JP3774359B2 - 水稲の育苗方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、水稲の育苗に関するものであって、特に、育苗箱を軽量化して作業性を向上すると共に、育苗器を使用しなくても良好な育苗を可能とする新規な水稲の育苗方法を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
周囲を海に囲まれた我が国では、春一番のさわやかな風と共に春を向かえて植物が萌え出すに絶好の気象条件が作り出された後、今度は、初夏の南海上に形成され梅雨前線が、やがて太平洋高気圧の勢力を受けて北上してきて本州または本州南岸に長期間停滞し、十分な降水の恵みを授かった上、引き続いて本格的な夏が到来して強い陽射しと共に高温・多湿の自然環境が整えられるといった特徴ある気象条件が毎年定期的に繰り返され、水稲栽培に最適な条件が備わっていることから、太古の時代から稲作農業が取り入れられ、永い歴史の中で我が国全土に定着してきた。
【0003】
このように気候や地形に恵まれて継承されてきた稲作農業も、近年の米販売の自由化や、海外からの米輸入自由化への要請の高まり等により、それまでの管理価格体制から市場原理の導入による自由価格体制へと移行するに及び、生産性と消費者ニーズとに呼応した正常な価格帯が形成されるようになり、当然の如く米価は、それまでの高値安定の統制価格から大幅に引き下げられて農家収入に多大の影響を与えてしまう時代へと様変わりしたことから、こうした時代の趨勢に対応できるよう、作業能率の向上と収穫量のアップとを早期に実現し、生産コストを大幅に引き下げる必要が生じてきている。特に、昨今の稲作農家の多くは、既に高齢化や世代交代による兼業化が進んでしまっているため、多大な労力を要する農作業、例えば田植え前の育苗作業等について、より一層の合理化が望まれている。
【0004】
即ち、育苗作業の場合、床土を敷き詰めて播種し、更に覆土を施して灌水した育苗箱は、通常、一枚で5,300g前後となってしまい、運搬作業の際に、特に非力な高齢者や女性等にとって大きな負担となる上、一度に育苗器に収容できる育苗箱の数に制限があるのに対し、田植え作業は、機械化が進んで数日の中に作業を終えてしまうことができて、育苗期間の調整にならないので、兼業農家の場合、休日だけを利用した育苗作業では、全ての育苗箱の芽揃いを田植え時期に合わせることがかなり困難となり、毎朝のように未だ暗い中から出勤直前まで播種、灌水等といった手の掛かる作業を実施しなければならない現状に置かれたままになっている等の問題があり、現行の育苗作業は、上記したとおりの時代の要請に程遠いものといわざるを得ないものである。
【0005】
こうした不都合を改善すすべく、例えば特開平5−103554号公報等に散見されるように、育苗箱中に成型培地を充填し、該成型培地の上に種籾を播種し、その上にシート状物を被せ、床土の使用を不要として育苗箱を軽量化するようにした水稲育苗方法および育苗シートが知られ、また、特開平10−248311号公報のように、稲育苗培土代替成形資材の底面端部に生分解性物質を原料とする補強端布を設け、乗用田植え機の延長された苗乗せ台に適合する長さとなるよう、該補強端布部分を外の稲育苗培土代替成形資材の底部に差し込み、この状態で育苗することによって苗の根が補強端布部分を貫通する状態に栽培し、連結させて苗の運搬や苗剥がし、田植え機搭載の手間と労力とを低減する長尺稲苗の製造方法等の提案もなされている。
【0006】
これら提案のなされている多くの改善策は、確かに育苗作業に際しての育苗箱が軽量化されたり、芽揃え後の稚苗の取り扱いがし易くなるようにしたりして、作業内容の改善に大いに役立つようにしてはいるものの、それらの多くは培土に代わる特別な素材を使用することになるため、習熟するのにそれなりの知識を必要とし、従前からの作業内容と大幅に異なるため、高齢者や女性等技術的知識の変更に時間を要してしまう者にとって必ずしも適していなかったり、あるいは、個々の育苗箱に関しての育苗器に収容する段階までの作業内容の改善については威力を発揮するものとなっていながら、育苗器中で段重ねして保温、育苗している間に、上段の根が育苗箱の底板から下方に回り付き、下段の稚苗の葉茎に絡まり付いたり、付かないまでもマット状になって育苗箱からの取り外しに苦労することになって作業内容の改善に逆行するような結果になるもの、あるいは、作業内容の改善についての全体的な目的達成度は高いものの、必要とする素材単価が高くて経営の合理化には繋がり難くなってしまっているもの等で、稲作農家側に立った提案とは到底見做すことができないものでしかなかった。
【0007】
