明細書
アルミニゥム加工用潤滑油
技術分野
【 0 0 0 1】 本発明は、 アルミニウム加工用潤滑油に関するものであ る。
背景技術
【 0 0 0 2】 冷蔵庫ゃェアコン等の冷凍冷蔵システムの熱交換器には、 アルミニウムフィ ンが使用されている。 アルミニウムフィ ンは、 平板状 のアルミニウム部材 (アルミニウムフィ ン材) を張り出し加工、 絞り加 ェ、 打ち抜き加工、 カーリング加工、 しごき加工等塑性加工等すること により製造される。
[ 0 0 0 3 ] これらのアルミニウムフィ ン材の加工は、 通常、 油剤を 用いて行われる。 油剤と しては、 イ ソパラフィ ン等の合成系炭化水素が 使用されている (例えば、 日本特許出願 特開平 2— 1 3 3 4 9 5号公 報を参照。)。
発明の開示
【 0 0 0 4】 加工後にアルミニゥムフィン材に付着している油剤は、 加熱により除去する必要がある。 そのため、 油剤には一定以上の揮発性 が求められている。
【 0 0 0 5】 しかしながら、 油剤の揮発性を良くすると、 粘度が低下 してしまい十分な加工性が得られなくなる。 また、 得られたアルミニゥ ムフィン材に付着した油剤が油剤除去工程の前に揮発してしまう と、 ァ ルミユウムフィ ンの保管、 運搬、 組立加工の際にアルミェゥムフィ ン同 士が直接接触して傷が発生する原因となったり、 組立時の潤滑性が不足 してしまう。 一方、 傷の発生を防止するために揮発し難い油剤を使用す ると、 油剤除去工程において油剤を十分に除去できなくなる。
【 0 0 0 6】 このため、 油剤には、 室温では揮発し難く、 油剤除去ェ 程における設定温度では速やかにかつ十分に揮発するという相反する性 能が求められている。 また、 臭気や肌荒れ等の防止の観点から、 揮発性 が過度に高くない油剤が望まれている。
【 0 0 0 7】 しかしながら、 従来の油剤は、 上述の要求特性を全て満 足しているとは言い難い。
【 0 00 8】 本発明はこのような実情に鑑みなされたものであり、 十 分な加工性を有し、 油剤除去工程では油剤を十分除去でき、 加工後の被 加工材の損傷や臭気、 肌荒れ等を防止可能なアルミニウム加工用潤滑油 を提供することを目的とする。
【 0 0 0 9】 上記問題点を解決するために、 本発明者は鋭意研究を重 ねた結果、 特定性状を有する鉱油を使用することにより、 室温では揮発 し難く、 油剤除去工程における特定温度では速やかにかつ十分に揮発す るという相反する性能を高水準でバランス良く達成できるアルミニゥム 加工用潤滑油が得られることを見出し、 本発明を完成するに至った。
【 0 0 1 0】 すなわち、 本発明のアルミニゥム加工用潤滑油は、 芳香 族分が 5容量%以下、ナフテン分が 1 0〜 8 5容量%、初留点が 1 5 0°C 以上、 終点が 3 20 °C以下、 前記初留点と前記終点との差が 1 0 0°C以 下、 かつ 40 °Cにおける動粘度が 1 - 2〜 3 · 0 mm2/ sである鉱油を 含有することを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
【 0 0 1 1】 以下、 本発明の好適な実施形態について説明する。
【 0 0 1 2】 本発明のアルミ二ゥム加工用潤滑油は、 上述のように芳 香族分が 5容量%以下、 ナフテン分が 1 0〜 8 5容量%、 初留点が 1 5 0 °C以上、終点が 3 20°C以下、前記初留点と前記終点との差が 1 0 0°C 以下、 かつ 40 °Cにおける動粘度が 1. 2〜 3. Omm2ノ sである鉱油
を含有する。 かかる鉱油は、 本発明のアルミニウム加工用潤滑油におい て基油として好適に使用される。
【 0 0 1 3】 鉱油の芳香族分は、 5容量%以下であり、 好ましくは 3 容量。 /0以下、 より好ましくは 2容量%以下、 更に好ましくは 1容量%以 下である。 芳香族分を上記上限値以下とすることにより、 臭気や肌荒れ 等を防止することができる。 ここで、 本発明における芳香族分とは、 J I S K 2 5 3 6 「石油製品一炭化水素タイプ試験」 の蛍光指示薬吸着 法に準拠して測定された値を意味する。
【 0 0 1 4】 また、 鉱油のナフテン分は 1 0容量%以上であり、 好ま しくは 1 5容量%以上、 より好ましくは 2 0容量%以上、 更に好ましく は 2 5容量%以上、 最も好ましくは 3 0容量%以上である。 ナフテン分 を上記下限値以上とすることにより、 油剤除去工程における油剤除去性 や加工性が良好となる。 一方、 ナフテン分は 8 5容量%以下であり、 好 ましくは 8 0容量%以下、 より好ましくは 7 5容量%以下、 更に好まし くは 7 0容量%以下である。 ナフテン分を上記上限値以下とすることに より、 室温での油剤の揮発を防止することができる。
[ 0 0 1 5 ] また、 鉱油のパラフィ ン分は特に制限されないが、 パラ フィン分は 1 5容量%以上であることが好ましく、 より好ましくは 2 0 容量%以上、 更に好ましくは 2 5容量%以上である。 パラフィ ン分を上 記下限値以上とすることにより、 油剤の臭気をより防止することができ る。 一方、 パラフィン分は 8 5容量%以下であることが好ましく、 より 好ましくは 8 0容量%以下、 更に好ましくは 9 0容量%以下である。 パ ラフィン分を上記上限値以下とすることにより、 加工時における凝着発 生防止効果を向上させることができる。
[ 0 0 1 6 ] ナフテン分及びパラフィン分は、 F Iィオン化 (ガラス リザーパ使用) による質量分析法により得られた分子イオン強度をもつ
てこれらの含有割合を決定した後、 算出される。 以下、 その測定方法を 具体的に示す。
① 1 8 mm、 長さ 9 8 0 mmの溶出クロマト用吸着管に、 約 1 7 5 °C で 3時間乾燥して活性化させた呼び径 7 4〜 1 4 9 μ ιηのシリ カゲル
(富士デビソン化学 (株) 製 g r a d e 9 2 3 ) 1 2 0 gを充填する。
② n—ペンタン 7 5 m 1 を注入して、 シリカゲルを予め湿する。
③ 試料約 2 gを精秤して、 等容量の n—ペンタンで希釈し、 得られた 溶液を注入する。
④ 試料溶液の液面がシリ カゲル上端に達したとき、 飽和炭化水素成分 を分離するために n—ペンタン 1 4 O m l を注入し、 吸着管の下端より 溶出液を回収する。
⑤ ④の溶出液をロータリ一エバポレーターにかけて溶媒を留去し、 飽 和炭化水素成分を得る。
⑥ ⑤で得られた飽和炭化水素成分を質量分析計でタイプ分析を行う。 質量分析におけるイオン化方法としては、 ガラスリザーバを使用した F Iイオン化法を用いる。 質量分析計は、 日本電子 (株) 製 J MS— AX 5 0 5 Hを使用する。 なお、 測定条件は以下の通りである。
加速電圧 3. 0 k V
カソー ド電圧 ― 5〜一 6 k V
分析能 約 5 0 0
エミッタ ~ カーボン
ェミツター電流 5 mA
測定範囲 質量数 3 5 7 0 0
補助オーブン温度 3 0 0 °C
セパレータ温度 3 0 0。C
主要オーブン温度 3 5 0 °C
試料注入量 : 1 μ m
⑦ ⑥の質量分析によって得られた分子イオンについて同位体補正後、 その質量数からパラフィン類 (CnH2n+2) とナフテン類 (CnH2n, CnH 2n— 2, CnH2n.4 - ■ · ) の 2つのタイプに分類し整理する。 次いで、 それ ぞれのイオン強度の分率を求め、 飽和炭化水素成分全体に対する各タイ プの含有量を決定する。 さらに、 ⑤で得られた飽和炭化水素成分の含有 量をもとに、 試料全体に対するパラフィン分、 ナフテン分の各含有量を 求める。
【 0 0 1 7】 なお、 F Iイオン化による質量分析法のタイプ分析法に よるデータの処理の詳細は、 「日石レビュー」第 3 3卷第 4号 1 3 5〜 1 4 2頁の特に 「 2. 2. 3データ処理」 の項に記載されている。
[ 0 0 1 8 ] また、 鉱油の初留点は 1 5 0 °C以上であり、 好ましくは 1 5 5 °C以上、 更に好ましくは 1 6 0 °C以上である。 鉱油の初留点を上 記下限値以上とすることにより、 室温での油剤の揮発を十分に防止する ことができる。 一方、 鉱油の終点は 3 2 0 °C以下であり、 好ましくは 3 1 0°C以下、 更に好ましくは 3 0 0 °C以下である。 鉱油の終点を上記上 限値以下とすることにより、 油剤除去ェ程における油剤除去性を良好に することができる。 また、 鉱油の初留点と終点の温度差は 1 0 0 °C以下 であり、 好ましくは 9 0 °C以下、 更に好ましくは 8 0 °C以下である。 か かる温度差を上記上限値以下とすることにより、 室温での油剤の揮発の 防止と油剤除去工程における油剤除去性とを両立することができる。 こ こで、 本発明における初留点及び終点とは、 J I S K 2 2 5 4 「石油 製品一蒸留試験方法」 に準拠して測定された値を意味する。
【 0 0 1 9】 さらに、 鉱油の 4 0 °Cにおける動粘度は、 1. 2〜 3. O mm2Z sである。 すなわち、 鉱油の 4 0°Cにおける動粘度は、 1. 2 mm2Z s以上であり、 好ましくは 1. 3 mm2, s以上、 更に好ましく
