JP2000237040A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

Info

Publication number
JP2000237040A
JP2000237040A JP11045946A JP4594699A JP2000237040A JP 2000237040 A JP2000237040 A JP 2000237040A JP 11045946 A JP11045946 A JP 11045946A JP 4594699 A JP4594699 A JP 4594699A JP 2000237040 A JP2000237040 A JP 2000237040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
temperature
cooking
inner pot
rice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11045946A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3252821B2 (ja
Inventor
Hitoshi Kanamaru
等 金丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
Original Assignee
Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tiger Vacuum Bottle Co Ltd filed Critical Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
Priority to JP04594699A priority Critical patent/JP3252821B2/ja
Publication of JP2000237040A publication Critical patent/JP2000237040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3252821B2 publication Critical patent/JP3252821B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト増を極力抑えるようにしながら、蒸し
器として用いることができる炊飯器を提供することを目
的とする 【解決手段】 内鍋と、この内鍋を加熱する加熱手段
と、前記内鍋の温度を検出する温度センサと、前記温度
センサの検出値に基づいて前記加熱手段の加熱量を制御
する加熱量制御手段とを備えてある炊飯器であって、前
記加熱量制御手段は、前記加熱手段の加熱による沸騰開
始から所定時間内に、沸騰温度よりも高温の炊上げ温度
が検出されたときには、前記炊上げ温度検出に基づいて
前記内鍋の加熱を弱める又は停止する第1の加熱量制御
モードと、前記所定時間内に前記炊上げ温度が検出され
ないときには沸騰状態が引続き維持される第2の加熱量
制御モードとを有するとともに、前記温度センサによる
前記炊上げ温度温度検出の有無により、前記第1の加熱
量制御モードと前記第2の加熱量制御モードとのうちの
いずれか一つを選択する選択制御手段を備えてある炊飯
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸し器として利用
できるようにした電気炊飯器やガス炊飯器に係り、詳し
くは、選択メニュー数を増やすことなく、蒸し物コース
を設けることができるようにした技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の炊飯器では、単にご飯を炊けるだ
けでなく、複数種の炊き方を選択設定できるようになっ
ている。
【0003】例えば、メニュースイッチの押し操作で白
米、早炊き、炊込み(おこわ)、玄米、おかゆ、といっ
た炊き方が可能になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、メニュー数を
増やしてより多機能化された炊飯器を実現させれば、商
品としての競争力を向上させることができるので、その
観点から炊飯器を蒸し器として利用できることが考えだ
された。すなわち、内鍋を加熱する点では炊飯器も蒸し
器も同じであるが、その加熱制御状態は、炊飯器と蒸し
