JP2000228252A - 同軸コネクタの端末処理構造及び端末処理方法 - Google Patents

同軸コネクタの端末処理構造及び端末処理方法

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JP2000228252A
JP2000228252A JP11029178A JP2917899A JP2000228252A JP 2000228252 A JP2000228252 A JP 2000228252A JP 11029178 A JP11029178 A JP 11029178A JP 2917899 A JP2917899 A JP 2917899A JP 2000228252 A JP2000228252 A JP 2000228252A
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み付けが完全で、部品点数や組み付け工程
が増加せずにシールド性能を維持することができる同軸
コネクタの端末処理構造を提供する。 【解決手段】 シールド電線20の露出した編組線23
をシールド端子50に圧着接続自在にした同軸コネクタ
の端末処理構造において、シールド端子50は、底板部
51と、この底板部51の両端側より起立され、圧着に
より相対向する各接合端面52a,52a同士が当接さ
れる閉位置に塑性変形する一対の箱部52,52と、底
板部51の両端側より起立され、圧着により前記露出し
た編組線23に圧着接続される一対の圧着部53,53
を有し、一対の箱部52,52の閉時に該一対の箱部5
2,52でインナーハウジング40とインナー端子30
及びシールド電線20の露出した編組線23の絶縁内皮
22側とを被覆自在にすると共に、露出した編組線23
を一対の圧着部53,53に圧着接続自在にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部との電磁遮蔽
を必要とする高周波用の同軸コネクタの端末処理構造及
び端末処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来例の高周波用の同軸コネク
タとして、実開平4−52371号公報に開示されたも
のがあり、図12はかかるコネクタの分解斜視図、図1
3は同コネクタの断面図である。
【0003】図12,図13に示すように、シールド電
線1の端部には絶縁外皮1dより芯線部1aと絶縁内皮
1bと編組線1cとがそれぞれ露出され、この露出した
芯線部1aに棒状の端子2が圧着接続されている。シー
ルド部材3は、方形箱状の端子保持部3aとこの端子保
持部3aにヒンジ部4を介して連結された一対のシール
ド片部3b,3cとを有する。端子保持部3aの内部に
は端子挿入孔5が形成されている。この端子挿入孔5内
にシールド電線1に接続された端子2が挿入されるよう
になっている。また、一対のシールド片部3b,3cは
互いの接合端面の間が開かれた開口位置から互いの接合
端面同士が当接する閉位置に変位できるように形成さ
れ、該一対のシールド片部部3b,3cの端子挿入後端
側の端面には半円状の編組線接触面6が形成されてい
る。
【0004】上記構成において、シールド電線1に連結
された端子2を一対のシールド片部3b,3cの互いの
接合端面の開口からシールド部材3内に挿入し、この挿
入した端子2をさらに端子挿入孔5に挿入する。次に、
一対のシールド片部3b,3cを開状態から閉状態に変
形すると、該一対のシールド片部3b,3cの互いの接
合端面同士が接合されると共に各編組線接触面6が編組
線1cに接触される。これにより、端子2がシールド部
材3に電気的に接続され、かつ、端子2及び露出した芯
線部1aの部分がシールド部材3で外部から遮断される
ことによって電磁シールドされる。
【0005】他の従来例の高周波用の同軸コネクタとし
て、特開平7−22107号公報に開示されたものがあ
り、図14はかかるコネクタの遮蔽部材の取り付け前の
断面図、図15は同遮蔽部材の取り付け後の断面図であ
