JP2000243998A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JP2000243998A JP11046754A JP4675499A JP2000243998A JP 2000243998 A JP2000243998 A JP 2000243998A JP 11046754 A JP11046754 A JP 11046754A JP 4675499 A JP4675499 A JP 4675499A JP 2000243998 A JP2000243998 A JP 2000243998A
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宏 清水
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晋行 辻野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外枠の嵌合部分からのシール材のはみ出しが
少ない構造、外枠の組立作業が容易で耐水性が良好な構
造を提供することを目的とする。 【構成】 太陽電池素子11を含む板状の太陽電池パネ
ル10と、この太陽電池パネル10の外周に、シール材
30を介して嵌め込まれた外枠20とを備え、外枠20
の内側にシール材30を溜める部分(凹部24、25,
26)を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池モジュールの構造が、例
えば、実開昭61−151353号に開示されている。
この構造は、太陽電池素子を含む矩形板状の太陽電池パ
ネルと、この太陽電池パネルの外周にシール材を介して
嵌め込まれた外枠とを備えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の太陽電池モ
ジュールの要部断面図を図3に示し、従来の問題点を説
明する。図5において、50は太陽電池素子51を含む
板状の太陽電池パネル、60はこの太陽電池パネル50
の外周にシール材52を介して嵌め込まれた金属製外枠
である。太陽電池パネル50は、受光面側の透光性絶縁
基板52と、裏面側の金属箔を絶縁性フィルムで挟着し
た耐候性フィルム53とを用いて、太陽電池素子51を
その間に挟み、内部の隙間に透明樹脂54を充てんした
構造である。
【0004】この構造においては、シール材52に流動
性のシリコーン樹脂又はウレタン樹脂を使用した場合、
図5に示すように、太陽電池パネル50を外枠60に嵌
め込んで組み立てを完了したとき、余りのシール材が嵌
合部分よりはみ出し、この余りのシール材を取り除く作
業が必要となる。
【0005】また、シール材52に非流動性のブチルゴ
ムやアクリルフォームを基材とした両面粘着テープ等の
樹脂を用いると、上記のような余りのシール材を取り除
く作業は不要となるものの、樹脂に流動性がないために
余りの樹脂が嵌合部の外に逃げることができず、外枠の
組立て作業がしにくい。上記の組立て作業を容易にする
ため、樹脂の量を少なくすると、この部分での耐水性が
低下する。
【0006】更には、耐候性フィルム53は金属箔を絶
縁性フィルムで挟着した構造であり、その外周端部にお
いて金属箔は、金属製外枠60と近接又は接触すること
になり、絶縁不良になることが少なくなかった。絶縁性
を維持するために、太陽電池パネル50の外周に絶縁テ
ープを施してから、外枠60を組み立てる必要があっ
た。
【0007】本発明はこのような問題点を解決するため
に成されたものであり、外枠の嵌合部分からのシール材
のはみ出しが少ない構造、外枠の組立作業が容易で耐水
性及び止水性が良好な構造、又は絶縁性が良好な構造の
太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の主要な構成は、
太陽電池素子を含む板状の太陽電池パネルと、この太陽
電池パネルの外周に、シール材を介して嵌め込まれた外
枠とを備え、前記外枠の内側にシール材を溜める部分を
備えることを特徴とする。
【0009】更なる本発明の主要な構成は、太陽電池素
子を含む板状の太陽電池パネルと、この太陽電池パネル
の外周にシール材を介して嵌め込まれた金属製外枠とを
備え、前記太陽電池パネルは、受光面側の透光性絶縁基
板と、裏面側の金属箔を絶縁性フィルムで挟着した耐候
性フィルムとを用いて、太陽電池素子をその間に挟み、
内部の隙間に透明樹脂を充てんした構造であって、前記
透光性絶縁基板の外周の裏面側エッジが対向する前記外