は 1. 4 mmV s以上である。 動粘度を上記下限値以上とすることによ り、 加工性を良好にすることができる。 一方、 鉱油の 4 0 °Cにおける動 粘度は、 3. 0 mm2ノ s以下であり、 好ましくは 2. 8 mm2/ s以下、 更に好ましくは 2. 7 mm2/ s以下である。 動粘度を上記上限値以下と することにより、 室温での油剤の揮発の防止と油剤除去工程における油 剤除去性とを両立することができる。
【 0 0 2 0】 なお、 本発明において使用される鉱油は、 初留点が 1 5 0°C以上、 終点が 3 2 0 °C以下、 かつ初留点と終点との差が 1 0 0 °C以 下になるように原油を常圧蒸留して得られた留分に対して、溶剤脱れき、 溶剤抽出、 水素化分解、 溶剤脱ろう、 水素化精製、 硫酸洗浄、 白土処理 等の 1種又は 2種以上の精製手段を適宜組み合わせて得ることができる c
【 0 0 2 1】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油に占める鉱油の含有 量は、 該潤滑油全量基準で好ましくは 6 0質量%以上であり、 より好ま しくは 6 5質量%以上であり、 更に好ましくは 7 0質量%以上である。 鉱油の含有量を上記下限値以上とすることにより、 臭気や肌荒れ等の作 業環境と油剤除去工程における油剤除去性とが良好となる。 該潤滑油は 上述の鉱油のみからなるものであっても良く、 また、 該鉱油以外の基油
(以下、 「その他の基油」 という。)、及び各種添加剤を更に含有しても良 い。 各種その他の基油、 各種添加剤等を含有する場合の該潤滑油に占め る鉱油の含有量は、 特に制限はないが、 該潤滑油全量基準で好ましくは 9 9. 9質量%以下であり、 より好ましくは 9 9. 5質量%以下である。
[ 0 0 2 2 ] また、 本発明のアルミニゥム加工用潤滑油は、 以下の任 意成分を含有することができる。
【 0 0 2 3】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油は、 含酸素化合物を 更に含有することができる。 含酸素化合物と しては、 以下の (A 1 ) 〜
(A 8 ) 成分からなる群より選ばれる少なく とも 1種の含酸素化合物を
含有することができる。
( A 1 ) 数平均分子量が 1 0 0以上 1 0 0 0未満である水酸基を 3〜 6 個有する多価アルコールのアルキレンォキサイ ド付加物
( A 2 ) 上記 ( A 1 ) 成分のハイ ド口カルビルエーテル又はハイ ドロカ ノレビノレエステノレ
( A 3 ) 数平均分子量が 1 0 0以上 1 0 0 0未満のポリアルキレンダリ 一ノレ
( A 4 ) 上記 (A 3 ) 成分のハイ ドロカルビルエーテル又はハイ ドロ力 ノレビノレエステノレ
( A 5 ) 炭素数 2〜 2 0の 2価ァノレコール
( A 6 ) 上記 ( A 5 ) 成分のハイ ドロカノレビノレエーテノレ又はハイ ドロ力 ノレビノレエステル
( A 7 ) 炭素数 3〜 2 0 の 3価アルコール
( A 8 ) 上記 ( A 7 ) 成分のハイ ド口カルビルエーテノレ又はハイ ドロカ ノレビノレエステノレ
[ 0 0 2 4 ] ( A 1 ) 成分を構成する多価アルコールは、 水酸基を 3 〜 6個有する。 水酸基を 3〜 6個有する多価アルコールとしては、 以下 の多価アルコールに加え、 糖類も使用可能である。
【 0 0 2 5】 多価アルコールと しては、 グリセリ ン、 ポリ グリセリ ン (グリセリンの 2〜 4量体、 例えばジグリセリ ン、 ト リ グリセリ ン、 テ トラグリセリ ン)、 トリメチロールアルカン (例えばトリメチロールエタ ン、 ト リメチロールプロパン、 ト リ メチロ一ルブタン)、 及びこれらの 2 〜4量体、 ペンタエリスリ トーノレ、 ジペンタエリスリ トーノレ、 1, 2 , 4一ブタントリォーノレ、 1 , 3 . 5—ペンタント リォーノレ、 1, 2 , 6 一へキサントリオ一ノレ、 1, 2 , 3, 4 _ブタンテ トロール、 ソノレビト ール、 ソルビタン、 ソルビトールグリセリ ン縮合物、 了 ドニ トール、 ァ
ラビトーノレ、 キシリ トーノレ、 マン- トーノレ、 イジトーノレ、 タリ トーノレ、 ズルシトール、 ァリ トール等が挙げられる。
【 0 0 2 6】 糖類と しては、 キシロース、 ァラビノース、 リボース、 ラムノース、 グルコース、 フノレク トース、 ガラク トース、 マンノース、 ソノレポース、 セロ ビオース、 マン トース、 イ ソマノレトース、 ト レノヽロー ス、 シュクロース等が挙げられる。
【 0 0 2 7】 これらの中では、 加工性に優れる点から、 グリセリ ン、 ト リ メチロ一ルアルカン、 ソルビ トールが好ましい。
[ 0 0 2 8 ] また、 ( A 1 ) 成分を構成するアルキレンォキサイ ドと し ては、 炭素数 2〜 6、 好ましくは炭素数 2〜4のアルキレンォキサイ ド が用いられる。 炭素数 2〜 6のアルキレンォキサイ ドと しては、 ェチレ ンオキサイ ド、 プロ ピレンォキサイ ド、 1 , 2—エポキシブタン ( a - ブチレンオキサイ ド)、 2, 3—エポキシブタン ( —ブチレンォキサイ ド)、 1 , 2—エポキシ一 1 ーメチノレプロパン、 1 , 2—エポキシヘプタ ン、 1 , 2—ェポキシへキサン等が挙げられる。 これらの中では、 加ェ 性に優れる点から、 エチレンォキサイ ド、 プロ ピレンォキサイ ド、 ブチ レンォキサィ ドが好ましく、 エチレンオキサイ ド、 プロピレンォキサイ ドがより好ましい。
【 0 0 2 9】 なお、 2種以上のアルキレンォキサイ ドを用いた場合に は、 ォキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、 ランダム共重合 していても、 プロック共重合していてもよい。 また、 水酸基を 3〜 6個 有する多価アルコールにアルキレンォキサイ ドを付加させる際、 全ての 水酸基に付加させてもよいし、 一部の水酸基のみに付加させてもよい。 これらの中では、 加工性に優れる点から、 全ての水酸基に付加させた方 が好ましい。
【 0 0 3 0】 さらに、 (A 1 ) 成分の数平均分子量 (Μ η ) は 1 0 0以
上 1 0 0 0未満であり、 好ましくは 1 0 0以上 8 0 0未満である。 M n が 1 0 0未満の場合には、 鉱油に対する溶解性が低下し好ましくない。 一方、 M nが 1 0 0 0以上の場合には、 油剤除去工程において加工後の 被加工材の表面に油剤が残存する恐れがあるため好ましくない。 なお、 本発明における M nは、 ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー (G
P C ) による標準ポリスチレンの換算の数平均分子量をいう。
【 0 0 3 1】 (A 1 ) 成分としては、 M n力 S 1 0 0以上 1 0 0 0未満 となるように水酸基を 3〜 6個有する多価アルコールにアルキレンォキ サイ ドを付加反応させたものを用いてもよい。 また、 任意の方法で得ら れる水酸基を 3〜 6個有する多価アルコールのアルキレンォキサイ ド付 加物の混合物や市販されている水酸基を 3〜 6個有する多価アルコール のアルキレンォキサイ ド付加物の混合物を、 蒸留ゃクロマトグラフィー によって M nが 1 0 0以上 1 0 0 0未満となるように分離したものを用 いてもよい。 なお、 ( A 1 ) 成分としては、 これらの化合物を単独で又は 2種以上の混合物として用いてもよい。
【 0 0 3 2】 (A 2 ) 成分は、 M n力 S 1 0 0以上 1 0 0 0未満、 好ま しくは 1 0 0以上 8 0 0未満である水酸基を 3〜 6個有する多価ァルコ ールのアルキレンォキサイ ド付加物を、 ハイ ドロカルビルエーテル化又 はエステル化させたものである。
[ 0 0 3 3 ] ( A 2 ) 成分としては、 (A 1 ) 成分のアルキレンォキサ ィ ド付加物の末端水酸基の一部又は全てを、 ハイ ドロカルビルエーテル 化又はエステル化させたものが使用できる。 ここで言うハイ ドロカルビ ル基とは、 炭素数 1〜 2 4のアルキル基、 炭素数 2〜 2 4のアルケニル 基、 炭素数 5〜 7のシクロアルキル基、 炭素数 6〜 1 1 のアルキルシク 口アルキル基、 炭素数 6〜 1 0のァリ ール基、 炭素数 7〜 1 8のアルキ ルァリール基、 炭素数 7〜 1 8のァリールアルキル基等の炭素数 1〜 2
4の炭化水素基を表す。
【 0 0 3 4】 炭素数 1〜 2 4のアルキル基と しては、 メチル基、 ェチ ノレ基、 n—プロピノレ基、 イソプロピノレ基、 n —ブチノレ基、 ィソブチノレ基、 s e c —ブチル基、 t e r t _ブチル基、 直鎖又は分枝のペンチル基、 直鎖又は分枝のへキシル基、 直鎖又は分枝のへプチル基、 直鎖又は分枝 のォクチル基、 直鎖又は分枝のノュル基、 直鎖又は分枝のデシル基、 直 鎖又は分枝のゥンデシル基、 直鎖又は分枝のドデシル基、 直鎖又は分枝 の トリデシル基、 直鎖又は分枝のテ トラデシル基、 直鎮又は分枝のペン タデシル基、 直鎖又は分枝のへキサデシル基、 直鎮又は分枝のへプタデ シル基、直鎖又は分枝のオタタデシル基、直鎖又は分枝のノナデシル基、 直鎮又は分枝のィコシル基、 直鎖又は分枝のへンィコシル基、 直鎮又は 分枝のドコシル基、 直鎖又は分枝の ト リ コシル基、 直鎖又は分枝のテ ト ラコシル基等が挙げられる。