る。
【0006】図14,図15に示すように、シールド電
線1′の端部は絶縁外皮1dより芯線部1aと絶縁内皮
1bと編組線1cとがそれぞれ露出され、この露出した
芯線部1aにインナー端子2′が電気的に接続されてい
る。シールド端子7は、角筒状の保持部7aとこの保持
部3aの後端側に延設された編組線用の圧着部7b及び
絶縁外皮用の圧着部7cを備えている。この角筒状の保
持部7a内には端子収容部材としてのインナーハウジン
グ8が配置され、このインナーハウジング8内には溝部
8aが形成されている。また、保持部7aとインナーハ
ウジング8の上面の一部には開口部7d,8dがそれぞ
れ形成され、これら各開口部7d.8dは遮蔽部材9に
よって遮蔽自在になっている。
【0007】上記構成において、シールド電線1′に接
続されたインナー端子2′をシールド端子7及びインナ
ーハウジング8の各開口部7d,8dから該インナーハ
ウジング8の溝部8aに挿入する。次に、遮蔽部材9を
インナーハウジング8に装着して開口部8dを遮蔽し、
また、編組線用の圧着部7b及び絶縁外皮用の圧着部7
cを共に加締め加工することによって編組線用の圧着部
7bを編組線1cに圧着接続し、絶縁外皮用の圧着部7
cを絶縁外皮1dに圧着接続する。これにより、前記従
来例と同様に、インナー端子2′がシールド端子7に電
気的に接続され、かつ、インナー端子2′及び露出した
芯線部1aの部分がシールド端子7で外部から遮断され
ることによって電磁シールドされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例では、シールド部材3の一対のシールド片部3b,
3cを開状態から閉状態に塑性変形させることによって
各編組線接触部6がシールド電線1の編組線1cに接触
しているだけなので、一対のシールド片部3b,3cに
開く方向の外力が作用すると該一対のシールド片部3
b,3cが容易に変形し易くて組み付けが不完全となっ
た。即ち、一対のシールド片部3b,3cに開く方向の
外力が作用すると、一対のシールド片部3b,3cの相
対向する各接合端面の間に容易に隙間ができ、また、編
組線接触面6と編組線1cとの電気的接触が不完全とな
ってシールド性能が悪化した。
【0009】さらに、前記他の従来例では、シールド端
子7の編組線用の圧着部7b及び絶縁外皮用の圧着部7
cでシールド電線1′が圧着接続されているので、組み
付けは完全ではあるが、シールド端子7及びインナーハ
ウジング8の各後方の開口部7d,8dを遮蔽部材9で
それぞれ塞ぐ構造であるため、部品点数が多く、組み付
け工程が増加してコスト高であった。尚、各開口部7
d,8dを遮蔽部材9で塞がないと、シールド性能が特
に高周波帯域で悪化することになる。
【0010】そこで、本発明は、前記した課題を解決す
べくなされたものであり、組み付けが完全で、かつ、部
品点数や組み付け工程が増加することなくシールド性能
を維持することができる同軸コネクタの端末処理構造及
び端末処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、芯線
部を絶縁内皮と編組線及び絶縁外皮の順で覆ったシール
ド電線の端部で前記芯線部と前記絶縁内皮と前記編組線
とをそれぞれ露出するように皮剥きし、この露出した芯
線部にインナー端子を圧着接続し、これらインナー端子
と前記露出した編組線にインナーハウジングを介してシ
ールド端子を組み付け、少なくとも前記インナー端子と
前記露出した絶縁内皮を覆うように前記シールド端子に
前記露出した編組線を圧着接続自在にした同軸コネクタ
の端末処理構造において、前記シールド端子は、底板部
と、この底板部の両端側より起立され、圧着により相対
向する各接合端面同士が当接される閉位置に塑性変形す
る半割状の一対の箱部と、前記底板部の両端側より起立
され、圧着により前記露出した編組線に圧着接続される
一対の圧着部を有し、この一対の箱部の閉時に該一対の
箱部で前記インナーハウジングと前記インナー端子及び
前記露出した編組線の絶縁内皮側とを被覆自在にすると