枠の内側に、シール材を溜めるための凹部が設けられて
いることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1実施例を、図
1を用いて詳細に説明する。図において、図1(a)は
太陽電池モジュールの斜視図、図1(b)は、(a)に
おけるA−A’断面図である。図1において、10は太
陽電池素子11を含む矩形板状の太陽電池パネル、20
はこの太陽電池パネル10の外周にシール材30を介し
て嵌め込まれたアルミ又はステンレス等の金属製外枠で
ある。太陽電池モジュールにおける外枠20の断面構造
は、A−A’断面しか図示してないが、各4辺において
外枠20の断面構造は同一である。
【0011】次に太陽電池パネル10の構造について説
明する。太陽電池パネル10は、受光面側のガラス等の
透光性絶縁基板12と、裏面側の金属箔を絶縁性フィル
ムで挟着した耐候性部材としての耐候性フィルム13と
を用いて、結晶系又はアモルファスシリコン系の複数の
太陽電池素子11をその間に挟み、内部の隙間にPVB又
はEVA等の接着性の透明樹脂14を充てんした構造であ
る。耐候性フィルム13の材質ついて、金属箔(約50
〜100μm)にアルミ、亜鉛メッキ鋼板又はステンレ
ス等、絶縁性フィルムにフッ素系樹脂又PET系樹脂等を
利用することができる。
【0012】外枠20において、21は中空構造の本体
部分、22は本体部分21の上部に位置し太陽電池パネ
ル10の外周部をシール材30を介して嵌め込む断面コ
の字状の嵌合部分、23は本体部分21の外側に位置す
る外周溝である。この外周溝23は、太陽電池モジュー
ルを屋外に設置したとき、雨水が流れる溝である。
【0013】本発明の特徴である外枠20の嵌合部分2
2について、以下に説明する。嵌合部分22の内側にお
いて、太陽電池パネル10の受光面側に対向して、シー
ル材30を溜めるための受光面側凹部24を、太陽電池
パネル10の背面側に対向して、シール材30を溜める
ための背面側凹部25を有している。更に、透光性絶縁
基板12の外周の裏面側エッジ15に対向して、シール
材30を溜めるための凹部26を有している。そして、
この透光性絶縁基板12の裏面側エッジ15において
は、絶縁性フィルム13の端部、つまり金属箔の端部が
位置することになる。
【0014】次に、この第1実施例の効果を説明する。
シール材30に流動性のシリコーン樹脂又はウレタン樹
脂を使用した場合、余りのシール材30が、受光面側凹
部24、背面側凹部25、凹部26に溜まることになる
ので、上述の発明が解決しようとする課題に記載したよ
うな嵌合部分よりはみ出した余りのシール材を取り除く
作業が不要となる。
【0015】また、シール材に非流動性のブチルゴムや
アクリルフォームを基材とした両面粘着テープ等の樹脂
を用いると、この樹脂が受光面側凹部24、背面側凹部
25、凹部26に納まることになるので、外枠20の組
立作業が容易であると共に、十分な量の樹脂を利用する
ことができるので耐水性も良好である。上述の発明が解
決しようとする課題に記載したような、樹脂に流動性が
ないために余りの樹脂が嵌合部の外に逃げることができ
ず、外枠の組立作業がしにくい問題点、組立作業を容易
にするために樹脂の量を少なくすることによる耐水性及
び止水性の低下の問題点を解消することができた。
【0016】更には、凹部26に対向して、透光性絶縁
基板12の外周側の裏面側エッジ15、つまり絶縁フィ
ルム13の金属箔の端部が位置することになり、金属箔
と金属製外枠20が接触することがないので、絶縁不良
となることがない。絶縁性のテストは、JIS8918
として、太陽電池モジュールに要求されるものであり、
以下のテスト内容である。第1実施例の太陽電池モジュ
ールは、この絶縁性テストを満足することができた。
【0017】テスト1:太陽電池パネルの正極、負極を
短絡した状態の出力端子と金属製外枠との間に、最大シ
ステム電圧の2倍に1000Vを加えた電圧を1分間印
加する。この後、光照射時の太陽電池特性を測定し、そ
の値が電圧印加前の95%以上であり、絶縁破壊、外観
異常が発生してないこと。
【0018】テスト2:太陽電池パネルの正極、負極を
短絡した状態の出力端子と金属製外枠との間に、100
0Vを印加したときの抵抗が100MΩ以上であるこ
と。
【0019】次に、図2を用いて、本発明の第2実施例
を説明する。上述の第1実施例と同じ構造部分について
は、説明を省略し、異なる構造部分についてのみ説明を
する。第2実施例においては、耐候性部材16として、
第1実施例の耐候性フィルム13に代えて、厚さ約0.
1〜0.5mm程度(また、これ以上の厚さでも利用でき
る)のアルミ、ステンレ又は亜鉛メッキ鋼板等の金属板
の表面及び裏面上を絶縁としたものを利用している。こ
こで、第1実施例の耐候性フィルム13における金属箔
に代えて、第2実施例では金属板とすることにより、耐
候性を向上できると共に、裏面からの衝撃等に対して強
さを増すことができる。
【0020】金属板の表面及び裏面上を絶縁とする構造
としては、フッ素系樹脂又はPET系樹脂等の絶縁性フィ
ルムを被着する構造、絶縁性樹脂材料を焼き付け塗装す
る構造が利用できる。
【0021】第2実施例においては、凹部26に対向し
て、耐候性部材16の金属板の端部が位置することにな
り、金属板と金属製外枠20が接触することがないの
で、絶縁不良となることがない。その他、第2実施例
は、第1実施例と同様の効果を備えている。
【0022】次に、図3を用いて、本発明の第3実施例
を説明する。上述の第1実施例と同じ構造部分について
は、説明を省略し、異なる構造部分についてのみ説明を
する。第3実施例においては、シール材30を溜めるた
めの受光面側凹部24、背面側凹部25、凹部26に加
えて、コの字状の嵌合部分22の先端側に複数の凹部2
7、28を備えている。
【0023】従って、シール材30の量が少ない場合で
あっても、受光面側、背面側において、いずれかの凹部
にシール材30が埋まっていれば、確実に水分の侵入を
防止することができる。その他、第3実施例は、第1実
施例と同様の効果を備えている。
【0024】次に、図4を用いて、本発明の第4実施例
を説明する。上述の第1実施例と同じ構造部分について
は、説明を省略し、異なる構造部分についてのみ説明を
する。第4実施例においては、シール材30を溜めるた
めの受光面側凹部24、背面側凹部25、凹部26に加
えて、コの字状の嵌合部分22の先端側に、複数の凸部
31、32を備えている。そして、凸部31、32は、
凸部が外枠20の外側に向いた状態になっている。
【0025】従って、外枠20の外側に向いた凸部3
1、32により、太陽電池モジュールが組み立てられた
後に、シール材30が外枠20の嵌合部分22より、内
側に抜け出ることが防止できる。更には、シール材30
の量が少ない場合であっても、受光面側、背面側におい
て、複数の凸部31、32間のいずれかの凹部にシール
材30が埋まっていれば、確実に水分の侵入を防止する
ことができる。その他、第4実施例は、第1実施例と同
様の効果を備えている。
【0026】
【発明の効果】本発明は、次の第1の効果を有してい
る。外枠の内側にシール材を溜める部分を備えているの
で、シール材に流動性のシリコーン樹脂又はウレタン樹
脂を使用した場合、余りのシール材が、上記の溜める部
分に溜まることになるので、上述の発明が解決しようと
する課題に記載したような嵌合部分よりはみ出した余り
のシール材を取り除く作業が不要となる。また、シール
材に非流動性のブチルゴムやアクリルフォームを基材と
する両面粘着テープ等の樹脂を用いると、この樹脂が上
記の溜める部分に納まることになるので、外枠の組立作
業が容易であると共に、十分な量の樹脂を利用すること
ができるので耐水性も良好である。上述の発明が解決し
ようとする課題に記載したような、樹脂に流動性がない
ために余りの樹脂が嵌合部の外に逃げることができず、
外枠の組立作業がしにくい問題点、組立作業を容易にす
るために樹脂の量を少なくすることによる耐水性及び止
水性の低下の問題点を解消することができる。
【0027】次に、本発明は、太陽電池パネルの受光面
側又は背面側の少なくとも一方側に対向する外枠の内側
には、シール材を溜めるための複数の凹部が設けられて
いるので、シール材の量が少ない場合であっても、受光
面側、背面側において、いずれかの凹部にシール材が埋
まっていれば、確実に水分の侵入を防止することができ
る。
【0028】また、本発明は、太陽電池パネルにおい
て、裏面側に、金属箔又は金属板の表面及び裏面上を絶
縁とした耐候性部材を有しており、金属製外枠におい
て、耐候性部材の端部が対向する外枠の内側に、シール
材を溜めるための凹部が設けられていることより、上記
の第1の効果に加えて、金属箔又は金属板と金属製外枠
が接触することがなく、太陽電池モジュールに要求され
る絶縁性を得ることができる。
【0029】更には、本発明は、太陽電池パネルにおい
て、受光面側の透光性絶縁基板と、裏面側の金属箔を絶
縁性フィルムで挟着した耐候性フィルムとを用いて、太
