JP2005205060A - 電気炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 炊飯又は保温中に誤って取消し操作を行ったような時でも、所定の条件の下では、それまでの取消し以前の加熱制御状態を継続できるようにする。
【解決手段】 水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段により上記加熱制御手段の加熱制御動作が停止された場合にも、所定の条件の下で、上記加熱開始手段を再び操作することにより上記加熱制御手段の加熱制御動作を上記取消前の状態に復帰継続させることができるようにした。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、何らかの事情で一旦取消操作がなされた場合にも、所定の条件の下で同取消操作がなされる前の設定加熱制御状態に復帰させるか、または取消操作そのものを無効とすることにより、その設定加熱制御状態を継続させるようにした電気炊飯器に関するものである。
最近の電気炊飯器は、その制御部に一般にマイコン制御ユニットが設けられている。また、本体外部には液晶表示部や炊飯スイッチ、タイマー予約スイッチ、取消スイッチ、保温スイッチ、再加熱スイッチ、メニュー選択スイッチ、時スイッチ、分スイッチ等の各種の入力操作スイッチが設けられている。
そして、上記マイコン制御ユニット部分には、上記各入力操作スイッチを使用して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユーザーの指示内容に応じて所望の炊飯又は保温機能、所望の炊飯又は保温メニュー、それら炊飯又は保温メニューに対応した所定の加熱出力、加熱パターンを設定して、炊飯又は保温加熱制御手段としての同マイコン制御ユニットを適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うようになっている(例えば特許文献1参照)。
したがって、ユーザーは、上記各入力操作スイッチを使って炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米、早炊、玄米、おかゆ、炊き込み、おこわ、無洗米、雑炊、ピラフ等各種メニューの炊き分け、通常保温又は低温保温、その他の各種の炊飯又は保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット内の上記認識手段を介して炊飯および保温加熱パターン等設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御が所望の制御パターンで適切に実行される。
特開2001−258725号公報(明細書第1−5頁、図1−4)
ところが、従来の電気炊飯器の場合、上記炊飯または保温加熱制御中に取消スイッチをON操作して取消し操作を行うと、それまでの炊飯や保温に関する設定制御データは全てクリアされてしまう。そのため、仮にユーザーが誤って取消してしまったような場合でも、取消し前の制御状態を継続することはできない問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、本願発明では、例えば炊飯又は保温中に誤って取消し操作を行ったような時でも、所定の条件の下で、それまでの取消し以前の加熱制御状態を継続できるようにした電気炊飯器を提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような加熱開始手段を備えて構成されている。
(1) 第1の課題解決手段
この発明の第1の課題解決手段は、水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段により上記加熱制御手段の加熱制御動作が停止された場合にも、所定の条件の下で、上記加熱開始手段を再び操作することにより上記加熱制御手段の加熱制御動作を上記取消前の状態に復帰継続させることができるようにしたことを特徴としている。
このように、加熱開始手段が操作されて加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、取消手段により上記加熱制御手段の加熱制御動作が停止されたような場合にも、所定の条件の下で、上記加熱開始手段を再び操作することにより上記加熱制御手段の加熱制御動作を上記取消手段による取消前の状態に復帰継続させることができるようにすると、例えば本来炊飯又は保温工程の続行が必要な状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って取消し操作をしたようなときにも、取消手段のON操作後所定の条件の下で、取消操作以前の炊飯又は保温加熱制御状態に復帰継続させることができるようになる。
従来は、特に炊飯工程の場合、その途中で取消し操作がなされ、その後通常の炊飯を行うと、再度吸水工程から加熱を初めてしまい、生煮えとなる問題があった。また炊飯開始温度(吸水工程の初期水温)の上限が設定されており、それ以上では炊飯を開始することができなかった。
ところが、以上のような構成を採用すると、そのような問題をも確実に解消することができる。
(2) 第2の課題解決手段
この発明の第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、所定の条件は、加熱開始手段の再操作が、取消手段による加熱制御手段の加熱停止操作から所定時間以内に行われたことであることを特徴としている。
