JP2002373998A - 太陽電池モジュールとその製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュールとその製造方法

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JP2002373998A
JP2002373998A JP2001181242A JP2001181242A JP2002373998A JP 2002373998 A JP2002373998 A JP 2002373998A JP 2001181242 A JP2001181242 A JP 2001181242A JP 2001181242 A JP2001181242 A JP 2001181242A JP 2002373998 A JP2002373998 A JP 2002373998A
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cell module
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surface protection
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Masahiro Osawa
正弘 大澤
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュール周縁部からの水分侵入を
抑制し、腐食性の酢酸などの生成物を発生させること無
く、長期的に安定して用いることの出来る太陽電池モジ
ュールとその製造方法を提供する。 【解決手段】 表面保護部材202は、ガラス板,アク
リル樹脂,ポリカーボネート樹脂等の透光性矩形平板か
らなり、裏面保護部材203は、表面保護部材の主面の
周囲4辺の所定幅に対向して設けてなる額縁状の平坦部
203aと、太陽電池201を接着性樹脂封止材204
とともに収納するために設けてなる中央凹部203b
と、平坦部と中央凹部とを連結する連結部203cとを
有する薄板矩形盆からなり、表面保護部材と裏面保護部
材との間に接着性樹脂封止材を充填し、かつ裏面保護部
材の額縁状の平坦部と表面保護部材との間を接着性樹脂
封止材により接着して太陽電池を封止してなるものとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、屋外に設置され
た架台や屋根などに設置される太陽電池モジユール、特
に太陽電池モジュールの周縁部の封止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、環境保護の立場から、クリーンな
エネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽
電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害で
あることから注目を集めている。同一基板上に形成され
た複数の太陽電池素子が、直列接続されてなる太陽電池
(光電変換装置)の代表例は、非晶質系薄膜太陽電池で
ある。
【0003】非晶質系薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製
造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、
今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以
外に、建物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務
用,一般住宅用にも需要が広がってきている。一般住宅
用として、太陽電池付き屋根瓦なども開発されている。
【0004】近年では、プラスチックフィルムを用いた
フレキシブルタイプの太陽電池の研究開発がすすめられ
ており、このフレキシブル性を生かし、ロールツーロー
ル方式やステップロール方式の製造方法により大量生産
が可能となっている。
【0005】上記薄膜太陽電池モジュールとして、電気
絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池
を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電
池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けた
ものが知られている。
【0006】図6および図7は、従来の太陽電池モジュ
ールの模式的構造の一例を示し、図6は、太陽電池モジ
ュールの側断面図、図7は、断面コ字形の金属製枠体を
有するフレームに装着した状態の太陽電池モジュールの
側断面図を示す。
【0007】図6において、太陽電池1は、複数個の太
陽電池素子が直列または並列接続されており、その受光