共に、前記露出した編組線を前記一対の圧着部に圧着接
続自在にしたことを特徴とする。
【0012】この同軸コネクタの端末処理構造では、シ
ールド端子の一対の箱部の閉時に該一対の箱部によりイ
ンナーハウジングとインナー端子及び露出した編組線の
絶縁内皮側とを被覆自在にすると共に、露出した編組線
をシールド端子の一対の圧着部に圧着接続自在にしたの
で、シールド端子とシールド電線の組み付けが完全とな
り、部品点数や組付工程が増加することなくシールド性
能が向上する。また、部品点数や組付工程が増加しない
ため、コスト削減になる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の同軸コ
ネクタの端末処理構造であって、前記一対の箱部の閉時
に、該一対の箱部の挿入先端側の相対向する各接触端面
を前記インナーハウジングの外周面の全周に亘って接触
自在にすると共に、該一対の箱部の挿入後端側の相対向
する各接触端面を前記編組線の全周に亘って接触自在に
したことを特徴とする。
【0014】この同軸コネクタの端末処理構造では、シ
ールド端子の一対の箱部でインナー端子及びシールド電
線の露出した編組線がほぼ完全に覆われ、シールド性能
が向上する。
【0015】請求項3の発明は、芯線部を絶縁内皮と編
組線及び絶縁外皮の順で覆ったシールド電線の端部で前
記芯線部と前記絶縁内皮と前記編組線とをそれぞれ露出
するように皮剥きし、次に、この露出した芯線部にイン
ナー端子を圧着接続し、これらインナー端子と前記露出
した編組線にインナーハウジングを介してシールド端子
を組み付け、少なくとも前記インナー端子と前記露出し
た絶縁内皮を覆うように前記シールド端子に前記露出し
た編組線を圧着接続自在にした同軸コネクタの端末処理
方法において、前記シールド電線の露出した芯線部に圧
着接続した前記インナー端子を、前記インナーハウジン
グの後方の開口部より挿入して組み付け、次に、この組
み付けられたインナーハウジング組付品を前記シールド
端子の開状態の一対の箱部間から該一対の箱部内に装着
し、次に、前記シールド電線の前記絶縁内皮及び露出し
た編組線を前記シールド端子の各圧着部に圧着機により
それぞれ圧着接続すると同時に、前記一対の箱部を前記
圧着機により閉じることを特徴とする。
【0016】この同軸コネクタの端末処理方法では、圧
着機の一工程の圧着動作により、シールド端子の一対の
箱部の閉加工とシールド電線の絶縁外皮及び露出した編
組線の圧着接続が同時に行われるので、部品点数や組付
工程が削減されて組立効率が向上すると共に低コスト化
が図られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0018】図1〜図11は本発明の一実施形態の高周
波用の同軸コネクタの端末処理構造及び端末処理方法に
よる同軸コネクタの組み付け工程を順に示す。以下、同
軸コネクタの端末処理構造及び端末処理方法に用いられ
る構成部材を説明した後で、同軸コネクタの組み付け手
順を説明する。
【0019】図10,図11に示すように、高周波用の
同軸コネクタ10は、シールド電線(同軸ケーブル)2
0と、雌型のインナー端子30と、合成樹脂製のインナ
ーハウジング40と、シールド端子50と、合成樹脂製
のアウターハウジング60とから構成されている。
【0020】図1〜図11に示すように、シールド電線
20は、導体からなる芯線部21と、この芯線部21を
覆う絶縁内皮22と、この絶縁内皮22の周囲に設けら
れたシールドとしての編組線23と、この編組線23の
周囲に設けられて芯線部21、絶縁内皮22、編組線2
3を覆う絶縁外皮24とから構成されている。そして、
シールド電線20の端部では芯線部21と絶縁内皮22
と編組線23がそれぞれ露出するように皮剥き処理され
ている。
【0021】図2,図3に示すように、インナー端子3
0は、挿入先端側に相手端子が挿入されて接触される角
筒状の端子収容部31と、この端子収容部31の底部と
一体形成の底板部32と、この底板部32の後側の両端