【 0 0 3 5〗 炭素数 2〜 2 4のアルケニル基と しては、 ビュル基、 直 鎖又は分枝のプロぺニル基、 直鎖又は分枝のブテニル基、 直鎖又は分枝 のペンテュル基、 直鎖又は分枝のへキセニル基、 直鎖又は分枝のへプテ ニル基、 直鎖又は分枝のオタテュル基、 直鎖又は分枝のノネニル基、 直 鎖又は分枝のデセニル基、 直鎖又は分枝のゥンデセニル基、 直鎮又は分 枝の ドデセニル基、 直鎮又は分枝の ト リデセニル基、 直鎖又は分枝のテ トラデセニル基、 直鎖又は分枝のペンタデセニル基、 直鎖又は分枝のへ キサデセニル基、 直鎖又は分枝のへプタデセニル基、 直鎖又は分枝のォ クタデセニル基、 直鎖又は分枝のノナデセニル基、 直鎖又は分枝のィコ セニル基、 直鎮又は分枝のへンィコセニル基、 直鎖又は分枝の ドコセ二 ル基、 直鎖又は分枝の ト リ コセュル基、 直鎖又は分枝のテ トラコセニル 基等が挙げられる。
【 0 0 3 6】 炭素数 5〜 7のシクロアルキル基と しては、 シク リペン
チル基、 シクロへキシル基、 シクロへプチル基等が挙げられる。 炭素数
6〜 1 1 のアルキルシク ロアルキル基と しては、 メチノレシク口ペンチノレ 基、 ジメチルシクロペンチル基 (全ての構造異性体を含む。)、 メチルェ チルシクロペンチル基 (全ての構造異性体を含む。)、 ジェチルシク口ベ ンチル基 (全ての構造異性体を含む。)、 メチルシクロへキシル基、 ジメ チルシクロへキシル基 (全ての構造異性体を含む。)、 メチルェチルシク 口へキシル基 (全ての構造異性体を含む。)、 ジェチルシクロへキシル基 (全ての構造異性体を含む。)、 メチルシクロへプチル基、 ジメチルシク 口へプチル基 (全ての構造異性体を含む。)、 メチルェチルシクロへプチ ル基 (全ての構造異性体を含む。)、 ジェチルシクロへプチル基 (全ての 構造異性体を含む。) 等が挙げられる。
[ 0 0 3 7 ] 炭素数 6〜 1 0のァリ一ル基と しては、 フエニル基、 ナ フチル基等が挙げられる。 炭素数 7〜 1 8のアルキルァリール基と して は、 ト リル基 (全ての構造異性体を含む。)、 キシリル基 (全ての構造異 性体を含む。)、 ェチルフエニル基 (全ての構造異性体を含む。)、 直鎮又 は分枝のプロピルフエニル基 (全ての構造異性体を含む。)、 直鎖又は分 枝のブチルフエニル基 (全ての構造異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のぺ ンチルフエニル基 (全ての構造異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のへキシ ルフ ニル基 (全ての構造異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のへプチルフ ニル基 (全ての構造異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のォクチルフユ二 ル基(全ての構造異性体を含む。)、直鎖又は分枝のノ -ルフ ニル基(全 ての構造異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のデシルフェニル基 (全ての構 造異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のゥンデシルフェニル基 (全ての構造 異性体を含む。)、 直鎖又は分枝のドデシルフェニル基 (全ての構造異性 体を含む。) 等が挙げられる。
【 0 0 3 8】 炭素数 7〜 1 2のァリールアルキル基と しては、 ベンジ
ル基、 フエニルェチル基、 フエニルプロピル基 (プロピル基の異性体を 含む。) フエニルブチル基 (プチル基の異性体を含む。)、 フエニルペンチ ル基 (ペンチル基の異性体を含む。)、 フ -ルへキシル基 (へキシル基 め異性体を含む。) 等が挙げられる。
【 0 0 3 9】 これらの中では、 加工性に優れる点から、 炭素数 2〜 1 8の直鎖又は分枝のアルキル基、 炭素数 2〜 1 8の直鎮又は分枝のアル ケ-ル基が好ま しく、 炭素数 3〜 1 2の直鎖又は分枝のアルキル基、 ォ レイル基 (ォレイルアルコールから水酸基を除いた残基) がより好まし い。
【 0 0 4 0】 エステル化に用いる酸と しては、 通常、 カルボン酸が挙 げられる。このカルボン酸と しては、一塩基酸でも多塩基酸でもよいが、 通常、 一塩基酸が用いられる。 一塩基酸と しては、 炭素数 6〜 2 4の脂 肪酸が挙げられ、 直鎖状のものでも分枝状のものでもよい。 また、 一塩 基酸と しては、 飽和脂肪酸、 不飽和脂肪酸又はこれらの混合物であって もよい。
【 0 0 4 1】 飽和脂肪酸と しては、 直鎮又は分枝のへキサン酸、 直鎖 又は分枝のオクタン酸、 直鎖又は分枝のノナン酸、 直鎖又は分枝のデカ ン酸、 直鎮又は分枝のゥンデカン酸、 直鎖又は分枝の ドデカン酸、 直鎖 又は分枝の ト リデカン酸、 直鎖又は分枝のテ トラデカン酸、 直鎖又は分 枝のペンタデカン酸、 直鎖又は分枝のへキサデカン酸、 直鎮又は分枝の ォクタデカン酸、 直鎖又は分枝のヒ ドロキシォクタデカン酸、 直鎖又は 分枝のノナデカン酸、 直鎮又は分枝のエイコサン酸、 直鎖又は分枝のへ ンエイコサン酸、 直鎖又は分枝のドコサン酸、 直鎖又は分枝の ト リ コサ ン酸、 直鎮又は分枝のテ トラコサン酸等が挙げられる。
【 0 0 4 2】 不飽和脂肪酸と しては、 直鎖又は分枝のへキセン酸、 直 鎖又は分枝のヘプテン酸、 直鎖又は分枝のォクテン酸、 直鎖又は分枝の
ノネン酸、 直鎖又は分枝のデセン酸、 直鎖又は分枝のゥンデセン酸、 直 鎖又は分枝のドデセン酸、 直鎖又は分枝のトリデセン酸、 直鎖又は分枝 のテトラデセン酸、 直鎖又は分枝のペンタデセン酸、 直鎖又は分枝のへ キサデセン酸、 直鎖又は分枝のォクタデセン酸、 直鎖又は分枝のヒ ドロ キシォクタデセン酸、 直鎖又は分枝のノナデセン酸、 直鎖又は分枝のェ ィコセン酸、 直鎖又は分枝のヘンエイコセン酸、 直鎮又は分枝のドコセ ン酸、 直鎖又は分枝のトリコセン酸、 直鎖又は分枝のテトラコセン酸等 が挙げられる。
【 0 0 4 3】 これらの中では、 特に炭素数 8〜 2 0の飽和脂肪酸、 炭 素数 8〜 2 0の不飽和脂肪酸及びこれらの混合物が好ましい。なお、 (A 2 ) 成分としては、 これら化合物を単独で又は 2種以上の混合物と して 用いてもよい。
[ 0 0 4 4 ] ( A 3 ) 成分は、 M nが 1 0 0以上 1 0 0 0未満のポリ アルキレングリ コールであり、 炭素数 2〜 6、 好ましくは 2〜4のァノレ キレンォキサイ ドを単独重合又は共重合したものが用いられる。 炭素数 2〜 6のアルキレンオキサイ ドとしては、 ( A 1 )成分の説明において列 挙したァルキレンォキサィ ドが挙げられる。 これらの中では、 加工性に 優れる点から、 エチレンォキサイ ド、 プロピレンォキサイ ド、 ブチレン ォキサイ ドが好ましく、 エチレンオキサイ ド、 プロ ピレンオキサイ ドが より好ましい。
【 0 0 4 5】 なお、 ポリアルキレングリコールの調製時に 2種以上の アルキレンォキサイ ドを用いた場合には、 ォキシアルキレン基の重合形 式に特に制限はなく、 ランダム共重合していても、 ブロック共重合して いてもよい。
【 0 0 4 6】 また、 (A 3 ) 成分としては、 M n力 S 1 0 0以上 1 0 0 0 未満、 好ましくは 1 2 0以上 7 0 0未満であることが必要であるが、 M
nが 1 0 0未満のポリアルキレングリ コールは、 鉱油への溶解性が低下 し好ましくない。 一方、 M n力 S 1 0 0 0以上のポリ アルキレングリ コー ルは、 油剤除去工程において加工後の被加工材の表面に油剤が残存する 恐れがあるため好ましくない。
【 0 0 4 7】 またさらに、 (A 3 ) 成分と しては、 アルキレンォキサイ ドを重合させる際に M nが 1 0 0以上 1 0 0 0未満となるように反応さ せたものを用いてもよい。 また、 任意の方法で得られるポリアルキレン ダリ コール混合物や市販されているポリアルキレングリ コール混合物を、 蒸留やクロマ トグラフィ一によつて M nが 1 0 0以上 1 0 0 0未満とな るように分離したものを用いてもよい。 なお、 (A 3 ) 成分と しては、 こ れらの化合物を単独で又は 2種以上の混合物と して用いてもよい。
【 0 0 4 8】 (A 4 ) 成分は、 M n力 S 1 0 0以上 1 0 0 0未満、 好ま しく は 1 2 0以上 7 0 0未満のポリアルキレングリ コールを、 ハイ ドロ カルビルエーテル化又はエステル化させたものである。 (A 4 )成分と し ては、 (A 3 )成分のポリアルキレングリ コールの末端水酸基の一部又は 全てを、 ハイ ド口カルビルエーテル化又はエステル化させたものが使用 できる。 ここでいうハイ ド口力ルビル基とは、 炭素数 1〜 2 4の炭化水 素基を表し、 具体的には例えば ( A 2 ) 成分の説明において列挙した各 基が挙げられる。 これらの中では、 加工性に優れる点から、 炭素数 2〜 1 8の直鎖又は分枝のアルキル基、 炭素数 2〜 1 8の直鎖又は分枝のァ ルケニル基が好ましく、 炭素数 3〜 1 2の直鎖又は分枝のアルキル基、 ォレイル基 (ォレイルアルコールから水酸基を除いた残基) がよ り好ま しい。