このような構成によると、本来炊飯又は保温工程の続行が必要な状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って取消し操作をしたようなときにも、取消手段のON操作後所定時間以内に再び加熱開始手段がON操作されたという所定の条件の下で、取消操作以前の炊飯又は保温加熱制御状態に復帰継続させることができるようになる。
(3) 第3の課題解決手段
この発明の第3の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、所定の条件は、加熱開始手段の再操作が、内鍋の温度が取消手段による加熱制御手段の加熱停止操作時の温度から所定温度低い温度に低下するまでの間に行われたことであることを特徴としている。
このような構成によると、本来炊飯又は保温工程の続行が必要な状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って取消し操作をしたようなときにも、取消手段のON操作後内鍋の温度が所定の温度に低下するまでの間に再び加熱開始手段がON操作されたという所定の条件の下で、取消操作以前の炊飯又は保温加熱制御状態に復帰継続させることができるようになる。
(4) 第4の課題解決手段
この発明の第4の課題解決手段は、上記第1,第2又は第3の課題解決手段の構成において、加熱制御手段の加熱制御工程が炊飯工程であり、加熱開始手段が炊飯スイッチであることを特徴としている。
このような構成によると、本来炊飯工程の続行が必要な状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って取消し操作をしたようなときにも、取消手段のON操作後所定の条件下で炊飯スイッチが再びON操作されると、取消手段の取消操作以前の炊飯加熱制御状態に復帰継続させることができるようになる。
上述のように、従来は炊飯工程の途中で取消し操作がなされ、その後通常の炊飯を行うと、再度吸水工程から加熱を初めてしまい、生煮えとなる問題があった。また炊飯開始温度(初期水温)の上限が設定されており、それ以上では炊飯を開始することができなかった。
ところが、以上のような構成を採用すると、そのような問題を確実に解消することができる。
(5) 第5の課題解決手段
この発明の第5の課題解決手段は、上記第1,第2又は第3の課題解決手段の構成において、加熱制御手段の加熱制御工程が保温工程であり、加熱開始手段が保温スイッチであることを特徴としている。
このような構成によると、本来保温工程の続行が必要な状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って取消し操作をしたようなときにも、取消スイッチのON操作後所定の条件の下で再び保温スイッチがON操作されると、取消操作以前の元の保温加熱制御状態に復帰継続させることができるようになる。
(6) 第6の課題解決手段
この発明の第6の課題解決手段は、上記第1,第2,第3,第4又は第5の課題解決手段の構成において、加熱開始手段の操作による取消前の加熱制御状態への復帰を可能とする制御モードを継続炊飯制御モードとしてモード設定し、同制御モードは、所定のモード選択スイッチにより予じめ選択されている時にのみ機能するようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、ユーザーは、必要に応じて継続炊飯制御モードと従来の通常の炊飯制御モードを自由に選択できるようになる。
(7) 第7の課題解決手段
この発明の第7の課題解決手段は、上記第6の課題解決手段の構成において、継続炊飯制御モードが選択されている時は、所定の表示部に同制御モードが選択されている旨を表示するように構成されていることを特徴としている。
このような構成によると、ユーザーは、継続炊飯制御モードの選択設定状態を明確に認識することができ、通常の炊飯制御モードの場合との区別が容易になる。
(8) 第8の課題解決手段
この発明の第8の課題解決手段は、上記第1,第2,第3,第4、第5,第6又は第7の課題解決手段の構成において、所定の条件の下での加熱開始手段の操作であっても、内鍋の着脱が検知された場合には、取消前の加熱制御状態に復帰させないようにしたことを特徴としている。
炊飯工程又は保温工程の何れの場合であっても、内鍋が取り出されたような場合には、その前提として行われた取消操作が誤った取消操作でないことは明らかである。
したがって、このような場合には取消操作そのものを有効と判定し、取消前の加熱制御状態に復帰させないようにする。
(9) 第9の課題解決手段
この発明の第9の課題解決手段は、上記第1,第2,第3,第4、第5,第6又は第7の課題解決手段の構成において、所定の条件の下での加熱開始手段の操作であっても、同操作が予じめ設定されている所定の工程以外の工程においてなされた場合には、取消前の加熱制御状態に復帰させないようにしたことを特徴としている。
例えば従来の電気炊飯器の場合、炊飯工程中・保温工程中共に全ての工程において取消し操作が可能であり、いつでも炊飯又は保温加熱制御動作を取り消すことができるようになっていた。
しかし、例えば「炊飯工程」中における、(1)吸水、(2)昇温、(3)炊飯量判定、(4)炊き上げ、(5)蒸らしの各工程の中には、誤って取消操作がなされても問題がない工程と誤って取消操作がなされると問題がある工程とがある。
例えば「吸水工程」や「蒸らし工程」以外の工程(昇温、炊飯量判定、炊き上げ)では、炊飯を途中で取消したり、中止すると生煮えのご飯となってしまう恐れがある。一方「吸水工程」や「蒸らし工程」では、途中で炊飯を中止しても余り問題は生じない。さらに「保温工程」の場合も、途中で保温を中止しても同様に余り問題を生じない。
