JP2000248085A - ポリアミドフィルム - Google Patents

ポリアミドフィルム

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JP2000248085A
JP2000248085A JP11053965A JP5396599A JP2000248085A JP 2000248085 A JP2000248085 A JP 2000248085A JP 11053965 A JP11053965 A JP 11053965A JP 5396599 A JP5396599 A JP 5396599A JP 2000248085 A JP2000248085 A JP 2000248085A
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Masumi Iwanishi
真純 巖西
Masanori Sugimoto
正規 杉本
Shigeru Yoneda
茂 米田
Yoshiko Akitomo
由子 秋友
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明で、熱水処理をしても優れた寸法安定性
を示し、かつポリアミドフィルムの特性である耐屈曲ピ
ンホール性にも優れたガスバリアー性蒸着フィルムのベ
ースフィルムに適したポリアミドフィルムを提供する。 【解決手段】 本発明は、キシリレンジアミン成分と炭
素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とからなるポリ
アミド樹脂(A)と脂肪族ポリアミド樹脂(B)とポリ
アミドエラストマー(C)とを所定の割合で配合するポ
リアミドフィルムであり、かつポリアミド樹脂(A)と
ポリアミド樹脂(B)のアミド交換率が4.5%以下で
あることを特徴とするポリアミドフィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリアー性に
優れたポリアミドフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドフィルムは、機械的特性に優
れると共に、高いガスバリアー性を有していることか
ら、スープ、こんにゃく、ハンバーグ、味噌、ハムなど
の液状食品、水物食品、冷凍食品、レトルト食品、ペー
スト状食品、畜肉水産食品の包装を主体に用いられてい
る。これらのポリアミドフィルムは、一般にナイロン6
またはナイロン66が使用されている。また、さらに高
度なガスバリアー性を要求される場合には、塩化ビニリ
デンをコートしたポリアミドフィルムが用いられてい
る。
【0003】ところで、塩化ビニリデンをコートしたポ
リアミドフィルムは、廃棄後の焼却時にダイオキシンが
発生する可能性があるため、塩素を含まない材料への転
換が進んでいる。例えば、酸化珪素や酸化アルミニウム
に代表される無機酸化物を蒸着したフィルムは、高いガ
スバリアー性を有し、透明でかつ塩素を含まないため、
環境に優しい材料として脚光を浴びている。
【0004】しかし、無機酸化物を蒸着したポリアミド
フィルムは、吸湿時の寸法安定性が悪い。特に熱水によ
る殺菌効果が必要な場合においては、熱水処理時のポリ
アミドフィルムの伸びが大きいため、無機蒸着膜に亀裂
が生じ、ガスバリアー性が低下するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、透明で、熱水処理をしても優れた寸法
安定性を示し、かつポリアミドフィルムの特性である耐
屈曲ピンホール性にも優れたガスバリアー性蒸着フィル
ムのベースフィルムに適したポリアミドフィルムを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねてきたところ、ポリア
ミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)とポリアミドエ
ラストマー(C)とを所定の割合で配合し、かつポリア
ミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)のアミド交換率
を4.5%以下にするポリアミドフィルムとすることに
より、透明で、熱水処理をしても優れた寸法安定性を示
し、耐屈曲ピンホール性にも優れることが判明した。即
ち、本発明は以下のとおりである。 キシリレンジアミン成分と炭素数4〜12の脂肪族
ジカルボン酸成分とからなるポリアミド樹脂(A)と脂
肪族ポリアミド樹脂(B)とポリアミドエラストマー
(C)とを含有するポリアミドフィルムであって、ポリ
アミド樹脂(A)の含有量が41〜80重量%、ポリア
ミド樹脂(B)の含有量が19〜58重量%、ポリアミ
ドエラストマー(C)の含有量が1〜5重量%(但し、
ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)とポリア
ミドエラストマー(C)の重量%の和を100とする)
