JP2000247243A - 自動車用操向コラムの調節装置 - Google Patents

自動車用操向コラムの調節装置

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JP2000247243A JP2000038892A JP2000038892A JP2000247243A JP 2000247243 A JP2000247243 A JP 2000247243A JP 2000038892 A JP2000038892 A JP 2000038892A JP 2000038892 A JP2000038892 A JP 2000038892A JP 2000247243 A JP2000247243 A JP 2000247243A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の操向システムの作用長さの調節、及び
衝突時における確実なコラプス作用とを可能にした自動
車用操向コラムの調節装置の提供。 【解決手段】 断面Ｕ字形で一部を外方に曲げて形成さ
れた突出部(10c) を介して車両側に固定されたコラムキ
ャリア(10)と、その端部のラグ(12b) とコラム軸(14)端
部の回転座(12)とを貫通する透孔(10b) に挿通され、コ
ラムキャリア(10)とコラム軸(14)とを長手方向に相対移
動可能に連結するステム(11)と、コラムキャリア(10)と
常接の基部両側を内曲げした延長部を有しコラム軸(14)
を囲繞するコラム外部管(21)を保持する断面Ｕ字形の中
間部材(20)と、中間部材(20)の延長部間に配されかつ内
曲げの延長部を介してコラム外部管(21)に接合の断面Ｕ
字形の下部移動部材(22)と、中間部材(20)及び下部移動
部材(22)の各延長部を貫通された長孔(19)に挿通されて
両部材を固定するステム(17)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用操向コ
ラムに用いるテレスコピック軸またはコラシブル(colla
psible) 機構または両方を調節する調節システム（以
下、「車両用操向コラムの調節装置」という）に関し、
安全にかつ効率よく調節できることを目的としている。
【０００２】詳しくは、この発明は、操向コラム機構に
適用される純粋に機械的な機構であって、種々の機能を
セットとして有している。たとえば、上下・長手方向へ
コラムを案内すること、同型コラムをその作用長さを適
宜伸縮させるだけで種々の型式の自動車に適合できるよ
う調節できること、さらに、事故の場合も安全走行後
も、コラム軸、又はコラム軸側の凸部材が、凹部材とな
る他の軸側にコラプス（collapse) することができる。
凹部材は、舵輪（steering wheel）と操向コラム又は凸
部材とに衝撃が加わった時、ユーザが手で加える強制圧
によって衝突エネルギーを吸収できる手段を操向軸との
組み合わせとして有している。
【従来の技術】
【０００３】基本的には、操向ボックスと、対向端部に
置かれた舵輪との間に設けられた操向システムは数多く
市販されているのでこれらは公知である。
【０００４】舵輪と操向ボックスとの中間位置には操向
機構があり、それには凹部材に対してコラプスする凸部
材又は操向コラムが設けられている。
【０００５】凸部材の側面に、凹部材の内側面に設けた
部材と最初は相互に働き合うことなく係合できる手段が
設けられる。これにより、舵輪に働く回転面または回転
力が相対的に動くことなく凸部材である操向コラムから
凹部材に伝達される。
【０００６】同様に、凸部材および凹部材の各側面に
は、そのいずれかが他方を長さ方向に案内する手段が設
けられている。その結果、種々の型の操向機構を用いる
ことなく、その伸縮によって操向システムの長さをその
車特有の大きさに一致させることができる。
【０００７】さらに、本発明による操向機構は、衝突の
際に舵輪に加わるエネルギーを吸収することができるコ
ラプスシステムを備えている。その結果、凸部材である
操向コラムは、衝撃エネルギーを吸収する凹部材に挿入
（enter)され、操向コラムがユーザの正面側に突出する
(nailed up) ことはない。
【０００８】さらに、上記の構成は、操向システムの長
さを、前述のように、自動車の特徴に合わせて調節する
手段とは別に、ユーザの身体の大小に合わせて調節する
手段を合わせて備えている必要がある。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、操
向コラムの部材（凸部材及び凹部材）間の相対動作を完
全に同調させるだけでなく、固定部分に対するすべての
可動部分を一体的に形成することによって両者の動きを
適正に制御できる案内システムを提供することを目的と
し、更に、製造・組立を効率よく、しかも容易に行わせ