そこで、上記問題が生じやすい炊飯工程中の「昇温工程」、「炊飯量判定工程」「炊き上げ工程」などの所定の工程では、それぞれ取消手段による取消操作がなされても、取消前の加熱制御状態に復帰させるようにする一方、「吸水工程」、「むらし工程」、「保温工程」では、それぞれ取消しを可能とするようにする。
このようにすると、従来のような生煮えのご飯となる恐れがなくなる。
(10) 第10の課題解決手段
この発明の第10の課題解決手段は、水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段が操作された場合にも、同取消手段による取消操作が予じめ設定されている所定の加熱工程においてなされた場合には、同取消手段の取消操作を無効とするようにしたことを特徴としている。
例えば従来の電気炊飯器の場合、炊飯工程中・保温工程中共に全ての工程において取消し操作が可能であり、いつでも炊飯又は保温加熱制御動作を取り消すことができるようになっていた。
しかし、例えば「炊飯工程」中における、(1)吸水、(2)昇温、(3)炊飯量判定、(4)炊き上げ、(5)蒸らしの各工程の中には、誤って取消操作がなされても問題がない工程と誤って取消操作がなされると問題がある工程とがある。
例えば「吸水工程」や「蒸らし工程」以外の工程(昇温、炊飯量判定、炊き上げ)では、炊飯を途中で取消したり、中止すると生煮えのご飯となってしまう恐れがある。一方「吸水工程」や「蒸らし工程」では、途中で炊飯を中止しても余り問題は生じない。さらに「保温工程」の場合も、途中で保温を中止しても同様に余り問題を生じない。
そこで、上記問題が生じやすい炊飯工程中の「昇温工程」、「炊飯量判定工程」「炊き上げ工程」などの所定の工程では、それぞれ取消手段による取消操作を無効とし、取消しを行えなくする一方、問題のない「吸水工程」、「むらし工程」、「保温工程」では、それぞれ取消しを可能とするようにする。
このようにすると、従来のような生煮えのご飯となる恐れがなくなる。
(11) 第11の課題解決手段
この発明の第11の課題解決手段は、水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段が操作された場合にも、同取消手段による取消操作が、内鍋の温度が所定の温度以上になっている状態においてなされた場合には、同取消手段の取消操作を無効とするようにしたことを特徴としている。
例えば炊飯工程中の「炊き上げ検知工程」でのように、取消手段の取消操作が、内鍋の温度が所定の温度以上になっている状態においてなされたような場合には、取消自体を無効として、そのまま現在の加熱制御状態を継続させるのが好ましい。
この結果、確実な炊き上げ検知が行われるようになり、美味しいご飯を炊き上げることができる。
また一般に内鍋の温度が60℃以上の温度帯域では米の糊化が始まる。したがって、このような状態でも、取消自体を無効として、そのまま現在の加熱制御状態を継続させるのが好ましい。
この結果、確実な炊き上げが行われるようになり、同様に美味しいご飯を炊き上げることができる。
以上の結果、本願発明によると、ユーザーの取消スイッチ誤操作による炊飯不良や保温不良の発生が確実に防止され、使い勝手の良い高性能の電気炊飯器を提供することができるようになる。
図1〜図3は、以下に述べる本願発明の最良の実施の形態1〜9の各々に共通な電気炊飯器本体の構成を示している。
(本願発明の各最良の実施の形態に共通な電気炊飯器本体の特徴)
先ず同電気炊飯器は、例えば内鍋として電磁誘導の可能な磁性金属板よりなるものが採用されている一方、炊飯時の加熱手段として、合成樹脂製の内ケースを介して当該内鍋底壁部の全体を包み込むように内鍋底壁部の中央部側と側方部側の2ケ所の全周に対応するワークコイルが設けられ、また保温時の加熱手段として、上記内鍋の側壁部全周に対応するように保温ヒータ、同内鍋の開口縁部に対応して肩ヒータがそれぞれ設けられている。そして、それらによって適切な炊飯と保温機能とを実現できるようになっている。
これまでの電気炊飯器の場合、すでに説明したように炊飯中または保温中に取消し操作を行うと、炊飯や保温に関する制御データは全てクリアされてしまう。そのため、誤って取消してしまったような場合でも、取消し前の制御状態を継続することはできない。
そこで、以下に述べる本願発明の実施の形態では、例えば炊飯中又は保温中に誤って取消し操作をしたような時でも、所定時間以内に再び「炊飯」又は「保温」操作をを行うと、それまでの取消し以前の制御状態に復帰継続できるようにしたことを特徴としている。
(同電気炊飯器本体の具体的な構成)
すなわち、該電気炊飯器は、先ず図1に示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己発熱が可能な例えばステンレス鋼板等の磁性金属板よりなる内鍋(飯器)3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された合成樹脂製の有底筒状の内ケース(保護枠)4と、該内ケース4を保持する外部筺体である有底筒状の外ケース1と、該外ケース1と上記内ケース4とを一体化して形成された炊飯器本体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット2とから構成されている。