器とでは異なったものになるため、専用のメニューを設
けるのが望ましいが、それでは蒸し専用のプログラムが
必要であってコスト高になる難点があった。
【0005】本発明の目的は、コスト増を極力抑えるよ
うにしながら、蒸し器として用いることができる炊飯器
を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、内
鍋と、この内鍋を加熱する加熱手段と、内鍋の温度を検
出する温度センサと、温度センサの検出値に基づいて加
熱手段の加熱量を制御する加熱量制御手段とを備えてあ
る炊飯器において、加熱量制御手段は、加熱手段の加熱
による沸騰開始から所定時間内に、沸騰温度よりも高温
の炊上げ温度が検出されたときには、炊上げ温度検出に
基づいて内鍋の加熱を弱める又は停止する第1の加熱量
制御モードと、所定時間内に炊上げ温度が検出されない
ときには沸騰状態が引続き維持される第2の加熱量制御
モードとを有するとともに、温度センサによる炊上げ温
度温度検出の有無により、第1の加熱量制御モードと第
2の加熱量制御モードとのうちのいずれか一つを選択す
る選択制御手段を備えてあることを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明において、選択制御
手段による第1と第2の加熱量制御モードのうちのいず
れか一つを選択する選択作動は、既存のスイッチの操作
で行われるように構成してあることを特徴とする。
【0008】第3発明は、第1又は第2発明において、
第2の加熱量制御モードが選択されている状態におい
て、所定時間経過から第2の所定時間内に炊上げ温度か
検出されたときには、炊上げ温度検出に基づいて内鍋の
加熱を弱める又は停止する確認制御手段を備えてあるこ
とを特徴とする。
【0009】第4発明は、第1〜第3発明において、第
2の加熱量制御モードが選択されている状態において、
温度センサが沸騰温度よりも高温の異常温度、又は急激
な温度上昇を検出したときには、異常温度又は前記急激
な温度上昇検出に基づいて内鍋の加熱が終了される加熱
停止手段を備えてあることを特徴とする。
【0010】第5発明は、第4発明において、内鍋の加
熱終了と同時にブザーを作動させるように構成してある
ことを特徴とする。
【0011】第6発明は、第1〜第5発明において、第
2の加熱量制御モードが選択されている状態において、
一定時間毎に水補給警告手段を作動させるように構成し
てあることを特徴とする。
【0012】〔作用〕米と水が入った内鍋を加熱する炊
飯用の加熱制御では、一般的に図4に示すような温度グ
ラフを呈する。すなわち、加熱によって得られる沸騰状
態が暫く続いた後、米に水分が吸収されて水自体の存在
が無くなると、内鍋の温度が急上昇する現象が表れ、こ
れを炊上がり温度と呼ぶ。従って、この炊上がりによる
温度の急上昇が検出されると加熱を弱めてむらし工程に
入り、所定のむらし時間の後に加熱を停止するととも
に、保温工程に移行させるようになる。
【0013】尚、図4に示す温度グラフは、おかゆ炊き
メニューのものであり、加熱開始から沸騰に至るまでの
中間温度において、一旦加熱を弱める吸水工程を設けて
ある。これに対して図5に示す温度グラフは、早炊きメ
ニューのものであり、前述した吸水工程が省略され、沸
騰するまでフル通電による加熱が続行される。
【0014】これに対して、蒸し物用の加熱制御では、
内鍋に入れた水が沸騰する状態が蒸し完了まで続行され
るものであって、水が無くなるものではないため、前述
した炊上がり温度が現出されない点で、炊飯用の加熱制
御と決定的に異なる。故に、この違いを利用した請求項
1の構成によれば、選択制御手段の機能により、沸騰開
始から所定時間内に、沸騰温度よりも高温の炊上げ温度
が検出されたときには内鍋の加熱を弱める又は停止する
第1の加熱量制御モードが選択され、所定時間内に炊上
げ温度が検出されないときには沸騰状態が引続き維持さ
れる第2の加熱量制御モードが選択されるようになる。
【0015】すなわち、炊上げ温度が検出されたら、そ
れは炊飯状態であると判断できるので、加熱を弱めてむ
らし工程に移行する炊飯用の第1の加熱量制御モードが
選択されるように加熱制御手段が機能する。そして、所
定時間内に炊上げ温度検出が無ければ、それは蒸し状態
であると判断できるので、そのまま加熱を続行して沸騰
状態を維持する蒸し用の第2の加熱量制御モードが選択
されるように加熱制御手段が機能するようになる。従っ
て、炊飯か蒸しかを加熱開始後の温度変化状態から自動
