JP2000246294A - 汚泥乾燥機 - Google Patents

汚泥乾燥機

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JP2000246294A
JP2000246294A JP11057460A JP5746099A JP2000246294A JP 2000246294 A JP2000246294 A JP 2000246294A JP 11057460 A JP11057460 A JP 11057460A JP 5746099 A JP5746099 A JP 5746099A JP 2000246294 A JP2000246294 A JP 2000246294A
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sludge
heat transfer
transfer drum
rotating shaft
blade
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JP11057460A
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English (en)
Inventor
Katsunori Ide
手 勝 記 井
Masaru Yamamoto
本 優 山
Kyozo Kawachi
内 恭 三 河
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで大容量の汚泥を安定した含水率
で乾燥処理が可能で、しかも、機械的な長期信頼性の確
保と運転経費の低減を行うことができる汚泥乾燥機を提
供する。 【解決手段】 筐体6内に回転軸2が配置され、この回
転軸2の周囲に同軸で多段に複数の円錐状の伝熱胴1が
配置されている。回転軸2には、各伝熱胴1の内面に薄
膜に汚泥を付着させるブレード4が取り付けられてい
る。円錐状の伝熱胴1は下向きの円錐状となっており、
伝熱胴1の上部開口1aに汚泥を投入すると、下方に向
かって汚泥が移動し、下部開口1bより乾燥汚泥が連続
的に排出される。多段の伝熱胴1と多段のブレード4は
縦型の一体の筐体6で囲まれ、筐体6に形成された下部
開口部10より乾燥汚泥が排出され、筐体の上部の排気
口11より汚泥からの蒸発蒸気が排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥、ヘドロ
産業廃棄物汚泥等の有機、無機汚泥を乾燥し、取り扱い
容易な乾燥汚泥を回収する汚泥乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】図17および図18によって、従来の遠
心薄膜汚泥乾燥機の構成を説明する。図17(A)は遠
心薄膜汚泥乾燥機の全体断面図、図17(B)は図17
(A)のb部の部分拡大図、図17(C)は図17
(A)のc部の部分拡大図、図17(D)は図17
(A)のd部の部分拡大図である。図18は図17
(a)のE−E線に沿う断面図である。
【0003】これら図17および図18に示すように、
従来の遠心薄膜汚泥乾燥機では、薄肉の伝熱胴101の
内部に、この伝熱胴101と同軸の回転軸102が設け
られ、回転軸102は駆動用モータ103、Vベルト1
03aによって回転駆動されるようになっている。ま
た、回転軸102の上部には分配リング105が設けら
れ、被処理物投入口としての汚泥投入入り口104から
供給された汚泥は、分配リング105を通って伝熱胴1
01の内面に均一に投入される。さらに、伝熱胴101
内に分散された汚泥を薄膜状にするためのブレード10
6が軸方向および円周方向に複数段・複数枚とりつけら
れている。
【0004】ブレード106は伝熱胴101との間の汚
泥を介してわずかの隙間を保ちながら動くため、大きな
固形分のかみこみが発生することがある。このかみこみ
等による異常を防ぐため、ブレード106には、その根
元にヒンジ107が取り付けられ、可動により逃げられ
るようになっている。
【0005】また、回転軸102は伝熱胴の上下端部の
軸受108,109で支持され、下部軸受109はスポ
ーク110で支えられ、スポーク110の下部には排出