この発明は、以上のように、床土を充填した育苗箱は、重く運搬の際の労働負担が大きい上、大量の育苗箱を一度に育苗器に収容して芽揃いさせることが困難で多大の苦労を強いられているにも拘らず、提案される改善策が必ずしも稲作農家の経営基盤に味方し難いものが多すぎる実情に疑問を抱き、自ら長年稲作農業に従事した豊富な経験に基づき、真実稲作農家に利する育苗作業の改善策はないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な水稲の育苗方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0008】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される水稲の育苗方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットを敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記根張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播し、その直後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水した上、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆うか、敷き詰められた床土上に催芽した種籾を均播してから、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、やはり播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、その後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水するかし、その後、所定期間に渡って芽揃いさせるようにした構成を要旨とする水稲の育苗方法である。
【0009】
この基本的構成からなる発明を、より具体的な構成によるものとして示せば、育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットを敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記板張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播し、その直後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水した上、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、同様に播種した育苗箱を複数段(望ましくは25〜30段程度)積み重ねてから、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲ってしまい、そのまま保湿無加温状態で所定期間に渡って芽揃いさせるようにした構成の水稲の育苗方法ということができる。
【0010】
同様に、育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットを敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記根張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播してから、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、その後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水し、同様に播種した育苗箱を複数段(望ましくは25〜30段程度)積み重ねてから、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲ってしまい、そのまま保湿無加温状態で所定期間に渡って芽揃いさせるようにした水稲の育苗方法も包含される。
【0011】
そして、望ましい構成のものとしては、育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットに、肥料成分および/または農薬成分を含む溶液を含浸させた上で敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記根張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播し、その直後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水した上、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆うか、敷き詰められた床土上に催芽した種籾を均播してから、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、やはり播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、その後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水するかした上、同様に播種した育苗箱を25〜30段程度積み重ねてから、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲ってしまい、そのまま保湿無加温状態で所定期間に渡って芽揃いさせるようにした水稲の育苗方法ということができる。