【 0 0 4 9】 また、 (A 4 ) 成分と しては、 (A 3 ) 成分のポリアルキ レンダリ コールの末端水酸基をエステル化させたものも使用できる。 ェ ステル化に用いる酸と しては、 通常カルボン酸が挙げられる。 このカル
ボン酸としては、 一塩基酸でも多塩基酸でもよいが、 通常、 一塩基酸が 用いられる。 具体的には、 上記 (A 2 ) 成分の説明において列挙したも のが挙げられる。 なお、 (A 4 ) 成分と しては、 これら化合物を単独で又 は 2種以上の混合物として用いてもよい。
【 0 0 5 0】 (A 5 ) 成分は、 炭素数 2〜 2 0、 好ましくは炭素数 3 〜 1 8の 2価アルコールである。 ここでいう 2価アルコールとは、 分子 中にエーテル結合を有しないものをいう。 炭素数 2〜2 0の 2価アルコ 一ノレと しては、 エチレングリ コーノレ、 1 , 3—プロパンジォーノレ、 プロ ピレングリ コーノレ、 1 , 4—ブタンジォーノレ、 1 , 2—ブタンジォ一ノレ、 2—メチノレ一 1 , 3—プロパンジォーノレ、 1 , 5 一ペンタンジォーノレ、 ネオペンチノレグリ コーノレ、 1 , 6 一へキサンジォーノレ、 2—ェチルー 2 —メチノレ一 1 , 3—プロ ノ ンジォ一ノレ、 2—メチノレ一 2 , 4一ペンタン ジオール、 1 , 7 一へプタンジオール、 2—メチルー 2—プロピル一 1, 3—フ。ロハ0ンジォーノレ、 2 , 2—ジェチノレー 1 , 3—プロ ノくンジォ一ノレ、 1 , 8 _オクタンジォーノレ、 1 , 9ーノナンジォーノレ、 2—プチノレ一 2 ーェチノレー 1 , 3—プロ ノ ンジォ一ノレ、 1 , 1 0—デカンジォーノレ、 1 , 1 1 ーゥンデカンジオール、 1 , 1 2— ドデカンジォ一ノレ、 1 , 1 3— ト リデカンジオール、 1 , 1 4—テ トラデカンジオール、 1 , 1 5—へ プタデカンジォ一ゾレ、 1 . 1 6 —へキサデカンジォーノレ、 1 , 1 7 —へ プタデ力ンジオール、 1 , 1 8—ォクタデカンジオール、 1 , 1 9ーノ ナデカンジオール、 1 , 2 0—ィコサデカンジオール等が挙げられる。 【 0 0 5 1】 これらの中では、 加工性に優れる点から、 1 , 4ーブタ ンジオール、 1 , 5 _ペンタンジオール、 ネオペンチルグリ コール、 1 , 6 一へキサンジォーノレ、 2—メチノレ一 2 , 4—ペンタンジォ一ノレ、 2— ェチルー 2—メチル _ 1 , 3 —プロパンジオール、 1 , 7—ヘプタンジ オール、 1 , 8—オクタンジォーノレ、 1 , 9ーノナンジォーノレ、 1 , 1
0—デカンジオール、 1, 1 1一ゥンデカンジオール、 1 , 1 2—ドデ カンジオール等が好ましい。 なお、 (A 5 ) 成分としては、 これらの化合 物を単独で又は 2種以上の混合物として用いてもよい。
【 0 0 5 2】 (A 6 ) 成分は、 炭素数 2〜 2 0、 好ましくは炭素数 3 〜 1 8の 2価アルコール (伹し、 分子中にエーテル結合を有するものを 除く。) を、ハイ ドロカルビルエーテル化させたもの又はエステル化させ たものである。 (A 6 ) 成分と しては、 (A 5 ) 成分の 2価アルコールの 末端水酸基の一部又は全てを、 ハイ ドロカルビルエーテル化させたもの が使用できる。 ここでいうハイ ド口カルビル基とは、 炭素数 1〜 2 4の 炭化水素基を表し、 具体的には例えば ( A 2 ) 成分の説明において列挙 した各基が挙げられる。 これらの中では、 加工性に優れる点から、 炭素 数 2〜 1 8の直鎖又は分枝のアルキル基、 炭素数 2〜 1 8の直鎖又は分 枝のァルケ-ル基が好ましく、 炭素数 3〜 1 2の直鎖又は分枝の了ルキ ル基、 ォレイル基 (ォレイルアルコールから水酸基を除いた残基) が更 に好ましい。
[ 0 0 5 3 ] また、 ( A 6 ) 成分としては、 ( A 5 ) 成分の 2価アルコ ールの末端水酸基の一方又は両方を、 エステル化させたものも使用でき る。 エステル化に用いる酸としては、 通常、 カルボン酸が挙げられる。 このカルボン酸としては、 一塩基酸でも多塩基酸でもよいが、 通常一塩 基酸が用いられる。 具体的には、 上記 ( A 2 ) 成分の説明において列挙 したものが挙げられる。 またさらに、 ( A 6 ) 成分のエステルは、 ( A 5 ) 成分の 2価ァルコールの末端水酸基の一方をエステル化したもの (部分 エステル)であってもよく、末端水酸基の両方をエステル化したもの(完 全エステル)であってもよい。 これらの中では、加工性に優れる点から、 部分エステルであることが好ましい。 なお、 (A 6 ) 成分としては、 これ ら化合物を単独で又は 2種以上の混合物として用いてもよい。
【 0 0 5 4】 (A 7 ) 成分は、 炭素数 3〜 2 0、 好ましくは炭素数 3 〜 1 8の 3価アルコールである。 ここでいう 3価アルコールとは、 分子 中にエーテル結合を有しないものをいう。 炭素数 3〜 2 0の 3価ァノレコ ールと しては、 グリセリ ン、 1 2, 3—プタン ト リォーノレ、 1, 2 , 4—ブタントリオ一ノレ、 1, 2 5—ペンタント リオール、 1 , 3 , 5 一ペンタントリオ一ノレ、 1 , 2 3—ペンタント リオ一ノレ、 1 , 2, 4 一ペンタントリオ一ノレ、 1 , 2 6—へキサント リオール、 1, 2, 3 一へキサント リオール、 1, 2 4一へキサント リオ一ノレ、 1 , 2, 5 一へキサントリオ一ノレ、 1 , 3 4一へキサン ト リオール、 1, 3, 5 一へキサントリオ一ノレ、 1 , 3 6—へキサント リオ一ノレ、 1 , 4, 5 一へキサントリオ一ノレ、 1 , 2 7—ヘプタン ト リオ一ノレ、 1 , 2 , 8
—オクタント リオ一ノレ、 1 , 2 9ーノナント リオ一ノレ、 1 , 2 , 1 0 ーデカン ト リォーノレ、 1, 2 , . 1ーゥンデカン ト リオ一ノレ、 1 , 2, 1 2 -ドデカン ト リ オール、 1, 2, 1 3— ト リデカント リオール、 1,
2, 1 4ーテ トラデカン ト リオール、 1, 2, 1 5—ペンタデカント リ オール、 1, 2, 1 6—へキサデカントリオ一ノレ、 1, 2, 1 7一ヘプ タデカン ト リオ一ノレ、 1 , 2, 1 8—ォクタデカント リオ一ノレ、 1 , 2 , 1 9ーノナデカント リオール、 1, 2, 2 0—ィコサン ト リオール等が 挙げられる。
[ 0 0 5 5 ] これらの中では、 加工性に優れる点から、 1 , 2 , 1 2 一 ドデカント リオール、 1, 2 , 1 3— ト リデカント リオール、 1 , 2 , 1 4—テ トラデカント リオール、 1, 2, 1 5—ペンタデカント リオ一 ル、 1, 2, 1 6—へキサデカント リオール、 1, 2, 1 7 _ヘプタデ カントリオール、 1, 2, 1 8—ォクタデカント リオールが好ましい。 なお、 (A 7 ) 成分と しては、 これら化合物を単独で又は 2種以上の混合 物と して用いてもよい。
【 0 0 5 6】 (A 8 ) 成分は、 炭素数 3 〜 2 0、 好ましくは炭素数 3 〜 1 8の 3価アルコール (但し、 分子中にエーテル結合を有するものを 除く。) を、 ハイ ドロカルビルエーテル化させたもの又はエステル化させ たものである。 (A 8 ) 成分と しては、 (A 7 ) 成分の 3価ァノレコーノレの 末端水酸基の一部又は全てを、 ハイ ドロカルビルエーテル化させたもの が使用できる。 ここでいうハイ ド口カルビル基とは、 炭素数 1 〜 2 4の 炭化水素基を表し、 具体的には例えば (A 2 ) 成分の説明において列挙 した各基が挙げられる。 これらの中では、 加工性に優れる点から、 炭素 数 2 〜 1 8の直鎖又は分枝のアルキル基、 炭素数 2 〜 1 8の直鎖又は分 枝のアルケエル基が好ま しく、 炭素数 3 〜 1 2の直鎖又は分枝のアルキ ル基、 ォレイル基 (ォレイルアルコールから水酸基を除いた残基) がよ り好ましい。
0 0 5 7 ] また、 ( A 8 ) 成分と しては、 ( A 7 ) 成分の 3価アルコ ールの末端水酸基の一方又は全部を、 エステル化させたものが使用でき る。 エステル化に用いる酸と しては、 通常、 カルボン酸が挙げられる。 このカルボン酸と しては、 一塩基酸でも多塩基酸でもよいが、 通常一塩 基酸が用いられる。 具体的には、 上記 (A 2 ) 成分において列挙したも のが挙げられる。 なお、 ( A 8 ) 成分のエステルと しては、 ( A 7 ) 成分 の 3価アルコールの末端水酸基の一つ又は 2つをエステル化したもの (部分エステル) であってもよく、 末端水酸基の全部をエステル化した もの (完全エステル) であってもよい。 これらの中では、 加工性に優れ る点から、 部分エステルであることが好ましい。
【 0 0 5 8】 (A 8 ) 成分と しては、 (A 7 ) 成分のうち、 グリセリ ン、 1 , 2 , 3 —ブタン ト リ オール、 1 , 2 , 4 一ブタン ト リオール、 1 , 2 , 5 —ペンタン ト リ オ一ノレ、 1 , 3 , 5 _ペンタン ト リオ一ノレ、 1 ,
