎖状または分岐状のペンタ
コシル基、直鎖状または分岐状のヘキサコシル基、直鎖
状または分岐状のヘプタコシル基、直鎖状または分岐状
のオクタコシル基、直鎖状または分岐状のノナコシル
基、直鎖状または分岐状のトリアコンチル基、直鎖状ま
たは分岐状のヘントリアコンチル基、直鎖状または分岐
状のドトリアコンチル基、直鎖状または分岐状のトリト
リアコンチル基、直鎖状または分岐状のテトラトリアコ
ンチル基、直鎖状または分岐状のペンタトリアコンチル
基、直鎖状または分岐状のヘキサトリアコンチル基、直
鎖状または分岐状のヘプタトリアコンチル基、直鎖状ま
たは分岐状のオクタトリアコンチル基、直鎖状または分
岐状のノナトリアコンチル基、直鎖状または分岐状のテ
トラコンチル基が挙げられる。
【0066】アルキルベンゼン中のアルキル基の個数は
通常1〜4個であるが、安定性、入手可能性の点から1
個または2個のアルキル基を有するアルキルベンゼン、
すなわちモノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、
またはこれらの混合物が最も好ましく用いられる。
【0067】また、用いるアルキルベンゼンとしては、
もちろん、単一の構造のアルキルベンゼンだけでなく、
異なる構造を有するアルキルベンゼンの混合物であって
も良い。
【0068】本発明に係るアルキルベンゼンの数平均分
子量については、なんら制限はないが、添加効果の点か
ら、100以上が好ましく、130以上がより好まし
い。また、分子量が大き過ぎるとステインや腐食の発生
を増大させる可能性が大きくなることから、数平均分子
量の上限は340以下が好ましく、320以下がより好
ましい。
【0069】上記アルキルベンゼンの製造方法は任意の
従来の方法を適用することができ、何ら限定されるもの
でないが、例えば以下に示す物質を用いてアルキル化合
成法等によって製造することができる。
【0070】原料となる芳香族化合物としては、具体的
には例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、メチルエチルベンゼン、ジエチルベンゼン、お
よびこれらの混合物が用いられる。またアルキル化剤と
しては、具体的には例えば、エチレン、プロピレン、ブ
テン、イソブチレンなどの低級モノオレフィン、好まし
くはプロピレンの重合によって得られる炭素数6〜40
の直鎖状または分枝状のオレフィン;ワックス、重質
油、石油留分、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱
分解によって得られる炭素数6〜40の直鎖状または分
枝状のオレフィン;灯油、軽油などの石油留分からn−
パラフィンを分離し、これを触媒によりオレフィン化す
ることによって得られる炭素数9〜40の直鎖状オレフ
ィン;およびこれらの混合物が使用できる。
【0071】またアルキル化の際のアルキル化触媒とし
ては、塩化アルミニウム、塩化亜鉛などのフリーデルク
ラフツ型触媒;硫酸、リン酸、ケイタングステン酸、フ
ッ化水素酸、活性白土などの酸性触媒;など、公知の触
媒が用いられる。
【0072】40℃における動粘度が1〜60mm2
sのアルキルベンゼンを調製するには、例えば上記に例
示したような方法によって得られるアルキルベンゼン混
合物や市販されているアルキルベンゼン混合物を蒸留や
クロマトによって分離し、動粘度が1〜60mm2 /s
であるアルキルベンゼン留分を得ることが実用上便利で
ある。
【0073】本発明のアルミニウム加工用潤滑油組成物
は、上記したアルキルベンゼンを組成物全量基準で、
0.1〜50質量%含有することができる。含有量の下
限値は、添加効果の点から、0.1質量%以上が好まし
く、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましく
は1質量%以上である。また、含有量が多過ぎるとステ
インや腐食の発生を増大させる可能性が大きくなること
から、上限値は50質量%以下が好ましく、より好まし
くは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下
である。
【0074】本発明の潤滑油組成物には、さらにその優
れた効果を向上させるため、必要に応じて、極圧添加
剤、酸化防止剤、さび止め剤、腐食防止剤、消泡剤など
を更に、単独でまたは2種以上組み合わせて添加しても
よい。
【0075】上記極圧添加剤としては、トリクレジルフ
ォスフェート等のリン系化合物、およびジアルキルジチ
オリン酸亜鉛等の有機金属化合物が例示できる。
【0076】酸化防止剤としては、2,6−ジターシャ
リーブチル−p−クレゾール(DBPC)等のフェノー
ル系化合物、フェニル−α−ナフチルアミンなどの芳香
族アミン、およびジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機
金属化合物が例示できる。
【0077】さび止め剤としては、オレイン酸などの脂
肪酸の塩、ジノニルナフタレンスルホネートなどのスル
ホン酸塩、ソルビタンモノオレエートなどの多価アルコ
ールの部分エステル、アミンおよびその誘導体、リン酸
エステルおよびその誘導体が例示できる。腐食防止剤と
しては、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0078】消泡剤としては、シリコン系のものなどが
挙げられる。
【0079】これらの添加剤の合計含有量は、通常15
質量%以下、好ましくは10質量%以下(いずれも組成
物全量基準)であることが望ましい。
【0080】本発明のアルミニウム加工用潤滑油組成物
は、その粘度に格別の限定はないが、一般的には、40
℃における動粘度が0.5〜500mm2 /sの範囲に
あるものが好ましく、1〜200mm2 /sの範囲にあ
るものがより好ましい。特に本発明の潤滑油組成物をア
ルミニウムの圧延加工の際に用いる場合には、1〜10
mm2 /sの範囲にあるものが好ましく、1〜8mm
2 /sの範囲にあるものがより好ましい。なお、アルミ