【0012】
育苗箱は、床敷マット、床土、種籾および覆土の夫々を収容して、良好な育苗を可能とする機能を果たすものであり、水稲の育苗に好適な通気性や保湿性を確保する構造としなければならず、木製や合成樹脂製のものを使用可能であって、合成樹脂製の場合には、底部に複数の排水通気孔が穿孔されたものを使用すべきであり、複数個を安定した状態に積み重ねることのできる構造のものを使用するのが望ましく、これまで一般に使用されてきている各種タイプの既製品の中から適宜選択、採用する外、今後提供される新たな構造からなるものでも、従前どおりの土入れ作業を前提として作り出されているものであれば、全て採用可能になることはいうまでもない。
【0013】
床敷マットは、床土の一部を代替し、吸湿、通気、保湿、断熱等、苗の根張りには有利でありながら、最下面からの根の付き抜けを阻止できるようにした機能を果たし得るものでなければならず、且つ床土よりも比重の軽い素材に制限され、基底平板部、および細筒状体を有する根張り促進部から構成されており、それらは、比較的軽量で軟質な木材チップや籾殻、草茎等植物繊維質素材の集積材や、地中に放置すると所定期間で自然分解、消失する素材からなる不織布等の透湿多孔性素材から形成される。
【0014】
基底平板部は、床敷マットの基底部分を形成し、育苗箱内底部に安定してセットし得るようにする機能を果たすものであり、吸湿、通気、保湿、断熱等、苗の根張りに有利な、比較的軽量で軟質な木材チップや籾殻、草茎等植物繊維質素材の集積材や、地中に放置すると所定期間で自然分解、消失する素材からなる不織布等の透湿多孔性素材から形成され、最下面からの根の付き抜けを阻止できるよう、少なくともその底面には、地中に放置すると所定期間で自然分解、消失する素材からなる樹脂シートや厚紙等を積層するか、透湿多孔性素材の底面側所定厚み部分を何等かの手段で硬質化処理したもの等とし、根の付き抜けを略阻止できる構造のものとしなければならず、それらは、育苗を終えた後、田植え機に床敷マットごと投入することができ、更に田植え機の作動力によって容易に引き千切ることのできる構造とする必要がある。
【0015】
根張り促進部は、床土の一部に代わって苗の根張りを促す機能を果たすものであり、上記基底平板部と同様(但し、同一であるとは限らない。)に透湿多孔性素材から形成され、基底平板部上に組み合わされて一体化され、多数の筒状空洞を形成して通気性や保湿性を確保し、種籾が健全に根を張って成長できるようようにした構造としなければならず、基底平板部上面に複数本の細筒状体を貼着したり、波形板状体を貼着して形成することができ、それら筒状空洞をロール状に束ねるようにした状態に巻き取りができる程度の柔軟性の付与されした構造となるようにするのが望ましい。なお、この細筒状体および波形板状体は、共に基底平板部上面に筒状空洞を確保した上、当該筒状空洞部分内に空気や水分等を止め置くことを可能にし、且つ、それ自身、水分を吸収した条件下にあっては、苗の根が肉厚中、および肉厚方向に延びて根張りが可能な素材構造のものに形成されていなければならない。
【0016】
したがって、この床敷マットとしては、例えば使用済み段ボール紙の一側面を剥ぎ取ったリサイクル段ボール紙によるもので、露出状とした波形板状体側を上方に向けた状態で育苗箱の底面に敷設、採用するようにしたものでは、当該段ボール紙の下面平坦紙の部分が基底平板部となり、同波形板紙部分とその背面、平坦紙部分との間に形成される筒状空洞とによって根張り促進部が構成されるものとなり、その性状からしても、また省資源の観点からしても最も望ましいといえる。
【0017】
床土は、床敷マットの上部に敷詰められて、種籾下側の苗床上層を形成する機能を果たすものであり、土に籾殻燻炭を適量混合したものとしなければならず、必要に応じて硫黄華やピートモス等を使ってHpを矯正した土、籾殻燻炭、肥料および農薬等が所定割合で混合されてなるものとすることができ、育苗箱の全面に渡り、略均等に敷き詰めるべきであって、床敷マット上面の根張り促進部を隠す程度の比較的少なめに敷き詰めるのが望ましく、手作業による敷き詰め作業の外、自動供給機械を使って連続的に多数の育苗箱に敷き詰める作業方法を採ることができる。種籾は、水稲の種籾であり、予め比重選、消毒、浸漬および催芽を施した種籾を使用しなければならず、播種作業は、播きムラの無いよう各種播種機を使用するのが望ましい。
【0018】
温水は、播種後の種籾に灌水すると共に、苗床の地温を発芽に好適な状態に上昇させる機能を果たすものであって播種直後か、または覆土を施した後あるいは播種直前の床土に、42〜30℃前後の適量の温水を育苗箱全面に渡って均質になるよう灌水すべきであり、手作業によって灌水することが可能である外、ベルトコンベア上を一定速度で移動する複数の育苗箱に対して、シャワー状に降り注ぐように灌水することができ、予め適量の肥料成分および/または農薬成分が混入されてなる温水を使用することができる。