から上方に折り曲げ形成されて起立した芯線部用の一対
の圧着部33,33とを有する。この一対の圧着部3
3,33は図示しない圧着機の加締め加工によってシー
ルド電線20の芯線部21に圧着接続されるようになっ
ている。
【0022】図3,図4に示すように、インナーハウジ
ング40は、絶縁性部材にてモールド成形され、内部に
インナー端子収容部41を有する。このインナー端子収
容部41の前壁には相手端子が挿通する端子挿通口42
を形成してある。また、インナー端子収容部41の後方
の開口部43からインナー端子30が挿入されて組み付
けられるようになっている。この挿入されたインナー端
子30はインナー端子収容部41の後部上側の可撓性係
止部41aでロックされるようになっている。図4に示
すように、インナー端子30をインナーハウジング40
の後方の開口部43より挿入して組み付けることでイン
ナーハウジング組付品11となる。
【0023】図1,図5〜図11に示すように、シール
ド端子50は、導電性の金属板の折り曲げにて形成さ
れ、底板部51と、この底板部51の両端側より起立さ
れ、圧着により相対向する各接合端面52a,52a同
士が当接される閉位置に塑性変形する半割状の一対の箱
部52,52と、底板部51の両端側の後部より起立さ
れ、圧着によりシールド電線20の露出した編組線23
に圧着接続される編組線用の一対の圧着片(圧着部)5
3,53と、底板部51の両端側の後端より起立され、
圧着によりシールド電線20の絶縁外皮24に圧着され
る絶縁外皮用の一対の圧着片(圧着部)54,54とで
構成されている。
【0024】シールド端子50の底板部51には下方係
止爪51aが設けられている。一対の箱部52,52
は、相対向する各接合端面52a,52aの間が開かれ
た開口位置から各接合端面52a,52a同士が当接さ
れる閉口位置に塑性変形自在になっている。そして、一
対の箱部52,52の閉時に、該一対の箱部52,52
の挿入先端側の各接触端面52bがインナーハウジング
40の外周面の全周に亘って接触し、挿入後端側の各接
触端面52cが編組線23の全周に亘って接触するよう
になっている。また、一対の箱部52,52の上側には
上方係止爪52dがそれぞれ設けられている。さらに、
一対の箱部52,52は、図6,図7に示す圧着機70
により閉じられるようになっていて、この閉時に一対の
箱部52,52でインナーハウジング40とインナー端
子30及び露出した編組線23の絶縁内皮22側とを被
覆自在にすると共に、シールド電線20の露出した編組
線23及び絶縁外皮24を各一対の圧着片53,53及
び54,54にそれぞれ圧着接続自在にしてある。
【0025】図8に示すように、アウターハウジング6
0は絶縁性部材にて四角筒状にモールド成形され、シー
ルド電線20に組み付けられたシールド端子50を収容
する端子収容部61が形成されている。この端子収容部
61の前方には相手側コネクタが嵌合されるフード部6
2が連通して設けられている。また、アウターハウジン
グ60の上壁部には合成樹脂製のスペーサ65が挿入さ
れるスペーサ挿入孔63が形成され、このスペーサ挿入
孔63は端子収容部61に開口している。
【0026】図6,図7に示すように、圧着機70は、
インナハウジング組付品11に組み付けられたシールド
端子50を載せる載置固定台71と、この載置固定台7
1の両側にそれぞれ配置され、上下方向にスライドする
一対の側治具72,72と、載置固定台71の前側上方
に配置され、上下方向にスライドする上前治具73と、
載置固定台71の後側上方に配置され、上下方向にスラ
イドする上後治具74とから構成されている。
【0027】次に、同軸コネクタ10の組み付け手順を
図1〜図11に沿って説明する。まず、図1〜図3に示
すように、シールド電線20の端部に芯線部21と絶縁
内皮22と編組線23とをそれぞれ露出するように皮剥
きする端末処理工程を行う。
【0028】次に、図2に示すように、シールド電線2
0の芯線部21をインナー端子30の芯線部用の一対の
圧着部33,33に配置し、この各圧着部33を加締め
