JP2000223127A - アルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板及び該生産方法 - Google Patents
アルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板及び該生産方法Info
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Abstract
クル特性に優れたアルカリ蓄電池用ニッケル極板を提供
する。 【解決手段】 ニッケル焼結基板素材を塩化セリウム溶
液中に浸漬させ、乾燥後、NaOH水溶液中に浸漬する
ことで焼結基板素材の表面に厚さ約1.0μmのCe
(OH)3の被膜を形成した。次に、加熱水蒸気下で熱
分解することで、ニッケル素材表面にCeO2が形成さ
れた焼結基板を得た。これに、活物質含浸操作を数サイ
クル繰り返すことにより、焼結式ニッケル極板を得る。
Description
焼結式ニッケル極板及び該生産方法に係り、特に、ニッ
ケル焼結基板に活物質を充填したアルカリ蓄電池用焼結
式ニッケル極板及び該生産方法に関する。
に伴い、電子機器用電源としてのニッケル・カドミウム
蓄電池やニッケル水素蓄電池等のアルカリ蓄電池は、狭
い密閉空間に収納され、温度上昇しやすく放熱しにくい
環境下に置かれている。これらのアルカリ蓄電池では、
特に、50°C以上の高温においてトリクル充電が行わ
れると、水酸化ニッケルを主成分とするニッケル極板
(正極板)の酸素過電圧が低下して、酸素ガスが発生し
易くなり、充電効率が低下する。
め充電効率を向上させるために、希土類元素の単体又は
その化合物を利用して充電効率を向上させる技術が開発
されている。特開平第09−199119号公報には、
水酸化ニッケルを主成分とするニッケル電極の表面に希
土類元素、特にイッテルビウム(Yb)の単体又は化合
物を塗布した技術が開示されている。また、特開平第0
9−265981号公報には、Co,Zn,Cd,Mg
の少なくとも1種類以上を含む水酸化ニッケルを主成分
とする活物質に、Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Yの
希土類元素のうち少なくとも1種類以上の元素の単体又
はその化合物を添加する技術が開示されている。
わずかに溶解し、極板表面に安定な水酸化物として析出
し、高温時の酸素過電圧を引き上げる効果を持ち、充電
末期における正極板側からの酸素ガス発生を抑制するの
で、充電効率を向上させる。また同時に、正極板表面に
水酸化物として析出することで、導電補助剤として添加
しているコバルト化合物の溶解を抑制するので、活物質
間の導電性ネットワークを保ち、高率放電性能を低下さ
せない、という利点がある。
元素の単体又はその化合物を正極板表面に塗布する特開
平09−199119号公報の技術や水酸化ニッケル粉
末と混ぜて正極板を作製する特開平09−265981
号公報の技術では、それぞれ焼結基板表面に希土類元素
の単体又はその化合物の偏在が起こりやすく、また、焼
結基板表面には希土類元素の単体又はその化合物が存在
しないので、高温時の酸素発生の抑制に対し、充分な効
果が得られない。また、高温時に酸素過電圧を引き上げ
るためには、希土類元素の量を多く添加しなければなら
ないので、生産コストが高くなる、という問題がある。
ものであり、高温時の充電効率を向上させると共に、サ
イクル特性に優れたアルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極
板を提供することを目的とする。
に、本発明の第1の態様は、ニッケル焼結基板に活物質
を充填したアルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板におい
て、前記ニッケル焼結基板の表面に希土類元素の酸化物
又は水酸化物で形成された所定厚の被膜を備えている。
本発明の第1の態様では、充電効率を低下させる酸素が
活物質の保持基体であるニッケル焼結基板の表面から主
に発生することに着目し、ニッケル焼結基板の表面に希
土類元素の酸化物又は水酸化物で形成された所定厚の被
膜を形成するようにした。
酸素過電圧を高めることができるので、アルカリ蓄電池
の充電効率を向上させることができると共に、この被膜
は薄膜とすることができるので、少量の希土類元素でこ
の被膜を形成することができる。更に、この被膜は、活
物質を充填するためにニッケル焼結基板を高濃度、低p
Hの酸素酸化合物溶液に浸漬させたときに、ニッケル焼
結基板の電位をニッケルの不動態領域の電位まで高めて
腐食によるニッケル焼結基板の脆弱化を防ぐことができ
るので、サイクル特性を向上させることができる。
r,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Yb,Lu等のランタニド元素、これ
にLaを加えたランタノイド元素、更にSc,Yを加え
た元素を挙げることができる。従って、これらの希土類
元素をLnで表すとすれば、希土類元素の水酸化物は3
価のLn(OH)3で表すことができ、また、希土類元
素の酸化物としては三二酸化物を形成しLn2O3の形
態をとる。なお、Ce,Pr,Nd,Tbについては4
価の酸化物であるLnO2の形態も形成し、また、S
m、Eu、Ybについては二価の酸化物であるSmO,
EuO,YbO等の形態も形成する。
は、少なくともCeO2,PrO2,NdO2,TbO
2のいずれか1種とすれば、4価の酸化物を形成するP
r,Nd,Ce,Tbは腐食を抑制する効果が大きいの
で、腐食によるニッケル焼結基板の脆弱化を防ぎ、サイ
クル特性を向上させることができる。また、被膜の厚さ
は、0.1μm未満では酸素過電圧を増大させるに十分
な効果が得られず、1μmを超えると活物質とニッケル
焼結基板との間の導電性ネットワークが低下し高率放電
特性の低下を引き起こすので、0.1〜1μmが望まし
い。
結基板に活物質を充填したアルカリ蓄電池用焼結式ニッ
ケル極板の生産方法であって、前記ニッケル焼結基板を
希土類元素の塩化物水溶液中に浸漬させ、乾燥後、アル
カリ置換して前記ニッケル焼結基板の表面に前記希土類
元素の水酸化物の所定厚の被膜を形成し、前記被膜が形
成されたニッケル焼結基板に所定量の活物質が充填され
るように、酸素酸化合物溶液に浸漬させ、乾燥後、アル
カリ置換し、水洗し、乾燥する活物質含浸操作を繰り返
す、ステップを含むようにした。
の塩化物水溶液中にニッケル焼結基板を浸漬させる際
に、希土類元素の塩化物水溶液の濃度等を変化させるこ
とができるので、希土類元素の水酸化物の被膜を所望の
厚さに形成することができる。この場合において、希土
類元素の酸化物の被膜を得るには、希土類元素の水酸化
物を形成した後、加水分解すればよい。
池用焼結式ニッケル極板を円筒型の密閉アルカリ蓄電池
に適用した実施例について、実施例の効果を確認するた
めに作製したアルカリ蓄電池(比較例)と比較しつつ詳
述する。
池の作製方法について説明する。なお、実施例2以下の
実施例及び比較例において、実施例1と同様の製造方法
についてはその説明を省略し、異なる部分についてのみ
説明する。
るアルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板(以下、ニッケ
ル極板という。)を、次のように作製した。まず、多孔
度約80%のニッケル焼結基板素材を20°C,1.0
mol/l,pH=1.0の希土類元素の塩化物水溶液
としての塩化セリウム水溶液中に5分間浸漬させた後、
60°Cで20分乾燥後、80°C、6.0mol/l
のNaOH水溶液中に浸漬させることで、ニッケル焼結
基板素材の表面に厚さ約1.0μmのCe(OH)3の
被膜(薄膜)が形成されたニッケル焼結基板を得た。
合物溶液としてのNiとCoのモル比が90:10の硝
酸ニッケルと硝酸コバルトとの混合溶液中(5.0mo
l/l,pH=1.0,70°C)に浸漬させ、100
°Cで20分間乾燥した後に、NaOH水溶液(80°
C、6.0mol/l)中に浸漬させてアルカリ置換し
た後、水洗して乾燥させる活物質含浸操作を数サイクル
繰り返すことにより所定量の活物質を充填して、ニッケ
ル極板を完成させた。
作製したニッケル極板(正極板)と公知のペースト式カ
ドミウム極板(負極板)とをポリプロピレン(PP)製
セパレータを介し捲回して極板群を作った。そして、各
極板群を電池缶内に配置してから、NaOHとLiOH
とを重量比8:2で混合した混合物の水溶液からなる電
解液を電池缶内に注液し、蓋、端子等を取付けて、試験
用のCサイズの公称容量2500mAhの円筒型の密閉
アルカリ蓄電池Aを作製した。
様に、ニッケル焼結基板素材の表面に厚さ約1.0μm
のCe(OH)3の被膜を形成した。これを更に、15
0°Cの加熱水蒸気下で30分間熱分解することで、ニ
ッケル焼結基板素材の表面にCeO2の被膜が形成され
たニッケル焼結基板を得た。そして、実施例1と同様に
実施例2の円筒型の密閉アルカリ蓄電池Bを完成させ
た。なお、本実施例でのCeO2の重量は、正極活物質
量に対し、0.05%である。
いて多孔度約80%のニッケル焼結基板素材を1.0m
ol/lの塩化セリウム水溶液中に浸漬させたことに代
え、塩化セリウム水溶液の濃度を0.05mol/lか
ら2.0mol/lまで変化させて、Ce(OH)3の
被膜の厚さが0.05μmから2.0μmまでの種々の
ニッケル焼結基板を得た。そして、実施例1と同様に種
々の円筒型の密閉アルカリ蓄電池を完成させた。
孔度約80%のニッケル焼結基板素材をそのままニッケ
ル焼結基板として用い、その他は実施例1と同様に円筒
型の密閉アルカリ蓄電池Cを完成させた。
様のニッケル焼結基板を用い、実施例1と同様の活物質
含浸操作を経て一旦ニッケル極板を得た後に、このニッ
ケル極板を20°C、1.0mol/l、pH=1.0
の塩化セリウム水溶液中に5分間浸漬した後、60°C
で20分乾燥後、80°C、6.0mol/lのNaO
H水溶液中に浸漬させることでニッケル極板の表面に厚
さ約1.0μmのCe(OH)3の被膜を形成してニッ
ケル極板を完成させた。そして、実施例1と同様に比較
例2の円筒型の密閉アルカリ蓄電池Dを完成させた。
製した各アルカリ蓄電池を用いて、放電容量試験、サイ
クル特性試験及び被膜の厚さの影響についての試験等の
各種試験を行った。以下、図面及び表を参照して、これ
らの各種試験結果及びそれらの評価について説明する。
池A、B、C及びDを2時間保持した後、0.033C
(83mA)で48時間充電して、理論容量の160%
を充電した。その後、これらのアルカリ蓄電池を1C
(2500mA)で放電した。この充放電を20°C→
70°C→55°C→45°Cの順に周囲温度を変化さ
せて、20°Cでの放電容量を100とした場合の各温
度に対する放電容量比の変化を測定した。なお、この際
の放電容量比が各温度での充電効率を意味している。図
1に各アルカリ蓄電池についての測定結果を示す。
ル極板を用いて作製したアルカリ蓄電池A、Bは、比較
例1、2のニッケル極板を用いたアルカリ蓄電池C、D
に比較して高温での放電容量比が大きい。表1に、各ア
ルカリ蓄電池の各温度における充電末期電圧、すなわ
ち、酸素発生電位を示す。
Bの充電末期電圧値は、アルカリ蓄電池C及びDより大
きいことが分かる。従って、実施例1及び2のニッケル
極板を用い作製したアルカリ蓄電池A及びBは、比較例
1及び2のニッケル極板を用いたアルカリ蓄電池C及び
Dより酸素過電圧が大きい。以上の試験結果は、ニッケ
ル焼結基板の表面にCe(OH)3又はCeO2の被膜
を存在させることで酸素過電圧を高め、充電効率を向上
させることができることを示している。
カリ蓄電池を充電:0.3C,150%、放電:1C、
終止電圧=1.0Vとしてサイクル特性試験を行った。
図2に、これらのアルカリ蓄電池のサイクル特性試験結
果を示す。図2から明らかなように、アルカリ蓄電池A
及びBは、サイクルによる容量低下が小さく、500サ
イクルにおいても初期容量の80%以上を維持するのに
対し、アルカリ蓄電池C及びDは、300サイクル付近
で初期容量の80%以下に低下した。従って、サイクル
特性試験では、アルカリ蓄電池A及びBがアルカリ蓄電
池C及びDに優れる。ここで、表2にニッケル極板完成
時における各アルカリ蓄電池のニッケル焼結基板の腐食
度の測定結果を示す。
のニッケル焼結基板の表面にはそれぞれCe(O
H)3,CeO2の被膜が形成されているので、比較例
1及び2のニッケル焼結基板に比べ著しく腐食度が小さ
い。また、CeO2の方が腐食抑制の効果が大きいこと
が分かる。従って、サイクル特性はニッケル焼結基板の
腐食度と一定の相関関係がある。このように、実施例1
及び2のニッケル焼結基板は比較例1及び2のニッケル
焼結基板に比べ、高温環境下での放電容量及びサイクル
特性において優れている。
影響を確認するために、実施例3の種々のアルカリ蓄電
池について、45°Cで0.033Cで48h充電した
ときの充電末期電圧を測定した。上述したように、この
実施例3のニッケル焼結基板(以下、参照する図面上で
は焼結体と略称する。)は、実施例1のニッケル焼結基
板表面に形成されたCe(OH)3の被膜の厚さを0.
05μmから2.0μmまで変化させたものである。図
3に示すように、被膜の厚さが大きくなると伴に、充電
末期電圧が増大することが分かる。同時にこの図3は、
被膜の厚さが増大することにより酸素過電圧が増大し、
充電効率が良好になることを示している。図4に被膜の
厚さとニッケル焼結基板の腐食度との関係を示す。被膜
の厚さが増大するに伴って腐食度は小さくなるが、被膜
の厚さが0.1μm未満では腐食抑制の顕著な効果が見
られないことが分かる。図5に、20°C、0.1Cで
150%充電したときの3Cの放電容量を、0.2Cで
の放電容量に対する比率で示す。被膜の厚さが増大する
に伴って放電容量比は低下し、1.2μm以上では、放
電容量比は80%未満に低下した。従って、良好な充電
効率及びサイクル特性の双方を確保できる被膜の厚さ
は、0.1μm〜1.0μmの範囲である。
ル焼結基板の表面に0.1μm〜1.0μm厚の安定か
つ均一なCe(OH)3,CeO2の被膜を形成したの
で、ニッケル焼結基板の表面から主に発生する酸素を抑
制し、アルカリ蓄電池の充電効率を向上させることがで
きる。また、実施例2で述べたように、CeO2の重量
は正極活物質に対して0.05%であるので、希土類元
素の使用量は少量ですみ、ニッケル極板の生産コストを
低減することができる。従って、希土類元素の単体又は
化合物を水酸化ニッケル粉末と混ぜる技術に比べて、本
実施形態の技術はニッケル極板の生産コストを著しく低
減させることができる。また、希土類元素の単体又は化
合物を正極板表面に塗布する技術に比べ、本実施形態の
技術は安定かつ均一な被膜をニッケル焼結基板の表面に
形成するようにしたので、希土類元素の化合物の偏在が
起こらず、また、ニッケル焼結基板表面から主に発生す
る酸素に対して高温時の酸素発生を十分に抑制すること
ができる。更に、希土類元素の単体又は化合物をニッケ
ル焼結基板に塗布又は添加し希土類元素の化合物が単に
析出される公知技術に比べ、本実施形態では被膜を0.
1μm〜1.0μm厚としたので、確実に耐腐食性及び
導電性ネットワークの確保することができる。従って、
本実施形態のアルカリ蓄電池は、公知技術に比べ充電効
率及びサイクル特性の点で優れると共に公知技術では奏
し得ない上述の効果が得られる。
活物質を充填するためにNiとCoのモル比が90:1
0の硝酸ニッケルと硝酸コバルトとの混合溶液中に浸漬
させたときに、CeO2の被膜によりニッケル焼結基板
の電位をニッケルの不動態領域の電位まで高めニッケル
焼結基板の腐食を防止することができるので、この点か
らもアルカリ蓄電池のサイクル特性を向上させることが
できる。
法では、ニッケル焼結基板を20°C,1.0mol/
l,pH=1.0の塩化セリウム水溶液中に5分間浸漬
させたが、塩化セリウムの濃度をコントロールすること
により被膜の厚さを変更することができるので、Ce
(OH)3の厚さを0.1μm〜1.0μmとすること
ができる。
方法では、ニッケル焼結基板表面にCe(OH)3の被
膜が形成された後、Ce(OH)3を加熱水蒸気で加水
分解することにより、ニッケル焼結基板の電位をニッケ
ルの不動態領域の電位まで高める作用があるCeO2を
生成したので、腐食によるニッケル焼結基板の脆弱化を
防ぎサイクル特性が良好なニッケル極板を生産すること
ができる。
質に対して0.05wt%としたが、希土類元素の酸化
物又は水酸化物の添加量は正極活物質に対して0.01
〜0.5wt%程度とすることができる。また、本実施
形態のニッケル極板の生産方法では、塩化セリウムの濃
度をコントロールして所望の被膜の厚さとしたが、濃度
の他に例えば浸漬時間をコントロールすることにより被
膜の厚さをコントロールするようにしてもよい。
化物、酸化物をCe(OH)3,CeO2とした場合に
ついて述べたが、他の希土類元素の水酸化物、酸化物で
も同等の効果を得ることができる。特に、4価の酸化物
を形成するPr、Nd、Tbにおいては、Ceと同様に
ニッケル焼結基板の電位をニッケルの不動態領域の電位
まで高める作用があるので、腐食によるニッケル焼結基
板の脆弱化を防ぎサイクル特性が良好なニッケル極板を
得ることができる。
様によれば、希土類元素の酸化物又は水酸化物のの被膜
は酸素過電圧を高めることができので、アルカリ蓄電池
の充電効率を向上させることができると共に、この被膜
は薄膜とすることができるので、少量の希土類元素でこ
の被膜を形成することができる、という効果を得ること
ができる。また、この被膜は、活物質を充填するために
ニッケル焼結基板を高濃度、低pHの酸素酸化合物溶液
に含浸させたときに、ニッケル焼結基板の電位をニッケ
ルの不動態領域の電位まで高めて腐食によるニッケル焼
結基板の脆弱化を防ぐことができるので、サイクル特性
を向上させることができる、という効果を得ることがで
きる。
類元素の塩化物水溶液中にニッケル焼結基板を浸漬させ
る際に、希土類元素の塩化物水溶液の濃度等を変化させ
ることができるので、希土類元素の水酸化物の被膜を所
望の厚さに形成することができる、という効果を得るこ
とができる。
Cの1C放電容量を100としたときの、アルカリ蓄電
池A乃至Dの周囲温度と放電容量比との関係を示す図で
ある。
150%、放電:1C、終止電圧=1.0Vのサイクル
特性試験結果を示す図である。
焼結基板表面のCe(OH)3の被膜の厚さと、45°
Cにおいて0.033Cで48h充電したときの充電末
期電圧との関係を示す図である。
焼結基板表面のCe(OH)3の被膜の厚さと、焼結体
腐食度(%)との関係を示す図である。
焼結基板表面のCe(OH)3の被膜の厚さと、0.2
C容量に対する容量比との関係を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ニッケル焼結基板に活物質を充填したア
ルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板において、前記ニッ
ケル焼結基板の表面に希土類元素の酸化物又は水酸化物
で形成された所定厚の被膜を備えたことを特徴とするア
ルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板。 - 【請求項2】 前記希土類元素の酸化物は、CeO2、
PrO2、NdO2及びTbO2の少なくともいずれか
1種であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ
蓄電池用焼結式ニッケル極板。 - 【請求項3】 前記被膜の厚さは、0.1μm乃至1μ
mであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
のアルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板。 - 【請求項4】 請求項1に記載のアルカリ蓄電池用焼結
式ニッケル極板を正極板として備えたことを特徴とする
アルカリ蓄電池。 - 【請求項5】 ニッケル焼結基板に活物質を充填したア
ルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板の生産方法であっ
て、 前記ニッケル焼結基板を希土類元素の塩化物水溶液中に
浸漬させ、乾燥後、アルカリ置換して前記ニッケル焼結
基板の表面に前記希土類元素の水酸化物の所定厚の被膜
を形成し、 前記被膜が形成されたニッケル焼結基板に所定量の活物
質が充填されるように、酸素酸化合物溶液に浸漬させ、
乾燥後、アルカリ置換し、水洗し、乾燥する活物質含浸
操作を繰り返す、 ステップを含むアルカリ蓄電池用焼結式ニッケル極板の
生産方法。 - 【請求項6】 前記希土類元素の水酸化物の被膜を形成
するステップと前記活物質含浸操作を繰り返すステップ
との間に、前記希土類元素の水酸化物を加水分解して希
土類元素の酸化物の被膜を生成するステップを更に含む
ことを特徴とする請求項5に記載のアルカリ蓄電池用焼
結式ニッケル極板の生産方法。
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JPH0528992A (ja) * | 1991-07-18 | 1993-02-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルカリ蓄電池用ニツケル正極とこれを用いたニツケル・水素蓄電池 |
JPH09265981A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-07 | Yuasa Corp | アルカリ蓄電池用ニッケル電極 |
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