口111が形成されている。さらに、伝熱胴101の上
部には、汚泥から発生する蒸発蒸気を排気するための排
気口112が設けられている。さらに、伝熱胴101の
外側には、汚泥の脱水・乾燥を行うための熱源となる蒸
気を通す蒸気ジャケット113が設けられ、この蒸気ジ
ャケット113には加圧蒸気入り口114から蒸気が流
入するとともに、蒸気ジャケット113内の蒸気は加圧
蒸気出口115から流出するようになっている。
【0006】汚泥投入口104から伝熱胴101内に供
給された汚泥116は、回転軸102とともに回転する
分配リング105によって伝熱胴101内面に沿うよう
に分散される。さらに、汚泥116は回転軸102とと
もに回転するブレード106によって掻き取られ、伝熱
胴101内面に薄膜状に引き延ばされる。そして、薄膜
状になった汚泥116は重力と次々に供給される新しい
汚泥の圧力によって、少しずつ下方に進む。その際、伝
熱胴101外側の蒸気ジャケット113に供給されてい
る加熱蒸気によって、汚泥116は伝熱胴101により
加熱される。その後、汚泥116はその水分が徐々に蒸
発・脱水され、乾燥汚泥となり、伝熱胴101の下端に
設けられた排出口111より排出される。一方、汚泥か
ら蒸発した蒸気は排気口112から抽気し排気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】遠心薄膜汚泥乾燥機に
供給される汚泥は、上述のように遠心薄膜汚泥乾燥機の
内部で加熱乾燥し、水分が蒸発していくに従い、伝熱胴
101内部を下方に移動しながら、汚泥の含水率が次第
に減少し徐々に乾燥する。
【0008】上記説明した遠心薄膜汚泥乾燥機では、汚
泥を薄膜で乾燥させるため、他の乾燥方式の乾燥機に比
べて乾燥性能が格段に良くなる。一方、乾燥特性は、汚
泥を乾燥機内部にどれだけ長く滞留させるかによって左
右される。すなわち、滞留時間を長くすることによって
含水率を下げることができる。滞留時間を長くする方法
としては、回転軸の回転速度を速くし、遠心力によって
汚泥を伝熱胴に押し付ける力を増加し、重力との比を大
きくして汚泥が落下する速度を遅くすることが考えられ
る。しかし、回転速度を速くすることは、ブレードの摩
耗、伝熱胴の摩耗、重力の増加等の面で悪影響となる恐
れがある。
【0009】また、従来構造をそのまま拡大して大型・
大容量化した構造では、単位体積当たりの処理量が低下
し、ひいては、乾燥機の設置スペースの増大となる恐れ
がある。
【0010】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、大容量の汚泥を安定した含水率で乾燥処
理が可能で、かつ、機械的な長期信頼性の向上と運転経
費の低減を行うことができるコンパクトな汚泥乾燥機を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転軸と、回
転軸の周囲に配置され、投入される汚泥を加熱して乾燥
させるとともに下方へ向って先細状となる円錐状伝熱胴
と、回転軸に固着され、伝熱胴内に投入された汚泥を伝
熱胴内面に引延ばすブレードと、を備えたことを特徴と
する汚泥乾燥機、および回転軸と、回転軸に固着され、
投入される汚泥を加熱して乾燥させるとともに下方へ向
って先細状となる円錐状伝熱胴と、回転軸の周囲に固定
配置され、伝熱胴内に投入された汚泥を伝熱胴内面に引
延ばす掻取り板と、を備えたことを特徴とする汚泥乾燥
機である。
【0012】本発明によれば、円錐状伝熱胴内に投入さ
れた汚泥は、ブレードまたは掻取り板により伝熱胴内面
に引き延ばされる。この間伝熱胴内の汚泥は伝熱胴によ
って加熱され、乾燥して下方へ落下される。伝熱胴は下
方へ向って先細状となる円錐状となっているので、伝熱
胴内における滞留時間を長く延ばすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。
【0014】図1乃至図6は本発明による汚泥乾燥機の
第1の実施の形態を示す図である。
【0015】図1および図2において、汚泥乾燥機24
は筐体6と、筐体6内に回転自在に配置された回転軸2
と、回転軸2の周囲に多段に配置され、投入される汚泥
を加熱して乾燥させる複数の伝熱胴1とを備えている。
【0016】各伝熱胴1は、上方および下方が開口する