であり、かつポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂
(B)のアミド交換率が4.5%以下であることを特徴
とするポリアミドフィルム。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用できるポリアミド樹
脂(A)としては、キシリレンジアミン成分と炭素数4
〜12の脂肪族ジカルボン酸成分との重縮合反応で生成
する構造単位からなるポリアミド樹脂である。
【0008】キシリレンジアミンとして、p−キシリレ
ンジアミン、m−キシリレンジアミン、o−キシリレン
ジアミンが使用できるが、本発明の目的のためには、m
−キシリレンジアミンが最も好ましい。炭素数4〜12
の脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク
酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸などを挙げる
ことが、なかでもアジピン酸が好ましい。
【0009】本発明で使用するポリアミド樹脂(A)の
最も好ましい態様は、キシリレンジアミン成分とアジピ
ン酸との重縮合反応で生成する構造単位からなるメタキ
シリレンアジパミド(MXD6)である。ポリアミド樹
脂(A)は、MXD6を好ましくは70モル%以上、さ
らに好ましくは90モル%以上含有していればよい。M
XD6を70モル%以上含有していれば、吸湿時の寸法
安定性に優れるという利点がある。
【0010】ポリアミド樹脂(A)は、本発明の目的に
反しない程度に他の成分を10モル%以下共重合してい
てもよい。他の成分としては、ポリエーテルなどを挙げ
ることができる。
【0011】本発明で使用できるポリアミド樹脂(B)
としては、具体的には、ナイロン4、ナイロン6、ナイ
ロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、
ナイロン46およびこれらの共重合体、混合物などの脂
肪族ポリアミド樹脂が挙げられる。好ましい脂肪族ポリ
アミド樹脂は、ナイロン6およびナイロン66である。
【0012】本発明で使用できるポリアミドエラストマ
ー(C)は、ラクタムをジカルボン酸を用いて、開環重
合し、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドオリ
ゴマーを作り、次いでポリエーテルと重縮合することに
より合成されるものが挙げられ、具体的にはナイロン1
2をベースとするものなど大環状ラクタムが好ましい
が、これに限定されることはなく、ε−カプロラクタム
なども使用できる。
【0013】ポリアミド樹脂(A)の含有量は、41〜
80重量%、好ましくは45〜75重量%である。ポリ
アミド樹脂(A)の含有量が41重量%未満の場合は、
吸湿時の寸法安定性が悪く、ポリアミド樹脂(A)の含
有量が80重量%を越えると、耐屈曲ピンホール性に劣
る。
【0014】ポリアミド樹脂(B)の含有量は、19〜
58重量%、好ましくは24〜54重量%である。ポリ
アミド樹脂(B)の含有量が19重量%未満であれば、
耐屈曲ピンホール性に劣り、ポリアミド樹脂(B)の含
有量が58重量%を越えると、吸湿時の寸法安定性が低
下する。
【0015】ポリアミドエラストマー(C)の含有量
は、1〜5重量%、好ましくは1〜3重量%である。ポ
リアミド樹脂(C)の含有量が1重量%未満であれば、
耐屈曲ピンホール性に問題が生じ、ポリアミド樹脂
(C)の含有量が5重量%を越えると、フィルムの透明
性が損なわれる。
【0016】ポリアミドは、高温で加熱溶融すると、ア
ミド結合が解離結合し、交換する反応(アミド交換反
応)が起こる。ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂
(B)を混合溶融した場合は、ポリアミド樹脂(A)と
ポリアミド樹脂(B)との間でもアミド交換反応が起こ
る。
【0017】本発明者等は、ポリアミド樹脂(A)とポ
リアミド樹脂(B)との間のアミド交換反応の交換率
(アミド交換率)を一定以下にすることによって、吸湿
時においても寸法安定性に優れたポリアミドフィルムが
得られることを見出し、本発明に至った。すなわち、本
発明において、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂
(B)とのアミド交換率は、4.5%以下、好ましくは
4.0%以下である。本発明におけるアミド交換率は、
後に記す測定方法によりNMRスペクトルから求めた値
である。このアミド交換率が4.5%を越す場合は、フ
ィルムを構成するポリマーの組成が本発明の範囲内であ
っても、充分な寸法安定性が得られない。
【0018】アミド交換率は、押し出し温度、押出機内
での滞留時間、ポリアミド樹脂(A)、ポリアミド樹脂
(B)の化学構造およびポリアミド樹脂(A)とポリア
ミド樹脂(B)の割合などにより影響を受けるが、本発
明のポリアミドフィルムは、押出機の温度をメタキシリ
レンジアミン成分を含んだポリアミド樹脂(A)の融点
