JP3164078B2 - 電界効果トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体を動
作層とする電界効果トランジスタに関し、特に高周波、
高耐圧に適した高出力デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体を導電層とする電界効果ト
ランジスタでは、半絶縁性基板の持つ深い準位に起因す
るサイドゲート効果やドレインコンダクタンスGdの周
波数分散などが問題となり、デバイスの構造によってこ
れらを解決することが求められている。特に高出力素子
におけるゲートードレイン間の高耐圧化は素子の性能を
決める重要な要素である。これらを解決する一つの方法
として、基板とチャネルとの間にP層を介在させる手法
が採用されている。しかしながら、P型基板を用いた
り、エピタキシャル層全体にP層が入ると配線容量の増
加を招き、高周波特性が劣化する虞がある。
【0003】そこで、例えば、特開昭64−59961
号公報には、このP層をイオン注入で選択的に作成して
配線容量の問題を回避し、それなりの効果を得ている。
すなわち、図6の、従来の電界効果トランジスタの断面
図に示すように、化合物半導体基板31に、P型バック
ゲート効果抑制層として第1反対導電型層32と、P +
型配線層として第2反対導電型層33とを、イオン注入
によって選択的に形成し、P層の面積を狭めることによ
り配線容量の増加を回避している。このようにしてP層
を設けることにより、ゲート電極34とドレイン電極3
5との間の電位勾配がゲート電極35の近傍に集中する
ことが緩和され、耐圧を向上させた高出力デバイスを実
現することが出来る。
【0004】また、特開平4ー273173号公報に
は、P型GaAs基板の両面にAlGaAs層を形成
し、裏面側のAlGaAs層をP層として、このP層に
オーミック金属電極を設けた化合物電界効果トランジス
タが開示されている。このデバイスによれば、P型バッ
クゲートを裏面から供給できるので、ゲートードレイン
間の電界を緩和して高耐圧化が図れると共に、ドレイン
近傍の空乏層で発生するホールをP型基板で吸い取るこ
とがで出来るので、ドレイン電流の増加すなわちキンク
効果を防止することが出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開昭64−59961号公報の技術では、P層の形成
において、表面からイオン注入を行なった後に高温でア
ニール処理を行うため、エピタキシャル基板を用いた場
合には、エピタキシャル層が歪などによって変化すると
いう問題を生じる。また、表面からコンタクトをとるこ
とによる特別のマスクを用いた行程を行うのに加え、素
子面積が増加して配線容量が増加するという問題も生じ
る。また、特開平4ー273173号公報の技術では、
ドレイン電極あるいはドレインパッドの下に広い面積の
P層が存在するするので、寄生容量の増加を招き、高周
波特性を劣化させるなどの問題を生じる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、P層とコンタクト電極の層
構造を工夫して従来技術の問題点を解消し、もって、サ
イドゲート効果やドレインコンダクタンスGdの周波数
分散などのない高耐圧の電界効果トランジスタを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の電界効果トランジスタは、P型基板の表
面にP層及びこのP層の一部に絶縁層を設け、その上に
素子形成層を形成する。さらに、P型基板の裏面には金
属電極を設け、この金属電極からP層にコンタクトをと
る層構造を持たせて、高耐圧な高出力素子を実現したこ
とを特徴とする。これにより、寄生容量も小さく、且つ
サイドゲート効果やドレインコンダクタンスの周波数分
散などのない電界効果トランジスタを得ることが出来
る。
【0008】すなわち、本発明の電界効果トランジスタ
の一つの手段は、P型半導体結晶基板に作製されたP層
上に、N型動作層を含む素子形成層が形成された化合物
半導体電界効果トランジスタにおいて、P型半導体結晶
基板の裏面に金属電極を形成し、この金属電極からP層
にオーミックコンタクトをとることを特徴としている。
このP層は、P型半導体基板上の所望に位置にイオンを
注入して新たに作製してもよいし、又は、P型半導体基
板自体をエッチングすることに形成してもよい。さら
に、P層の一部には、絶縁化された絶縁領域を備えてい
ることを特徴とする。この絶縁領域は、P型半導体基板
の一部をエッチングして、そこに絶縁層を介在させるこ
とにより形成し、且つエッチングされない部分をP層領
域とする。あるいは、P型半導体基板の一部にイオンを
