JP2000262071A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2000262071A JP11063994A JP6399499A JP2000262071A JP 2000262071 A JP2000262071 A JP 2000262071A JP 11063994 A JP11063994 A JP 11063994A JP 6399499 A JP6399499 A JP 6399499A JP 2000262071 A JP2000262071 A JP 2000262071A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧レベル非変換モ−ド、降圧モ−ド、昇圧
モ−ドを選択的に得ることができる電力変換装置におい
てモ−ド切換回路が複雑になった。 【解決手段】 第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 の直
列回路、第3及び第4のスイッチQ3 、Q4 の直列回
路、第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 の直列回路、及
びコンデンサCを互いに並列に接続する。交流電源3の
一方の端子4を第1のリアクトルL1 を介して第1及び
第2のスイッチQ1 、Q2 の中点に接続する。第5及び
第6のスイッチQ5 、Q6 の中点と交流電源3の他方の
端子5との間に第2のリアクトルL2 を介して負荷11
を接続する。第3及び第4のスイッチQ3 、Q4 の中点
と交流電源3の他方の端子5とを接続する。出力電圧V
0 を入力交流電圧Vinと同じくする非変換モード、V0
をVinよりも低くする降圧モード、V0 をVinよりも高
くする昇圧モードを得るために第1〜第6のスイッチQ
1 〜Q6 の制御を切換える。この切換えを方形波電圧を
使用して自動的に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AC入力に基づい
てAC出力を得るスイッチング方式の単相又は多相の電
力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】AC−DC−AC変換装置をハーフブリ
ッジ型AC−DCコンバータとハーフブリッジ型DC−
ACインバータとの組み合せによって構成することは公
知である。また、電力変換装置の効率を向上させるため
に、ハーフブリッジ型AC−DCコンバータの一対のス
イッチ又はハーフブリッジ型DC−ACインバータの一
対のスイッチをPWM制御しないで電源電圧の周期でオ
ン・オフする方式が本件出願人に係る特開平8−126
352号公報で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報で
提案されている方式には、入力電圧と出力電圧とがほぼ
同一になるようにコンバータ及びインバータのスイッチ
を制御する第1のモードと、入力電圧よりも出力電圧を
下げるようにスイッチを制御する第2のモードと、入力
電圧よりも出力電圧を上げるようにスイッチを制御する
第3のモードとがあり、モード切換が複雑になった。
【0004】そこで、本発明の目的は、レベルの異なる
複数の出力を高効率で得ることができ、且つ制御回路の
構成を簡単にすることができる単相又は多相の電力変換
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、実施例を示す図面の符
号を参照してせつめいすると、第1及び2の交流端子
と、共通端子5と、第1及び第2のスイッチQ1,Q2が
直列に接続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイ
ッチQ3,Q4が直列に接続された回路であり且つ前記
第1の直列回路に対して並列に接続された第2の直列回路
と、第5及び第6のスイッチQ5,Q6が直列に接続され
た回路であり且つ前記第1及び第2の直列回路に対して並
列に接続された第3の直列回路と、前記第1、第2及び第3
の直列回路に対して並列に接続されたコンデンサCとを
有し、前記第1及び第2のスイッチQ1,Q2の相互接続
点8が前記第1の交流端子とされ、前記第3及び第4のス
イッチQ3,Q4の相互接続点9が直接に又はリアクト
ルを介して前記共通端子5に接続され、前記第5及び第6
のスイッチQ5,Q6の相互接続点10が前記第2の交
流端子とされ、前記第5及び第6のスイッチQ5,Q6
の相互接続点10と前記第3及び第4のスイッチQ3,
Q4の相互接続点9との間の出力段電圧Vinvを前記
第1及び第2のスイッチQ1、Q2の相互接続点8と前
記第3及び第4のスイッチQ3,Q4の相互接続点9と
の間の入力段電圧Vconvとほぼ等しくする非変換モ
ードの場合には、前記第1及び第2のスイッチQ1,Q
2と前記第5及び第6のスイッチQ5,Q6との両方を
前記第1の交流端子と前記共通端子5との間に供給され
る電源電圧の基本波の周期でオン・オフ制御し、前記第
3及び第4のスイッチQ3,Q4を前記基本波の周期よ
りも十分に短い周期でオン・オフ制御し、前記出力段電
圧Vinvを前記入力段電圧Vconvよりも低くする
降圧モードの場合には、前記第1及び第2のスイッチQ
1,Q2を前記基本波の周期でオン・オフ制御し、前記
第3及び第4のスイッチQ3,Q4と前記第5及び第6
のスイッチQ5,Q6との両方を前記基本波の周期より
も十分に短い周期でオン・オフ制御し、前記出力段電圧
Vinvを前記入力段電圧Vconvよりも高くする昇
圧モードの場合には、前記第1及び第2のスイッチQ
1,Q2と前記第3及び第4のスイッチQ3,Q4との
両方を前記基本波の周期よりも十分に短い周期でオン・
オフ制御し、前記第5及び第6のスイッチQ5,Q6を
前記基本波の周期でオン・オフ制御するように前記制御
回路が形成されている電力変換装置であって、前記制御
回路は、前記入力段電圧Vconvを所望値にするため
の第1の指令値Vrcを発生する手段と、前記出力段電
圧Vinvを所望値にするための第2の指令値Vriを
発生する手段と、方形波発生器と、第1、第2及び第3
の演算手段と、第1、第2及び第3のPWM信号形成回
路とを有し、前記方形波発生器は、前記基本波と同一の
周期を有する方形波電圧Vsを発生し、前記第1の演算
手段はVrc−Vri+Vsを示す第1の値Vr1を出
力し、前記第2の演算手段はVri−Vrc+Vsを示
す第2の値Vr3を出力し、前記第3の演算手段はVr
3−Vri又はVr1−Vrcを示す第3の値Vr2を
出力し、前記第1のPWM信号形成回路は前記第1の値
Vr1に基づいて前記第1及び第2のスイッチQ1,Q
2の制御信号を形成し、 前記第2のPWM信号形成回
路は前記第3の値Vr2に基づいて前記第3及び第4の
スイッチQ3,Q4の制御信号を形成し、前記第3のP
WM信号形成回路は前記第2の値Vr3に基づいて前記
第5及び第6のスイッチQ5,Q6の制御信号を形成す
ることを特徴とする電力変換装置に係わるものである。
【0006】なお、請求項2に示すようにリミッタを設
けることが望ましい。また、請求項3に示すように非変
換モードと降圧モードとの組み合わせにすることができ
る。また、請求項4に示すように、非変換モードと昇圧
モードとの組み合せとすることができる。また、請求項
5に示すように、降圧モードと昇圧モードとの組み合せ
とすることができる。また、請求項6に示すように、非
変換モードと降圧モードと昇圧モードとの組み合せとす
ることができる。また、請求項7に示すように方形波発
生器を、電源電圧の増幅手段と、リミッタとで構成する
ことが望ましい。また、請求項8に示すように電圧と電
流の位相を一致させることが望ましい。また、請求項9
に示すように第3のリアクトルを設けることができる。
【0007】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、指令値に対し
て方形波を加算することによってスイッチの高周波オン
・オフ制御を禁止する期間と禁止しない期間とを生じさ
せることができ、入力段の第1及び第2のスイッチ又は
出力段の第5及び第6のスイッチの高周波スイッチング
動作の禁止を容易且つ簡単な構成で達成することができ
る。なお、スイッチの高周波動作を禁止すると、電源電
圧の周期に従うオン・オフ動作のみとなり、スイッチン
グ回数が低減し、スイッチング損失が少なくなる。ま
た、請求項2に示すようにリミッタを設けると、コンパ
レータの入力を所望範囲に制限することができる。ま
た、請求項7の発明によれば、目的とする方形波を容易
に形成することができる。また、請求項8の発明によれ
ば、力率改善が達成される。
【0008】
【実施形態及び実施例】次に、図1〜図11を参照して
本発明の実施形態及び実施例を説明する。
【0009】図1は本発明の実施例に従うAC入力に基
づいてAC出力を得るための電力変換装置を示す。この
電力変換装置は、大別して変換回路1とこの制御回路2
とから成る。
【0010】変換回路1は、例えば50Hzの商用交流
電源3に接続された第1及び第2の交流電源端子4、5
と、第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ
Q1、Q2 、Q3 、Q4 、Q5 、Q6 と、変換用コンデ
ンサCと、入力段の第1のリアクトルL1 、出力段の第
2のリアクトルL2 と、入力段フィルタ用コンデンサC
1 と、出力段フィルタ用コンデンサC2 と、第1及び第