とともに、下方に向って先細状となる円錐形状をなして
いる。また各伝熱胴1内には汚泥を伝熱胴1内に引き延
ばすブレード4が設けられ、このブレード4はスポーク
3を介して回転軸2に固着されている。
【0017】各ブレード4は伝熱胴1とほぼ均一の隙間
を保つように調整され、回転軸2に固定されている。ま
た各伝熱胴1は外周部から複数本のスポーク5により筐
体6に固定・支持されている。回転軸2は転がり軸受け
7,8により筐体6に支持され、このうち転がり軸受け
8は筐体6に対してスポーク9により結合され、また筐
体6には部分的に開口部10が形成されている。一方、
筐体6の上部には排気口11が設けられている。
【0018】また各伝熱胴1内部には、蒸気ジャケット
12が設けられ、この蒸気ジャケット12には加圧蒸気
流入管13および加圧蒸気流出管14が強固に接続され
ている。また各伝熱胴1の下面には保温材(図示せず)
が貼着され、さらに筐体6を貫通し、伝熱胴1の上方に
向って汚泥供給管15が設けられている。なお回転軸2
はVベルト16を介して駆動用モータ17で回転駆動さ
れる。
【0019】上述のように、各伝熱胴1に対してブレー
ド4、加圧蒸気管13,14、および汚泥供給管15が
設けられ、これらの組合わせが一段分となって回転軸2
に沿って縦方向に多段に配置されている。なお処理量に
合わせて段数を選定できるようになっている。
【0020】図2は、図1で説明した汚泥乾燥機24を
用いた乾燥処理システムの一例である。図2において、
含水率99%程度の原汚泥21と凝集剤22が遠心濃縮
機23に送られ、遠心濃縮機23で含水率85%程度の
濃縮汚泥が得られる。この濃縮汚泥は本発明による汚泥
乾燥機24に送られて乾燥処理される。
【0021】一方、ボイラ25で蒸気が発生し、発生し
た蒸気は減圧弁26を介して汚泥乾燥機24の各伝熱胴
1に導入され、使用済みの加圧蒸気はスチームトラップ
26を介して再びボイラ25に戻される。一方、汚泥乾
燥機24内において、汚泥から生じる蒸発蒸気は排気口
11から抽気ポンプ27およびガス処理装置28を介し
て大気放出されるようになっている。
【0022】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について、図3により説明する。ここで図3は、
本発明の汚泥乾燥機24における汚泥の移動と汚泥から
蒸発する蒸気の流れを示すものであり、図1と略同一の
図である。図3において回転軸2に固定されたブレード
4は、伝熱胴1とある隙間をもって回転する。一方、各
伝熱胴1に加圧蒸気が熱媒体として供給され、この加熱
蒸気等により伝熱胴1の表面に付着した濃縮汚泥18が
間接的に加熱・乾燥される。
【0023】すなわち、濃縮汚泥18が汚泥供給管15
より各伝熱胴1の上方の開口1aへ投入され、回転する
ブレード4によって伝熱胴1の表面に濃縮汚泥18が薄
膜に撹拌・張り付けられ、濃縮汚泥18からの水分が蒸
発する。
【0024】この間濃縮汚泥18には、図4に示すよう
に、ブレード4の回転によって遠心力が発生し、撹拌・
張り付けられるのと同時に外周方向に力が発生する。こ
れに対して、内周方向には、重力による力と新たな濃縮
汚泥とを投入することによる押し出し力が作用する。こ
のためブレード4の回転速度を調整して遠心力を加減
し、濃縮汚泥18がゆっくりと下方に移動するように運
転する。濃縮汚泥18は下方にある滞留時間をもって移
動する間に徐々に乾燥して乾燥汚泥20となり、各伝熱
胴1の下方の開口1bを通り、回転軸2に沿って集合し
ながら最終的に筐体6の下部の開口部10から連続に排
出・回収される。
【0025】一方、抽気ポンプ27により乾燥機内部を
抽気すると、汚泥からの蒸発蒸気は、筐体6の下部の開
口部10から大気を吸い込み、汚泥からの蒸発蒸気と混
合しながら蒸発蒸気の流れ(矢印30)に沿って排出口
11から外部に導かれ、抽気ポンプ27、ガス処理装置
28を介して大気中に排出される。
【0026】本発明の汚泥乾燥機24における乾燥性能
と各伝熱胴1の構造との関係を、図5をもとに説明す
る。図5の横軸は、図4に示す伝熱胴1の開き角度θで
あり、縦軸は回転軸2(およびブレード4)の回転速度
Nである。濃縮汚泥18の粘度によって回転速度Nと開
き角度θが異なり、粘度が低い程回転速度を高くし、開
き角度を大きくする。さらに、図6に示すように、伝熱
胴1の開き角度θが一定の場合、回転速度を速くすると
滞留時間が増加し、乾燥性能が向上する。しかし、回転
速度をより速くすると、滞留時間が極端に長くなり汚泥
の排出が困難となって、乾燥性能が急激に低下する。本
発明では、乾燥性能が最も高く、安定して排出・乾燥処
理する回転速度に調整している。
【0027】本実施の形態によれば、各伝熱胴1を円錐
形状にしたことにより、従来構造の円筒形状の伝熱胴と
比較して汚泥の落下が遅くなり、これにより同じ乾燥特
性を得るための回転軸2の回転速度を遅くすることがで
きる。回転軸2の回転速度を遅くできれば、伝熱胴1お
よびブレード4の摩耗が低減し、機械的な長期信頼性を
確保できる。さらに、回転速度が遅い分、無駄な撹拌損
失を発生することがなく、動力に係わる運転経費を削減
できる。
【0028】また、伝熱胴1を多段に組み合わせ、一体
の筐体6で囲む構造としたことにより、容易に大容量化
ができ、しかも、従来の円筒構造の伝熱胴採用の遠心薄
膜乾燥機より単位体積当たりの汚泥処理量を大幅に増加
できる。
【0029】第2の実施の形態 次に図7により本発明の第2の実施の形態について説明
する。第2の実施の形態は、ブレードの構成が異なるの
みであり、他は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と
略同一である。
【0030】図7において、汚泥を掻き取るブレード3
1に切り欠き31aが設けられ、このブレード31はス
ポーク3を介して回転軸2に強固に取り付けられてい
る。
【0031】図7において、切り欠き31aを有するブ
レード31を採用したことにより、より撹拌性が向上
し、しかも汚泥の閉塞が防止できる。
【0032】第3の実施の形態 次に図8により本発明の第3の実施の形態について説明
する。第3の実施の形態は、ブレードの構成が異なるの
みであり、他は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と
略同一である。
【0033】図8において、汚泥を掻き取るブレード3
2が回転円周方向に撓むことができるスプリング製とな
っており、このブレード32はスポーク3を介して回転
軸2に強固に取り付けられている。このスプリングブレ
ード32は、具体的にステンレス製のバネ板からなり、
板厚が1mmとなっている。ブレード32の板厚は、寸
法、組立の容易さ、強度によって異なるが、経験的にお
およそ1〜4mm程度となっている。
【0034】図8において、スプリング製ブレード32
を採用したことにより、大きな固形物34が混入した場
合、スプリング製のブレード32の曲がりにより大きな
固形物34を逃がすことができる。
【0035】第4の実施の形態 次に図9により本発明の第4の実施の形態について説明
する。第4の実施の形態は、第1、第2および第3の実
施の形態において、ブレード4と伝熱胴1との間の隙間
を定めたものである。
【0036】すなわち、汚泥乾燥機24において、ブレ
ード4と伝熱胴2の隙間を変更して乾燥性能を試験した
ところ、図9に示す結果を得た。この結果に基づいて、
本発明においてブレード4と伝熱胴2との間の隙間δを
乾燥性能が最も優れている範囲、すなわち、δ=1〜2
mmになるように調整している。この隙間δは、初期的
にはブレード4とスポーク3との結合時に調整するが、
その後、運転中には図10に示すように、回転軸2の上
下によってブレード2と伝熱胴1との間の隙間(δ1,
δ2)を変更する構造になっている。
【0037】本実施の形態によれば、最もコンパクトで
大容量の汚泥乾燥機24を得ることができる。また、回
転軸2の上下により簡単にしかも運転中においても隙間
δの調整が可能になり、汚泥の性質が変化した場合で
も、一定の含水率で乾燥汚泥を得ることが可能となる。
【0038】第5の実施の形態 次に図11および図12により本発明の第5の実施の形
態について説明する。図11に示すように、汚泥乾燥機
24は筐体44と、筐体44内に回転自在に配置された
回転軸41と、回転軸41に多段に取り付けられた複数
の伝熱胴43とを備えている。各伝熱胴43は下方に向
って先細状となる円錐状をなしており、スポーク42を
介して回転軸41に強固に結合されている。
【0039】回転軸41は筐体44に転がり軸受け4
5.46を介して支持され、回転軸41の上端部および
下端部には加圧蒸気を静止側から回転側あるいは回転側
から静止側に通すシールカップリング47,48が取り
付けられている。
【0040】回転軸41の中心には中心孔49,53が
設けられ、スポーク42にも中心孔50が設けられてい
る。伝熱胴43の内部には蒸気ジャケット51が設けら
れ、この蒸気ジャケット51には凝縮水回収管52が接
続されている。
【0041】また、回転軸41の中心孔49は伝熱胴4
3の蒸気ジャケット51にスポーク42の中心孔50を
介して連通し、凝縮水回収管52は回転軸41の中心孔
53に連通している。また各伝熱胴43に対して、静止
側には汚泥供給ノズル54および乾燥汚泥掻取り板55
が設けられている。さらに筐体44の上部側には排気口
56が形成され、下部側には開口部57が形成され、筐
体44の下方に設けられた軸受け46は複数のスポーク
58により筐体44に保持されている。
【0042】回転軸41はVベルト59を介して駆動用
モータ60で回転駆動され、各伝熱胴43は回転軸41
に多段に取付けられ、回転軸41、伝熱胴43および掻
取り板55は全体として筐体44で囲まれている。ま
た、各伝熱胴43の裏側には保温材61が張着されてい
る。なお、汚泥乾燥機24にはボイラ62、スチームト
ラップ63およびポンプ64が順次接続されている。
【0043】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について図11および図12により説明する。こ
こで図12は本実施の形態の作用を示すもので、図11
と略同一の図である。
【0044】図11において、汚泥を乾燥させるための
加熱蒸気は、ボイラ62で生成され、回転軸41の上部
よりシールカップリング47を介して送り込まれ、回転
軸41の中心孔49、回転軸41と伝熱胴43を結合す
るスポーク42の中心孔50を通して、伝熱胴43内部
の蒸気ジャケット51を送られる。
【0045】一方、伝熱胴43には濃縮汚泥が供給さ
れ、伝熱胴43により加熱乾燥される。この間伝熱胴4
3の蒸気ジャケット51内で熱を奪われた熱媒体は、凝
縮水となり、凝縮水回収管52を通って回転軸41の中
心孔53を通り、回転軸41の下端部からシールカップ
リング48を介して回収される。
【0046】次に図12により汚泥の乾燥作用につい
て、さらに詳述する。ここで図12は、本発明の汚泥乾
燥機24の機内における汚泥の移動と汚泥から蒸発する
蒸気の流れを示している。回転軸41に固定された伝熱
胴43は、0.5RPM程度の低速で回転する。伝熱胴
43表面は蒸気ジャケット51内の加圧蒸気のため17
0度程度に暖められている。この伝熱胴43の表面に汚
泥供給ノズル54から上方開口43を経て供給された汚
泥は、伝熱胴43表面に付着し、伝熱胴43の回転に伴
って円周方向に移動しながら徐々に乾燥する。そして、
ほぼ一周に近い位置まで移動した位置で乾燥汚泥掻取り
板55で掻き取られ、伝熱胴43の傾斜方向(内周側
へ)に従って転がり落ち、下方開口43bからさらに落
下し、筐体44の下部の開口部57より乾燥汚泥66と
して回収される。
【0047】一方、抽気ポンプ67により乾燥機24内
部が抽気されると、筐体44下部の開口部57より大気
が吸い込まれ、この大気は汚泥からの蒸発蒸気と混合し
ながら蒸発蒸気の流れ69(矢印)に沿って乾燥機外部
に排気され、抽気ポンプ67、ガス処理装置68を経て
大気に排出される。
【0048】本発明の汚泥乾燥機24は伝熱胴43をゆ
っくり回転させるため、粘性が高く、かつ付着しやすい
汚泥に対してより適用できる。
【0049】このように本実施の形態によれば、伝熱胴
43を円錐形状にし、伝熱胴43表面に汚泥を張り付か
せ、ゆっくり回転移動しながら乾燥させることにより、
従来構造の円筒形状の伝熱胴と比較して大幅に回転軸の
回転速度を遅くできる。回転軸41の回転速度を遅くで
きれば、伝熱胴43および掻取り板55の摩耗が低減
し、機械的な長期信頼性を確保できる。さらに、回転速
度が遅い分、無駄な撹拌損失を発生することがなく、動
力に係わる運転経費を削減できる。
【0050】また、伝熱胴42を多段に組み合わせ、一
