JPH0755155A - 電子レンジの湯沸し制御システム - Google Patents

電子レンジの湯沸し制御システム

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JPH0755155A
JPH0755155A JP19712993A JP19712993A JPH0755155A JP H0755155 A JPH0755155 A JP H0755155A JP 19712993 A JP19712993 A JP 19712993A JP 19712993 A JP19712993 A JP 19712993A JP H0755155 A JPH0755155 A JP H0755155A
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heating
boiling
microwave
amount
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Hiroshi Ueda
博 植田
Nobuyasu Ohashi
伸康 大橋
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子レンジを使用して湯沸しを行ない、高精
度かつ効率的なカルキ抜き制御を可能とする。 【構成】 加熱室内に収納されたコップ等所定容器中の
水をレンジ加熱することによって沸騰させ、その後は、
該沸騰加熱時のレンジ加熱出力よりは小さいレンジ加熱
出力によって水量に対応した所定時間沸騰煮沸状態を継
続させることによって効率的なカルキ抜きを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、湯沸し機能を備えた
電子レンジの湯沸し制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭での湯沸し装置としては、一般に電
気ポットなどのヒータ付電気貯湯容器が多く使用されて
いる。
【0003】そして、最近のヒータ付電気貯湯容器の構
成では、初期沸騰後、さらに一定時間沸騰状態を継続さ
せることによってカルキ抜きを行うカルキ抜き機能を付
加したものが多くなっている。
【0004】すなわち、一般に家庭で使用されている水
道水には相当の量の塩素が投入されており、この塩素が
カルキ臭さを生じさせるとともに、また原水中の有機物
と反応することによってトリハロメタン(クロロホルム)
を発生させる。そして、このトリハロメタンは、水の温
度が高いほど生じ易く、水道水を沸かす場合、60〜7
0℃から沸騰温度である100℃に達する付近で急激に
濃度が上昇する(例えば図15参照)。
【0005】一方、この時点から、煮沸を継続すると、
逆に急激に濃度は下がってゆく。従って、トリハロメタ
ンの除去にとっても一定時間の沸騰煮沸は有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ヒータ
付電気貯湯容器による湯沸しおよびカルキ除去には、次
のような問題がある。
【0007】(1) コップ一杯程度の少量のカルキを抜
いた美味しい御湯を手短かに、かつ速やかに欲しいとい
うような時に即座に対応できない。
【0008】(2) 蒸気発生量の検出等具体的な沸騰状
態の検知ができないことと沸騰後の高精度な加熱量のコ
ントロールができないこととから、効率的かつ省エネル
ギーな煮沸継続制御ができない。
【0009】(3) また、上記カルキ抜き時における水
量が少ない時などには沸騰によって蒸発した蒸気が上部
空間部に留まり、沸騰終了後再び貯湯内に溶解する恐れ
がある。
【0010】(4) 特にトリハロメタンの除去に着目す
ると、トリハロメタンの遊離度の高い沸騰前の所定の温
度レベルを蒸気発生量をパラメータとして検出し、同温
度状態に所定時間維持することが好ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1〜14記
載の各発明は、それぞれ上記のような電気貯湯容器にお
ける問題を電子レンジの特徴を活用することによって解
決することを目的としてなされたもので、各々次のよう
に構成されている。
【0012】(1) 請求項1記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、加熱室内
における容器中の水を加熱するマイクロ波加熱手段と、
該マイクロ波加熱手段の加熱出力を可変制御するマイク
ロ波出力制御手段と、加熱に伴って上記水から発生する
水蒸気量を検出する湿度センサとを備えてなる電子レン
ジにおいて、上記マイクロ波加熱手段による加熱開始後
上記湿度センサの水蒸気量検出値に基いて上記容器中の
水が沸騰したことを検知判定する沸騰判定手段と、該沸
騰判定手段によって上記容器中の水の沸騰状態が検知判
定されると、以後所定時間内上記マイクロ波出力制御手
段により上記マイクロ波加熱手段の加熱出力を所定量低
下させた上で上記水の沸騰煮沸状態を継続させてカルキ
抜きを行うカルキ抜き制御手段とを設けたことを特徴と
するものである。
【0013】(2) 請求項2記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、加熱室内
の換気を行うファンと、上記加熱室内における容器中の
水を加熱するマイクロ波加熱手段と、該マイクロ波加熱
手段の加熱出力を可変制御するマイクロ波出力制御手段
と、加熱に伴って上記水から発生する水蒸気量を検出す
る湿度センサとを備えてなる電子レンジにおいて、上記
マイクロ波加熱手段による加熱開始後上記湿度センサの
水蒸気量検出値に基いて上記容器中の水が沸騰したこと
を検知判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段によっ
て上記容器中の水の沸騰状態が検知判定されると、以後
所定時間内上記マイクロ波出力制御手段により上記マイ
クロ波加熱手段の加熱出力を所定量低下させた上で上記
水の沸騰煮沸状態を継続させてカルキ抜きを行うカルキ
抜き制御手段と、該カルキ抜き制御手段によるカルキ抜
き終了後所定時間内ファンを回転駆動するファン駆動制
御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0014】(3) 請求項3記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項2記載の発明の構成における、カルキ抜き制御終了
後、ファン駆動制御手段によってファンが回転駆動され
る所定時間が、水量判定手段によって判定された水量値
に応じて設定されるようになっていることを特徴とする
ものである。
【0015】(4) 請求項4記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項2記載の発明の構成における、カルキ抜き制御終了
後、ファン駆動制御手段によってファンが回転駆動され
る所定時間は、予じめ設定された目標温度に応じて設定
されるようになっていることを特徴とするものである。
【0016】(5) 請求項5記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項1又は2記載の発明の構成に加えて、さらに容器中の
水の量を判定する水量判定手段を備え、カルキ抜き制御
手段が沸騰煮沸状態を継続する所定時間は、当該水量判
定手段によって判定された水量値に応じて設定されるよ
うになっていることを特徴とするものである。
【0017】(6) 請求項6記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、さらに上
記請求項5記載の発明の構成における水量判定手段が、
容器中の水に対するマイクロ波加熱手段の加熱を開始し
てから沸騰に到るまでの所要経過時間を基にして水量判
定を行うようになっていることを特徴とするものであ
る。
【0018】(7) 請求項7記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、また上記
請求項5記載の発明の構成における水量判定手段が、容
器中の水に対するマイクロ波加熱手段の加熱を開始して
から沸騰に到る間での水蒸気増加率を基にして水量判定
を行うようになっていることを特徴とするものである。
【0019】(8) 請求項8記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、また上記
請求項5記載の発明の構成において、さらに重量センサ
を設けるとともに、その水量判定手段が、当該重量セン
サによる容器および水の合計重量値とマイクロ波加熱手
段による加熱開始後の水蒸気増加率に基く予測水量値と
から容器中の正味水量を可及的正確に判定するようにな
っていることを特徴とするものである。
【0020】(9) 請求項9記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、また上記
請求項1又は2記載の発明の構成において、さらに重量
センサを設け、該重量センサによる容器および水の合計
重量値とマイクロ波加熱手段による加熱開始後の水蒸気
増加率に基く予測水量値とから容器に対する水の満量状
態を判定し、満量判定時にはマイクロ波出力制御手段に
よるマイクロ波加熱出力の低下量を大きくするようにな
っていることを特徴とするものである。
【0021】(10) 請求項10記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の発明の構成におい
て、沸騰状態が検知判定された後のマイクロ波出力制御
手段によるマイクロ波加熱出力の低下制御が、沸騰状態
検知判定直後の第1の所定時間と該第1の所定時間経過
後の第2の所定時間とで順次段階的に出力を低下させる
ようになっていることを特徴とするものである。