ニウムの圧延加工においては、潤滑性と表面品質を両立
できる粘度範囲として、厚さ0.1mm以下のいわゆる
箔を形成する場合には1mm2 /s以上3mm2 /s以
下の潤滑油組成物が好ましく、厚さ0.1mmを超える
(0.2mm以上の)いわゆる条を形成する場合には2
mm2 /s以上6mm2 /s以下のものが好ましい。
【0081】本発明の潤滑油組成物は、アルミニウムお
よびアルミニウム合金の加工に用いるものであるが、そ
の他鉄鋼、ステンレス鋼、特殊鋼、銅、銅合金などの各
種金属およびこれら金属の合金の加工にも用いることが
できる。
【0082】また、本発明の潤滑油組成物は主として冷
間圧延に用いた場合に優れた効果を発揮するものである
が、絞り、しごき、引き抜き、プレス等にも用いられ
る。さらに、塑性加工以外の切削、研削加工等にも用い
ることができる。
【0083】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明の内
容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。
【0084】実施例1〜14および比較例1〜6 表の各例に示すような組成(各成分の数値単位は組成物
全量基準で質量%を示す)を有する各種潤滑油組成物を
調製し、これら組成物について、下記に示す方法により
各種試験を行った。なお、使用した基油、直鎖オレフィ
ン、含酸素化合物、油性剤、アルキルベンゼンおよび圧
延材料は以下の通りである。
【0085】基油 1:40℃粘度1.7mm2 /sの鉱油(パラフィン4
7容量%、ナフテン42容量%、芳香族11容量%) 2:40℃粘度1.9mm2 /sの鉱油(パラフィン3
9容量%、ナフテン61容量%、芳香族0容量%)
【0086】直鎖オレフィン 1:1−ヘキサデセンと1−オクタデセンの等重量混合
【0087】含酸素化合物 1:ジプロピレングリコール 2:トリプロピレングリコール 3:テトラプロピレングリコール 4:ペンタエチレングリコールジラウレート 5:ポリプロピレングリコール(数平均分子量594)
のモノオレート 6:ジプロピレングリコールジメチル 7:1,4−ブタンジオール 8:1,12−ドデカンジオール 9:グリセロールモノラウレート
【0088】油性剤 1:ラウリルアルコール 2:ステアリン酸ブチル 3:オレイン酸
【0089】その他 1:ドデシルベンゼン
【0090】圧延材料 a)JIS A−1050 H18(0.25mm厚) b)JIS 1N30 H18(0.95mm厚)
【0091】圧延性試験 下記の条件により試験圧延を行い、圧下率((材料の初
期厚み−圧延された材料の残厚み)/材料の初期厚み×
100%)を徐々に上げていき、焼き付きやへリングボ
ーンが発生して圧延不能になる前の圧下率(限界圧下
率)を測定した。結果を表に併記した。 圧下率: 20%〜(一定時間毎に上昇) 圧延速度:50m/min
【0092】摩耗粉発生量の測定試験 下記の条件により、長さ300mのコイルを圧延した。
試験後の油中のアルミニウム量を原子吸光法により測定
し、油中のアルミニウム濃度を求めた。また圧延後のア
ルミニウム表面に付着している摩耗粉を脱脂綿により拭
き取り、拭き取った摩耗粉を原子吸光法により測定し、
圧延後の板表面に付着している摩耗粉量を求めた。油中
のアルミニウム量、板表面付着摩耗粉量ともに、圧延材
1m2 を圧延する際の値として換算し、両者の合計(油
中のアルミニウム量+板表面付着摩耗粉量)を摩耗粉発
生量とした。
【0093】圧延速度:90m/min 圧下率: 50%
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の潤滑油組
成物は、良好な圧延潤滑性を有し、摩耗粉の発生量を低
減できる。このような本発明の潤滑油組成物は、アルミ
ニウムやアルミニウム合金の加工に用いるのに特に適し
ていることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 129/26 C10M 129/26 129/68 129/68 129/76 129/76 145/26 145/26 145/36 145/36 145/38 145/38 // C10N 20:04 C10N 20:04 30:06 30:06 40:24 40:24 A Fターム(参考) 4H104 BB02C BB04C BB08C BB14C BB31C BB35C BB44C BB47C CB14C DA02A DA06A EA03C EB02 LA03 PA23 PA33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱油、油脂および合成油の中から選ばれ
    る少なくとも1種を基油とし、炭素数6〜40の直鎖オ
    レフィン、(A1)数平均分子量が100以上1000
    未満である水酸基を3〜6個有する多価アルコールのア
    ルキレンオキサイド付加物、(A2)前記(A1)のハ
    イドロカルビルエーテルまたはエステル、(A3)数平
    均分子量が100以上1000未満のポリアルキレング
    リコール、(A4)前記(A3)のハイドロカルビルエ
    ーテルまたはエステル、(A5)炭素数2〜20の2価
    アルコール、(A6)前記(A5)のハイドロカルビル
    エーテルまたは部分エステル、(A7)炭素数3〜20
    の3価アルコール、および(A8)前記(A7)のハイ
    ドロカルビルエーテルまたは部分エステルからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の含酸素化合物、および油性
    剤を0.1〜15質量%含有するアルミニウム加工用潤
    滑油組成物。
  2. 【請求項2】 アルミニウムの冷間圧延に用いられる請
    求項1に記載のアルミニウム加工用潤滑油組成物。
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