上記内ケース4の底壁部(底部)4bの下方側にはコイル台7が設けられ、その上部には、同図1に示すように、図示しないフェライトコアを介し、上記内鍋3の底壁部3aの中央部側と側方部側の両位置に対応して各々リッツ線が相互に接触する程度の小さなピッチで同心状に分巻されたワークコイルL1,L2が、それら相互の間に所定の間隔を置いて、それぞれ内鍋3の底壁部3aの全体を包み込むように設けられており、通電時には内鍋3にうず電流を誘起して、その全体を略均一に加熱するようになっている。そして、該ワークコイルL1,L2は、例えば相互に直列に接続され、連続するワークコイルユニットLとして、その一端は、整流回路および平滑回路を介した電源ラインに、また他端は後述するIGBT(パワートランジスタ)のコレクタにそれぞれ接続されている。これら各回路やIGBTは、上記炊飯器本体の電源基板10上に設けられている。
また、上記ワークコイルL2上方の内ケース側壁部4bには、保温時において加熱手段として機能する保温ヒータH1が設けられており、保温時において上記内鍋3の側壁部3bの全周を有効かつ均一に加熱するようになっている。この保温ヒータH1は、例えばコードヒータにより構成されている。
また、上記外ケース1は、例えば合成樹脂材で形成された上下方向に筒状のカバー部材1aと、該カバー部材1aの上端部に結合された合成樹脂製の肩部材5と、上記カバー部材1aの下端部に一体化された合成樹脂製の底部材1bとからなり、かつ上記内ケース4の底壁部4aとの間に所定の広さの断熱および通風空間部を形成した全体として有底の筒状体に構成されている。
そして、該外ケース1の前面部上方には、例えば図2に示すような操作パネル部9が設けられている。該操作パネル部9面には、十分に広く大きな表示面積をもつ液晶表示部90と、炊飯スイッチ(加熱開始手段)9a、タイマー予約スイッチ9b、取消スイッチ(取消手段)9c、保温スイッチ(加熱開始手段)9d、再加熱スイッチ9e、メニュー選択スイッチ9f、時スイッチ9g、分スイッチ9h等の各入力操作スイッチ(タッチスイッチのタッチキー部分)が設けられている。
なお、図2中の符号91は炊飯動作表示用のLED、92は保温動作表示用のLED、93はタイマー予約動作表示用のLEDである。
また、上記内ケース4下方側の上記コイル台7の中央部には、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ収納空間部が形成されており、該センタセンサ収納空間部中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時コイルスプリングにより上方に上昇付勢された状態で内鍋温度検知センサSおよび内鍋検知スイッチLSを備えたセンタセンサ8が設けられている。
さらに、符号H2は上記内鍋3の開口縁部および蓋ユニット2の放熱板24の周縁に対応するように、上記内ケース4の側壁部(側部)4bの上縁部外周に肩部材5内側のフランジ部を介して設けられた肩ヒータであり、保温時において上記内鍋3の開口縁部および蓋ユニット2の放熱板24を有効に加熱することにより、放熱板24の下面および内鍋3の開口縁部に生じる凝縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用を果たす。
(蓋ユニットの構成)
一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバー21と、該外カバー21の外周縁部内側に突設された内枠部22と、該内枠部22の下部に重合固定された合成樹脂製の内カバー23と、該内カバー23の下方に設けられ、上記内鍋3の上端側開口縁部との係合部24aに放熱板パッキン14を設けた金属製の放熱板と24から形成されている。また、上記外カバー21と内カバー23との間には断熱材20を設けることにより、蓋ユニット2を断熱構造体に形成するようにしている。
この蓋ユニット2は、上記外ケース1上部の肩部材5に対してヒンジ機構12およびヒンジカバー26を介して回動自在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニット2の所定位置に係合して該蓋ユニット2の上下方向への開閉を行うロックおよびロック解除機構13が設けられている。
また、図示のように上記蓋ユニット2の略中央部には、御粘成分を回収しながら蒸気のみを外部に逃がすとともに炊飯工程に応じて内鍋3内の圧力を調節する調圧ユニット(調圧部)25を備えた蒸気放出装置26が設けられている。
一方、前面側操作パネル部9下方の外ケース1と内ケース4の間には制御基板6が設けられ、該制御基板6上のマイコン制御ユニットには、上記各入力操作スイッチ9a〜9hを介して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユーザーの指示内容に応じて所望の炊飯又は保温機能、所望の炊飯又は保温メニュー、それら炊飯又は保温メニューに対応した所定の加熱出力、加熱パターンを設定して、同炊飯又は保温加熱制御手段としてのマイコン制御ユニットを適切に作動させて所望の炊飯又は蒸し、保温を行うようになっている。
したがって、ユーザーは、上記各入力操作スイッチ9a〜9hを使って炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米、早炊、玄米、おかゆ、炊き込み、おこわ、無洗米、雑炊、ピラフ、等各種メニューの炊き分け、通常保温又は低温保温その他の各種の炊飯又は保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット内の上記認識手段を介して炊飯および保温加熱パターン等設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御が所望の制御パターンで適切になされる。
(炊飯器本体側制御回路部分の構成)