2の交流出力端子6、7とから成る。
【0011】第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 はソース
をバルク(サブストレート)に接続した構造の絶縁ゲー
ト型(MOS型)電界効果トランジスタであって、第
1、第2、第3、第4、第5及び第6のFETスイッチ
S1 、S2 、S3 、S4 、S5、S6 とこれに逆並列に
接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6のダ
イオードD1 、D2 、D3 、D4 、D5 、D6 とを有す
る。なお、ダイオードD1 〜D6 をスイッチQ1 〜Q6
に内蔵させないで個別部品とすることができる。また、
FETスイッチS1 〜S6 をバイポーラトランジスタ、
IGBT等の半導体スイッチとすることができる。
【0012】第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 の直列
接続から成る第1の直列回路と、第3及び第4のスイッ
チQ3 、Q4 の直列接続から成る第2の直列回路と、第
5及び第6のスイッチQ5 、Q6 の直列接続から成る第
3の直列回路と、変換用コンデンサCは、互いに並列に
接続されている。
【0013】第1の直列回路の中点即ち第1及び第2の
スイッチQ1 、Q2 の相互接続点8は第1の変換回路の
交流端子であって、入力段の第1のリアクトルL1 を介
して第1の交流電源端子4に接続されている。第2の直
列回路の中点即ち第3及び第4のスイッチQ3 、Q4 の
相互接続点9は共通端子としての第2の交流電源端子5
に接続されている。なお、接続点9と第2の交流電源端
子5との間に点線で示すようにリアクトルL3 を接続す
ることができる。第3の直列回路の中点即ち第5及び第
6のスイッチQ5 、Q6 の相互接続点10は変換回路の
第2の交流端子であって、出力段の第2のリアクトルL
2 を介して第1の交流出力端子6に接続されている。負
荷11は出力手段としての第1及び第2の交流出力端子
6、7間に接続されている。なお、第2の交流電源端子
5と第2の交流出力端子7はグランド端子であって互い
に共通接続されている。
【0014】第1のフィルタ用コンデンサC1 は入力電
流の高周波成分を除去するために1及び第2の交流電源
端子4、5間に接続されている。第2のフィルタ用コン
デンサC2 は出力電圧の高周波成分を除去するために第
1及び第2の交流出力端子6、7間に接続されている。
【0015】制御回路2によって第1〜第6のスイッチ
Q1 〜Q6 を制御するために、制御回路2と第1〜第6
のスイッチQ1 〜Q6 のゲート(制御端子)との間がラ
イン12、13、14、15、16、17で接続されて
いる。また、制御回路2によってスイッチQ1 〜Q6 の
制御信号を形成するために、第1及び第2の交流電源端
子4、5がライン18、19によって、また第1の交流
出力端子6がライン20によって、またコンデンサCの
両端がライン21、22によって、またリアクトルL1
に流れる電流を検出する電流検出器23がライン24に
よって制御回路2にそれぞれ接続されている。
【0016】図1の制御回路2の詳細を図2によって説
明する前に、図1の変換回路1の動作を説明する。変換
回路1は、前述した特開平8−126352号公報と同
様に第1、第2及び第3のモードで動作する。第1のモ
ードは電源3の電圧Vin(例えば100V)とほぼ同一
の出力電圧V0 を第1及び第2の交流出力端子6、7間
に得る電圧非変換モードである。第2のモードは電源電
圧Vin(100V)よりも低い出力電圧V0 を得る降圧
モードである。第3のモードは電源電圧Vinよりも高い
出力電圧V0 を得る昇圧モードである。いずれのモード
においてても第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 と第5
及び第6のスイッチQ5 、Q6 のいずれか一方又は両方
の高周波のオン・オフが禁止され、低周波(50Hz)
のオン・オフになるので、損失低減効果が生じる。
【0017】
【非変換モード】入力交流電圧Vinと同一の出力電圧V
0 を得る非変換モードの場合には、第1〜第6のスイッ
チQ1 〜Q6 に図4(B)〜(G)の制御信号が供給さ
れる。即ち、第1及び第5のスイッチQ1 、Q5 は電源
3の電圧の基本波と同一の周波数の50Hz方形波パル
スによって180度間隔で断続的にオンになり、第2及
び第6のスイッチQ2 、Q6 はQ1 、Q5 と反対に動作
する。また、第3及び第4のスイッチQ3 、Q4 は図4
(A)の交流電源電圧Vinの周波数よりも十分に高い周
波数(例えば20kHz)でオン・オフ制御される。な
お、非変換モード時には第3及び第4のスイッチQ3 、
Q4 をオフに保つこともできるが、本実施例では力率改
善のために他のモードと同様にオン・オフしている。図
4に示すように各スイッチQ1 〜Q6 を制御すると、入
力交流電圧Vinが正の半波の期間(t0 〜t1 )では、
交流電源3、第1のリアクトルL1 、第1のスイッチQ
1 、第5のスイッチQ5 、第2のリアクトルL2 、及び
負荷11の閉回路で正方向電流が流れる。また、入力交
流電圧Vinが負の半波の期間(t1 〜t2 )では、交流
電源3、負荷11、第2のリアクトルL2 、第6のスイ
ッチQ6 、第2のスイッチQ2 、及び第1のリアクトル
L1 の閉回路で負方向電流が流れる。この非変換モード
には入力交流電圧Vinが僅かな電圧降下を伴って出力電
圧V0 となる。この場合、第1、第2、第5及び第6の
スイッチQ1 、Q2 、Q5 、Q6 は高周波(例えば20
kHz)でオン・オフされないので、単位時間当りのス
イッチング回数が少なくなり、スイッチング損失による
効率低下が少なくなる。なお、本実施例においては、非
変換モード時に−10%〜+10%程度の範囲の精度で
出力電圧Voを得ることができる。
【0018】
【降圧モード】入力交流電圧Vinよりも低い出力電圧V
0 を得る降圧モードの場合には、第1〜第6の主スイッ
チQ1 〜Q6 に図5(B)〜(G)に示す制御信号が供
給される。即ち、第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 は
図5(A)の電源電圧Vinと同一の低周波(50Hz)
でオン・オフし、第3〜第6のスイッチQ3 〜Q6 は高
周波(例えば20kHz)のPWMパルスでオン・オフ
する。図5の入力交流電圧Vinの正の半波の期間t0 〜
t1 であり且つ第5のスイッチQ5 がオンの期間には、
交流電源3、第1のリアクトルL1 、第1のスイッチQ
1 、第5のスイッチQ5 、第2のリアクトルL2 及び負
荷11の閉回路で正方向電流が流れる。また、入力交流
電圧Vinの正の半波の期間t0 〜t1 であり且つ第6の
スイッチQ6 がオン即ち第5のスイッチQ5 がオフの期
間には、交流電源3、第1のリアクトルL1 、第1のス
イッチQ1 、コンデンサC、第6のスイッチQ6 、第2
のリアクトルL2 及び負荷11の閉回路で正方向電流が
流れる。
【0019】降圧モードにおける入力交流電圧Vinの負
の半波の期間t1 〜t2 であり且つ第6のスイッチQ6
がオンの期間には、交流電源3、負荷11、第2のリア
クトルL2 、第6のスイッチQ6 、第2のスイッチQ2
及び第1のリアクトルL1 の閉回路で負方向の電流が流
れる。また、入力交流電圧Vinの負の半波の期間t1〜
t2 であり且つ第5のスイッチQ5 のオンの期間即ち第
6のスイッチQ6 のオフの期間には、交流電源3、負荷
11、第2のリアクトルL2 、第5のスイッチQ5 、コ
ンデンサC、第2のスイッチQ2 及び第1のリアクトル
L1 の閉回路で負方向電流が流れる。入力交流電圧Vin
が第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 で高周波で断続さ
れるので、入力交流電圧Vinよりも低い出力電圧V0 が
得られる。
【0020】降圧モードにおいてコンデンサCは第1、
第2、第5及び第6のスイッチQ1Q2 、Q5 、Q6 を
通る回路で充電される。このため、もしコンデンサCの
電圧Vc を制御しないと、この電圧Vc は徐々に高くな
る。そこで、第3及び第4のスイッチQ3 、Q4 を高い
周波数(例えば20kHz)でオン・オフしてコンデン
サCの電荷を放出し、この電圧Vc を制御する。コンデ
ンサCの放電回路は次のようにして形成される。まず、
入力交流電圧Vinが正の半波の期間t0 〜t1であり且
つ第4のスイッチQ4 のオンの期間には、コンデンサ
C、第1のスイッチQ1 、第1のリアクトルL1 、電源
3及び第4のスイッチQ4 から成る閉回路でコンデンサ
Cの放電電流が流れる。この時、第1のリアクトルL1
にエネルギーが蓄積される。次に、入力交流電圧Vinが
正の半波の期間t0 〜t1 であり且つ第3のスイッチQ
3 のオン期間には、第1のリアクトルL1 、電源3、第
3のスイッチQ3 、第1のスイッチQ1 から成る閉回路
でリアクトルL1 のエネルギーの放出が行われ、リアク
トルL1 のエネルギーは電源3に帰還される。第3及び
第4のスイッチQ3 、Q4 が図5(D)(F)に示すよ
うに電源3の電圧Vinよりも十分に高い周波数でPWM
パルスで断続され、このPWMパルスの幅の制御によっ
てコンデンサCの放電期間が制御され、コンデンサCの
電圧Vc はほぼ一定値に保たれる。なお、入力交流電圧