注入してこの部分に絶縁層を形成して絶縁領域とし、且
つイオンを注入しない部分にP層領域を形成するように
してもよい。
【0009】本発明の電界効果トランジスタの別の手段
は、半絶縁性基板上に作製されたP層上に、N型動作層
を含む素子形成層が形成された化合物半導体電界効果ト
ランジスタにおいて、P層中あるいはこのP層に隣接し
てエッチングストッパー層を形成し、半絶縁性基板の一
部にP層が露呈するまでエッチングを施し、且つ絶縁性
基板の裏面に、エッチング部分を通してP層にコンタク
トするように金属電極を形成したことを特徴とする。そ
して、このP層は、P型半導体基板上の所望の位置にイ
オンを注入して新たに形成するか、又は、P型半導体基
板自体をエッチングすることにより形成する。さらに、
P層の一部には、エッチングまたはイオン注入によって
絶縁領域が形成されていることを特徴とする。
【0010】このような構成によって、動作層の下に設
けられたP層は、金属電極からコンタクトをとってその
電位を一定に保つことにより、ゲートードレイン間の電
位勾配がゲート電極端に集中することを緩和する働きを
持ち、デバイスの耐圧を向上させることができる。さら
にP層より下のポテンシャル変動を遮蔽する効果がある
ためサイドゲート効果やドレインコンダクタンスGdの
周波数分散などの変動を遮蔽することが可能となる。ま
た、一部のP層を絶縁化させて寄生容量を低減させるこ
とにより、高周波特性も改善される。さらに、高電界領
域で発生したホールを金属電極が抜き抜くので、ホール
の蓄積が抑制されてキンク効果を起きにくくすることも
できる。また、P層へのコンタクトを裏面から行うこと
により、表面側におけるデバイス作製プロセスは、P層
を持たないプロセスをそのまま用いることが可能であ
り、且つデバイス面積も増加しないためコストの低減に
もつながる。また、半絶縁性基板のように、P型基板を
用いないで裏面からP層にコンタクトをとる場合は、P
層に隣接してエッチングストッパー層を設けることによ
り、P層が露呈する深さまでエッチングを施すことがで
きるので、電界効果トランジスタの歩留まりや信頼性を
向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の第1の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明
の第1の実施の形態の電界効果トランジスタの断面構造
図である。この例は、P型層1上に作製したヘテロジャ
ンクション電界効果トランジスタである。
【0012】先ず、この実施の形態のデバイス構成の一
例を説明する。すなわち、P型基板2としてP型GaA
s基板(p〜1019cm-3)を用い、このP型基板2の
所望の位置に、例えば酸素のイオン注入(加速電圧20
0KV、ドーズ量1×1014cm-2)を行い絶縁領域3
を形成し、絶縁領域3の形成されない部分をP型層1と
する。この上にMOCVD(Metal Organic Chemical V
apor Deposition)法により、バッファ層4としてノン
ドープGaAs層500nmを、動作層5としてノンド
ープInGaAs層15nmを、電子供給層6としてN
型(n〜2×1018cm-3)Al0.2Ga0.8As層を、
コンタクト層7としてN型(n〜2×1018cm-3)G
aAs層80nmを成長させる。このエピタキシャルを
用いて、ソース電極11およびドレイン電極13はAu
Ge/Ni/Auを蒸着してアロイすることで形成し、
ゲートリセスエッチング後にゲート電極12をTi/P
t/Auを用いて形成する。層間絶縁膜8としてSiO
2などを1μmデポジションして、パッドおよび配線金
属9をTi/Auで形成する。そして、P型基板2の裏
面にAuMn/Pt/Auを蒸着しアロイしてオーミッ
ク電極10を形成する。以上のようにして、この実施の
形態の電界効果トランジスタは製作されている。
【0013】ここで、基板裏面に形成したP型層1に対
するオーミック電極10に一定の電圧をかけるか、ある
いはソース電極11と短絡することにより、P型層1の
電位は固定される。このようにしてP型層1を構成する
ことにより、ゲート電極12とドレイン電極13との間
で動作層5が空乏化すれば、ゲート電極12とドレイン
電極13との間の電位はこの間において一様に変化す
る。このため、従来技術のように、ゲート電極12のド
レイン電極13側に電界が集中することはなく、両電極
間の電界が緩和されて高い耐圧を保持することができ
る。
【0014】また、高電界で発生したホールを、P型基
板2に設けたオーミック電極10が吸い出してくれるた
め、ホールの蓄積が起こりにくくなり、キンク効果と呼
ばれるドレイン電流の増加も抑えられる。さらに、動作
