JP3583003B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱調理済みの食品や容器(食器)等の被加熱物を加熱調理室内で保温する保温機能を備えた加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、加熱調理済みの食品を加熱空間に収容し、ヒータにより加熱して保温する保温庫(温蔵庫)が供されているが、この種の保温庫は、ヒータを連続通電しているだけのものであって、庫内温度ひいては食品の温度をコントロールするものとはなっていなかった。そこで、温度センサにより庫内温度を検出し、その検出温度に基づいてヒータをオン,オフ制御して、庫内温度をコントロールすることも考えられる。しかしながら、庫内を固定した温度(例えば120℃)にコントロールするだけでは、被加熱物の種類や量に応じた保温や、使用者の好みに応じた保温を行うといった観点からは、未だ不十分なものである。
【0003】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、保温機能を備えたものにあって、被加熱物の種類や量又は使用者の嗜好に応じた保温を行うことができる加熱調理器を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の加熱調理器は、被加熱物が配置される加熱調理室と、この加熱調理室内の被加熱物を加熱するヒータ加熱手段と、このヒータ加熱手段を制御して前記被加熱物を複数のなかから設定された保温温度に保温する保温運転制御手段とを具備し、前記ヒータ加熱手段は、食品の表面側に位置するヒータと、食品を支持する容器側に位置するヒータとから構成され、前記保温運転制御手段は、前記複数のヒータを交互に通断電制御することにより保温運転を実行すると共に、前記食品の表面側に位置するヒータの通電時間を、前記食品を支持する容器側に位置するヒータの通電時間よりも短く、且つ、前記保温温度が高いほど短くしながら保温運転を実行するところに特徴を有する。
【0005】
これによれば、保温運転制御手段により、ヒータ加熱手段が制御されて加熱調理室内に配置された被加熱物を所定の保温温度に保温する保温運転が実行されるのであるが、このとき、被加熱物の種類や量又は使用者の嗜好に応じて、複数のなかから適した保温温度を設定して保温運転を実行することができるようになる。尚、ここでいう被加熱物とは、食品及び容器(皿等の食器)を含んでおり、保温運転には、食器のみの保温(あたため)を行うことも含まれる。そして、ヒータ加熱手段として食品の表面側に位置するヒータと、それとは反対側つまり食品を支持する容器側に位置するヒータとを用いて、それら複数のヒータを交互に通断電制御することにより保温運転を行うので、被加熱物を異なる方向から均一に加熱することができ、被加熱物の温度むらを防止することができる。この場合、一般に容器の方が熱容量が大きく、また、食品の表面側から強く加熱されると、食品の過加熱(乾燥や焼け)を招く虞がある。そこで、食品の表面側に位置するヒータの通電時間を、容器側に位置するヒータの通電時間よりも短くすることにより、食品の表面側と容器側との温度の均一化を図ることができ、食品の表面側の過加熱を抑えることができる。また、保温温度が高いほど、食品の表面側に位置するヒータの通電時間を短くすることにより、食品の表面側の過加熱を効果的に抑えることができる。
【0006】
この場合、加熱調理室の温度を検出する庫内温度検出手段を設け、保温運転制御手段を、その庫内温度検出手段の検出に基づいてヒータ加熱手段を制御するように構成したり(請求項2の発明)、あるいは、被加熱物の温度を検出する食品温度検出手段を設け、保温運転制御手段を、その食品温度検出手段の検出に基づいてヒータ加熱手段を制御するように構成する(請求項3の発明)ことができる。これらによれば、ヒータ加熱手段の制御が庫内温度あるいは被加熱物の温度に基づいて行われるので、庫内あるいは被加熱物を目標となる一定の保温温度に維持することができ、安定した保温を行うことが可能となる。
【0007】
