JP2000262143A - コイア成形体から成る植物育成用基材 - Google Patents

コイア成形体から成る植物育成用基材

Info

Publication number
JP2000262143A
JP2000262143A JP11068237A JP6823799A JP2000262143A JP 2000262143 A JP2000262143 A JP 2000262143A JP 11068237 A JP11068237 A JP 11068237A JP 6823799 A JP6823799 A JP 6823799A JP 2000262143 A JP2000262143 A JP 2000262143A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coir
substrate
plant
water
plant growing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11068237A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Hirakawa
敬 平川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSH
LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSHO KK
JDC Corp
Original Assignee
LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSH
LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSHO KK
JDC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSH, LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSHO KK, JDC Corp filed Critical LOCAL ENERGY KAIHATSU KENKYUSH
Priority to JP11068237A priority Critical patent/JP2000262143A/ja
Publication of JP2000262143A publication Critical patent/JP2000262143A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイア成形体から成る植物育成用基材を提供
すること 【解決手段】 長繊維のコイアの多数本をそれらがラン
ダムな多方向で指向するようにある厚みに集積して集積
体とし、この集積体を圧縮することによりコイア間の互
いに交絡した組織が定着されるように成形されているこ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイア成形体から
成る植物育成用基材に関する。
【0002】
【従来の技術】植物育成用基材のとしては、粒子状の素
材としてパーライト、ゼオライト、セラミック骨材等の
人工骨材を使用して成形されたもの、および繊維状の材
料としてピートモス、わら、ヤシガラ繊維(バラ)、バ
ーブ材(木皮)等を使用して成形したものが知られてい
る。
【0003】これらの材料を使用した植物育成用基材は
大体圧縮成形されたものが基本であり、特に粒状のもの
が使用されている場合は、この圧縮成形による処理は重
要な工程である。このような成形により得られる成形体
は植物育成用基材として使用した際、植物育成用基材の
要件として重要な保水性と涵養水量(圃場揚水量)を機
能するだけの機能を期待することはできない。
【0004】繊維、とくに植物繊維から成る材料を使用
した場合も多く場合圧縮による成形が基本である。この
材料から成る植物育成用基材も保水性と涵養水量(圃場
揚水量)を機能の点で満足を得るものではない。
【0005】このような植物育成用基材としては既に、
例えば特開平10−56876号には植物生育用基材と
して、ココヤシダストおよびココヤシ果皮小片を混合
し、これにココヤシ繊維をさらに混合して圧縮成形した
材料が開示されている。
【0006】この植物生育用基材の欠点は、素材が粉末
であることから、水、肥料或いは育成剤等の浸透は保証
されるが、反面吸湿性が大きく、水分を吸収した際膨張
し、また切断した際は形崩れしてしまうことである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の根底をなす課
題は、従来のこの種の植物育成用基材がもつ欠点であ
る、保水性と涵養水量(圃場揚水量)の機能が不十分で
あると言う欠点が排除され、植物育成用基材としてこの
ような確実な機能を有する植物育成用基材を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明によ
り、長繊維のコイアの多数本をそれらがランダムな多方
向で指向するようにある厚みに集積して集積体とし、こ
の集積体を圧縮することによりコイア間の互いに交絡し
た組織が定着されるように成形されていることによって