層5の下のP型層1の電位が固定されることにより、サ
イドゲート効果やドレインコンダクタンスGdの周波数
分散などの変動も抑制される。また、P型層1が、ドレ
インパッド等の配線金属9の下では、部分的に絶縁領域
3によって絶縁化されいるため、配線金属9との距離を
持つことにより寄生容量を低減化させることができるの
で、高周波特性の劣化を抑制することもできる。
【0015】このように、埋め込まれたP型層1に裏面
からオーミック電極10を形成することは、表面側のの
FETの製造プロセスを変更することなく実現すること
が可能である上に、余計な電極を表面に作る必要がない
ため、デバイスサイズを小さく出来るため必然的に寄生
容量も減少する。また、P型基板2にオーミック電極1
0を形成するプロセス自体も容易である。
【0016】この実施の形態では、P型層1の一部絶縁
化により作製した絶縁領域3を、酸素のイオン注入によ
って作製したが、打ち込むイオンはB、Ga、As等で
も可能であり、絶縁化できる範囲であればこの限りでは
ない。また、P型層1としてP型基板2の一部を用いた
が、所望のP型GaAs層をMOCVDで成長させてこ
の一部をイオン注入で絶縁化して絶縁領域3を形成して
も構わなし、ノンドープGaAs層にBe等をイオン注
入後にアニールしても構わない。
【0017】また、電界効果トランジスタとして2次元
電子ガスを持つヘテロ構造電界効果トランジスタ(HJ
FET)を例に用いたが、メタル半導体電界効果トラン
ジスタ(MESFET)を用いても構わない。さらに、
材料系としてGaAsを例にとって述べたが、InP、
AlInAs/GaInAs、GaNにも適用すること
ができる。尚、プロセスの行程順序や金属種類などは適
宜変えることができる。
【0018】以上述べたように、本発明の特徴とする構
造部分については、この例では、P型基板2上に一部の
絶縁領域3を設けてP型層1を形成したが、P型層1は
P型基板2の一部を用いてもかまわないし、新たなP型
層2を形成した後、これの一部分をエッチングして絶縁
領域3としても構わない。このように絶縁領域3を設け
ることにより、全面にP層がある場合に比べて、配線金
属との間の寄生容量を低減させることができ、遮断周波
数ftや最高発信周波数fmaxなど高周波特性を改善させる
ことができる。さらに、このような構成によりP型層1
の電位を一定に保つようにすれば、サイドゲート効果や
ドレインコンダクタンスGdの周波数分散などの抑制も
できる。
【0019】また、最も重要な耐圧の向上にとっても、
P型層1の電位が固定されると、ゲート電極12とドレ
イン電極13との間で動作層5が空乏化して、ゲート電
極12とドレイン電極13との間の電位はこの間で一様
に変化する。このため、従来のように、ゲート電極12
のドレイン電極13側で電界が集中してしまう問題は解
決され、ゲートードレイン間の電界が緩和されて高い耐
圧を保持することができ、且つ高電界領域で発生したホ
ールをオーミック電極10が抜き出すため、ホールの蓄
積が抑制されてキンク効果が起こりにくくなる。
【0020】従来技術のように、このオーミック電極1
0を表面からとる場合、エッチングあるいはイオン注入
により、P型層1の頭出しあるいはコンタクト領域を形
成しなければならず、デバイス面積が増加するだけでな
く特別なマスクも必要となる。ところが本発明では、こ
のオーミック電極10を裏面からとるため、表面側の電
界効果トランジスタの作製に当たっては、P型層1にコ
ンタクトをとらないマスクと同様のプロセスで行うこと
ができる。さらに、オーミック電極10を表面にとらな
いためデバイス面積が小さくなり、且つP型基板2を用
いることにより容易にP型層1へのコンタクトが形成さ
れる。
【0021】次に、第1の実施の形態における本発明の
構成部分の製造方法について説明する。図2は、第1の
実施の形態の電界効果トランジスタの製造方法の一部を
示す断面図である。先ず、P型基板2を用意し(図2
(a))、このP型基板2の一部に、例えばフォトレジ
ストをマスクとして酸素をイオン注入する(加速電圧2
00KV、ドーズ量1×1014cm-2)(図2
(b))。このようにしてイオン注入された層は高抵抗
となって絶縁領域3が形成され、その他の部分がP型層
1となる。そして、この上にMOCVD法により動作層
5、電子供給層6、コンタクト層7などを、順次エピタ
キシャルする(図2(c))。さらに、P型基板2の裏
面にオーミック電極を形成する。このようにして出来た
エピタキシャルを用いて、電界効果トランジスタを、前
述の第1の実施の形態の手順で作製する。このとき、動
作層5のゲート下近傍はP型層1になっているが、パッ
ドの領域ではP型層1は絶縁化されて絶縁領域3となっ
ているので、当然、寄生容量は小さくなる。また、P型