ここで、食品の種類や調理方法等によって差はあるが、食品の保温運転を長い時間継続すると、食品から水分が蒸発(乾燥)して硬くなったり、あるいは逆に周囲の蒸気を食品が吸収して軟らかくなったりするなど、食品の品質(味)の低下を招いてしまう虞がある。従って、保温運転の継続時間に、上限を設けることが望ましく(請求項4の発明)、これにより、保温運転を長い時間継続することによる食品の品質低下を未然に防止することができる。
【0008】
さらに、本発明者の研究によれば、より具体的には、食品のなかには保温運転の時間が30分を超えると、品質低下を招くものがあり、従って、保温運転の継続時間を30分以内で設定可能に構成すれば(請求項5の発明)、食品の品質低下を確実に防止することができる。またこのとき、保温運転時における庫内温度が150℃を超えていると、食品が加熱され過ぎてしまい、乾燥してしまうといった不具合を招く。従って、保温運転制御手段を、加熱調理室の温度の上限を150℃としながら保温運転を制御するように構成すれば(請求項6の発明)、そのような被加熱物の過加熱を未然に防止することができる。
【0009】
ところで、食品が大形の(量が多い)ものである場合、ヒータ加熱による保温温度が比較的低いと、その食品の内部まで十分に熱が行き渡らず、内部の温度が適温よりも下がってしまう虞がある。そこで、被加熱物の重量を検出する重量検出手段を設け、保温運転制御手段を、その重量検出手段の検出した重量に応じて保温温度を自動設定するように構成すれば(請求項7の発明)、被加熱物の量に応じた適温で保温を行うことができ、被加熱物の量が多い場合の内部の温度低下や、量が少ない場合の過加熱を防止することができるようになる。
【0010】
そして、上記ヒータ加熱手段としては、輻射熱により被加熱物を加熱するヒータや、熱風により被加熱物を加熱するヒータなどが採用できるが、そのうち熱風により食品を加熱すると、食品表面の乾燥が進んでしまう事情があるため、保温運転に用いるヒータ加熱手段としては、被加熱物を輻射熱により加熱するヒータを採用することが好ましい(請求項8の発明)。
【0011】
また、保温運転制御手段により複数のヒータを交互に通断電制御する場合には、周期的に通断電を繰返すことが制御上望ましいが、その周期が長いと、庫内温度の変動(温度リップル)が比較的大きくなる事情があり、周期は短くする方が保温運転には適するのである。本発明者の研究によれば、30秒以下の短い周期で複数のヒータの通断電制御を繰返すようにすれば(請求項9の発明)、庫内温度の変動(温度リップル)が小さく、より保温に適した制御を行い得ることが明らかとなった。
【0012】
さらには、保温運転実行時に、被加熱物が載置される回転皿を回転させるようにすることもできる(請求項10の発明)。これによれば、ヒータ加熱手段に対する被加熱物の位置あるいは向きを、刻一刻と変化させながら加熱を行うことができるので、均一加熱を図ることができ、被加熱物の温度むらを抑制することができる。
【0013】
上記各加熱調理器において、保温運転を実行したときには、食品を支持する容器の温度が高温となっている旨を表示する構成とすることもできる(請求項11の発明)。これによれば、使用者に、食品を支持する容器が高温となっていることを報知することができ、使用者に対して容器を取出す際における注意を促すことができる。
【0014】
そして、保温運転制御手段を、加熱調理室内の初期温度が所定温度より高いときには、ヒータ加熱手段への通電を実行しないように構成することもできる(請求項12の発明)。これによれば、例えば前回の調理の余熱等により、加熱調理室内の初期温度が十分に高い状態でヒータ加熱を無駄に行うことを未然に防止し、食品の乾燥等の被加熱物の過加熱を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をオーブン(ヒータ)機能付き電子レンジに適用したいくつかの実施例について、図面を参照しながら説明する。
(1)第1の実施例
まず、図1ないし図7を参照して、本発明の第1の実施例について述べる。
【0016】
図2は、本実施例に係る加熱調理器たるオーブンレンジの構成を概略的に示している。ここで、オーブンレンジの本体内には、前面開口部が図示しない扉により開閉される矩形箱状の加熱調理室1が設けられている。この加熱調理室1内の底部部分には、被加熱物(食品や容器(食器))が載置される載置皿2が設けられている。尚、図示はしないが、本体内には、この加熱調理室1内にマイクロ波を供給してレンジ調理を行うためのマグネトロン等が設けられている。
