JP2000219652A - カルボン酸の製造法 - Google Patents
カルボン酸の製造法Info
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Abstract
て対応するカルボン酸を効率よく得る。 【解決手段】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキ
ル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R1及
びR2は互いに結合して二重結合、又は芳香族性若しく
は非芳香族性の環を形成してもよい。Xは酸素原子又は
ヒドロキシル基を示す。前記R1、R2、又はR1及びR2
が互いに結合して形成された二重結合又は芳香族性若し
くは非芳香族性の環には、上記式(1)中に示されるN
−置換環状イミド基がさらに1又は2個形成されていて
もよい)で表されるイミド化合物の存在下、1,2−ジ
オールを酸素と反応させて、ヒドロキシル基が結合して
いる2つの炭素原子間を酸化的に開裂させ、対応するカ
ルボン酸を生成させる。この方法において、金属化合物
を助触媒として用いてもよい。
Description
体などとして有用なカルボン酸の製造法に関する。より
詳細には、1,2−ジオール(1,2−グリコール)の
酸化開裂によりカルボン酸を製造する方法に関する。
するカルボン酸を生成させる方法として、過マンガン酸
塩や重クロム酸塩を用いる方法が知られている。しか
し、この方法は、金属化合物を多量に必要とするため、
後処理が煩雑となるだけでなく、資源及び環境上の観点
からも好ましくない。
基質を酸化する方法として、酸素を酸化剤として利用す
る方法が広く行われている。しかし、1,2−ジオール
を酸素により酸化開裂させて対応するカルボン酸を効率
よく得る方法は知られていない。
特定のイミド化合物を触媒として基質を酸素で酸化する
方法が開示されているが、基質として1,2−ジオール
を用いた場合に酸化開裂して対応するカルボン酸が生成
することは記載されていない。
は、酸素により1,2−ジオールを酸化開裂させて対応
するカルボン酸を効率よく得る方法を提供することにあ
る。
を達成するため鋭意検討した結果、特定構造のイミド化
合物を触媒として用いると、1,2−ジオールから対応
するカルボン酸が効率よく生成することを見いだし、本
発明を完成した。
ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキ
ル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R1及
びR2は互いに結合して二重結合、又は芳香族性若しく
は非芳香族性の環を形成してもよい。Xは酸素原子又は
ヒドロキシル基を示す。前記R1、R2、又はR1及びR2
が互いに結合して形成された二重結合又は芳香族性若し
くは非芳香族性の環には、上記式(1)中に示されるN
−置換環状イミド基がさらに1又は2個形成されていて
もよい)で表されるイミド化合物の存在下、1,2−ジ
オールを酸素と反応させて、ヒドロキシル基が結合して
いる2つの炭素原子間を酸化的に開裂させ、対応するカ
ルボン酸を生成させるカルボン酸の製造法を提供する。
この方法において、金属化合物を助触媒として用いても
よい。
(基質)として用いる1,2−ジオール(1,2−グリ
コール)には、例えば、下記式(2)
化水素基又は複素環式基を示す。Ra及びRbは、互いに
結合して、隣接する2つの炭素原子と共に環を形成して
いてもよい)で表される化合物が含まれる。
素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香
族炭化水素基及びこれらの結合した基が含まれる。脂肪
族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシ
ル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10)程度
のアルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル基などの
炭素数2〜20(好ましくは2〜10)程度のアルケニ
ル基;エチニル、プロピニル基などの炭素数2〜20
(好ましくは2〜10)程度のアルキニル基などが挙げ
られる。
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜1
5員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキ
ル基;シクロペンテニル、シクロへキセニル基などの3
〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5
〜8員)程度のシクロアルケニル基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル基など
の炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度の芳香族
炭化水素基が挙げられる。
結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シク
ロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などの
シクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロア
ルキル−C1-4アルキル基など)などが含まれる。ま
た、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した
炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラル
キル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜
4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又は
ナフチル基など)などが含まれる。
基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-15