次に、図3は上述のように構成された炊飯器本体側の炊飯および保温制御用のマイコン制御ユニットを中心とする制御回路部分の構成を示す。
図中、符号32が上述のような炊飯加熱制御手段および保温加熱制御手段、再炊飯制御手段に加え、内鍋温度判定手段、内鍋検知手段、ブザー報知手段等を備えた炊飯・保温・再炊飯制御用のマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット32はマイクロコンピュータを中心として構成され、例えば内鍋3の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、内鍋3の検知回路部、発振回路部、リセット回路部、保温ヒータおよび肩ヒータ等駆動制御回路部、保温経過時間表示制御回路部、ブザー報知部、電源回路部等を各々有して構成されている。
そして、先ず上記内鍋3の底壁部3a側センタセンサ8部の内鍋温度検知センサS、内鍋検知スイッチLSに対応して設けられた温度検知回路43および鍋検知回路44には、例えば上記内鍋温度検知センサSによる内鍋3の底壁部3aの温度検知信号、内鍋検知スイッチLSによる鍋検知信号がそれぞれ入力されるようになっている。
また、上記ワークコイル駆動制御回路部は、例えばパルス幅変調回路41、同期トリガー回路40、IGBT駆動回路42、IGBT37、共振コンデンサ38によって形成されている。そして、上記マイコン制御ユニット32のワークコイル駆動制御回路部により、上記パルス幅変調回路41を制御することにより、例えば炊飯工程に応じて上記ワークコイルL(L1,L2)の出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、炊飯又は蒸し加熱工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのない御飯の炊き上げ又は蒸し加熱調理を実現するための適切な出力制御が行われるようになっている。
また同マイコン制御ユニット32の保温ヒータ駆動制御回路部および肩ヒータ駆動制御回路部により、それぞれ保温ヒータ駆動回路33および肩ヒータ駆動回路45を制御することにより、対応するトランジスタ33a,45aをON,OFFして例えば保温又は炊飯の各加熱工程に応じて上記保温ヒータH1、肩ヒータH2の出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、保温又は炊飯工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンとを実際の炊飯量を考慮して適切に可変コントロールするための適切な出力制御が行われるようになっている。
また、符号9a〜9hは上述した各種入力操作スイッチであり、同スイッチの必要なものが適切に操作されると、上記マイコン制御ユニット32側の認識手段によってユーザーの指示内容が認識され、その認識内容に応じて所望の炊飯又は保温加熱パターンを設定して上記炊飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段を適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うようになっている。
したがって、前述のごとくユーザーは、同入力操作スイッチ9a〜9hを使用して炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米又は玄米、早炊、おかゆ、かため又はやわらかめ、すしめし、炊き込み等の炊き分け、通常保温又は低温保温等の各種の炊飯又は保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット32の上述した認識手段を介して炊飯又は保温加熱パターン設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御が適切になされる。
さらに、符号17aは炊飯完了を知らせるブザー、17は同ブザーの駆動回路、90は液晶表示部である。この実施の形態の場合、上記液晶表示部90には、上記入力操作スイッチ9a〜9hのON操作に対応して所望のメニューや現在時刻、保温経過時間、制御状態(制御モード)等の必要事項が表示され、以後設定内容に応じた必要な表示がなされて行くようになっている。
(最良の実施の形態1)
次に図4のフローチャートは、本願発明の最良の実施の形態1に係る電気炊飯器の炊飯工程中における再炊飯加熱制御の内容を示すものである。
すなわち、該制御では、先ずステップS1〜S10で、順次その時の炊飯工程が「吸水工程」、「昇温工程」、「炊飯量判定工程」、「炊き上げ工程」、「蒸らし工程」の何れであるかを判定すると同時に、該判定された各工程の加熱制御状態に設定(又は維持)して同工程の炊飯加熱制御を実行する。
そして、その後ステップS11に進んで、炊飯(炊飯工程の各工程)が終了したか否かを判定する。その結果、YESと判定された炊飯が終了した時は、先ずステップS12で全ての炊飯データをゼロ状態にクリアした上でステップS13の「保温工程」に移行し、保温加熱制御を実行する。一方、NOと判定された時は、さらにステップS14に進んで取消スイッチ9dのON操作を判定する、その結果、NOの時は上記ステップS1〜S14の動作を繰返して必要な炊飯加熱制御を継続するが、他方YESの時は、ステップS15で以後の必要な炊飯データを保存した上でステップS16に進み、現在の時間が上記取消スイッチ9dのON操作後1分以内であるか否かを判定する。そして、その判定結果に応じて、ステップS17〜S22(YESの場合)又はステップS18〜S23(NOの場合)に進み、YESの場合は以後の炊飯データおよび保温データの全てをクリアした上で(ステップS17)、他方NOの時は、そのままの状態で、各々ワークコイルL、保温ヒータH1、肩ヒータH2をそれぞれOFFにするとともに、炊飯動作表示用LED91を消灯し、また液晶表示部90部分に図2のように現在時刻を点灯させて、新たな操作入力待機状態に維持する。
