JP4069405B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、屋外に設置された架台や屋根などに設置される太陽電池モジュール、特に太陽電池モジュールの周縁部からの水分侵入を防止するための封止構造を備えた太陽電池モジュールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、環境保護の立場から、クリーンなエネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害であることから注目を集めている。同一基板上に形成された複数の太陽電池素子が、直列接続されてなる太陽電池(光電変換装置)の代表例は、非晶質系薄膜太陽電池である。
【0003】
薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般住宅用にも需要が広がってきている。一般住宅用として、太陽電池付き屋根瓦なども開発されている。
【0004】
近年では、プラスチックフィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研究開発が進められており、このフレキシブル性を生かし、ロールツーロール方式やステップロール方式の製造方法により大量生産が可能となっている。
【0005】
上記薄膜太陽電池を用いたモジュールとしては、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けたものが知られている。
【0006】
図4および図5は、従来の太陽電池モジュールの模式的構造の一例を示し、図4は、太陽電池モジュールの側断面図、図5は、断面コ字形の金属製枠体を有するフレームに装着した状態の太陽電池モジュールの側断面図を示す。
【0007】
図4において、太陽電池1は、複数個の太陽電池素子が直列または並列接続されており、その受光面側にガラス板などの表面保護部材2、裏面側にアルミ箔の両面に一弗化エチレン(商品名:テドラー,デュポン社製)を接着した防湿保護シートなどの裏面保護部材3が設けられ、接着封止性に優れかつ安価なEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)などの接着性樹脂封止材4により熱融着封止されている。
【0008】
また太陽電池1は、そのプラス(+)極とマイナス(−)極に、内部リード線5、6が電気的に接続され、この内部リード線5、6は、裏面保護部材3に接着固定された端子ボックス7に、裏面保護部材3を貫通して導かれ、端子ボックス7の内部で外部リード線としてのケーブル8の芯線9、10と電気的に接続され、これら全体として太陽電池モジュール11を形成している。
【0009】
なお、前記表面保護部材2としては、ガラス板などの無機系材料の外に、透光性のアクリル樹脂板やポリカーボネイト樹脂板などの有機系材料を用いることもある。また、裏面保護部材3としては、上記金属箔入り樹脂以外に、フッ素系フィルムなどの有機系フィルム単体、有機系フィルムと金属箔を貼り合せた複合材料、もしくは金属板やガラス板などの金属・無機系材料を用いることもある。
【0010】
図5は、フレームに装着した太陽電池モジュールの一例を示し、図5において、太陽電池モジュール11は、その周囲にフレーム12が配置され、太陽電池モジュール11の周縁部が、金属製フレーム12の断面コ字形の枠体を有する保持部12aの内部に挿入され、隙間を埋めるように注入された接着性シール材13で固定保持されている。ここで、接着性シール材13は、加熱流動性のあるブチルゴムや液状で硬化後に固体となるシリコーンゴムなどの接着性のある弾性シール材が用いられ、ガラス板などの表面保護部材2やフレーム12の熱膨張を吸収するとともに、水分侵入を抑制している。
【0011】
次に太陽電池モジュール11の製造方法に関わる各構成部材のラミネート(熱融着封止)方法について、図6により説明する。図6において、太陽電池モジュール11は、予め表面保護部材2、接着性樹脂封止材4、リード線5、6が取付けられた太陽電池1、接着性樹脂封止材4、裏面保護部材3が順次積層されてラミネート装置100に入れられる。しかる後、ラミネート装置100の上筐体101が閉じられて密閉され、加熱板103で所定温度に加熱されるとともに下筐体102に取り付けられた排気管104から図示しない排気装置でモジュール11が置かれている空間部105の空気が排気されて真空に保たれる。
【0012】