解決される。
【0009】本発明の他の構成にあっては、上記の圧縮
がコイア間の空隙率が80%以上になるように行われて
いることである。
【0010】更に、本発明にあっては、圧縮はコイア成
形体の乾燥密度が0.08g/cm 3 〜0.12g/c
3 であるように行われている。
【0011】本発明による方法にあっては、コイアとし
て15〜30cmの長繊維のコイアが使用される。
【0012】本発明の基本思想は、或る繊維集合体が保
水性と涵養水量(圃場揚水量)を機能するためには、素
材そのものが抱水性を有する繊維材料であるのが有利で
あり、コイアがこのような繊維として適していることを
見い出したことにある。しかも、このようなコイアの多
数本をそれらがランダムな多方向で指向するようにある
厚みに集積して、しかもコイアの空隙率が80%以上に
なるように、かつコイア集合体の乾燥密度が0.08g
/cm3 〜0.12g/cm3 であるように圧縮が行わ
れた際、コイア間の互いに交絡した組織の定着が達せら
れ、これにより保水性と涵養水量(圃場揚水量)の機能
がより以上に増大することが分かった。
【0013】このことを基礎として、保水性と涵養水量
(圃場揚水量)の機能が達せられることの理由は、上記
のようなコイアから造られた植物育成用基材が空隙率が
大きく、この空隙内に表面張力の働きにより毛管水が多
く含まれ、また水平方向の透水係数が大きく、水平方向
の移動が容易に行われ、実際にこの植物育成用基材に種
を蒔き植物を育成した際、この植物の根が水、肥料或い
は場合によっては発育剤の吸収が有効となる圃場揚水量
の比率が大きくなることにあることが分かった。この機
能はコイアの圧縮成形を、特に2〜3cm程度の厚みに
なるように行った場合極めて圃場揚水量の比率が大き
く、この基材内に水耕栽培に近い栽培形態が維持され、
水の更新も容易に行われる。
【0014】実験の結果では、この厚み寸法の範囲以外
では、理想的な圃場揚水量の比率を得ることはできなか
った。
【0015】また、このような厚みの植物育成用基材を
同じ方向で、中間に細粒材の層、例えばヤシガラ繊維の
粉末材から成る層、を介在させることにより、重ねて使
用した場合涵養水量(圃場揚水量)が増大する。
【0016】更に、この基材上には直接種子を蒔くこと
が可能である。この際種子は播種によるか吹付けにより
蒔かれ、種子は全く水耕栽培におけると同様に水、肥料
等による湿潤状態に存在し、これらを吸収して成長す
る。この場合、種子を風、霜等の外部作用から防護し、
また種子上部においても上記のような湿潤状態を維持す
るために時上記の細粒材で被覆するのが有利である。
【0017】この植物育成用基材は圧縮交絡処理されて
いることにより、内部の絡み組織により組織自体が弾性
を有し、かつ互いに支持し合い、吸水膨張したり、外圧
により変形したりすることがない。
【0018】本発明による植物育成用基材を実際に使用
する場合、例えばガーデニングの目的で、マンシヨン屋
上、ベランダ等の屋外において使用する際は、この植物
育成用基材を底孔を有する発泡スチロールから成るトレ
イ状の容器に入れて使用するのが有利である。何故な
ら、このような発泡スチロールから成るトレイ状の容器
は断熱作用を有し、植物育成をより良好に保つからであ
る。
【0019】しかしまた、上記の目的で、通気性および
通水性のよい木箱、網枠等も使用可能である。
【0020】また、植物育成用基材に施肥、施水を行う
際は、適宜な方法で行うことが可能である。
【0021】また、堤防を緑化する目的で、その法面に
敷設することも可能である。しかし、この場合本発明に
よる植物育成用基材が上記のような特異な性質、即ち水
を水平方向では流動させ、垂直方向では保水すると言う
性質を有していることから、法面に傾斜した状態で敷設
することは、その中に保留される水の流出を招くので、
法面を階段状に形成して、踏面に相当する平坦な場所に
敷設される。
【0022】以下に添付図面に図示した発明の実施の態
様につき本発明を説明する。
【0023】
【発明の実施の態様】図1には本発明による植物育成用
基材1を平面図で示した。
【0024】コイアはハスクから取出され、褐色の繊維
であり、繊維長さが15〜30cmの長繊維と、0.4
〜1cmの短繊維とにわけられるが、本発明にあっては
長繊維のほうが植物育成用基材に有利であることが分か
った。植物育成用基材1の繊維材料としてコイアは、大
体裁断する必要はなく、そのままの形で使用される。何
故なら、ハスクからはぎ取る際に既に細い長繊維片の形
としてとして得られからである。また、このコイアをハ
スクからはぎ取る際に、繊維以外にハスクそのものであ
る中果皮が細かい小片の形で得られるが、これの中果皮
もそのまま使用する。
【0025】このようにして得たコイアを、これらのコ
イアのそれぞれがランダムな多方向を指向するように、
しかし全体としては長手方向を指向するような状態で一
定厚みに集積する。次いでこのコイアの集積体を加圧の
下に適当な移送手段により移送する。その際この加圧を
コイア間に80%以上の空隙率が形成される程度の圧力
で行う。このような空隙率の場合、製造された植物育成
用基材1の保水量が最も理想的であることが実験により
確かめられた。また、他方このコイア積層体の厚みが2
〜3cmである場合有利であることも分かった。