シクロアルキル基、C6-10芳香族炭化水素基、C3-15シ
クロアルキル−C1-4アルキル基、C7-14アラルキル基
等が含まれる。
ば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オ
キシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ラルキルオキシ基、アシルオキシ基など)、カルボキシ
ル基、置換オキシカルボニル基、置換又は無置換カルバ
モイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ
基、複素環式基などを有していてもよい。
素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含ま
れる。このような複素環としては、例えば、ヘテロ原子
として酸素原子を含む複素環(例えば、フラン、テトラ
ヒドロフラン、オキサゾール、イソオキサゾールなどの
5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラヒドロピラ
ン、モルホリンなどの6員環、ベンゾフラン、イソベン
ゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、クロマン、イ
ソクロマンなどの縮合環など)、ヘテロ原子としてイオ
ウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン、チアゾー
ル、イソチアゾール、チアジアゾールなどの5員環、4
−オキソ−4H−チオピランなどの6員環、ベンゾチオ
フェンなどの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子
を含む複素環(例えば、ピロール、ピロリジン、ピラゾ
ール、イミダゾール、トリアゾールなどの5員環、ピリ
ジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジ
ン、ピペラジンなどの6員環、インドール、インドリ
ン、キノリン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリ
ン、プリンなどの縮合環など)などが挙げられる。上記
複素環式基には、前記炭化水素基が有していてもよい置
換基のほか、アルキル基(例えば、メチル、エチル基な
どのC1-4アルキル基など)、シクロアルキル基、アリ
ール基(例えば、フェニル、ナフチル基など)などの置
換基を有していてもよい。
の炭素原子と共に形成してもよい環としては、例えば、
シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シク
ロヘキセン、シクロオクタン、シクロドデカン環などの
3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは
5〜12員)程度の非芳香族性炭素環(シクロアルカン
環又はシクロアルケン環);オキソラン、オキサン、ア
ゾリジン、ペルヒドロアジン、チオラン、チアン環など
の3〜20員(好ましくは3〜12員、さらに好ましく
は3〜8員)程度の非芳香族性複素環(特に、酸素原
子、窒素原子又は硫黄原子を含む非芳香族性複素環)が
挙げられる。これらの環は前記置換基を有していてもよ
く、また他の環(非芳香族性環又は芳香族性環)が縮合
していてもよい。
アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル
基、C3-15シクロアルキル基、C6-10芳香族炭化水素
基、C3- 12シクロアルキル−C1-4アルキル基、C7-14
アラルキル基などが含まれる。また、Ra、Rbが互いに
結合して隣接する2つの炭素原子と共に3〜20員程度
の非芳香族性炭素環又は非芳香族性複素環を形成するの
も好ましい。また、好ましい態様では、Ra、Rbのうち
一方が水素原子である。
表的な例として、例えば、エチレングリコール、1,2
−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3
−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,
3−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、
1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオー
ル、1,2−ノナンジオール、1,2−デカンジオー
ル、1−フェニル−1,2−エタンジオール、3−フェ
ニル−1,2−プロパンジオール、1−(2−ピリジ
ル)−1,2−エタンジオール、1−シクロヘキシル−
1,2−エタンジオール、多価アルコール(例えば、キ
シリトール、ソルビトール、マンニトールなどのアルジ
トール類など、又はそれらの誘導体)などの鎖状1,2
−ジオール;1,2−シクロペンタンジオール、1,2
−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロオクタンジ
オール、シクリトール類(例えば、イノシトールなど、
又はそれらの誘導体)、糖類(例えば、リボース、キシ
ロース、グルコース、マンノース、フルクトース、セル
ロース、デンプン、アミノ糖など、又はそれらの誘導
体)などの環状1,2−ジオールが挙げられる。
前記式(1)で表されるイミド化合物を用いる。式
(1)において、置換基R1及びR2のうちハロゲン原子
には、ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素が含まれる。ア
ルキル基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシ
ル基などの炭素数1〜10程度の直鎖状又は分岐鎖状ア
ルキル基が含まれる。好ましいアルキル基としては、例
えば、炭素数1〜6程度、特に炭素数1〜4程度の低級
アルキル基が挙げられる。
どが含まれ、シクロアルキル基には、シクロペンチル、
シクロヘキシル基などが含まれる。アルコキシ基には、
例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチ
ルオキシ、ヘキシルオキシ基などの炭素数1〜10程