また同時に上筐体101に取り付けられた給排気管106からもゴム製ダイヤフラム107と上筐体101とで形成する空間部108の空気が排気されて真空となり、ゴム製ダイヤフラム107は上筐体101の内壁面109に張り付いている。この状態で太陽電池モジユール11が所定温度で所定時間、加熱された後、給排気管106から空気が導入され、空間部105と空間部108の圧力差(略大気圧差)で太陽電池モジュール11はゴム製ダイヤフラム107により加圧され、図4で示す断面構造の太陽電池モジュール11を形成する。
【0013】
ところで、前記図4または5に示すような従来の太陽電池モジュールを、屋外に設置された架台や住宅の屋根もしくは屋根瓦内に設置した場合、下記のような問題がある。
【0014】
前記図5に示す太陽電池モジュールにおいて、太陽電池モジュール11とフレーム12との間の接着性シール材13に、その材料の透湿率に応じて水分が浸透する。続いて、図5に示した微小な隙間15に充填されている接着性樹脂封止材4を介して太陽電池モジユール内部に水分が浸透する。長期的には、太陽光や風雨に曝されて接着性シール材13や接着性樹脂封止材4は劣化を生じ、劣化とともに水分の侵入量は増大する。
【0015】
この侵入した水分は、ついには太陽電池1や内部リード線5、6、並びにその接続部分に到達してこれらに腐食を発生させる。特に、接着性樹脂封止材4にEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)を用いた場合、EVAが水分で加水分解して酢酸が生成され、腐食をさらに加速する。
【0016】
そこで、上記水分の侵入量を軽減するために、出願人は、図3に示すような構造の太陽電池モジュールを発明し、特願2001−181242号により出願している。図3に示す太陽電池モジュールにおいては、その表面保護部材202は、ガラス板,アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂等の透光性矩形平板からなり、裏面保護部材203は、表面保護部材の主面の周囲4辺の所定幅に対向して設けてなる額縁状の平坦部203aと、太陽電池201を接着性樹脂封止材204とともに収納するために設けてなる中央凹部203bと、平坦部と中央凹部とを連結する連結部203cとを有する薄板矩形盆からなり、表面保護部材と裏面保護部材との間に接着性樹脂封止材を充填し、かつ裏面保護部材の額縁状の平坦部と表面保護部材との間を接着性樹脂封止材により接着して太陽電池を封止する構成としている。
【0017】
上記構成によれば、水分侵入経路となる前記裏面保護部材の額縁状の平坦部と表面保護部材との間の隙間が僅小で、かつ太陽電池モジュールの周縁部から内側に向かって平坦部がその幅に相当する距離を有するので、水分侵入は長期間にわたって阻止できる。しかしながら、上記構成によっても、水分侵入を完全に阻止できるわけではない。
【0018】
水分侵入防止を図った前記とは異なる太陽電池モジュールの構成としては、前記EVAのように接着封止性に優れかつ安価ながらも水分侵入に伴う前記問題を生じないような樹脂封止材を用いた太陽電池モジュール(特開平7−302926号公報参照)や、モジュール外周部に樹脂材料を塗布して保護層を設けたもの(特開2001−102615号公報参照)などが知られている。
【0019】
上記特開平7−302926号公報に記載された太陽電池モジュールは、表面保護部材側の樹脂封止材として、エチレンと不飽和脂肪酸エステルとの共重合樹脂を用いるもので、接着封止性に優れかつ安価に封止可能な機能を犠牲にして、水分侵入の弊害を軽減したものである。上記モジュールにおいて、裏面保護部材側の樹脂封止材としては、柔軟性のあるEVAのような材料を用いる構成となっており、水分侵入防止に関してはまだ充分とはいえない。また、前述のように、接着封止性においても従来と比較して劣る問題がある。
【0020】
また、前記特開2001−102615号公報においては、例えば、図7に示すような太陽電池モジュールを開示している。図7において、35は、透明電極層32と、半導体光電変換層33と、裏面電極層34とからなる太陽電池セルで、31の透明絶縁基板と、37の背面カバーフィルムとの間に、例えばEVAからなる充填材36により封止されている。なお、38はハンダ層、39はバスバー電極である。
【0021】