【0019】
芽揃いは、従前までのように育苗器を使用したり、トンネルやビニールハウス内に収容して適宜温度管理および灌水管理を行う必要はなく、一連の播種作業を終えた直後の育苗箱を、速やかに25〜30段程度に積み重ね、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲って、そのまま保湿無加温状態を所定期間に渡って保持することにより、実現可能になるものであり、したがって、耐水シートは、複数段積み重ねた育苗箱をまとめて、密封状に囲い込む機能を果たすものであって、育苗箱の保温と保湿とを行い、野外に配置する場合には、雨や霜等による温度低下や、日光による乾燥等から保護するものであり、比較的軟質なビニールシートを使用するのが望ましく、内側面に不織布やスポンジ等からなる断熱層を形成したものや、金属被膜を蒸着する構造等により、保温機能を高めた耐水保温シートを使用したものとするのが望ましい。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0020】
【実施例】
図1の床敷マットおよび育苗箱の斜視図、図2の一連の播種作業の自動ラインの斜視図、図3の覆土を終えた育苗箱の断面図、図4の複数の育苗箱を積み重ね、耐水シートで覆った状態の断面図、および図5の床敷マットの斜視図に示される事例は、育苗箱の底面上に床敷マットを敷設し、その上に籾殻燻炭を混合した床土を敷き詰め、播種した上に籾殻燻炭を混合した覆土を施し、温水による灌水を施した後に、該育苗箱を25段程度積み重ねた状態で、まとめてビニールシートで覆い、所定期間に渡り芽揃いさせるという基本的構成からなるこの発明の水稲の育苗方法における代表的な一実施例を示すものである。
【0021】
この水稲の育苗方法は、使用済み段ボール紙の片側面を剥がし取ることにより、平板状の基底平板部21上面の略全面に波形板状体22が貼着され、該基底平板部21上に多数の筒状空洞からなる根張り促進部23を形成する構造とした床敷マット2に対し、適量の肥料成分および農薬成分等を含む0.2リットル/一枚程度の溶液を浸漬・吸収させ、当該床敷マット2を、図1に示すように、育苗箱1の底面部分に敷設し、図2中に示すように、ベルトコンベア6上に配列した状態に供給し、該ベルトコンベア6によって搬送される複数の育苗箱1,1,‥‥‥の上方から、自動床土供給機61によって床土3を520g程度、床敷マット2の根張り促進部23を隠す程度の少なめに供給する。なお、該床土3は、pHを検定し、必要に応じて硫黄華、ピートモス、苗代配合肥料等を使用してpHを矯正した土100gに対し、籾殻燻炭を20g前後の割合で混合した上、必要に応じて粒状や粉状の肥料、農薬、改土等の適量を混合したものとする。
【0022】
続いて、床土3を敷き詰めた状態で移動する育苗箱1,1,‥‥‥に対し、自動播種装置62により、比重選、消毒、浸漬して催芽した種籾4,4,‥‥‥を、それら床土3の略全面に渡って均播し、その後に、自動覆土供給装置63によってpHを検定し、必要に応じて硫黄華、ピートモス、苗代配合肥料等を使用してpHを矯正した土100gに対し、籾殻燻炭10g前後の割合で混合してなる860g程度の覆土5を供給して種籾4,4,‥‥‥を覆い、その後に液状、粒状または粉状の肥料や農薬等の適量を予め溶解させた摂氏42〜30℃前後の温水を、図3中に矢印で示すように、育苗箱1の全面にムラ無く灌水する。
【0023】
灌水後の育苗箱1,1,‥‥‥を、図4中に示すように、地面との間に10〜15cm程度の空間を形成するよう、地上に据えた角材またはパレット上に25段程度積み重ね、最上部の育苗箱1の上に新聞紙等を被せ、全体をビニールシート7で覆って裾から外気が入らぬよう確りと塞ぎ、保湿無加温状態で3〜5日間そのままの状態に保持して芽揃いさせ、その後、ビニールシート7を取り外した上、図示していないトンネルやハウス内にべタ並べし、田植えまで温度管理や灌水管理、追肥および防除を適宜行いながら育苗管理する。
【0024】
なお、床敷マット2は、現行の一般的な育苗箱1の底面寸法に略一致する幅279mm、奥行579mmで、厚さ5mmに設定したものを採用した事例としているが、その他、田植え機の苗乗せ台の寸法や育苗器の奥行寸法等に応じ、希望する寸法に裁断して使用できるようにした奥行寸法の長いロール型の床敷マット材等として市場に提供することも可能である。