Vinが負の期間t1 〜t2 であり且つ第3のスイッチQ
3 がオンの期間には、コンデンサC、第3のスイッチQ
3 ,電源3、第1のリアクトルL1 及び第2のスイッチ
Q2 から成る閉回路でコンデンサCの電荷が放出され
る。また、入力交流電圧Vinが負の期間t1 〜t2 であ
り且つ第4のスイッチQ4 のオン期間には、第1のリア
クトルL1 、第2のスイッチQ2 、第4のスイッチQ4
及び電源3から成る閉回路でリアクトルL1 のエネルギ
ーが放出される。また、本実施例では入力の力率改善を
行うように第3及び第4のスイッチQ3,Q4がオン.オ
フ制御される
【0021】
【昇圧モード】入力交流電圧Vinよりも高い出力電圧V
0 を得る昇圧モードの場合には、図6(B)〜(G)に
示す制御信号で第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 がオン
・オフ制御される。即ち、第1〜第4のスイッチQ1 〜
Q4 は高周波でオン・オフされ、第5及び第6のスイッ
チQ5 、Q6 は電源周波数(50Hz)でオン・オフさ
れる。図6の入力交流電圧Vinが正の半波の期間t0 〜
t1 であり且つ第1のスイッチQ1 のオン期間には、電
源3、第1のリアクトルL1 、第1のスイッチQ1 、第
5のスイッチQ5 、第2のリアクトルL2 、負荷11か
ら成る閉回路で第1の方向の電流が流れる。この時、第
1のリアクトルL1 に前のサイクルで充電されたエネル
ギーの放出が生じ、電源3の電圧Vinと第1のリアクト
ルL1 の電圧との和が出力され、入力交流電圧Vinより
も高い振幅の出力電圧V0 が得られる。昇圧モードにお
いて、入力交流電圧Vinが正の半波の期間t0 〜t1 で
あり且つ第2のスイッチQ2 のオン期間には、電源3、
第1のリアクトルL1 、第2のスイッチQ2 、コンデン
サC、第5のスイッチQ5 、第2のリアクトルL2 及び
負荷11から成る閉回路で第1の方向の電流が流れ、且
つ第1のリアクトルL1 にエネルギーが蓄積される。こ
の時には入力交流電圧VinにコンデンサCの電圧Vc が
加算されて出力電圧V0 となる。
【0022】昇圧モードにおいて、入力交流電圧Vinが
負の半波の期間t1 〜t2 であり且つ第2のスイッチQ
2 がオンの期間には、電源3、負荷11、第2のリアク
トルL2 、第6のスイッチQ6 、第2のスイッチQ2 及
び第1のリアクトルL1 から成る閉回路で第2の方向の
電流が流れる。この時は入力交流電圧Vinに第1のリア
クトルL1 の電圧が加算されて出力電圧V0 となる。ま
た、入力交流電圧Vinが負の半波の期間t1 〜t2 であ
り且つ第1のスイッチQ1 がオンの期間には、電源3、
負荷11、第2のリアクトルL2 、第6のスイッチQ6
、コンデンサC、第1のスイッチQ1 及び第1のリア
クトルL1 から成る閉回路で第2の方向の電流が流れ
る。この時には入力交流電圧VinにコンデンサCの電圧
Vc が加算されて出力電圧V0 となる。なお、この期間
に第1のリアクトルL1 にエネルギーが蓄積される。
【0023】昇圧モードにおいてコンデンサCの放電が
生じ、この電圧が低下する。そこで、第3及び第4のス
イッチQ3 、Q4 を第5及び第6のスイッチQ5 、Q6
よりも高い周波数(例えば20kHz)で断続すること
によってコンデンサCの電圧Vc をほぼ一定に制御す
る。この詳しい動作を次に述べる。入力交流電圧Vinが
正の半波の期間t0 〜t1 であり且つ第4のスイッチQ
4 のオン期間には、電源3、第1のリアクトルL1 、第
1のスイッチQ1 、コンデンサC、第4のスイッチQ4
から成る閉回路でコンデンサCを充電する。この時、第
1のリアクトルL1 の蓄積エネルギーの放出があるの
で、コンデンサCは、電源3の電圧Vinと第1のリアク
トルL1 の電圧との和で充電される。即ち、出力電圧V
0 よりも高い電圧でコンデンサCが充電される。入力交
流電圧Vinが正の半波の期間t0 〜t1 であり且つ第3
のスイッチQ3 のオン期間には、電源3、第1のリアク
トルL1 、第1のスイッチQ1 、第3のスイッチQ3 の
閉回路に電流が流れ、第1のリアクトルL1 にエネルギ
ーが蓄積される。入力交流電圧Vinが負の半波の期間t
1 〜t2 であり且つ第3のスイッチQ3がオンの期間に
は、電源3、第3のスイッチQ3 、コンデンサC、第2
のスイッチQ2 及び第1のリアクトルL1 から成る閉回
路に電流が流れ、電源3の電圧Vinと第1のリアクトル
L1 の電圧の和でコンデンサCが充電される。入力交流
電圧Vinが負の半波の期間t1 〜t2 であり且つ第4の
スイッチQ4のオンの期間には、電源3、第4のスイッ
チQ4 、第2のスイッチQ2 及び第1のリアクトルL1
から成る閉回路に電流が流れ、第1のリアクトルL1
にエネルギーが蓄積される。なお、この昇圧モ−ドにお
いても第3及び第4のスイッチQ3、Q4は入力の力率
を改善するように動作する。
【0024】図3は図1の変換回路1によって非変換モ
ード、降圧モード、昇圧モードを得ることを示す等価回
路である。入力段のエネルギー蓄積要素30は第1のリ
アクトルL1 に相当し、出力段エネルギー蓄積要素34
は第2のリアクトルL2 に相当し、電圧V1’ の第1の
電源31は第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 に相当
し、電圧V2’の第2の電源32は第3及び第4のスイ
ッチQ3 、Q4 に相当し、電圧V3’ の第3の電源33
は第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 に相当する。非変
換モード時は、第1及び第3の電源31、33の電圧V
1’ 、V3’ を零にするように第1、第2、第5及び第
6のスイッチQ1 、Q2 、Q5 、Q6 を制御する。降圧
モードには第1の電源31の電圧V1’ を零にし、第3
の電源33の電圧V3’ をマイナスの値にするように第
1、第2、第5及び第6のスイッチQ1 、Q2 、Q5 、
Q6 を制御する。昇圧モード時には第1の電源31の電
圧V1’ をプラスの値にし、第3の電源33の電圧V
3’ を零にするように第1、第2、第5及び第6のスイ
ッチQ1 、Q2 、Q5 、Q6 を制御する。第2の電源3
2の電圧V2’は入力の力率を改善するように制御され
る。
【0025】次に、制御回路2の詳細を図2によって説
明する。制御回路2は、入力電圧検出回路41、直流電
圧検出回路42、出力電圧検出回路43、第1の指令値
発生手段44、第2の指令値発生手段45、方形波発生
器46、第1、第2及び第3の演算回路47、48、4
9、第1及び第2のリミッタ50、51、三角波発生器
52、第1、第2及び第3のコンパレータ53、54、
55、第1、第2及び第3の逆相信号形成回路56、5
7、58を有する。
【0026】入力電圧検出回路41は、ライン18、1
9によって第1及び第2の交流電源端子4、5に接続さ
れており、電源3の電圧Vinを検出し、基準正弦波を発
生する。直流電圧検出回路42はライン21、22によ
ってコンデンサCの両端に接続され、コンデンサCの電
圧Vc を示す検出信号を出力する。出力電圧検出回路4
3はライン20、19によって第1及び第2の交流出力
端子6、7に接続され、出力電圧V0 を示す検出信号を
出力する。各検出回路41、42、43は、電源電圧V
in、コンデンサ電圧Vc 、出力電圧V0 の実際の値より
も低い電圧を出力するが、理解を容易にするためにここ
では実際の電圧と同一の値が出力されるものとする。
【0027】第1の指令値発生手段44は、入力段又は
コンバータ電圧指令値発生手段と呼ぶことができるもの
であり、直流基準電圧源59と、2つの減算器60、6
3と、2つの比例積分(PI)回路61、64と、乗算
器62とから成る。減算器60は基準電圧源59に基準
電圧と直流電圧検出回路42の検出出力の差を示す誤差
信号を出力する。この誤差信号は比例積分回路61を介
して乗算器62に入力し、入力電圧検出回路41から得
られた基準正弦波(例えば実効値100Vの正弦波)に
乗算される。乗算器62の出力はコンデンサCの電圧V
c を一定に保つための入力電流指令値である。減算器6
3は乗算器62の出力(入力電流指令値)と電流検出器
23に接続されたライン24の検出値(検出電流値)と
の差を示す信号を出力する。減算器63の出力は比例積
分回路64を介して出力される。比例積分回路64の出
力は第1の指令値Vrcとなる。第1の指令値Vrcは、
第1及び第2のスイッチQ1,Q2の相互接続点8と第
3及び第4のスイッチQ3、Q4の相互接続点9との間
の基本波の電圧Vconvを所望値にするための指令値
である。なお、この第1の指令値Vrcは電源電圧Vinに
同期した正弦波であリ、コンデンサCの電圧を所定値に
制御するための情報と入力の力率を改善するための情報
とを含む。
【0028】第2の指令値発生手段45は、出力段又は
インバータ電圧指令値発生手段とも呼ぶことができるも
のであって、基準出力電圧指令値発生器66と、減算器
67と、比例積分微分(PID)回路68とから成る。
基準出力電圧指令値発生器66は、非変換モード時には
V01=Vinを示す第1の交流出力電圧指令値を発生し、
降圧モード時には、電源電圧Vinよりもaボルト低いV
02=Vin−aを示す第2の交流出力電圧指令値を発生
し、昇圧モード時には、電源電圧Vinよりもbボルト高
いV03=Vin+bを示す第3の交流出力電圧指令値を発
