JP2000252301A - 半導体装置及び半導体製造方法 - Google Patents
半導体装置及び半導体製造方法Info
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- JP2000252301A JP2000252301A JP11055235A JP5523599A JP2000252301A JP 2000252301 A JP2000252301 A JP 2000252301A JP 11055235 A JP11055235 A JP 11055235A JP 5523599 A JP5523599 A JP 5523599A JP 2000252301 A JP2000252301 A JP 2000252301A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、ソース抵抗を増加させることな
く、n+層領域の各頂点に生じる電界集中を緩和し素子
破壊に対する耐性を保ちつつ、高性能化を図る半導体装
置及び半導体製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置
であって、n+層領域をメサ状にエッチングしてリセス
が形成され、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点の
み面取りが設けられるとともに、ソース側には面取りが
設けられていないFET構造を有する。
く、n+層領域の各頂点に生じる電界集中を緩和し素子
破壊に対する耐性を保ちつつ、高性能化を図る半導体装
置及び半導体製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置
であって、n+層領域をメサ状にエッチングしてリセス
が形成され、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点の
み面取りが設けられるとともに、ソース側には面取りが
設けられていないFET構造を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体技術に係
り、特にソース抵抗を増加させることなく、n+層領域
の各頂点に生じる電界集中を緩和し素子破壊に対する耐
性を保ちつつ、高性能化を図ることができる半導体装置
及び半導体製造方法に関する。
り、特にソース抵抗を増加させることなく、n+層領域
の各頂点に生じる電界集中を緩和し素子破壊に対する耐
性を保ちつつ、高性能化を図ることができる半導体装置
及び半導体製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来技術の半導体装置の構造
(FET構造)を説明するための素子上面図である。図
9を参照すると、ソース電極P13が形成されているソ
ース領域及びドレイン電極P11が形成されているドレ
イン領域にエッチングによりn+層領域P18が形成さ
れ、n+層領域P18間に動作層領域P16が形成さ
れ、イオン注入によってアイソレーション注入領域P1
2が形成され、ソース側のn +層領域P18とドレイン
側のn+層領域P18間にゲート電極フィンガーP14
が形成され、ドレイン側及びソース側のn+層領域P1
8の頂点に面取りを設けたFET構造となっている。こ
のような従来技術としては、例えば、特開平10−98
180号公報(第1従来技術)、特開平5−23504
9号公報(第2従来技術)に記載のものがある。すなわ
ち第1従来技術は、半導体基板上に複数の半導体層を積
層した積層構造部の表面にソース電極及びドレイン電極
を離間して設け、これらソース電極とドレイン電極との
間に積層構造部の表面側から基板側に向けて凹溝状のリ
セス領域を設け、このリセス領域の底部にゲート電極を
立設してなる電界効果トランジスタにおいて、基板の面
方位が(100)面から傾斜した面方位を持ち、リセス
領域におけるソース電極側の側壁面とリセス底面の成す
角度と、ドレイン電極側の側壁面とリセス底面の成す角
度とが異なる電界効果トランジスタである。また第2従
来技術は、基板面を(100)面から(01/1)方向
へ任意の角度傾斜させた半導体基板を用いて、その上に
形成したn型動作層のゲート電極形成個所に左右非対称
なリセス領域を形成し、リセス領域内にゲート電極を形
成したものである。このようなFET構造を高出力デバ
イスとして高ドレイン電圧で動作させた場合、ゲート−
ドレイン間に高電圧がかかるためドレイン側の面取りは
電界集中による素子破壊を抑制するために有効に働く。
(FET構造)を説明するための素子上面図である。図
9を参照すると、ソース電極P13が形成されているソ
ース領域及びドレイン電極P11が形成されているドレ
イン領域にエッチングによりn+層領域P18が形成さ
れ、n+層領域P18間に動作層領域P16が形成さ
れ、イオン注入によってアイソレーション注入領域P1
2が形成され、ソース側のn +層領域P18とドレイン
側のn+層領域P18間にゲート電極フィンガーP14
が形成され、ドレイン側及びソース側のn+層領域P1
8の頂点に面取りを設けたFET構造となっている。こ
のような従来技術としては、例えば、特開平10−98
180号公報(第1従来技術)、特開平5−23504
9号公報(第2従来技術)に記載のものがある。すなわ