面側にガラス板などの表面保護部材2、裏面側にアルミ
箔の両面に一弗化エチレン(商品名:テドラー,デュポ
ン社製)を接着した防湿保護シートなどの裏面保護部材
3が設けられ、接着封止性に優れかつ安価なEVA(エ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂)などの接着性樹脂封止
材4により熱融着封止されている。
【0008】また太陽電池1は、そのプラス(+)極とマ
イナス(−)極に、内部リード線5、6が電気的に接続さ
れ、この内部リード線5、6は、裏面保護部材3に接着
固定された端子ボックス7に、裏面保護部材3を貫通し
て導かれ、端子ボックス7の内部で外部リード線として
のケーブル8の芯線9、10と電気的に接続され、これ
ら全体として太陽電池モジュール11を形成している。
【0009】なお、前記表面保護部材2としては、ガラ
ス板などの無機系材料の外に、透光性のアクリル樹脂板
やポリカーボネイト樹脂板などの有機系材料を用いるこ
ともある。また、裏面保護部材3としては、上記金属箔
入り樹脂以外に、フッ素系フィルムなどの有機系フィル
ム単体、有機系フィルムと金属箔を貼り合せた複合材
料、もしくは金属板やガラス板などの金属・無機系材料
を用いることもある。
【0010】図7は、フレームに装着した太陽電池モジ
ュールの一例を示し、図7において、太陽電池モジュー
ル11は、その周囲にフレーム12が配置され、太陽電
池モジュール11の周縁部が、金属製フレーム12の断
面コ字形の枠体を有する保持部12aの内部に挿入さ
れ、隙間を埋めるように注入された接着性シール材13
で固定保持されている。ここで、接着性シール材13
は、加熱流動性のあるブチルゴムや液状で硬化後に固体
となるシリコーンゴムなどの接着性のある弾性シール材
が用いられ、ガラス板などの表面保護部材2やフレーム
12の熱膨張を吸収するとともに、水分侵入を抑制して
いる。
【0011】また、前述のように、太陽電池付き屋根瓦
なども開発されており(特開2000−226909号
公報参照)、前記公報に記載された太陽電池構造体(太
陽電池モジュール)も、前記図7に示す太陽電池モジュ
ールの構造と類似している。
【0012】前記公報に記載された太陽電池付き屋根瓦
は、屋根瓦本体と太陽電池構造体(太陽電池モジュー
ル)とからなり、屋根瓦本体はセメント組成物をプレス
して成形したもので、この屋根瓦本体の上面の略中央
に、前記太陽電池構造体を挿入する凹部が設けられ、水
上側には、8個の釘打ち孔台座が設けられ、この釘打ち
孔台座の略中央に釘孔が穿設されて、屋根への取り付け
固定ができるように構成されている。
【0013】次に太陽電池モジュール11のラミネート
(熱融着封止)方法について、図8により説明する。図
8において、太陽電池モジユール11は、予め表面保護
部材2、接着性樹脂封止材4、リード線5、6が取付け
られた太陽電池1、接着性樹脂封止材4、裏面保護部材
3が順次積層されてラミネート装置100に入れられ
る。しかる後、ラミネート装置100の上筐体101が
閉じられて密閉され、加熱板103で所定温度に加熱さ
れるとともに下筐体102に取り付けられた排気管10
4から図示しない排気装置でモジュール11が置かれて
いる空間部105の空気が排気されて真空に保たれる。
【0014】また同時に上筐体101に取り付けられた
給排気管106からもゴム製ダイヤフラム107と上筐
体101とで形成する空間部108の空気が排気されて
真空となり、ゴム製ダイヤフラム107は上筐体101
の内壁面109に張り付いている。この状態で太陽電池
モジユール11が所定温度で所定時間、加熱された後、
給排気管106から空気が導入され、空間部105と空
間部108の圧力差(略大気圧差)で太陽電池モジュー
ル11はゴム製ダイヤフラム107により加圧され、図
6で示す断面構造の太陽電池モジュール11を形成す
る。
【0015】ここで本構造の特に注目すべき点は、その
周囲端部の形状にある。即ち、太陽電池モジュール11
は、ゴム製ダイヤフラム107で包み込むように加圧さ
れるため、その中央部分は太陽電池1、接着性樹脂封止
材4、裏面保護部材3などの初期の厚さを保った状態で
存在し、周囲端部付近では接着性樹脂封止材4の厚さが
端部に向かって少しずつ薄くなってその断面形状が円弧
状となり、端部では表面保護部材2と裏面保護材3が当
接した状態になる。実際には、表面保護部材2と裏面保
護材3が当接した部分には、図6および7において15
で示す微小な隙間があり、この隙間15には、接着性樹
脂封止材4が充填された状態となっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図6ま
たは7に示すような従来の太陽電池モジュールを、屋外
に設置された架台や住宅の屋根もしくは屋根瓦内に設置
した場合、下記のような問題がある。
【0017】前記7に示す太陽電池モジュールにおい
て、図7における太陽電池モジユール11とフレーム1