生する。この各基準電圧指令値V01、V02、V03は電源
電圧Vinに同期した正弦波である。減算器67は基準電
圧指令値発生器66の出力と出力電圧検出回路43の出
力との差を示す信号を出力する。この減算器67の出力
は比例積分微分(PID)回路68を介して出力され、
第2の指令値Vriとなる。第2の指令値Vriは第3及
び第4のスイッチQ3,Q4の相互接続点9と第5及び
第6のスイッチQ5,Q6の相互接続点10との間の基
本波の電圧Vinvを所望値にするための指令値であ
る。なお、Vriは電源電圧Vinに同期した正弦波であ
る。
【0029】もし、図1の変換回路1を降圧モ−ドのみ
で動作させるとすれば、方形波発生器46の低周波(5
0Hz)の方形波を第1のコンパレ−タ53に入力させ、
コンバ−タ電圧指令値Vrcを第2のコンパレ−タ54に
入力させ、インバ−タ電圧指令値Vriを第3のコンパレ
−タ55に入力させるように図2の制御回路2を形成す
ればよい。しかし、本実施例では、昇圧モ−ド、非変換
モ−ドも選択的に設定しなければならない。このため、
方形波発生器46と第1、第2及び第3の演算回路47、4
8、49とが設けられている。
【0030】複数モ−ドを得るために使用する方形波発
生器46は、増幅器69とリミッタ70とから成る。増
幅器69は入力電圧検出回路41から得られる図7
(A)の50Hzの基準正弦波Vf をピークが200V
よりも十分に高い電圧に増幅するものである。リミッタ
70は、三角波発生器52の出力三角波の最大値に等し
い+Vs (+200V)と最小値に等しい−Vs (−2
00V)との間に増幅器出力を制限し、図7(B)に示
す+Vs の高レベルと−Vs の低レベルとを交互に有す
る方形波電圧Vs を発生する。
【0031】第1の演算回路47は、コンバータ電圧指
令値発生手段44、インバータ段電圧指令値発生手段4
5、及び方形波発生器46に接続されており、Vrc+V
s −Vriの演算を実行する。即ち、第1の演算回路47
は加算器と減算器とを含み、コンバータ電圧指令値Vrc
に方形波電圧Vs を加算した値からインバータ電圧指令
値Vriを減算する。なお、加算と減算の順序を逆にして
Vrc−Vri+Vs とすることもできる。この第1の演算
回路47は、インバータ電圧指令値Vriの変化に対応し
て第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 の高周波オン・オ
フ動作又は低周波オン・オフ動作を自動的に選択する機
能を有する。
【0032】第2の演算回路48はコンバータ電圧指令
値発生手段44とインバータ電圧指令値発生手段45と
方形波発生器46とに接続されており、Vri+Vs −V
rcの演算を実行する。即ち、第2の演算回路48は加算
器と減算器とを含み、インバータ電圧指令値Vriに方形
波電圧Vs を加算した値からコンバータ電圧指令値Vrc
を減算する。なお、加算と減算の順序を逆にしてVri−
Vrc+Vs とすることもできる。この第2の演算回路4
8はインバータ電圧指令値Vriの変化に対応して第5及
び第6のスイッチQ5 、Q6 の高周波オン・オフ動作又
は低周波オン・オフ動作を自動的に選択する機能を有す
る。
【0033】第1のリミッタ50は第1の演算回路47
の出力を方形波電圧Vs の高レベル+Vs と低レベル−
Vs の範囲に制限して第1のスイッチ制御指令値Vr1を
出力する。なお、Vr1は入力段スイツチQ1、Q2の発
生電圧指令値と呼ぶこともできる。
【0034】第2のリミッタ51は第2の演算回路48
の出力を方形波電圧Vs の高レベル+Vs と低レベル−
Vs の範囲に制限して第2のスイッチ制御指令値Vr3を
出力する。なお、Vr3を出力段スイッチQ5、Q6の発生
電圧指令値と呼ぶこともできる。
【0035】第3の演算回路49はインバータ電圧指令
値発生手段45と第2のリミッタ51とに接続され、V
r3−Vriの演算を実行する。即ち、第3の演算回路49
は減算器であって、第2のスイッチ制御指令値Vr3から
インバータ電圧指令値Vriを減算して図3の等価回路に
示す第2の電源32の電圧V2 を得るためのコンデンサ
電圧及び力率改善指令値Vr2を発生する。なお、Vr2を
中間スイッチQ3、Q4の発生電圧指令値と呼ぶことも
できる。コンデンサCの電圧Vcの1/2の電位を基準
にして、第1及び第2のスイッチQ1,Q2の相互接続
点8の基本波の電圧をV1,第3及び第4のスイッチQ
3,Q4の相互接続点9の基本波の電圧をV2、第5及
び第6のスイッチQ5,Q6の相互接続点10の基本波
の電圧をV3とした時に、このV1,V2,V3とスイ
ッチ制御指令値Vr1,Vr2,Vr3との関係は、 V1=(Vc/2)Vr1, V2=(Vc/2)Vr2, V3=(Vc/2)Vr3, Vinv=V3−V2, Vconv=V1−V2となる。
【0036】三角波発生器52は電源3の電圧Vinの周
波数(50Hz)よりも十分に高い周波数(例えば20
kHz)の三角波電圧Vt即ち鋸波電圧 を図8〜図11
に示すように発生する。図2では1つの三角波発生器5
2が第1、第2及び第3のコンパレータ53、54、5
5に接続されているが、第1、第2及び第3のコンパレ
ータ53、54、55のための専用の三角波発生器を設
けることもできる。また、1つの三角波発生器52から
3種類の三角波を発生させることもできる。
【0037】第1のコンパレータ53は第1のリミッタ
50と三角波発生器52とに接続され、指令値Vr1と三
角波電圧Vt とを比較してライン12に第1のスイッチ
Q1のオン・オフ制御信号を2値形式で出力する。
【0038】第2のコンパレータ54は第3の演算回路
49と三角波発生器52とに接続され、指令値Vr2と三
角波電圧Vt とを比較してライン14に第3のスイッチ
Q3のオン・オフ制御信号を2値形式で出力する。
【0039】第3のコンパレータ55は第2のリミッタ
51と三角波発生器52とに接続され、指令値Vr3と三
角波電圧Vt とを比較してライン16に第5のスイッチ
Q5のオン・オフ制御信号を2値形式で出力する。
【0040】第1の逆相信号形成回路56はNOT回路
から成り、第1のコンパレータ53に接続され、第1の
スイッチQ1 のオン・オフ制御信号の逆相信号から成る
第2のスイッチQ2 のオン・オフ制御信号をライン13
に出力する。
【0041】第2の逆相信号形成回路57はNOT回路
から成り、第2のコンパレータ54に接続され、第3の
スイッチQ3 のオン・オフ制御信号の逆相信号から成る
第4のスイッチQ4 のオン・オフ制御信号をライン15
に出力する。
【0042】第3の逆相信号形成回路58はNOT回路
から成り、第3のコンパレータ55に接続され、第5の
スイッチQ5 のオン・オフ制御信号の逆相信号から成る
第6のスイッチQ6 のオン・オフ制御信号を出力する。
なお、第1、第2及び第3のコンパレータ53、54、
55に第1、第2及び第3の逆相信号形成回路56、5
7、58をそれぞれ内蔵させることができる。また、第
1、第2及び第3の逆相信号形成回路56、57、58
をNOT回路で形成せずに3つの逆相信号用コンパレー
タで構成し、3つの逆相信号用コンパレータを正相信号
用コンパレータ53、54、55と同様に接続し、入力
の極性のみを正相信号用コンパレータ53、54、55
と逆にすることもできる。
【0043】
【モード切換制御】次に、モード切換制御を自動的に行
うことができることを図9〜図11を参照して説明す
る。ここで、各モードの電源電圧Vinを100V、非変
換モードの出力電圧V0 を100V、降圧モードの出力
電圧V0 を80V、昇圧モードの出力電圧V0 を120
Vとする。また、理解を容易にするために、コンバータ
電圧指令値Vrcは各モードにおいて100Vとし、また
インバータ電圧指令値Vriは非変換モードで100V、
降圧モードで80V、昇圧モードで120Vとする。
【0044】
【非変換モード】上記条件において、電源電圧Vinの正
の半波期間の非変換モードの第1の演算回路47の出力
は、Vrc+Vs −Vri=100+200−100=20
0Vとなる。この値は第1のリミッタ50の上限に一致
するので、第1のリミッタ50から出力される指令値V
r1も200Vとなる。このVr1=200Vは図9に示す
ように三角波電圧Vt の最大値200Vに一致し、三角
波電圧Vt を横切らない。この結果、電源電圧Vinの正
の半波の期間の第1のコンパレータ53の出力は連続し
て高レベルになる。また、非変換モードにおける電源電
圧Vinの負の半波期間の第1のコンパレータ53の出力
は連続して低レベルになる。これにより、非変換モード
時には図4(B)(C)に示すように第1及び第2のス
イッチQ1 、Q2 は50Hzの低周波でオン・オフ制御さ
れる。
【0045】非変換モード時の電源電圧Vinの正の半波
期間の第2の演算回路48の出力は、Vri+Vs −Vrc
=100+200−100=200Vとなる。この値は
第2のリミッタ51の上限に一致しているので、指令値
Vr3も200Vになる。また、電源電圧Vinの負の半波
期間のVr3は−200Vになる。この結果、第3のコン
パレータ55の出力は第1のコンパレータ53の出力と
同一になり、第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 は図4
(F)(G)に示すように低周波でオン・オフ制御され
る。
【0046】非変換モード時の電源電圧Vinの正の半波
期間の第3の演算回路49の出力Vr2はVr3−Vri=2