的に判断して選択設定できるので、専用の蒸しメニュー
を新設しないで済むようにできる。
【0016】請求項2の構成によれば、選択制御手段に
よる第1と第2の加熱量制御モードのうちのいずれか一
つを選択する選択作動は、既存のスイッチの操作で行わ
れるようにしてあるので、蒸し用の第2の加熱量制御モ
ードを選択設定するための専用スイッチを設ける必要が
なくなる。例えば、早炊きメニューが選択されると確認
制御手段が作動するように構成しておけば、早炊きと蒸
しとの2種のメニューが備わったことになり、メニュー
スイッチの操作で早炊きメニューを選択設定すれば、自
動的に早炊きか蒸しかが選択設定されるようになる。
【0017】請求項3の構成によれば、誤判定(例:早
炊きなのに蒸しと判定)をした場合に備えたものであ
る。すなわち、米の種類や季節(気温)、或いは地域、
標高等の違いにより、炊飯状態であるにも拘わらずに、
予測された所定時間内に炊上げできないことがある。そ
うなると、所定時間内に炊上げ検出が行われないことに
よって自動的に蒸し状態に移行されてしまう不都合とな
る。
【0018】そこで、所定時間内に炊上げ検出されず、
蒸し用の第2の加熱量制御モードが現出されている状態
において、所定時間経過から設定される第2の所定時間
内に炊上げ温度か検出されたときには、その炊上げ温度
検出に基づいて内鍋の加熱を弱める又は停止する確認制
御手段を実行させるのである。要するに、炊上げ検出が
第2所定時間内に認められた場合には、第2の加熱量制
御モード中であっても炊飯状態に戻すようにするのであ
り、これによって、何らかの原因によって炊上がりが遅
れた場合でも対応することができ、ご飯を炊くつもりで
メニュー選択したのに蒸し状態になってしまう不都合を
完全な迄に防止することができる。
【0019】請求項4の構成によれば、第2の加熱量制
御モード、すなわち、蒸し物コースが現出されている状
態において、温度センサが沸騰温度よりも高温の異常温
度、又は所定以上の急激な温度上昇を検出したときに
は、その検出作動に基づいて内鍋の加熱を終了するもの
である。つまり、蒸し最中に水が無くなると、それまで
沸騰温度に維持されていた内鍋の温度が急に上昇し始め
る。故に、温度センサによって沸騰温度以上の温度上昇
が検出されると、それは水が無くなったことであると判
断でき、自動的に加熱を停止させるように加熱停止手段
が機能するのである。これにより、蒸し中に水が無くな
った場合には強制的に加熱が終了され、空焚きされる不
都合を未然に防止できるようになる。
【0020】請求項5の構成によれば、蒸しコースの途
中で水が無くなったことにより、内鍋の加熱を終了させ
ると同時にブザーを鳴らすものであり、水が無くなった
ことを積極的に知らしめることができる。
【0021】請求項6の構成によれば、第2の加熱量制
御モード、すなわち、蒸し物コースが現出されている状
態において、一定時間毎にブザーやランプ等による水補
給警告手段を作動させるものであり、蒸しに必要十分な
水が残っているかどうかの確認を促せることが可能にな
る。
【0022】〔効果〕請求項1〜6のいずれに記載の炊
飯器でも、炊き上げ温度の有無で炊飯コースと蒸しコー
スとを自動的に選択設定させる工夫により、蒸し専用の
メニュー等を設けることがなく、ソフトの変更のみの廉
価な改造で経済的に蒸し器として使うことを可能にし得
た。
【0023】請求項2に記載の炊飯器では、既存のスイ
ッチで炊飯コースと蒸しコースとの自動選択が行える状
態が得られるので、蒸し専用のスイッチが不要になる利
点がある。
【0024】請求項3に記載の炊飯器では、炊き上げ温
度の有無を判定する時間帯を延長するソフト上の改造の
みで、炊飯コースと蒸しコースとの判定精度を完全な迄
に確実化でき、信頼性を向上させることができた。
【0025】請求項4及び5に記載の炊飯器では、蒸し
コースにおける規定以上の温度上昇検知によって水の有
無判断を行わせて、水の無い場合には加熱を停止させる
加熱停止手段により、蒸し途中における空焚きが未然に
防止され、取扱い性が向上するようになった。
【0026】請求項5に記載の炊飯器では、蒸しコース
途中で空焚き状態になったことをブザー音で知ることが
でき、以後の対策が取り易い利点がある。
【0027】請求項6に記載の炊飯器では、蒸しコース
における必要な水が残っているか否かの確認に対する注
意喚起効果が得られる利点がある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0029】図1に炊飯と保温が行える電気炊飯器が示