体の筐体44で囲む構造としたことにより、容易に大容
量化ができ、しかも、従来の円筒構造の伝熱胴採用の遠
心薄膜乾燥機より単位体積当たりの汚泥処理量を大幅に
増加できる。
【0051】第6の実施の形態 次に図13により本発明の第6の実施の形態において説
明する。第6の実施の形態は、伝熱胴43の構成が異な
るのみであり、他は図11および図12に示す第5の実
施の形態と略同一である。
【0052】図13は、伝熱胴43の蒸気ジャケット5
1の内部の加圧蒸気の流れを示した図である。図13に
おいて回転軸41の中心孔49から導かれた加圧蒸気は
加圧蒸気導入パイプ71により、蒸気ジャケット51の
最外周位置近くまで送られて噴出する。加圧蒸気は、そ
の後、汚泥から間接的に熱を奪われ、凝縮水となり、液
滴となって蒸気ジャケット51内の内周部に移動する。
次にこの液滴は蒸気ジャケット51の最内周位置近くの
凝縮水回収パイプ72から蒸気ジャケット51外に排出
される。
【0053】また、蒸気ジャケット51内は複数の仕切
り板73で区分され、加圧蒸導入にパイプ71からの蒸
気は、仕切り板73間の中央の位置から噴出する。
【0054】図13において、蒸気ジャケット51内で
加圧蒸気と凝縮水を完全に分離でき、加圧蒸気と伝熱胴
43との間の凝縮熱伝達を安定して行うことができる。
このため伝熱胴43に熱を効率よく与え続けることがで
き、安定した汚泥の乾燥処理が可能となる。
【0055】第7の実施の形態 次に図14により本発明の第7の本実施の形態について
説明する。第7の実施の形態は、伝熱胴43の表面に汚
泥を薄膜とする薄膜形成板75を設けたものであり、他
は図11および図12に示す第5の実施の形態と略同一
である。
【0056】図14において、伝熱胴43は加圧蒸気に
より、約170度に暖められ、ゆっくり回転する。伝熱
胴43の表面に汚泥供給ノズル54から濃縮汚泥が供給
され、その直後に薄膜形成板75によって汚泥が伝熱胴
43表面に薄膜に張り付けられる。そして、ゆっくり汚
泥が回転移動しながら、汚泥から蒸気が蒸発し乾燥す
る。乾燥した汚泥はおおよそ一周回転する間に乾燥し、
乾燥汚泥掻取り板55で掻き取られ、伝熱胴43の内周
部に回収される。次に乾燥汚泥は、落下して最終的には
筐体下部に設けた開口部10より排出される。
【0057】このように、薄膜形成板75を取り付けた
ことにより、汚泥が薄膜状になり、汚泥からの蒸発性が
向上し、安定して汚泥の乾燥処理が可能となる。
【0058】第8の実施の形態 次に図15および図16により本発明の第8の実施の形
態について説明する。第8の実施の形態は、伝熱胴43
の表面に薄膜形成板75と、撹拌羽根78,79とを設
けたものであり、他は図11および図12に示す第5の
実施の形態と略同一である。
【0059】図15および図16において、伝熱胴43
は加圧蒸気により、約170度に暖められ、ゆっくり回
転する。この伝熱胴43表面に汚泥供給ノズル54から
濃縮汚泥が供給され、その直後に薄膜形成板75によっ
て汚泥が伝熱胴表面に薄膜に張り付けられる。次にある
程度乾燥した汚泥に対して、撹拌羽根78,79が回転
しながら汚泥を撹拌し、汚泥からの水分蒸発を促進す
る。
【0060】ここで撹拌羽根78はシャフト78aとシ
ャフト78aに固着された突起78bとからなり、撹拌
羽根79はシャフト79aと、シャフト79aに固着さ
れたディスク79bとからなっている。
【0061】汚泥はその後、ゆっくり回転移動し、汚泥
から蒸気が蒸発し乾燥する。乾燥した汚泥はおおよそ一
周回転する間に乾燥し、乾燥汚泥掻取り板55により掻
き取られる。乾燥汚泥は、その後、伝熱胴43の内周部
の開口43bに回収され、落下して最終的には筐体44
下部に設けた開口部58より排出される。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる汚
泥乾燥機によれば、よりコンパクトな構造で大容量の汚
泥を安定した含水率で乾燥処理することができ、機械的
に長期信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による汚泥乾燥機の第1の実施の形態を
示す構造断面図。
【図2】本発明による汚泥乾燥機を用いた乾燥処理シス
テム図。
【図3】本発明による汚泥乾燥機の作用を説明する図。
【図4】伝熱胴とブレードを示す詳細図。
【図5】伝熱胴の高度と回転軸の回転速度を示す図。
【図6】回転軸の回転速度と撹拌損失、滞留時間および
乾燥性能を示す図。
【図7】本発明による汚泥乾燥機の第2の実施の形態を
示す構造断面図。
【図8】本発明による汚泥乾燥機の第3の実施の形態を
示す構造断面図。
【図9】本発明による汚泥乾燥機の第4の実施の形態を
示す説明図。
【図10】本発明による汚泥乾燥機の第4の実施の形態
を示す説明図。
【図11】本発明による汚泥乾燥機の第5の実施の形態
を示す構造断面図。
【図12】本発明による汚泥乾燥機の作用を説明する
図。
【図13】本発明による汚泥乾燥機の第6の実施の形態
を示す図。
【図14】本発明による汚泥乾燥機の第7の実施の形態
を示す図。
【図15】本発明による汚泥乾燥機の第8の実施の形態
を示す図。
【図16】本発明による汚泥乾燥機の第8の実施の形態
を示す図。
【図17】従来の遠心薄膜汚泥乾燥機の構成を示す構造
断面図。
【図18】図17のE−E線に沿う断面図。
【符号の説明】
1 伝熱胴 2 回転軸 4 ブレード 6 筐体 10 開口部 11 排気口 12 蒸気ジャケット 13 加圧蒸気流入管 14 加圧蒸気流出管 15 汚泥供給管 20 乾燥汚泥 30 蒸発蒸気の流れ 31 ブレード 32 ブレード 41 回転軸 43 伝熱胴 44 筐体 47,48 シールカップリング 49 中心孔 50 中心孔 51 蒸気ジャケット 52 凝縮水回収管 54 汚泥供給ノズル 55 乾燥汚泥掻き取り板 71 加圧蒸気導入パイプ 72 凝縮水回収パイプ 73 仕切り板 78,79 撹拌羽根
フロントページの続き (72)発明者 河 内 恭 三 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 3L113 AA03 AA04 AB05 AB08 AC05 AC15 AC45 AC46 AC48 AC49 AC54 AC57 AC58 AC62 AC63 AC65 AC67 AC76 AC90 BA37 CA15 DA05 DA06 DA10 DA14 DA18 4D059 AA03 AA09 BD11 BD24 BD26 BE38 BE54 CA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と、 回転軸の周囲に配置され、投入される汚泥を加熱して乾
    燥させるとともに下方へ向って先細状となる円錐状伝熱
    胴と、 回転軸に固着され、伝熱胴内に投入された汚泥を伝熱胴
    内面に引延ばすブレードと、を備えたことを特徴とする
    汚泥乾燥機。
  2. 【請求項2】回転軸の周囲に伝熱胴が多段に配置され、
    各伝熱胴に対してブレードが設けられ、 各伝熱胴は上方および下方が開口していることを特徴と
    する請求項1記載の汚泥乾燥機。
  3. 【請求項3】回転軸、伝熱胴およびブレードは、筐体内
    に収納されていることを特徴とする請求項1または2の
    いずれか記載の汚泥乾燥機。
  4. 【請求項4】回転軸と、回転軸に固着され、投入される
    汚泥を加熱して乾燥させるとともに下方へ向って先細状
    となる円錐状伝熱胴と、 回転軸の周囲に固定配置され、伝熱胴内に投入された汚
    泥を伝熱胴内面に引延ばす掻取り板と、を備えたことを
    特徴とする汚泥乾燥機。
  5. 【請求項5】回転軸の周囲に伝熱胴が多段に配置され、
    各伝熱胴に対して掻取り板が設けられ、 各伝熱胴に上方および下方が開口していることを特徴と
    する請求項4記載の汚泥乾燥機。
  6. 【請求項6】回転軸、伝熱胴および掻取り板は、筐体内
    に収納されていることを特徴とする請求項4または5の
    いずれかに記載の汚泥乾燥機。
  7. 【請求項7】回転軸の内部と伝熱胴の内部は互いに連通
    し、回転軸の内部を通った蒸気が伝熱胴内部へ送られる
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか記載の汚泥
    乾燥機。
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