JP2000251343A - テープドライブ装置 - Google Patents

テープドライブ装置

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JP2000251343A
JP2000251343A JP11051272A JP5127299A JP2000251343A JP 2000251343 A JP2000251343 A JP 2000251343A JP 11051272 A JP11051272 A JP 11051272A JP 5127299 A JP5127299 A JP 5127299A JP 2000251343 A JP2000251343 A JP 2000251343A
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tape cassette
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magnetic
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Keisuke Fujiwara
圭介 藤原
Hidenori Nonoyama
秀紀 野々山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みの異なる磁気テープに対応して、所望す
る記録/再生性能を得るようにする。 【解決手段】 薄い磁気テープを備えて構成されるテー
プカセットが装填されたら、厚い磁気テープが装填され
た場合の回転ドラムの総回転時間Mの判別を行い、所定
時間以上であった場合エラーレートの測定を行う(S1
01〜S104)。そしてエラーレートが閾値を超えて
いたら性能回復処理を行い(S105〜S107)、性
能回復処理が終了した時点で総回転時間Mを所定の割合
で減じる(S108)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用するテープカ
セットの磁気テープの厚みに応じて、磁気テープに対す
る記録/再生の最適化を図る処理を行うことができるテ
ープドライブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルデータを磁気テープに記録/再
生することのできるドライブ装置として、いわゆるテー
プストリーマドライブが知られている。このテープスト
リーマドライブは、ヘリカルスキャン方式が採用され、
磁気ヘッドを有した回転ドラムに所定のラップ角で巻き
つけた状態で、磁気テープを走行させさらに回転ドラム
を所定の方向に回転させることにより、記録/再生など
の動作が実現される。このようなテープストリーマドラ
イブは、メディアであるテープカセットのテープ長にも
よるが、例えば数十〜数百ギガバイト程度の膨大な記録
容量を有することが可能であり、このため、コンピュー
タ本体のハードディスク等のメディアに記録されたデー
タをバックアップするなどの用途に広く利用されてい
る。また、データサイズの大きい画像データ等の保存に
利用する場合にも好適とされている。また、テープカセ
ットはテープストリーマドライブから排出することがで
きる、いわゆるリムーバブルなメディアとされている。
したがって、同じテープカセットに記録されているデー
タを他のテープストリーマドライブで再生したり、また
ことなるテープストリーマドライブによってのデータ記
録が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、テープカセ
ットの容量増加を図るためには、テープカセット内によ
り長いテープを収納していくことが必要になる。すなわ
ち、テープをより薄い構造で形成することによりテープ
カセット内により長いテープを収納することができるよ
うになる。これにより、ユーザは用途、目的などに応じ
て好適とされる容量のテープカセットを選択することも
可能になる。これによりテープストリーマドライブに
は、厚みの異なるテープが収納されたテープカセットが
選択的に装填されることになるが、磁気テープは回転ヘ
ッドに圧着された状態で走査するので、テープの厚みに
よって回転ヘッドに形成される磁気ヘッド(再生ヘッ
ド、記録ヘッド)に対する負荷が変動する。
【0004】図11は、回転ヘッド(図示せず)に備え
られている磁気ヘッド70とこの磁気ヘッド70に当接
する磁気テープの状態を説明する模式図であり、図11
(a)は比較的厚く形成されている磁気テープ80、同
じく図11(b)は図11(a)に示した磁気テープよ
りも薄く形成されている磁気テープ81を例に挙げてい
る。なお、実際の磁気テープの厚みは例えばサブミクロ
ンとされる微小な単位で形成されるので、この図に示す
例は説明の便宜を図るために、厚みの差が解りやすいよ
うに示している。
【0005】図11(a)に示されているように、磁気
ヘッド70が磁気テープ80を走査する場合は、磁気ヘ
ッド70の形状に沿ってほぼ全面に当接するようにされ
る。したがって、この状態で磁気ヘッド70が磨耗して
いくことになり、これにより磁気ヘッド70は厚い磁気
テープ80になじんだ形状になる。しかし、図11
(a)に示したように磁気ヘッド70が磁気テープ80
になじんだ状態で、図11(b)に示されているように
磁気テープ80よりも薄く形成されている磁気テープ8
1を走査する場合は、磁気ヘッド70の中央部分に形成
されているギャップ70a付近において中浮き現象が起
こってしまう。この中浮き現象は磁気ヘッド70先端部
分の曲率半径が大きい場合に生じる現象とされ、これに
より、磁気ヘッド70と磁気テープ81の間に間隙85
が生じて、記録/再生の性能が劣化してしまう。
【0006】この場合、その劣化状態がテープストリー