され、有底筒状の外ケース1と、この外ケースに収容さ
れる内鍋3と、外ケース1の上部を覆う蓋ユニット2と
から炊飯本体を構成している。
【0030】外ケース1は、合成樹脂材からなる有底筒
状のカバー部材4と、このカバー部材4の上端部に結合
された合成樹脂製の肩部材5とで構成され、その内側に
は、内鍋3を取り出し可能にセットするための有底筒状
の内ケース6が装備されている。内ケース6は、有底筒
状の合成樹脂製であり、その上端部には肩部材5が係合
されている。
【0031】内ケース6の底壁部6aの中心部には、内
鍋3の底面中央に接触するセンサ部7aを有したセンタ
センサ7を配置してある。センサ部7aには、内鍋3の
温度、すなわち御飯の温度を検出する温度センサとして
のサーミスタTm、並びに内鍋3がセットされているか
否かを検出する内鍋センサ8等が収納されており、この
センサ部7aは昇降可能にセンタセンサ7に内蔵されて
いる。
【0032】内ケース6の底壁部6aの下面側と湾曲R
形状の側部側とには、センサー部7aを包囲する周状
(ドーナツ状)に形成された加熱手段である誘導加熱コ
イルMHが配置されている。この誘導加熱コイルMHに
より、磁性体をコーティング又は圧着させた内鍋3を効
率良く発熱させるようになっている。
【0033】蓋ユニット2は、外周面を形成する合成樹
脂製の外カバー10と、外カバー10の内周面における
外周環状枠部を形成する合成樹脂製の内カバー11と、
内カバー11における半径方向内側の開口部を断面くの
字状のポリカバーパッキン12を介して着脱可能に覆う
放熱板13とによって構成されている。
【0034】この蓋ユニット2は、肩部材5の後端側に
対してヒンジ機構14を介して上下揺動自在に枢支され
ており、開放側端には蓋ユニット2に係合してその閉塞
状態を維持するロック機構15を配設してある。そし
て、蓋ユニット2を上昇揺動して、外ケース1に対する
所定の開き角度になると、その開き角度方向に沿って引
き出して取り出し可能となる公知の構成が採用されてお
り、蓋ユニット2の掃除を便利に行えるようにしてあ
る。尚、16は蒸気逃がし通路、20は蒸気逃がし通路
に嵌合された蒸気放出パイプである。
【0035】そして、放熱板13の外周部は、一旦上方
に折り曲げてから下側に折り曲げられて断面段差状の最
外周端部13aを形成してあり、蓋ユニット2の閉じロ
ック状態ではその最外周端部13aが、肩部材5に埋設
状態で設置されたリング状の肩ヒータFHに密着するよ
うに設定されている。放熱板13は熱伝導性に優れるア
ルミ合金で形成され、肩ヒータFHの熱を効率良く伝え
ることが可能になっており、蓋ユニット2を取り外し自
在な構造としながら、従来通り放熱板13を十分に加熱
できるようにしてある。
【0036】図1、図2に示すように、炊飯本体前面側
の内ケース6と外ケース1との間には、誘導加熱コイル
MH、肩ヒータFHへの通電量や電源電圧監視制御等を
行うためのマイクロコンピュータで成る制御装置(加熱
量制御手段の一例)17が収容されている。そして肩部
材5の前面側には、幅広型の操作パネル18が後倒れ傾
斜状態で配置されている。この操作パネル18には、炊
飯に必要な各種のスイッチ19〜23と、それらスイッ
チ19〜23で選択されたメニュー、スイッチ操作レベ
ル等を液晶ディスプレイで表示する表示部24とが装備
されている。
【0037】因みに、19は炊飯(再加熱)スイッチ、
20は予約スイッチ、21は保温スイッチ、22は取消
しスイッチ、23はメニュー選択用のメニュースイッチ
(請求項2の既存のスイッチの一例)である。又、誘導
加熱コイルMHへの通電量を無段又は複数段に調節する
手段等による火力選択スイッチ(図示せず)を設け、後
述する蒸し物コースにおいて強弱複数段に火力調節が行
えるようにして、蒸し工程のバリエーションを増やすよ
うにしても良い。
【0038】図3に概略の電気回路が示され、25はコ
ードリール、26は整流回路、27は温度ヒューズ、2
8はヒータ駆動回路、29は誘導加熱コイルMHへの出
力やスイッチング等を行うドライブ回路、30は温度セ
ンサ検知回路であり、制御装置17には、後述する選択
制御手段31、確認制御手段32、加熱停止手段33、
水補給警告手段34、タイマー39等が備えてある。
【0039】炊飯メニューを選択するには、図2に示す
ように、メニュースイッチ23を押して表示部24の上
