JP2000259067A - ホログラムの複製方法 - Google Patents

ホログラムの複製方法

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JP2000259067A JP11059815A JP5981599A JP2000259067A JP 2000259067 A JP2000259067 A JP 2000259067A JP 11059815 A JP11059815 A JP 11059815A JP 5981599 A JP5981599 A JP 5981599A JP 2000259067 A JP2000259067 A JP 2000259067A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ホログラム原版からホログラムを製造する時に
不要な2次回折光の発生を極力低減し、強度が一致した
0次回折光および1次回折光による明瞭な干渉縞を生成
し、明瞭な像が再生されるホログラムを製造する方法を
提供する。 【解決手段】露光光I(0)の入射角度と、0次回折光
I’(0)、1次回折光I’(1)、および2次回折光
I’(2)の強度との関係をしらべ、0次回折光I’
(0)および1次回折光I’(1)が一致し、かつ2次
回折光I’(2)の強度が相対的に弱くなるような角度
を選択して、不要な干渉を減らした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光光の入射角度
を適正な角度とすることにより、不要な干渉を減らし、
品質の優れたホログラムを製造する方法に関する。
【0002】ホログラムは、立体像の表示用、計測用、
光学素子等に用いられているものである。従来、工業的
に、ホログラムを大量に複製する際には、次のようにし
ている。まず、ホログラムが必要な特性を確保できるよ
う、コンピュータを使用して計算し、結果を電子線描画
機により描画し、最初のホログラム原版を得る。これと
は別に、ガラス基板上にホログラム形成用樹脂組成物を
塗布して、ホログラム形成用基板を準備し、このホログ
ラム形成用基板の樹脂組成物層上に、上記で得られたホ
ログラム原版のホログラム面とが接するように、ホログ
ラム原版とホログラム形成用基板とを重ね合わせ、ホロ
グラム原版側から、レーザー光により露光する。露光に
より、ホログラム原版のホログラムの回折格子で回折し
た1次回折光とほぼ直進した0次回折光とがホログラム
形成用樹脂組成物層内で干渉し、この干渉による縞がホ
ログラム形成用樹脂組成物層内で重合を引き起こす。露
光後、必要な現像処理を行なう事により、ホログラム原
版のホログラムが、ガラス基板上に塗布されたホログラ
ム形成用樹脂組成物層に複製される。
【0003】こうして複製されたホログラムは、そのま
ま使用される事もあるが、これを複製用原版として使用
し、前記と同様なホログラム形成用基板を準備し、ホロ
グラム側をホログラム形成用基板に向き合わせて、上記
と同様にして露光することにより、ホログラムの大量生
産を行なっている。
【0004】しかし、上記のホログラムの製造方法にお
いては問題がある。露光を行なうと0次回折光および1
次回折光以外に、高次回折光や回折光の反射光が生じ、
不要な干渉光を生じる原因となり、中でも2次回折光は
無視できない強度を持つ。
【0005】図1はホログラムを製造する際の回折光に
ついて説明するための図であって、ホログラム原版1の
法線に対して角度θで入射した入射光I(0)が、ホロ
グラム原版1のホログラムを構成する回折格子2に当た
り、ほぼ直進する0次回折光I’(0)のほかに、1次
回折光I’(1)、2次回折光I’(2)等が生じる状
態を示すものである。この2次回折光I’(2)の強度
が弱い方が、2次回折光I’(2)とほかの回折光との
干渉を少なくできる。また0次回折光I’(0)および
1次回折光I’(1)は干渉して、干渉縞を生じるが、
両回折光の強度が異なるときには、干渉縞の変調度は弱
く、再生できるホログラムの回折効率は低いものとな
り、一致しているときには、変調度の高い干渉縞が生
じ、再生できるホログラムの回折効率は高いものとなる
ので、露光光としては、0次回折光I’(0)および1
次回折光I’(1)の強度が一致するような入射角度で
入射させるのがよい。
【0006】0次回折光I’(0)および1次回折光
I’(1)の強度は、理論的に予想できるため、両回折
光の強度を一致させること自体はむずかしくないが、2
次回折光の強度は理論的な予想と実際の強度が一致しな
いため、0次回折光I’(0)および1次回折光I’
(1)の強度を一致させて露光しても、2次回折光に起
因する不要な干渉縞の生成が避けにくい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
した不要な2次回折光の発生を極力低減し、強度が一致
した0次回折光および1次回折光による明瞭な干渉縞を
生成し、明瞭な像が再生されるホログラムを製造する方
法を提供することである。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者は、露光光の入射角度
と、0次回折光、1次回折光、および2次回折光の強度
との関係をしらべたところ、0次回折光および1次回折
光の強度は露光光の入射角度の変化に伴ない、互いに補
完的に変化するが、2次回折光は、0次回折光および1
次回折光の変化とは必ずしも関係がない、別の変化をす
る事が判明し、従って、ホログラム原版と感光材が変わ
る度に、これら3つの回折光の強度と露光光の入射角度
との関係を測定し、2次回折光の強度が相対的に弱くな
るような角度を選択する事により、課題を解決した。
【0009】請求項1の発明は、ホログラム原版を感光
材と並行に対向配置し、ホログラム原版側より露光を行
ない、現像してホログラムを複製する方法において、露
光光の入射角度に対する0次回折光、1次回折光、およ
び2次回折光の関係を測定し、0次回折光および1次回
折光の回折効率が等しくなる露光光の入射角度θ(a)
およびθ(b)、ならびに前記の入射角度θ(a)およ
びθ(b)における2次回折光の回折効率とを求め、し
かる後、前記入射角度θ(a)およびθ(b)における
2次回折光の回折効率の低い方の入射角度を選択し、そ
の入射角度で前記露光を行なうことを特徴とするホログ
ラムの複製方法に関するものである。
【0010】請求項2の発明は、ホログラム原版を感光
材と並行に対向配置し、ホログラム原版側より露光を行
ない、現像してホログラムを複製する方法において、露