層1の電位は裏面のオーミック電極から容易に取ること
ができる。
【0022】さらに、第1の実施の形態における本発明
の構成部分の他の製造方法について説明する。図3は、
第1の実施の形態の電界効果トランジスタの他の製造方
法の一部を示すデバイスの断面図である。この製造方法
は、前述の製造方法と同様のP型GaAs基板から成る
P型基板2を用い(図3(a))、リン酸系エッチング
液で所望の動作層の近傍をエッチングする(図3
(b))。そして、この上に、前述の製造方法と同様
に、各層をMOCVD法で埋め込み成長を行う(図3
(c))。これによって、エッチングされた部分に絶縁
領域3が形成され、エッチングされない部分がP型層1
となる。
【0023】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図4は、本発明の第2の実施の形態の電界効果トラ
ンジスタの断面構造図である。この例も、第1の実施の
形態と同様に、P型層1上に作製したヘテロジャンクシ
ョン電界効果トランジスタである。
【0024】この実施の形態は、第1の実施の形態のよ
うなP型基板ではなく半絶縁性基板を用いたことを特徴
としている。先ず、半絶縁性基板21にMBEによりノ
ンドープGaAsバッファ層22を200nm成長させ
る。そして、この上にAlAsエッチングストッパー層
23を2nm成長させ、これに隣接してP型GaAs
(p〜1019cm-3)から成るP型層1を100nm成
長させる。この状態で所望の部分のP型層1をフォトレ
ジストで残して、Bをイオン注入する。そして、この上
にMOCVD法により、第1の実施の形態と同様にバッ
ファ層4、動作層5、電子供給層6及びコンタクト層7
を形成し、さらに、ゲート電極12、ソース電極11、
ドレイン電極13及び層間絶縁膜8を介して配線金属9
を形成して電界効果トランジスタを得る。
【0025】このとき、半絶縁性基板21を用いた場合
は、裏面からP型層1にコンタクトをとるため、図4に
示すように、P型層1に達するまでのエッチングを行
い、これにオーミック電極10を形成する必要がある。
このとき正確にP型層1でエッチングの停止を行うため
に、P型層1に隣接する層にエッチングストッパー層2
3を導入し、裏面から選択エッチングを行う。その後に
裏面からオーミック電極10を形成してP型層1にコン
タクトするようにすれば、表面のデバイスの構造に左右
されずに高耐圧のデバイスを作製することが出来る。
【0026】すなわち、裏面の半絶縁性基板21を30
μmまで研磨した後、クエン酸系エッチング液でP型G
aAsのP型層1の表面が出るまでエッチングする。ク
エン酸系エッチング液はGaAs/AlGaAs系の選
択比の高いエッチャントである。ここで、選択的にエッ
チングを行い、P型層1の表面でエッチングを止めるた
めに、AlAsエッチングストッパー層23をP型層1
の下に介在させた。そして、P型層1が顕れたところ
で、表面に残るAlAsをHClでリンスした後に、第
1の実施の形態と同様に、オーミック電極10を半絶縁
性基板21の裏面に設けて電界効果トランジスタを得
る。尚、エッチングストッパー層23はP型層1中に設
けても構わない。このようにして得られた電界効果トラ
ンジスタは第1の実施の形態と同様の効果を呈し、さら
に、P型層1が動作層5のゲート近傍のみに存在するた
め、寄生容量を、第1の実施の形態より一層小さく抑え
ることができる。
【0027】図5は、オーミック電極を有した場合と無
い場合について、電界効果トランジスタのキンク効果を
比較するための特性図である。この図から明らかなよう
に、オーミック電極の導電層が無い場合は、ドレイン電
圧がある値以上になるとドレイン電流が急激に上昇し、
キンク効果が起こっている。一方、オーミック電極の導
電層を有した場合は、高電界領域で発生したホールを導
電層が引き抜いてくれるため、ホールが蓄積することな
く、ドレイン電流の増加は見られない。すなわちキンク
効果が起こりにくくなっている。
【0028】以上述べた実施の形態は本発明のための一
例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の技術思想の範囲内において適宜変
更され、種々の変形が可能であることは明らかである。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電解効果
トランジスタによれば、ゲートードレイン間電圧の高耐
圧化やキンク効果の抑制、サイドゲート効果の抑制、あ
るいはドレインコンダクタンスGdの周波数分散の低減
などを、高周波特性を劣化させることなく実現させるこ
とができる。さらに、裏面からのコンタクト電極をとる
ようにしたので、表面のデバイスには電極面積をとる必