マドライブにおける許容範囲を超えてしまった場合、双
方の磁気テープに対して互換性を保証することが困難な
場合があるという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するために、テープカセットに収納された記録
媒体とされる磁気テープを走行させるテープ走行手段
と、走行している前記磁気テープを走査することによっ
て情報の記録または再生を行なう磁気ヘッドを備えた回
転ドラムと、装填された前記テープカセットの種別を識
別するテープカセット種別識別手段と、前記テープカセ
ット識別手段の識別結果に基づいて、第一のテープカセ
ットが装填されたと判別した場合に前記回転ドラムが回
転動作を行った時間を計測する回転時間計測手段と、前
記回転時間計測手段によって計測された前記回転ドラム
の回転時間を記憶する回転時間記憶手段と、前記テープ
カセット識別手段の識別結果に基づいて、第二のテープ
カセットが装填されたと判別した場合に、前記回転時間
記憶手段に記憶されている回転時間に応じて前記第二の
テープカセットに収納されている磁気テープに対して所
要の性能確認処理を行う性能確認処理手段と、前記性能
確認処理制御手段の確認結果に基づいて、所要の性能回
復処理を行う性能回復処理手段を備えてテープドライブ
装置を構成する。
【0008】本発明によれば、テープカセット識別手段
の判別結果に基づいて、磁気テープの厚みを検出するこ
とができ、さらに磁気テープの厚みに応じて性能回復処
理を行うことができる。これにより、厚い磁気テープを
用いることによる磁気ヘッドの形状変化により、薄い磁
気テープの記録/再生性能が劣化している場合でも、性
能回復処理によって改善を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明の実施の形態のテープスト
リーマドライブの一構成例を示すブロック図である。こ
の図に示すテープストリーマドライブ1は、装填された
テープカセットの磁気テープ2に対して、ヘリカルスキ
ャン方式により記録/再生を行うようにされている。回
転ドラム3においては、その側面に対して、アジマス角
の異なる2つの再生ヘッド4A、4Bが互いに180°
対向するようにして設けられると共に、2つの記録ヘッ
ド5A,5Bも互いに180°対向するようにして設け
られる。なお以降、再生ヘッド4A、4B、及び記録ヘ
ッド5A,5Bを総じて示す場合は単に磁気ヘッドとい
うことにする。この回転ドラム3には、後で図2で説明
するように当該テープストリーマドライブ1に対応する
テープカセット(図示せず)から引き出された磁気テー
プ2が巻き付けられる。そして、この回転ドラム3はド
ラムモータ22により回転される。また磁気テープ2を
定速走行させるためのキャプスタン(図示せず)はキャ
プスタンモータ23により回転駆動される。
【0010】またテープカセット内のリールハブ2A,
2Bは、それぞれリールモータ24,25により、順方
向及び逆方向に回転駆動される。ローディングモータ2
6は、図示しないローディング機構を駆動し、磁気テー
プ2の回転ドラム3へのローディング/アンローディン
グを実行する。
【0011】ドラムモータ22、キャプスタンモータ2
3、リールモータ24,25、ローディングモータ26
は、それぞれメカドライバ21からの電力印加により回
転駆動される。メカドライバ21はサーボコントローラ
20からの制御に基づいて各モータを駆動する。サーボ
コントローラ20は各モータの回転速度制御を行って通
常の記録再生時の走行や高速再生時のテープ走行、早送
り、巻き戻し時のテープ走行、テープカセット装填動
作、ローディング/アンローディング動作、テープテン
ション制御動作などを実行させる。
【0012】サーボコントローラ20が各モータのサー
ボ制御を実行するために、例えば、ドラムモータ22に
は、FG(Frequency Generator)22a、及びPG(Pu
lseGenerator)22bが設けられる。また、キャプスタ
ンモータ23、リールモータ24,25、ローディング
モータ26の各々に対しては、FG23a,FG24
a,FG25a,FG26aが設けられる。これら、F
G、PGから出力される信号によって、サーボコントロ
ーラ20においては、各モータの回転情報が検出できる
ようになっている。
【0013】そしてサーボコントローラ20はこれらF
G、PGから得られるパルスに基づいて各モータの回転
速度や回転位相差を判別することで、各モータの回転動
作について目的とする回転速度や位相の誤差を検出し、
その誤差分に相当する印加電力制御をメカドライバ21
に対して行うことで、回転速度制御を実現することがで
きる。従って、記録/再生時の通常走行や、高速サー
チ、早送り、巻き戻しなどの各種動作時に、サーボコン
トローラ20はそれぞれの動作に応じた目標回転速度に
より各モータが回転されるように制御を行うようにされ
ている。
【0014】また、上記サーボコントローラ20はテー
プフォーマットコントローラ11から内部バス30を介
してシステム全体の制御処理を実行するシステムコント
ローラ19と双方向に通信可能に接続されている。
【0015】ところで、回転ドラム3は磁気テープ2が
一定時間走行しない場合に、その回転を停止するように
制御される。つまり、サーボコントローラ20はリール
モータ24、25を所定時間駆動しない場合にドラムモ
ータ22が停止するように制御する。したがって、テー
プストリーマドライブ1では、例えば記録/再生、早送
り/巻き戻しなどを行い、磁気テープ2が走行している
時間、及び磁気テープ2が走行していなくても回転ドラ
ム3が回転してる時間、すなわちテープストリーマドラ
イブ1にテープカセットが装填された後に回転ドラム3
が回転している時間を磁気テープ2の走行時間としてい