【0026】このコイア積層体を図2に示したように、
通気性および通水性のよい底部に孔を有しているトレイ
状の発泡スチロール、木箱、網枠等−本発明の実施の態
様にあってはトレイ状の発泡スチロール−内に組入れ、
その表面に植物種子を蒔く。種子は繊維間に定着する。
その際、蒔いた種子の発芽を助け、また種子を風、霜等
の外部作用から防護し、また種子上部においても湿潤状
態を維持するために、植物育成用基材1を被覆材2で被
覆するのが有利である。この被覆材2としてはヤシガラ
細断片、ココナツ果皮等を使用するのが有利であるが、
藁であってもよい。
【0027】必要な水、肥料等を供給する。その際水、
肥料等はコイアが上記のようにして集積されて板状に形
成された植物育成用基材1では垂直方向、即ち矢印Pの
方向では流動もしくは透過せず、繊維間にとどまる。即
ち、コイア間にあっては、水は水平方向、即ち矢印Qの
方向でのみ移動可能である。その理由は、コイアが空隙
を備えていることによる保水性にあると考えられること
にある。
【0028】図3に示したように、上記の植物育成用基
材1を、例えば発泡スチロールのような通気性かつ通水
性の、底部に導水孔を備えている容器3内に、中間に細
粒材4を間挿して、多数重ね植物育成用圃場としても使
用することも可能である。細粒材としては土、ジオテキ
繊維細断片等が使用される。
【0029】この場合も、一つのコイア積層体だけを使
用した場合と全く同じ効果が得られる。このような多層
式植物育成用圃場は根菜栽培をするのに適している。
【0030】
【外1】 上記の表は、本発明による植物育成用基材を試験した結
果である。
【0031】この試験のこの試験結果表において注目す
べき結果は、大きさ10cm×19.7cm×2.5c
mの大きさの植物育成用基材であって、空隙率90%、
乾燥密度0.09g/cm3 の場合、横置きした際灌水
直後(空気中で)では乾燥密度は0.75g/cm3
元の乾燥密度よりも8.3倍にもなり、水が停滞(保
水)状態にあることが明瞭であり、これに対して同じ条
件の下ではこの植物育成用基材を縦置きにした場合には
0.22g/cm3 となり元の乾燥密度よりも2.4倍
にしかならず、水が流動しているのが認められることで
ある。
【0032】このような実験結果は、本発明による植物
育成用基材が上記のような植物育成に適していることを
裏付けている。
【0033】
【発明の効果】本発明による植物育成用基材を使用する
ことにより、蔬菜をはじめとして、鑑賞用の草花にいた
るまで、多様な植物の育成が、容易な施水、施肥或いは
他の育成剤の供給の下に、またそれらが含有された湿潤
の状態で可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による植物育成用基材の平面斜視図であ
る。
【図2】本発明による植物育成用基材を使用して植物育
成用圃場とした実施の態様の図である。
【図3】本発明による植物育成用基材を多数重ねて植物
育成用圃場とした実施の態様の図である。
【符号の説明】
1 植物育成用基材 2 被覆材 3 育成容器 4 細粒材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイア成形体から成る植物育成用基材に
    おいて、長繊維のコイアの多数本をそれらがランダムな
    多方向で指向するようにある厚みに集積して集積体と
    し、この集積体を圧縮することによりコイア間の互いに
    交絡した組織が定着されるように成形されていることを
    特徴とする植物育成用基材。
  2. 【請求項2】 圧縮がコイア繊維間の空隙率が80%以
    上になるように行われていることを特徴とする請求項1
    に記載の植物育成用基材。
  3. 【請求項3】 圧縮がコイア成形体の乾燥密度が0.0
    8g/cm3 〜0.12g/cm3 であるように行われ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の植物育成用基
    材。
  4. 【請求項4】 コイアとして15〜30cmの長繊維が
    使用されていることを特徴とする請求項1或いは2記載
    の植物育成用基材。
JP11068237A 1999-03-15 1999-03-15 コイア成形体から成る植物育成用基材 Pending JP2000262143A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11068237A JP2000262143A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 コイア成形体から成る植物育成用基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11068237A JP2000262143A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 コイア成形体から成る植物育成用基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000262143A true JP2000262143A (ja) 2000-09-26