2 , 3 —ペンタン ト リ 才ーノレ、 1 , 2 , 4 _ペンタン ト リオ一ノレ、 1 ,
2 , 6—へキサントリオ一ノレ、 1 2, 3—へキサントリオール、 1 ,
2 4一へキサントリオール、 1 2 , 5—へキサントリオ一ノレ、 1,
3 , 4一へキサン ト リオール、 1 : 3, 5—へキサントリオ一ノレ、 1 , 3, 6—へキサン ト リオール及び , 4 , 5—へキサントリオ一ノレのノヽ ィ ドロカルビルエーテル又は部分エステルが好ましい。 なお、 (Α 8 ) 成 分と しては、 これら化合物を単独で又は 2種以上の混合物として用いて もよい。
【 0 0 5 9】 本発明において、 上記 (A 1 ) 〜 (Α 8 ) 成分の中から 選ばれる 1種の含酸素化合物を単独で用いてもよいし、 異なる構造を有 する 2種以上の含酸素化合物の混合物を用いてもよい。 上記 (A 1 ) 〜 (Α 8 ) 成分の中では、 加工性に優れる点から、 (A 3 ) 成分、 (Α 4 ) 成分、 ( A 5 ) 成分及び (A 8 ) 成分が好ましく、 (A 3) 成分、 ( A 4 ) 成分及び (A 8 ) 成分がより好ましい。
【 0 0 6 0〗 また、 本発明のアルミニウム加工用潤滑油に占める含酸 素化合物の含有量は、 該潤滑油の全量基準で 0. 0 1〜 5質量%である ことが好ましい。 すなわち、 含酸素化合物の含有量は 0. 0 1質量%以 上であり、好ましくは◦ . 0 5質量%以上、 より好ましくは 0. 1 以上である。 一方、 含酸素化合物の含有量は 5質量%以下であり、 好ま しくは 2. 5質量%以下、 より好ましくは 2. 0質量%以下である。 含 酸素化合物の含有量が少なすぎると加工性が不十分となることがあり、 含有量を多く しても含有量に見合う効果が得られないことがある。
【 0 0 6 1】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油においては、 油性剤 を更に含有することができる。 油性剤としては、 加工性をより向上させ るために、 下記 (B 1 ) 〜 (B 3 ) 成分の中から選ばれる少なく とも 1 種の油性剤を使用することが好ましい。 なお、 油性剤としては、 通常潤 滑油の油性剤として用いられているものも含まれる。
( B 1 ) エステノレ
( B 2 ) 1価アルコール
( B 3 ) カルボン酸
1 0 0 6 2 ] ( B 1 ) 成分であるエステルは、 アルコールとカルボン 酸とを反応させることにより得られる。 アルコールと しては、 1価アル コールでも多価アルコールでもよい。 また、 カルボン酸と しては、 一塩 基酸でも多塩基酸であってもよい。
【 0 0 6 3】 1価アルコールと しては、 通常炭素数 1〜 2 4の 1価ァ ルコールが用いられる。 このようなアルコールと しては、 直鎖状のもの でも分枝状のものでもよい。炭素数 1〜 2 4の 1価アルコールと しては、 メタノール、 エタノール、 直鎖又は分枝のプロパノール、 直鎖又は分枝 のブタノール、 直鎮又は分枝のォクタノール、 直鎖又は分枝のノナノー ル、 直鎖又は分枝のデカノール、 直鎮又は分枝のゥンデ力ノール、 直鎖 又は分枝の ドデカノール、 直鎖又は分枝の ト リデカノール、 直鎖又は分 枝のテトラデカノール、 直鎖又は分枝のペンタデカノール、 直鎖又は分 枝のへキサデ力ノール、 直鎖又は分枝のヘプタデカノール、 直鎖又は分 枝のォクタデカノール、 直鎖又は分枝のノナデ力ノール、 直鎖又は分枝 のエイコサノール、 直鎖又は分枝のヘンエイコサノール、 直鎖又は分枝 の ト リ コサノール、 直鎖又は分枝のテ トラコサ'ノール及びこれらの混合 物等が挙げられる。
[ 0 0 6 4 ] 多価アルコールと しては、 通常 2〜 1 0価、 好ましく は 2〜 6価の多価アルコールが用レ、られる。 2〜 1 0価アルコーノレと して は、 エチレングリ コーノレ、 ジエチレングリ コーノレ、 ポリエチレングリ コ 一ノレ (ェチレン才キサイ ドの 3〜 1 5量体)、 プロピレングリ コーノレ、 ジ プロピレングリ コ一ノレ、 ポリプロピレングリ コーノレ (プロピレンォキサ イ ドの 3〜 1 5量体)、 1 , 3—プロパンジオール、 1 , 2 —プロパンジ
ォーノレ、 1 , 3—ブタンジォ一ノレ、 1 , 4ーブタンジォ一ノレ、 2—メチ ノレ一 1 , 2一プロパンジール、 2—メチノレー 1 , 3一プロパンジォーノレ、 1 , 2—ペンタンジ才一ノレ、 1 , 3—ペンタンジォーノレ、 1 , 4—ペン タンジォーノレ、 1 , 5 一ペンタンジーノレ、 ネオペンチノレグリ コーノレ、 グ リセリ ン、 ポリ グリセリ ン (グリセリ ンの 2〜 8量体、 例えば、 ジグリ セリ ン、 ト リグリセリ ン、 テ トラグリセリン)、 ト リメチロールアルカン (例えば、 ト リ メチロールエタン、 ト リメチロールプロパン、 ト リメチ ローノレブタン) 及びこれらの 2〜8量体、 ペンタエリスリ トーノレ及びこ れらの 2〜4量体、 1 , 2 , 4一ブタントリオ一ノレ、 1 , 3 , 5—ペン タント リオ一ノレ、 1 , 2 , 6一へキサントリオ一ノレ、 1 , 2 , 3 , 4 - ブタンテ トロ一ノレ、 ソルビトール、 ソルビタン、 ソノレビトーノレグリセリ ン縮合物、 ア ドニ ト一ル.、 ァラビトール、 キシリ トール、 マンニ トール 等が挙げられる。
【 0 0 6 5】 また、 キシロース、 ァラ ビトール、 リボース、 ラムノー ス、 グルコース、 フノレク トース、 ガラク ト一ス、 マンノース、 ソノレボー ス、 セロ ビオース、 マン トース、 ィ ソマノレ トース、 ト レノヽロース、 スク ロース等の糖類も使用可能である。
[ 0 0 6 6 ] これらの中では、 エチレングリ コーノレ、 ジエチレングリ コール、 ポリエチレングリ コール (より好ましくはエチレンォキサイ ド の 3〜 1 0量体)、 プロピレングリ コール、 ジプロピレングリ コール、 ポ リプロピレングリ コ一ノレ (より好ましくはプロピレンォキサイ ドの 3〜 1 0量体)、 1 , 3 —プロパンジォーノレ、 2—メチノレー 1 , 2—プロパン ジオール、 2—メチノレー 1 , 3 _プロパンジオール、 ネオペンチノレグリ コール、 グリセリン、 ジグリセリ ン、 ト リグリセリ ン、 ト リメチロ一ノレ アルカン (例えば、 ト リ メチロールェタン、 ト リメチロールプロパン、 ト リメチローノレブタン) 及びこれらの 2〜4量体、 ペンタエリ ス リ トー
ノレ、 ジペンタエリ ス リ ト一ノレ、 1 , 2 , 4一ブタン ト リオール、 1 , 3 , 5 —ペンタン ト リオ一ノレ、 1, 2 , 6 —へキサン ト リ オ一ノレ、 1, 2 , 3 , 4—ブタンテ トローノレ、 ソノレビ トーノレ、 ソノレビタン、 ソノレビ トーノレ グリセリ ン縮合物、 ア ド二トール、 ァラビトール、 キシリ トール、 マン 二 トール等の 2〜 6価の多価アルコール及びこれらの混合物等がより好 ましい。更に好ましくは、エチレングリ コール、 プロ ピレングリ コーノレ、 ネオペンチルグリ コール、 グリセリ ン、 ト リ メチロールエタン、 ト リ メ チロールプロパン、 ペンタエリスリ トール、 ソノレビタン及びこれらの混 合物である。
【 0 0 6 7】 また、 エステル油性剤を構成する一塩基酸と しては、 通 常炭素数 6〜 2 4を有する直鎖又は分枝の脂肪酸が挙げられる。 また、 —塩基酸と しては、 飽和脂肪酸、 不飽和脂肪酸又はこれらの混合物 ^あ つてもよい。
[ 0 0 6 8 ] 飽和脂肪酸と しては、 直鎖又は分枝のへキサン酸、 直鎖 又は分枝のオクタン酸、 直鎖又は分枝のノナン酸、 直鎖又は分枝のデカ ン酸、 直鎖又は分枝のゥンデカン酸、 直鎖又は分枝の ドデカン酸、 直鎮 又は分枝の ト リデカン酸、 直鎖又は分枝のテ トラデカン酸、 直鎖又は分 枝のペンタデカン酸、 直鎖又は分枝のへキサデ力ン酸、 直鎖又は分枝の ォクタデカン酸、 直鎖又は分枝のヒ ドロキシォクタデカン酸、 直鎖又は 分枝のノナデカン酸、 直鎖又は分枝のエイコサン酸、 直鎖又は分枝のへ ンエイコサン酸、 直鎖又は分枝のドコサン酸、 直鎖又は分枝の ト リ コサ ン酸、 直鎖又は分枝のテ トラコサン酸等が挙げられる。
【 0 0 6 9】 不飽和脂肪酸と しては、 直鎖又は分枝のへキセン酸、 直 鎖又は分枝のヘプテン酸、 直鎖又は分枝のオタテン酸、 直鎖又は分枝の ノネン酸、 直鎖又は分枝のデセン酸、 直鎖又は分枝のゥンデセン酸、 直 鎖又は分枝のドデセン酸、 直鎖又は分枝の トリデセン酸、 直鎖又は分枝
のテトラデセン酸、 直鎖又は分枝のペンタデセン酸、 直鎖又は分枝のへ キサデセン酸、 直鎖又は分枝のォクタデセン酸、 直鎖又は分枝のヒ ドロ キシォクタデセン酸、 直鎖又は分枝のノナデセン酸、 直鎖又は分枝のェ ィ コセン酸、 直鎖又は分枝のヘンエイ コセン酸、 直鎖又.は分枝のドコセ ン酸、 直鎖又は分枝のトリコセン酸、 直鎖又は分枝のテトラコセン酸等 が挙げられる。 これらの中では、 特に炭素数 8〜 2 0の飽和脂肪酸、 炭 素数 8〜 2 0の不飽和脂肪酸及びこれらの混合物が好ましい。