光光の入射角度に対する0次回折光、1次回折光、およ
び2次回折光の関係を測定し、0次回折光および1次回
折光の回折効率が等しくなる露光光の入射角度θ(a)
およびθ(b)を求めた後、2次回折光の回折効率の極
大値が前記入射角度θ(a)およびθ(b)の中間に位
置する場合、前記入射角度θ(a)およびθ(b)のう
ち、いずれか回折効率の高い方の入射角度を挟んで、0
次回折光と1次回折光の比が、1:0.5〜0.5:1
の範囲の入射角度で前記露光を行なうことを特徴とする
ホログラムの複製方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において使用するホログラ
ム原版は、次の(1)または(2)のいずれかである。 (1)必要な特性を生じるよう、コンピュータを使用し
て計算し、計算結果を電子線描画機により、描画して得
たもの。 (2)上記の(1)で得られたホログラムを後に記すよ
うな基板上のホログラム形成用樹脂組成物層に複製した
もの。 上記のいずれも、ホログラム原版として使用できるが、
一般的には上記(1)のものを複製して(2)の複製用
原版を幾つかつくり、この複製用原版を使用するとよ
い。
【0012】ホログラムを大量に複製する際の材料とし
ては、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹
脂、光架橋性樹脂等の公知のホログラム記録材料が挙げ
られるが、本発明においては、生産効率の観点から、マ
トリックスポリマー、光重合可能な化合物、光重合開始
剤及び増感色素とからなる乾式の体積位相型ホログラム
記録用途の感光性材料をホログラム形成用樹脂組成物と
して使用する事が好ましい。
【0013】マトリックスポリマーとしては、ポリ(メ
タ)アクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ
酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコール
またはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロー
ス、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラ
ール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾールまたはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリ
ドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重
合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリ
ルアミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、
塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の
少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそ
れらの混合物が用いられる。好ましくはポリイソプレ
ン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルア
ルコール、又はポリビニルアルコールの部分アセタール
化物であるホリビニルアセタール、ポリビニルブチラー
ル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
等、またはそれらの混合物が挙げられる。記録されたホ
ログラムの安定化工程として加熱によるモノマー移動の
工程があるが、そのためにはこれらのマトリックスポリ
マーは、好ましくはガラス転移温度が比較的低く、モノ
マー移動を容易にするものであることが必要である。
【0014】光重合可能な化合物としては、後述するよ
うな1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合
を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、
プレポリマー、及び、それらの混合物が挙げられ、例え
ば、不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸
と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カ
ルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が
挙げられる。
【0015】不飽和カルボン酸のモノマーの具体例とし
てはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボ
ン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前
述のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0016】また、脂肪族多価アルコール化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例は次のと
おりである。例が多いので、アクリル酸エステルとメタ
クリル酸エステルとに分けて列挙する。まず、アクリル
酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−
ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコ
ールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレ
ート、、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、1,4−
シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテ
トラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、
ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイル
オキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリ
レートオリゴマー、2−フェノキシエチルアクリレー