る。サーボプロセッサ20は回転ドラム3を回転させて
いる時間の計測を行い、回転時間が前記所定時間に達し
た時点で、回転ドラム3の回転を停止させる制御を行う
ようにしている。
【0016】本実施の形態では、比較的厚い磁気テープ
を備えたテープカセットが装填されたと判別した場合に
回転ドラム3の回転時間を記憶しておき、比較的薄い磁
気テープを備えたテープカセットが装填されたと判別し
た場合に、この回転時間を性能回復処理を行うか否かの
判断を行うための値として用いるようにしている。な
お、磁気テープの厚みの判別は、後で説明するカセット
種別判別手段としてのホール検出機構28によって行わ
れる。回転時間の測定値は例えばワークRAM18にお
いて更新され、回転時間メモリ29に格納されることに
よって、例えばテープカセットが入れ換えられたとき
や、例えば電源がオフにされた場合などでも保持される
ようにされている。つまり、回転時間メモリ29には厚
いテープが装填されている場合の回転時間が累積されて
記憶される。
【0017】テンションレギュレータ27は、ここでは
図示していないテンションピックアップなどを備え、図
4で説明するようにローディング機構における所要の位
置において、磁気テープ2が回転ドラム3に巻き付けら
れている状態での、当該磁気テープのテンションを検出
して所要のテンション値に換算してサーボコントローラ
20に供給する。サーボコントローラ20は供給された
テンション値に基づいてリールモータ24、25の負荷
トルクを制御するようにして、磁気テープ2を所要のテ
ンションにするようにされている。
【0018】ここで、図2に従い、本例のテープストリ
ーマドライブ1内にテープカセット40が装填され、ロ
ーディングされた状態を説明する。破線で示しているさ
れているようにテープカセット40の内部にはリールハ
ブ2A及びリールハブ2Bが設けられ、このリールハブ
2A及び2B間に磁気テープ2が巻装される。そして、
テープカセット40はメカデッキ部に着座された状態
で、リールハブ2A,2Bがそれぞれ図示していないリ
ールモータ24、25により正方向及び逆方向に駆動さ
れるように係合される。また、このように着座されたテ
ープカセット40からは、磁気テープ2が引き出され、
回転ドラム3に所定角度巻装される状態となる。即ち、
着座されたテープカセット40は後述するガードパネル
が開かれた状態となっており、移動式のローディングピ
ン55,56が図中S方向及びX方向に移動されること
によって、磁気テープ2がテープカセット40の筐体か
ら導出され、ガイドローラ51,52,53,54によ
ってテープパスが規定された状態で回転ドラム3に巻き
付けられる。
【0019】また、ピンチローラ58はガイドローラ5
3,54間のテープパスで、磁気テープ2に対して一定
のテープテンションを与えるとともに、磁気テープ2を
キャプスタン57の外周面に圧接するようにされてい
る。これによりキャプスタン57の定速回転が行われる
ことで、磁気テープ2が定速で走行される。このように
して磁気テープ2が走行されるとともに、磁気ヘッドを
配した回転ドラム3が回転されることで、磁気テープ2
に対する記録再生動作が実行される。
【0020】また、早送り、巻き戻しなどの高速走行時
には、ピンチローラ58は矢印Z方向に所定の位置まで
移動され、これによって磁気テープ2はピンチローラ5
8とキャプスタン57から開放される。
【0021】テープ走行時には、テープのたるみが生じ
ないようにバックテンションがかけられ、このバックテ
ンションはリールハブ2A,2Bの回転駆動制御により
得られるものとなる。ここで、ガイドローラ51,52
の間には図1に示したテンションレギュレータ27を構
成するテンションピックアップ27aが配されている。
このテンションピックアップ27はスピンドルリングで
付勢されながら磁気テープ2に圧接していることで、磁
気テープ2に与えられているテンションに応じて回動状
態が変動する。従ってテンションレギュレータ27では
このテンションピックアップ27aの回動状況(回動位
置)を例えばホール素子などで電気的に検出すること
で、磁気テープ2に対してかけられているテンションに
相当する検出信号を得ることができる。つまり、この検
出信号がテンションレギュレータ27からサーボプロセ
ッサ20に供給され、リールハブ2A,2Bの回転駆動
制御が行われる。
【0022】図1に示すホール検出機構28は、装填さ
れたテープカセット40に形成されている各種識別孔を
検出するための機構部であり、例えば各種識別孔に応じ
たピンや、フォトセンサなどによって構成される。テー
プカセット40には、予め定められた規格に従って、そ
のテープ種別や、ライトプロテクトの有無によって開閉
する各種識別孔が形成されているが、ホール検出機構2
8では、これらの識別孔を検出する。ホール検出機構2
8の検出情報は、システムコントローラ15に供給され
ることで、システムコントローラ19において、装填さ
れたテープカセットの種別やライトプロテクト設定状況
等を把握することが可能になる。なお、本実施の形態と
してのテープカセットに対して形成される識別孔につい
ては後述する。
【0023】このテープストリーマドライブ1において
は、データの入出力にSCSIコントローラ16が設け
られる。つまり外部とのデータの授受はSCSI(Small
Computer System Interface)が用いられる。例えばデ
ータ記録時にはホストコンピュータ32から、SCSI
バス31、SCSIコントローラ16を介してデータが
入力され、インターナルバッファコントローラ14に供
給される。
【0024】インターナルバッファコントローラ14で
は、入力されたデータについて、バッファメモリ15を
使用して一旦蓄積して、例えば単位データの時間軸的整