2との間の接着性シール材13に、その材料の透湿率に
応じて水分が浸透する。続いて、太陽電池モジユール1
1の前記隙間15の接着性樹脂封止材4を介して太陽電
池モジユール内部に水分が浸透する。長期的には、太陽
光や風雨に曝されて接着性シール材13や接着性樹脂封
止材4は劣化を生じ、劣化とともに水分の侵入量は増大
する。
【0018】この侵入した水分は、ついには太陽電池1
や内部リード線5、6、並びにその接続部分に到達して
これらに腐食を発生させる。特に、接着性樹脂封止材4
にEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)を用いた
場合、EVAが水分で加水分解して酢酸が生成され、腐
食をさらに加速する。
【0019】太陽電池1などに腐食が生じた場合、発電
特性が低下するだけでなく、内部リード線5、6の導体
断面積の低下や断線、さらには太陽電池1との接続部分
の接触不良や断線が生じ、局部的な発熱が発生して、最
悪時は出力が外部に取出せない状態となるか、もしくは
太陽電池モジュールが焼損する恐れがある。
【0020】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、本発明の課題は、太陽電池モ
ジュール周縁部からの水分侵入を抑制し、腐食性の酢酸
などの生成物を発生させること無く、長期的に安定して
用いることの出来る太陽電池モジュールとその製造方法
を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明においては、表面保護部材と裏面保護部材
との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続
した太陽電池を接着性樹脂封止材により封止してなり、
前記太陽電池の正極および負極の内部リード線と外部リ
ード線とを裏面保護部材に固定した端子ボックスにおい
て電気的に接続してなる矩形の太陽電池モジュールにお
いて、前記表面保護部材は、ガラス板,アクリル樹脂,
ポリカーボネート樹脂等の透光性矩形平板からなり、前
記裏面保護部材は、前記表面保護部材の主面の周囲4辺
の所定幅に対向して設けてなる額縁状の平坦部と、太陽
電池を接着性樹脂封止材とともに収納するために設けて
なる中央凹部と、前記平坦部と中央凹部とを連結する連
結部とを有する薄板矩形盆からなり、前記表面保護部材
と裏面保護部材との間に接着性樹脂封止材を充填し、か
つ前記裏面保護部材の額縁状の平坦部と表面保護部材と
の間を接着性樹脂封止材により接着して太陽電池を封止
してなるものとする(請求項1の発明)。
【0022】上記構成により、水分侵入経路となる前記
裏面保護部材の額縁状の平坦部と表面保護部材との間の
隙間が僅小で、かつ太陽電池モジュールの周縁部から内
側に向かって平坦部がその幅に相当する距離を有するの
で、水分侵入は長期間にわたって阻止できる。
【0023】前記請求項1の発明の実施態様としては、
下記請求項2ないし5の発明が好ましい。即ち、請求項
1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面保護
部材の額縁状の平坦部は、この平坦部のモジュール周囲
4辺の端部において前記表面保護部材の側面部に沿って
垂直に立ち上げた側面被覆部を有してなり、この被覆部
と表面保護部材との間も接着性樹脂封止材により接着し
て太陽電池を封止してなるものとする(請求項2の発
明)。これにより、裏面保護部材の額縁状の平坦部の幅
寸法を小さくすることができ、この場合、有効発電領域
の面積比率を高めることができる。
【0024】また、請求項1または2に記載の太陽電池
モジュールにおいて、前記裏面保護部材は、金属箔に有
機樹脂製フィルムを貼り合わせた防湿保護シートとする
(請求項3の発明)。これにより、太陽電池モジュール
の裏面からの水分侵入を防ぎかつ、モジュールの重量を
軽減できる。
【0025】さらに、請求項1ないし3のいずれかに記
載の太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池を封止
する接着性樹脂封止材は、EVA(エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂)とする(請求項4の発明)。これによ
り、従来の太陽電池モジュールと同様に、安価にして優
れた樹脂封止が可能で、かつ、加水分解による酢酸の生
成の問題も解消する。
【0026】さらにまた、請求項1ないし4のいずれか
に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池
は、非晶質系薄膜太陽電池とする(請求項5の発明)。
これにより、前述のように太陽電池モジュールの製造コ
ストが安価となり、かつ大面積化が容易となる。
【0027】また、太陽電池モジュールの周縁部からの
水の侵入抑制効果をさらに増大し、かつモジュールの設
置性の向上を図る観点から、下記請求項6の発明が好適