ト、2−フェノキシエチルメタクリレート、フェノール
エトキシレートモノアクリレート、2−(p−クロロフ
ェノキシ)エチルアクリレート、p−クロロフェニルア
クリレート、フェニルアクリレート、2−フェニルエチ
ルアクリレート、ビスフェノールAの(2−アクリルオ
キシエチル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノー
ルAジアクリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチ
ルアクリレート、o−ビフェニルアクリレートなどがあ
る。
【0017】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリ
トールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、
ソルビトールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3
−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェ
ニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシ
エトキシフェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4
−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリ
ル酸−2−ナフチル等がある。
【0018】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イタコ
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネ
ート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−
ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオー
ルジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコ
ネート、ペンタエタスリトールジイタコネート、ソルビ
トールテトライタコネート等がある。
【0019】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、クロト
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネ
ート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペン
タエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラ
クロトネート等がある。
【0020】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イソク
ロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソ
クロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
【0021】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、マレイ
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレエー
ト、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリ
スリトールジマレエート、ソルビトールテトラマレエー
ト等がある。
【0022】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート、(商品名;NKエステルDBN、
新中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレ
ート(商品名;NKエステルA−DBP、新中村化学工
業(株)製)、ジブロモプロピルメタクリレート(商品
名;NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェールアクリレート、テトラブロモフェノールアクリ
レート等が挙げられる。
【0023】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ト、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
【0024】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、一般式CH
2 =C(R)COOCH2 (R’)OH(式中R、R’
は水素あるいはメチル基を表す。)で示される水酸基を
有するビニルモノマーを付加させた一分子中に2個以上
の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が
挙げられる。
【0025】また特開昭51−37193号公報に記載
されたウレタンアクリレート類、特開昭48−6418
3号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52
−30490号公報にそれぞれ記載されているようなポ
リエステルアクリレート類、エポキシ基と(メタ)アク
リル酸等の多官能性のアクリレートまたはメタクリレー
トを挙げることができる。
【0026】さらに、日本接着協会誌Vol.20、N
o.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリ
ゴマーとして、紹介されているものも、使用することが
できる。
【0027】その他、リンを含むモノマーとしては、モ
ノ(アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェート
(商品名;ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイロキシエチル)ア
シッドフォスフェート(商品名;ライトエステルPM、
共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキ
シアクリレート系である商品名;リポキシVR−60
(昭和高分子(株)製、商品名(リポキシVR−90
(昭和高分子(株)製)等が挙げられる。