【0022】(11) 請求項11記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、加熱室内
における容器中の水を加熱するマイクロ波加熱手段と、
該マイクロ波加熱手段の加熱出力を可変制御するマイク
ロ波出力制御手段と、加熱に伴って上記水から発生する
水蒸気量を検出する湿度センサとを備えてなる電子レン
ジにおいて、上記マイクロ波加熱手段による加熱開始後
上記湿度センサの水蒸気量検出値に基いて上記容器中の
水がカルキ抜きに適した所定の温度レベルに達したこと
を検知判定するカルキ抜きレベル判定手段と、該カルキ
抜きレベル判定手段によって上記容器中の水の温度がカ
ルキ抜きに適した温度レベルに達したことが検知判定さ
れると、以後所定時間内上記マイクロ波加熱手段の加熱
出力をON,OFF制御することにより上記水の温度状
態を上記カルキ抜きに適した一定の温度レベルに維持さ
せてカルキ抜きを行うカルキ抜き制御手段とを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0023】(12) 請求項12記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項11記載の発明の構成において、さらに容器中の水の
量を判定する水量判定手段を備え、カルキ抜き制御手段
がカルキ抜きに適した一定の温度レベルを維持する所定
時間は、当該水量判定手段によって判定された水量値に
応じて設定されるようになっていることを特徴とするも
のである。
【0024】(13) 請求項13記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項12記載の発明の構成において、上記水量判定手段
が、容器中の水に対するマイクロ波加熱手段の加熱を開
始してからカルキ抜きに適した温度レベルに達するまで
の所要時間を基にして水量判定を行うようになっている
ことを特徴とするものである。
【0025】(14) 請求項14記載の発明の構成 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムは、上記請求
項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12又は1
3記載の発明の構成におけるマイクロ波加熱手段が、各
々相互に加熱室内へのマイクロ波照射方向を異にして設
けられた複数のマグネトロンよりなることを特徴とする
ものである。
【0026】
【作用】本願請求項1〜14各項記載の発明の電子レン
ジの湯沸し制御システムは、各々以上のように構成され
ている結果、当該各構成に対応して各々次のような作用
を奏する。
【0027】(1) 請求項1記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムでは、上述の
ように湿度センサを備えた電子レンジにおいて、上記マ
イクロ波加熱手段による加熱開始後上記湿度センサの水
蒸気量検出値に基いて上記容器中の水が沸騰したことを
検知判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段によって
上記容器中の水の沸騰状態が検知判定されると、以後所
定時間内上記マイクロ波出力制御手段により上記マイク
ロ波加熱手段の加熱出力を所定量低下させた上で上記水
の沸騰煮沸状態を継続させてカルキ抜きを行うカルキ抜
き制御手段とを設けて構成されており、先ず加熱室内の
容器中の水を例えばレンジ強レベル等所定のマイクロ波
加熱出力により速やかに沸騰状態まで加熱する。そし
て、該マイクロ波加熱手段による加熱開始とともに湿度
センサを機能させて水からの水蒸気の発生度合をウォッ
チングし、急激に水蒸気の発生量が増えて沸騰状態にな
ったことが確実に検知判定されると、上記所定レベルの
マイクロ波加熱出力を例えばレンジ弱等に所定量低下さ
せて効率的な沸騰煮沸を可能とし、同状態を目標とする
カルキ除去率が得られる所定最短時間内だけ継続するこ
とによって効率良くカルキ抜きを行う。
【0028】従って、該沸騰検知後、所定時間内の低出
力での効率的な沸騰煮沸によって吹きこぼれを生じるこ
となく確実にカルキ、トリハロメタン等を除去すること
ができるようになる。
【0029】(2) 請求項2記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上述のように加熱室内の換気を行うファンと、上記湿度
センサとを備えてなる電子レンジにおいて、上記マイク
ロ波加熱手段による加熱開始後上記湿度センサの水蒸気
量検出値に基いて上記容器中の水が沸騰したことを検知
判定する沸騰判定手段と、該沸騰判定手段によって上記
容器中の水の沸騰状態が検知判定されると、以後所定時
間内上記マイクロ波出力制御手段により上記マイクロ波
加熱手段の加熱出力を所定量低下させた上で上記水の沸
騰煮沸状態を継続させてカルキ抜きを行うカルキ抜き制
御手段と、該カルキ抜き制御手段によるカルキ抜き終了
後所定時間内ファンを回転駆動するファン駆動制御手段
とを設けて構成されている。
【0030】従って、上記請求項1記載の発明の作用に
加えて、上記ファンの回転によりカルキ抜き完了後、加
熱室内に残っているカルキ、トリハロメタンが確実に外
部に排出され、再溶解する恐れがなくなる。また、同フ
ァンの回転駆動時間を水量と目標冷却温度を考慮して所
定時間に設定することによって、湯温のコントロールを
行うことができる。
【0031】(3) 請求項3記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項2記載の発明の構成において、カルキ抜き制
御終了後、ファン駆動制御手段によってファンが回転駆
動される所定時間が、具体的に水量判定手段によって判
定された水量値に応じて設定されるようになっている。
【0032】従って、上記請求項2記載の発明の作用を
得るに際して、ファンの回転駆動時間が水量に応じた無
駄のないものとなる。
【0033】(4) 請求項4記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項2記載の発明の構成において、カルキ抜き制
御終了後、ファン駆動制御手段によってファンが回転駆
動される所定時間が、予じめ設定された目標温度に応じ
て設定されるようになっている。
【0034】従って、カルキ抜き完了後、当該所定時間
内ファンを回転させると、ユーザが設定した所望の温度
の湯を得ることができる。
【0035】(5) 請求項5記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムでは、上記の
ような作用を奏する請求項1又は2記載の発明の構成に
おいて、さらに容器中の水の量を判定する水量判定手段
が設けられていて、上記カルキ抜き制御手段が沸騰煮沸
状態を継続する所定時間が、当該水量判定手段によって
判定された水量値に応じて適切に設定されるようになっ
ている。
【0036】従って、上述の作用を奏するに際して、一
定の目標とするカルキ除去率を無駄な消費電力を使うこ
となく効率的に行うことが可能となる。
【0037】(6) 請求項6記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムでは、上記作
用を奏する請求項5記載の発明の構成において、さらに
容器中の水の量を判定する上記水量判定手段が、容器中
の水に対するマイクロ波加熱手段の加熱を開始してから
沸騰に到るまでの所要経過時間を基にして水量判定を行
うようになっている。
【0038】従って、上記の水量判定手段による水量判
定は、コップ等の容器重量とは関係なく、容器内の正味
の水量に可及的に近いものとなり、上記沸騰煮沸継続時
間の設定値が実水量に対応したより適切なものとなる。
【0039】(7) 請求項7記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記作用を奏する請求項5記載の発明の構成において、
さらに上記容器中の水の量を判定する水量判定手段が、
上記容器中の水に対するマイクロ波加熱手段の加熱を開
始してから沸騰に到る間の水蒸気増加率を基にして水量
判定を行うようになっている。
【0040】従って、上記水量判定手段による水量判定
は請求項6記載の発明の場合同様コップ等の容器重量と
は関係なく、容器内の正味の水量に可及的に近いものと
なり、上記沸騰煮沸継続時間の設定値が実水量に対応し
たより適切なものとなる。
【0041】(8) 請求項8記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項5記載の発明の構成において、さらに重量セ
ンサを設け、その水量判定手段が、当該重量センサによ
る容器および水の合計重量値とマイクロ波加熱手段によ
る加熱開始後の水蒸気増加率に基く予測水量値とから容
器中の正味水量を可及的正確に判定するようになってい
る。
【0042】従って、容器中の正味水量の判定精度が上
記請求項6又は7記載の発明のものよりも、さらに向上
する。
【0043】(9) 請求項9記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項1又は2記載の発明の構成において、さらに
重量センサを設け、当該重量センサによる容器および水
の合計重量値とマイクロ波加熱手段による加熱開始後の
水蒸気増加率に基く予測水量値とから容器に対する水の
満量状態を判定し、満量判定時にはマイクロ波出力制御
手段によるマイクロ波加熱出力の低下量を大きくするよ
うになっている。
【0044】従って、容器中の水の量が容器に対して満
量状態で収容されていて沸騰煮沸時に吹きこぼれが生じ
やすいと認められる時は、通常水量時よりも更に加熱レ
ベルを低下させることによりトロ火による安定した煮沸
状態を実現することができる。
【0045】(10) 請求項10記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の発明の構