【 0 0 7 0】 エステル油性剤を構成する多塩基酸と しては、 炭素数 2 ~ 1 6の二塩基酸及びトリメ リ ッ ト酸等が挙げられる。 炭素数 2〜 1 6 の二塩基酸としては、 直鎖のものでも分枝のものでもよく、 また飽和二 塩基酸、 不飽和二塩基酸又はこれらの混合物であってもよい。
【 0 0 7 1】 飽和二塩基酸としては、 エタンニ酸、 プロパン二酸、 直 鎖又は分枝のブタン二酸、 直鎖又は分枝のペンタンニ酸、 直鎖又は分枝 のへキサン二酸、 直鎖又は分枝のオクタン二酸、 直鎖又は分枝のノナン 二酸、 直鎖又は分枝のデカン二酸、 直鎖又は分枝のゥンデカン二酸、 直 鎖又は分枝のドデカン二酸、 直鎖又は分枝のトリデカンニ酸、 直鎖又は 分枝のテ トラデカン二酸、 直鎖又は分枝のヘプタデカンニ酸、 直鎖又は 分枝のへキサデ力ンニ酸等が挙げられる。
【 0 0 7 2】 不飽和二塩基酸としては、直鎖又は分枝のへキセンニ酸、 直鎖又は分枝のオタテン二酸、 直鎖又は分枝のノネンニ酸、 直鎖又は分 枝のデセンニ酸、 直鎖又は分枝のゥンデセン二酸、 直鎖又は分枝のドデ セン二酸、 直鎖又は分枝のトリデセン二酸、 直鎖又は分枝のテトラセン 二酸、 直鎖又は分枝のへプタデセン二酸、 直鎮又は分枝のへキサデセン 二酸等が挙げられる。
【 0 0 7 3】 エステル油性剤としては、 例えば、 以下の ( 1 b ) 〜 ( 7 b ) 成分が挙げられる。 エステル油性剤としては、 これらの例示成分の
ように、 任意のアルコールとカルボン酸とを反応させて得られるエステ ルが使用可能であり、 特にこれらに限定されるものではない。
( l b ) 一価アルコーノレと一塩基酸とのエステル
( 2 b ) 多価アルコールと一塩基酸とのエステル
( 3 b ) —価アルコールと多塩基酸とのエステル
(4 ) 多価アルコールと多塩基酸とのエステル
( 5 b ) —価アルコール及び多価アルコールの混合物と、 多塩基酸との 混合エステル
( 6 b ) 多価アルコールと、 一塩基酸及び多塩基酸の混合物との混合ェ ステル
( 7 b ) 一価アルコール及び多価アルコールの混合物と、 一塩基酸及び 多塩基酸の混合物との混合エステル
[ 0 0 7 4 ] なお、 上記アルコール成分として多価アルコーノレを用い た場合には、 エステルと しては、 多価アルコール中の水酸基が全てェス テル化された完全エステルを示す。 また、 上記カルボン酸成分と して多 塩基酸を用いた場合には、 エステルとしては、 多塩基酸中のカルボキシ ル基が全てエステル化された完全エステルでもよく 、 カルボキシル基の 一部がエステル化されずにカルボキシル基のままで残っている部分エス テルであつてもよい。
【 0 0 7 5】 エステル油性剤としては、 上記した何れのものも使用可 能である。 上記エステルの中では、 加工性に優れる点から、 ( l b ) 一価 アルコールと一塩基酸とのエステルが好ましい。
【 0 0 7 6】 油性剤と して用いるエステルの合計炭素数には特に制限 はないが、 加工性の向上の点からエステルの合計炭素数は 7以上が好ま しく、 9以上がより好ましく、 1 1以上が最も好ましい。 また、 エステ ルの合計炭素数が大き過ぎるとスティンゃ腐食の発生を増大させる恐れ
が大きくなることから、 合計炭素数は 2 6以下が好ましく、 2 4以下が より好ましく、 2 2以下が最も好ましい。
【 0 0 7 7】 (B 2 ) 成分の一価アルコールとしては、 上記 (B 1 ) 成分の説明においてエステルを構成するアルコールと して列挙した化合 物等が挙げられる。 一価アルコールと しては、 加工性により優れる点か ら、 一価アルコールの合計炭素数は 6以上が好ましく、 8以上がより好 ましく、 1 0以上が最も好ましい。 また、 合計炭素数が大き過ぎるとス ティンゃ腐食の発生を増大させる恐れが大きくなることから、 合計炭素 数は 2 0以下が好ましく、 丄 8以下がより好ましく、 1 6以下が最も好 ましレ、。
【 0 0 7 8】 (B 3 ) 成分のカルボン酸としては、 一塩基酸でも多塩 基酸でもよい。 このようなカルボン酸としては、 例えば、 上記 ( B 1 ) 成分の説明においてエステルを構成するカルボン酸と して例示した化合 物が挙げられる。 これらの中では、 加工性により優れる点から一塩基酸 が好ましい。 また、 加工性に優れる点から、 カルボン酸の合計炭素数は 6以上が好ましく、 8以上がより好ましく、 1 0以上が最も好ましい。 また、 カルボン酸の合計炭素数が大き過ぎるとスティンゃ腐食の発生を 増大させる恐れが大きくなることから、 合計炭素数は 2 0以下が好まし く、 1 8以下がより好ましく、 1 6以下が最も好ましい。
【 0 0 7 9】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油に使用する油性剤と しては、 上記各種油性剤の中から選ばれる 1種のみを単独で又は 2種以 上の混合物として用いてもよいが、 加工性をより向上できることから、
( 1 ) 1価アルコールと一塩基酸とから得られる合計炭素数 7〜 2 6の エステル、 ( 2 ) 炭素数 6〜 2 0の一価アルコール、 ( 3 ) 炭素数 6〜 2 0の一塩基酸、 及びこれらの混合物であることが好ましい。
【 0 0 8 0】 また、 油性剤の含有量は、 本発明のアルミニウム加工用
潤滑油の全量基準で 0. 0 1〜 1 0質量%であることが好ましい。 油性 剤の含有量は、 加工性の観点から、 好ましくは 0. 0 1質量%以上であ り、 より好ましくは 0. 0 5質量%以上、更に好ましくは 0. 0 7質量0 /0 以上である。 一方、 油性剤の含有量は、 含有量が多過ぎるとスティンや 腐食の発生を増大させる恐れが大きくなることから、 好ましくは 1 0質 量%以下であり、より好ましくは 7質量%以下、更に好ましくは 5質量% 以下である。
【 0 0 8 1】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油においては、 4 0 °C における動粘度が 1〜 6 0 mm2/ sのアルキルべンゼンを更に含有す ることができる。 このアルキルベンゼンと上記油性剤とを併用すること により、 油性剤の添加効果をより増大させることができる。
[ 0 0 8 2 ] アルキルベンゼンの 4 0 °Cにおける動粘度が 1 mm s 未満の場合には、 添加効果が期待できないことがある。 一方、 動粘度が 6 0 mm2/ sを越える場合には、加工後の被加工材表面に残存する油剤 が増大する可能性がある。 かかる観点から、 アルキルベンゼンの 4 0 °C における動粘度は 4 0 mm2/ s以下が好ましく, 2 0 mm2/ s以下が より好ましい。
[ 0 0 8 3 ] また、 アルキルベンゼンのベンゼン環に結合するアルキ ノレ基としては、 直鎖状であっても分枝状であってもよい。 アルキル基の 炭素数についても特に限定されるものではないが、 炭素数 1〜 4 0のァ ルキル基が好ましい。
[ 0 0 8 4 ] 炭素数 1〜 4 0のアルキル基としては、 メチル基、 ェチ ル基、 直鎖又は分枝のプロピル基、 直鎖又は分枝のブチル基、 直鎖又は 分枝のペンチル基、 直鎖又は分枝のへキシル基、 直鎖又は分枝のへプチ ル基、 直鎖又は分枝のォクチル基、 直鎖又は分枝のノニル基、 直鎖又は 分枝のデシル基、 直鎖又は分枝のゥンデシル基、 直鎖又は分枝のドデシ
ル基、 直鎖又は分枝の ト リデシル基、 直鎖又は分枝のテ トラデシル基、 直鎖又は分枝のペンタデシル基、 直鎖又は分枝のへキサデシル基、 直鎖 又は分枝のへプタデシル基、 直鎖又は分枝のォクタデシル基、 直鎖又は 分枝のノナデシル基、 直鎖又は分枝のィコシル基、 直鎖又は分枝のヘン ィコシル基、直鎖又は分枝の ドコシル基、直鎖又は分枝の トリ コシル基、 直鎖又は分枝のテ トラコシル基、 直鎖又は分枝のペンタコシル基、 直鎖 又は分枝のへキサコシル基、 直鎖又は分枝のへプタコシル基、 直鎖又は 分枝のォクタコシル基、 直鎖又は分枝のノナコシル基、 直鎖又は分枝の トリアコンチル基、 直鎖又は分枝のヘント リアコンチル基、 直鎖又は分 枝のドトリアコントル基、 直鎖又は分枝の トリ ト リアコンチル基、 直鎖 又は分枝のテ トラ ト リアコンチル基、 直鎮又は分枝のペンタ ト リアコン チル基、 直鎖又は分枝のへキサ トリアコンチル基、 直鎖又は分枝のヘプ タ ト リアコンチル基、 直鎖又は分枝のオタタ ト リ アコンチル基、 直鎖又 は分枝のノナト リアコンチル基、 直鎖又は分枝のテ トラコンチル基等が 挙げられる。
【 0 0 8 5】 アルキルベンゼンのアルキル基による置換数は通常 1〜 4であるが、 安定性、 入手可能性の点から 1個又は 2個のアルキル基を 有するァノレキノレベンゼン、 すなわち、 モノアルキルベンゼン、 ジアルキ ノレンベンゼン又はこれらの混合物が最も好ましい。 また、 アルキルベン ゼンと しては、 単一構造のアルキルベンゼンだけでなく、 異なる構造を 有するアルキルベンゼンの混合物であつてもよい。
[ 0 0 8 6 ] アルキルベンゼンの分子量については何ら制限はないが、 添加効果の点から、 1 0 0以上が好ましく、 1 3 0以上がより好ましい。 また、 分子量が大き過ぎると加工後の被加工材表面に残存する油剤が増 大する可能性が高くなることから、 分子量は 3 4 0以下が好ましく、 3 2 0以下がより好ましい。