【0017】
前記加熱調理室1内の天井部には、例えばランプヒータからなる上ヒータ3が設けられ、それとは異なる位置である加熱調理室1内の底部には、例えば平面ヒータからなる下ヒータ4が設けられている。これら上ヒータ3及び下ヒータ4は、輻射熱により被加熱物を加熱するものとなっており、これら複数(2個)の上ヒータ3及び下ヒータ4が、被加熱物をヒータ加熱するヒータ加熱手段を構成するようになっている。
【0018】
また、この場合、前記上ヒータ3が食品の表面側に位置することになり、前記下ヒータ4がその食品を支持する容器側に位置することになる。これら上ヒータ3及び下ヒータ4は、夫々リレー5及び6を介して交流電源7に接続されている。さらに、加熱調理室1内の左側壁部には、該加熱調理室1内の温度を検出する庫内温度検出手段として、例えばサーミスタからなる温度センサ8が設けられている。
【0019】
一方、本体の前面部には、図3に示すような操作パネル9が設けられている。この操作パネル9には、調理時間や調理態様などの必要な表示を行うための表示部10が設けられていると共に、複数個の操作キーを有する操作部11が設けられている。詳しい説明は省略するが、この操作部11には、調理の開始を指示するためのスタートキー12、時間設定用のダイヤル13、保温運転を選択するための「温蔵庫」キー14、強,弱が一対となった仕上り調節キー15、取消キー16等が含まれている。
【0020】
そして、図2に示すように、本体内には、マイクロコンピュータを主体として構成される制御回路17が設けられる。この制御回路17には、前記操作部11からのキー操作信号や、前記温度センサ8からの庫内温度検出信号が入力されるようになっている。この制御回路17は、それら各種入力信号に基づき、予め記憶された制御プログラムに従って、前記表示部10の表示を制御すると共に、前記リレー5,6を介して上,下ヒータ3,4の通断電制御を行うようになっている。また、前記マグネトロンも制御回路17により制御されるようになっている。これにて、使用者が操作部11を操作して所望の調理態様やメニュー,時間等を選択し、スタートキー12をオン操作すると、制御回路17により加熱調理が行われるようになっている。
【0021】
さて、後の作用説明にて詳述するように、前記制御回路17は、そのソフトウエア構成により、使用者の所定のキー操作(「温蔵庫」キー14の操作)に基づいて、前記上ヒータ3及び下ヒータ4を制御して、加熱調理室1内に配置された被加熱物(加熱調理済みの食品や食器等)を所定の保温温度に保温する保温運転を実行するようになっている。従って、制御回路17が保温運転制御手段として機能するのである。
【0022】
この保温運転を行う場合には、制御回路17は、前記温度センサ8の検出した庫内温度に基づいて、加熱調理室1内の庫内温度が所定の設定温度(保温温度よりもやや高い温度)に維持されるように前記上,下ヒータ3,4をオン,オフ制御するようになっている。具体的には、保温運転開始初期には設定温度に至るまで連続して上,下ヒータ3,4をオンし、その後は、設定温度を越えたらオフ、設定温度よりも例えば5度温度低下したらオン、といった制御を行う。このとき、本実施例では、複数この場合3種類の異なる保温温度のコース(標準,強め、弱め)が設けられ、使用者が選択できるようになっている。
【0023】
即ち、使用者が「温蔵庫」キー14を操作してそのまま保温運転をスタートさせれば、「標準」コースが自動的に選ばれ、この「標準」コースの場合の庫内の設定温度は、例えば120℃とされる。これに対し、使用者が、「温蔵庫」キー14の操作に引続き、仕上り調節キー15の「強」あるいは「弱」のいずれかを操作すれば、「強め」コースあるいは「弱め」コースを選択することができる。設定温度は、「強め」コースの場合には「標準」の場合より高い例えば130℃、「弱め」コースの場合には「標準」の場合より低い例えば90℃に設定されるようになっている。
【0024】
また、本実施例では、保温運転における上,下ヒータ3,4のオン時においては、両者を同時通電するのではなく、上,下ヒータ3,4を所定周期で交互に通電することを繰返すようになっている。このとき、上ヒータ3の通電時間を下ヒータ4の通電時間よりも短くしており、更に、前記保温温度(庫内の設定温度)に応じて、上,下ヒータ3,4の交互通電における通電時間比率を変更するようにしている。