要がなくなり、デバイスの小型化と寄生容量の低減化が
可能となる。また、表面のプロセスを変更しないでデバ
イスを作製することができるため、製作プロセスも従来
技術と変わらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第1の実施の形態の電界効果トランジ
スタの断面図。
【図2】 本発明の電界効果トランジスタの製造過程の
一例を示すデバイスの断面図。
【図3】 本発明の電界効果トランジスタの製造過程の
他の例を示すデバイスの断面図。
【図4】 本発明第2の実施の形態の電界効果トランジ
スタの断面図。
【図5】 金属電極を有した場合と無い場合の、電界効
果トランジスタのキンク効果を比較するための特性図。
【図6】 従来の電界効果トランジスタの断面図。
【符号の説明】
1・・・P型層、2・・・P型基板、3・・・絶縁領域、4、2
2・・・バッファ層、5・・・動作層、 6・・・電子供給層、
7・・・コンタクト層、8・・・層間絶縁膜、9・・・配線金
属、10・・・オーミック電極、11・・・ソース電極、12
・・・ゲート電極、13 ・・・ドレイン電極、21・・・半絶
縁性基板、23・・・エッチングストッパー層
フロントページの続き (72)発明者 高橋 裕之 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−39968(JP,A) 特開 平9−260405(JP,A) 特開 平6−51473(JP,A) 特開 昭57−207379(JP,A) 特開 平3−81138(JP,A) 特開 平7−321343(JP,A) 特開 平5−343434(JP,A) 特開 平9−232337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/338 H01L 29/812

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P型半導体結晶基板に作製されたP層上
    に、N型動作層を含む素子形成層が形成された化合物半
    導体電界効果トランジスタにおいて、 前記P型半導体結晶基板の裏面に金属電極を形成し、前
    記金属電極から前記P層にオーミックコンタクトをとる
    ことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記P層は、前記P型半導体基板上に新
    たに作製された層、又は、前記P型半導体基板自体をエ
    ッチングすることにより形成された層、の何れかである
    ことを特徴とする請求項1記載の電界効果トランジス
    タ。
  3. 【請求項3】 前記P層の一部には、絶縁化された絶縁
    領域を備えていることを特徴とする請求項2記載の電界
    効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電界効果トランジスタの
    製造方法において、前記P型半導体基板の一部をエッチ
    ングする工程と、該エッチング部分に絶縁層を形成する
    工程と、エッチングされない部分に前記P層を形成する
    工程とを備えたことを特徴とする電界効果トランジスタ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の電界効果トランジスタの
    製造方法において、前記P型半導体基板の一部にイオン
    注入する工程と、該イオンを注入した部分に絶縁層を
    形成する工程と、該イオンを注入しない部分に前記P層
    形成する工程とを備えたことを特徴とする電界効果ト
    ランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 半絶縁性基板上に作成されたP層上に、
    N型動作層を含む素子形成層が形成された化合物半導体
    電界効果トランジスタにおいて、前記P層中あるいは該
    P層に隣接してエッチングストッパー層を有し、前記半
    絶縁性基板の裏面に、露呈された前記P層にコンタクト
    するように金属電極を有したことを特徴とする電界効果
    トランジスタ。
  7. 【請求項7】 前記P層は、P型半導体基板上に新たに
    作製された層、又は、前記P型半導体基板自体をエッチ
    ングすることにより形成された層、の何れかであること
    を特徴とする請求項6記載の電界効果トランジスタ。
  8. 【請求項8】 前記P層の一部には、絶縁化された絶縁
    領域を備えていることを特徴とする請求項7記載の電界
    効果トランジスタ。
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