00−100=100Vとなる。また、電源電圧Vinの
負の半波の期間の第3の演算回路49の出力Vr2は−1
00Vになる。従って、図9に示すように第2のコンパ
レータ54において指令値Vr2が三角波電圧Vt を横切
り、図4(D)(E)に示すように第3及び第4のスイ
ッチQ3 、Q4 に高周波のオン・オフ制御信号(PWM
パルス)が供給される。
【0047】
【降圧モード】降圧モード時の電源電圧Vinの正の半波
期間の第1の演算回路47の出力は、Vrc+Vs −Vri
=100+200−80=220Vとなる。これは第1
のリミッタ50で制限されるので、指令値Vr1は200
Vとなり、図10に示すように第1のコンパレータ53
において三角波電圧Vt を横切らない。このため、第1
のコンパレータ53の出力は高レベルになる。電源電圧
Vinの負の半波ではVr1が−200Vとなり、第1のコ
ンパレータ53の出力は低レベルになる。従って、降圧
モード時には第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 が図5
(B)(C)に示すように低周波でオン・オフ制御され
る。降圧モード時の電源電圧Vinの正の半波期間の第2
の演算回路48の出力は、Vri+Vs −Vrc=80+2
00−100=180Vとなる。この値は第2のリミッ
タ51で制限されないので、指令値Vr3も180Vとな
り、第3のコンパレータ55において図10に示すよう
に三角波電圧Vt を横切る。電源電圧Vinの負の半波期
間にはVr3が−180Vとなり、三角波電圧Vt を横切
る。従って、降圧モード時には、第5及び第6のスイッ
チQ5 、Q6 が図5(F)(G)に示すように高周波の
オン・オフ制御信号即ちPWMパルスで制御される。な
お、第3のコンパレータ55におけるPWMパルスの形
成は図8に示すように行われる。降圧モード時の正の半
波期間の第3の演算回路49の出力Vr2はVr3−Vri=
180−80=100Vになり、第2のコンパレータ5
4において図10に示すように三角波電圧Vt を横切
る。また、負の半波期間にはVr2が−100Vとなり、
三角波電圧Vt を横切る。この結果、第3及び第4のス
イッチQ3 、Q4 には図5(D)(E)に示すように高
周波のオン・オフ制御信号が供給される。
【0048】
【昇圧モード】昇圧モード時の電源電圧Vinの正の半波
期間の第1の演算回路47の出力は、Vrc+Vs −Vri
=100+200−120=180Vとなる。これは第
1のリミッタ50の制限を受けないので、Vr1も180
Vとなり、第1のコンパレータ53を図11に示すよう
に三角波電圧Vt を横切る。また、負の半波期間にはV
r1が−180Vとなり、三角波電圧Vt を横切る。この
結果、第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 は図6(B)
(C)に示すように高周波のオン・オフ制御信号即ちP
WMパルスで制御される。昇圧モードにおける第2の演
算回路48の出力はVri+Vs −Vrc=120+200
−100=220Vとなり、第2のリミッタ51で20
0Vに制限される。これにより、第3のコンパレータ5
5の入力Vr3は200Vとなり、図11に示すように三
角波電圧Vt を横切らない。また負の半波期間にはVr3
が−200Vとなり、三角波電圧Vt を横切らない。こ
の結果、第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 は図6
(F)(G)に示すように低周波のオン・オフ制御信号
となる。昇圧モード時の正の半波期間における第3の演
算回路49の出力Vr2はVr3−Vri=200−120=
80Vとなり、図11に示すように三角波電圧Vt を横
切る。また負の半波期間のVr3は−80Vとなり、三角
波電圧Vt を横切る。この結果、第3及び第4のスイッ
チQ3 、Q4 は図6(D)(F)に示すように高周波で
オン・オフ制御される。
【0049】上述から明らかなように本実施例は次の効
果を有する。 (1) 方形波発生器46と第1〜第3の演算回路4
7、48、49の働きによってモード切換を自動的に行
うことができ、回路構成が簡単になる。従って、電力変
換装置のコストの低減、及び小型化が達成される。 (2)降圧モードには第1及び第2のスイッチQ1 、Q
2 、昇圧モードにおいては第5及び第6のスイッチQ5
、Q6 を低周波でオン・オフ制御するので、効率を高
めることができる。 (3)第3及び第4のスイッチQ3、Q4のオン.オフ制
御で力率改善を図り、効率を向上させることができる。
【0050】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 非変換モードと降圧モードと昇圧モードとの全
部を得るように構成しないで、非変換モードと降圧モー
ドとの2つを得るように構成すること、また、非変換モ
ードと昇圧モードとの2つを得るように構成すること、
また、降圧モードと昇圧モードとの2つを得るように構
成することができる。なお、昇圧モードが不要の場合に
は、請求項3の発明の第1のスイッチ制御回路として、
例えば、第1の演算回路47にインバータ電圧指令値V
riを入力させないように構成して第1のコンパレータ5
3に常に200V又は−200Vの指令値Vr1を入力さ
せる回路を設けるか、又は方形波発生器46又はこれを
同様なものから方形波電圧Vs 又はこれに相当するもの
を第1のコンパレータ53に供給して図4及び図5の
(B)(C)に示すような低周波オン・オフ制御信号を
形成する回路を設ける。また、この昇圧モードが不要な
場合には、請求項3の第2のスイッチ制御回路として第
3の演算回路49と第2のコンパレータ54と第2の逆
相信号形成回路57に相当する回路を設ける。また、降
圧モードが不要の場合には、請求項4の第1のスイッチ
制御回路として、第2の演算回路48にコンバータ電圧
指令値Vrcを入力させないように構成して第3のコンパ
レータ55に常に200V又は−200Vの指令値Vr3
を入力させる回路を設けるか、又は方形波発生器46又
はこれと同様なものから方形波電圧Vs 又はこれに相当
するものを第3のコンパレータ55に供給して図4及び
図6の(F)(G)に示すような低周波オン・オフ制御
信号を形成する回路を設ける。また、降圧モードが不要
の場合には、請求項4の第2のスイッチ制御回路とし
て、図2の第3の演算回路49、第2のコンパレータ5
4、第2の逆相信号形成回路57から成る回路又はこれ
と同様に動作する回路を設ける。 (2) 非変換モードの時に、第3及び第4のスイッチ
Q3 、Q4 を連続的にオフにすること、又は電源電圧と
同一の周期でオン・オフ制御することができる。 (3) 図2に示す制御回路2の多くの部分をディジタ
ル回路で構成することことができる。 (4) 第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 のオン期間
の相互間、第3及び第4のスイッチQ3 、Q4 のオン期
間の相互間、第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 のオン
期間の相互間にデッドタイム(休止期間)を設けてスト
レージによる短絡を防止してもよい。 (5) リアクトルL1 、L2 のいずれか1つ又は2つ
を省くことができる。 (6) 第1及び第2のリミッタ50、51を省いた構
成にすることができる。 (7) 方形波発生器70のリミッタ70及び第1及び
第2のリミッタ50、51の上側制限電圧を200Vよ
りも高くし、下側制限電圧を−200Vよりも低くする
ことができる。 (8)変換回路1に対して同一回路構成のものを並列的
に接続して多相の電力変換装置を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電力変換装置を示す回路図で
ある。
【図2】図1の制御回路を示すブロック図である。
【図3】図1の変換回路の等価回路図である。
【図4】非変換モード時の電源電圧と第1〜第6のスイ
ッチのオン・オフ状態とを示す波形図である。
【図5】降圧モード時の電源電圧と第1〜第6のスイッ
チのオン・オフ状態とを示す波形図である。
【図6】昇圧モード時の電源電圧と第1〜第6のスイッ
チのオン・オフ状態とを示す波形図である。
【図7】図2の方形波発生器の入力及び出力を示す波形
図である。
【図8】降圧モード時の図2の第3のコンパレータの入
力と第5及び第6のスイッチのオン・オフ状態とを示す
波形図である。
【図9】非変換モード時の三角波電圧と各コンパレータ
の入力との関係を示す波形図である。
【図10】降圧モード時の三角波電圧と各コンパレータ
の入力との関係を示す波形図である。
【図11】昇圧モード時の三角波電圧と各コンパレータ
の入力との関係を示す波形図である。
【符号の説明】
1 変換回路 2 制御回路 3 電源 44 コンバータ電圧指令値発生手段 45 インバータ電圧指令値発生手段 46 方形波発生器 47、48、49 第1、第2及び第3の演算回路 50、51 第1及び第2のリミッタ 52 三角波発生器 53、54、55 第1、第2及び第3のコンパレータ 56、57、58 第1、第2及び第3の逆相信号形成
回路 Q1 〜Q6 第1〜第6のスイッチ C コンデンサ L1 、L2 第1及び第2のリアクトル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月17日(1999.12.