ることによって芯線部21にインナー端子30を圧着接
続する。そして、図3に示すように、このインナー端子
30をインナーハウジング40の後方の開口部43から
インナー端子収容部41内に収容し、図4に示すインナ
ーハウジング組付品11とする。即ち、シールド電線2
0の露出した芯線部21にインナー端子30を電気的に
接続し、このインナー端子30をインナーハウジング4
0に組み付けるインナー端子処理工程を行う。
【0029】次に、図5(a),(b),(c)に示す
ように、シールド端子50の一対の箱部52,52の開
口部分を利用して、上記インナーハウジング組付品11
をシールド端子50の一対の箱部52,52内に挿入
し、かつ、シールド電線20の端部をシールド端子50
の編組線用の各圧着片53及び絶縁外皮用の各圧着片5
4の箇所に配置して仮装着し、これを圧着機70の載置
固定台71に載置する。そして、図6(a),(b)に
て矢印で示すように、圧着機70の一対の側治具72,
72を下位置から上位置に、上前治具73及び上後治具
74を上位置から下位置に同時にスライドさせる。
【0030】すると、図7(a),(b)に示すよう
に、圧着機70の一対の側治具72,72がシールド端
子50の一対の箱部52,52を互いの接合端面52a
を近接する方向に押圧し、かつ、上前治具73が一対の
箱部52,52の上面を下方に押圧して該一対の箱部5
2,52が開状態から閉状態に塑性変形される。この閉
状態では、一対の箱部52,52の相対向する各接合端
面52a同士が接合すると共に、挿入先端側の各接触端
面52bがインナーハウジング40の外周面の全周に亘
って接触し、かつ、挿入後端側の各接触端面52cがシ
ールド電線20の編組線23の全周に亘って接触し、一
対の箱部52,52がインナー端子30と露出した編組
線23の絶縁内皮側22側の部分をほぼ完全に覆う。
【0031】また、圧着機70の上後治具74が編組線
用の各圧着片53及び絶縁外皮用の各圧着片54を下方
に押圧して加締め、この加締めによって編組線用の各圧
着片53が編組線23に圧着状態となり、絶縁外皮用の
各圧着片54が絶縁外皮24に圧着状態となる。即ち、
一対の箱部52,52を開状態から閉状態にするシール
ド端子閉じ加工と、編組線23を圧着する編組線側の加
締め加工と絶縁外皮24を圧着する絶縁外皮側の加締め
加工とを同時に行う。
【0032】次に、図8に示すように、シールド電線2
0の端末側に組み付けられたシールド端子50をアウタ
ーハウジング60の端子収容部61に収容すると、図9
に示すように、シールド端子50の下方係止爪51aと
上方係止爪52dとがそれぞれアウターハウジング60
の端子収容部61の内壁に係止してシールド端子50が
ロックされる。
【0033】次に、図10に示すように、スペーサ65
をアウターハウジング60のスペーサ挿入孔63に挿入
すると、図11に示すように、スペーサ65が一対の箱
部52,52の挿入後端部に当接してシールド端子50
が2重ロックされる。即ち、シールド端子50の外周に
アウターハウジング60を装着するアウターハウジング
装着工程を行い、これで組み立てが完了する。
【0034】上記組み付け工程内の編組線側加締め加工
では、編組線用の各圧着片53が編組線23を圧着接続
するため、シールド端子50が編組線23に電気的に接
続され、かつ、シールド端子50とシールド電線20と
が強固に固定される。尚、前記実施形態では絶縁外皮側
の加締め加工でシールド端子50が絶縁外皮24に固定
されるため、シールド端子50とシールド電線20とが
非常に強固に固定される。
【0035】また、上記組み付け工程内のシールド端子
閉じ加工では、一対の箱部52,52が閉状態に塑性変
形されると、一対の箱部52,52の相対向する各接合
端面52a同士が接合すると共に、一対の箱部52,5
2の挿入先端側の各接触端面52bがインナーハウジン
グ40の外周面の全周に亘って接触し、かつ、挿入後端
側の各接触端面52cが編組線23の全周に亘って接触
して、一対の箱部52,52がインナー端子30と露出