成において、各々沸騰状態が検知判定された後のマイク
ロ波出力制御手段によるマイクロ波加熱出力の低下制御
が、沸騰状態検知判定直後の第1の所定時間と該第1の
所定時間経過後の第2の所定時間とで順次段階的に出力
を低下させるようになっている。
【0046】従って、カルキ抜きのための沸騰煮沸継続
初期の第1の所定時間内に沸騰直後の湯の温度分布を均
一化した上で第2の所定時間内の沸騰煮沸に移行するこ
とができ、カルキ除去性能が高くなる。
【0047】(11) 請求項11記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
湿度センサを備えてなる電子レンジにおいて、上記マイ
クロ波加熱手段による加熱開始後上記湿度センサの水蒸
気量検出値に基いて上記容器中の水がカルキ抜きに適し
た所定の温度レベルに達したことを検知判定するカルキ
抜きレベル判定手段と、該カルキ抜きレベル判定手段に
よって上記容器中の水の温度がカルキ抜きに適した温度
に達したことが検知判定されると、以後所定時間内上記
マイクロ波加熱手段の加熱出力をON,OFF制御する
ことにより上記水の温度状態を上記カルキ抜きに適した
一定の温度レベルに維持させてカルキ抜きを行うカルキ
抜き制御手段とを設けて構成されており、先ず加熱室内
の容器中の水を例えばレンジ強レベル等所定のマイクロ
波加熱出力により速やかに沸騰状態まで加熱する。そし
て、該マイクロ波加熱手段による加熱開始とともに湿度
センサを機能させて水からの水蒸気の発生度合のウォッ
チングし、所定レベルに水蒸気の発生量が増えてカルキ
抜き可能な温度状態になったことが検知判定されると、
上記所定レベルのマイクロ波加熱出力を例えばレンジ弱
等に所定量低下させON,OFF制御することにより一
定の温度状態に維持し、同一定の温度状態を目標とする
カルキ除去率が得られる所定最短時間内だけ維持するこ
とによって効率良くカルキ抜きを行う。
【0048】従って、該カルキ抜きに適した温度状態と
なったことを湿度発生量をパラメータとして検知した
後、所定時間内の一定温度下での加熱を続けることによ
って吹きこぼれを生じることなく確実にカルキ、トリハ
ロメタン等を除去することができる。
【0049】そして、上記温度を沸騰前のトリハロメタ
ンの遊離度が高い温度に設定して置けば、特に有効にト
リハロメタンを除去することが可能となる。
【0050】(12) 請求項12記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項11記載の発明の構成において、さらに容器
中の水の量を判定する水量判定手段を備え、カルキ抜き
制御手段がカルキ抜きに適した一定の温度レベルを維持
する所定時間は、当該水量判定手段によって判定された
水量値に応じて設定されるようになっている。
【0051】従って、上述の請求項11記載の発明の作
用を奏するに際して、一定の目標とするカルキ除去率を
無駄な消費電力を使うことなく効率的に行うことが可能
となる。
【0052】(13) 請求項13記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項12記載の発明の構成において、上記水量判
定手段が、容器中の水に対するマイクロ波加熱手段の加
熱を開始してから上記カルキ抜きに適した温度レベルに
達するまでの所要時間を基にして水量判定を行うように
なっている。
【0053】従って、上記の水量判定手段による水量判
定は、コップ等の容器重量とは関係なく、容器内の正味
の水量に可及的に近いものとなり、上記一定温度レベル
継続時間の設定値が実水量に対応したより適切なものと
なる。
【0054】(14) 請求項14記載の発明の作用 本発明の電子レンジの湯沸し制御システムの構成では、
上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,1
2又は13記載の発明の構成において、そのマイクロ波
加熱手段が、相互に加熱室内へのマイクロ波照射方向を
異にして設けられた複数のマグネトロンにより構成され
ている。
【0055】従って、加熱時の容器中の水分子の振動方
向がランダムになり、対流が生じ易くなって水の攪拌効
果が向上し、加熱効率、カルキ除去率共に向上する。
【0056】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の電子レンジの湯
沸し制御システムによると、従来一般の電気貯湯容器に
よる湯沸しシステム比べて、次のようなメリットを得る
ことができる。
【0057】 コップ一杯程度の御湯を速やかに所定
温度に加熱し又は沸騰させ得て、しかも除去率の高いカ
ルキ抜き(カルキ、カビ臭、トリハロメタンの除去)を行
うことができる。
【0058】 湿度センサを使用して沸騰検知を行っ
ているので、正確な沸騰検知が可能となり、該沸騰検知
後、レンジ加熱出力を効率良く制御することにより可及
的に短時間での省エネルギーな沸騰煮沸によるカルキ抜
き制御を実現することができる。
【0059】 沸騰煮沸を続けてもファンにより庫内
温度がコントロールされるので安全であり、かつ同ファ
ンによって蒸気およびトリハロメタンが確実に外部に放
出されるので塩素およびトリハロメタンなどが再溶解す
る恐れもない。
【0060】又、湯沸し完了後のファン風による冷却に
よって所望の湯温にコントロールすることができる。
【0061】 電磁波により水分子に振動を生じさせ
て加熱するので、加熱効率が高く、出力制御も容易で、
その応答性も高い。
【0062】 複数のマグネトロンを使用すれば、水
の対流攪拌作用が得られるので、より効果的なカルキ抜
きが実現される。
【0063】
【実施例】
(1) 第1実施例 先ず図1〜図4は、本願発明の第1実施例に係る湯沸し
機能を備えた電子レンジの構成およびそのカルキ抜きを
含む湯沸し制御システムの制御動作を示している。
【0064】先ず図1および図2は、当該電子レンジ1
の全体的な構造(ドアおよび筺体本体部の構造)を示すも
ので、その筺体1aの内側には加熱室(調理物収納庫)2
が設けられている。そして、該加熱室2の底部には調理
物載置用のターンテーブル3が回転可能に設置されてい
る。また該加熱室2の正面側開口部19にはファィンダ
ー部17を形成したドア16が上下方向に開閉可能な状
態で取付けられている。また、ドア16に対応した筺体
本体部側には、ドアスイッチ18が設けられている。
【0065】一方、上記筺体1a正面側の上記加熱室2
の開口部19の右側部には当該電子レンジの各種の機能
を操作・制御するための操作パネル部26が設置されて
いる。該操作パネル部26には、例えば図2に詳細に示
すように、先ず上方側から下方側にかけて、表示部(液
晶表示部)34、マニュアルメニュー用の加熱時間設定
キー(5分用27a、1分用27b、10秒用27cの3つ
のキーよりなる)、手動加熱キー群(生もの解凍キー、ト
ースターキー、ピザ加熱キー、おかゆキーの4つのキー
よりなる)29、自動加熱キー群(酒のかんキー、トース
トキー、冷凍トーストキー、炊飯キーの4つのキーより
なる)30、マニュアルメニュー指定キー41、オート
メニュー指定キー42が各々適切に操作性良く配設され
ている。
【0066】また、図1から明らかなようにドア16の
ファインダー17直下部にはテーパ面TFが形成され、
その中央部側から右側方向に順番にトーストキー61
a、解凍キー61b、あたため・スタートキー61c、取
消キー61d、仕上り調節キー61e、追加加熱キー61
f、湯沸しキー61gなどの日常特に使用頻度が高いドア
キー群61が設けられている。
【0067】そして、上記操作パネル部26の表示部3
4には、例えば上述した操作パネル部26およびドアキ
ー群61の各種の操作キーがON操作されると、それに
対応して各種の選択設定状態が表示されるようになって
いる。
【0068】上記操作パネル部26およびドアキー群6
1は各々相互に関連して接続され、例えば図3に示すよ
うにマイクロコンピュータを中心として構成された電子
レンジコントロール用の制御ユニット20とデータバス
およびコントロールバスを介して接続されていて自由に
入出力信号の送受が行えるようになっている。
【0069】さらに、同図3から明らかなように、上記
高周波加熱装置1の筺体1a内部には、上記加熱室2内
のターンテーブル3上に載置された例えばコップ等の容
器5中の調理物(被加熱物:本実施例では水)40にマイ
クロ波を放射吸収させることによって加熱するマグネト
ロン13と、当該加熱室2内の図示しない他の調理物
(被加熱物)に必要に応じ赤外線を照射することによって
加熱する上下ヒータHu,Hdおよびヒータ回路35と、庫
内換気用のファン12aおよびファンモータ12とが各
々図示のように設置されている。そして、上記制御ユニ
ット20とターンテーブルモータ4との間にはターンテ
ーブルモータ駆動回路24が、また同制御ユニット20
と上記ファンモータ12との間にはファンモータ駆動回
路25が、さらに同制御ユニット20と上記マグネトロ
ン13との間にはマグネトロン駆動部22が各々介設さ
れている。上記ターンテーブルモータ4部には、重量セ
ンサ36が設けられ、該重量センサ36で検出された検
出値は通常の本調理開始時および追加加熱時などにおい
て調理物の量(重量)の判定に使用される。さらに、符号
37は電源回路であり、AC電源100(V)からの電源
電圧を上記マグネトロン駆動部22、ターンテーブルモ
ータ駆動回路24、ファンモータ駆動回路25に分配供
給する。
【0070】上記ファン12aは、一般には、次に行わ
れる調理の種類に応じて庫内温度のコントロールや電装
部の冷却、煮込み湯沸し状態の蒸気の換気などに使用さ
れるが、本実施例では、特に後述するように上記コップ
等容器5中の水40を沸かす時のカルキ除去やトリハロ
メタンの排出、また湯温のコントロールに使用される。
【0071】一方、図示の如く、上記筺体1aの一側壁