【 0 0 8 7】 上記アルキルベンゼンの製造方法としては、 任意の従来 の方法を適用することができ、 何ら制限されるものではないが、 例えば 以下に示す原料物質を用いてアルキル化合成法等によって製造すること ができる。
【 0 0 8 8】 原料となる芳香族化合物としては、 例えば、 ベンゼン、 トスレエン、 キシレン、 ェチノレベンゼン、 メチノレエチノレベンゼン、 ジェチ ルベンゼン及びこれらの混合物が挙げられる。 また、 アルキル化剤とし ては、 エチレン、 プロ ピレン、 ブテン、 ィ ソブテン等の低級モノォレフ イ ン、 好ましくはプロピレンの重合によって得られる炭素数 6〜 4 0の 直鎮又は分枝のォレフィ ン ; ワ ックス、 重質油、 石油留分、 ポリエチレ ン、 ポリプロピレン等の熱分解によって得られる炭素数 6〜4 0の直鎖 又は分枝のォレフィ ン ; 灯油、 軽油等の石油留分から n —パラフィ ンを 分離し、 これを触媒によりォレフィン化することによって得られる炭素 数 9〜 4 0の直鎖状ォレフィン ; 及びこれらの混合物等が挙げられる。 【 0 0 8 9】 また、 アルキル化の際に使用するアルキル化触媒と して は、フリ一デルクラフッ型触媒、酸性触媒等の公知の触媒が挙げられる。 フリーデルクラフツ型触媒としては、 塩化アルミニウム、 塩化亜鉛等が 挙げられる。 酸性触媒と しては、 硫酸、 リ ン酸、 ケィタングステン酸、 フッ化水素酸、 活性白土等が挙げられる。
[ 0 0 9 0 ] またさらに、 4 0 °Cにおける動粘度が 1〜 6 0 m m 2/ s のアルキルベンゼンを調製するためには、 例えば、 上記の方法によって 得られるアルキルべンゼンの混合物ゃ巿販されているアルキルベンゼン の混合物を、蒸留ゃクロマトによって分離し動粘度が 1〜6 0 m m 2/ s であるアルキルベンゼンの留分を得ることが実用上便利である。
【 0 0 9 1】 なお、 アルキノレベンゼンの含有量は、 本発明のアルミ二 ゥム加工用潤滑油の全量基準で 0 . 1〜 5 0質量。 /0とすることができる。
かかる含有量は、 添加効果の点から、 0 . 1質量%以上が好ましく、 よ り好ましくは 0 . 5質量%以上、 更に好ましくは 1質量%以上である。 一方、 かかる含有量が多過ぎると加工後の被加工材の表面に残存する油 剤が増大する可能性が高くなることから、 かかる含有量は 5 0質量%以 下が好ましく、 4 0質量%以下がより好ましく、 3 0質量%以下が更に 好ましい。
【 0 0 9 2】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油においては、 炭素数 6〜 4 0の直鎖ォレフィンを更に含有していてもよい。 該潤滑油が直鎖 ォレフィ ンを含有することにより、 潤滑性が更に優れるようになる。 炭 素数が 6未満の直鎖ォレフイ ンは、 引火点が低いため適当ではない。 適 度な高さの引火点を有するためには、 炭素数が 8以上であることが好ま しく、 炭素数 1 0以上であることがより好ましく、 炭素数 1 2以上であ ることが更に好ましい。 —方、 炭素数が 4 0を越えると、 固体状となる ため使用が困難となり、 しかも他の成分 (鉱油や添加剤) 等との混合や 溶解が困難となるため不適当である。 また、 炭素数が 4 0を越える直鎖 ォレフィ ンは一般的ではなく、 入手も困難である。 このような不都合を 考慮して、 炭素数が 3 0以下の直鎖ォレフィンが好ましい。
[ 0 0 9 3 ] このよ うな直鎖ォレフイ ンと しては、 分子内に二重結合 を 1個有しているものであっても、 2個以上有しているものであっても よいが、 二重結合を 1個有しているものが好ましい。 また、 二重結合の 位置についても特に制限はないが、 潤滑性に優れる点から、 末端に二重 結合を有している直鎮ォレフィン、 すなわち η — α —ォレフィ ンである ことが好ましい。
【 0 0 9 4】 直鎖ォレフイ ンと しては、 1 一オタテン、 1—デセン、 1—ドコセン、 1—テトラデセン, 1一へキサデセン、 1—ォクタデセ ン、 1ーィコセン又はこれらの 2種以上の混合物等が挙げられる。なお、
直鎖ォレフィンとしては、 様々な製法によって得られるものを用いるこ とができるが、 例えばエチレンを通常の手段で重合させて得られるェチ レンオリ ゴマーを使用することができる。 また、 直鎖ォレフインと して は、これらの化合物を単独で又は 2種以上の混合物として用いてもよい。 【 0 0 9 5】 また、 本発明のアルミニウム加工用潤滑油が直鎖ォレフ インを含有する場合には、 上述の (A 1 ) 〜 (A 8 ) 成分の含酸素化合 物の中では、 (A 3 ) 成分, (A 4 ) 成分、 (A 5 ) 成分又は (A 8 ) 成分 と併用することが好ましく、 (A 3 ) 成分又は (A 5 ) 成分と併用するこ とがより好ましい。 かかる含酸素化合物と直鎮ォレフィンとを併用する ことにより、 両者の相乗効果によって潤滑性がより向上し加工性に優れ ると共に、 油剤除去工程における油剤除去性も向上する。
[ 0 0 9 6 ] なお、 直鎖ォレフィンの含有量は任意であるが、 本発明 のアルミ二ゥム加工用潤滑油の潤滑性向上の観点から、 かかる含有量は 該潤滑油の全量基準で 1質量%以上が好まし <、 3質量%以上がより好 ましく、 5質量%以上が更に好ましい。 一方、 かかる含有量は、 添加量 に見合った効果が得られる点から、 該潤滑油の全量基準で 3 0質量%以 下が好ましく、 2 5質量%以下がより好ましく、 2 0質量%以下が更に 好ましい。
【 0 0 9 7】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油においては、 その優 れた効果をより一層向上させるために、 必要に応じて合成油 (合成系潤 滑油) を更に含有することができる。かかる合成油としては、通常 4 0 °C における動粘度が 0. 5〜 5 0 0 mm2/ s、 特に 0. 5〜 3 0 mm2/ sのものが好適に用いられる。 合成油としては、 上記直鎖ォレフイン以 外のォレフィン (例えば、 ポリブテン、 ボリプロピレン等の分枝ォレフ ィン)、 かかるォレフィンの水素化物等を用いることができる。 このよう なォレフィンと しては、 特に低分子量ポリプロピレン、 炭素数 8〜 1 4
の α—ォレフインオリ ゴマー又はこれらの混合物が好ましい。 本発明の アルミニウム加工用潤滑油がこれらの合成油を含有する場合には、 使用 時における臭気が少ないため作業環境が向上し、 更に加工後の被加工材 の表面の脱脂性が向上する。 かかる合成油の含有量は、 本発明のアルミ ニゥム加工用潤滑油の全量基準で、 通常 2 0質量%以下であり、 1 5質 量%以下であることが好ましい。
【 0 0 9 8】 本発明のアルミユウム加工用潤滑油においては、 その優 れた効果をより一層向上させるため、 必要に応じて極圧添加剤、 酸化防 止剤、 さび止め剤、 腐食防止剤、 消泡剤等の添加剤を単独で又は 2種以 上を組み合わせて更に含有してもよい。
【 0 0 9 9】 極圧添加剤と しては、 ト リクレジルフォスフェート等の リ ン系化合物、 及びジアルキルジチォリ ン酸亜鉛等の有機金属化合物が 挙げられる。 酸化防止剤と しては、 2 , 6 一ジターシャリーブチル一 Ρ 一ク レゾール ( D B P C ) 等のフエノール系化合物、 フエニル一 α—ナ フチルァミン等の芳香族ァミン及びジアルキルジチォリ ン酸亜鉛等の有 機金属化合物が挙げられる。 さび止め剤と しては、 ォレイン酸等の脂肪 酸の塩、 ジノニルナフタ レンスノレホネー 卜等のスノレホン酸塩、 ソルビタ ンモノォレエ一ト等の多価アルコールの部分エステル、 了ミン及びその 誘導体、 リン酸エステル及びその誘導体が挙げられる。 腐食防止剤と し ては、 ベンゾ ト リアゾール等が挙げられる。 消泡剤と しては、 シリ コー ン系のものが挙げられる。
【 0 1 0 0】 上記添加剤の合計含有量は、 本発明のアルミユウム加工 用潤滑油の全量基準で通常 1 5質量%以下、 1 0質量%以下であること が好ましい。
【 0 1 0 1】 本発明のアルミニウム加工用潤滑油の粘度は、 格別の限 定はないが、 4 0 °Cにおける動粘度が 1 . 0〜5 . 0 m m 2/ sであるこ
とが好ましい。 すなわち、 該潤滑油の 4 0°Cにおける動粘度は、 1. 0 mm2/ s以上であることが好ましく、 より好ましくは 1. 2 mm2/ s 以上、 更に好ましくは 1. 3 mm2, s以上、 最も好ましくは 1. 4 mm s以上である。該潤滑油の動粘度を上記下限値以上とすることにより . 加工性を良好にすることができる。 一方、 該潤滑油の 4 0°Cにおける動 粘度は、 5. 0 mm2/ s以下であることが好ましく、より好ましくは 3. O mm2Zs以下、 更に好ましくは 2. 8 mm2/ s以下、 最も好ましく は 2. 7 mm2/ s以下である。 該潤滑油の動粘度を上記上限値以下とす ることにより、 室温での油剤の揮発の防止と油剤除去工程における油剤 除去性とを両立することができる。