(Tm)以上、融点(Tm)+50℃以下の温度とし、
実施例の記載をもとに製造することができる。
【0019】本発明のポリアミドフィルムは、未延伸フ
ィルムであっても、延伸フィルムであってもよい。好ま
しくは、フィルムの加工適正を向上できる点から、延伸
フィルムである。延伸は、一軸延伸、二軸延伸のいずれ
であってもよい。延伸方法は特に制限されず、公知の方
法を使用できる。具体的には、テンター式同時二軸延伸
法、テンター式逐次二軸延伸法、チューブラー法などが
挙げられる。
【0020】本発明のポリアミドフィルムには、本発明
のポリアミドフィルムの目的、性能を損なわない限り、
例えば酸化防止剤、耐候剤、ゲル化防止剤、ブロッキン
グ防止剤、滑剤、顔料、帯電防止剤などの各種添加剤を
適宜配合してもよい。
【0021】また、本発明のポリアミドフィルムには、
フィルム表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線
照射処理、火炎処理などを施したり、コーティングなど
の手段によりポリマー層を塗布してもよい。このような
処理などを行うことで、ポリアミドフィルムに印刷性や
接着性を施すことができる。
【0022】本発明のポリアミドフィルムには、ポリオ
レフィンなどのシーラント材料をフィルム表面に積層し
てもよい。
【0023】本発明のポリアミドフィルムには、蒸着、
化学蒸着(CVD)などの手段により無機酸化物薄膜を
形成することで、フィルムのガスバリアー性をさらに向
上できる。本発明のポリアミドフィルムは寸法安定性に
優れているので、熱水による殺菌処理を行っても、無機
蒸着膜に亀裂などを生じることなく、優れたガスバリア
ー性を維持できる。
【0024】形成できる無機酸化物としては、酸化珪
素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化マグネ
シウム、酸化アンチモン、酸化チタンなどが挙げられ
る。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、これらは単なる例示であり、本発明はこ
れらにより何ら限定されるものではない。各測定項目
は、以下の方法に従った。
【0026】アミド交換率の測定方法 本発明のフィルム300mgをヘキサフルオロイソプロ
パノール(HFIP)と重水素化ベンゼン(C6 6
の等量混合溶媒3mlに溶解して、FT−NMR装置
(Varian社製、UNITY−500)を用いて、
液温50℃で13C−NMRを行った。13C−NMRスペ
クトルより、ポリアミド樹脂(A)のカルボニル基の隣
の炭素に起因する吸収(g)[175.7〜175.9
ppm、(重ベンゼンの3本の13Cピークのうちの中央
のピークを128.0ppmとした。)]の強度∫
(g)と、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂
(B)のアミド結合の間で結合の交換が生じた場合のポ
リアミド樹脂(A)のカルボニル基の隣の炭素に起因す
る吸収(g’)[175.9〜176.0ppm、(重
ベンゼンの3本の13Cピークのうちの中央のピークを1
28.0ppmとした。)]の強度∫(g’)を得て、
これよりアミド交換率A=∫(g’)/(∫(g)+∫
(g’))を求めた。スペクトル例を図1に示す。
【0027】評価方法 1)耐屈曲ピンホール性(ピンホール数/inch2 ) ゲルボフレックステスター(理学工業(株)製)を用い
て評価した。12inch×8inchの試料片を直径
3.5inchの円筒状とし、両端を把持し、初期把持
間隔を7inchとする。3.5inchのストローク
で440度のひねりを与え、さらに直線運動で2.5i
nchのストロークを与える。この繰り返し往復運動を
40rpmの速さで1000回行い、発生したピンホー
ルの個数を数えた。なお、測定雰囲気は、気温20℃、
相対湿度65%であり、ピンホールの個数が7inch
四方で10個以下を良品とした。
【0028】2)寸法安定性 フィルムサンプルの縦方向(MD)と横方向(TD)を
それぞれ長尺にした150mm×幅10mmの短冊を、
23℃、相対湿度65%の環境下に2時間放置後、長さ
方向の両端部から25mmの位置(チャックで固定され
る部分)にそれぞれ標線を引き、標線間の距離を処理前
の長さ(A:mm)とした。次いで、差動変圧器(新光
電気(株)製、1504V1)、変位計測装置(新光電
気(株)製、6015−93P)が装備された熱収縮応
力試験機(東測精密工業(株)製)にサンプルをチャッ
クで固定し、初期荷重10gを前記サンプルにかけ、9
5℃の熱水中に30分間浸漬したときの標線間隔を測定
し、熱水浸漬中の処理後の長さ(B:mm)とする。下
記式を用い、MDとTDそれぞれの寸法変化率を求め、
寸法安定性とした。それぞれの寸法変化率の平均値が
2.4%以下のものを良品とした。 寸法変化率(%)=[(B−A)/A]×100
【0029】3)透明性(ヘイズ) ヘイズメーターS型(東洋製機製作所(株)製)を用