した編組線23の絶縁内皮22側をほぼ完全に覆うた
め、高周波帯域においても優れたシールド性能が得られ
る。そして、この優れたシールド性能がシールド端子5
0単体で得られるため、従来のような遮蔽部材が必要な
く部品点数の増加や組立工程の増加をもたらすことがな
い。
【0036】また、シールド端子閉じ加工と、編組線2
3を圧着接続する編組線側の加締め加工と絶縁外皮24
を圧着する絶縁外皮側の加締め加工が同時になされるた
め、シールド端子50の加工を圧着機70の一圧着工程
のみで行うことができ、組立工程を効率よく行うことが
できる。
【0037】尚、前記実施形態によれば、シールド端子
に一対の箱部と編組線用の圧着片と絶縁外皮用の圧着片
とが設けられているが、一対の箱部と編組線用の圧着片
のみ設けても良い。また、インナー端子を雌端子とした
が、雄端子のインナー端子に前記実施形態を適用できる
ことは勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、シールド端子の一対の箱部の閉時に該一対の箱
部によりインナーハウジングとインナー端子及び露出し
た編組線の絶縁内皮側とを被覆自在にすると共に、露出
した編組線をシールド端子の一対の圧着部に圧着接続自
在にしたので、シールド端子とシールド電線の組み付け
が完全となり、部品点数や組付工程を増加させことなく
シールド性能を向上させることができる。また、部品点
数や組付工程を削減することができ、低コスト化を図る
ことができる。
【0039】請求項2の発明によれば、シールド端子の
一対の箱部の閉時に、該一対の箱部の挿入先端側の相対
向する各接触端面をインナーハウジングの外周面の全周
に亘って接触自在にすると共に、該一対の箱部の挿入後
端側の相対向する各接触端面をシールド電線の編組線の
全周に亘って接触自在にしたので、シールド端子の一対
の箱部でインナー端子及びシールド電線の露出した編組
線をほぼ完全に隙間なく被覆することができ、シールド
性能をより一段と向上させることができる。
【0040】請求項3の発明によれば、圧着機の一工程
の圧着動作により、シールド端子の一対の箱部の閉加工
とシールド電線の絶縁外皮及び露出した編組線の圧着接
続が同時に行われるので、部品点数や組付工程を削減す
ることができて組立効率を向上させることができると共
に低コスト化を図ることができる。また、例えば、ワイ
ヤーハーネス製造工場等で使用されている従来の圧着機
で、一部品のシールド端子とシールド電線の絶縁外皮及
び編組線の圧着を一工程で同時にかつ確実に圧着接続す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の同軸コネクタの端末処理
構造に用いられるインナーハウジング組付品をシールド
端子に組み付けた状態を示す断面図である。
【図2】上記同軸コネクタの端末処理構造に用いられる
シールド電線とインナー端子の組み付ける前の状態を示
す断面図である。
【図3】上記シールド電線に組み付けられたインナー端
子にインナーハウジングを組み付け前の断面図である。
【図4】上記インナー端子にインナーハウジングを組み
付けた上記インナーハウジング組付品の断面図である。
【図5】(a)は上記インナーハウジング組付品をシー
ルド端子に装着する途中の状態を示す断面図、(b)は
同状態の平面図、(c)は同状態の縦断面図である。
【図6】(a)は上記シールド端子を圧着機で圧着加工
する前の状態を示す断面図、(b)は同状態の縦断面図
である。
【図7】(a)は上記圧着機で圧着加工した後の状態を
示す断面図、(b)は同状態の縦断面図である。
【図8】上記シールド端子をアウターハウジングに装着
する前の状態を示す断面図である。
【図9】上記シールド端子をアウターハウジングに装着
した後の状態を示す断面図である。
【図10】上記アウターハウジングにスペーサを挿入す
る前の状態を示す断面図である。
【図11】上記アウターハウジングにスペーサを挿入し
た後の状態を示す断面図である。
【図12】従来例の同軸コネクタの分解斜視図である。