【0025】
具体的には、図4に示すように、上,下ヒータ3,4のオン時においては、30秒という短い周期で、上ヒータ3と下ヒータ4とを所定の通電時間比率で交互に通電するのであるが、庫内の設定温度が90℃及び120℃の場合には、上ヒータ3を9秒通電、下ヒータを18秒通電、両者共に3秒断電を繰返すようになっており、庫内の設定温度が130℃の場合には、上ヒータ3を5秒通電、下ヒータを18秒通電、両者共に7秒断電を繰返すようになっている。尚、保温温度が高い場合には、上ヒータ3の通電時間を短くすることに加えて、下ヒータ4の通電時間を長くするようにしても良い。設定温度が90℃の場合と120℃の場合とで、通電時間比率を変更するようにしても良い。
【0026】
そして、本実施例では、この保温運転の継続時間には、上限が設けられており、この場合30分が上限とされている。さらに、本実施例では、制御回路17は、保温運転を開始させるにあたり、温度センサ8が検出した加熱調理室1の初期温度が所定温度(この場合150℃)より高いかどうかを判断し、所定温度より高いときには、ヒータ加熱を実行しないつまり上,下ヒータ3,4への通電を行わないように構成されている。
【0027】
次に、上記構成の作用について、図1,図5〜図7も参照して述べる。図1のフローチャートは、保温運転において制御回路17が実行する制御手順の概略を示している。ここで、使用者が、加熱調理済みの食品を保温させたい場合には、上述のように、加熱調理室1の扉を開閉してその食品を載置皿2上に載置し、操作パネル9の「温蔵庫」キー14をオン操作すると共に、コース(保温温度が 「標準」,「強め」,「弱め」のいずれか)を選択した後、保温運転をスタートさせる。これにて、制御回路17により、図1のフローチャートに示すように、保温運転が実行される。
【0028】
即ち、使用者は、加熱調理器の電源のオン状態で(扉の開閉により自動的にオン状態となる)、まず「温蔵庫」キー14をオン操作する(ステップS1)。すると、ステップS2にて、温度センサ8により検出された加熱調理室1内の初期温度が所定温度(150℃)以下かどうかが判断され、初期温度が150℃よりも高い場合には(ステップS2にてNo)、表示部10にエラー表示がなされて「温蔵庫」キー14のオン操作がキャンセルされる(ステップS3)。これにより、例えば前回の調理の余熱等により、加熱調理室1内の初期温度が150℃を越えている状態では、保温運転が禁止され、もって食品の乾燥等の被加熱物の過加熱を未然に防止することができる。
【0029】
初期温度が150℃以下の場合には(ステップS2にてYes)、コース(保温温度)の選択が受付けられる(ステップS4)。この場合、上述のように、使用者が、仕上り調節キー15の「強」あるいは「弱」のいずれかを操作すれば、「強め」あるいは「弱め」が選択され(ステップS6,S7)、仕上り調節キー15の操作がなければ「標準」が選択される(ステップS5)。
【0030】
ここで、図4にも示すように、「標準」コースが選択されると(ステップS5にてYes)、庫内の設定温度が120℃に設定される(ステップS8)と共に、最大保温時間が30分に設定される(ステップS9)。また、「弱め」コースが選択されると(ステップS6にてYes)、庫内の設定温度が90℃に設定される(ステップS10)と共に、最大保温時間が30分に設定される(ステップS11)。「強め」コースが選択されると(ステップS7にてYes)、庫内の設定温度が130℃に設定される(ステップS12)と共に、最大保温時間が30分に設定される(ステップS13)。
【0031】
そして、保温運転が実行される(ステップS14)。この保温運転では、上述のように、温度センサ8の検出した庫内温度と設定温度とに基づいて、保温運転開始初期には庫内温度が設定温度に至るまで連続して上,下ヒータ3,4をオンし、その後は、庫内温度が設定温度を越えたらオフし、庫内温度が設定温度よりも例えば5度温度低下したらオンする、といった制御が行われる。これにより、庫内温度が設定温度付近に維持されるようになり、加熱調理室1内の食品は、設定温度に応じた保温温度に保温されるのである。
【0032】