そして、同待機状態において、ステップS23に示すように再び炊飯スイッチ9aがON操作されたか否かを判定し、その判定結果がNOの時は上記ステップS16〜S23の判定および処理動作を繰り返し、操作入力待機状態を継続する。他方、YESと判定された再び炊飯スイッチ9aがON操作された時は、ステップS24で一旦ブザー報知を行った上で、上述のステップS1〜ステップS10の各判定および設定処理を経て、上記ステップS14の取消スイッチ9dをON操作するまでの炊飯工程(吸水、昇温、炊飯量判定、炊き上げ、蒸らし)を実行することになるが、これは上記ステップS16で判定結果がYESであったか、NOであったかによって異なる。
すなわち、YESであった時は、上述のステップS1〜ステップS10の「吸水」〜「蒸らし」の全ての工程を最初から実行するが、NOの時は、それらの各判定および設定処理を経て、上記ステップS14の取消スイッチ9dをON操作する前の炊飯工程(吸水、昇温、炊飯量判定、炊き上げ、蒸らしの何れか)に復帰し、同工程の炊飯加熱制御を継続させる。
そして、その後、それぞれステップS11で炊飯の終了状態を判定し、その判定結果に応じて上述のステップS12〜S13又はステップS14〜S24、S14,S1〜S11の動作を繰り返す。
なお、以上の場合、必要に応じて上記復帰後の加熱制御状態が取消スイッチ9dON操作後の再炊飯加熱制御状態である旨を、上述の液晶表示部90に表示してユーザーに認識させるようにする。
また、以上のようにして、取消し前の工程を継続する場合、取消し前の工程よりも少し前の時間(温度)から開始するのが好ましい。
また、炊飯途中の取消し操作の操作時間は、後述する保温モードでの取消し操作時間よりも長くすることが好ましい。
以上のような構成によると、本来炊飯工程の続行が必要な状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って取消し操作をしたようなときにも、取消スイッチON操作後1分以内に再び炊飯スイッチ9aがON操作されたという所定の条件下では、取消操作以前の炊飯加熱制御状態に復帰継続させることができるようになる。
従来の電気炊飯器では、炊飯工程の途中で取消し操作がなされ、その後通常の炊飯を行うと、再度吸水工程から加熱を初めてしまい、生煮えとなる。また炊飯開始温度(吸水時の初期水温)の上限が設定されており、それ以上では炊飯を開始することができなかった。
ところが、以上の構成では、そのような問題をも確実に解消することができる。
(変形例)
以上の構成において、加熱開始手段である炊飯スイッチ9aの操作による取消前の加熱制御状態への復帰を可能とする制御モードを、例えば「継続炊飯制御モード」としてモード設定し、同制御モードは専用又は兼用の所定のモード選択スイッチにより予じめ選択されている時にのみ機能するように構成することもできる。
このような構成によると、必要に応じて「継続炊飯制御モード」と従来の「通常の炊飯制御モード」を、ユーザーが自由に選択できるようになる。
(最良の実施の形態2)
次に図5のフローチャートは、本願発明の最良の実施の形態2に係る電気炊飯器の炊飯工程中における取消操作後の再炊飯加熱制御の内容を示している。
上述の最良の実施の形態1の構成では、取消スイッチ9dのON操作後に取消前の炊飯加熱制御状態に復帰させる条件として、取消スイッチ9dのON操作後所定時間(1分)以内に炊飯スイッチ9aがON操作されることを条件としたが、これはまた他の実施の形態として、取消後同様にして取消スイッチ9dのON操作後取消前の炊飯加熱制御状態に復帰させる条件として、例えば取消スイッチ9dのON操作後、同ON操作時からの内鍋3の温度の低下幅が所定値以下であることを条件とするように変更してもよい。
図5のフローチャートは、そのように構成されたものである(ステップS16参照)。このような構成によっても、上記最良の実施の形態1の構成と同様の作用を実現することができる。この場合、時間ではなく実温度の変化を見るから、実施の形態1のものよりも、より安定した加熱制御が可能となる。
(最良の実施の形態3)
以上の最良の実施の形態1の構成では、取消スイッチ9dのON操作後に取消前の炊飯加熱制御状態に復帰させる所定の条件として、取消スイッチ9dのON操作後所定時間(1分)以内に炊飯スイッチ9aがON操作されることを条件とし、また最良の実施の形態2の構成では、取消スイッチ操作後に取消前の炊飯加熱制御状態に復帰させる条件として、取消スイッチ9dのON操作後、同ON操作時からの内鍋3の温度の低下幅が所定値以下であることを条件とした。
しかし、これらの各条件は、以上のように各々の何れか一方を個別に判断するだけでなく、それら2つの条件を共に充足した時に初めて取消前の炊飯加熱制御状態に復帰継続させるようにしてもよい。そのようにすると、より制御制度が向上する。
(最良の実施の形態4)
以上の最良の実施の形態1〜3の各構成では、その何れの場合にも一例として炊飯工程中において何らかの事情で取消操作が行われた場合について説明した。
しかし、同様の取消操作は炊飯工程中のみならず、もちろん保温工程中においても起こり得る。
これに関し、従来の電気炊飯器では保温工程の途中で、取消スイッチ9dをON操作し、その後通常の保温を行うと、それまでの保温径か時間がクリアされてしまう。また保温工程の始めに低温保温がある場合、低温のみを繰り返してしまい、腐敗の恐れが生じる。また逆に高温の場合、高温の繰り返しにより、米飯が乾燥する恐れが生じる。