度、好ましくは炭素数1〜6程度、特に炭素数1〜4程
度の低級アルコキシ基が含まれる。
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ
ル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボ
ニル基などのアルコキシ部分の炭素数が1〜10程度の
アルコキシカルボニル基が含まれる。好ましいアルコキ
シカルボニル基にはアルコキシ部分の炭素数が1〜6程
度、特に1〜4程度の低級アルコキシカルボニル基が含
まれる。
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレ
リル、イソバレリル、ピバロイル基などの炭素数1〜6
程度のアシル基が例示できる。
ていてもよい。また、前記式(1)において、R1及び
R2は互いに結合して、二重結合、または芳香族性又は
非芳香属性の環を形成してもよい。好ましい芳香族性又
は非芳香族性環は5〜12員環、特に6〜10員環程度
であり、複素環又は縮合複素環であってもよいが、炭化
水素環である場合が多い。このような環には、例えば、
非芳香族性脂環式環(シクロヘキサン環などの置換基を
有していてもよいシクロアルカン環、シクロヘキセン環
などの置換基を有していてもよいシクロアルケン環な
ど)、非芳香族性橋かけ環(5−ノルボルネン環などの
置換基を有していてもよい橋かけ式炭化水素環など)、
ベンゼン環、ナフタレン環などの置換基を有していても
よい芳香族環(縮合環を含む)が含まれる。前記環は、
芳香族性環で構成される場合が多い。前記環は、アルキ
ル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ
基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル
基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子など
の置換基を有していてもよい。
又はヒドロキシル基を示し、窒素原子NとXとの結合は
単結合又は二重結合である。
合して形成された二重結合又は芳香族性若しくは非芳香
族性の環には、上記式(1)中に示されるN−置換環状
イミド基がさらに1又は2個形成されていてもよい。例
えば、R1又はR2が炭素数2以上のアルキル基である場
合、このアルキル基を構成する隣接する2つの炭素原子
を含んで前記N−置換環状イミド基が形成されていても
よい。また、R1及びR2が互いに結合して二重結合を形
成する場合、該二重結合を含んで前記N−置換環状イミ
ド基が形成されていてもよい。さらに、R1及びR2が互
いに結合して芳香族性若しくは非芳香族性の環を形成す
る場合、該環を構成する隣接する2つの炭素原子を含ん
で前記N−置換環状イミド基が形成されていてもよい。
れる化合物が含まれる。
ルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキ
シ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシ
ル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子を
示す。R3〜R6は、隣接する基同士が互いに結合して芳
香族性又は非芳香族性の環を形成していてもよい。式
(1f)中、Aはメチレン基又は酸素原子を示す。R1、
R2は前記に同じ。式(1c)のベンゼン環には、式(1
c)中に示されるN−置換環状イミド基がさらに1又は
2個結合していてもよい) 置換基R3〜R6において、アルキル基には、前記例示の
アルキル基と同様のアルキル基、特に炭素数1〜6程度
のアルキル基が含まれ、ハロアルキル基には、トリフル
オロメチル基などの炭素数1〜4程度のハロアルキル
基、アルコキシ基には、前記と同様のアルコキシ基、特
に炭素数1〜4程度の低級アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基には、前記と同様のアルコキシカルボニル
基、特にアルコキシ部分の炭素数が1〜4程度の低級ア
ルコキシカルボニル基が含まれる。また、アシル基とし
ては、前記と同様のアシル基、特に炭素数1〜6程度の
アシル基が例示され、ハロゲン原子としては、フッ素、
塩素、臭素原子が例示できる。置換基R3〜R6は、通
常、水素原子、炭素数1〜4程度の低級アルキル基、カ
ルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子である場合が多
い。R3〜R6が互いに結合して形成する環としては、前
記R1及びR2が互いに結合して形成する環と同様であ
り、特に芳香族性又は非芳香族性の5〜12員環が好ま
しい。
て、例えば、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒド
ロキシマレイン酸イミド、N−ヒドロキシヘキサヒドロ
フタル酸イミド、N,N′−ジヒドロキシシクロヘキサ
ンテトラカルボン酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イ
ミド、N−ヒドロキシテトラブロモフタル酸イミド、N
−ヒドロキシテトラクロロフタル酸イミド、N−ヒドロ
キシヘット酸イミド、N−ヒドロキシハイミック酸イミ
ド、N−ヒドロキシトリメリット酸イミド、N,N′−
ジヒドロキシピロメリット酸イミド、N,N′−ジヒド
ロキシナフタレンテトラカルボン酸イミドなどが挙げら
れる。
のイミド化反応、例えば、対応する酸無水物とヒドロキ
シルアミンNH2OHとを反応させ、酸無水物基の開環
及び閉環を経てイミド化する方法により調製できる。
酸、無水マレイン酸などの飽和又は不飽和脂肪族ジカル
ボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸(1,2−シクロヘキサンジカルボン酸
無水物)、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカル
ボン酸1,2−無水物などの飽和又は不飽和非芳香族性
環状多価カルボン酸無水物(脂環式多価カルボン酸無水
物)、無水ヘット酸、無水ハイミック酸などの橋かけ環
式多価カルボン酸無水物(脂環式多価カルボン酸無水