31側には外気導入口8が、また他側壁32側には排気
口11が各々形成されているとともに、それらの間の加
熱室2の両側壁6,7部には換気口9,10がそれぞれ形
成されている。そして、上記外気導入口8と換気口9と
の間には上記ファンモータ12によって駆動される上述
のファン12aが介設されていて、上記外気導入口8か
ら導入された外気が図示矢線で示すように先ずマグネト
ロン13を冷却した後、加熱室2上部を経て調理中の臭
気や水蒸気を吸収して排気口11側から排出させて行く
ようになっている。なお、上記換気口10と排気口11
との間は、ダクト部14に形成されている一方、該ダク
ト部14の通路途中には同通路内に臨んで上記調理物の
加熱時、沸騰時などの湿度(水蒸気発生量)を検出する湿
度センサ15が設置されている。そして、該湿度センサ
15の出力信号は所定の検知部23を介して上記制御ユ
ニット20に入力されてメモリされるようになってい
る。
【0072】また、上記マグネトロン13周辺の電装部
には第1の温度センサ(サーミスタ)THAが、さらに上
記加熱室2の天井部には第2の温度センサ(サーミスタ)
THBと光センサ(形状センサ)70とが設けられてお
り、それらの各出力も上記検知部23を介して上記制御
ユニット20に入力されてメモリされるようになってい
る。上記第1の温度センサTHAは、例えば電装部の過
熱温度を検出して冷却のためにファンを駆動制御するた
めのもの、第2の温度センサTHBは庫内温度を検出す
るためのもの、光センサ70は、例えば庫内の調理物の
大きさ、形状、空間量を判定するためのものである。
【0073】上記制御ユニット20は、次に図4のフロ
ーチャートを参照して詳細に説明するように、例えば上
述の湯沸しキー61gがON操作された時に、上記コッ
プ等容器5中の水のオートメニューによる適切な湯沸し
制御を行うようになっている。
【0074】そこで、次に該本実施例の湯沸し制御の内
容について詳細に説明してゆく。
【0075】先ず、図4のフローチャートは本実施例の
カルキ抜き動作を含む湯沸し制御の内容を示している。
【0076】すなわち、先ずステップS1で上述の湯沸
しキー61gがON操作されているか否かを判定する。
【0077】その結果、YESの湯沸しキー61gがO
Nの時は、続いてステップS2に進んで庫内ランプをO
Nにし、かつファン12aをONにするとともに上記重
量センサ36の検出値Wを入力する。
【0078】そして、ステップS3でマグネトロン13
をONにして当該検出された重量Wに応じて例えばレン
ジ強レベルで速やかな加熱を実行し、湯沸し(初期沸騰
加熱)を行なう。
【0079】次に、その後、ステップS4で上記湿度セ
ンサ15を作動させて水蒸気量増加に伴う湿度検出値A
を入力する。
【0080】さらに、ステップS5に進み、上記レンジ
強レベルでの加熱実行の結果、加熱室2内の発生湿度
(水蒸気発生量)Aが沸騰状態を示す値になったか否かに
基いて沸騰判定を行なう。
【0081】その結果、沸騰状態になったと判定される
と、ステップS6に進んで、上記ステップS3のレンジ強
レベルの加熱開始時から上記沸騰判定時までの経過時間
(例えばタイマーのカウント値)t1を入力する。
【0082】その上で、さらにステップS7に進み、上
記重量検出値Wと沸騰までの経過時間t1とからカルキ抜
きに最適な所定のレンジ加熱出力(例えばレンジ弱レベ
ル)P2と同レンジ加熱出力P2による沸騰煮沸継続時間t
2とを演算する。そして、ステップS8に進んで、同加熱
出力P2により上記t2時間内の沸騰煮沸、すなわちカル
キ抜き加熱制御を行なう。
【0083】次に、ステップS9で上記t2時間の経過(t2
=0)を判定し、同t2時間の経過が判定されると、さら
にステップS10でマグネトロン13をOFFにし、かつ
庫内ランプをOFFにしてターンテーブル3およびファ
ン12aを停止させるなど、湯沸し制御終了処理を行っ
て同制御を終える(図5参照)。
【0084】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、図5の制御特性に示されるように、先ず
重量センサ36によってコップ等容器中の水の量を正確
に判定し、それに応じてレンジ強加熱出力により速やか
に沸騰状態(t1経過時点)まで加熱する。そして、該加熱
開始とともに湿度センサ15を機能させて蒸気の発生度
合をウォッチングし、沸騰状態になったことが確実に検
知されると、上記レンジ加熱出力をレンジ弱レベルに所
定量低下させて効率的な沸騰煮沸を可能とし、同沸騰煮
沸を目標とするカルキ除去率が得られる最短時間t2内継
続することによってカルキ抜きを行うようになってい
る。
【0085】したがって、該構成によれば、従来一般の
電気貯湯容器による湯沸しシステム比べて、次のような
メリットを得ることができる。
【0086】 コップ一杯程度の御湯を速やかに沸騰
させて、しかも除去率の高いカルキ抜きを行うことがで
きる。
【0087】 湿度センサを使用して沸騰検知を行っ
ているので、正確な沸騰検知が可能となり、該沸騰検知
後、レンジ加熱出力を効率良く制御することにより可及
的に短時間での省エネルギーなカルキ抜き制御を実現す
ることができる。
【0088】 沸騰煮沸を続けてもファンにより庫内
温度がコントロールされるので安全であり、かつ蒸気お
よびトリハロメタンが外部に放出されるので塩素および
トリハロメタンなどが再溶解する恐れもない。
【0089】 電磁波により水分子に振動を生じさせ
て加熱するので、加熱効率が高く、出力制御も容易で、
その応答性も高い。
【0090】なお、以上の構成における湯沸しキー61
gは、例えば単にカルキ除去キーとして構成するととも
にレンジ加熱については通常のあたため・スタートキー
61cを使用し、それら各キーのON条件による論理積
によって上記湯沸しキー61gのONと同じ機能を持た
せることも可能である。
【0091】そのようにした場合には、上記図4のフロ
ーチャートのステップS1は例えば図6のステップS1
2のように変形される。
【0092】(2) 第2実施例 次に、図7のフローチャートは本願発明の第2実施例に
係る電子レンジの湯沸し制御システムの構成およびカル
キ抜きを含む湯沸し制御の制御内容を示している。
【0093】上記第1実施例の図4の制御によれば、通
常のレンジ加熱の場合と同様にマグネトロンのONに同
期して庫内ランプおよびファンが各々ONになり、一方
マグネトロンがOFFになって湯沸し制御が終了する
と、それに同期して庫内ランプおよびファンも同時にO
FFになる。
【0094】しかし、一般に上記電子レンジの加熱室2
内の空間部は相当に広く、上記のようにカルキ抜きのた
めの沸騰煮沸が終了しても加熱室2内には相当量のカル
キおよびトリハロメタンを含んだ蒸気が滞留しているこ
とになる。従って、そのままでは当該蒸気が再び容器5
中の御湯40に再溶解する恐れがあるし、また次の湯沸
しにとっても好ましくない問題がある。
【0095】そこで、本実施例では、該問題に鑑み、上
記カルキ抜きのための沸騰煮沸が終了した後も所定時間
t3内ファンの駆動を継続させることにより、完全に加熱
室2内の蒸気を外部に排出した上で制御を終了させるよ
うにしている。
【0096】すなわち、先ずステップS1で上記湯沸し
キー61gのON/OFF判定を行ない、湯沸しキー6
1gがONであるYESの時は、続いてステップS2、S
3、S4に進んで、上記重量センサ36の検出値Wを入力
するとともに、庫内ランプ、ファン12aを各々ONに
する。
【0097】そして、ステップS5で当該検出された重
量Wに応じてマグネトロン13をONにしてレンジ強レ
ベルで速やかな加熱を実行し、湯沸しを行なう。
【0098】次に、その後、ステップS6で湿度センサ
15を作動させて加熱室2内の湿度検出値Aを入力す
る。
【0099】さらに、ステップS7に進み、上記レンジ
強レベルでの加熱実行の結果、加熱室2内の発生湿度A
が沸騰状態を示す値になったか否かに基いて沸騰判定を
行なう。
【0100】その結果、沸騰状態になったと判定される
と、ステップS8に進んで、上記ステップS5のマグネト
ロンONによるレンジ強レベルの加熱開始時から上記沸
騰判定時までの経過時間(タイマーカウント値)t1を入力
する。
【0101】その上で、さらにステップS9に進み、上
記重量検出値Wと沸騰までの経過時間t1とからカルキ抜
きに必要な所定のレンジ加熱出力P2と同レンジ加熱出
力P2による煮沸継続時間t2とを演算する。そして、ス
テップS10に進んで、同加熱出力P2によりt2時間内の
沸騰煮沸、すなわちカルキ抜き制御を行なう。
【0102】次に、ステップS11で上記t2時間の経過(t
2=0)を判定し、同t2時間の経過が判定されると、さら
にステップS12、S13でマグネトロン13、庫内ランプ
を順次OFFにした後、ステップS14でマグネトロン1
3をOFF後所定時間t3が経過したか否かを判定し、同
所定時間t3が経過してYESとなって初めてファン12
を停止させて湯沸し制御を終了する。
【0103】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、先ず重量センサ36によってコップ等容
器5中の水40の量を正確に判定し、それに応じてレン
ジ強加熱出力により速やかに沸騰状態まで加熱する。そ
して、該加熱開始とともにファン12aを回して加熱室
2内の換気を行なうとともに湿度センサ15を機能させ
て蒸気の発生度合を確実にウォッチングし、沸騰状態に
なったことが正確に検知されると、上記レンジ加熱出力
をレンジ強P1からレンジ弱P2に所定量低下させて効率
的な沸騰煮沸を行ない、目標とするカルキ除去率が得ら
れる最短時間t2内だけ継続することによってカルキ抜き
を行う。そして、該カルキ抜きのためのt2時間内の沸騰
煮沸制御が終了してマグネトロン13がOFFになった
後も所定時間t3内はファン12aを回してトリハロメタ
ンを外部に放出するようになっている。
【0104】したがって、該構成によれば、上記第1実