合を図った後に、圧縮/伸長回路13に対して供給す
る。
【0025】圧縮/伸長回路13では、入力されたデー
タについて必要があれば、所定方式によって圧縮処理を
施すようにされる。圧縮方式の一例として、例えばLZ
符号による圧縮方式を採用するのであれば、この方式で
は過去に処理した文字列に対して専用のコードが割り与
えられて辞書の形で格納される。そして、以降に入力さ
れる文字列と辞書の内容とが比較されて、入力データの
文字列が辞書のコードと一致すればこの文字列データを
辞書のコードに置き換えるようにしていく。辞書と一致
しなかった入力文字列のデータは逐次新たなコードが与
えられて辞書に登録されていく。このようにして入力文
字列のデータを辞書に登録し、文字列データを辞書のコ
ードに置き換えていくことによりデータ圧縮が行われる
ようにされる。
【0026】テープフォーマットコントローラ11にお
いては、圧縮/伸長回路13の出力について、バッファ
メモリ12を作業領域として使用してテープフォーマッ
トに従った所要のデータ処理、信号処理を実行する。こ
こでは、例えば、エラー訂正符号の付加、サブコードの
付加、同期信号の付加等を実行すると共に、最終的に
は、テープ対する磁気記録に適合した変調処理を施し
て、デジタルイコライザ/ビタビデコーダ10に供給す
る。また、後述する性能確認処理においては、記録/再
生を行う場合のエラーレートの検出を行い、検出結果を
システムコントローラ19に供給する。
【0027】デジタルイコライザ/ビタビデコーダ10
は、記録時においては、必要があれば入力データに対し
て所要のイコライジング処理を行って、記録データとし
てRF処理部8に出力する。
【0028】RF処理部8では供給された記録データに
ついて記録イコライジング等の処理を施して磁気記録の
ための記録信号を生成し、記録アンプ9に供給する。記
録アンプ9では、入力された記録信号について増幅を行
って、ロータリートランス7を介して記録ヘッド5A、
5Bに供給する。これにより記録ヘッド5A、5Bから
磁気テープ2に対して磁気印加が行われ、データの記録
が行われることになる。
【0029】また、データ再生動作について簡単に説明
すると、磁気テープ2の記録データが再生ヘッド4A、
4BによりRF再生信号として読み出される。その出力
は、それぞれ再生アンプ6A,6Bにて増幅された後、
ロータリートランス7を介するようにして、RF処理部
8に対して出力される。RF処理部8においては、再生
イコライジング、再生クロック生成、2値化などの処理
が行われる。
【0030】RF処理部8において2値化されたRF再
生信号は、デジタルイコライザ/ビタビデコーダ10に
出力され、ここで、例えばビタビ復号に適合した波形等
価(イコライジング処理)及びビタビ複合処理が実行さ
れ、テープフォーマットコントローラ11に供給され
る。
【0031】テープフォーマットコントローラ11で
は、バッファメモリ12を利用して、入力されたデータ
についての誤り訂正処理、サブコードの抽出等を行い、
圧縮/伸長回路13に出力する。圧縮/伸長回路13で
は、システムコントローラ19の判断に基づいて、記録
時に圧縮が施されたデータであればここでデータ伸長処
理を行い、非圧縮データであればデータ伸長処理を行わ
ずにそのままパスして出力する。圧縮/伸長回路13の
出力データは、一旦、インターナルバッファコントロー
ラ14に供給される。インターナルバッファコントロー
ラ14では、バッファメモリ15を使用して、例えば、
入力データを所定のデータ単位に整えるなどして、SC
SIコントローラ16に対して出力する。SCSIコン
トローラ16では、入力された再生データを、SCSI
バス31を介してホストコンピュータ32に対して出力
する。
【0032】システムコントローラ19はマイクロコン
ピュータ等を備えて成り、内部バス30を介して、テー
プフォーマットコントローラ11、圧縮/伸長回路1
3、インターナルバッファコントローラ14,SCSI
コントローラ16、フラッシュROM17、ワークRA
M18と相互通信可能に接続されていることで、各機能
回路部に対しての各種制御処理を実行する。ここで、フ
ラッシュROM17及びワークRAM18には、システ
ムコントローラ19が各種処理に用いるデータが記憶さ
れる。フラッシュROM17には、システムコントロー
ラ19が実行すべき各種制御処理のためのプログラム
や、各種制御値等が記憶される。ワークRAM18に
は、例えば、システムコントローラ19が行った処理結
果や演算値等が一時的に格納される。
【0033】なお、フラッシュROM17,ワークRA
M18は、システムコントローラ19を構成するマイク
ロコンピュータの内部メモリとして構成してもよく、ま
たバッファメモリ12(又はバッファメモリ15)の領
域の一部をワークメモリとして用いる構成としてもよ
い。また、図1では回転時間メモリ29を個別に示して
いるが、例えばフラッシュROM17の領域の一部に構
成されるようにしても良い。
【0034】2.テープカセットの外観
【0035】図3はテープカセット40の外観例を下方
側から示す図であり、筺体全体は上側ケース41、下側
ケース42、及び前方に備えられるガードパネル43か
らなる。
【0036】このテープカセット40の下面後方側近傍
には、各種孔が形成されている。例えば位置決め孔4
4、45は、テープカセット40がテープストリーマド
ライブ1の所定の位置に着座するための位置決めを行う
孔とされ、テープストリーマドライブ1の所定の位置に
形成されている位置決め部材に嵌合することができるよ
うにされている。これによって、テープカセット40は
テープストリーマ1内における所定の位置に着座するよ
うにされる。書き込み禁止孔46は、当該テープカセッ
ト40が記録可または記録不可とされているかの判別を