陽電池素子をその間に挟み、内部の隙間に透明樹脂を充
てんした構造であって、外枠において、透光性絶縁基板
の外周の裏面側エッジが位置する部分、つまりが耐候性
フィルムの金属箔の端部に対向する外枠の内側に、シー
ル材を溜めるための凹部が設けられている。よって、上
記第1の効果に加えて、金属箔と金属製外枠が接触する
ことがなく、太陽電池モジュールに要求される絶縁性を
得ることができる。
【0030】本発明は、太陽電池パネルの受光面側又は
背面側の少なくとも一方側に対向する外枠の内側には、
凸部を有し、この凸部が外枠の外側に向いていることよ
り、太陽電池モジュールが組み立てられた後に、シール
材が外枠の内側に抜け出ることが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示し、(a)は斜視図、
(b)は(a)におけるA−A’断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す断面図である。
【図5】従来の太陽電池モジュールを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 太陽電池パネル 11 太陽電池素子 13 耐候性フィルム 14 透明樹脂 15 裏面側エッジ 16 耐候性部材 20 外枠 22 嵌合部分 24 受光面側凹部 25 背面側凹部 26、27、28 凹部 30 シール材 31、32 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門目 信夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 安田 孝慶 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5F051 BA18 JA02 JA03 JA04 JA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池素子を含む板状の太陽電池パネ
    ルと、 この太陽電池パネルの外周に、シール材を介して嵌め込
    まれた外枠とを備え、前記外枠の内側に前記シール材を
    溜める部分を備えることを特徴とした太陽電池モジュー
    ル。
  2. 【請求項2】 太陽電池素子を含む板状の太陽電池パネ
    ルと、 この太陽電池パネルの外周に、シール材を介して嵌め込
    まれた外枠とを備え、前記外枠において、前記太陽電池
    パネルの受光面側又は背面側の少なくとも一方側に対向
    する前記外枠の内側には、前記シール材を溜めるための
    複数の凹部が設けられていることを特徴とする太陽電池
    モジュール。
  3. 【請求項3】 太陽電池素子を含む板状の太陽電池パネ
    ルと、この太陽電池パネルの外周にシール材を介して嵌
    め込まれた金属製外枠とを備え、 前記太陽電池パネルは、裏面側に、金属箔又は金属板の
    表面及び裏面上を絶縁とした耐候性部材を有し、 前記外枠において、前記耐候性部材の端部が対向する前
    記外枠の内側に、前記シール材を溜めるための凹部が設
    けられていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 太陽電池素子を含む板状の太陽電池パネ
    ルと、この太陽電池パネルの外周にシール材を介して嵌
    め込まれた金属製外枠とを備え、 前記太陽電池パネルは、受光面側の透光性絶縁基板と、
    裏面側の金属箔を絶縁性フィルムで挟着した耐候性フィ
    ルムとを用いて、太陽電池素子をその間に挟み、内部の
    隙間に透明樹脂を充てんした構造であって、 前記外枠において、前記透光性絶縁基板の外周の裏面側
    エッジが対向する前記外枠の内側に、前記シール材を溜
    めるための凹部が設けられていることを特徴とする太陽
    電池モジュール。
  5. 【請求項5】 太陽電池素子を含む板状の太陽電池パネ
    ルと、 この太陽電池パネルの外周に、シール材を介して嵌め込
    まれた外枠とを備え、前記外枠において、前記太陽電池
    パネルの受光面側又は背面側の少なくとも一方側に対向
    する前記外枠の内側には、凸部を有し、この凸部が外枠
    の外側に向いていることを特徴とする太陽電池モジュー
    ル。
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