施例のものと同様の作用効果に加え、沸騰煮沸終了後も
所定時間t3内ファン12aの回転を継続させて加熱室2
内から完全にカルキ、トリハロメタン等を含む蒸気を放
出させることができるから、再溶解の恐れもなく、次の
湯沸し時への悪影響もなくなる。
【0105】(3) 第3実施例 次に、図8〜図10は、本願発明の第3実施例に係る電
子レンジの湯沸し制御システムの構成と作用を示してい
る。
【0106】上記第1、第2実施例の制御システムで
は、その何れにあっても重量センサを使用して水量を判
定し、該判定された水量と沸騰までの時間とに応じてレ
ンジ加熱出力、加熱時間を設定してカルキ抜きを行うよ
うにしているが、レンジ加熱を開始してから沸騰に到る
までの時間t1は加熱開始前の水の温度によって相当に変
動し、必ずしもコップ等容器5内の正味の水量を正確に
判定するのは容易ではない。
【0107】本実施例は、この点に鑑み、上記加熱開始
に伴って発生する水蒸気の発生量の変化(増加率)が略コ
ップ等容器5内の水量に比例することに着目し、沸騰過
程における該水蒸気の増加率からコップ等容器5自体の
重量を除く正味の水40の量を可及的に正確に演算し、
それに応じてカルキ抜きのための沸騰煮沸時間t2を最も
効率的な時間に設定するようにしたことを特徴としてい
る。
【0108】そこで、同構成によるカルキ抜きを含む湯
沸し制御の内容を図8のフローチャートおよび図9、図
10のタイムチャートを参照して詳細に説明する。
【0109】すなわち、先ずステップS1で上記湯沸し
キー61gのON/OFF判定を行ない、湯沸しキー6
1gがONであるYESの時は、続いてステップS2、S
3、S4に進んで、上記重量センサ36の検出値Wを入力
するとともに、庫内ランプ、ファン12aを各々ONに
する。
【0110】そして、ステップS5で当該検出された重
量Wに応じてマグネトロン13をONにしてレンジ強レ
ベルで速やかな加熱を実行し、湯沸しを行なう。
【0111】次に、その後、ステップS6で湿度センサ
15を作動させて加熱室2内の湿度検出値Aを入力す
る。
【0112】さらに、ステップS7に進み、上記湿度セ
ンサ15の検出値Aの所定時間内の変化率(水蒸気増加
率)ΔAを演算し、さらにステップS8で該変化率ΔAと
上記重量検出値Wとからコップ等容器5内の水量WGを
予測判定する。続いて上記レンジ強レベルでの加熱実行
の結果、加熱室2内の発生湿度(絶対量)Aが沸騰状態を
示す値になったか否かに基いてステップS9で沸騰判定
を行なう。
【0113】その結果、沸騰状態になったと判定される
と、ステップS10に進んで、上記水量WGに基いてカル
キ抜きに最適な所定のレンジ加熱出力P2と同レンジ加
熱出力P2による効率の良い沸騰煮沸継続時間t2とを演
算する。そして、ステップS11に進んで、同加熱出力P
2によりt2時間内の沸騰煮沸、すなわちカルキ抜き制御
を行なう。
【0114】次に、ステップS12で上記t2時間の経過(t
2=0)を判定し、同t2時間の経過が判定されると、さら
にステップS13、S14でマグネトロン13、庫内ランプ
を順次OFFにした後、ステップS15でマグネトロン1
3のOFF後所定時間t3が経過したか否かを判定し、同
所定時間t3が経過してYESとなって初めてファン12
を停止させて湯沸し制御を終了する。
【0115】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、先ず重量センサ36によってコップ等容
器5とコップ等容器5中の水40との合計の重量Wを正
確に判定し、それに応じてレンジ強加熱出力により速や
かに沸騰状態まで加熱する。そして、該加熱状態におい
てファン12aを回して加熱室2内の換気を行なうとと
もに湿度センサ15を機能させて水蒸気の発生量の変化
度合をΔAを演算することによって上記コップ等容器5
中の正味水量WGを予測する。その後、さらに水蒸気の
発生量Aを確実にウォッチングし、沸騰状態になったこ
とが正確に検知されると、上記予測した水量値WGを基
にレンジ加熱出力をレンジ強P1からレンジ弱P2に所定
量低下させて効率的な沸騰煮沸を行ない、同沸騰煮沸を
上記予測水量値WGに対応して目標とするカルキ除去率
が得られる最短時間t2内だけ継続することによってカル
キ抜きを行う。すなわち、図9と図10に対比して示す
ように、重量センサ36の検出値Wが余り大きくなくて
も沸騰までの時間t1間の所定期間内Δtにおける水蒸気
増加率ΔAが低い(遅い)時(図9)には容器5の重量が軽
くて水量が多いと判定して上記t2を大きく設定する一
方、重量センサ36の検出値Wが大きくても上記Δt内
における水蒸気増加率ΔAが高い(速い)時(図10)は、
容器5の重量が大きくて水量が少ないと判定して上記t2
を小さく設定する。そして、該カルキ抜きのための実水
量WGに応じたt2時間内の沸騰煮沸制御が終了してマグ
ネトロン13がOFFになった後も、さらに所定時間t3
内はファン12aを回してトリハロメタンを外部に放出
するようになっている。
【0116】したがって、該構成によれば、上記第1、
第2実施例のものと同様の作用効果に加え、コップ等の
容器重量を除くより正確な正味水量の判定が可能とな
り、より効率的なカルキ抜き制御が可能となる。
【0117】(4) 第4実施例 次に、図11〜図13は、本願発明の第4実施例に係る
電子レンジの湯沸し制御システムにおけるカルキ抜き制
御の内容およびカルキ抜き制御特性を示している。
【0118】上述のように電子レンジによってコップ等
容器5中の水40を沸かす場合、コップ等の容器5に満
量状態で水40を入れると、沸騰煮沸状態では湯が吹き
こぼれる恐れがある。従って、湯沸し制御時においては
先ずコップ等の容器5に対する水40の収納状態を判定
することが必要になるとともに、もし満量状態であれば
或る程度加熱時間が長くなって若干エネルギー面から見
た除去効率が悪くなっても弱いレンジ出力でゆっくりと
沸騰煮沸を行うことが好ましい。
【0119】本実施例は、このような要求に応じてなさ
れたことを特徴とするものである。
【0120】図11のフローチャートは、該システムの
制御内容を示している。
【0121】すなわち、先ずステップS1で上記湯沸し
キー61gのON/OFF判定を行ない、湯沸しキー6
1gがONであるYESの時は、続いてステップS2、S
3、S4に進んで、上記重量センサ36の検出値Wを入力
するとともに、庫内ランプ、ファン12aを各々ONに
する。
【0122】そして、ステップS5で当該検出された重
量Wに応じてマグネトロン13をONにしてレンジ強レ
ベルでの速やかな加熱を実行し、湯沸しを行なう。
【0123】次に、その後、ステップS6で上記湿度セ
ンサ15を作動させて加熱室2内の湿度検出値Aを入力
する。
【0124】さらに、ステップS7に進み、上記湿度セ
ンサ15の検出値Aの所定時間内の変化率(水蒸気増加
率)ΔAを演算し、さらにステップS8で該変化率ΔAと
上記重量検出値Wとからコップ5内の水量WGを予測判
定する。続いてステップS9で重量検出値Wと湿度変化
率ΔAから満量判定を行ない、その結果に応じて更にス
テップS10、S19で上記レンジ強レベルでの加熱実行の
結果、加熱室2内の発生湿度(絶対量)Aが沸騰状態を示
す値になったか否かに基いて沸騰判定を行なう。
【0125】その結果、各々沸騰状態になったと判定さ
れると、ステップS11、S20に進んで、上記水量WGに
基いてカルキ抜きに必要な所定のレンジ加熱出力Pm,P
f(Pm>Pf)と同レンジ加熱出力Pm,Pfによる効率の良
い沸騰煮沸継続時間tm,tfとを演算する。そして、ステ
ップS12、S21に進んで、同加熱出力Pm,Pfによりtm,
tf時間内(tf>tm)の沸騰煮沸、すなわちカルキ抜き制御
を行なう。
【0126】次に、ステップS13,S22で上記tm,tf時間
の経過(tm=0,tf=0)を判定し、同tm,tf時間の経過が
判定されると、さらにステップS14、S15でマグネトロ
ン13、庫内ランプを順次OFFにした後、ステップS
16でマグネトロン13のOFF後所定時間taが経過した
か否かを判定し、同所定時間taが経過してYESとなっ
て初めてステップS17でファン12aを停止させ、さら
にステップS18でカルキ抜き制御終了のアラームを発生
させて湯沸し制御を終了する。
【0127】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、先ず重量センサ36によってコップ等容
器5と同コップ等容器5中の水40との合計の重量Wを
正確に判定し、それに応じてレンジ強加熱出力により速
やかに沸騰状態まで加熱する。そして、該加熱状態にお
いてファン12aを回して加熱室2内の換気を行なうと
ともに湿度センサ15を機能させて蒸気の発生量の変化
度合をΔAを演算することによってコップ5中の水量W
Gを予測するとともに満量か否かを判定した上で、その
後、さらに水蒸気の発生量Aを確実にウォッチングし、
沸騰状態になったことが正確に検知されると、上記水量
値WGと満量か否かに応じてレンジ加熱出力をレンジ強
Poからレンジ弱Pm又はPf(但し、Pm>Pf)に所定量
低下させて効率的な沸騰煮沸を目標とするカルキ除去率
が得られる最短時間tm,tf(但し、tm<tf)内だけ継続す
ることによってカルキ抜きを行う。そして、該カルキ抜
きのためのtm,tf時間内の沸騰煮沸制御が終了してマグ
ネトロン13がOFFになった後も所定時間ta内はファ
ン12aを回してトリハロメタンを外部に放出するよう
になっている。
【0128】したがって、該構成によれば、上記第1、
第2実施例のものと同様の作用効果に加え、より正確な
水量判定が可能となり、より効率的なカルキ抜き制御が
可能となる一方、図13に示す水が満量状態の時にはそ
うでない図12に示す時よりも弱い加熱出力Pfでゆっ
くりと長い時間tf内沸騰状態が継続されるので吹きこぼ
れが生じないようになる。