である。即ち、周縁部に断面コ字形の金属製枠体を有す
る太陽電池モジュールであって、請求項1ないし5のい
ずれかに記載の太陽電池モジュールを、前記枠体のコ字
形開口部に挿入し、前記モジュールと枠体との間を、接
着性シール材を介して固定してなるものとする。接着性
シール材の存在により、水の侵入抑制効果が向上する。
【0028】さらに、太陽電池モジュールの製造方法と
しては、下記請求項7の発明が好ましい。即ち、請求項
1に記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、上
下に分割された筐体と加熱板と加圧用のダイヤフラムと
給排気装置とを有するラミネート装置により、前記加熱
板とダイヤフラムとの間に、前記表面保護部材,接着性
樹脂封止材,太陽電池,裏面保護部材等を順次積層し、
前記接着性樹脂封止材を加熱融着し、かつ加圧すること
により太陽電池モジュールを形成する製造方法におい
て、前記加熱板と加圧用のダイヤフラムとの間に、前記
裏面保護部材の少なくとも額縁状の平坦部と連結部とを
表面保護部材に向けて押圧するための押し治具を介挿
し、前記額縁状の平坦部と表面保護部材との間の接着性
樹脂封止材による接着層を加圧して形成する。
【0029】
【発明の実施の形態】図面に基づき、本発明の実施例に
ついて以下に述べる。
【0030】図1ないし5は、この発明の太陽電池モジ
ュールとその製造方法に関わる実施例の模式的構成図を
示す。図1は太陽電池モジュールの側断面図、図2は図
1に示すモジュールを下方からみた斜視図である。
【0031】図1において、太陽電池モジュール211
の封止構造は、図6に示す従来の構造と同様であり、非
晶質系薄膜太陽電池からなる太陽電池201は、表面保
護部材202と裏面保護部材203との間に接着性樹脂
封止材204により熱融着封止されており、図示しない
プラス(+)極とマイナス(−)極にリード線205、
206が電気的に接続され、端子ボックス207内部で
ケーブル208の芯線209、210と電気的に接続さ
れている。
【0032】ここで、表面保護部材202は、非可撓性
であって、例えばガラス板,アクリル樹脂,ポリカーボ
ネート樹脂等の透光性矩形平板からなる。また、裏面保
護部材203は、表面保護部材202の主面の周囲4辺
の所定幅(W)に対向して設けてなる額縁状の平坦部2
03aと、太陽電池201を接着性樹脂封止材204と
ともに収納するために設けてなる中央凹部203bと、
前記平坦部と中央凹部とを連結する連結部203cとを
有する薄板矩形盆とし、その材料は、例えば、アルミ箔
の両面に一弗化エチレン(商品名:テドラー,デュポン
社製)を接着した防湿保護シートからなる。
【0033】上記表面保護部材202と裏面保護部材2
03との間に接着性樹脂封止材204、例えばEVAを
充填し、かつ裏面保護部材の額縁状の平坦部203aと
表面保護部材202との間を接着性樹脂封止材により接
着して太陽電池を封止する。この接着層(図1の21
4)の厚さは、裏面保護部材の額縁状の平坦部を表面保
護部材に押し付ける際の加圧力などにより異なるが、5
〜200μm程度が適当である。また、前記平坦部の所
定幅(W)は、例えば5mm程度が好ましい。
【0034】従って、図1において、太陽電池モジュー
ル211の側面部213の厚さt1は、太陽電池201
が封止されている部分の厚さt2に比較して薄くなるよ
うに形成されており、図2の斜視図に示すように、全体
として、裏面に額縁状の平坦な枠を備えたモジュール構
成となっている。
【0035】本構成によれば、水分侵入経路の入口に該
当する表面保護部材202と裏面保護部材203の接着
層214の厚さが非常に僅かであり、かつモジュール中
央側に向かって幅(距離)Wをもって形成されているた
め、水分の侵入は長期間にわたって阻止できる。
【0036】一般に有機材料(ここではEVA)の水分
侵入量は、その物性値である水分透過率[g/m・h
r]に依存し、この透過率と時間および材料の断面積に
比例し、材料の厚さ(距離)に反比例する。従来の図7
に示す太陽電池モジュールにおいては、隙間15から水
分侵入経路面積が漸増するのに対して、図1に示す本発
明の実施例においては、接着層214の断面積が小のま
まその距離(=幅W)が大きいため、水分侵入に対して
非常に大きな抑止力を有する。
【0037】次に、図3および図4に基づき、以下に太
陽電池モジュールの製造方法を説明する。なお、ラミネ
ート方法は従来技術とほぼ同じであり、異なる部分を重
点的に説明する。
【0038】図3において、太陽電池モジュール211
の周囲には、裏面保護部材203を表面保護部材202
側に押圧するための押し冶具215が設けられ、ラミネ
ート装置100に装填される。
【0039】しかる後、太陽電池モジュールは、加熱板
103で所定温度に加熱され、ゴム製ダイヤフラム10
7により加圧される。ここで、太陽電池モジュール21