【0025】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の水稲の育苗方法は、床敷マット2として使用済み段ボール紙を再利用するようにした上、極力床土と覆土の使用量とを控え目にしても支障がなく、しかも従前までのように育苗器の使用も必要としなくなるよう、床土3上に播種した直後か、その後の覆土した直後の何れかの段階に、42〜30℃前後の温水を掛けてから手際良く育苗箱1,1,‥‥‥を25段程度に積み重ね、即座にビニールシート7で隙間なく包み込むようにするという、これまで誰も採用して来なかった新規な育苗方法を実施するものであり、この方法によって所定期間育てた稚苗が、従前からの手段で育てた稚苗に何等引けを取らないどころか、田植え後の生長具合や反当り収穫量において勝っていることを確認済みである。
【0026】
また、床敷マット2とする使用済み段ボール紙は、その一側面を剥がし取って露出状とした凹凸形状の波形板状体22を上面側となるように育苗箱1底部に敷き詰め、当該波形板状体22とその下の基底平板部21との間の多数の筒状空洞とからなる根張り促進部23を構成した上、最小限の床土3を撒いて平坦面が実現されるようにしてから播種するようにしていることから、種籾の均播に何等支障を来すことがない上、凹部には十分な深さの床土があって初期の根出しを円滑に行わせ、その後の勢いを付けた毛根は、当該床敷マット2の根張り促進部23を構成する波形板状体22自体の中に延伸して十分に定着してから、更に同筒状空洞にまで入り込んで生長を続けるも、その下の基底平板部21までは突き破ることなく生長することになり、十分な根張りと丈夫な稚葉とからなる稚苗になつて、段重ねしてあった育苗箱1を崩して取り出す際にも、排水、通気用等の目的で形成されている孔開きの育苗箱1底部側には殆ど根が張り出しておらず、根が育苗箱1に絡まり付かない状態に仕上げられ、この状態故に、下段の育苗箱1内で生長した苗も、その稚苗が伸びても上段の根に絡まれてしまう現象もなくすることができるものとなって、極めて円滑に取り出し作業を実施することができ、その後、田植え機によって圃場に植え込まれたときにも、根に付いてきた段ボール紙の一部は、腐食、溶解して跡形も無くなり、圃場管理に支障を来すことはない。
【0027】
更に、この床敷マット2の採用に加え、適量の籾殻燻炭を混合した床土3および覆土5を夫々使用するようにしたことから、土の使用量を大幅に減少させることができ、従前からの一般的な土だけをを使用してなる播種済みの育苗箱に比較すると、育苗箱1一枚当りの重量が、凡そ5,300g程度であったのに対し、2,600g程度にまで軽量化されたものとなって、育苗作業の労働量を大幅に軽減化して作業の効率化に繋がると共に、床敷マット2が軟質化して根張りを容易にすると共に、予め肥料や農薬等の有効成分を含む溶液を含浸させたものとすれば、直接床土3に肥料や農薬を施す場合に比較し、灌水による有効成分の消失を少なくして長期に渡ってこれら有効成分の作用を受けることができるものとなる。
【0028】
特に、図5の床敷マットの斜視図に示すような、育苗箱1の幅方向に平行な筒状空洞を形成するよう根張り促進部23を形成した床敷マット2を使用すれば、苗を育苗箱1から取り出して図示しない田植え機に装着する際等、ロール状に巻き取って運搬することが極めて容易になり、また、図6の他の構造の床敷マットの斜視図に示すように、育苗箱1の奥行方向に平行な筒状空洞を形成する根張り促進部23を形成した床敷マット2では、田植えに際して育苗箱1から取り出すときに、その長手方向の屈曲変形を置き難くするため、苗の変形や形崩れを防止して、取り扱いし易いマット状の稚苗を得ることができるものとなる。
【0029】
【効果】
以上のとおり、この発明の水稲の育苗方法によれば、特徴的な構造の床敷マット2を使用し、しかも、床土3上に播種した直後か、その後の覆土した直後の何れかの段階に、42〜30℃前後の温水を掛けてからの育苗という独特の方法によるため、床土3の使用量を、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限の床土に規制すると共に、覆土も、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めることができる上、これまでのような育苗器による育苗に頼らなくても理想的な育苗が可能になるという極めて大きな特徴が得られるものとなる。
【0030】
更に、育苗箱には、それまでの土または育苗マットに代え、特別の床敷マットに最小限の床土、覆土が、それも、土と籾殻燻炭とを混合した特別の床土および覆土として組み合わせられるものとなり、したがって、播種を完了して覆土も施されたこの発明の育苗方法に採用する育苗箱の重量は、従来の伝統的なやり方による育苗箱に比較し、略半分程度にまで軽量化することができるものとなり非力な高齢者や女性等にもそれ程の負担もなく取扱い、運搬が可能となり、作業内容の改善に大いに役立っものとなる上、育苗箱を複数段重ねて耐水シートまたは耐水保温シートで覆い、所定期間育苗して芽揃いさせた後、一段ずつ育苗箱を取り外していく際にも、特別の床敷マットで、基底平板部から下方に毛根が突き抜け難くしてあり、稚苗の根が自らの育苗箱の底面裏に回り込んだり、下段の稚葉に絡み付く慮もなくなり、上下の育苗箱が剥がし難くならないようにしてあって、この段階での作業内容も大幅に改善されたものとなることから、育苗作業全体の作業効率は高められると同時に、高齢者や女性等を頼った最近の稲作農業としても大いに威力を発揮するものとなる。