【0129】(5) 第5実施例 図14〜図16は、本願発明の第5実施例に係る電子レ
ンジの湯沸し制御システムのカルキ抜きを含む湯沸し制
御の制御内容および制御特性を示している。
【0130】上述の各実施例では、重量センサと湿度セ
ンサとを使用し、沸騰までのレンジ加熱出力と沸騰検知
後の沸騰継続出力および同出力によるカルキ抜き制御時
間を設定して可及的に効率良く制御するようにしたが、
当該加熱制御におけるトリハロメタン自体の除去作用に
着目すると、例えば図15に示すように、一般の水道水
を沸かす場合、生じるトリハロメタンは20℃位から徐
々に濃度が高くなってゆき、60℃〜70℃付近から一
部が遊離するようになり、さらに80℃から沸騰温度で
ある100℃にかけて急激に濃度が上昇する特徴を有し
ている。一方、この時点から、さらに煮沸を10〜30
分継続して行くと、その中の気相成分が増えて逆に急激
に濃度は下がってゆく。従って、トリハロメタンの除去
にとっては、必ずしも沸騰状態に達してから更に所定時
間の沸騰煮沸を所定時間継続するという上述のような方
法だけでなく、例えば上記トリハロメタンの遊離が始ま
る60〜70℃から100℃までの間の最も遊離度が高
くなる温度状態を所定時間継続させるという方法によっ
ても、十分にその効果を上げることができ、その方が完
全な沸騰状態を所定時間継続させるよりは却って電力消
費量の節減に寄与し得るメリットが生じる。
【0131】本実施例は、このような観点に基いて構成
されたものであり、特にシステムの簡易化を図るために
水量予測についても、重量センサを使用することなく、
レンジ加熱を開始してから湿度センサの湿度検出値が所
定検出値に達するまでの時間に基いて行うようにしてい
る。
【0132】そこで、次に該実施例の湯沸し制御の内容
について詳細に説明してゆく。
【0133】先ず、図14のフローチャートおよび図1
6のタイムチャートは本実施例のカルキ抜き動作を含む
湯沸し制御の内容を示している。
【0134】すなわち、先ずステップS1で上述の湯沸
しキー61gがON操作されているか否かを判定する。
【0135】その結果、YESの湯沸しキー61gがO
Nの時は、続いてステップS2,S3,S4に進んで庫内ラ
ンプをONにし、かつファン12a、マグネトロン13
を順次ONにすることによってレンジ強レベルでの加熱
を開始する。
【0136】そして、それと同時にステップS5でタイ
マーTMRをONにして当該加熱開始後の経過時間tを
カウントさせる。
【0137】次に、その後、ステップS6で湿度センサ
15を作動させて加熱によって生じる加熱室2内の湿度
検出値Aを入力する。
【0138】その後、ステップS7に進み、上記レンジ
強レベルでの加熱実行の結果、加熱室2内の発生湿度A
が、例えば図15の水温80℃に対応する発生温度量α
(図16参照)になったか否かの判定を行なう。
【0139】その結果、YES(80℃になった)と判定
されると、さらにステップS8に進んで、上記ステップ
4のレンジ強レベルの加熱開始時から当該YES判定
時までの経過時間(タイマーTMRカウント値)t1を入力
する。そして、それにより上記加熱開始から湿度量αに
達するまでの経過時間t1からコップ等容器5内の水量W
Gを予測し、ステップS9でカルキ抜きに必要な所定の
レンジ加熱出力と同レンジ加熱出力での沸騰検知後のマ
グネトロンON/OFF制御によるカルキ抜き時間t2
を演算する。そして、さらにステップS10に進んで、再
び上記加熱室2内の発生湿度Aの検出を行ないステップ
11で同湿度Aが図15の100℃(沸騰)に対応する湿
度量β(図16参照)に達したか否か判定を行なう。その
結果、YESと判定されると、ステップS12でマグネト
ロン13をOFFにして、さらに湿度Aの検出を実行
し、ステップS14で上記湿度αへの低下を判定する。そ
して、その結果、YESであると、ステップS15で再び
マグネトロン13をONにする。これを繰り返すことに
より上記設定されたt2時間内のマグネトロンON/OF
F制御、すなわち最もトリハロメタンが遊離する湯温8
0℃から100℃の範囲内でのカルキ抜き制御を行な
う。
【0140】次に、ステップS16で上記t2時間の経過(t
2=0)を判定し、同t2時間の経過が判定されると、さら
にステップS17でマグネトロン13をOFFにした後、
さらにステップS18で湿度センサ15の検出値Aを入力
し、ステップS19でマグネトロン13のOFF後所定時
間内ファン12aの回転されて湯温Tが、所望の設定温
度Toに低下したか否かを当該設定温度Toに対応する湿
度γとなったか否かを基準として判定し、同判定結果が
YESとなって初めてステップS20、S21でファン12
を停止させ、かつランプをOFFにした後、ステップS
22でカルキ抜き制御終了のアラームを発生させて湯沸し
制御を終了する。
【0141】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、先ず湯沸しキー61gがON操作される
と、レンジ強加熱出力により速やかに沸騰状態に向けて
加熱する。そして、該加熱状態においてファン12aを
回して加熱室2内の換気を行なうとともに湿度センサ1
5を機能させて蒸気の発生量を検出し、同蒸気発生量が
トリハロメタンの遊離量が大きくなる温度に対応した状
態になった時に、該時点までの経過時間からコップ等容
器5中の水量を予測した上で沸騰検知後のマグネトロン
ON/OFF制御時間を決定し、その後、さらに水蒸気
の発生量Aを確実にウォッチングし、沸騰状態を示す値
になったことが正確に検知されると、上記水量値WGに
応じてレンジ加熱出力を設定して効率的な目標とするカ
ルキ除去率が得られる最短時間内だけ上記マグネトロン
のON/OFFを継続することによってトリハロメタン
が最も多くなる80℃〜100℃の一定温度範囲状態で
のカルキ抜きを行う。
【0142】したがって、該構成によれば、上記第1〜
第4実施例のものに比べ、カルキ抜き中の温度が最もト
リハロメタンの遊離し易い80℃〜100℃の温度範囲
に維持される結果、特にトリハロメタンの除去率が高く
なる。
【0143】(6) 第6実施例 図17は、本願発明の第6実施例に係る電子レンジの湯
沸し制御システムの制御内容を示している。
【0144】湯を沸かす場合、最終的に必要とする湯温
は、その用途(哺乳用、緑茶用など)に応じて個々に異な
る。したがって、沸騰させ、所定のカルキ抜き加熱を行
った後の湯温は、予じめユーザが用途に応じて任意に設
定した所望の湯温に制御されることが好ましい。本実施
例は、このような要求に応えることを目的として構成さ
れており、電子レンジ本体には例えばメニューキーとし
て上述の湯沸しキー61gの代りに適温湯沸しメニュー
キーが設けられているとともに新に設定湯沸し温度の選
択設定キーが設けられている。
【0145】次に、本実施例の制御内容について具体的
に説明する。
【0146】すなわち、先ずステップS1で上記適温湯
沸しメニューキーをON操作することによって適温湯沸
しメニューキープログラムの選択を行う。そして、続い
てステップS2で用途に応じて希望する設定温度の選択
を行う。
【0147】これらの操作が終了すると、次にステップ
3で、あたためスタートキーをONにするとともにス
テップS4で重量センサーを作動させてコップ等容器自
体の重量を含む全体の重量Wを検知する。それと同時に
マグネトロンをONにして例えばレンジ強レベルのレン
ジ加熱を実行し、上記容器中の水を沸騰に到るまで速や
かに加熱する。
【0148】次に、その後、ステップS6で湿度センサ
を作動させて加熱室内の湿度検出値Aを入力する。
【0149】さらに、その上でステップS7に進み、上
記レンジ強レベルでの加熱実行の結果、加熱室内の発生
湿度Aが沸騰状態を示す値になったか否かに基いて沸騰
判定を行なう。
【0150】その結果、沸騰状態になったと判定される
と(YES)、次にステップS8に進んで、上記ステップ
5のマグネトロンONによるレンジ強レベルでの加熱
開始時から上記沸騰判定時までの経過時間(例えばタイ
マーカウント値)t1を演算する。
【0151】その上で、さらにステップS9に進み、上
記沸騰までの経過時間t1に基いて容器重量を除く水の正
味重量WGを判定し、続くステップS10で上記重量検出
値Wと同沸騰までの経過時間t1から求めた水量とからカ
ルキ抜きに必要な所定のレンジ加熱出力(例えばレンジ
弱)での煮沸継続時間、すなわちカルキ抜き時間t2を演
算設定する。そして、ステップS11に進んで、上記所定
加熱出力でt2時間内の沸騰煮沸、すなわちカルキ抜き加
熱制御を行なう。
【0152】次に、ステップS12で上記カルキ抜きt2
間の経過(t2=0)を判定し、同t2時間の経過が判定され
ると、さらにステップS13で上記マグネトロンをOFF
にするとともにファン回転による換気風によって上記沸
騰煮沸完了後の湯を上記ステップS2での設定温度まで
に低下させるに必要なファン作動時間、つまり適温達成
時間t3を上記水量WGを考慮して設定する。その後、ス
テップS14でファンを作動させた後、ステップS15でマ
グネトロンOFF後所定時間t3が経過したか否かを判定
し、同所定時間t3が経過してYESとなると初めてファ
ンを停止させ、ステップS16で湯沸し制御の完了をブザ
ー報知して全ての動作を終了する。
【0153】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、先ず適温湯沸しメニューを選択し、希望
湯温を設定した後、重量センサによってコップ等容器と
容器中の水の合計重量を正確に検出し、それに応じて例
えばレンジ強加熱出力により速やかに沸騰状態まで加熱
する。そして、該加熱開始とともに湿度センサを機能さ
せて蒸気の発生度合を確実にウォッチングし、湿度の増
加度合から沸騰状態になったことが正確に検知される
と、加熱開始から沸騰までの所要時間t1に基いて容器中
の水の正味重量を判定する。そして、上記レンジ加熱出
力をレンジ強からレンジ弱に所定量低下させた上で、当