い、JIS K 7105(1981)に準拠して測定
した。10%以下を良品とした。
【0030】実施例1 相対粘度2.2、融点241℃のメタキシリレンアジパ
ミド(東洋紡績(株)製、T600)〔ポリアミド樹脂
(A)〕を47.5重量%と、相対粘度2.8、融点2
41℃のナイロン6(東洋紡績(株)製、T814)
〔ポリアミド樹脂(B)〕を47.5重量%と、ポリラ
ウリンラクタムとポリエーテルの共重合体(ダイセル・
ヒュルス(株)製、ダイアミド)〔ポリアミドエラスト
マー(C)〕を5重量%とからなるポリアミド混合樹脂
を温度280℃で30mmΦの押出機で押し出し、その
後ロール延伸機で50℃で縦方向に3.0倍、テンター
延伸機で90℃で横方向に4.0倍に延伸し、さらに2
20℃で8秒間熱処理を行い、厚みが15.0μmのポ
リアミドフィルムを得た。このフィルムの耐屈曲ピンホ
ール性、アミド交換率、寸法安定性、ヘイズを上記方法
で評価した。評価結果を表1に示す。
【0031】実施例2 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
41重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を5
4重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマー
(C)〕を5重量%にした以外は、実施例1と同様に行
った。評価結果を表1に示す。
【0032】実施例3 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
80重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を1
5重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマー
(C)〕を5重量%にした以外は、実施例1と同様に行
った。評価結果を表1に示す。
【0033】実施例4 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
49.5重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕
を49.5重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマ
ー(C)〕を1重量%にした以外は、実施例1と同様に
行った。評価結果を表1に示す。
【0034】比較例1 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
40重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を5
5重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマー
(C)〕を5重量%にした以外は、実施例1と同様に行
った。評価結果を表1に示す。
【0035】比較例2 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
81重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を1
4重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマー
(C)〕を5重量%にした以外は、実施例1と同様に行
った。評価結果を表1に示す。
【0036】比較例3 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
80重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を1
5重量%、押出機の押し出し温度を300℃にした以外
は、実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0037】比較例4 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
50重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を5
0重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマー
(C)〕を0重量%にした以外は、実施例1と同様に行
った。評価結果を表1に示す。
【0038】比較例5 メタキシリレンアジパミド〔ポリアミド樹脂(A)〕を
47重量%、ナイロン6〔ポリアミド樹脂(B)〕を4
7重量%、ダイアミド〔ポリアミドエラストマー
(C)〕を6重量%にした以外は、実施例1と同様に行
った。評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、押し出し温度が
ポリアミド樹脂(A)の融点(241℃)以上(融点+
50℃)(291℃)以下にあれば、アミド交換率が
4.5%以下になった。アミド交換率が4.5%を越え