行う孔として構成される。例えば書き込み禁止孔46が
開状態である場合は書き込み禁止、また例えば書き込み
禁止孔46が閉状態である場合には書き込み可とされ
る。書き込み禁止孔46の開閉状態はこれはホール検出
機構28によって、記録可否判別情報として検出されて
システムコントローラ19に供給される。
【0037】カセット種別識別孔47a、47b、47
c、及びカセット種別識別孔47dは、テープカセット
40の種別を識別することができるように形成されてい
る。すなわち、これら4個のカセット種別識別孔47
(a、b、c、d)の開閉状態の組み合わせによって、
例えばDDS、DDS2、DDS3、DDS4などとし
てとして規定されている磁気テープのフォーマット方式
を識別することができるようにされている。したがっ
て、ホール検出機構28はこれらのカセット種別識別孔
47(a〜d)の開閉状態を検出して、DDS乃至DD
S4のいずれのフォーマットであるかというフォーマッ
ト情報をシステムコントローラ19に供給すると、シス
テムコントローラ19は各フォーマットに対応した各種
動作を行うような制御を行う。
【0038】また本実施の形態では、カセット種別識別
孔47(a、b、c、d)の開閉状態に基づいて磁気テ
ープ2の厚みを識別して、その厚みに対応した処理を行
うようにされている。ここで、図4に従い、カセット種
別識別孔47(a〜d)の開閉状態の組み合わせと磁気
テープ2の厚み、長さ及びフォーマット方式の関係を説
明する。この図で「×」はカセット種別識別孔47(a
〜d)の閉状態、「○」は同じく開状態を示している。
したがって、このようなカセット種別識別孔47(a〜
d)の開閉状態を検出することによって、磁気テープ2
の厚み、長さ、及びフォーマットを検出することがでい
る。
【0039】開閉状態が例えば(a)に示されている
「××××」とされている場合は、フォーマットはDD
Sとされテープ厚は例えば13μm、テープ長は60m
とされている。また、(b)に示されている「×○×
×」とされている場合は、同じくDDSフォーマットと
されテープ厚は例えば9μm、テープ長は90mとされ
ている。さらに、(c)に示されているように「○××
×」の場合はDDS-2で6.9μm、テープ長は12
0m、(d)に示されているように「○×○×」の場合
はDDS-3で6.9μm、テープ長は125m、また
(e)に示されているように「○×○○」の場合はDD
S-4で5.9μm、テープ長は150mとされてい
る。
【0040】本実施の形態では、例えばDDSとされる
磁気テープを厚く形成されているものとして、カセット
種別識別孔47a〜47dが例えば(a)(b)に示さ
れている開閉状態である判別した場合は、第一のテープ
カセットとして比較的厚い磁気テープ2が収納されてい
る構成であると識別する。また、カセット種別識別孔4
7a〜47dが例えば(e)に示されている開閉状態で
あると判別した場合は、第二のテープカセットとして比
較的薄い磁気テープ2が収納されている構成であると識
別する。これによって、テープストリーマドライブ1で
はテープの厚みに応じて変形(磨耗)した磁気ヘッドの
形状に対応して、性能確認処理、性能回復処理などを行
うことができるようになる。つまり、第二のテープカセ
ット(DDS-4)が装填された場合には、それ以前に
第一のテープカセット(DDS-1)が使用されていた
時間に基づいて性能確認処理、性能回復処理を行い、磁
気ヘッドを第二のテープカセット(DDS-4)に対応
した形状になじませるようにしている。
【0041】なお、(c)(d)に示されているDDS
-2、DDS-3については、第二のテープカセットとさ
れるDDS-4よりも厚く形成されている。しかしDD
Sよりも厚みの差が小さいことから、磁気ヘッド2に対
する影響が小さいものとして、性能確認処理などを行う
条件の対象としていない。しかし、必要に応じてDDS
-2、DDS-3が使用された時間などを性能確認処理、
性能回復処理を行う条件にするようにしても良い。
【0042】性能確認処理は、例えば回転時間メモリ2
9に記憶されている第一のテープカセット(DDS)装
填時における回転ドラム3の回転時間が所定時間以上と
され、この場合に第二のテープカセット(DDS-4)
が装填されたことなどを条件として行われる。この性能
確認処理は磁気テープ2上において自由使用が認められ
ている所定の位置において、データとしての意味をなさ
ないランダムデータの記録/再生を行い、記録/再生デ
ータのエラーレートを検出するものとされる。
【0043】図5は磁気テープに形成されるデータ構成
領域を説明する模式図であり、例えば1個のパーティシ
ョンが形成されている例を示している。図示されている
ように、磁気テープ2の最初の部分に対して物理的にリ
ーダーテープが先頭に位置しており、次にテープカセッ
トのローディング/アンローディングを行う領域となる
デバイスエリアが設けられている。このデバイスエリア
の先頭が物理的テープの先頭位置PBOT(Phisycal B
igining of Tape)とされる。上記デバイスエリアに続い
ては、リファレンスエリア及びテープの使用履歴情報等
が格納されるシステムエリア(以下、リファレンスエリ
アを含めてシステムエリアという)が設けられて、以降
にデータエリアが設けられる。システムエリアの先頭が
論理的テープの開始位置LBOT(Logical Bigining o
f Tape) とされる。
【0044】データの記録が行われるデータエリアに続
いては、パーティションのデータ領域の終了を示すEO
D(End of Data)の領域が設けられる。そしてEODの
最後が、論理的テープの終了位置LEOT(Logical En
d of Tape)とされる。PEOT(Phisycal End of Tap
e) は、物理的テープの終了位置、又はパーティション
の物理的終了位置を示すことになる。
【0045】本実施の形態では、例えばデバイスエリア
を利用して性能確認処理を行う。つまり、性能確認処理
を行う場合、まずデバイスエリアに移動する制御が行わ
れる。図6はデバイスエリア及びシステムエリアが形成
される長さの一例を説明する図である。図6(a)に示
されているようにデバイスエリアはPBOTを起点とし
て、例えば500mmの長さで形成される。つまりPB
OTからLBOTまでの長さが500mmということに
なる。また、システムエリアはLBOTを起点として例
えば20mmの長さで形成される。上記したように性能
確認処理はデバイスエリアで行うようにされるが、この
場合デバイスエリア内において例えばPBOTを起点と
して約350mm〜450mmの領域を性能確認領域と
する。したがって、テープカセット40が装填された後
に、性能確認処理を行う場合は、磁気テープ2のポジシ
ョン検出を行い、性能確認領域まで移動することにな
る。
【0046】図7にリールハブ2B、リールハブ2Aに
磁気テープ2が巻装されて走行されている状態を示して
いるが、ここでリールハブ2A側のリール巻径をRt、
Sリールハブ2B側のリール巻径をRs、リールハブ2
B及びリールハブ2Aのリールハブ径をRoとする。ま
たテープ速度をVtape、テープ長をLtape、テープ厚を
Dtapeとする。当然ながらテープ長Ltape、テープ厚D
tapeは、そのテープカセット1についての固定値とな
り、図4で説明したようにカセット種別識別孔47(a
〜d)の開閉状態によって把握することができる。従っ
て磁気テープ2が巻装された状態のリールハブ2B側の
投影面積とリールハブ2A側の投影面積の和はテープ走
行位置に関わらず一定である。すると次の(数1)が成
立する。
【数1】 つまり磁気テープ2が巻装された状態のリールハブ2B
側の投影面積とリールハブ2A側の投影面積の和から、
両リールハブ自体の投影面積を引いたものは、テープ長
Ltapeとテープ厚Dtapeのみによる投影面積に相当す
る。
【0047】ここで、リールハブ2A側の回転周期をT
t、リールハブ2B側の回転周期をTsとしたときに、
各回転周期Tt、Tsが測定できれば、各リールハブの
リール巻径の比率がわかることになるため、次の(数
2)が成り立つ。
【数2】 そして上記(数2)を上記(数1)に代入すると、
【数3】 が得られる。
【0048】この(数3)において、テープ長Ltape、
テープ厚Dtape、リールハブ径Roは、そのテープカセ
ット1についての固有の値である。従って、あらかじめ
このテープ長Ltape、テープ厚Dtape、リールハブ径R
oがわかっているとすれば、FG24a、25aから供
給されるリールモータ24、25の回転情報に基づい
て、各リールハブの回転周期Tt、Tsを測定すること
ができる。これにより、でテープポジション検出(両リ
ールのリール巻径又はその比の検出)が可能であり、性
能確認領域への移動が可能になる。
【0049】また、図6(b)に示すFWD-RVS領
域は、性能確認処理の結果として記録/再生性能が劣化
している場合に磁気ヘッドを第二のテープカセット(薄
型の磁気テープ)になじんだ形状にするために性能回復
処理としてのFWD(順方向の倍速再生)、RVS(逆
方向の倍速再生)を行う領域とされる。性能回復処理と
は、厚い磁気テープを所定時間使用した後に薄い磁気テ
ープ2を使用する場合に生じていた、間隙85(図11
(b))をなくすために、薄いテープが装填されてから
或る程度の期間、磁気テープ2のテンションを上げた状
態で、例えばFWD、RVSなどを行う処理とされる。
この場合、磁気テープ2のテンションを上げた状態で、
所定の位置から1往復で約10秒程度を要してFWD、
RVSを行い、この動作を例えば5回程度繰り返して行
うようにする。
【0050】図8は性能回復処理の概要を説明する図で
あり、図8(a)は図11(b)に対応している。性能
回復処理としては、図8(a)に破線円A、Aで囲んで
示しているように、磁気ヘッド60(再生ヘッド4A、
4B、記録ヘッド5A、5Bに対応する)において磁気
テープ2が当接している部分を磨耗させて、その先端の
曲率半径を小さくして尖った形状にさせる処理とされ
る。この場合、磁気テープ2のテンションを通常よりも
上げた状態で磁気テープを例えばFWD及びRVSを行
うことによって、より付加かけることにより磁気ヘッド
60の先端部分を尖らすことができるようになる。性能
回復処理によって磁気ヘッド60が尖るようになると、
図8(a)に示していた間隙85が無くなり、図8
(b)に示されているように磁気テープ2と磁気ヘッド
60がなじむようになる。これにより、薄型の磁気テー
プ2を使用する場合でも、安定した走査を行うことがで
きるようになり、所定の記録/再生性能を得ることがで
きるようになる。
【0051】このように、性能確認処理の結果に基づい
て図8で説明したような性能回復処理を行うために、F
WD-RVS領域に移動する場合も、テープ長Ltape、
テープ厚Dtape、リールハブ径Ro、及びリールモータ
24、25の回転情報に基づいて所要の位置に移動する
ことが可能になる。なお、性能回復処理としてはこの他
に、例えば早送り/巻き戻しを例えば1往復行うように
しても良いし、例えば回転ドラム3を逆回転させた上で
磁気テープ2を走行させるようにしても良い。また、こ
れらの動作を組み合わせて実行するようにしても良い。
【0052】図9は性能回復処理を行う条件とされる、
第一のテープカセットが装填された場合の回転ドラムの
回転時間を測定するシステムコントローラ19の処理遷
移の一例を説明する図である。テープカセット40が装
填され、ローディング処理が終了すると(S001)、
通常動作状態に移行する(S002)。なお、ローディ
ング処理とは、例えば図2示したように回転ヘッド3に
磁気テープ2を巻きつけ、さらに磁気テープ2上のシス
テムエリアの読み込みなどを行う、テープカセット装填
時一連の処理とされる。さらに、通常動作状態とはロー
ディング処理が終了した後に例えば記録/再生などの各
種動作を行うことができる状態とされる。
【0053】通常動作状態に移行すると、回転ドラム3
を回転させているか否かの判別を行い(S003)、回
転ドラム3を回転させていると判別した場合は、回転時
間nをカウントアップする(S004)。このカウント
アップ処理は例えばワークRAMにおける所要のワーク
エリアで行われる。なお、上記したように回転ドラム3
は所定時間磁気テープ2が走行しなかった場合は、回転
を停止するようにされているので、その場合はステップ
S004のカウントアップ処理は行われない。このよう
に、ステップS003、S004において回転ドラム3
の回転動作の監視とともに、さらに例えばホストコンピ
ュータ32からのアンロード要求を受けたか否かの判別
を行う(S005)。つまり、テープカセット40が装
填されている場合は、ステップS003、S004、S
005を繰り返すことで回転時間nの計測が行われるこ
とになる。
【0054】アンロード要求を受けたと判別した場合
は、現在装填されているテープカセット40のカセット
種別識別孔47の開閉状態の判別を行う(S006)。
このステップにおいて、カセット種別識別孔47の開閉
状態が「××××」であった場合は、テープ厚が例えば
13μmであることが解る。この場合は回転時間nに例
えば4倍の係数を掛けたうえで(S007)、総回転時
間Mに回転時間nを加え総回転時間Mの更新を行う(S
008)。この総回転時間Mの更新は、例えばワークR
AMなどにおいて行われ、更新が行われた後に、回転時
間メモリ29に総回転時間Mを記憶する(S009)。
また、ステップS006でカセット種別識別孔47の開
閉状態が「×○××」であった場合は、テープ厚が例え
ば9μmであることが解る。したがって、この場合は回
転時間nに、ステップS007よりも小さい例えば2倍
の係数を掛けたうえで(S010)、総回転時間Mの更
新(S008)、総回転時間Mの記憶(S009)を行
う。
【0055】このように、テープストリーマドライブ1
に例えばDDSのテープカセット40が装填された場合
に、回転ドラム3の回転時間nを計測するようにしてい
るが、この回転時間nを累積した総回転時間Mが磁気ヘ
ッド60の減り具合に相当するものとされる。したがっ
て、以降例えばDDS-4のテープカセットが装填され
た場合に、総回転時間Mに基づいて性能確認処理を行
い、さらに性能確認結果に基づいて性能回復処理を行う
ようにする。
【0056】図10は性能確認処理及び性能回復処理を
行う場合のシステムコントローラ19の処理遷移の一例
を説明するフローチャートである。テープストリーマド
ライブ1にテープカセット40が装填され、所定の位置
に着座すると(S101)、カセット種別識別孔47の
開閉状態の判別を行う(S102)。そして、カセット
種別識別孔47の開閉状態が「○×○○」、すなわちD
DS-4のテープカセットが装填されていると判別した
場合は、回転時間メモリ29に記憶されている、総回転
時間Mが所定時間以上か否かを判別する(S103)。
ここでの所定時間とは、例えば24時間程度とする。し
たがって、例えば総回転時間Mが24時間以下であった
場合は、以降の処理を省略して通常動作状態に移行する
(S109)。
【0057】総回転時間Mが例えば24時間以上であっ
た場合は、例えば図7に示したデバイスエリアにおける
性能確認領域で、記録/再生動作を行いエラーレートの
測定を行う(S104)。そして、エラーレートが所要
の閾値(例えば2×10E-2)を超えているか否かの判
別を行い(S105)、エラーレートが閾値を超えてい
た場合は性能回復処理に移行する(S106)。この性
能回復処理は、前記したように磁気テープ2のテンショ
ンを上げた状態でのFWD、RVSなどの動作とされ
る。なお、エラーレートが前記閾値を越えていなかった
場合は、所望する性能が得られたとして、以降の処理を
省略して通常動作状態に移行する(S109)。
【0058】また性能回復処理が開始された場合はその
処理過程を監視して、性能回復処理が終了した可否かの
判別を行う(S107)。そして、性能回復処理が終了
したと判別した場合は、総回転時間Mを所定の割合で減
じる処理を行う(S108)。なお、ここで、総回転時
間Mをリセットしない理由として、例えば1回の性能回
復処理では完全に性能を回復させることが困難な場合が
あると考えられるためとされる。したがって、例えば1
回の性能回復処理でほぼ完全に性能を回復させることが
できると想定した場合は、総回転時間Mをリセットする
ことも可能である。このように、性能回復処理が終了し
て総回転時間Mを所定の割合で減じた時点で、通常処理
状態に移行する(S109)。
【0059】なお、図10ではテープカセットが装填さ
れて通常動作状態に移行する以前(ローディング処理が
完了する以前)に性能確認処理、性能回復処理を行う処
理行程を例に挙げて説明しているが、通常動作状態に移
行した後に、例えば再生などのコマンドが供給された時
点で、実際の動作に移行する前に行うようにしても良
い。
【0060】本実施の形態では、例えば図9、図10に
示したフローチャートの処理行程で説明したように、例
えばDDS-4とされる薄型の磁気テープを利用する場
合でも、回転ドラム3の回転時間やエラーレートの測定
結果などに基づいて、性能回復処理を行うことができる
ようになり。これにより、薄型の磁気テープ2を使用す
る場合でも、ユーザはそれを意識することなく通常の使
