JPH1020749A - ホログラム記録フィルム - Google Patents

ホログラム記録フィルム

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JPH1020749A
JPH1020749A JP17673496A JP17673496A JPH1020749A JP H1020749 A JPH1020749 A JP H1020749A JP 17673496 A JP17673496 A JP 17673496A JP 17673496 A JP17673496 A JP 17673496A JP H1020749 A JPH1020749 A JP H1020749A
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JP
Japan
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film
hologram recording
recording film
monomer
hologram
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JP17673496A
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English (en)
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Kenji Ueda
健治 植田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトポリマー等の乾式記録ができるホログ
ラム感材において、湿式工程を用いずに再生波長を記録
波長と異なるように変化させるのみでなく、特に、再生
波長を広域化することを可能にすることである。 【解決手段】 本発明のホログラム記録フィルムは、入
射光束を所望の角度に透過回折する透過型ホログラム記
録フィルムであって、該透過型ホログラム記録フィルム
は、フォトポリマー感光性材料層面にモノマーを含有し
た樹脂フィルムをラミネートした後、ホログラム露光さ
れ、次いで加熱処理されて、前記樹脂フィルム中のモノ
マーが前記フォトポリマー感光性材料層中に移動されて
形成されたものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホログラム記録フィル
ムに関し、特に、再生波長を記録波長と異なるように変
化させたり、再生波長を広域化することが可能なホログ
ラム記録フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ホログラムは、装飾用、偽造防止
用、光学素子用等に広く利用されるようになってきてお
り、特に、最近では、波長選択性に優れ、立体感も優れ
る体積位相型(リップマン型)のホログラムが注目され
ている。体積位相型ホログラム用の感材は、通常、基材
フィルム上等にフォトポリマー等からなる感材をコーテ
ィングした形態のものが使用されている。
【0003】一般に、フォトポリマーからなる感光材料
であって、露光後の現像処理方法として湿式現像を行な
わない、所謂「ドライプロセスタイプ」では、干渉縞の
ピッチ等は理論値に略一致する。すなわち、記録される
干渉縞のピッチは、記録時の反応により若干の収縮ある
いは膨張により再生時の波長で数nm〜10数nmの変
化はあるものの、基本的には記録時のレーザー光の波長
によって決定される。つまり、ホログラムは緑色のレー
ザー光(例えば、514nm)で記録すれば緑色に、赤
色光(例えば、647nm)で記録すれば赤色に再生波
長(=回折波長)は決定される。
【0004】そのため、透過型ホログラムでは原理的に
回折効率の波長依存性や角度依存性が存在する。これは
感光材料の屈折率変調や膜厚により決定される。そのた
め、例えば膜厚を薄くすることにより、回折効率の波長
依存性や角度依存性を低減することができるが、緑一色
記録による分散では赤・青領域での回折効率の低下を避
けることができず、多重記録により、回折効率の広域化
することが試みられている。また、広い回折波長領域が
必要な場合、フォトポリマー等の乾式記録ができるホロ
グラム感材を用いた場合でも、湿式の膨潤工程等を経て
広域化が図られているのが現状である。
【0005】本発明者等は、特願平4−327929号
でドライプロセスタイプであっても、部分膨潤処理によ
って可塑剤等の低分子量成分を含浸させることにより回
折効率vs波長のプロファイルを変化させることが可能
であることを示したが、回折効率の広域化に関しては、
未だ不充分であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑みてなされたものであり、その目的は、フォトポ
リマー等の乾式記録ができるホログラム感材において、
湿式工程を用いずに再生波長を記録波長と異なるように
変化させるのみでなく、特に、再生波長を広域化するこ
とを可能にすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決すべ
く種々検討の結果、本発明のホログラム記録フィルム
は、入射光束を所望の角度に透過回折する透過型ホログ
ラム記録フィルムであって、該透過型ホログラム記録フ
ィルムは、フォトポリマー感光性材料層面にモノマーを
含有した樹脂フィルムをラミネートした後、ホログラム
露光され、次いで加熱処理されて、前記樹脂フィルム中
のモノマーが前記フォトポリマー感光性材料層中に移動
されて形成されたものであることを特徴とする。
【0008】以下、本発明のホログラム記録フィルムに
ついて説明する。本発明のホログラム記録フィルムは、
図1にその断面で示す層構成を有する。図中、1はガラ
ス基板、2はフォトポリマー感光性材料層、3はモノマ
ーを含有する樹脂フィルム、4は樹脂フィルムである。
【0009】ガラス基板1は、ドライフィルム形態のホ
ログラム感材支持用に通常用いられているものであり、
支持性を有すれば、その膜厚は特定されない。
【0010】フォトポリマー感光性材料層2としては、
従来から知られている体積型で位相型のホログラム記録
用のフォトポリマーを使用できる。ホログラム記録用フ
ォトポリマーは、モノマー、光重合開始剤・増感剤、バ
インダーを主成分とするもので、これらの材料として
は、例えばモノマーとしては、1分子中に少なくともエ
チレン性不飽和二重結合を1個有する光重合、光架橋可
能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー及びそれらの
混合物であり、モノマー及びその共重合体の例として
は、不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と
脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カル
ボン酸と脂肪族多価アミン化合物のアミド等があげられ
る。光重合開始剤・増感剤としては、通常のものが使用
される。また、バインダーとしては、ポリメタクリル酸
エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又は
その加水分解物、ポリスチレン、ポリビニルブチラー
ル、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカル
バゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン
又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体
又はその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルア
ミド、アクリルニトリル等の共重合可能なモノマー群か
ら選択されるモノマーを重合成分とする共重合体等が用
いられる。
【0011】フォトポリマー感光性材料層2は、ガラス
基板1上にグラビアコーティング、ロールコーティン
グ、ブレードコーティング、ダイコーティング等の公知
のコーティング方法により、塗布し、乾燥後膜厚1μm
〜100μm、好ましくは3μm〜30μmで塗布形成
される。
【0012】次に、モノマーを含有する樹脂フィルム3
について説明する。樹脂フィルム3を構成する樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、酢酸セルロース、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。
【0013】樹脂フィルム中に含有されるモノマーとし
ては、1分子中に少なくともエチレン性不飽和二重結合
を1個有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマ
ー、プレポリマー及びそれらの混合物である。モノマー
及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸及び
その塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合
物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン
化合物とのアミド等が挙げられる。不飽和カルボン酸の
モノマーの具体例としてはアクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン
酸、及びそれらのハロゲン置換不飽和カルボン酸、例え
ば塩素化不飽和カルボン酸、臭素化不飽和カルボン酸、
弗素化不飽和カルボン酸等が挙げられる。不飽和カルボ
ン酸の塩としては前述の酸のナトリウム塩及びカリウム
塩等がある。
【0014】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等
がある。
【0015】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタク
リルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジ
メチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ
フェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタク
リロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2
−ナフチル等がある。
【0016】イタコン酸エステルとしてはエチレングリ
コールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコ
ネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,
4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレング
リコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタ
コネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げら
れる。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコー
ルジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロト
ネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビ
トールテトラクロトネート等が挙げられる。イソクロト
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロ
トネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、
ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマ
レート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエ
リスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート
等が挙げられる。
【0017】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート(商品名:NKエステルDBN、新
中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレー
ト(商品名:NKエステルA−DBP、新中村化学工業
(株)製)、ジプロモプロピルメタクリレート(商品
名:NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェノールアクリレート、テトラブロモフェノールアク
リレート等が挙げられる。
【0018】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレ
ンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
【0019】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された1分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、一般式CH2
=C(R)COOCH2CH(R′)OH (式中R、R′は水素或いはメ
チル基を表す。)で示される水酸基を含有するビニルモ
ノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル
基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
【0020】また、特開昭51−37193号公報に記
載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−641
83号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭5
2−30490号公報にそれぞれ記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレー
トを挙げることができる。
【0021】さらに、日本接着協会誌Vol.20、N
o7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴ
マーとして紹介されているものも使用することができ
る。
【0022】その他、燐を含むモノマーとしてはモノ
(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェー
ト(商品名:ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイキエチル)アシッ
ドフォスフェート(商品名:ライトエステルPM、共栄
社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシア
クリレート系である商品名:リポキシVR−60(昭和
高分子(株)製)、商品名:リポキシVR−90(昭和
高分子(株)製)等が挙げられる。
【0023】また、商品名:NKエステルM−230G
(新中村化学工業(株)製)、商品名:NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0024】更に、下記の構造式を有するトリアクリレ
ート類、
【0025】
【化1】
【0026】(東亜合成化学工業(株)製、商品名、ア
ロニックス M−315)
【0027】
【化2】
【0028】(東亜合成化学工業 (株)製、商品名、ア
ロニックス M−325)、また、2,2′−ビス(4-
アクリロキシ・ジエトキシフェニル) プロパン(新中村
化学 (株)製、商品名、NKエステル A-BPE-4 )、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学
(株)製、商品名、NKエステル A-TMMT)等が挙げら
れる。
【0029】モノマー類は、樹脂フィルム中に1重量%
〜90重量%、好ましくは5重量%〜50重量%含有さ
せるとよい。
【0030】モノマーを含有する樹脂フィルム3は、樹
脂とモノマーとが上記の割合となるようにフイルム成型
されたものをラミネートして形成されるが、樹脂とモノ
マーとを混合溶媒(メチルエチルケトン:トルエン=
1:1)に溶解した溶液をフォトポリマー層上にグラビ
アコーティング、ロールコーティング、ブレードコーテ
ィング、ダイコーティング等により、乾燥後膜厚1μm
〜100μm、好ましくは3μm〜30μmで塗布して
形成してもよい。
【0031】このように形成されたモノマーを含有する
樹脂フィルム上には、膜厚25μm〜200μmのポリ
エチレンテレフタレートフイルム、酢酸セルロースフイ
ルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリエチレンフイル
ム、ポリメチルメタクリレートフイルム等の樹脂フィル
ム4を表面保護を目的としてラミネートされる。
【0032】本発明のホログラム記録フィルムは層形成
された後、干渉縞が記録され、次いで加熱処理されて作
製される。加熱処理は、80℃〜160℃で1分〜30
0分とするとよい。
【0033】本発明にあっては、加熱処理工程により樹
脂フィルム3中のモノマーをフォトポリマー感光性材料
層2中に移行(拡散)させることができるものであり、
得られたホログラムは、特に、広域化した回折波長領域
を有するホログラムとなしえるものである。以下、本発
明のホログラム記録フィルムの実施例について説明す
る。なお、実施例中「部」は重量部、「%」は重量%を
表わす。
【0034】
【実施例1】フォトポリマー感光性材料組成として、 ・ポリビニルカルバゾール ・・・50部 ・トリブロモフェノールメタクリレート ・・・40部 ・シアニン色素(NK−1420:日本感光色素(株)) ・・・ 1部 ・3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン ・・・・5部 ・ノニルフェニルアルコールエチレンオキサイド付加物(エマルゲン903:花 王石鹸(株)) ・・・・5部 を20%の固形分でメチルエチルケトンに溶解した後、
50μm厚のPET基板上に、グラビアロールを用い
て、25μmの乾燥膜厚でグラビアコーティングし、フ
ォトポリマー感光性材料層2を形成した。
【0035】得られたフォトポリマー感光性材料層2上
に、フェノキシアクリレートを20%含有する酢酸ビニ
ル樹脂フィルム(膜厚20μm)をラミネートし、樹脂
フィルム層3を形成した。
【0036】更に、保護膜として50μmの厚さのPE
Tフィルム(HP−7:帝人社製)をラミネートし、巻
き取り、ロール形態とした。
【0037】得られたフィルムに、514nmの波長の
アルゴンレーザー光を2光束に分割し、0°/40°入
射にて干渉させて透過型干渉縞を記録した後、UV光を
100mJ/m2 照射し、更に120℃で120分間放
置し、加熱処理し、ホログラム記録フィルムAを得た。
得られたホログラム記録フィルムAの分光特性を図1に
示す。
【0038】
【比較例1】実施例1において、モノマーを含有する樹
脂フィルム3を設けないで、フォトポリマー感光性材料
層2上に、50μmの厚さのPETフィルム(HP−7
帝人(株)製)をラミネートし、巻き取り、ロール形態
とした。得られたフイルムに、実施例1同様にホログラ
ム記録をした後、UV光を100mJ/m2 照射し、次
いでPETフィルムを剥離・除去し、更に120℃で1
20分間放置し、加熱処理し、ホログラム記録フィルム
Bを得た。得られたホログラム記録フィルムBの分光特
性を図1に示す。
【0039】図1におけるホログラム記録フィルムAと
ホログラム記録フィルムBの比較から、本発明のホログ
ラム記録フィルムAにおいては、モノマー移動により回
折効率の波長選択性が低減し、広域化した回折波長領域
を有するものであることがわかる。
【0040】
【比較例2】実施例1において、フォトポリマー感光性
材料層2上に、燐酸エステル系可塑剤を16%含有する
トリアセチルセルロースフイルム(膜厚80μm)をラ
ミネートした。得られたフイルムに、実施例1同様にホ
ログラム記録をした後、UV光を100mJ/m2 照射
し、次いで120℃で120分間放置し、加熱処理し、
ホログラム記録フィルムCを得た。得られたホログラム
記録フィルムCの分光特性を、上記比較例2で得られた
ホログラム記録フィルムBと共に図2に示す。
【0041】図2に示すように、ホログラム記録フィル
ムCにおいては、ホログラム記録フィルムBのピーク波
長を変化させることができるが、回折波長領域を広域化
するには不充分であることがわかる。
【0042】
【発明の効果】本発明のホログラム記録フィルムは、フ
ォトポリマー感光性材料層上に加熱により移動可能なモ
ノマーを含有させた樹脂フィルムを積層させてホログラ
ム記録フィルムとし、ホログラム露光後に加熱処理して
得られるもので、フォトポリマー感光性材料層の回折波
長を変化させると共に、特に、回折波長領域を広域化で
きるものである。また、湿式工程等の操作をすることな
く、ホログラム露光後の加熱処理のみで、再生波長を広
域化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム記録フィルムの層構成を示
す断面図である。
【図2】ホログラム記録フィルムの分光特性を示す図で
ある。
【図3】ホログラム記録フィルムの分光特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
1はガラス基板、2はフォトポリマー感光性材料層、3
はモノマーを含有する樹脂フィルム、4は樹脂フィルム
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光束を所望の角度に透過回折する透
    過型ホログラム記録フィルムであって、該透過型ホログ
    ラム記録フィルムは、フォトポリマー感光性材料層面に
    モノマーを含有した樹脂フィルムをラミネートした後、
    ホログラム露光され、次いで加熱処理されて、前記樹脂
    フィルム中のモノマーが前記フォトポリマー感光性材料
    層中に移動されて形成されたものであることを特徴とす
    るホログラム記録フィルム。
JP17673496A 1996-07-05 1996-07-05 ホログラム記録フィルム Pending JPH1020749A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002297007A (ja) * 2001-01-29 2002-10-09 Dainippon Printing Co Ltd 体積ホログラム積層体の作成方法、体積ホログラム記録用媒体および体積ホログラム積層体
KR20130106728A (ko) * 2012-03-20 2013-09-30 엘지디스플레이 주식회사 광변환 필름의 제조장비

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