側に記された5種類のコース〔白米、早炊き(蒸し
物)、炊込みおこわ、玄米、おかゆ〕のうちの一つを選
択する。メニュースイッチ23を1回押せば三角形の選
択マーク38が左から右に1メニュー分ずつ移動して元
に戻る動作が繰り返され、所望のメニューの所で選択マ
ーク38を止めるように操作する。そして、メニュー選
択が済んだ後に炊飯スイッチ19を押せば、その選択し
たメニューに見合った加熱状態が現出されるように制御
装置17が機能するようになっている。
【0040】次に、選択されたメニューでの内鍋3の温
度の経時変化グラフである炊飯曲線について説明する。
図4におかゆコースが選択された場合の炊飯曲線が示さ
れ、加熱開始から温度がC1 になると、その吸水温度C
1 が暫く維持されるように一旦加熱を弱める吸水工程が
設定されており、その吸水工程が終了すると沸騰温度C
2 に到達するまで加熱される。そして、沸騰温度C2 に
なると、その温度を維持するに足りる弱い加熱状態に制
御され、設定時間の間は沸騰維持され、その後さらに加
熱を弱めたむらし工程を経た後に保温工程に移行される
のである。
【0041】図5に「早炊き・蒸し物」コースが選択さ
れた場合の炊飯曲線が示され、破線が早炊きコースを、
かつ、実線が蒸し物コースを夫々示す。先ず、早炊きコ
ースでは、加熱開始から沸騰温度C2 に達するまではフ
ル通電等による急速加熱が行われ、沸騰温度C2 に到達
すると所定の加熱状態(例えば、沸騰温度を維持するに
足りる弱い加熱状態)に制御される。沸騰維持状態のと
きに米に水分が吸収されて水が無くなると、内鍋3の温
度が急激に上昇し、サーミスタTmが炊き上げ温度C3
を検出すると加熱を弱め(又は停止)て沸騰温度C2 に
復元させ、若干時間その温度を維持するむらし工程を経
てから保温工程に移行される。
【0042】蒸し物コースでは、フル通電等で迅速に沸
騰温度C2 に到達させて沸騰維持させる点は早炊きコー
スと同じであるが、水を沸騰し続ける蒸しコースでは炊
き上げ温度C3 が現出されない点で早炊きコースと異な
る。ある程度の時間に亘って沸騰温度C2 が維持された
後は、その沸騰温度C2 よりも僅かに低い温度での低電
力沸騰状態(必要最小限度の省電力状態)が暫く維持さ
れた後、加熱を停止するという炊飯曲線になる。
【0043】従って、加熱開始から第1所定時間t1
(標準的条件で炊き上げ温度C3 が現出されるに十分な
時間として予め制御装置17に記憶されている)の間
に、炊き上げ温度が検出されると、それは水と米が内鍋
3に入っている状態であると判断して、自動的に早炊き
コース(第1の加熱量制御モードの一例)に設定され、
図5に破線で示される炊飯曲線が現出される。そして、
前記所定時間t1 の間に炊き上げ温度が検出されない
と、それは水のみが内鍋3に入っている状態であると判
断して、自動的に蒸し物コース(第2の加熱量制御モー
ドの一例)に設定され、図5に実線で示される炊飯曲線
が現出される。
【0044】但し、第1所定時間t1 の経過から第2所
定時間(t2 −t1 )の間に、炊き上げ温度C3 が検出
された場合には、確認制御手段32の機能により、その
炊上げ温度検出に基づいて早炊きコース(第1の加熱量
制御モード)に戻るように制御される。これは、極寒地
域や水加減が多かった等の悪条件では炊き上げ検出が通
常よりも明確に送れて発生することに対処させるための
ものである。
【0045】これら第1及び第2所定時間は予めタイマ
ー39に記憶してある。要するに、加熱開始からt2 時
間の経過までに炊き上げ温度C3 の検出があれば、早炊
きコースに設定され、無ければ蒸し物コースに設定され
るように、誘導加熱コイルMHとサーミスタTmとタイ
マー39とを関連作動させる選択制御手段31が機能す
るのである。
【0046】第1所定時間を、沸騰開始t3 からの時間
(t1 −t3 )として設定するものでも良く、要する
に、沸騰開始から所定時間内に、沸騰温度C2 よりも高
温の炊上げ温度C3 が検出されたか否かで自動的にコー
スを選択設定することが要旨である。従って、白米やお
かゆコースといった吸水工程を有したメニューに蒸し物
コースを兼用させて、自動判別させる制御を行わせるこ
とも可能である。
【0047】加熱停止手段33は、蒸し物コースが現出
され、かつ、第2所定時間が経過したt2 以降におい
て、図5に仮想線で示すように低電力沸騰状態において
急激な温度上昇又は沸騰温度よりも高温の異常温度C4
をサーミスタTmが検出した場合には、その検出作動に