たものは、寸法安定性が低下した(比較例3)。また、
アミド交換率が4.5%以下でポリアミド樹脂(A)の
含有率が41重量%未満であれば、寸法安定性が低下し
た(比較例1)。ポリアミド樹脂(A)の含有率が80
重量%を越えるものは、耐屈曲ピンホール性に劣った
(比較例2)。ポリアミドエラストマー(C)が1重量
%未満であるものも、耐屈曲ピンホール性に劣った(比
較例4)。また、ポリアミドエラストマー(C)が5重
量%を越えるものは、ヘイズが劣った(比較例5)。一
方、実施例では、アミド交換率が4.5%以下で、ポリ
アミド樹脂(A)の含有率が41重量%〜80重量%、
ポリアミドエラストマー(C)の含有率が1重量%〜5
重量%であり、耐屈曲ピンホール性、寸法安定性、ヘイ
ズの全てに優れていた。
【0041】
【発明の効果】本発明のポリアミドフィルムは、熱水処
理をしても優れた寸法安定性を示し、耐屈曲ピンホール
性に優れ、かつ透明性も良好であり、ガスバリアー性蒸
着フィルムのベースフィルムに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アミド交換率を求める際の13C−MNRスペ
クトルの一例を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月16日(2000.5.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】アミド交換率の測定方法 本発明のフィルム300mgをヘキサフルオロイソプロ
パノール(HFIP)と重水素化ベンゼン(C66)の
等量混合溶媒3mlに溶解して、FT−NMR装置(V
arian社製、UNITY−500)を用いて、液温
50℃で13C−NMRの測定を行った。13C−NMRス
ペクトルより、ポリアミド樹脂(A)のカルボニル基
素に起因する吸収(g)[175.7〜175.9p
pm、(重ベンゼンの3本の13Cピークのうちの中央の
ピークを128.0ppmとした。)]の強度∫(g)
と、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)のア
ミド結合の間で結合の交換が生じた場合のポリアミド樹
脂(A)のカルボニル基の炭素に起因する吸収(g')
[175.9〜176.0ppm、(重ベンゼンの3本
13Cピークのうちの中央のピークを128.0ppm
とした。)]の強度∫(g')を得て、これよりアミド
交換率A=∫(g')/(∫(g)+∫(g'))を求め
た。スペクトル例を図1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 茂 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 秋友 由子 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F071 AA51X AA54 AA54X AA55 AA75X AF08 AF54 BA01 BB06 BB07 BB08 BC01 4J002 CL01X CL03W CL03X CL073

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシリレンジアミン成分と炭素数4〜1
    2の脂肪族ジカルボン酸成分とからなるポリアミド樹脂
    (A)と脂肪族ポリアミド樹脂(B)とポリアミドエラ
    ストマー(C)とを含有するポリアミドフィルムであっ
    て、ポリアミド樹脂(A)の含有量が41〜80重量
    %、ポリアミド樹脂(B)の含有量が19〜58重量
    %、ポリアミドエラストマー(C)の含有量が1〜5重
    量%(但し、ポリアミド樹脂(A)とポリアミド樹脂
    (B)とポリアミドエラストマー(C)の重量%の和を
    100とする)であり、かつポリアミド樹脂(A)とポ
    リアミド樹脂(B)のアミド交換率が4.5%以下であ
    ることを特徴とするポリアミドフィルム。
JP11053965A 1999-03-02 1999-03-02 ポリアミドフィルム Withdrawn JP2000248085A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007099999A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 直線カット性ポリアミド系フィルム及びその製造方法
JP2009234034A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Mitsubishi Plastics Inc 二軸延伸ポリアミドフィルム
WO2022075180A1 (ja) * 2020-10-05 2022-04-14 宇部興産株式会社 ポリアミド樹脂組成物

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