ることができ、製造原価の低減を図ることができるよう
にするところにある。
【００１０】直近の従来技術、たとえば、いずれも本願
発明者による第９２０２６５４号、第９３００６５４
号、第９５００１７７号、第９６００８７１号等の一部
となっているテレスコピック機構、さらには、一方が、
ある瞬間でかつある負荷の状態において、他方に対して
相対的に動くようにしたコラシブル機構においては、継
続的にかつ調節された方法で固定部に対して可動部を案
内するシステムは不可欠である。
【００１１】この発明に係る調節装置は、前述した案内
作用を確実に行わせることができ、特に、自動車の操向
コラムに適しているが、簡素で容易な操作性によって自
動車以外の分野への適用もまた可能である。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動車用操
向コラムの調節装置は、車両側の凹部材にコラム軸側の
凸部材を係合し、これら両部材の側面の案内作用によ
り、操向システムの作用長さの調節、及び衝突時のコラ
プス作用を許容する構成としてあり、自動車用の操向コ
ラムに用いられるテレスコピック軸及びコラプス機構の
一方又は両方を長手方向に案内する調節装置において、
略Ｕ字型の断面形状を有し、その一部を外方に曲げて形
成された突出部を介して車両側に固定されたコラムキャ
リアと、コラムキャリア端部のラグとコラム軸端部の回
転座とを貫通する透孔に挿通され、コラムキャリアとコ
ラム軸とを長手方向に相対移動可能に連結するステム
と、コラムキャリアと常時接触する基部の両側を内曲げ
して形成された延長部を有するＵ字形の断面形状を有
し、コラム軸を囲繞するコラム外部管を保持する断面Ｕ
字形の中間部材と、中間部材の延長部間に配され、内曲
げされた延長部を介してコラム外部管に接合されたＵ字
形断面を有する下部移動部材と、中間部材の延長部及び
下部移動部材の延長部の夫々を貫通して形成された長孔
に挿通されて両部材を固定するステムとを備えることを
特徴とする。
【００１３】また、前記中間部材及び下部移動部材の延
長部に挿通されたステムが、一端にカウリングを、他端
にプラグにより覆われたナットに螺合するねじ面を夫々
備え、長孔の適宜位置をクランプし得るようなしてある
ことを特徴とする。
【００１４】更に、Ｕ字形の延長部の一部を内曲げして
下部移動部材に部分的に摺接する凹部を形成してなるコ
ラムキャリアと、中間部材及び下部移動部材の延長部に
挿通されたステムと、調節及び固定の手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【００１５】この発明は、２つのユニット（ensembles)
が相対的に移動する間、正確に指令通りの方向に調節す
ることができる案内システムに係り、その応用分野は自
動車に限らないが、特に自動車にあっては操向コラム、
すなわち、舵輪から操向ボックスへの回転力の伝達機構
に組み込むのに適している。
【００１６】さらに詳しくは、本発明は、テレスコピッ
クシステム及びコラプス機構を有するシステムに関す
る。これらのシステムは、ドライバーに対する舵輪の高
さを必要に応じて変えるべくテレスコピック調節機構を
作動させるとき、及び操向システムに加えられる衝撃に
対する自動車の安全システムとしての機能をチェックし
ようとするときのいずれの負荷状態下においても固定状
態を保つ固定部材に対する可動部材の長手方向の移動を
受容する。
【００１７】本調節装置は、シャシ支持フレーム上に取
り付けられたコラムキャリアを有している。このコラム
キャリアは、その一端部、即ち、舵輪の取り付け側と逆
側の端部にラグを有しており、このラグの周りに操向コ
ラムの回転座が軸支されている。またコラムキャリア
は、特定の条件の下で摺動可能な中間部材によって拘束
されている。下部移動部材は、調節機構の操作によって
長手方向および垂直方向に移動可能であり、これによっ
て、操向コラムの高さと深さとを調節することができ
る。
【００１８】よく知られているように、テレスコピック
な機能やコラシブルな機能は、少なくとも２本の筒状部
材または適当な異形部材（profile member) を面合体し
てユニット化することにより達成される。このユニット
は、軸方向に所定の力を受けてその長さ方向に位置の変
化が起こるまで合体を維持する。
【００１９】自動車の操向コラムは、前述した摺動部材
を備えるだけでなく、本発明の調節装置に関連するその
他の種々の機能を果たす部材をも備えている。
【００２０】いずれの場合も、車両に対する取り付け部
品・部材に対する移動が可能な操向コラムの全ての付属
装置・部品は、いかなる摩擦も起こさず、また、自らの
進行を妨げることがあってはならない。
【００２１】以下、図面に基づいて本発明を詳説する。
しかし、以下に述べる事項はすべて例示であって本発明