Family

ID=13367991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11068237A Pending JP2000262143A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 コイア成形体から成る植物育成用基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000262143A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079243A (ja) * 2001-09-11 2003-03-18 Tooken Jushi Kagaku Kk 植物栽培用材料
KR100468452B1 (ko) * 2001-12-21 2005-01-29 주식회사 포스코 코코넛화이버를 이용한 양액재배용 배지 제조방법 및이로부터 제조된 배지
KR100814981B1 (ko) 2005-12-09 2008-03-18 구정필 야자섬유를 주원료로 하는 작물재배용 배지
KR101045049B1 (ko) 2008-10-23 2011-06-29 김학기 녹화용 식생매트
WO2022209603A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 株式会社E-システム ヤシ殻培地

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079243A (ja) * 2001-09-11 2003-03-18 Tooken Jushi Kagaku Kk 植物栽培用材料
KR100468452B1 (ko) * 2001-12-21 2005-01-29 주식회사 포스코 코코넛화이버를 이용한 양액재배용 배지 제조방법 및이로부터 제조된 배지
KR100814981B1 (ko) 2005-12-09 2008-03-18 구정필 야자섬유를 주원료로 하는 작물재배용 배지
KR101045049B1 (ko) 2008-10-23 2011-06-29 김학기 녹화용 식생매트
WO2022209603A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 株式会社E-システム ヤシ殻培地
JP2022153754A (ja) * 2021-03-30 2022-10-13 株式会社E-システム ヤシ殻培地
JP7242078B2 (ja) 2021-03-30 2023-03-20 株式会社E-システム ヤシ殻培地

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8756862B1 (en) Horticultural growth medium
US5974735A (en) Sodding element and method of producing sodding
CA2180900C (en) Culture soil, process for producing the same and seedling-growing peat board
JP2000262143A (ja) コイア成形体から成る植物育成用基材
US20030066234A1 (en) Potting system for plants, shrubs and trees
JP3774359B2 (ja) 水稲の育苗方法
JP2002125453A (ja) 緑化構造物
JP2937876B2 (ja) 植物生育用基材及びその施工方法
CN216254191U (zh) 一种内置种或苗和沙土的塑料管嵌入式固沙治沙装置
JP2002125452A (ja) 緑化構造物
JP3571027B2 (ja) 施工面覆工用植生ブロック
JPH0253423A (ja) 植物栽培用培地
JPH11155369A (ja) マット栽培トレー及び植物栽培方法
JP2003102264A (ja) 植物栽培方法および植物栽培具
JP3733331B2 (ja) 緑化方法
KR100542957B1 (ko) 흙없는 잔디 매트
JP2768887B2 (ja) 植木鉢
JP4628526B2 (ja) 無土壌植物栽培用培地構造
JPH08242717A (ja) アマモ場の造成方法及びアマモ栽培具
JPH0444521A (ja) 植生基盤材
JP2000004668A (ja) 圧縮成形培地
JP4670129B2 (ja) 培地
JPH11289861A (ja) 培 地
JP4279010B2 (ja) 植栽ユニット
JP2784758B2 (ja) 早期樹林化植生基体及び早期樹林化緑化工法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040917

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040917

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070515

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071009