基づいて誘導加熱コイルMHへの通電を停止するように
機能するものである。これは、所定の蒸し時間内に内鍋
3内の水が蒸発して無くなってしまったことを検出でき
るものであり、内鍋の加熱を終了すると同時に、外ケー
ス1内に収容されたブザー40を鳴らすようにしてあ
る。
【0048】図6、図7に、内鍋3内で使用する蒸し物
の置き台、すなわち蒸し台35が示されいる。蒸し台3
5は、多数の孔が形成された載置面35aと、4本の脚
部35bと、補強リブ35cを一体形成して構成される
とともに、脚部35bの下端には保護部材であるシリコ
ンゴム36が装備されており、内鍋3の表面を傷つけな
いように配慮されている。この場合、内鍋3の内径を最
大限に利用する為に、載置面35aは内鍋3の底部から
側面に架けてのR部の終了高さ若しくはそれより高い位
置となるように設定するのが良い。
【0049】又、図1に仮想線で示すように、内鍋3の
内面における下端R部の直上位置に、鍋内側に向かって
突出する突起37を複数形成し、多数の孔が形成された
平板状の蒸し台35を、それら突起37で受け止めて載
置させるようにした構造でも良い。又その突起37を、
水位目盛り表示として用いて機能の兼用化を図るように
すれば好都合である。
【0050】図1に示すように、放熱板13の下側に、
押し込み及び抜き出しによって着脱自在な円板状の鍋蓋
41を配備して二重蓋とした構造では、外した鍋蓋41
を突起37上に載置して蒸し台35として使用できるよ
うに構成すれば、別途蒸し台を設定することが省けて経
済的である。
【0051】参考に、メニューを白米コースを選択した
ときの炊飯制御のフローチャートを図8、図9に示す。
ワークコイルとは誘導加熱コイルMH等の加熱手段であ
り、16/16がフルパワー加熱状態を示し、14/1
6や10/16は加熱強さを表しているとともに、カタ
ヒータとは肩ヒータFHのことである。尚、早炊きコー
スは、白米コースにおける吸水工程が無い以外は同じで
ある。 −第2実施形態− 図10に第2実施形態による操作パネル18が示されて
おり、メニュー欄が異なる以外は第1実施形態による操
作パネル18と基本的に同じである。炊飯メニューは、
無洗米・白米、7ブ米・胚ガ米、5ブ米、玄米、マジッ
クライス(蒸し物)の5種類のコースが揃えてあり、メ
ニュースイッチ23で選択マーク38を動かして所望の
コースを選択設定する点も第1実施形態のものと同じで
ある。
【0052】マジックライスとは、洗米不要で吸水性が
良いように予め加工された米であり、最短五分間という
超早炊きが可能である。コース表示を「マジックライ
ス」から「超早炊き」に変更しても良い。この超早炊き
コースは、前述した早炊きコースと同様に加熱途中の吸
水工程が省略されており、フルパワーで炊き上げまで加
熱するように制御される。つまり、炊飯である限りは、
マジックライスでも炊き上げ温度C3 が存在している。
【0053】そこで、加熱開始から第1所定時間(5
分間)内に炊き上げ温度検出があれば、マジックライス
コースが設定されるが、あまり早く5分以内に炊き上が
っても、芯残り等の炊き上げ不足のおそれがあるため、
第1所定時間の終了までは加熱を続行してから、加熱を
停止して炊飯を終了させるように制御される。 第1所定時間内に炊き上げ温度検出が無い場合には、
第1所定時間終了から始まる第2所定間(11分間)内
に炊き上げ温度検出があれば、マジックライスコースが
設定され、その炊き上げ検出に伴って加熱を停止して炊
飯を終了させるように制御される。 第2所定時間内に、すなわち加熱開始から16分間に
炊き上げ温度検出がない場合には、蒸し物コースが設定
され、引き続き沸騰状態を維持するように制御される。
加熱開始から第2所定時間の終了までに要する時間(1
6分間)は、条件が悪くても必ずマジックライスが炊き
上がる時間として設定されている。サーミスタTmと誘
導加熱コイルMHとタイマー39を関連作動させて、上
記〜の制御作動を司る第2選択制御手段42を制御
装置17に備えても良い。 〔別実施形態〕蒸し物コース(第2の加熱量制御モー
ド)が現出されている状態において、一定時間毎にブザ
ー(水補給警告手段34の一例)40を作動させるよう
に構成して、水補給に関する注意喚起効果を出すように
した制御手段を制御装置17に設けても良い。ブザー4
0の代わりにランプを点灯させる手段でも良い。
【0054】所定温度間の経過時間を測定して水量判定
を行い、それに基づいて水補給警告を行う制御手段を備