ちなみに、図5は、本発明者の実験による、「標準」コースを選択してピラフ(2人分)の保温運転を行った際の、時間経過に伴う庫内温度(黒三角)及び食品温度(白菱形)の変化の様子を示している。庫内の初期温度は約40℃であり、そこから約10分間で設定温度(120℃)まで上昇し、その後は、多少上下しながらその設定温度にほぼ維持されている。そして、食品温度(食品の中央の温度)は、ほぼ70℃に維持(保温)されている。
【0033】
このように、「標準」コースが選択されたときには、庫内温度がほぼ120℃に維持され、「弱め」コースが選択されたときには、庫内温度がほぼ90℃に維持され、「強め」コースが選択されたときには、庫内温度がほぼ130℃に維持されるのである。従って、使用者は、被加熱物(食品)の種類や量あるいは自らの好み等に応じて、所望のコース(保温温度)を選んで保温運転を実行させることができるようになるのである。
【0034】
また、このとき、上,下ヒータ3,4のオン時にあっては、上,下ヒータ3,4を、例えば30秒周期で交互に所定の(保温温度に応じた)時間比率で通電することが繰返されるようになっている。これにて、上,下ヒータ3,4の輻射熱によって、食品の上下両側からの均等加熱が図られるのであるが、食品の表面側と容器側とから加熱を行う場合、容器の方が熱容量が大きく、また、食品が表面側から強く加熱されると、食品の過加熱(乾燥や焼け)を招く虞がある。ところが、ここでは、上ヒータ3の通電時間を、下ヒータ4の通電時間よりも短くしたことにより、食品の表面側と容器側との温度の均一化を図ることができ、食品の表面側の過加熱を抑えることができるのである。しかも、保温温度(設定温度)が高いほど、食品の表面側に位置する上ヒータ3のオン時間を短くしているので、設定温度が低い場合に比べて上,下ヒータ3,4のオン時間が長い事情があっても、食品の表面側の過加熱を効果的に抑えることができる。
【0035】
さらに、上,下ヒータ3,4の通断電制御の周期を30秒と短くしているので、庫内温度の変動(温度リップル)が小さく、より保温に適した制御を行い得ることが明らかとなったのである。図6は、本発明者の実験による、設定温度を120℃としたときの、上,下ヒータ3,4の通断電制御の周期を30秒とした場合(黒菱形)と、周期を60秒(上,下ヒータ3,4を交互に20秒/40秒の時間比率で通断電制御)とした場合(白四角)との、庫内温度の変化の様子を示している。周期を60秒とした場合は、庫内温度の変動(温度リップル)が大きくなるが、30秒以下の短い周期とすることにより、庫内温度の変動が小さく、安定した温度制御を行い得ることが明らかとなった。
【0036】
そして、上記のような保温運転は、例えば使用者が操作パネル9の取消しキー16をオン操作することにより強制的に終了させることができるのであるが、この場合、いずれのコースであっても、設定された最大保温時間(30分)が経過すると、自動的に終了するようになる(ステップS15にてYes)。ここで、この最大保温時間(保温運転の継続時間の上限)を30分とした理由は、次の通りである。
【0037】
即ち、食品の種類や調理方法等によって差はあるが、食品の保温運転を長い時間継続すると、食品から水分が蒸発(乾燥)して硬くなったり、あるいは逆に周囲の蒸気を食品が吸収して軟らかくなったりするなど、食品の品質(味)の低下を招いてしまう虞がある。図7は、5種類の食品を3種類の保温温度で保温した場合の、保温時間による味の変化を調べた官能検査の結果を示している。食品種類による多少の相違はあるものの、いずれの試料においても、保温時間が30分であれば、調理直後の場合と品質はほとんど変わらない(有意差がない)という結果が見られるのである。従って、保温運転の継続時間を30分以内とすることによって、食品の品質低下を確実に防止することができるのである。
【0038】
このように本実施例によれば、保温機能を備えたものにあって、保温温度を複数設け、使用者の選択操作に基づいて保温運転を実行させることができるので、被加熱物の種類や量又は使用者の嗜好に応じた保温温度での保温を行うことができるという優れた効果を奏する。また、この保温運転は、庫内温度に基づいて行われるので、庫内を目標となる一定の保温温度に維持することができ、安定した保温を行うことができる。そして、特に本実施例では、保温運転の継続時間の上限を30分に設定するようにしたので、保温運転を長い時間継続することによる食品の品質低下を未然に防止することができる。