該判定値に対応して効率的な沸騰煮沸の継続によるカル
キ抜き加熱を、目標とする一定レベルのカルキ除去率が
得られる最短時間t2内だけ継続することによってカルキ
抜きを行う。そして、該カルキ抜きのためのt2時間内の
沸騰煮沸制御が終了してマグネトロンがOFFになるの
に対応して上記判定水量から見て所定のファン回転数下
において上記設定温度を冷ますのに必要な適温達成時間
t3を演算設定し、マグネトロンがOFFになった後も同
所定時間t3内はファンを回してトリハロメタンを外部に
放出するとともに所望温度への湯温低下を図るようにな
っている。
【0154】したがって、該構成によれば、効果的なカ
ルキ抜きを行った上で常にユーザの所望する設定温度の
湯を提供することが可能となり、哺乳用や緑茶用など用
途に応じた最適な湯を簡単に沸かすことができるように
なる。しかも、上記第5実施例のものと同様に、マグネ
トロンがOFFになった沸騰煮沸終了後も所定時間t3
ファンの回転を継続させているから加熱室内から完全に
カルキ、トリハロメタン等を含む蒸気を放出させること
ができ、湯中への再溶解の恐れもなく、次の湯沸し時へ
の悪影響もなくなる。
【0155】(7) 第7実施例 図18〜図20は、本願発明の第7実施例に係る電子レ
ンジの湯沸し制御システムの制御内容および同システム
において使用される容器の構造を示している。
【0156】上述のように一般に湯を沸かす場合、最終
的に必要とする湯温は、その用途(哺乳用、緑茶用など)
に応じて個々に異なる。したがって、沸騰させ、所定の
カルキ抜き加熱を行った後の湯温は、予じめユーザが用
途に応じて任意に設定した所望の湯温に制御されること
が好ましい。上記第6実施例は、そのような要求に応え
ることを目的として実現されており、上述したように略
要求通りの作用効果が実現されている。
【0157】しかし、同実施例の構成では、正味水量の
判定をあくまでも初期沸騰までの加熱時間に基いた推測
に基いて行っており、どうしても変動幅が大きい。特に
該変動幅は初期水温如何によって相当に左右される。従
って、実現される設定湯温の精度にも或る程度の高低幅
を認めざるを得ない。
【0158】これは、例えば乳児哺乳用の湯を作る時な
どには、母親に若干の不安を抱かせる。
【0159】そこで、本実施例は上記のような第6実施
例における問題を解決することを目的として構成された
もので、先ず湯沸し用の水容器として例えば図19およ
び図20に示すような外周面に容量目盛Mが入った耐熱
性の透明な樹脂材(例えばポリオレフィン)よりなる専用
のコップ5Aを使用し、その目盛値を読み、加熱前に予
じめ水量を正確にマニュアル設定することによって可及
的に正確な仕上り湯温を実現するようにしている。又上
記専用のコップ5Aの内底部には活性炭などからなる浄
化材50を設置し、図20に示すように加熱時の水の対
流を利用して浄化作用をも同時に実現するようにしてお
り、上述したようなカルキ抜きに限ることなく、2MI
B(ジメチルイソボルネオール)などのカビ臭をも取り除
くように工夫されている。
【0160】すなわち、先ずステップS1で上記適温湯
沸しメニューキーをON操作することによって適温湯沸
しメニュープログラムの選択を行う。そして、続いてス
テップS2で上記専用のコップ5Aの目盛値を読み取っ
て、水量を選択設定する一方、ステップS3で用途に応
じて希望する設定温度の選択を行う。
【0161】これらの操作が終了すると、次にステップ
4で、あたためスタートキーをONにするとともにス
テップS5でマグネトロンをONにして例えばレンジ強
レベルのレンジ加熱を実行し、上記コップ5A中の水を
沸騰に到るまで速やかに加熱する。
【0162】次に、その後、ステップS6で湿度センサ
を作動させて加熱室内の湿度検出値Aを入力する。
【0163】さらに、その上でステップS7に進み、上
記レンジ強レベルでの加熱実行の結果、加熱室内の発生
湿度Aが沸騰状態を示す値になったか否かに基いて沸騰
判定を行なう。
【0164】その結果、沸騰状態になったと判定される
と(YES)、次にステップS8に進んで、上記ステップ
2で設定された水量とからカルキ抜きに必要な所定の
レンジ加熱出力(例えばレンジ弱)での煮沸継続時間、す
なわちカルキ抜き時間t2を演算設定する。そして、ステ
ップS9に進んで、上記所定加熱出力でt2時間内の沸騰
煮沸、すなわちカルキ抜き加熱制御を行なう。
【0165】次に、ステップS10で上記カルキ抜きt2
間の経過(t2=0)を判定し、同t2時間の経過が判定され
ると、さらにステップS11で上記マグネトロンをOFF
にするとともにファン回転による換気風によって上記沸
騰煮沸完了後の湯を上記ステップS2での設定温度まで
に低下させるに必要なファン作動時間、つまり適温達成
時間t3を上記水量WGを考慮して設定する。その後、ス
テップS14でファンを作動させた後、ステップS13でマ
グネトロンOFF後所定時間t3が経過したか否かを判定
し、同所定時間t3が経過してYESとなると初めてファ
ンを停止させ、ステップS14で湯沸し制御の完了をブザ
ー報知して全ての動作を終了する。
【0166】以上のように、本実施例の湯沸し制御シス
テムによると、先ず適温湯沸しメニューを選択し、水量
および希望湯温を正確に設定した後、それに応じて例え
ばレンジ強加熱出力により速やかに沸騰状態まで加熱す
る。そして、該加熱開始とともに湿度センサを機能させ
て蒸気の発生度合を確実にウォッチングし、湿度の増加
度合から沸騰状態になったことが正確に検知されると、
上記レンジ加熱出力をレンジ強からレンジ弱に所定量低
下させた上で、上記設定水量に対応して効率的な沸騰煮
沸の継続によるカルキ抜き加熱を目標とする一定レベル
のカルキ除去率が得られる最短時間t2内だけ継続するこ
とによってカルキ抜きを行う。そして、該カルキ抜きの
ためのt2時間内の沸騰煮沸制御が終了してマグネトロン
がOFFになるのに対応して上記設定水量から見て所定
のファン回転数下において上記設定温度に冷ますのに必
要な適温達成時間t3を演算設定し、マグネトロンがOF
Fになった後も同所定時間t3内はファンを回してトリハ
ロメタンを外部に放出するとともに所望温度の湯温低下
を図るようになっている。
【0167】したがって、該構成によれば、効率的なカ
ルキ抜きを行った上で常にユーザの所望する設定温度の
湯をより正確に提供することが可能となり、特に哺乳用
などの用途に応じた最適温度の湯を簡単に沸かすことが
できるようになる。しかも、浄化材50によって2MI
B等の除去も可能になる。又上記第5実施例のものと同
様に、マグネトロンがOFFになった沸騰煮沸終了後も
所定時間t3内ファンの回転を継続させているから加熱室
内から完全にカルキ、トリハロメタン等を含む蒸気を放
出させることができ、湯中への再溶解の恐れもなく、次
の湯沸し時への悪影響もなくなる。
【0168】(8) 第8実施例 次に図21は、本願発明の第8実施例に係る電子レンジ
の湯沸し制御システムにおける加熱制御特性を示してい
る。
【0169】上述の各実施例のように電子レンジで湯沸
しを行う場合、そのカルキ抜き制御時のレンジ加熱出力
のパターンは、カルキ除去性能自体が沸騰状態の保持と
の関係で決定されることから、その点を考慮して適切に
設定することが必要である。
【0170】図21は、その効果的な一例を示してお
り、例えばO点からA点までの初期沸騰加熱は湯沸し時
間t1を短かくするためにレンジ強レベルで行ない、次に
沸騰検知後、一定時間t12内のA点からB点に到る間は
湯温の均一化を図るためにレンジ中レベルでの加熱を行
う。そして、湯温均一化完了後のカルキ抜き制御時間t
13はレンジ弱レベルでの加熱を継続して吹きこぼれな
く、かつ省エネルギーでの効率的な加熱を行う。該出力
制御は、例えばインバータ制御によって実現される。
【0171】(9) 第9実施例 さらに、図22は、本願発明の第9実施例に係る電子レ
ンジの湯沸し制御システムのハード部の構成を示してい
る。
【0172】該システムでは、加熱室2の上部と側部の
両方に第1、第2の2組のマグネトロン13A,13B
を設けてコップ等の容器5中の水40の加熱を行うよう
に構成している。
【0173】このような構成によればマイクロ波の照射
方向を異にする2つのマグネトロン13A,13Bによ
り加熱時に水40の分子に異方向の振動が生じて水が効
果的に攪拌され、対流も生じ易くなって、よりカルキ抜
き効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の第1実施例に係る電子レン
ジの本体部正面図である。
【図2】図2は、同電子レンジのドア開状態の斜視図で
ある。
【図3】図3は、同電子レンジの制御回路部の構成を示
すシステムブロック図(結線図)である。
【図4】図4は、同電子レンジのカルキ抜き加熱制御を
含む湯沸し制御システムの制御内容を示すフローチャー
トである。
【図5】図5は、同制御システムの制御特性を示すタイ
ムチャートである。
【図6】図6は、上記第1実施例の変形例に係る電子レ
ンジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御システムの
制御内容を示すフローチャートである。
【図7】図7は、本願発明の第2実施例に係る電子レン
ジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御の内容を示す
フローチャートである。
【図8】図8は、本願発明の第3実施例に係る電子レン
ジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御システムの制
御内容を示すフローチャートである。
【図9】図9は、同制御システムにおける容器内正味水
量に対応した通常のカルキ抜き加熱制御の制御特性を示
すタイムチャートである。
【図10】図10は、同制御システムにおける容器内正
味水量が小さい時のカルキ抜き加熱制御の制御特性を示
すタイムチャートである。