さらに、再加熱の回数がクリアされてしまい、何回も再加熱が可能となるなどの問題がある。
そこで、上記図4、図5のフローチャートのステップS11〜S13に示すような炊飯終了後、保温工程に移行した場合において、同保温工程において、誤って取消操作が行われたような場合にも、上述の最良の実施の形態1〜3のような構成を採用して、再保温加熱制御を可能とする。
このように、保温中においても取消し後の再保温を可能とすると、次のようなメリットが生じる。
(1) 通常保温中は、液晶表示部90に保温経過時間を表示している。しかし、取消操作が行われると、その保温経過時間も0状態にクリアしてしまうが、再保温加熱制御により取消し前の保温工程を再度実行することで、保温経過時間を継続することができ、正確な保温経過時間を知ることが可能となる。
(2) 低温保温を保温工程の先頭に実行する場合でも、従来の「取消し−保温」では低温保温を繰り返してしまうが、以上のように再保温すると、低温保温を繰り返さないので腐敗の恐れがなくなる。
(3) 一方、逆に保温工程の先頭に高温保温を実行するような場合でも、取消し後の再保温を可能にすると、高温保温で繰り返さないので、米飯が劣化・乾燥する恐れがなくなる。
(4) 従来の「取消し−保温」では再加熱を回数制限を越えて繰り返してしまうが、以上のような取消操作後の再保温加熱制御を取り入れると、従来のように再加熱の回数制限をオーバーして劣化を早めるようなことが無くなる。
(5) このように、この実施の形態では、ユーザーの誤操作をカバーするだけでなく、米飯の劣化をも防止することができ、ユーザーに、より美味しいご飯を提供することが可能となる。
(最良の実施の形態5)
従来の電気炊飯器の場合、炊飯工程中・保温工程中共に全ての工程において取消し操作が可能かつ有効であり、いつでも炊飯又は保温加熱制御動作を取り消すことが可能な製品仕様となっている。
したがって、上述したように上記最良の実施の形態1〜4の構成でも、炊飯(又は保温)工程中の個別の工程如何に関係なく、取消操作後、所定の条件の下での炊飯スイッチ9aのON操作による「再炊飯」、「再保温」を可能とした。
しかし、「保温工程」中はともかく、「炊飯工程」中における、(1)吸水、(2)昇温、(3)炊飯量判定、(4)炊き上げ、(5)蒸らしの各工程の中には、誤って取消操作がなされても問題がない工程と誤って取消操作がなされると問題がある工程とがある。
例えば「吸水工程」および「むらし工程」などは、その途中で取消し、中止処理を行ったとしても実害はほとんどないが、それら以外の工程(昇温、炊飯量判定、炊き上げ)では、炊飯を途中で取消し・中止すると生煮えのご飯となってしまう恐れがある。
そこで、それら実害のある各工程では、上述の所定の条件の下で炊飯スイッチ9aをON操作することにより、上述のような取消前の炊飯開始時制御状態への復帰により再炊飯加熱を可能とする一方、吸水工程、むらし工程では取消しを可能とする。
そのようにすると、ユーザーの使い勝手を向上させながら、最終的に生煮えのご飯となる恐れをも解消することができる。
(最良の実施の形態6)
以上のように、従来の電気炊飯器の場合、炊飯工程中・保温工程中共に、それらの中の全ての工程において取消し操作が可能かつ有効であり、いつでも炊飯又は保温加熱制御動作を取り消すことが可能な製品仕様となっている。
しかし、「炊飯工程」中における、(1)吸水、(2)昇温、(3)炊飯量判定、(4)炊き上げ、(5)蒸らしの各工程の中には、誤って取消操作がなされても問題がない工程と誤って取消操作がなされると問題がある工程とがある。
例えば「吸水工程」、「むらし工程」以外の「昇温」、「炊飯量判定」、「炊き上げ」等の工程では、炊飯を途中で取消し・中止すると生煮えの米飯となってしまう恐れがある。また「保温工程」では、途中で保温を中止しても余り問題は生じない。
そこで、上記問題が生じやすい「昇温工程」、「炊飯量判定工程」「炊き上げ工程」ではそれぞれ炊飯スイッチ9aのON操作による取消操作そのものを無効とし、取消し自体をできなくする一方、「吸水工程」、「むらし工程」、「保温工程」ではそれぞれ取消しを可能とする。そのようにすると、やはり生煮えのご飯となる恐れがなくなる。
(最良の実施の形態7)
一般に炊飯時は、例えば60℃以上の温度帯で米が糊化する。そこで、米の糊化が始まる温度検知センサーSの検出温度が60℃以上の温度帯の全ての領域(同領域に属する工程)では、実施の形態6の「昇温工程」等の特定の工程と同様に取消スイッチによる取消し操作を無効とする。
そして、それにより中途半端な生煮えの米飯ができる可能性を無くする。
このような構成も、必要に応じて上述の各最良の実施の形態に代えて採用される。
この結果、ユーザーの誤操作による炊飯不良の発生が確実に防止され、使い勝手が向上する。
(最良の実施の形態8)
さらに、他の実施の形態として、例えば炊飯スイッチ9aがON操作されて上記マイコン制御ユニット32が加熱制御動作を開始した後、上記取消スイッチ9dがON操作された場合にも、同取消スイッチ9dによる取消操作が、内鍋3の温度が所定の温度以上になっている状態においてなされた場合には、同取消スイッチ9dの取消操作を無効とするようにすることもできる。
例えば炊飯工程中の「炊き上げ検知工程」でのように、取消スイッチ9dの取消操作が、内鍋3の温度が所定の温度(例えば110℃)以上になっているような状態においてなされたような場合には、取消自体を無効として、そのまま現在の加熱制御状態を継続させる。