17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、実施例を示す図面の符
号を参照してせつめいすると、第1及び2の交流端子
と、共通端子5と、第1及び第2のスイッチQ1,Q2が
直列に接続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイ
ッチQ3,Q4が直列に接続された回路であり且つ前記
第1の直列回路に対して並列に接続された第2の直列回路
と、第5及び第6のスイッチQ5,Q6が直列に接続され
た回路であり且つ前記第1及び第2の直列回路に対して並
列に接続された第3の直列回路と、前記第1、第2及び第3
の直列回路に対して並列に接続されたコンデンサC、
アクトルL1とを有し、前記第1及び第2のスイッチQ
1,Q2の相互接続点8が前記リアクトルL1を介して
前記第1の交流端子に接続され、前記第3及び第4のスイ
ッチQ3,Q4の相互接続点9が直接に又はリアクトル
を介して前記共通端子5に接続され、前記第5及び第6の
スイッチQ5,Q6の相互接続点10が前記第2の交流
端子とされ、前記第5及び第6のスイッチQ5,Q6の
相互接続点10と前記第3及び第4のスイッチQ3,Q
4の相互接続点9との間の出力段電圧Vinvを前記第
1及び第2のスイッチQ1、Q2の相互接続点8と前記
第3及び第4のスイッチQ3,Q4の相互接続点9との
間の入力段電圧Vconvとほぼ等しくする非変換モー
ドの場合には、前記第1及び第2のスイッチQ1,Q2
と前記第5及び第6のスイッチQ5,Q6との両方を前
記第1の交流端子と前記共通端子5との間に供給される
電源電圧の基本波の周期でオン・オフ制御し、前記第3
及び第4のスイッチQ3,Q4を前記基本波の周期より
も十分に短い周期でオン・オフ制御し、前記出力段電圧
Vinvを前記入力段電圧Vconvよりも低くする降
圧モードの場合には、前記第1及び第2のスイッチQ
1,Q2を前記基本波の周期でオン・オフ制御し、前記
第3及び第4のスイッチQ3,Q4と前記第5及び第6
のスイッチQ5,Q6との両方を前記基本波の周期より
も十分に短い周期でオン・オフ制御し、前記出力段電圧
Vinvを前記入力段電圧Vconvよりも高くする昇
圧モードの場合には、前記第1及び第2のスイッチQ
1,Q2と前記第3及び第4のスイッチQ3,Q4との
両方を前記基本波の周期よりも十分に短い周期でオン・
オフ制御し、前記第5及び第6のスイッチQ5,Q6を
前記基本波の周期でオン・オフ制御するように前記制御
回路が形成されている電力変換装置であって、 前記制
御回路は、前記入力段電圧Vconvを所望値にするた
めの第1の指令値Vrcを発生する手段と、前記出力段
電圧Vinvを所望値にするための第2の指令値Vri
を発生する手段と、方形波発生器と、第1、第2及び第
3の演算手段と、第1、第2及び第3のPWM信号形成
回路とを有し、前記方形波発生器は、前記基本波と同一
の周期を有する方形波電圧Vsを発生し、前記第1の演
算手段はVrc−Vri+Vsを示す第1の値Vr1を
出力し、前記第2の演算手段はVri−Vrc+Vsを
示す第2の値Vr3を出力し、前記第3の演算手段はV
r3−Vri又はVr1−Vrcを示す第3の値Vr2
を出力し、前記第1のPWM信号形成回路は前記第1の
値Vr1に基づいて前記第1及び第2のスイッチQ1,
Q2の制御信号を形成し、前記第2のPWM信号形成回
路は前記第3の値Vr2に基づいて前記第3及び第4の
スイッチQ3,Q4の制御信号を形成し、前記第3のP
WM信号形成回路は前記第2の値Vr3に基づいて前記
第5及び第6のスイッチQ5,Q6の制御信号を形成す
ることを特徴とする電力変換装置に係わるものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】なお、請求項に示すようにリミッタを設
けることが望ましい。また、請求項2及び6に示すよう
に非変換モードと降圧モードとの組み合わせにすること
ができる。また、請求項3及び7に示すように、非変換
モードと昇圧モードとの組み合せとすることができる。
また、請求項4及び8に示すように、降圧モードと昇圧
モードとの組み合せとすることができる。また、請求項
に示すように、非変換モードと降圧モードと昇圧モー
ドとの組み合せとすることができる。また、請求項10
に示すように方形波発生器を、電源電圧の増幅手段と、
リミッタとで構成することが望ましい。また、請求項
に示すように電圧と電流の位相を一致させることが望
ましい。また、請求項12に示すように第3のリアクト
ルを設けることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、指令値に対し
て方形波を加算することによってスイッチの高周波オン
・オフ制御を禁止する期間と禁止しない期間とを生じさ
せることができ、入力段の第1及び第2のスイッチ又は
出力段の第5及び第6のスイッチの高周波スイッチング
動作の禁止を容易且つ簡単な構成で達成することができ
る。なお、スイッチの高周波動作を禁止すると、電源電
圧の周期に従うオン・オフ動作のみとなり、スイッチン
グ回数が低減し、スイッチング損失が少なくなる。ま
た、請求項に示すようにリミッタを設けると、コンパ
レータの入力を所望範囲に制限することができる。ま
た、請求項10の発明によれば、目的とする方形波を容
易に形成することができる。また、請求項11の発明に
よれば、力率改善が達成される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 康博 埼玉県新座市北野三丁目6番3号 サンケ ン電気株式会社内 (72)発明者 渡辺 敏彦 埼玉県新座市北野三丁目6番3号 サンケ ン電気株式会社内 Fターム(参考) 5H007 AA02 AA08 CA02 CB04 CB05 CC03 CC12 DA03 DA05 DA06 DB01 DB05 DC02 DC05 EA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換回路とこの変換回路の制御回路
    とから成り、 前記電力変換回路は、第1及び第2の交流端子と、共通
    端子(5)と、第1及び第2のスイッチ(Q1,Q2)が
    直列に接続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイ
    ッチ(Q3,Q4)が直列に接続された回路であり且つ
    前記第1の直列回路に対して並列に接続された第2の直列
    回路と、第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)が直列に
    接続された回路であり且つ前記第1及び第2の直列回路に
    対して並列に接続された第3の直列回路と、前記第1、第
    2及び第3の直列回路に対して並列に接続されたコンデン
    サ(C)とを有し、 前記第1及び第2のスイッチ(Q1,Q2)の相互接続点
    (8)が前記第1の交流端子とされ、 前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q4)の相互接続点
    (9)が直接に又はリアクトルを介して前記共通端子
    (5)に接続され、 前記第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)の相互接続点
    (10)が前記第2の交流端子とされ、 前記第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)の相互接続
    点(10)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q
    4)の相互接続点(9)との間の出力段電圧Vinvを
    前記第1及び第2のスイッチ(Q1、Q2)の相互接続
    点(8)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q4)
    の相互接続点(9)との間の入力段電圧Vconvとほ
    ぼ等しくする非変換モードの場合には、前記第1及び第
    2のスイッチ(Q1,Q2)と前記第5及び第6のスイ
    ッチ(Q5,Q6)との両方を前記第1の交流端子と前
    記共通端子(5)との間に供給される電源電圧の基本波
    の周期でオン・オフ制御し、前記第3及び第4のスイッ
    チ(Q3,Q4)を前記基本波の周期よりも十分に短い
    周期でオン・オフ制御し、前記出力段電圧Vinvを前
    記入力段電圧Vconvよりも低くする降圧モードの場
    合には、前記第1及び第2のスイッチ(Q1,Q2)を
    前記基本波の周期でオン・オフ制御し、前記第3及び第
    4のスイッチ(Q3,Q4)と前記第5及び第6のスイ
    ッチ(Q5,Q6)との両方を前記基本波の周期よりも
    十分に短い周期でオン・オフ制御し、前記出力段電圧V
    invを前記入力段電圧Vconvよりも高くする昇圧
    モードの場合には、前記第1及び第2のスイッチ(Q
    1,Q2)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q
    4)との両方を前記基本波の周期よりも十分に短い周期
    でオン・オフ制御し、前記第5及び第6のスイッチ(Q
    5,Q6)を前記基本波の周期でオン・オフ制御するよ
    うに前記制御回路が形成されている電力変換装置であっ
    て、 前記制御回路は、前記入力段電圧Vconvを所望値に
    するための第1の指令値Vrcを発生する手段と、前記
    出力段電圧Vinvを所望値にするための第2の指令値
    Vriを発生する手段と、方形波発生器と、第1、第2
    及び第3の演算手段と、第1、第2及び第3のPWM信
    号形成回路とを有し、 前記方形波発生器は、前記基本波と同一の周期を有する
    方形波電圧Vsを発生し、 前記第1の演算手段はVrc−Vri+Vsを示す第1
    の値Vr1を出力し、 前記第2の演算手段はVri−Vrc+Vsを示す第2
    の値Vr3を出力し、 前記第3の演算手段はVr3−Vri又はVr1−Vr
    cを示す第3の値Vr2を出力し、 前記第1のPWM信号形成回路は前記第1の値Vr1に
    基づいて前記第1及び第2のスイッチ(Q1,Q2)の
    制御信号を形成し、 前記第2のPWM信号形成回路は前記第3の値Vr2に
    基づいて前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q4)の
    制御信号を形成し、 前記第3のPWM信号形成回路は前記第2の値Vr3に
    基づいて前記第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)の
    制御信号を形成することを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の演算手段は、これ等