【図13】上記従来例の同軸コネクタの断面図である。
【図14】他の従来例の同軸コネクタの遮蔽部材を装着
する前の状態を示す断面図である。
【図15】上記他の従来例の同軸コネクタの遮蔽部材を
装着した後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 同軸コネクタ 11 インナーハウジング組付品 20 シールド電線 21 芯線部 22 絶縁内皮 23 編組線 24 絶縁外皮 30 インナー端子 40 インナーハウジング 43 後方の開口部 50 シールド端子 51 底板部 52,52 一対の箱部 52a 接合端面 52b 挿入先端側の接触端面 52c 挿入後端側の接触端面 53,53 一対の圧着片(圧着部) 54,54 一対の圧着片(圧着部) 70 圧着機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯線部を絶縁内皮と編組線及び絶縁外皮
    の順で覆ったシールド電線の端部で前記芯線部と前記絶
    縁内皮と前記編組線とをそれぞれ露出するように皮剥き
    し、この露出した芯線部にインナー端子を圧着接続し、
    これらインナー端子と前記露出した編組線にインナーハ
    ウジングを介してシールド端子を組み付け、少なくとも
    前記インナー端子と前記露出した絶縁内皮を覆うように
    前記シールド端子に前記露出した編組線を圧着接続自在
    にした同軸コネクタの端末処理構造において、 前記シールド端子は、底板部と、この底板部の両端側よ
    り起立され、圧着により相対向する各接合端面同士が当
    接される閉位置に塑性変形する半割状の一対の箱部と、
    前記底板部の両端側より起立され、圧着により前記露出
    した編組線に圧着接続される一対の圧着部を有し、この
    一対の箱部の閉時に該一対の箱部で前記インナーハウジ
    ングと前記インナー端子及び前記露出した編組線の絶縁
    内皮側とを被覆自在にすると共に、前記露出した編組線
    を前記一対の圧着部に圧着接続自在にしたことを特徴と
    する同軸コネクタの端末処理構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の同軸コネクタの端末処理
    構造であって、 前記一対の箱部の閉時に、該一対の箱部の挿入先端側の
    相対向する各接触端面を前記インナーハウジングの外周
    面の全周に亘って接触自在にすると共に、該一対の箱部
    の挿入後端側の相対向する各接触端面を前記編組線の全
    周に亘って接触自在にしたことを特徴とする同軸コネク
    タの端末処理構造。
  3. 【請求項3】 芯線部を絶縁内皮と編組線及び絶縁外皮
    の順で覆ったシールド電線の端部で前記芯線部と前記絶
    縁内皮と前記編組線とをそれぞれ露出するように皮剥き
    し、次に、この露出した芯線部にインナー端子を圧着接
    続し、これらインナー端子と前記露出した編組線にイン
    ナーハウジングを介してシールド端子を組み付け、少な
    くとも前記インナー端子と前記露出した絶縁内皮を覆う
    ように前記シールド端子に前記露出した編組線を圧着接
    続自在にした同軸コネクタの端末処理方法において、 前記シールド電線の露出した芯線部に圧着接続した前記
    インナー端子を、前記インナーハウジングの後方の開口
    部より挿入して組み付け、次に、この組み付けられたイ
    ンナーハウジング組付品を前記シールド端子の開状態の
    一対の箱部間から該一対の箱部内に装着し、次に、前記
    シールド電線の前記絶縁外皮及び露出した編組線を前記
    シールド端子の各圧着部に圧着機によりそれぞれ圧着接
    続すると同時に、前記一対の箱部を前記圧着機により閉
    じることを特徴とする同軸コネクタの端末処理方法。
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