物)、無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テト
ラクロロ無水フタル酸、無水ニトロフタル酸、無水トリ
メット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水
物、無水ピロメリット酸、無水メリト酸、1,8;4,
5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族
多価カルボン酸無水物が含まれる。
カルボン酸無水物又は芳香族多価カルボン酸無水物、な
かでも芳香族多価カルボン酸無水物から誘導されるN−
ヒドロキシイミド化合物、例えば、N−ヒドロキシフタ
ル酸イミド等が含まれる。
は二種以上使用できる。前記イミド化合物は、担体に担
持した形態で用いてもよい。担体としては、活性炭、ゼ
オライト、シリカ、シリカ−アルミナ、ベントナイトな
どの多孔質担体を用いる場合が多い。
選択でき、例えば、1,2−ジオール1モルに対して
0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.5
モル、さらに好ましくは0.01〜0.4モル程度であ
り、0.05〜0.35モル程度である場合が多い。
上げるため、助触媒として金属化合物を用いることがで
きる。金属化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使
用できる。
特に限定されず、周期表1〜15族の金属元素の何れで
あってもよい。なお、本明細書では、ホウ素Bも金属元
素に含まれるものとする。例えば、前記金属元素とし
て、周期表1族元素(Li、Na、Kなど)、2族元素
(Mg、Ca、Sr、Baなど)、3族元素(Sc、ラ
ンタノイド元素、アクチノイド元素など)、4族元素
(Ti、Zr、Hfなど)、5族元素(Vなど)、6族
元素(Cr、Mo、Wなど)、7族元素(Mnなど)、
8族元素(Fe、Ruなど)、9族元素(Co、Rhな
ど)、10族元素(Ni、Pd、Ptなど)、11族元
素(Cuなど)、12族元素(Znなど)、13族元素
(B、Al、Inなど)、14族元素(Sn、Pbな
ど)、15族元素(Sb、Biなど)などが挙げられ
る。好ましい金属元素には、遷移金属元素(周期表3〜
12族元素)が含まれる。なかでも、周期表5〜11族
元素、特に、6族、7族及び9族元素が好ましく、とり
わけ、Mo、Co、Mnなど、特にCoが好ましい。金
属元素の原子価は特に制限されないが、通常0〜6価程
度、好ましくは2〜3価、さらに好ましくは3価であ
る。
体、水酸化物、酸化物(複合酸化物を含む)、ハロゲン
化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、オキソ
酸塩(例えば、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、
炭酸塩など)、オキソ酸、イソポリ酸、ヘテロポリ酸な
どの無機化合物;有機酸塩(例えば、酢酸塩、プロピオ
ン酸塩、青酸塩、ナフテン酸塩、ステアリン酸塩な
ど)、錯体などの有機化合物が挙げられる。前記錯体を
構成する配位子としては、OH(ヒドロキソ)、アルコ
キシ(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシな
ど)、アシル(アセチル、プロピオニルなど)、アルコ
キシカルボニル(メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニルなど)、アセチルアセトナト、シクロペンタジエニ
ル基、ハロゲン原子(塩素、臭素など)、CO、CN、
酸素原子、H2O(アコ)、ホスフィン(トリフェニル
ホスフィンなどのトリアリールホスフィンなど)のリン
化合物、NH3(アンミン)、NO、NO2(ニトロ)、
NO3(ニトラト)、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、ピリジン、フェナントロリンなどの窒素含有
化合物などが挙げられる。金属化合物は、単独で又は2
種以上組み合わせて使用できる。
ジオール1モルに対して、0.0001〜0.7モル、
好ましくは0.001〜0.5モル、さらに好ましくは
0.0015〜0.1モル程度であり、0.0015〜
0.05モル程度である場合が多い。
酸素の何れであってもよい。分子状酸素としては、純粋
な酸素を用いてもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン、二
酸化炭素などの不活性ガスで希釈した酸素を使用しても
よい。操作性及び安全性のみならず経済性などの点か
ら、空気を使用するのが好ましい。
選択できるが、通常、基質1モルに対して、0.5モル
以上(例えば、1モル以上)、好ましくは1〜100モ
ル、さらに好ましくは2〜50モル程度である。基質に
対して過剰モルの酸素を使用する場合が多い。
れる。有機溶媒としては、例えば、酢酸、プロピオン酸
などの有機酸;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベ
ンゾニトリルなどのニトリル類;ホルムアミド、アセト
アミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルア
セトアミドなどのアミド類;ヘキサン、オクタンなどの
脂肪族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオ
ロメチルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロベ
ンゼン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合
物;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;これら
の混合溶媒など挙げられる。溶媒としては、酢酸などの
有機酸類、アセトニトリルやベンゾニトリルなどのニト
リル類、トリフルオロメチルベンゼンなどのハロゲン化
炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類などを用いる場
合が多い。
に応じて適当に選択でき、例えば、0〜200℃、好ま