はこれらに限定されるものではない。
【００２２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図１
に基づいて説明する。先ず、図面に示す符号毎に部材を
列挙すると、１０はコラムキャリア、１０ａはそのラ
グ、１０ｂは透孔、１０ｃは突出部、１１はステム（st
em) 、１２は回転座、１３はカルダン軸（cardan shaf
t) 、１４はコラム軸、１５はナット、１６はプラグ、
１７はステム（stem) 、１８はカウリング（cowling)、
１９は案内用長孔、２０は中間部材、２１はコラム外部
管、２２は下部移動部材、２３はコア一体部材である。
【００２３】この発明の調節装置は、図１に示すように
略Ｕ字の断面形状を有するコラムキャリア１０を備えて
いる。コラムキャリア１０は、その一部を外方に曲げて
形成された突出部１０ｃを有しており、この突出部１０
ｃにより、図示しない車両のシャシ構成部（図示は省
略）に締め付け固定されている。
【００２４】コラムキャリア１０の内部には、これと同
様のＵ字形断面を有した中間部材２０が当接状態に設け
られている。中間部材２０の延長部は、互いに平行をな
して下方に延び、先端側が狭隘となってコラム外部管２
１を締め付ける肘部（elbow)を有しており、コラム軸１
４はコラム外部管２１の内部に設けられる。
【００２５】下部移動部材２２が中間部材２０の延長部
の間に配されている。下部移動部材２２もまたＵ字形断
面を有しており、その延長部は内方に曲折されてコラム
外部管２１に溶接されている。
【００２６】図面に明らかな如く、ユニット体の中間部
には、コラム軸１４とコラム外部管２１とがテレスコピ
ックシャフトを構成している。その場合、コア一体部材
２３は、負荷の作用下にてコアと一体に長手方向に相対
移動する。この移動は、操向コラムの想定されている範
囲内にて生じる。
【００２７】図１及び図２に示すように、コラムの移動
調節システムの主たる機構は、その下部にある。この調
節機構は、この実施例で示し得る案内のための長手方向
への移動調節に不可欠ではない。ある程度の負荷の下で
は単純な摺動可能のユニット体で十分で、それは相対的
な変位で案内が可能であり、本発明にも適用可能であ
る。図示の調節機構は、案内調節装置の操作性を保ちつ
つ、コラム軸１４の垂直方向及び長さ方向の変位を許容
するができる。
【００２８】コラム軸１４の変位は、ステム１７に対し
て行われる。ステム１７は、中間部材２０及び下部移動
部材２２の延長部を、これらに対して垂直に貫通してい
る。図１に示すようにステム１７は、一端にカウリング
１８を備えており、他端に、プラグ１６に覆われたナッ
ト１５に螺合するねじを有している。
【００２９】本調節装置の調節は、中間部材２０に形成
された案内用の長孔１９に沿ってステム１７が、下部移
動部材２２と共に摺動することにより行われる。
【００３０】図２に示すように、ユニット体の上部に
は、操向コラムの支持体、即ち、車両のフレームに突出
部１０ｃを介して固定されたコラムキャリア１０があ
る。コラムキャリア１０の一端部には、透孔１０ｂを有
するラグ１０ａが設けてあり、このラグ１０ａは、回転
座１２と共にステム１１により軸支されている。回転座
１２には、コラム軸１４が挿入されており、これにより
コラム軸１４は、コラムキャリア１０に対しステム１１
を介して回転座１２に軸支される。
【００３１】コラム軸１４の端部はカルダン軸１３に連
結されている。これによりコラム軸１４は、他の操向部
材と共に操向ボックスに進入することができ、また、自
動車のフレーム及び特徴に合わせた操向システムの変更
が可能となる。
【００３２】さらに、摺動自在の中間部材２０も全体移
動体（entire moving ensemble) を案内している間、積
極的で大事な役割を果たす。全体移動体は、移動の間、
コラムキャリアとの直接的な当接関係を常に保ちつつ継
続的に案内される。
【００３３】図１及び図２に示すように下部移動部材２
２は、長さ方向および垂直方向に変位自在であり、調節
機構により直接作動され、これにより、必要に応じてコ
ラム軸１４の高さと深さの調節を行うことができる。
【００３４】この場合、前述した中間部材２０は、下部
移動部材２２を案内する役目を果たす。図１，２を詳細
に分析すると、中間部材２０は、下部移動部材２２の垂
直方向への変位中に、この動きを止める役目をも果たす
ことが分かる。
【００３５】次に図３により第２の実施例を示す。この
実施例では、コラム軸１４は垂直方向には調節可能であ
るが、長さ方向には調節できない。しかしながら、移動
部材を便宜的に長さ方向へ移動させるための案内機構は
備えており、また、所定のコラプス負荷（collapse loa
d ）をかけた場合も移動の障害となったり、移動方向か
ら逸脱したりすることはない。