    の出力を前記方形波電圧Vsの振幅以内に制限するため
    のリミッタをそれぞれ有していることを特徴とする請求
    項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 電力変換回路とこの変換回路の制御回路
    とから成り、 前記電力変換回路は、交流電源の一端に接続される第1
    の交流電源端子と、前記交流電源の他端に接続される第
    2の交流電源端子と、第1及び第2のスイッチが直列に接
    続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイッチが直
    列に接続された回路であり且つ前記第1の直列回路に対
    して並列に接続された第2の直列回路と、第5及び第6の
    スイッチが直列に接続された回路であり且つ前記第1及
    び第2の直列回路に対して並列に接続された第3の直列回
    路と、前記第1、第2及び第3の直列回路に対して並列に
    接続されたコンデンサと、リアクトルと、出力端子とを
    有し、 前記第1及び第2のスイッチの相互接続点が前記第1の交
    流電源端子に接続され、 前記第3及び第4のスイッチの相互接続点が前記第2の交
    流電源端子に接続され、 前記リアクトルは前記第5及び第6のスイッチの相互接続
    点と前記出力端子との間に接続され、 前記出力端子はこの出力端子と前記第2の交流電源端子
    との間に負荷を接続するように設けられ、 前記第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)の相互接続
    点(10)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q
    4)の相互接続点(9)との間の出力段電圧Vinvを
    前記第1及び第2のスイッチ(Q1、Q2)の相互接続
    点(8)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q4)
    の相互接続点(9)との間の入力段電圧Vconvにほ
    ぼ等しくする非変換モードと前記出力段電圧Vinvを
    前記入力段電圧Vconvよりも低くする降圧モードと
    を得ることができるように前記制御回路が形成されてい
    る電力変換装置であって、 前記制御回路は、第1及び第2のスイッチ制御回路と、前
    記出力段電圧(Vinv)を所望値にするための指令値
    (Vri)を発生する手段と、三角波発生器と、方形波
    発生器と、演算手段と、コンパレータと、逆相信号形成
    手段とを有し、 前記第1のスイッチ制御回路は、前記非変換モードと前
    記降圧モードとのいずれにおいても、前記第1のスイッ
    チを前記交流電源の電圧と同じ周期でオン・オフするた
    めの制御信号と前記第2のスイッチを前記第1のスイッ
    チと逆位相でオン・オフするための制御信号とを発生
    し、 前記第2のスイッチ制御回路は少なくとも前記降圧モー
    ドの時には前記第3のスイッチを前記交流電源の電圧の
    周期よりも短い周期でオン・オフするための制御信号と
    前記第4のスイッチを前記第3のスイッチと逆位相でオ
    ン・オフする制御信号とを発生し、 前記指令値を発生する手段は前記非変換モード時に第1
    の交流出力電圧指令値を発生し、前記降圧モード時に第
    1の交流出力電圧指令値よりも低い第2の交流出力電圧指
    令値を発生し、 前記第1及び第2の交流出力電圧指令値は前記交流電源の
    電圧と同一の周期を有する正弦波状電圧であり、 前記三角波発生器は前記交流電源の電圧の周期よりも十
    分に短い周期で三角波電圧を繰返して発生し、 前記方形波発生器は前記交流電源の電圧と同一周期を有
    して方形波電圧を繰返して発生し、 前記演算手段は前記指令値を発生する手段の出力と前記
    方形波発生器の出力とを加算して前記非変換モードの時
    に前記三角波電圧を横切らないレベルの信号を出力し、
    前記降圧モードの時には前記三角波電圧を横切るレベル
    の信号を出力し、 前記コンパレータは前記三角波発生器から発生した三角
    波電圧と前記演算手段の出力とを比較して前記演算手段
    の出力が前記三角波電圧よりも高い時には第1のレベル
    の出力を発生し、前記演算手段の出力が前記三角波電圧
    よりも低い時には第2のレベルの出力を発生して前記第5
    のスイッチをオン・オフ制御し、 前記逆相信号形成手段は前記第6のスイッチを前記第5の
    スイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を形成して
    前記第6のスイッチに供給することを特徴とする電力変
    換装置。
  4. 【請求項4】 電力変換回路とこの変換回路の制御回路
    とから成り、 前記電力変換回路は、交流電源の一端に接続される第1
    の交流電源端子と、前記交流電源の他端に接続される第
    2の交流電源端子と、第1及び第2のスイッチが直列に接
    続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイッチが直
    列に接続された回路であり且つ前記第1の直列回路に対
    して並列に接続された第2の直列回路と、第5及び第6の
    スイッチが直列に接続された回路であり且つ前記第1及
    び第2の直列回路に対して並列に接続された第3の直列回
    路と、前記第1、第2及び第3の直列回路に対して並列に
    接続されたコンデンサと、リアクトルと、出力手段とを
    有し、 前記第1及び第2のスイッチの相互接続点が前記第1の交
    流電源端子に前記リアクトルを介して接続され、 前記第3及び第4のスイッチの相互接続点が前記第2の交
    流電源端子に接続され、 前記出力手段は前記第5及び第6のスイッチの相互接続点
    と前記第2の交流電源端子との間に負荷を接続するよう
    に構成され、 前記第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)の相互接続
    点(10)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q
    4)の相互接続点(9)との間の出力段電圧Vinvを
    前記第1及び第2のスイッチ(Q1、Q2)の相互接続
    点(8)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q4)
    の相互接続点(9)との間の入力段電圧Vconvにほ
    ぼ等しくする非変換モードと前記出力段電圧Vinvを
    前記入力段電圧Vconvよりも高くする昇圧モードと
    を得ることができるように前記制御回路が形成されてい
    る電力変換装置であって、 前記制御回路は、前記入力段電圧Vconvを所望値に
    するための第1の指令値Vrcを発生する手段と、前記
    出力段電圧Vinvを所望値にするための第2の指令値
    Vriを発生する手段と、第1及び第2のスイッチ制御回
    路と、三角波発生器と、方形波発生器と、演算手段と、
    コンパレータと、逆相信号形成手段とを有し、 前記第1のスイッチ制御回路は、前記非変換モードと前
    記昇圧モードとのいずれにおいても、前記第5のスイッ
    チを前記交流電源の電圧と同じ周期でオン・オフするた
    めの制御信号と前記第6のスイッチを前記第5のスイッ
    チと逆位相でオン・オフするための制御信号とを発生
    し、 前記第2のスイッチ制御回路は少なくとも前記昇圧モー
    ドの時には前記第3のスイッチを前記交流電源の電圧の
    周期よりも短い周期でオン・オフするための制御信号と
    前記第4のスイッチを前記第3のスイッチと逆位相でオ
    ン・オフする制御信号とを発生し、 前記第2の指令値Vriを発生する手段は、前記第2の指
    令値Vriとして前記非変換モード時に第1の交流出力
    電圧指令値を発生し、前記昇圧モード時に第1の交流出
    力電圧指令値よりも高い第2の交流出力電圧指令値を発
    生し、 前記第1及び第2の交流出力電圧指令値は前記交流電源の
    電圧と同一の周期を有する正弦波状電圧であり、 前記三角波発生器は前記交流電源の電圧の周期よりも十
    分に短い周期で三角波電圧を繰返して発生し、 前記方形波発生器は前記交流電源の電圧と同一周期を有
    して方形波電圧を繰返して発生し、 前記演算手段はVrc−Vri+Vsの演算をして前記
    非変換モードの時に前記三角波電圧を横切らないレベル
    の信号を出力し、前記降圧モードの時に前記三角波電圧
    を横切るレベルの信号を出力し、 前記コンパレータは前記三角波発生器から発生した三角
    波電圧と前記演算の出力とを比較して前記演算手段の出
    力が前記三角波電圧よりも高い時には第1のレベルの出
    力を発生し、前記演算手段の出力が前記三角波電圧より
    も低い時には第2のレベルの出力を発生して前記第1の
    スイッチをオン・オフ制御し、 前記逆相信号形成手段は前記第2のスイッチを前記第1
    のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を形成し
    て前記第2のスイッチに供給することを特徴とする電力
    変換装置。
  5. 【請求項5】 電力変換回路とこの変換回路の制御回路
    とから成り、 前記電力変換回路は、交流電源の一端に接続される第1
    の交流電源端子と、前記交流電源の他端に接続される第
    2の交流電源端子と、第1及び第2のスイッチが直列に接
    続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイッチが直
    列に接続された回路であり且つ前記第1の直列回路に対
    して並列に接続された第2の直列回路と、第5及び第6の
    スイッチが直列に接続された回路であり且つ前記第1及
    び第2の直列回路に対して並列に接続された第3の直列回
    路と、前記第1、第2及び第3の直列回路に対して並列に
    接続されたコンデンサと、前記第1及び第2のリアクトル
    と、出力端子とを有し、 前記第1及び第2のスイッチの相互接続点が前記第1の交
    流電源端子に前記第1のリアクトルを介して接続され、 前記第3及び第4のスイッチの相互接続点が前記第2の交
    流電源端子に接続され、 前記出力端子は前記第5及び第6のスイッチの相互接続点
    と前記第2の交流電源端子との間に前記第2のリアクト
    ルを介して負荷を接続するためのものであり、 前記第5及び第6のスイッチ(Q5,Q6)の相互接続