【0031】
特に、実施例に説明した水稲の育苗方法は、上記した特徴に加え、床敷マット2として使用済み段ボール紙の一側面を剥ぎ取ったものを使用するようにし、製造コストを削減し、段ボール紙のリサイクル利用を促すことができると共に、これら段ボール紙2は、吸湿して適度に軟質化した後、そのまま田植え機に供給し、田植え後に生分解して土に還えすことが可能なものになる上、育苗箱1に敷設する前に、肥料成分や農薬成分等を浸透させておけば、通常の床土3の作用を期待できるものになるという利点までも享受できるものとなる。
【0032】
更にまた、肥料成分や農薬成分を含む溶液に浸漬させた後に乾燥させた床敷マット2は保存可能であり、乾燥したままの状態で育苗箱1内に敷設し床土3を薄く敷いて播種し、覆土して灌水すれば、床敷マット2に浸透した養分や農薬成分が次第に染み出して、良好な育苗を促進する上で好条件が得られるものになる上、床敷マット2として、その製造、管理面でも他の育苗マット以上に秀れたものとすることができるという特徴を奏することになる。
【0033】
また、土100gに対して籾殻燻炭20g前後を混合した上、適量の肥料成分や農薬成分を混入した床土3や、土100gに対し、籾殻燻炭10g前後を混合した覆土5を使用したものとして、育苗箱1全体の重量を従来の約1/2程度にまで大幅に軽量化することができると共に、籾殻燻炭が土中の通気性や保水力を高め、土質を改善させるものとなり、更に、灌水を行う42〜30℃前後の温水中に、予め肥料成分や農薬成分等を混入させたものとしておくこともでき、育苗箱1内の全体に有効成分を均質に行き渡らせることができ、保湿無加温状態での育苗過程における成長をより安定させることができるものとすることも可能になるという秀れた効果が得られる。
【0034】
叙述の如く、この発明の水稲の育苗方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、床敷マット、床土および覆土等の製造も容易で、従前からの全ての床土および覆土に土を略100%利用していた育苗箱を使用する育苗方法に比較し、育苗箱を格段に軽量化し、しかも育苗器を使用せずに育苗することができるので、遥かに経済的なものとすることができる上、作業効率も大幅に高めることができることから、費用の削減と育苗作業に要する時間の短縮とを確実に達成可能にするものであり、高齢化や兼業化が進み、米の自由販売による価格の引き下げ等により、作業性の向上と生産コストの削減とが求められる最近の水稲栽培農家は勿論のこと、それに関連する農器具業界等からも高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものと予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の水稲の育苗方法の技術的思想を具現化した代表的な実施例を示すものである。
【図1】 育苗箱および床敷マットを示す斜視図である。
【図2】 ベルトコンベアを用いた播種工程を示す斜視図である。
【図3】 播種を終えた育苗箱の内部状態を示す断面図である。
【図4】 無加温状態で芽揃いさせる状態を示す複数の育苗箱を示す断面図である。
【図5】 床敷マットの構造を示す斜視図である。
【図6】 床敷マットの他の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 育苗箱
2 床敷マット
21 同 基底平板部
22 同 波形板状体
23 同 根張り促進部(筒状空洞)
3 床土(土、籾殻燻炭)
4 種籾
5 覆土(土、籾殻燻炭)
6 ベルトコンベア
61 同 自動床土供給機
62 同 自動播種装置
63 同 自動覆土供給装置
7 ビニールシート(耐水シート)

Claims (9)

  1. 育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットを敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記根張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播し、その直後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水した上、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆うか、敷き詰められた床土上に催芽した種籾を均播してから、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、やはり播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、その後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水するかし、その後、所定期間に渡って芽揃いさせるようにしたことを特徴とする水稲の育苗方法。