上記太陽電池モジュールは、透明絶縁基板31の上面に防眩膜30を備え、また、EVAからなる充填材36の側面には、例えば、有機ポリマーからなる保護コート20が形成されている。この太陽電池モジュールの場合には、保護コート20の形成により、EVAからなる充填材36が被覆されるので、水分侵入防止に関しては優れている。しかしながら、信頼性の高い保護コート20を形成するためには形成治具などの特殊設備を必要とする。また、保護コート20が太陽電池モジュールの外周部の輪郭を形成することとなるので、寸法精度が出難く、また、モジュール側面に衝撃を与えて保護コート20に損傷を与えないような取り扱いが必要となる。従って、上記太陽電池モジュールは、量産には適さない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、太陽電池モジュール周縁部からの水分侵入を防止し、腐食性の酢酸などの生成物を発生させること無く長期的に安定して用いることが出来、かつ量産性に優れた太陽電池モジュールの製造方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、この発明においては、表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂封止材により封止してなり、太陽電池モジュール周縁部における前記接着性樹脂封止材の外周部は、有機ポリマーもしくは有機ポリマーと前記接着性樹脂封止材との混合物からなる耐候性保護層を有してなり、かつ、前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とは、太陽電池モジュール側面部において、略面一に形成してなる太陽電池モジュールの製造方法であって、
上下に分割された筐体と加熱板と加圧用のダイヤフラムと給排気装置とを有するラミネート装置により、前記加熱板とダイヤフラムとの間に、前記表面保護部材,接着性樹脂封止材,太陽電池,裏面保護部材等を順次積層し、前記接着性樹脂封止材を加熱融着し、かつ加圧することにより太陽電池モジュールを形成する製造方法において、
前記接着性樹脂封止材の硬化が進行する途中で、半硬化状態の太陽電池モジュールを前記ラミネート装置から取り出す工程と、前記接着性樹脂封止材の外周部であって前記裏面保護部材と表面保護部材との間に、前記有機ポリマーを注入し、この有機ポリマーを前記 半硬化状態の接着性樹脂封止材と共に硬化させて、前記耐候性保護層を形成する工程と、前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とが、太陽電池モジュール側面部において、略面一となるように、太陽電池モジュール外周部をトリミングする工程と、を含むこととする(請求項1の発明)。
【0024】
上記製造方法によれば、従来の製造方法と同様にラミネート装置を用いて、接着性樹脂封止材を半硬化状態とした太陽電池モジュールに、有機ポリマーを注入して、例えば、乾燥機に半硬化状態の太陽電池モジュールを容れて硬化させ、外周部をトリミングする単純な工程により製造できる。従って、量産性がよく、また前記寸法精度上の問題もない。
【0025】
また、上記により製造された太陽電池モジュールによれば、接着性樹脂封止材の外周部が耐候性保護層によって覆われるので、接着性樹脂封止材層への水分侵入が阻止できる。また、後述するように、量産性に優れた太陽電池モジュールが提供できる。
【0026】
前記請求項1の発明の実施態様としては、下記請求項2ないし7の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載の製造方法において、前記有機ポリマーを半硬化状態の接着性樹脂封止材と共に硬化させるための加熱処理温度は140℃以上とし、加熱処理時間は20分〜60分とする(請求項2の発明)
【0027】
また、請求項1に記載の製造方法において、トリミング前の前記裏面保護部材の寸法は表面保護部材より大であって、表面保護部材の外周から少なくとも10mm張り出す寸法とし、前記有機ポリマーの注入は、前記張り出し部において行なうこととする(請求項3の発明)。
【0028】
張り出す寸法が、10mm未満の場合には、加熱時に溶融した有機ポリマーや接着性樹脂封止材が、裏面保護部材から溢れて、例えば、乾燥機におけるモジュール載置棚上に接着して乾燥機内を汚染し、ひいては、モジュールの品質不良に及ぶ可能性がある。
【0029】
また、請求項1に記載の製造方法において、前記接着性樹脂封止材の寸法は表面保護部材より小であって、表面保護部材の外周から5〜10mm短縮した寸法とし、前記有機ポリマーの注入は、前記短縮部に対して行なうこととする(請求項4の発明)。前記短縮する寸法は、太陽電池をカバーする接着性樹脂封止材の好適寸法の目安であり、有機ポリマーと前記接着性樹脂封止材との混合物からなる耐候性保護層の適切な厚さが確保できれば、接着性樹脂封止材の寸法を、かならずしも表面保護部材より小とする必要はない。
【0030】
さらに、請求項1に記載の製造方法において、前記太陽電池モジュール外周部のトリミングは、前記表面保護部材表面を吸着装置により吸着固定した状態で、カッター等の裁断具により行なうこととする(請求項5の発明)。これにより、作業性が向上する。
【0031】
また、請求項1に記載の製造方法において、前記表面保護部材はガラス板,アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂等の透光性平板からなり、前記裏面保護部材は金属箔に有機樹脂製フィルムを貼り合わせた防湿保護シートからなり、前記接着性樹脂封止材はEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)からなり、前記有機ポリマーは液状のフッ素系樹脂,シリコーン樹脂,アクリル系樹脂もしくは前記樹脂の混合物からなることとする(請求項6の発明)。
【0032】
さらに、請求項1に記載の製造方法において、太陽電池モジュールは、周縁部に断面コ字形の金属製枠体を有するものとし、太陽電池モジュールを、前記枠体のコ字形開口部に挿入し、前記モジュールと枠体との間を、接着性シール材を介して固定することとする(請求項7の発明)。
【0033】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施例について以下に述べる。
【0034】
図1および図2は、この発明の太陽電池モジュールの製造方法に関わる実施例の模式図を示し、図1は太陽電池モジュールの側断面図を示し、図2は図1に示すモジュールの製造方法を説明する図であって、製造の途中段階の状態を簡略化して示す。図1および図2において、図4に示した太陽電池モジュールの構成部材と同一機能を有する部材には、同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0035】
図1に示す太陽電池モジュール11が、図4に示すものと構成上異なる点は、図1においては、太陽電池モジュール周縁部における接着性樹脂封止材4の外周部は、有機ポリマーもしくは有機ポリマーと前記接着性樹脂封止材との混合物からなる耐候性保護層40を有してなり、かつ、前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とは、太陽電池モジュール側面部30において、略同一平面上に形成してなる点である。
【0036】
製造手順の実施例の詳細は後述するとして、図2に基づき、上記耐候性保護層40の形成方法について、以下に述べる。図2(a)は、耐候性保護層40の形成前のモジュールの状態、即ち、接着性樹脂封止材4の硬化が進行する途中で、半硬化状態の太陽電池モジュールをラミネート装置から取り出した段階を示す。
【0037】
トリミング前であるから、裏面保護部材3は、表面保護部材2の外周から少なくとも10mm張り出す寸法としており、有機ポリマーの注入は、前記張り出し部によって形成された上部空間3aに対して行なわれる。
【0038】
図2(b)は、前記有機ポリマー40aの注入がなされた状態を示す。有機ポリマー40aが注入されると、接着性樹脂封止材4の1部と混合する部分が生ずるが、混合層の程度の差は、諸条件によって異なるものの、いずれにせよ、有機ポリマーを半硬化状態の接着性樹脂封止材と共に加熱硬化させることにより、前記耐候性保護層40を形成することができる。
【0039】
図2(b)に示す状態で、図2(b)に示す一点鎖線の部分で、太陽電池モジュール外周部をトリミングすることにより、耐候性保護層40の外周部と表面保護部材2の外周部と裏面保護部材3の外周部とを、前記図1に示すように、略面一に形成することができる。
【0040】
なお、図2(a)において、接着性樹脂封止材4の外周寸法を、図2(a)に示した状態よりも大としても、接着性樹脂封止材4の1部と有機ポリマー40aとが混合する部分は、接着性樹脂封止材4単独に比べて、水分侵入防止効果が大きいので、場合によっては、表面保護部材2の外周寸法と同程度またはそれより大であってもかまわない。
【0041】
(実施例)
図1および図2に示すように、まず前記表面保護部材2として、ガラス板(厚さ3.2mm)をセット後、接着性樹脂封止材4として、厚さ0.4mmで、かつガラス板より5mm短い寸法のEVA(ブリヂストン製)をセットし、引き続き、太陽電池1を所定の位置にセット後、外部取出し用電極としての絶縁処理された内部配線5,6を太陽電池1の所定の場所にセットし、前記内部配線5,6の絶縁処理されていない端部と太陽電池1間を半田接続により直列接続する。
【0042】
さらに、接着性樹脂封止材4としてのEVAに、あらかじめ、内部配線5,6の外部への取り出し穴をあけたものに、内部配線5,6を貫通させ、その後、裏面保護部材3としての防湿保護フィルムであるテドラーフィルム(デュポン製)をセットした。なお、このテドラーフィルムも前述のEVAと同じく、あらかじめ、内部配線5,6の外部への取り出し穴をあけたものを使用し、内部配線5,6を貫通後、内部配線5,6を直線に伸ばして四弗化エチレンテープでテドラーフィルム上に穴を塞ぐように貼り付けた。
【0043】
前記組立て品をラミネート装置により、所定の条件にて真空加熱圧着した後、接着性樹脂封止材4の半硬化状態でラミネート装置から取り出し、一時保管した。数十枚ラミネート品がたまった時点で、ガラス板が上になるように、ラミネート品を裏返し、ガラス板周縁部とテドラーフィルム間に有機ポリマー40aとして、液状のフッ素樹脂(商品名:ルミフロン、旭硝子製)を注入し、乾燥機の棚にセットし、所定の温度(150℃、60分)で架橋・硬化させた。なお、有機ポリマーとしては、液状のアクリル系樹脂(商品名:ボンドアクリルコーク、コニシ製)でもよい。
【0044】
上記有機ポリマーと接着性樹脂封止材を乾燥機において硬化後、ガラス板表面を吸着装置で吸着固定し、ガラス板周縁部に沿ってカッターで裁断した。
【0045】
引き続き、図5に示すものと同様に、断面コ字形の枠体を有するアルミ製フレーム12の保持部12aの内部に接着性シリコーンシール材13(商品名:シリコーンKE45、信越シリコーン製)を注入し、モジュールを挿入・固定保持した。
【0046】
裏面保護部材3の一部に貫通処理された外部取り出し用電極としての内部配線5,6の端部を引き起こし、端子箱7の内部で外部リード線としてのケーブル8の芯線9,10と電気的に接続し、端子箱本体内および半田接続部に、シリコーン樹脂材料を注入・硬化させて水分侵入防止を兼ねた絶縁処理を行い、端子箱の蓋を取り付け、太陽電池モジュール11とした。
【0047】
(比較例)
有機ポリマーもしくは有機ポリマーと前記接着性樹脂封止材との混合物からなる耐候性保護層を有しない太陽電池モジュール、即ち図5に示す太陽電池モジュールと同等のものを作成し、前記実施例の太陽電池モジュールと、下記の比較実験を行なった。
【0048】
高温高湿(85℃、95%RH)試験を2500時間行った結果、前記実施例では、外観変化は無く、水分侵入の形跡はなかった。また、電気的不良(絶縁不良)等の発生もなかった。一方、比較例においては、電気的不良等の発生はなかったが、外観上、凹凸部の発生と微小クラックの発生がみられた。
【0049】
【発明の効果】
この発明によれば前述のように、表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂封止材により封止してなり、太陽電池モジュール周縁部における前記接着性樹脂封止材の外周部は、有機ポリマーもしくは有機ポリマーと前記接着性樹脂封止材との混合物からなる耐候性保護層を有してなり、かつ、前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とは、太陽電池モジュール側面部において、略面一に形成してなる太陽電池モジュールの製造方法であって、上下に分割された筐体と加熱板と加圧用のダイヤフラムと給排気装置とを有するラミネート装置により、前記加熱板とダイヤフラムとの間に、前記表面保護部材,接着性樹脂封止材,太陽電池,裏面保護部材等を順次積層し、前記接着性樹脂封止材を加熱融着し、かつ加圧することにより太陽電池モジュールを形成する製造方法において、前記接着性樹脂封止材の硬化が進行する途中で、半硬化状態の太陽電池モジュールを前記ラミネート装置から取り出す工程と、前記接着性樹脂封止材の外周部であって前記裏面保護部材と表面保護部材との間に、前記有機ポリマーを注入し、この有機ポリマーを前記半硬化状態の接着性樹脂封止材と共に硬化させて、前記耐候性保護層を形成する工程と、前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とが、太陽電池モジュール側面部において、略面一となるように、太陽電池モジュール外周部をトリミングする工程とを含むこととすることにより、
上記により製造された太陽電池モジュールは、その周縁部からの水分侵入を防止することができる。また、接着性樹脂封止材として、安価にして優れた樹脂封止が可能なEVAを用いる場合、腐食性の酢酸などの生成物を発生させることなく、太陽電池モジュールの長期特性安定や長期信頼性が確保できる。さらに、本発明の製造方法によれば、単純な工程で製造可能で、量産性がよく、従来の前記寸法精度上の問題も解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に関わる太陽電池モジュールの模式的構成の側断面図
【図2】 図1の太陽電池モジュールの製造方法を説明する図
【図3】 従来の太陽電池モジュールの一例を示す模式的構成の側断面図
【図4】 図3とは異なる従来の太陽電池モジュールの一例を示す模式的構成の側断面図
【図5】 図4の太陽電池モジュールをフレームに取り付けた太陽電池モジュールの模式的構成の側断面図
【図6】 太陽電池モジュールの製造方法に関わるラミネート装置の側断面図
【図7】 図3とはさらに異なる従来の太陽電池モジュールの一例を示す側断面図
【符号の説明】
1:太陽電池、2:表面保護部材、3:裏面保護部材、4:接着性樹脂封止材、5,6:内部リード線、7:端子ボックス、8:外部リード線、11:太陽電池モジュール、12:フレーム、13:接着性シール材、30:太陽電池モジュール側面部、40:耐候性保護層、40a:有機ポリマー、100:ラミネート装置。

Claims (7)

  1. 表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂封止材により封止してなり、
    太陽電池モジュール周縁部における前記接着性樹脂封止材の外周部は、有機ポリマーもしくは有機ポリマーと前記接着性樹脂封止材との混合物からなる耐候性保護層を有してなり、かつ、前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とは、太陽電池モジュール側面部において、略面一に形成してなる太陽電池モジュールの製造方法であって、
    上下に分割された筐体と加熱板と加圧用のダイヤフラムと給排気装置とを有するラミネート装置により、前記加熱板とダイヤフラムとの間に、前記表面保護部材,接着性樹脂封止材,太陽電池,裏面保護部材等を順次積層し、前記接着性樹脂封止材を加熱融着し、かつ加圧することにより太陽電池モジュールを形成する製造方法において、
    前記接着性樹脂封止材の硬化が進行する途中で、半硬化状態の太陽電池モジュールを前記ラミネート装置から取り出す工程と、
    前記接着性樹脂封止材の外周部であって前記裏面保護部材と表面保護部材との間に、前記有機ポリマーを注入し、この有機ポリマーを前記半硬化状態の接着性樹脂封止材と共に硬化させて、前記耐候性保護層を形成する工程と、
    前記耐候性保護層外周部と表面保護部材外周部と裏面保護部材外周部とが、太陽電池モジュール側面部において、略面一となるように、太陽電池モジュール外周部をトリミングする工程と、を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法
  2. 請求項に記載の製造方法において、前記有機ポリマーを半硬化状態の接着性樹脂封止材と共に硬化させるための加熱処理温度は140℃以上とし、加熱処理時間は20分〜60分とすることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 請求項に記載の製造方法において、トリミング前の前記裏面保護部材の寸法は表面保護部材より大であって、表面保護部材の外周から少なくとも10mm張り出す寸法とし、前記有機ポリマーの注入は、前記張り出し部において行なうことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 請求項に記載の製造方法において、前記接着性樹脂封止材の寸法は表面保護部材より小であって、表面保護部材の外周から5〜10mm短縮した寸法とし、前記有機ポリマーの注入は、前記短縮部に対して行なうことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 請求項に記載の製造方法において、前記太陽電池モジュール外周部のトリミングは、前記表面保護部材表面を吸着装置により吸着固定した状態で、カッター等の裁断具により行なうことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 請求項1に記載の製造方法において、前記表面保護部材はガラス板,アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂等の透光性平板からなり、前記裏面保護部材は金属箔に有機樹脂製フィルムを貼り合わせた防湿保護シートからなり、前記接着性樹脂封止材はEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)からなり、前記有機ポリマーは液状のフッ素系樹脂,シリコーン樹脂,アクリル系樹脂もしくは前記樹脂の混合物からなることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法
  7. 請求項1に記載の製造方法において、太陽電池モジュールは、周縁部に断面コ字形の金属製枠体を有するものとし、太陽電池モジュールを、前記枠体のコ字形開口部に挿入し、前記モジュールと枠体との間を、接着性シール材を介して固定することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法
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