【図11】図11は、本願発明の第4実施例に係る電子
レンジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御システム
の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】図12は、同制御システムにおける容器に対
する収納水量が適正な状態に対応した通常のカルキ抜き
加熱制御の制御特性を示すタイムチャートである。
【図13】図13は、同制御システムにおける容器に対
する収納水量が満了状態の時のカルキ抜き加熱制御の制
御特性を示すタイムチャートである。
【図14】図14は、本願発明の第5実施例に係る電子
レンジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御システム
の制御内容を示すフローチャートである。
【図15】図15は、同制御システムにおける容器内正
味水量に対応した通常のカルキ抜き加熱制御時のトリハ
ロメタンの発生(遊離)特性を示す実験データグラフであ
る。
【図16】図16は、同制御システムにおけるカルキ抜
き加熱制御の制御特性を示すタイムチャートである。
【図17】図17は、本願発明の第6実施例に係る電子
レンジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御システム
の制御内容を示すフローチャートである。
【図18】図18は、本願発明の第7実施例に係る電子
レンジのカルキ抜き加熱制御を含む湯沸し制御システム
の制御内容を示すフローチャートである。
【図19】図19は、同実施例の制御で使用される専用
水容器の構成を示す斜視図である。
【図20】図20は、同断面図である。
【図21】図21は、本願発明の第8実施例に係るカル
キ抜き機能を備えた電子レンジの湯沸し制御システムに
おける加熱特性を示すタイムチャートである。
【図22】図22は、本願発明の第9実施例に係るカル
キ抜き機能を備えた電子レンジの湯沸し制御システムの
本体部の構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1aは筺体部、2は加熱室、3はターンテーブル、5は
調理皿、12aはファン、13はマグネトロン、15は
湿度センサ、16はドア、20は制御ユニット、22は
マグネトロン駆動部、36は重量センサ、61はドアキ
ー群、61gは湯沸しキーである。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室内における容器中の水を加熱する
    マイクロ波加熱手段と、該マイクロ波加熱手段の加熱出
    力を可変制御するマイクロ波出力制御手段と、加熱に伴
    って上記水から発生する水蒸気量を検出する湿度センサ
    とを備えてなる電子レンジにおいて、上記マイクロ波加
    熱手段による加熱開始後上記湿度センサの水蒸気量検出
    値に基いて上記容器中の水が沸騰したことを検知判定す
    る沸騰判定手段と、該沸騰判定手段によって上記容器中
    の水の沸騰状態が検知判定されると、以後所定時間内上
    記マイクロ波出力制御手段により上記マイクロ波加熱手
    段の加熱出力を所定量低下させた上で上記水の沸騰煮沸
    状態を継続させてカルキ抜きを行うカルキ抜き制御手段
    とを設けたことを特徴とする電子レンジの湯沸し制御シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 加熱室内の換気を行うファンと、上記加
    熱室内における容器中の水を加熱するマイクロ波加熱手
    段と、該マイクロ波加熱手段の加熱出力を可変制御する
    マイクロ波出力制御手段と、加熱に伴って上記水から発
    生する水蒸気量を検出する湿度センサとを備えてなる電
    子レンジにおいて、上記マイクロ波加熱手段による加熱
    開始後上記湿度センサの水蒸気量検出値に基いて上記容
    器中の水が沸騰したことを検知判定する沸騰判定手段
    と、該沸騰判定手段によって上記容器中の水の沸騰状態
    が検知判定されると、以後所定時間内上記マイクロ波出
    力制御手段により上記マイクロ波加熱手段の加熱出力を
    所定量低下させた上で上記水の沸騰煮沸状態を継続させ
    てカルキ抜きを行うカルキ抜き制御手段と、該カルキ抜
    き制御手段によるカルキ抜き終了後所定時間内ファンを
    回転駆動するファン駆動制御手段とを設けたことを特徴
    とする電子レンジの湯沸し制御システム。
  3. 【請求項3】 カルキ抜き制御終了後、ファン駆動制御
    手段によってファンが回転駆動される所定時間は、水量
    判定手段によって判定された水量値に応じて設定される
    ようになっていることを特徴とする請求項2記載の電子
    レンジの湯沸し制御システム。
  4. 【請求項4】 カルキ抜き制御終了後、ファン駆動制御
    手段によってファンが回転駆動される所定時間は、予じ
    め設定された目標温度に応じて設定されるようになって
    いることを特徴とする請求項2記載の電子レンジの湯沸
    し制御システム。
  5. 【請求項5】 容器中の水の量を判定する水量判定手段
    を備え、カルキ抜き制御手段が沸騰煮沸状態を継続する
    所定時間は、当該水量判定手段によって判定された水量
    値に応じて設定されるようになっていることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の電子レンジの湯沸し制御システ
    ム。
  6. 【請求項6】 水量判定手段は、容器中の水に対するマ
    イクロ波加熱手段の加熱を開始してから沸騰に到るまで
    の所要時間を基にして水量判定を行うようになっている
    ことを特徴とする請求項5記載の電子レンジの湯沸し制
    御システム。
  7. 【請求項7】 水量判定手段は、容器中の水に対するマ
    イクロ波加熱手段の加熱を開始してから沸騰に到る間で
    の水蒸気増加率を基にして水量判定を行うようになって
    いることを特徴とする請求項5記載の電子レンジの湯沸
    し制御システム。
  8. 【請求項8】 さらに重量センサを設け、水量判定手段
    は、該重量センサによる容器および水の合計重量値とマ
    イクロ波加熱手段による加熱開始後の水蒸気増加率に基
    く予測水量値とから容器中の正味水量を判定するように
    なっていることを特徴とする請求項5記載の電子レンジ
    の湯沸し制御システム。
  9. 【請求項9】 重量センサを設け、該重量センサによる
    容器および水の合計重量値とマイクロ波加熱手段による
    加熱開始後の水蒸気増加率に基く予測水量値とから容器
    に対する水の満量状態を判定し、満量判定時にはマイク
    ロ波出力制御手段によるマイクロ波加熱出力の低下量を
    大きくするようになっていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の電子レンジの湯沸し制御システム。
  10. 【請求項10】 沸騰状態が検知判定された後のマイク
    ロ波出力制御手段によるマイクロ波加熱出力の低下は、
    沸騰状態検知判定直後の第1の所定時間と該第1の所定
    時間経過後の第2の所定時間とで順次段階的に出力を低
    下させるようになっていることを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,6,7又は8記載の電子レンジの湯沸し制
    御システム。
  11. 【請求項11】 加熱室内における容器中の水を加熱す
    るマイクロ波加熱手段と、該マイクロ波加熱手段の加熱
    出力を可変制御するマイクロ波出力制御手段と、加熱に
    伴って上記水から発生する水蒸気量を検出する湿度セン
    サとを備えてなる電子レンジにおいて、上記マイクロ波
    加熱手段による加熱開始後上記湿度センサの水蒸気量検
    出値に基いて上記容器中の水がカルキ抜きに適した所定
    の温度レベルに達したことを検知判定するカルキ抜きレ
    ベル判定手段と、該カルキ抜きレベル判定手段によって
    上記容器中の水の温度がカルキ抜きに適した温度レベル
    に達したことが検知判定されると、以後所定時間内上記
    マイクロ波加熱手段の加熱出力をON,OFF制御する
    ことにより上記水の温度状態を上記カルキ抜きに適した
    一定の温度レベルに維持させてカルキ抜きを行うカルキ
    抜き制御手段とを設けたことを特徴とする電子レンジの
    湯沸し制御システム。
  12. 【請求項12】 容器中の水の量を判定する水量判定手
    段を備え、カルキ抜き制御手段がカルキ抜きに適した一
    定の温度レベルを維持する所定時間は、当該水量判定手
    段によって判定された水量値に応じて設定されるように
    なっていることを特徴とする請求項11記載の電子レン
    ジの湯沸し制御システム。
  13. 【請求項13】 水量判定手段は、容器中の水に対する
    マイクロ波加熱手段の加熱を開始してからカルキ抜きに
    適した温度レベルに達するまでの所要時間を基にして水
    量判定を行うようになっていることを特徴とする請求項
    12記載の電子レンジの湯沸し制御システム。
  14. 【請求項14】 マイクロ波加熱手段は、相互に加熱室
    内へのマイクロ波照射方向を異にして設けられた複数の
    マグネトロンよりなることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,6,7,8,9,10,11,12又は13記載の
    電子レンジの湯沸し制御システム。
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