ち第1従来技術は、半導体基板上に複数の半導体層を積
層した積層構造部の表面にソース電極及びドレイン電極
を離間して設け、これらソース電極とドレイン電極との
間に積層構造部の表面側から基板側に向けて凹溝状のリ
セス領域を設け、このリセス領域の底部にゲート電極を
立設してなる電界効果トランジスタにおいて、基板の面
方位が(100)面から傾斜した面方位を持ち、リセス
領域におけるソース電極側の側壁面とリセス底面の成す
角度と、ドレイン電極側の側壁面とリセス底面の成す角
度とが異なる電界効果トランジスタである。また第2従
来技術は、基板面を(100)面から(01/1)方向
へ任意の角度傾斜させた半導体基板を用いて、その上に
形成したn型動作層のゲート電極形成個所に左右非対称
なリセス領域を形成し、リセス領域内にゲート電極を形
成したものである。このようなFET構造を高出力デバ
イスとして高ドレイン電圧で動作させた場合、ゲート−
ドレイン間に高電圧がかかるためドレイン側の面取りは
電界集中による素子破壊を抑制するために有効に働く。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来技術
には、ソース側にはドレイン側ほどの高電界が生じない
にもかかわらず、ドレイン側及びソース側のn+層領域
P18の頂点に面取りを設けているため、FETのチャ
ネル幅を狭めることとなり、その結果、ソース抵抗の増
大を引き起こし、高周波でのFET特性が劣化するおそ
れがあるという問題点があった。
には、ソース側にはドレイン側ほどの高電界が生じない
にもかかわらず、ドレイン側及びソース側のn+層領域
P18の頂点に面取りを設けているため、FETのチャ
ネル幅を狭めることとなり、その結果、ソース抵抗の増
大を引き起こし、高周波でのFET特性が劣化するおそ
れがあるという問題点があった。
【0004】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、ソース抵抗を増加
させることなく、n+層領域の各頂点に生じる電界集中
を緩和し素子破壊に対する耐性を保ちつつ、高性能化を
図る半導体装置及び半導体製造方法を提供する点にあ
る。
のであり、その目的とするところは、ソース抵抗を増加
させることなく、n+層領域の各頂点に生じる電界集中
を緩和し素子破壊に対する耐性を保ちつつ、高性能化を
図る半導体装置及び半導体製造方法を提供する点にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の要旨は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域
の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置であ
って、n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスが形
成され、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみ面
取りが設けられるとともに、ソース側には面取りが設け
られていないFET構造を有することを特徴とする半導
体装置に存する。また本発明の請求項2に記載の要旨
は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域の各頂
点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置であって、
n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスが形成さ
れ、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみ面取り
が形成されるとともに、ソース側には面取りを形成せ
ず、当該ソース側のチャネル幅が当該ドレイン側より広
く形成されているFET構造を有することを特徴とする
半導体装置に存する。また本発明の請求項3に記載の要
旨は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域の各
頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置であっ
て、選択イオン注入を用いて動作層領域およびn+コン
タクト層が形成され、ソース側のn+コンタクト層の幅
をドレイン側よりも大きく形成し、当該n+コンタクト
層のドレイン側の頂点のみに面取りを形成するととも
に、当該n+コンタクト層のソース側には面取りが形成
されていないFET構造を有することを特徴とする半導
体装置に存する。また本発明の請求項4に記載の要旨
は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域の各頂
点に生じる電界集中の緩和を図るFET構造工程を備え
た半導体製造方法であって、前記FET構造工程は、n
+層領域をメサ状にエッチングしてリセスを形成する工
程と、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみに面
取りを設けるとともに、ソース側には面取りを設けない
工程とを有することを特徴とする半導体製造方法に存す
る。また本発明の請求項5に記載の要旨は、ソース抵抗
を増加させることなくn+層領域の各頂点に生じる電界
集中の緩和を図るFET構造工程を備えた半導体製造方
法であって、前記FET構造工程は、n+層領域をメサ
状にエッチングしてリセスを形成する工程と、メサ部分
の頂点の中でドレイン側の頂点のみに面取りを設けると
ともに、ソース側には面取りを設けない工程と、当該ソ
ース側のチャネル幅を当該ドレイン側より広げて形成す
る工程とを有することを特徴とする半導体製造方法に存
する。また本発明の請求項6に記載の要旨は、ソース抵
抗を増加させることなくn+層領域の各頂点に生じる電
界集中の緩和を図るFET構造工程を備えた半導体製造
方法であって、前記FET構造工程は、選択イオン注入
を用いて動作層領域およびn+コンタクト層を形成する
工程と、ソース側のn+コンタクト層の幅をドレイン側
よりも大きく形成する工程と、当該n+コンタクト層の
ドレイン側の頂点のみに面取りを形成するとともに、当
該n+コンタクト層のソース側には面取りを形成しない
工程とを有することを特徴とする半導体製造方法に存す
る。
の要旨は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域
の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置であ
って、n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスが形
成され、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみ面
取りが設けられるとともに、ソース側には面取りが設け
られていないFET構造を有することを特徴とする半導
体装置に存する。また本発明の請求項2に記載の要旨
は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域の各頂
点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置であって、
n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスが形成さ
れ、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみ面取り
が形成されるとともに、ソース側には面取りを形成せ
ず、当該ソース側のチャネル幅が当該ドレイン側より広
く形成されているFET構造を有することを特徴とする
半導体装置に存する。また本発明の請求項3に記載の要
旨は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域の各
頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置であっ
て、選択イオン注入を用いて動作層領域およびn+コン
タクト層が形成され、ソース側のn+コンタクト層の幅
をドレイン側よりも大きく形成し、当該n+コンタクト
層のドレイン側の頂点のみに面取りを形成するととも
に、当該n+コンタクト層のソース側には面取りが形成
されていないFET構造を有することを特徴とする半導
体装置に存する。また本発明の請求項4に記載の要旨
は、ソース抵抗を増加させることなくn+層領域の各頂
点に生じる電界集中の緩和を図るFET構造工程を備え
た半導体製造方法であって、前記FET構造工程は、n
+層領域をメサ状にエッチングしてリセスを形成する工
程と、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみに面
取りを設けるとともに、ソース側には面取りを設けない
工程とを有することを特徴とする半導体製造方法に存す
る。また本発明の請求項5に記載の要旨は、ソース抵抗
を増加させることなくn+層領域の各頂点に生じる電界
集中の緩和を図るFET構造工程を備えた半導体製造方
法であって、前記FET構造工程は、n+層領域をメサ
状にエッチングしてリセスを形成する工程と、メサ部分
の頂点の中でドレイン側の頂点のみに面取りを設けると
ともに、ソース側には面取りを設けない工程と、当該ソ
ース側のチャネル幅を当該ドレイン側より広げて形成す
る工程とを有することを特徴とする半導体製造方法に存
する。また本発明の請求項6に記載の要旨は、ソース抵
抗を増加させることなくn+層領域の各頂点に生じる電
界集中の緩和を図るFET構造工程を備えた半導体製造
方法であって、前記FET構造工程は、選択イオン注入
を用いて動作層領域およびn+コンタクト層を形成する
工程と、ソース側のn+コンタクト層の幅をドレイン側
よりも大きく形成する工程と、当該n+コンタクト層の
ドレイン側の頂点のみに面取りを形成するとともに、当
該n+コンタクト層のソース側には面取りを形成しない
工程とを有することを特徴とする半導体製造方法に存す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】高出力用途のGaAs電界効果型
トランジスタは通常高出力を得るために高ドレイン電圧
で動作している。その場合、ゲート−ドレイン間に高電
圧がかかるためドレイン側ゲートエッジが高電界にな
る。この時、ゲートフィンガーの両端部の動作層領域と
アイソレーション注入領域の境界領域はバイアスしない
状態でもn−i構造による内蔵電界が生じるため電界集
中が起こりやすくなっている。そのため、あるしきい値
電界を越えた場合に破壊が生じやすいという問題があ
る。この問題を改善するためにn+層領域のエッジに面
取りを設ける構造が採用されているが、ソース側に面取
りを設けた場合、チャネル幅が縮小することによるソー
ス抵抗の増加が生じ、素子特性を低下させるという問題
がある。以下に示す各実施形態は、このような問題点を
解決することを目的とし、素子破壊に対する信頼性を保
ちつつ素子特性が向上したFET構造を有する点にあ
り、特に高出力用途のGaAs電界効果型トランジスタ
に適用できる点に特徴を有している。
トランジスタは通常高出力を得るために高ドレイン電圧
で動作している。その場合、ゲート−ドレイン間に高電
圧がかかるためドレイン側ゲートエッジが高電界にな
る。この時、ゲートフィンガーの両端部の動作層領域と
アイソレーション注入領域の境界領域はバイアスしない
状態でもn−i構造による内蔵電界が生じるため電界集
中が起こりやすくなっている。そのため、あるしきい値
電界を越えた場合に破壊が生じやすいという問題があ
る。この問題を改善するためにn+層領域のエッジに面
取りを設ける構造が採用されているが、ソース側に面取
りを設けた場合、チャネル幅が縮小することによるソー
ス抵抗の増加が生じ、素子特性を低下させるという問題
がある。以下に示す各実施形態は、このような問題点を
解決することを目的とし、素子破壊に対する信頼性を保
ちつつ素子特性が向上したFET構造を有する点にあ
り、特に高出力用途のGaAs電界効果型トランジスタ
に適用できる点に特徴を有している。
【0007】(第1実施形態)図1は、本発明にかかる
第1実施形態の半導体装置の構造(FET構造)を説明
するための素子上面図である。本実施形態は、n+層領
域18をメサ状にエッチングしてリセスが形成されたF
ET構造を有する半導体装置であって、メサ部分の頂点
の中でドレイン側の頂点のみ面取りを設け、ソース側に
は面取りを行わないFET構造としている点に特徴を有
している。図1を参照すると、本実施形態の半導体装置
は、ソース電極13が形成されているソース領域及びド
レイン電極11が形成されているドレイン領域にエッチ
ングによりn+層領域18が形成され、n+層領域18
間に動作層領域16が形成され、イオン注入によってア
イソレーション注入領域12が形成され、ソース側のn
+層領域18とドレイン側のn+層領域18間にゲート
電極フィンガー14が形成され、ドレイン側のn+層領
域18の頂点にのみ面取りが設けられており、ソース側
のn+層領域18の頂点には面取りを設けないFET構
造となっている。ここで、ドレイン側のn+層領域18
に設けられる面取り長さは1〜2μm程度である。
第1実施形態の半導体装置の構造(FET構造)を説明
するための素子上面図である。本実施形態は、n+層領
域18をメサ状にエッチングしてリセスが形成されたF
ET構造を有する半導体装置であって、メサ部分の頂点
の中でドレイン側の頂点のみ面取りを設け、ソース側に
は面取りを行わないFET構造としている点に特徴を有
している。図1を参照すると、本実施形態の半導体装置
は、ソース電極13が形成されているソース領域及びド
レイン電極11が形成されているドレイン領域にエッチ
ングによりn+層領域18が形成され、n+層領域18
間に動作層領域16が形成され、イオン注入によってア
イソレーション注入領域12が形成され、ソース側のn
+層領域18とドレイン側のn+層領域18間にゲート
電極フィンガー14が形成され、ドレイン側のn+層領
域18の頂点にのみ面取りが設けられており、ソース側
のn+層領域18の頂点には面取りを設けないFET構
造となっている。ここで、ドレイン側のn+層領域18
に設けられる面取り長さは1〜2μm程度である。
【0008】図2乃至図5は、本発明にかかる第1実施
形態の半導体製造方法を説明するためのプロセス図であ
って、それぞれ図1の半導体装置のA−A’断面を示し
ている。まず、図2に示すように、n型の動作層領域2
3、n+コンタクト層22の形成されたエピ基板にフォ
トレジストでパターンを形成し、ソース・ドレイン領域
以外のn+コンタクト層22をエッチングして除去する
(n+コンタクト層22の形成工程)。ここでドレイン
側のn+層領域18の頂点にのみ面取りを形成するよう
に第1フォトレジストパターン21を形成する。次に、
図3に示すように、第1フォトレジストパターン21を
除去した後、動作層領域16を第2フォトレジストパタ
ーン28でカバーし、アイソレーション注入領域12を
形成するべき領域に、例えばホウ素(元素記号:B)イ
オンを加速電圧70KeV、ドーズ量5×1012cm
−2でイオン注入する(アイソレーション注入領域12
の注入工程)。なお、アイソレーション注入領域12を
形成するイオンは酸素でも可能である。その後、図4に
示すように、全面にSiO2等の絶縁層25を堆積する
(絶縁層25の形成工程)。次に、図5に示すように、
フォトレジストでソース電極13及びドレイン電極11
(同図では不図示)の部分に開口パターン27を形成
し、絶縁層25をウェットエッチング等で開口する。そ
の後、AuGe/Ni系の金属を蒸着、リフトオフ法等
により形成し、アロイを行うことでソース−ドレイン間
のオーミック電極(ソース電極13参照)を形成する
(ソース−ドレインオーミック電極形成工程)。その
後、通常の方法でゲート電極(不図示)を形成すること
で本実施形態のFET構造の作成が完成する。
形態の半導体製造方法を説明するためのプロセス図であ
って、それぞれ図1の半導体装置のA−A’断面を示し
ている。まず、図2に示すように、n型の動作層領域2
3、n+コンタクト層22の形成されたエピ基板にフォ
トレジストでパターンを形成し、ソース・ドレイン領域
以外のn+コンタクト層22をエッチングして除去する
(n+コンタクト層22の形成工程)。ここでドレイン
側のn+層領域18の頂点にのみ面取りを形成するよう
に第1フォトレジストパターン21を形成する。次に、
図3に示すように、第1フォトレジストパターン21を
除去した後、動作層領域16を第2フォトレジストパタ
ーン28でカバーし、アイソレーション注入領域12を
形成するべき領域に、例えばホウ素(元素記号:B)イ
オンを加速電圧70KeV、ドーズ量5×1012cm
−2でイオン注入する(アイソレーション注入領域12
の注入工程)。なお、アイソレーション注入領域12を
形成するイオンは酸素でも可能である。その後、図4に
示すように、全面にSiO2等の絶縁層25を堆積する
(絶縁層25の形成工程)。次に、図5に示すように、
フォトレジストでソース電極13及びドレイン電極11
(同図では不図示)の部分に開口パターン27を形成
し、絶縁層25をウェットエッチング等で開口する。そ
の後、AuGe/Ni系の金属を蒸着、リフトオフ法等
により形成し、アロイを行うことでソース−ドレイン間
のオーミック電極(ソース電極13参照)を形成する
(ソース−ドレインオーミック電極形成工程)。その
後、通常の方法でゲート電極(不図示)を形成すること
で本実施形態のFET構造の作成が完成する。
【0009】図6は本実施形態のドレインの電圧−電流
特性を示している。横軸はドレイン電圧、縦軸はドレイ
ン電流である。図中L1は、ドレイン側に面取りを設け
るとともにソース側に面取りを設けない半導体装置(本
実施形態)におけるドレインの電圧−電流特性、L
2は、ドレイン側及びソース側に面取りを設けた半導体
装置(従来技術)におけるドレインの電圧−電流特性を
示している。例えばゲート幅30μm程度の素子(半導
体装置)では、ソース側に1〜2μm程度の面取りを設
けた場合、約10%近くソース抵抗が増大する。これに
より図6のL2に示すようにゲートバイアス0Vにおけ
るFETの飽和電圧が本実施形態に比べて10%増加す
る結果、電力付加効率で2%程度の劣化を引き起こして
しまう。
特性を示している。横軸はドレイン電圧、縦軸はドレイ
ン電流である。図中L1は、ドレイン側に面取りを設け
るとともにソース側に面取りを設けない半導体装置(本
実施形態)におけるドレインの電圧−電流特性、L
2は、ドレイン側及びソース側に面取りを設けた半導体
装置(従来技術)におけるドレインの電圧−電流特性を
示している。例えばゲート幅30μm程度の素子(半導
体装置)では、ソース側に1〜2μm程度の面取りを設
けた場合、約10%近くソース抵抗が増大する。これに
より図6のL2に示すようにゲートバイアス0Vにおけ
るFETの飽和電圧が本実施形態に比べて10%増加す
る結果、電力付加効率で2%程度の劣化を引き起こして
しまう。
【0010】以上説明したように第1実施形態によれ
ば、ドレイン側に面取りを設けるとともに、ソース側に
は面取りを設けない構造とすることにより、ソース抵抗
の増大を引き起こすことなく、ドレイン側n+エッジで
の電界集中を緩和し、n+層領域18の各頂点に生じる
電界集中を緩和し素子破壊に対する耐性を保ちつつ、高
性能化を図ることができるといった効果を奏する。
ば、ドレイン側に面取りを設けるとともに、ソース側に
は面取りを設けない構造とすることにより、ソース抵抗
の増大を引き起こすことなく、ドレイン側n+エッジで
の電界集中を緩和し、n+層領域18の各頂点に生じる
電界集中を緩和し素子破壊に対する耐性を保ちつつ、高
性能化を図ることができるといった効果を奏する。
【0011】(第2実施形態)図7は、本発明にかかる
第2実施形態の半導体装置の構造(FET構造)を説明
するための素子上面図である。本実施形態は、第1実施
形態と同様にドレイン側のn+層領域18の頂点に面取
りを設け、ソース側の頂点には面取りを設けない構造を
採用し、さらにドレイン側からソース側に向かって動作
層領域16をドレイン電極11側へ広げた構造とした点
に特徴を有している。本実施形態の製造は第1実施形態
の製造方法においてn+コンタクト層22の形成工程、
アイソレーション注入領域12の注入工程、およびソー
ス−ドレインオーミック電極形成工程のマスクパターン
を変更することで簡単に対応できる。第2実施形態によ
れば、ドレイン側の電界集中を緩和しつつ、第1実施形
態よりもさらに数%ソース抵抗を低減することが可能と
なる。
第2実施形態の半導体装置の構造(FET構造)を説明
するための素子上面図である。本実施形態は、第1実施
形態と同様にドレイン側のn+層領域18の頂点に面取
りを設け、ソース側の頂点には面取りを設けない構造を
採用し、さらにドレイン側からソース側に向かって動作
層領域16をドレイン電極11側へ広げた構造とした点
に特徴を有している。本実施形態の製造は第1実施形態
の製造方法においてn+コンタクト層22の形成工程、
アイソレーション注入領域12の注入工程、およびソー
ス−ドレインオーミック電極形成工程のマスクパターン
を変更することで簡単に対応できる。第2実施形態によ
れば、ドレイン側の電界集中を緩和しつつ、第1実施形
態よりもさらに数%ソース抵抗を低減することが可能と
なる。
【0012】(第3実施形態)図8は、本発明にかかる
第3実施形態の半導体装置の構造(FET構造)を説明
するための素子上面図である。本実施形態は、選択イオ
ン注入を用いて動作層領域16およびn+コンタクト層
22を形成するFET構造を有する半導体装置であっ
て、動作層領域16とn+コンタクト層22の形成(図
1及び図2参照)にイオン注入を用い、ソース側のn+
コンタクト層22およびソースオーミック電極幅をドレ
イン側よりも広げ、第1実施形態と同様にドレイン側の
n+層領域18の頂点に面取りを設け、ソース側の頂点
には面取りを設けないFET構造とした点に特徴を有し
ている。第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の
効果を得ることができる。
第3実施形態の半導体装置の構造(FET構造)を説明
するための素子上面図である。本実施形態は、選択イオ
ン注入を用いて動作層領域16およびn+コンタクト層
22を形成するFET構造を有する半導体装置であっ
て、動作層領域16とn+コンタクト層22の形成(図
1及び図2参照)にイオン注入を用い、ソース側のn+
コンタクト層22およびソースオーミック電極幅をドレ
イン側よりも広げ、第1実施形態と同様にドレイン側の
n+層領域18の頂点に面取りを設け、ソース側の頂点
には面取りを設けないFET構造とした点に特徴を有し
ている。第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の
効果を得ることができる。
【0013】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
【0014】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。ソース抵抗を増加させ
ることなく、n+層領域の各頂点に生じる電界集中を緩
和し素子破壊に対する耐性を保ちつつ、高性能化を図る
ことができる半導体装置を提供することが可能となる。
で、以下に掲げる効果を奏する。ソース抵抗を増加させ
ることなく、n+層領域の各頂点に生じる電界集中を緩
和し素子破壊に対する耐性を保ちつつ、高性能化を図る
ことができる半導体装置を提供することが可能となる。
【図1】本発明にかかる第1実施形態の半導体装置の構
造(FET構造)を説明するための素子上面図である。
造(FET構造)を説明するための素子上面図である。
【図2】本発明にかかる第1実施形態の半導体製造方法
におけるn+コンタクト層の形成工程を説明するための
プロセス図である。
におけるn+コンタクト層の形成工程を説明するための
プロセス図である。
【図3】本発明にかかる第1実施形態の半導体製造方法
におけるアイソレーション注入領域の注入工程を説明す
るためのプロセス図である。
におけるアイソレーション注入領域の注入工程を説明す
るためのプロセス図である。
【図4】本発明にかかる第1実施形態の半導体製造方法
における絶縁層の形成工程を説明するためのプロセス図
である。
における絶縁層の形成工程を説明するためのプロセス図
である。
【図5】本発明にかかる第1実施形態の半導体製造方法
におけるソース−ドレインオーミック電極形成工程を説
明するためのプロセス図である。
におけるソース−ドレインオーミック電極形成工程を説
明するためのプロセス図である。
【図6】本実施形態のドレインの電圧−電流特性を示し
ている。
ている。
【図7】本発明にかかる第2実施形態の半導体装置の構
造(FET構造)を説明するための素子上面図である。
造(FET構造)を説明するための素子上面図である。
【図8】本発明にかかる第3実施形態の半導体装置の構
造(FET構造)を説明するための素子上面図である。
造(FET構造)を説明するための素子上面図である。
【図9】従来技術の半導体装置の構造(FET構造)を
説明するための素子上面図である。
説明するための素子上面図である。
11…ドレイン電極 12…アイソレーション注入領域 13…ソース電極 14…ゲート電極フィンガー 16…動作層領域 18…n+層領域 21…第1フォトレジストパターン 22…n+コンタクト層 23…n型の動作層領域 25…絶縁層 27…開口パターン 28…第2フォトレジストパターン
Claims (6)
- 【請求項1】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置
であって、 n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスが形成さ
れ、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみ面取り
が設けられるとともに、ソース側には面取りが設けられ
ていないFET構造を有することを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項2】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置