【0039】
さらに、特に本実施例では、上,下ヒータ3,4を交互に通断電制御しながら保温運転を実行し、その際の周期を30秒と短くし、且つ食品の表面側に位置する上ヒータ3の通電時間を下ヒータ4の通電時間よりも短くし、しかも保温温度が高いほど、食品の表面側に位置する上ヒータ3の通電時間比率を短くしたので、食品の温度むらや、庫内温度の変動も小さくすることができ、食品の表面側の過加熱を効果的に抑えることができ、より保温に適した制御を行うことができるものである。また、加熱調理室1内の初期温度が150℃よりも高いときには、保温運転を実行しないようにしたので、ヒータ加熱を無駄に行うことを未然に防止し、食品の乾燥等の被加熱物の過加熱を防止することができるといったメリットも得ることができる。
【0040】
(2)第2の実施例
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第2の実施例(請求項7に対応)について説明する。尚、以下に述べる第2〜第4の実施例においては、加熱調理器の基本的なハードウエア的構成などについては、上記第1の実施例と共通するので、上記第1の実施例と同一部分については、新たな図示や詳しい説明を省略すると共に、符号を共通して使用し、以下、相違する点についてのみ述べることとする。
【0041】
図9に示すように、この第2の実施例においては、被加熱物の重量を検出する重量検出手段としての重量センサ21を備えている。この重量センサ21は、載置皿2の軸22の下端部に連結され、載置皿2(軸22)に作用する重量を検出するようになっている。この重量センサ21からの出力信号は、重量検出回路23を介して制御回路17に入力されるようになっている。
【0042】
そして、上記第1の実施例における使用者がキー操作により保温温度(設定温度)を選択することに代えて、保温運転制御手段たる制御回路17は、そのソフトウエア的構成により、保温運転を行うにあたり、前記重量センサ21の検出した重量に応じて保温温度(この場合庫内の設定温度)を自動設定するようになっている。
【0043】
即ち、図8のフローチャートに示すように、「温蔵庫」キー14がオン操作されると(ステップS1)、重量センサ21により、載置皿2上の被加熱物の重量Wが検出される(ステップS21)。そして、次のステップS22,S23にて、被加熱物の重量Wが、250g以下、251g以上400g以下、401g以上の3段階のいずれに相当するかが判断される。
【0044】
被加熱物の重量Wが250g以下の少量である場合には(ステップS22にてYes)、庫内の設定温度が90℃に設定される(ステップS24)と共に、最大保温時間が30分に設定される(ステップS25)。また、被加熱物の重量Wが251g以上400g以下の中間的な量である場合には(ステップS23にてYes)、庫内の設定温度が120℃に設定される(ステップS26)と共に、最大保温時間が30分に設定される(ステップS27)。
【0045】
さらに、被加熱物の重量Wが401g以上の多量である場合には(ステップS23にてNo)、庫内の設定温度が130℃に設定される(ステップS28)と共に、最大保温時間が30分に設定されるのである(ステップS29)。そして、第1の実施例と同様に、保温運転が実行され(ステップS14)、設定された最大保温時間(30分)が経過すると、保温運転が自動的に終了するようになる (ステップS15にてYes)。
【0046】
ここで、食品が大形の(量が多い)ものである場合、ヒータ加熱による保温温度が比較的低いと、その食品の内部まで十分に熱が行き渡らず、内部の温度が適温よりも下がってしまう事情がある。ところが、本実施例では、被加熱物の重量Wに応じて重量Wが大きいほど庫内温度を高くするように、設定温度を自動で設定するので、被加熱物の量に応じた適温で保温を行うことができ、被加熱物の量が多い場合の内部の温度低下や、量が少ない場合の過加熱を防止することができるようになるのである。
【0047】
(3)第3の実施例