1の周囲端部212は、押し冶具215もゴム製ダイヤ
フラム106で押し付けられるため、押し冶具215の
面216、217が裏面保護部材203を押し付けるこ
ととなり、これにより、図1、2で示す平坦部203a
および連結部203cの形状が形成される。
【0040】図4は、押し冶具215の斜視図を示し、
この押し冶具215はモジュール寸法に合せた枠形状を
なしている。押し冶具215の形状寸法、特に図3に示
す面216、217の形状寸法は、太陽電池モジュール
211の設計諸元によって決められる。
【0041】次に、図5に基づき、本発明の異なる太陽
電池モジュールの実施例について説明する。
【0042】図5に示す太陽電池モジュールは、裏面保
護部材203の端部を延長して、表面保護部材202の
側面218を覆う側面被覆部220を設ける構成とした
もので、この構成は、図1における平坦部203aの幅
Wが太陽電池モジュール211の形状寸法上、設計値ま
で大きく取れない場合に有用な構成である。さらには、
太陽電池モジュール211の外形寸法が決められている
場合、少しでも幅Wの寸法を少なくして大きな太陽電池
201を採用し、太陽電池モジュール211の有効発電
面積を増やすために有効な構成である。なお、太陽電池
モジュール211の製造方法は、図1に示す実施例と同
様であるので、説明を省略する。
【0043】ところで、前記第1の実施例、第2の実施
例で示した太陽電池モジュールを、請求項6の発明のよ
うに、前記枠体のコ字形開口部に挿入し、前記モジュー
ルと枠体との間を、接着性シール材を介して固定するこ
とができる。即ち、図7に示したような構成の太陽電池
モジュールとすることができるが、前記実施例に係る太
陽電池モジュールの周囲端部構造は、前述のように押し
冶具で成形され、かつ表面保護部材202と裏面保護部
材203の材質上、ラミネート時に寸法変化が生じ難い
ため、図1の厚さ寸法t1は一定でばらつきが少なく安
定している。従って、図8のごとくフレーム12に取付
ける場合に、フレーム12の太陽電池モジュール211
を挿入する開口部14の開口寸法t3を、周囲端部の厚
さ寸法t1より僅かに大きくするだけで良く、また、開
口部14の断面積を小さくすることが出来るため、接着
性シール材12の使用量を少なくでき、コスト的に安価
となる。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば前述のように、表面保
護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子
を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂封止材
により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極の
内部リード線と外部リード線とを裏面保護部材に固定し
た端子ボックスにおいて電気的に接続してなる矩形の太
陽電池モジュールにおいて、前記表面保護部材は、ガラ
ス板,アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂等の透光性
矩形平板からなり、前記裏面保護部材は、前記表面保護
部材の主面の周囲4辺の所定幅に対向して設けてなる額
縁状の平坦部と、太陽電池を接着性樹脂封止材とともに
収納するために設けてなる中央凹部と、前記平坦部と中
央凹部とを連結する連結部とを有する薄板矩形盆からな
り、前記表面保護部材と裏面保護部材との間に接着性樹
脂封止材を充填し、かつ前記裏面保護部材の額縁状の平
坦部と表面保護部材との間を接着性樹脂封止材により接
着して太陽電池を封止してなるものとすることにより、
また、前記太陽電池モジュールの製造方法としては、上
下に分割された筐体と加熱板と加圧用のダイヤフラムと
給排気装置とを有するラミネート装置の加熱板と加圧用
のダイヤフラムとの間に、裏面保護部材の額縁状の平坦
部と連結部とを表面保護部材に向けて押圧するための押
し治具を介挿し、前記額縁状の平坦部と表面保護部材と
の間の接着性樹脂封止材による接着層を加圧して形成す
ることにより、太陽電池モジュール周縁部からの水分侵
入を抑制することができる。また、接着性樹脂封止材と
して、安価にして優れた樹脂封止が可能なEVAを用い
る場合、腐食性の酢酸などの生成物を発生させることな
く、太陽電池モジュールの長期特性安定や長期信頼性が
確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関わる太陽電池モジュールの
模式的構成の側断面図
【図2】図1の太陽電池モジュールの下方斜視図
【図3】図1のモジュールの製造方法に関わる装置の側
断面図
【図4】図3の装置における押し治具の斜視図
【図5】本発明の異なる実施例に関わる太陽電池モジュ
ールの模式的構成の側断面図
【図6】従来の太陽電池モジュールの一例を示す模式的
構成の側断面図
【図7】図6のモジュールをフレームに取り付けた太陽