【0028】また、商品名;NKエステルM−230G
(新中村化学工業(株)製)、商品名;NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0029】更に、下記の構造を有するトリアクリレー
ト類
【0030】
【化1】
【0031】(商品名;アロニックスM−315、東亜
合成化学工業(株)製)、下記の構造を有するトリアク
リレート類
【0032】
【化2】
【0033】(商品名;アロニックスM−325、東亜
合成化学工業(株)製)、また、2,2’−ビス(4−
アクリロキシ・ジエトキシフェニルプロパン(商品名;
NKエステルA−BPE−4)、テトラメチロールメタ
ンテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品
名;NKエステルA−TMMT)等が挙げられる。
【0034】次に、光重合開始剤としては、1,3−ジ
(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシ
カルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)s−トリアジ
ン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカ
プトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類
等が例示される。光重合開始剤は、記録されたホログラ
ムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理さ
れるのが好ましい。例えば、有機過酸化物系にあって
は、紫外線照射することにより、容易に分解されるので
好ましい。
【0035】増感色素としては、350〜600nmに
吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン
系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケ
トクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン
系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミ
ン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系
色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示さ
れる。なお、350nm以下、または600nm以上の
波長領域に吸収光を有する増感色素があってもい。
【0036】上記した、マトリックスポリマー、光重合
可能な化合物、光重合開始剤及び増感色素とからなる、
体積ホログラム形成用樹脂組成物の配合比(いずれも、
マトリックスポリマー100重量部に対する重量部で示
す。)は、次のとおりである。光重合可能な化合物は、
10重量部〜1000重量部、好ましくは10重量部〜
100重量部の割合。光重合開始剤は、1重量部〜10
重量部、好ましくは5重量部〜10重量部の割合。増感
色素は、0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.0
1重量部〜0.5重量部の割合。
【0037】その他、ホログラム形成用樹脂組成物の成
分としては、例えば、可塑剤、グリセリン、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール及び各種の非イオ
ン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界
面活性剤が挙げられる。
【0038】ホログラム形成用樹脂組成物は、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキ
サン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロ
ロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固形分15%〜
25%程度の塗布液とされる。なお、このような塗布液
として、例えば、デュポン社製のオムニデックス35
2、706として市販されているものを使用してもよ
い。
【0039】これらの塗布液を使用し、基板上にバーコ
ート、スピンコート、又はディッピング等、あるいは、
グラビアロールコート、ロールコート、ダイコート、又
はコンマコート等により塗布を行なって、乾燥させてホ
ログラム形成用の感光材とする。あるいは、基板を2枚
用いて、その間にホログラム形成用樹脂組成物層を形成
してもよく、その場合には、片方の基板のみか両方に塗
布し、塗布後、直ちに両者を合わせて加圧するか、ある
いは、塗布液に合わせた乾燥又は硬化の手段を用いて固
化させた後に、両者を合わせて、必要に応じて加熱しつ
つ加圧して、2枚の基板の間にホログラム形成用樹脂組
成物層を挟み込んだ積層体を得て感光材としてもよい。
このとき、気泡が入らないように、基板を多少たわませ
つつ、一度に全面で接触するのを避け、少しずつ、線状
に接触させて行くとよい。なお、一方の透明基板上にホ
ログラム形成用樹脂組成物をスピンナーを用いて塗布
し、直ちに別の透明基板を重ね合わせ、共に回転させる
ことにより貼り合わせてもよい。なお、ホログラム形成
用樹脂組成物層の厚みとしては、0.1μm〜50μ
m、好ましくは1μm〜20μmである。
【0040】上記のホログラム原版、感光材を使用し、
通常は間にインデックスマッチング液を介して露光す
る。露光の方法は、図1に示すように、基板5上にホロ
グラム形成用樹脂組成物層4を積層してある感光材上ま
たは/およびホログラム原版のホログラム面にインデッ
クスマッチング液3を塗布し、ホログラム原版のホログ
ラム面と感光材のホログラム形成用樹脂組成物層と向き
合うようにして平行に重ね合わせ、ホログラム原版のホ
ログラム面2とは反対の側からレーザー光で露光するも
ので、この工程自体は従来のものと同様である。露光
は、例えばアルゴンレーザー(波長514.5nm)等
のレーザー光8を入射し、露光を行なう。この露光によ
り、ホログラム原版で回折した光と回折しないで進んだ
光とが干渉し、体積ホログラム形成用樹脂組成物中にホ
ログラム情報を与えるものである。
【0041】本発明においては、この露光の際に、露光
光の入射角度θを望ましい角度に決定し、その角度で行
なう。図2は、本発明の手法を説明するためのグラフで