  2. 育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットを敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記板張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播し、その直後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水した上、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、同様に播種した育苗箱を25〜30段程度積み重ねてから、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲ってしまい、そのまま保湿無加温状態で所定期間に渡って芽揃いさせるようにしたことを特徴とする水稲の育苗方法。
  3. 育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットを敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記根張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播してから、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、その後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水し、同様に播種した育苗箱を25〜30段程度積み重ねてから、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲ってしまい、そのまま保湿無加温状態で所定期間に渡って芽揃いさせるようにしたことを特徴とする水稲の育苗方法。
  4. 育苗箱の底面に、該底面形状に略一致する矩形板状体であって、透湿機能を有する基底平板部と、同基底平板部上面の略全面に渡って、幅方向または奥行方向に平行状に配列、貼着される透湿多孔性素材の複数本の細筒状体か、あるいは、同様に透湿多孔性素材製であって、当該基底平板部上面の略全面に渡り、幅方向または奥行方向に波浪形が規則的に配列される波形板状体かの何れかからなり、基底平板部上面との間に多数の筒状空洞を確保するようにした根張り促進部とが積層状とされてなる床敷マットに、肥料成分および/または農薬成分を含む溶液を含浸させた上で敷設し、該床敷マット上に、土と籾殻燻炭とを混合した床土が、播種に際して種籾が偏在することなく均質になる平坦状の面を形成する上で必要最小限であって、前記根張り促進部を隠す程度の少なめに敷き詰められた後、催芽した種籾を、その床土の略全面に渡って均播し、その直後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水した上、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆うか、敷き詰められた床土上に催芽した種籾を均播してから、土と籾殻燻炭とを混合した覆土で、やはり播種した種籾が隠れる程度の最小限に止めるようにして覆い、その後に摂氏42〜30℃前後の適量の温水を灌水するかした上、同様に播種した育苗箱を25〜30段程度積み重ねてから、まとめてビニールシート等の耐水シートまたは耐水保温シートで囲ってしまい、そのまま保湿無加温状態で所定期間に渡って芽揃いさせるようにしたことを特徴とする水稲の育苗方法。
  5. 温水は、予め適量の肥料成分および/または農薬成分が混入されてなるものとした、請求項1ないし4何れかに記載された水稲の育苗方法。
  6. 床土は、土、籾殻燻炭、肥料および農薬が所定割合で混合されてなるものとした、請求項1ないし5何れかに記載された水稲の育苗方法。
  7. 床敷マットは、使用済み段ボール紙の一側面を剥ぎ取ったリサイクル段ボール紙によるものとし、露出状とした波形板状体側を上方に向けた状態で育苗箱の底面に敷設、使用するようにした、請求項1ないし6何れか記載の水稲の育苗方法。
  8. 床敷マットは、使用済み段ボール紙の一側面を剥ぎ取ったリサイクル段ボール紙によるものとし、露出状とした波形板状体側を上方に向けた状態で育苗箱の底面に敷設された上、床土を、それら波形板状体の波形が隠れ、略平坦面を実現する上で必要最小限に規制して使用するようにした、請求項7記載の水稲の育苗方法。
  9. 床土は、土100gに対し、籾殻燻炭20g前後の割合で混合し、それに肥料、農薬、 土の適量を混合したものとなし、覆土は、土100gに対し、籾殻燻炭10g前後の割合で混合してなるものとした、請求項1ないし8何れか記載の水稲の育苗方法。
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