図10は、本発明の第3の実施例(請求項10に対応)を示している。この実施例が上記第1の実施例などと異なる点は、加熱調理室1の内底部に、被加熱物が載置される回転皿24を設け、保温運転実行時に、加熱調理室1の外底部に設けられたRTモータ25により、その回転皿24を回転軸26を介して回転させるようにしたところにある。これによれば、被加熱物が回転することにより、上,下ヒータ3,4に対する被加熱物の位置や向きを、刻一刻と変化させながら加熱を行うことができるので、均一加熱を図ることができ、被加熱物の温度むらをより一層抑制することができるものである。
【0048】
(4)第4の実施例
図11及び図12は、本発明の第4の実施例(請求項11に対応)を示している。この実施例においては、保温運転を実行したときに、食品を支持する容器(皿等の食器)の温度が高温となっている旨(高温注意表示)を表示部10に表示するようにしたものである。
【0049】
即ち、図11のフローチャートに示すように、保温運転が開始されると(ステップS14)、ステップS31にて、保温運転開始から一定時間(この場合庫内がほぼ設定温度まで上昇する10分間)が経過したかどうかが判断され、保温運転開始から10分が経過したならば(Yes)、次のステップS32にて、表示部10に高温注意表示が行われるのである。図12は、この高温注意表示の例を示しており、表示部10には、「皿」及び「高温」の文字が点灯(あるいは点滅)されるようになるのである。図11には示していないが、この高温注意表示は、加熱調理室1の扉が開閉される(開けられる)まで継続して行われるようになっている。
【0050】
これにより、使用者に、食品を支持する容器が高温となっていることを報知することができ、使用者に対して容器を取出す際における注意を促すことができるのである。なお、保温運転開始から10分後に表示を行うのではなく、保温運転開始直後などもっと早めから表示を行ったり、もっと遅め(例えば29分経過後)に表示を行うようにしても良いことは勿論である。
【0051】
(5)他の実施例
尚、図示はしないが、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、以下述べるような種々の変形が可能であり、さらにそれら以外にも要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
即ち、上記実施例では、保温温度(庫内の設定温度)として、「標準」、「弱め」、「強め」を選択するようにしたが、保温温度を4段階以上の多段階に設けても良く、保温温度(庫内の設定温度)を数値で指示(選択)できるような構成としても良い。例えば使用者により入力された食品種類によって、保温温度(庫内の設定温度)が自動的に設定される構成としても良い。保温設定時間を30分に固定せずに、食品種類や重量などによって、最大保温時間が変更される構成としても良い。
【0052】
上記実施例では、温度センサ8により庫内温度を検出する構成としたが、赤外線温度センサなどにより食品の温度を直接的に検出して保温運転の制御を行う構成としても良い(請求項3に対応)。また、保温運転時の保温時間を、使用者がダイヤル操作等によって設定するようにしても良く、このとき、食品の品質低下を確実に防止する観点からは、やはり最大保温時間を30分とすることが望ましい(請求項5に対応)。さらにこの場合、保温運転時における食品が過加熱を防止するためには、加熱調理室1の温度の上限を150℃としながら保温運転を制御することが望ましい(請求項6に対応)。
【0053】
その他、ヒータ加熱手段としては、上ヒータ3及び下ヒータ4に限らず、加熱調理室の側面や背面等にヒータを設けても良く、それらをいくつか組合わせることも可能である。熱風を供給するヒータを採用しても良い。さらには、マイクロ波によるレンジ調理の機能(マグネトロン)を有しておらず専らヒータによる加熱調理を行う加熱調理器や、保温専用の加熱調理器にも本発明を適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかなように、本発明の加熱調理器は、ヒータ加熱手段を制御して加熱調理室内の被加熱物を所定の保温温度に保温する保温機能を備えたものにあって、複数の異なる保温温度にて保温運転を実行することが可能な保温運転制御手段を設けたので、被加熱物の種類や量又は使用者の嗜好に応じた保温を行うことができるという優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、保温運転時の制御手順を示すフローチャート