電池モジュールの模式的構成の側断面図
【図8】図6のモジュールの製造方法に関わる装置の側
断面図
【符号の説明】
12:フレーム、13:接着性シール材、100:ラミ
ネート装置、201:太陽電池、202:表面保護部
材、203:裏面保護部材、203a:平坦部、203
b:中央凹部、203c:連結部、204:接着性樹脂
封止材、205,206:内部リード線、207:端子
ボックス、208:外部リード線、211:太陽電池モ
ジュール、214:接着層、215:押し治具、22
0:側面被覆部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面保護部材と裏面保護部材との間に、
    複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電
    池を接着性樹脂封止材により封止してなり、前記太陽電
    池の正極および負極の内部リード線と外部リード線とを
    裏面保護部材に固定した端子ボックスにおいて電気的に
    接続してなる矩形の太陽電池モジュールにおいて、 前記表面保護部材は、ガラス板,アクリル樹脂,ポリカ
    ーボネート樹脂等の透光性矩形平板からなり、前記裏面
    保護部材は、前記表面保護部材の主面の周囲4辺の所定
    幅に対向して設けてなる額縁状の平坦部と、太陽電池を
    接着性樹脂封止材とともに収納するために設けてなる中
    央凹部と、前記平坦部と中央凹部とを連結する連結部と
    を有する薄板矩形盆からなり、 前記表面保護部材と裏面保護部材との間に接着性樹脂封
    止材を充填し、かつ前記裏面保護部材の額縁状の平坦部
    と表面保護部材との間を接着性樹脂封止材により接着し
    て太陽電池を封止してなることを特徴とする太陽電池モ
    ジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の太陽電池モジュールに
    おいて、前記裏面保護部材の額縁状の平坦部は、平坦部
    のモジュール周囲4辺の端部において前記表面保護部材
    の側面部に沿って垂直に立ち上げた側面被覆部を有して
    なり、この被覆部と表面保護部材との間も接着性樹脂封
    止材により接着して太陽電池を封止してなることを特徴
    とする太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の太陽電池モジ
    ュールにおいて、前記裏面保護部材は、金属箔に有機樹
    脂製フィルムを貼り合わせた防湿保護シートとすること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の太
    陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池を封止する接
    着性樹脂封止材は、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重
    合樹脂)とすることを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の太
    陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池は、非晶質系
    薄膜太陽電池とすることを特徴とする太陽電池モジュー
    ル。
  6. 【請求項6】 周縁部に断面コ字形の金属製枠体を有す
    る太陽電池モジュールであって、請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の太陽電池モジュールを、前記枠体のコ字
    形開口部に挿入し、前記モジュールと枠体との間を、接
    着性シール材を介して固定してなることを特徴とする太
    陽電池モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の太陽電池モジュールの
    製造方法であって、上下に分割された筐体と加熱板と加
    圧用のダイヤフラムと給排気装置とを有するラミネート
    装置により、前記加熱板とダイヤフラムとの間に、前記
    表面保護部材,接着性樹脂封止材,太陽電池,裏面保護
    部材等を順次積層し、前記接着性樹脂封止材を加熱融着
    し、かつ加圧することにより太陽電池モジュールを形成
    する製造方法において、 前記加熱板と加圧用のダイヤフラムとの間に、前記裏面
    保護部材の少なくとも額縁状の平坦部と連結部とを表面
    保護部材に向けて押圧するための押し治具を介挿し、前
    記額縁状の平坦部と表面保護部材との間の接着性樹脂封
    止材による接着層を加圧して形成することを特徴とする
    太陽電池モジュールの製造方法。
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