用手順で所要の記録/再生性能を得ることができるよう
になる。また、磁気ヘッド60を薄型の磁気テープにな
じんだ形状にするために、例えばクリーニングテープな
どのように、例えば製造過程におけるカレンダー処理
(磁気テープ2をローラなどでつぶしてその表面性を上
げる行程)を行わないことで、磁気テープとの摺接面が
比較的粗とされるテープを用いてヘッド形状をなじませ
ることも考えられる。しかし、本発明はこのような他の
媒体を必要とせず、前記したようにユーザが磁気テープ
の構成を意識しないで利用することに利点を有してい
る。
【0061】なお、図10のフローチャートの処理行程
において、ステップS105でエラーレートが閾値を超
えていたと判別した場合に、前記した例えばクリーニン
グテープなどとされる他の媒体を使用することをユーザ
に促して、ステップS106及びステップS107に示
す処理行程を、前記クリーニングテープなどとされる他
の媒体で行うことも可能である。
【0062】また、上記実施の形態では、例えばテープ
ストリーマドライブを例に挙げて説明したが、ヘリカル
スキャン方式で磁気テープを走査するように構成されて
いる機器であれば、本発明を適用することがでいる。
【0063】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のテープド
ライブ装置は、薄い磁気テープを収納して構成されてい
る第二のテープカセットが装填された場合に、その時点
の磁気ヘッドの形状で、薄い磁気テープに対して所望す
る記録/再生性能が得られるかを判別することができ、
さらに所望する記録/再生性能が得られなかった場合に
は、磁気ヘッドの形状をなじませるための性能回復処理
を行うことができるようにされている。したがって、テ
ープドライブ装置において例えば再生などの動作を実行
する前に、薄い磁気テープに対して所望する記録/再生
性能を得ることができるようになる。これにより、ユー
ザは厚い磁気テープと薄い磁気テープを意識せずに使用
することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のテープストリーマドライ
ブの構成例を説明するブロック図である。
【図2】実施の形態のテープストリーマドライブのロー
ディング機構を説明する図である。
【図3】テープカセットの外観を説明する図である。
【図4】テープカセットにおけるカセット種別識別孔の
定義を説明する図である。
【図5】磁気テープのフォーマット例を説明する図であ
る。
【図6】デバイスエリアにおけるFWD-RVS領域及
び性能回復領域を説明する図である。
【図7】磁気テープのポジション検出を説明する図であ
る。
【図8】性能回復処理について説明する図である。
【図9】回転ヘッドの回転時間を計測する処理行程の一
例を説明するフローチャートを示す図である。
【図10】性能確認処理、及び性能回復処理を行う場合
の処理行程の一例を説明するフローチャートを示す図で
ある。
【図11】テープ厚と磁気ヘッドの形状の関係を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 テープストリーマドライブ、2 磁気テープ、2
A,2B リールハブ、3 回転ドラム、4A,4B
再生ヘッド、5A,5B 記録ヘッド、6A,6B、再
生アンプ、7 ロータリートランス、8 RF処理部、
9 記録アンプ、10 デジタルイコライザ/ビタビデ
コーダ、11 テープフォーマットコントローラ、12
バッファメモリ、13 圧縮/伸長回路、14 イン
ターナルバッファコントローラ、15 バッファメモ
リ、16 SCSIコントローラ、17 フラッシュ
ROM、18 ワークRAM、19 システムコントロ
ーラ、20 サーボコントローラ、21 メカドライ
バ、22 ドラムモータ、23キャプスタンモータ、2
4,25 リールモータ、26 ローディングモータ、
22a〜26a FG、22b PG、27 テンショ
ンレギュレータ、28ホール検出機構、29 回転時間
メモリ、30 内部バス、31 SCSIバス、32
ホストコンピュータ、40 テープカセット、47a、
47b、47c、47d カセット種別識別孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 20/18 572 G11B 20/18 572G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープカセットに収納された記録媒体と
    される磁気テープを走行させるテープ走行手段と、 走行している前記磁気テープを走査することによって情
    報の記録または再生を行なう磁気ヘッドを備えた回転ド
    ラムと、 装填された前記テープカセットの種別を識別するテープ
    カセット種別識別手段と、 前記テープカセット識別手段の識別結果に基づいて、第
    一のテープカセットが装填されたと判別した場合に前記
    回転ドラムが回転動作を行った時間を計測する回転時間
    計測手段と、 前記回転時間計測手段によって計測された前記回転ドラ
    ムの回転時間を記憶する回転時間記憶手段と、 前記テープカセット識別手段の識別結果に基づいて、第
    二のテープカセットが装填されたと判別した場合に、前
    記回転時間記憶手段に記憶されている回転時間に応じて
    前記第二のテープカセットに収納されている磁気テープ
    に対して所要の性能確認処理を行う性能確認処理手段
    と、 前記性能確認処理制御手段の確認結果に基づいて、所要
    の性能回復処理を行う性能回復処理手段と、 を備えたことを特徴とするテープドライブ装置。
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