    点(10)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q
    4)の相互接続点(9)との間の出力段電圧Vinvを
    前記第1及び第2のスイッチ(Q1、Q2)の相互接続
    点(8)と前記第3及び第4のスイッチ(Q3,Q4)
    の相互接続点(9)との間の入力段電圧Vconvより
    も低くする降モードと前記出力段電圧Vinvを前記入
    力段電圧Vconvよりも高くする昇圧モードとを得る
    ことができるように前記制御回路が形成されている電力
    変換装置であって、 前記制御回路は、前記入力段電圧Vconvを所望値に
    するための第1の指令値Vrcを発生する手段と、前記
    出力段電圧Vinvを所望値にするための第2の指令値
    Vriを発生する手段と、三角波発生器と、方形波発生
    器と、第1,第2及び第3の演算手段と、第1、第2及
    び第3のコンパレータと、第1,第2及び第3の逆相信
    号形成手段とを有し、 前記第2の指令値Vriを発生する手段は、前記第2の
    指令値Vriとして前記降圧モード時に第1の交流出力
    電圧指令値を発生し、前記昇圧モード時に第1の交流出
    力電圧指令値よりも高い第2の交流出力電圧指令値を発
    生し、 前記第1及び第2の交流出力電圧指令値は前記交流電源の
    電圧と同一の周期を有する正弦波状電圧であり、 前記三角波発生器は前記交流電源の電圧の周期よりも十
    分に短い周期で三角波電圧を繰返して発生し、 前記方形波発生器は前記交流電源の電圧と同一周期を有
    して方形波電圧を繰返して発生し、 前記第1の演算手段は、Vrc−Vri+Vsを演算し
    て前記昇圧モードの時には前記三角波電圧を横切るレベ
    ルの信号を出力し、前記降圧モードの時には前記三角波
    電圧を横切らないレベルの信号を出力し、 前記第2の演算手段は、Vri−Vrc+Vsを演算し
    て前記昇圧モードの時に前記三角波電圧を横切らないレ
    ベルの信号を出力し、前記降圧モードの時に前記三角波
    電圧を横切るレベルの信号を出力し、 前記第3の演算手段は、前記第2の演算手段の出力(V
    3)から前記第2の指令値Vri減算した値、又は前記
    第1の演算手段の出力(V1)から前記第1の指令値V
    rcを減算した値を出力し、 前記第1コンパレータは前記三角波発生器から発生した
    三角波電圧と前記第1演算手段の出力(V1)とを比較
    して前記第1の演算手段の出力が前記三角波電圧よりも
    高い時には第1のレベルの出力を発生し、前記第1の演算
    手段の出力が前記三角波電圧よりも低い時には第2のレ
    ベルの出力を発生して前記第1のスイッチをオン・オフ
    制御し、 前記第1の逆相信号形成手段は前記第2のスイッチを前
    記第1のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を
    形成して前記第2のスイッチに供給し、 前記第2のコンパレータは前記三角波発生器から発生し
    た三角波電圧と前記第3の演算手段の出力(V2)とを
    比較して前記第2の演算手段の出力が前記三角波電圧よ
    りも高い時には第1のレベルの出力を発生し、前記第3
    の演算手段の出力が前記三角波電圧よりも低い時には第
    2のレベルの出力を発生して前記第3のスイッチをオン
    ・オフ制御し、 前記第2の逆相信号形成手段は前記第4のスイッチを前
    記第3のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を
    形成して前記第4のスイッチに供給し前記第3のコンパ
    レータは前記三角波発生器から発生した三角波電圧と前
    記第2の演算手段の出力(V3)とを比較して前記第2
    の演算手段の出力が前記三角波電圧よりも高い時には第
    1のレベルの出力を発生し、前記第2の演算手段の出力
    が前記三角波電圧よりも低い時には第2のレベルの出力
    を発生して前記第5のスイッチをオン・オフ制御し、 前記第2の逆相信号形成手段は前記第6のスイッチを前
    記第5のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を
    形成して前記第6のスイッチに供給することを特徴とす
    る電力変換装置。
  6. 【請求項6】 電力変換回路とこの変換回路の制御回路
    とから成り、 前記電力変換回路は、交流電源の一端に接続される第1
    の交流電源端子と、前記交流電源の他端に接続される第
    2の交流電源端子と、第1及び第2のスイッチが直列に接
    続された第1の直列回路と、第3及び第4のスイッチが直
    列に接続された回路であり且つ前記第1の直列回路に対
    して並列に接続された第2の直列回路と、第5及び第6の
    スイッチが直列に接続された回路であり且つ前記第1及
    び第2の直列回路に対して並列に接続された第3の直列回
    路と、前記第1、第2及び第3の直列回路に対して並列に
    接続されたコンデンサと、前記第1及び第2のリアクトル
    と、出力端子とを有し、 前記第1及び第2のスイッチの相互接続点が前記第1の交
    流電源端子に前記第1のリアクトルを介して接続され、 前記第3及び第4のスイッチの相互接続点が前記第2の交
    流電源端子に接続され、 前記出力端子は前記第5及び第6のスイッチの相互接続点
    と前記第2の交流電源端子との間に前記第2のリアクト
    ルを介して負荷を接続するためのであり、 前記制御回路は、前記入力段電圧Vconvを所望値に
    するための第1の指令値Vrcを発生する手段と、前記
    出力段電圧Vinvを所望値にするための第2の指令値
    Vriを発生する手段と、三角波発生器と、方形波発生
    器と、第1,第2及び第3の演算手段と、第1、第2及
    び第3のコンパレータと、第1,第2及び第3の逆相信
    号形成手段とを有し、 前記第2の指令値Vriを発生する手段は、前記第2の
    指令値Vriとして、前記非変換モード時に第1の交流
    出力電圧指令値を発生し、 前記降圧モード時に前記第
    1の交流出力電圧指令値よりも高い第2の交流出力電圧
    指令値を発生し、前記昇圧モード時に第2の交流出力電
    圧指令値よりも高い第3の交流出力電圧指令値を発生
    し、 前記第1,第2及び第3の交流出力電圧指令値は前記交
    流電源の電圧と同一の周期を有する正弦波状電圧であ
    り、 前記三角波発生器は前記交流電源の電圧の周期よりも十
    分に短い周期で三角波電圧を繰返して発生し、 前記方形波発生器は前記交流電源の電圧と同一周期を有
    して方形波電圧を繰返して発生し、 前記第1の演算手段は、Vrc−Vri+Vsを演算し
    て前記昇圧モードの時には前記三角波電圧を横切るレベ
    ルの信号を出力し、前記非変換モードの時及び前記降圧
    モードの時には前記三角波電圧を横切らないレベルの信
    号を出力し、 前記第2の演算手段は、Vri−Vrc+Vsを演算し
    て前記非変換モードの時及び前記昇圧モードの時に前記
    三角波電圧を横切らないレベルの信号を出力し、前記降
    圧モードの時に前記三角波電圧を横切るレベルの信号を
    出力し、 前記第3の演算手段は、前記第2の演算手段の出力(V
    3)から前記第2の指令値Vri減算した値、又は前記
    第1の演算手段の出力(V1)から前記第1の指令値V
    rcを減算した値であって、前記三角波電圧を横切るレ
    ベルの信号を出力し、 前記第1コンパレータは前記三角波発生器から発生した
    三角波電圧と前記第1の演算手段の出力(V1)とを比
    較して前記第1の演算手段手段の出力が前記三角波電圧
    よりも高い時には第1のレベルの出力を発生し、前記第1
    の演算手段の出力が前記三角波電圧よりも低い時には第
    2のレベルの出力を発生して前記第1のスイッチをオン
    ・オフ制御し、 前記第1逆相信号形成手段は前記第2のスイッチを前記
    第1のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を形
    成して前記第2のスイッチに供給し、 前記第2のコンパレータは前記三角波発生器から発生し
    た三角波電圧と前記第3の演算手段の出力(V2)とを
    比較して前記第2の演算手段の出力が前記三角波電圧よ
    りも高い時には第1のレベルの出力を発生し、前記第3
    の演算手段の出力が前記三角波電圧よりも低い時には第
    2のレベルの出力を発生して前記第3のスイッチをオン
    ・オフ制御し、 前記第2の逆相信号形成手段は前記第4のスイッチを前
    記第3のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を
    形成して前記第4のスイッチに供給し前記第3のコンパ
    レータは前記三角波発生器から発生した三角波電圧と前
    記第2の演算手段の出力(V3)とを比較して前記第2
    の演算手段の出力が前記三角波電圧よりも高い時には第
    1のレベルの出力を発生し、前記第2の演算手段の出力
    が前記三角波電圧よりも低い時には第2のレベルの出力
    を発生して前記第5のスイッチをオン・オフ制御し、 前記第2の逆相信号形成手段は前記第6のスイッチを前
    記第5のスイッチと逆位相にオン・オフ制御する信号を
    形成して前記第6のスイッチに供給することを特徴とす
    る電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記方形波発生器は、前記第1及び第2の
    交流電源端子間の電圧を増幅する増幅手段と前記増幅手
    段の出力を前記三角波の最大値と最小値に制限するリミ
    ッタとから成ることを特徴とする請求項3又は4又は5
    又は6記載の電力変換装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の指令値を発生する手段は、前
    記第1及び第2の交流電源端子を通る電流の位相を前記第
    1及び第2の交流電源端子間の電圧の位相に一致させるた
    めの指令を含んでいることを特徴とする請求項3又は4
    又は5又は6又は7記載の電力変換装置。
  9. 【請求項9】 更に、前記第3及び第4のスイッチの相
    互接続点と前記第2の交流電源端子との間にリアクトル
    が接続されていることを特徴とする請求項3又は4又は
    5又は6又は7又は8記載の電力変換装置。
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