しくは5〜150℃、さらに好ましくは10〜120℃
程度であり、通常、10〜100℃程度で反応する場合
が多い。反応は、常圧または加圧下で行うことができ、
加圧下で反応させる場合には、通常、1〜100atm
(例えば、1.5〜80atm)、好ましくは2〜70
atm程度である。反応時間は、反応温度及び圧力に応
じて、例えば30分〜48時間、好ましくは5〜35時
間、さらに好ましくは8〜30時間程度の範囲から適当
に選択できる。反応は、酸素の存在下又は酸素の流通
下、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により
行うことができる。
ジオールにおいてヒドロキシル基が結合している2つの
炭素原子間が酸化的に開裂し、対応するカルボン酸が生
成する。例えば、前記式(2)で表される1,2−ジオ
ールを反応に付すと、下記式(3)及び/又は式(4) RaCOOH (3) RbCOOH (4) (式中、Ra、Rbは前記に同じ)で表されるカルボン酸
が生成する。なお、式(2)で表される化合物におい
て、Ra及びRbが、互いに結合して、隣接する2つの炭
素原子と共に環を形成している場合には、反応により、
前記2つの炭素原子間の結合が酸化的に開裂し、末端に
2つのカルボキシル基を有する対応するジカルボン酸が
生成する。また、分子内にホルミル基を有する化合物
(アルデヒド)では、前記ホルミル基はカルボキシル基
に変換される場合が多い。
例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラ
ムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み
合わせた分離手段により、容易に分離精製できる。
いるため、酸素により1,2−ジオールから対応するカ
ルボン酸を効率よく得ることができる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。
フタルイミド0.2ミリモル、コバルト(III)アセチ
ルアセトナト[Co(acac)3]0.02ミリモ
ル、アセトニトリル3mlの混合物を、酸素雰囲気下
(1気圧)、70℃で13時間撹拌した。反応液をガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、ヘプタン酸
が収率71%で生成していた。1,2−オクタンジオー
ルの転化率は83%であった。
−ヒドロキシフタルイミド0.4ミリモル、コバルト
(III)アセチルアセトナト[Co(acac)3]0.
02ミリモル、アセトニトリル3mlの混合物を、酸素
雰囲気下(1気圧)、20℃で20時間撹拌した。反応
液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、安
息香酸が収率86%で生成していた。1−フェニル−
1,2−エタンジオールの転化率は96%であった。
タルイミド0.2ミリモル、コバルト(III)アセチル
アセトナト[Co(acac)3]0.02ミリモル、
アセトニトリル3mlの混合物を、酸素雰囲気下(1気
圧)、70℃で13時間撹拌した。反応液をガスクロマ
トグラフィーにより分析したところ、プロピオン酸が収
率70%で生成していた。1,2−ブタンジオールの転
化率は80%であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキ
ル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R1及
びR2は互いに結合して二重結合、又は芳香族性若しく
は非芳香族性の環を形成してもよい。Xは酸素原子又は
ヒドロキシル基を示す。前記R1、R2、又はR1及びR2
が互いに結合して形成された二重結合又は芳香族性若し
くは非芳香族性の環には、上記式(1)中に示されるN
−置換環状イミド基がさらに1又は2個形成されていて
もよい)で表されるイミド化合物の存在下、1,2−ジ
オールを酸素と反応させて、ヒドロキシル基が結合して
いる2つの炭素原子間を酸化的に開裂させ、対応するカ
ルボン酸を生成させるカルボン酸の製造法。 - 【請求項2】 金属化合物を助触媒として用いる請求項
1記載のカルボン酸の製造法。
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JP02173699A JP3998845B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | カルボン酸の製造法 |
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JP3998845B2 JP3998845B2 (ja) | 2007-10-31 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001253838A (ja) * | 2000-03-10 | 2001-09-18 | Daicel Chem Ind Ltd | カルボン酸の製造法 |
WO2002040154A1 (fr) | 2000-11-15 | 2002-05-23 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Catalyseurs comprenant des imides cycliques a substitution n et procedes pour la preparation de composes organiques avec lesdits catalyseurs |
WO2008108073A1 (ja) | 2007-03-08 | 2008-09-12 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | 環状イミド固定化触媒、及びそれを用いた有機化合物の酸化方法 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP02173699A patent/JP3998845B2/ja not_active Expired - Fee Related
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