【 0 1 0 2】 本発明の潤滑油は、 アルミニウムの加工用油剤と して使 用される力 S、特にアルミニウムフィン材の加工用油剤として好適である。 なお、 アルミニウムフィン材の材質と しては、 純アルミニウムが多く使 用されているが、 アルミ二ゥム合金を使用してもよい。 また、 本発明の アルミニウム加工用潤滑油は、 アルミニウムフィン材の表面を予め親水 性被膜処理したプレコ一ト材、 及びそのような処理を施していない材料 にも用いることができる。 一般には、 プレコ一ト材の場合には、 鉱油の みからなる油剤で加ェできる可能性が高いが、 プレコ一ト処理を施して いない材料を加工する場合には、 本発明の潤滑油が上記含酸素化合物を 含有することが好ましい。
[ 0 1 0 3 ] ここでいう被膜とは、 アルミニウムフィン材上に形成さ れた耐食性下地被膜とその被膜上に形成される親水性被膜とからなる膜 をいう。 耐食性下地被膜としては、 無機系下地被膜と有機系下地被膜が 挙げられる。 無機系下地被膜としては、 例えば、 クロメート被膜、 ベー マイ ト被膜、 ケィ酸被膜又はこれらを組み合わせた被膜が挙げられる。 また、 有機系下地被膜と して多用されているとしては、 例えば、 ポリ塩
化ビニル一酢酸ビニル、 ポリエチレン、 ポリプロピレン等のビニル系樹 脂、 アク リル系樹脂、 エポキシ系樹脂、 ウレタン系樹脂、 スチロール系 樹脂、 フエノール系榭脂、 フッ素系樹脂、 ケィ素系樹脂、 ジァリルフタ レート系樹脂、 ポリカーボネート系樹脂、 ポリアミ ド系樹脂、 アルキッ ド系樹脂、 ポリエステル系樹脂、 ユリアメラミン樹脂、 ポリアセタール 系樹脂及び繊維系樹脂が挙げられる。
【 0 1 0 4】 親水性被膜と しては、 例えば、 以下の (C 1 ) 〜 (C 5 ) 成分が挙げられる。
(C 1リ カルボ二ル基を有する低分子有機化合物とアル力リケィ酸塩と を主成分とするもの
(C 2 ) 上記 (C 1 ) 成分に水溶性有機高分子化合物を加えたものを主 成分とする特殊水ガラス
(C 3 ) ケィ酸ナ ト リ ウム、 ケィ酸カ リ ウム、 水ガラス等のケィ酸塩、 ケィ酸、 シリカゲル又はアルミナゾル
(C 4 ) カルボ二ル基を有する低分子量有機化合物からなる架橋剤と、 親水性有機高分子とを反応させることにより得られる親水性の変性有機 高分子
(C 5 ) ポリ ビニルアルコール系親水性有機高分子、 水溶性有機高分子 及ぴ架橋剤を反応させることによって得られる親水性のポリ ビュルアル コール系変性有機高分子
[ 0 1 0 5 ] なお、 アル二ゥムフィ ン材の加工と しては、 例えば、 張 り出し加工、 絞り加工、 打ち抜き加工、 カーリ ング加工及ぴチュ一ブ挿 通孔周辺の筒形立ち上がり壁をしごいて高くするしごき加工が挙げられ る。
【 0 1 0 6】 [実施例]
以下、 本発明の好適な実施例について更に詳細な説明するが、 本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【 0 1 0 7】 <実施例 1〜 1 2及び比較例 1〜 4 >
実施例 1〜 1 2及び比較例 1〜 4においては、 下記に示す各成分を用 いてアルミユウム加工用潤滑油を調製した。 各実施例又は比較例のアル ミニゥム加工用潤滑油の各成分の含有量を、 それぞれ表 1に示す。
(鉱油)
鉱油 1 : 芳香族分 0. 5容量%、 ナフテン分 4 5容量%、 パラフィン 分 5 4. 5容量%、 初留点 2 3 1 °C、 終点 2 6 8 °C、 動粘度 ( 4 0 °C) 2. 1 8 mm2/ s
鉱油 2 : 芳香族分 0. 3容量%、 ナフテン分 6 5. 7容量%、 バラフ イン分 3 4容量%、 初留点 1 5 8 °C、 終点 1 7 9 °C、 動粘度 (4 0 °C) 1. 8 5 mm2/ s
鉱油 3 : 芳香族分 2容量%、 ナフテン分 5 8容量%、 パラフィン分 4 0容量%、 初留点 2 4 4。C、 終点 2 8 8 °C、 動粘度 ( 4 0 °C) 2. 6 3 mm s
鉱油 4:ィソパラフィン 1 0 0容量%、初留点 1 6 1 °C、終点 2 6 3。C、 動粘度 ( 4 0 °C) 2. 4 5 mm V s
鉱油 5 : 芳香族分 1 4容量%、 ナフテン分 2 8容量%、 パラフィン分
5 8容量%、 初留点 2 1 1 °C、 終点 2 5 8 °C、 動粘度 ( 4 0 °C) 2. 1 1 mm"/ s
鉱油 6 : 芳香族分 0. 3容量%、 ナフテン分 6容量%、 パラフィ ン分 9 3. 7容量%、 初留点 2 5 1 °C、 終点 2 8 8 °C、 動粘度 (4 0 °C) 2. 7 4 mm2/ s
鉱油 7 : 芳香族分 0. 8容量%、 ナフテン分 9 3容量%、 パラフィン 分 6. 2容量。/。、 初留点 2 4 1 °C、 終点 2 7 7 °C、 動粘度 ( 4 0 °C) 2.
6 8 mm"/ s
(含酸素化合物)
1 : グリセリ ンジォレエ一トと ト リォレエートとの質量比 1 : 1の混 合物
2 : ポリエチレングリ コール (平均分子量 2 0 0) のジラウリ ン酸ェ ステノレ
3 : ポリ プロ ピレングリ コール (平均分子量 2 0 0 ) のモノブチノレエ ーテノレ
4 : ポリエチレングリ コール (平均分子量 2 0 0) のジォレイン酸ェ ステノレ
5 : トリプロピレングリ コール (分子量 1 9 2) とテ トラプロピレン グリ コール (分子量 2 5 0 ) との質量比 3 : 1の混合物
6 : テ トラエチレングリ コ一ノレ (分子量 1 9 4) のモノォレイノレエ一 テノレ
7 : テ トラエチレングリ コール (分子量 1 9 4) のジォレイルェーテ ノレ
8 : ポリエチレングリ コール (平均分子量 3 0 0 ) のジステア リ ン酸 エステノレ
9 : グリセリ ンのプロピレンォキサイ ド付加物 (平均分子量 2 5 0 )。
【 1〇 1〇 8
【 0 1 0 9】 実施例 1〜 1 2及び比較例 1〜 4の各潤滑油について、 以下の評価試験を行った。
【 0 1 1 0】 (潤滑性試験)
実施例 1〜 1 2及び比較例 1〜4の各潤滑油を J I S A 1 0 5 0の アルミニウム板に塗布し、 バウデン試験により摩擦係数を測定した。 荷 重は 20 0 g、しゅう動速は l O OmmZ s とした。結果を表 2に示す。
【 0 1 1 1】 (臭気試験)
実施例 1〜 1 2及び比較例 1〜 4の各潤滑油を 40 °Cに加熱してパネ ラー 1 0人による官能試験を行った。 各パネラーが臭気を以下の 3段階 で評価し、全パネラーの平均点を求め、 平均点が 2. 5点以上を〇、 2.
5点未満を Xとして評価した。 結果を表 2に示す。
1点 :臭気がある。
2点 :やや臭気がある。
3点 :臭気がない。
【 0 1 1 2】 (肌荒れ試験)
[ 0 1 1 3 ] 実施例 1〜 1 2及び比較例 1〜 4の各潤滑油 0. 5 m 1 を含ませた市販の絆創齊をパネラー 1 0人の腕の内側に貼り、 2 4時間 後の肌の状態を観察した。 各パネラーの肌の状態を以下の 3段階で評価 し、 全パネラーの平均点を求め、 平均点が 2. 5点以上を〇、 2. 5点 未満を Xと して評価した。 結果を表 2に示す。
1点 :肌が赤い。
2点 :肌がやや赤い。
3点 :肌に変化がない。
【 0 1 1 4】 (揮発性試験 1 ) .
実施例 1 ~ 1 2及び比較例 1〜 4の各潤滑油 3 gを予め重量を秤量し た直径 7 c mのシャーレにとり、 3 0 °C恒温槽内で 7時間静置した。 そ
の後、 シャーレの重量を秤量することにより揮発した潤滑油の割合を求 めた。 結果を表 2に示す。
【 0 1 1 5】 (揮発性試験 2 )
溶剤で洗浄したアルミニウム材の試験片を 1 3 0°C恒温槽内に 3分静 置した後、 試験片の重量を秤量した。 これを A ( g ) とした。 次いで、 この試験片をデシケータ内で室温まで冷却した後、 実施例 1〜 1 2及び 比較例 1〜 4の各潤滑油を 2 g Z c m2になるように試験片に塗布した。 塗布前後の試験片の重量を秤量し、 それぞれ B ( g )、 C ( g ) とした。 この試験片を 1 3 0 °Cの恒温槽内で 3分間静 ft:した後、 直ちに試験片の 重量を秤量し、 これを D ( g ) とした。 A、 B、 C及び Dの値から以下 の式に従い各潤滑油の揮発量を求めた。 結果を表 2に示す。
揮発量 (質量%) = 1 0 0 X (D - A) / (C一 B)
実施 実施 実施 実施 実施 実施 実施 実施 実施 実施 実施 実施 比 例 1 例 2 例 3 例 4 例 5 例 6 例 7 例 8 例 9 例 10 例 11 例 12 例 摩擦係
0.21 0.08 0.10 0.12 0.11 0.09 0.08 0.12 0.09 0.10 0.24 0.19 0. 数^)
〇 Ο ο Ο ο Ο 〇 Ο Ο 0 Ο Ο 月 JI_MLれ 0 〇 〇 Ο 0 0 0 Ο Ο 〇 Ο 〇 揮発 1
32 36 41 37 33 35 40 37 38 39 27 34 6
(質量 ¾)
揮発 2
99.9 99.6 99.7 99.4 99.4 99.3 99.6 99.3 99.5 99.9 99.6 99
(質量? 4)
産業上の利用可能性
【 0 1 1 7】 以上説明したように、 本発明によれば、 十分な加工性を 有し油剤除去工程では油剤を十分除去でき、 加工後の被加工材の損傷や 臭気、 肌荒れ等を防止可能なアルミニウム加工用潤滑油を提供すること ができる。