【００３６】図３は、更に図１に示すと同様の高さ調節
機構を示している。しかし、この調節機構は、図１、２
に示すものとは異なり、コラムキャリア１０と中間部材
２０とが一体化された構造体を備えている。この構造体
は、調節機構による下部移動部材２２の垂直方向への移
動を直接的に案内するとともに、上限位置での当接によ
り前記移動を停止させる構成になっている。コラムキャ
リア１０のＵ字形の延長部には、その一部にて内曲げし
てなり、下部移動部材２２に部分的に摺接する凹部１０
ｄが形成されている。既に述べた実施例と同様、案内作
用は、移動が円滑に行われる形状としている移動部材が
相互に直接当接する部分において行われる。
【００３７】さらに、図３に示す断面を維持しつつ所望
のストロークに沿って行われるコラプス移動の間、前述
した部材（コラムキャリア１０と一体化された中間部材
２０及び下部移動部材２２）間の接触が、最適な方法で
長さ方向の位置変化を許容する。
【００３８】この発明について図面に基づき以上種々述
べてきたが、これらは添付の特許請求の範囲に要約され
ている本発明の要旨を変えない限り種々の態様が可能な
ことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の自動車用操向コラムの調節装置の主
要部である操向コラムの一例を示す一側端部の部分断面
図である。
【図２】図１に示す操向コラムの側面図である。
【図３】この発明の自動車用操向コラムの調節装置の第
２の実施例を示す一側端部の部分断面図である。
【符号の説明】
１０ コラムキャリア １０ａ ラグ １０ｂ 透孔 １０ｃ 突出部 １０ｄ 凹部 １１、１７ ステム １２ 回転座 １３ カルダン軸 １４ コラム軸 １５ ナット １６ プラグ １８ カウリング １９ 長孔 ２０ 中間部材 ２１ コラム外部管 ２２ 下部移動部材 ２３ コア一体部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 車両側の凹部材にコラム軸（１４）側の
    凸部材を係合し、これら両部材の側面の案内作用によ
    り、操向システムの作用長さの調節、及び衝突時のコラ
    プス作用を許容する構成としてあり、自動車用の操向コ
    ラムに用いられるテレスコピック軸及びコラプス機構の
    一方又は両方を長手方向に案内する調節装置において、 略Ｕ字型の断面形状を有し、その一部を外方に曲げて形
    成された突出部（１０ｃ）を介して車両側に固定された
    コラムキャリア（１０）と、 コラムキャリア（１０）端部のラグ（１０ａ）とコラム
    軸（１４）端部の回転座（１２）とを貫通する透孔（１
    ０b ）に挿通され、コラムキャリア（１０）とコラム軸
    （１４）とを長手方向に相対移動可能に連結するステム
    （１１）と、 コラムキャリア（１０）と常時接触する基部の両側を内
    曲げして形成された延長部を有するＵ字形の断面形状を
    有し、コラム軸（１４）を囲繞するコラム外部管（２
    １）を保持する断面Ｕ字形の中間部材（２０）と、 中間部材（２０）の延長部間に配され、内曲げされた延
    長部を介してコラム外部管（２１）に接合されたＵ字形
    断面を有する下部移動部材（２２）と、 中間部材（２０）の延長部及び下部移動部材（２２）の
    延長部の夫々を貫通して形成された長孔（１９）に挿通
    されて両部材を固定するステム（１７）とを備えること
    を特徴とする自動車用操向コラムの調節装置。
  2. 【請求項２】 中間部材（２０）及び下部移動部材（２
    ２）の延長部に挿通されたステム（１７）は、一端にカ
    ウリング（１８）を、他端にプラグ（１６）により覆わ
    れたナット（１５）に螺合するねじ面を夫々備え、長孔
    （１９）の適宜位置をクランプし得るようなしてある請
    求項１記載の自動車用操向コラムの調節装置。
  3. 【請求項３】 Ｕ字形の延長部の一部を内曲げして下部
    移動部材（２２）に部分的に摺接する凹部（１０ｄ）を
    形成してなるコラムキャリア（１０）と、中間部材（２
    ０）及び下部移動部材（２２）の延長部に挿通されたス
    テム（１７）と、調節及び固定の手段とを備える請求項
    １又は請求項２記載の自動車用操向コラムの調節装置。
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ES9900396 1999-02-26

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DE (1) DE10008525A1 (ja)
ES (2) ES2157762B1 (ja)
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