【図2】加熱調理器の構成を概略的に示す図
【図3】操作パネルの正面図
【図4】設定温度等の定数を示す図
【図5】保温運転時の時間経過に伴う庫内温度と食品温度との関係を示す図
【図6】ヒータの通断電周期を30秒としたときと60秒としたときとの庫内温度の変動の様子を示す図
【図7】官能検査の結果を示す図
【図8】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図9】図2相当図
【図10】本発明の第3の実施例を示す図2相当図
【図11】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図12】表示部を拡大して示す正面図
【符号の説明】
図面中、1は加熱調理室、3は上ヒータ(ヒータ加熱手段)、4は下ヒータ (ヒータ加熱手段)、8は温度センサ(庫内温度検出手段)、9は操作パネル、10は表示部、11は操作部、14は「温蔵庫」キー、15は仕上り調節キー、17は制御回路(保温運転制御手段)、21は重量センサ(重量検出手段)、24は回転皿を示す。
Claims (12)
- 被加熱物が配置される加熱調理室と、この加熱調理室内の被加熱物を加熱するヒータ加熱手段と、このヒータ加熱手段を制御して前記被加熱物を複数のなかから設定された保温温度に保温する保温運転制御手段とを具備し、
前記ヒータ加熱手段は、食品の表面側に位置するヒータと、食品を支持する容器側に位置するヒータとから構成され、
前記保温運転制御手段は、前記複数のヒータを交互に通断電制御することにより保温運転を実行すると共に、前記食品の表面側に位置するヒータの通電時間を、前記食品を支持する容器側に位置するヒータの通電時間よりも短く、且つ、前記保温温度が高いほど短くしながら保温運転を実行することを特徴とする加熱調理器。 - 加熱調理室の温度を検出する庫内温度検出手段を備え、保温運転制御手段は、前記庫内温度検出手段の検出に基づいてヒータ加熱手段を制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
- 被加熱物の温度を検出する食品温度検出手段を備え、保温運転制御手段は、前記食品温度検出手段の検出に基づいてヒータ加熱手段を制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
- 保温運転の継続時間には、上限が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
- 保温運転の継続時間を、30分以内で設定可能としたことを特徴とする請求項4記載の加熱調理器。
- 保温運転制御手段は、加熱調理室内の温度の上限を150℃とすることを特徴とする請求項5記載の加熱調理器。
- 被加熱物の重量を検出する重量検出手段を備え、保温運転制御手段は、前記重量検出手段の検出した重量に応じて保温温度を自動設定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の加熱調理器。
- ヒータ加熱手段は、被加熱物を輻射熱により加熱するヒータからなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の加熱調理器。
- 保温運転制御手段は、30秒以下の短い周期で複数のヒータの通断電制御を繰返すことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の加熱調理器。
- 保温運転実行時には、被加熱物が載置される回転皿が回転されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の加熱調理器。
- 保温運転を実行したときには、食品を支持する容器の温度が高温となっている旨が表示されることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の加熱調理器。
- 保温運転制御手段は、加熱調理室内の初期温度が所定温度より高いときには、ヒータ加熱手段への通電を実行しないことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の加熱調理器。
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