であって、 n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスが形成さ
れ、メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみ面取り
が形成されるとともに、ソース側には面取りを形成せ
ず、当該ソース側のチャネル幅が当該ドレイン側より広
く形成されているFET構造を有することを特徴とする
半導体装置。 - 【請求項3】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図る半導体装置
であって、 選択イオン注入を用いて動作層領域およびn+コンタク
ト層が形成され、ソース側のn+コンタクト層の幅をド
レイン側よりも大きく形成し、当該n+コンタクト層の
ドレイン側の頂点のみに面取りを形成するとともに、当
該n+コンタクト層のソース側には面取りが形成されて
いないFET構造を有することを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項4】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図るFET構造
工程を備えた半導体製造方法であって、 前記FET構造工程は、 n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスを形成する
工程と、 メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみに面取りを
設けるとともに、ソース側には面取りを設けない工程と
を有することを特徴とする半導体製造方法。 - 【請求項5】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図るFET構造
工程を備えた半導体製造方法であって、 前記FET構造工程は、 n+層領域をメサ状にエッチングしてリセスを形成する
工程と、 メサ部分の頂点の中でドレイン側の頂点のみに面取りを
設けるとともに、ソース側には面取りを設けない工程
と、 当該ソース側のチャネル幅を当該ドレイン側より広げて
形成する工程とを有することを特徴とする半導体製造方
法。 - 【請求項6】 ソース抵抗を増加させることなくn+層
領域の各頂点に生じる電界集中の緩和を図るFET構造
工程を備えた半導体製造方法であって、 前記FET構造工程は、 選択イオン注入を用いて動作層領域およびn+コンタク
ト層を形成する工程と、 ソース側のn+コンタクト層の幅をドレイン側よりも大
きく形成する工程と、 当該n+コンタクト層のドレイン側の頂点のみに面取り
を形成するとともに、当該n+コンタクト層のソース側
には面取りを形成しない工程とを有することを特徴とす
る半導体製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05523599A JP3307359B2 (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 半導体装置及び半導体製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05523599A JP3307359B2 (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 半導体装置及び半導体製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000252301A true JP2000252301A (ja) | 2000-09-14 |
JP3307359B2 JP3307359B2 (ja) | 2002-07-24 |
Family
ID=12992953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05523599A Expired - Fee Related JP3307359B2 (ja) | 1999-03-03 | 1999-03-03 | 半導体装置及び半導体製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3307359B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012004208A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Fujitsu Ltd | 半導体装置及び半導体装置の製造方法 |
-
1999
- 1999-03-03 JP JP05523599A patent/JP3307359B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012004208A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Fujitsu Ltd | 半導体装置及び半導体装置の製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3307359B2 (ja) | 2002-07-24 |
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