えても良い。例えば、ある温度から5度上昇するに要す
る時間のかかり具合を比較するとか、単位時間当たりの
温度上昇勾配を比較するといった判定手段を用いる。
【0055】白米やおかゆコースに蒸し物コースを兼用
させることが可能であるが、吸水工程の無い早炊きやマ
ジックライスコースに兼用させる方が、素早く蒸し機能
を実行させることができる点で好ましい。
【0056】参考に、図10に示す操作パネル18にお
いて、メニューをマジックライス・蒸し物コースを選択
したときの炊飯制御のフローチャートを図11〜図13
に示す。ここで、SA秒とは第1所定時間のことであ
り、SB秒とは第2所定時間のことである。ワークコイ
ルとは誘導加熱コイルMH等の加熱手段であり、16/
16がフルパワー加熱状態を示し、15/16や10/
16は加熱強さを表している。又、各コースが終了する
と電子ホーン等のブザー報知を8回鳴らして、料理終了
を知らせるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【図1】炊飯器の断面図
【図2】第1実施形態による操作パネルの正面図
【図3】概略の電気回路
【図4】おかゆコースにおける炊飯曲線を示す図
【図5】早炊き・蒸し物コースにおける炊飯曲線を示す
【図6】蒸し台の側面図
【図7】蒸し台の底面図
【図8】白米コースの加熱制御フローチャートNO1を
示す図
【図9】白米コースの加熱制御フローチャートNO2を
示す図
【図10】第2実施形態による操作パネルの正面図
【図11】マジックライスコースの加熱制御フローチャ
ートNO1を示す図
【図12】マジックライスコースの加熱制御フローチャ
ートNO2を示す図
【図13】蒸し物コースの加熱制御フローチャートを示
す図
【符号の説明】
3 内鍋 17 加熱制御手段 23 既存のスイッチ 31 選択制御手段 32 確認制御手段 33 加熱停止手段 34 水補給警告手段 40 ブザー C2 沸騰温度 C3 炊き上げ温度 C4 異常温度 MH 加熱手段 Tm 温度センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内鍋と、この内鍋を加熱する加熱手段
    と、前記内鍋の温度を検出する温度センサと、前記温度
    センサの検出値に基づいて前記加熱手段の加熱量を制御
    する加熱量制御手段とを備えてある炊飯器であって、 前記加熱量制御手段は、前記加熱手段の加熱による沸騰
    開始から所定時間内に、沸騰温度よりも高温の炊上げ温
    度が検出されたときには、前記炊上げ温度検出に基づい
    て前記内鍋の加熱を弱める又は停止する第1の加熱量制
    御モードと、前記所定時間内に前記炊上げ温度が検出さ
    れないときには沸騰状態が引続き維持される第2の加熱
    量制御モードとを有するとともに、 前記温度センサによる前記炊上げ温度温度検出の有無に
    より、前記第1の加熱量制御モードと前記第2の加熱量
    制御モードとのうちのいずれか一つを選択する選択制御
    手段を備えてある炊飯器。
  2. 【請求項2】 前記選択制御手段による前記第1と第2
    の加熱量制御モードのうちのいずれか一つを選択する選
    択作動は、既存のスイッチの操作で行われるように構成
    してある請求項1に記載の炊飯器。
  3. 【請求項3】 前記第2の加熱量制御モードが選択され
    ている状態において、前記所定時間経過から第2の所定
    時間内に前記炊上げ温度か検出されたときには、前記炊
    上げ温度検出に基づいて前記内鍋の加熱を弱める又は停
    止する確認制御手段を備えてある請求項1又は2に記載
    の炊飯器。
  4. 【請求項4】 前記第2の加熱量制御モードが現出され
    ている状態において、前記温度センサが前記沸騰温度よ
    りも高温の異常温度又は急激な温度上昇を検出したとき
    には、前記異常温度又は前記急激な温度上昇検出に基づ
    いて前記内鍋の加熱を終了する加熱停止手段を備えてあ
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 【請求項5】 前記内鍋の加熱終了と同時にブザーを作
    動させるように構成してある請求項4に記載の炊飯器。
  6. 【請求項6】 前記第2の加熱量制御モードが選択され
    ている状態において、一定時間毎に水補給警告手段を作
    動させるように構成してある請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の炊飯器。