この結果、確実な炊き上げ検知が行われるようになり、より美味しいご飯を炊き上げることができる。
(最良の実施の形態9)
なお、以上の各実施の形態における所定の条件の下での炊飯スイッチ9a、保温スイッチ9dのON操作であっても、内鍋3の着脱が検知されたような場合には、取消前の加熱制御状態に復帰させないようにする。
炊飯工程又は保温工程の何れの場合であっても、内鍋3が取り出されたような場合には、その前提として行われた取消操作が誤った取消操作でないことは明らかである。
したがって、このような場合には取消操作そのものを有効と判定し、取消前の加熱制御状態に復帰させないようにする。
本願発明の各最良の実施の形態に共通な電気炊飯器本体の構成を示す断面図である。 同電気炊飯器の操作パネル部の拡大平面図である。 同電気炊飯器のマイコン制御ユニットを中心とした制御回路の構成を示すブロック図である。 本願発明の最良の実施の形態1に係る電気炊飯器のマイコン制御ユニットによって行われる炊飯動作等取消後の再炊飯加熱制御の内容を示すフローチャートである。 本願発明の最良の実施の形態2に係る電気炊飯器の炊飯動作等取消後の再炊飯加熱制御の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1:外ケース
2:蓋ユニット
3:内鍋
9a:炊飯スイッチ
9c:取消スイッチ
9d:保温スイッチ
30:AC電源
32:マイコン制御ユニット
36:平滑コンデンサ
37:IGBT
38:共振コンデンサ
41:パルス幅変調回路
42:IGBT駆動回路
L(L1,L2):ワークコイル
1:保温ヒータ
2:肩ヒータ

Claims (11)

  1. 水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段により上記加熱制御手段の加熱制御動作が停止された場合にも、所定の条件の下で、上記加熱開始手段を再び操作することにより上記加熱制御手段の加熱制御動作を上記取消前の状態に復帰継続させることができるようにしたことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 所定の条件は、加熱開始手段の再操作が、取消手段による加熱制御手段の加熱停止操作から所定時間以内に行われたことであることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 所定の条件は、加熱開始手段の再操作が、内鍋の温度が取消手段による加熱制御手段の加熱停止操作時の温度から所定温度低い温度に低下するまでの間に行われたことであることを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  4. 加熱制御手段の加熱制御工程が炊飯工程であり、加熱開始手段が炊飯スイッチであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の電気炊飯器。
  5. 加熱制御手段の加熱制御工程が保温工程であり、加熱開始手段が保温スイッチであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の電気炊飯器。
  6. 加熱開始手段の再操作による取消前の加熱制御状態への復帰を可能とする制御モードを継続炊飯制御モードとしてモード設定し、同制御モードは、所定のモード選択スイッチにより予じめ選択されている時にのみ機能するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の電気炊飯器。
  7. 継続炊飯制御モードが選択されている時は、所定の表示部に同制御モードが選択されている旨を表示するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の電気炊飯器。
  8. 所定の条件の下での加熱開始手段の操作であっても、内鍋の着脱が検知された場合には、取消前の加熱制御状態には復帰させないようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の電気炊飯器。
  9. 所定の条件の下での加熱開始手段の操作であっても、同操作が予じめ設定されている所定の工程以外の工程においてなされた場合には、取消前の加熱制御状態に復帰させないようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の電気炊飯器。
  10. 水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段が操作された場合にも、同取消手段による取消操作が予じめ設定されている所定の加熱工程においてなされた場合には、同取消手段の取消操作を無効とするようにしたことを特徴とする電気炊飯器。
  11. 水および米を収容する内鍋と、該内鍋の温度を検出する内鍋温度検知手段と、上記内鍋を加熱する加熱手段と、該内鍋加熱手段の加熱量、加熱状態を設定制御する加熱制御手段と、該加熱制御手段の加熱制御動作を開始させる加熱開始手段と、上記加熱制御手段の加熱制御動作を停止させる取消手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記加熱開始手段が操作されて上記加熱制御手段が加熱制御動作を開始した後、上記取消手段が操作された場合にも、同取消手段による取消操作が、内鍋の温度が所定の温度以上になっている状態においてなされた場合には、同取消手段の取消操作を無効とするようにしたことを特徴とする電気炊飯器。
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