あり、横軸の入射角度(図1のθに相当)を変えて、各
回折光の回折効率(回折光の強度と考えてよい。)を測
定したものである。図示のように1次回折光I’(1)
については、原版と感光材によって決まる回折効率(主
に原版によって決まる)が最大値を示す角度を中心に、
左右がほぼ対象な山形の形状の曲線C(1)を描くこと
ができ、0次回折光I’(0)については、1次回折光
についての曲線C(1)とほぼ反対の傾向を示す逆山形
の曲線C(0)が描かれる。従って、角度θ(a)およ
びθ(b)において、両曲線C(1)およびC(0)が
交わり、両回折光の強度が等しくなる。一方、2次回折
光の回折効率については、1次回折光の示す曲線C
(1)よりも最大値が大きい角度側にずれた、最大値が
1次回折光についての曲線C(1)のおよそ半分程度の
山形の曲線C(2)が描ける。
【0042】従って、0次回折光の強度および1次回折
光の強度とが一致した角度θ(a)およびθ(b)にお
ける、両回折光の強度と2次回折光の強度とを比較する
と、θ(b)では、2次回折光の強度が1次回折光およ
び1次回折光の約70%であり、他の回折光と干渉し、
ホログラム再生時に与える影響が大きいが、θ(a)で
は、強度が約20%程度であり、不要な干渉縞が生じ
て、再生に与える影響がごく小さくなるため、ホログラ
ムの製造の際の露光光の入射角度をこのθ(a)(図2
上では約29°)にて行なう。
【0043】なお、θ(a)およびθ(b)は、主にホ
ログラム原版を設計した時点で、ほぼ決まるが、いずれ
の角度における2次回折強度の1次回折光(または0次
回折光)に対する割合がより小さいかは、その都度異な
るので、測定を行なった上でθ(a)およびθ(b)の
いずれの角度が露光するかを決定する。
【0044】本発明においては、上記したように、0次
回折光と1次回折光とが一致した2つの角度のうち、2
次回折光の強度が0次回折光と1次回折光の強度よりも
割合的に小さい方の角度で露光するが、その上で、な
お、2次回折光の強度が大きいときは、0次回折光と1
次回折光の強度が大きい方を標準にして小さい方がその
50%以上である範囲内で角度をずらした入射角度が露
光を行なう。なお、より好ましくは、前記の範囲内で、
2次回折光の回折効率が最も低くなる入射角度でホログ
ラム製造時の露光を行なうとよい。
【0045】露光後、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、カー
ボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等
の光源から、0.1〜10,000mJ/cm2 、好ま
しくは、10〜1,000mJ/cm2 の紫外線照射に
より光重合開始剤を分解する工程、及び加熱処理、例え
ば、120℃で120分の加熱により、光重合可能な化
合物を拡散移動させる工程を順次経て、安定な体積ホロ
グラムとする。これら紫外線照射、および加熱が、安定
化工程でもあり、現像工程でもある。
【0046】先に説明したように、以上の工程を経るこ
とにより、元のホログラムの複製ができ、得られたホロ
グラムは製品として使用することもできるが、さらに大
量の複製用の原版として使用することもできる。上記で
得られた、ホログラム層が2枚の透明基板間に積層され
たものは、体積ホログラム複製用原版として使用する
と、ホログラム層の損傷がなく、また、熱を受けても、
透明基板により固定されているので、伸縮の抑制にもな
る。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、予め、ホログ
ラム原版の0次回折光、1次回折光、および2次回折光
の関係を測定しておく事により、0次回折光および1次
回折光の回折効率が等しくなり、かつ2次回折光の強度
が弱い方の角度でホログラム製造時の露光を行なうこと
ができるので、2次回折光がほかの回折光と干渉して生
じる不要な干渉縞の発生を防止でき、再生像が特に明瞭
なホログラムを効率よく製造することができる。
【0048】請求項2の発明によれば、0次回折光およ
び1次回折光の回折効率が等しくても、2次回折光の回
折効率が高い場合でも、所定の方法で、入射角度をずら
すことにより、2次回折光の影響をごく小さくして、干
渉縞の発生を最小限にし、再生像の明瞭なホログラムを
効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラムの製造方法を示す図である。
【図2】露光角度と回折光の強度の関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 ホログラム原版 2 ホログラムの回折格子 3 インデックスマッチング液 4 ホログラム形成用樹脂組成物層 5 基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラム原版を感光材と並行に対向配
    置し、ホログラム原版側より露光を行ない、現像してホ
    ログラムを複製する方法において、露光光の入射角度に
    対する0次回折光、1次回折光、および2次回折光の関
    係を測定し、0次回折光および1次回折光の回折効率が
    等しくなる露光光の入射角度θ(a)およびθ(b)、
    ならびに前記の入射角度θ(a)およびθ(b)におけ
    る2次回折光の回折効率とを求め、しかる後、前記入射
    角度θ(a)およびθ(b)における2次回折光の回折
    効率の低い方の入射角度を選択し、その入射角度で前記
    露光を行なうことを特徴とするホログラムの複製方法。
  2. 【請求項2】 ホログラム原版を感光材と並行に対向配
    置し、ホログラム原版側より露光を行ない、現像してホ
    ログラムを複製する方法において、露光光の入射角度に
    対する0次回折光、1次回折光、および2次回折光の関
    係を測定し、0次回折光および1次回折光の回折効率が
    等しくなる露光光の入射角度θ(a)およびθ(b)を
    求めた後、2次回折光の回折効率の極大値が前記入射角
    度θ(a)およびθ(b)の中間に位置する場合、前記
    入射角度θ(a)およびθ(b)のうち、いずれか回折
    効率の高い方の入射角度を挟んで、0次回折光と1次回
    折光の比が、1:0.5〜0.5:1の範囲の入射角度
    で前記露光を行なうことを特徴とするホログラムの複製
    方法。
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