JP04594699A 1999-02-24 1999-02-24 炊飯器 Expired - Fee Related JP3252821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04594699A JP3252821B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04594699A JP3252821B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 炊飯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000237040A true JP2000237040A (ja) 2000-09-05
JP3252821B2 JP3252821B2 (ja) 2002-02-04

Family

ID=12733456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04594699A Expired - Fee Related JP3252821B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3252821B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012183223A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 炊飯器
JP2020065679A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 株式会社パロマ ガス炊飯器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012183223A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 炊飯器
JP2020065679A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 株式会社パロマ ガス炊飯器
JP7189600B2 (ja) 2018-10-24 2022-12-14 株式会社パロマ ガス炊飯器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3252821B2 (ja) 2002-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000237040A (ja) 炊飯器
JP3627714B2 (ja) 電気炊飯器
JP2007282837A (ja) 電気炊飯器
JP2008226750A (ja) 電磁調理器
JP6623272B2 (ja) 電磁調理器
JP2006305048A (ja) 電気炊飯器
JP3891155B2 (ja) 電気炊飯器
JP2650624B2 (ja) 電気炊飯器
JP3187320B2 (ja) 電気炊飯器
JP3082689B2 (ja) 電気炊飯器
JP3060962B2 (ja) 電気炊飯器
JP2639329B2 (ja) 電磁炊飯器
JP6437738B2 (ja) 電磁調理器
JP2002177141A (ja) 炊飯器
JP2005235689A (ja) 電気圧力調理器
JP2005205060A (ja) 電気炊飯器
JPH07148068A (ja) 炊飯器のお焦げ湯の製造方法
JP3038696B2 (ja) 炊飯器
JP3444260B2 (ja) 炊飯器
JP3287500B2 (ja) 炊飯加熱方法
JPS6249050B2 (ja)
JP2001299580A (ja) 炊飯器
JPH0755155A (ja) 電子レンジの湯沸し制御システム
JPH076632B2 (ja) こんろの制御装置
JP2936212B2 (ja) 炊飯ジャー

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071122

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 9

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees