JP2000210951A - プラスチックレンズの剥離方法及び剥離装置 - Google Patents

プラスチックレンズの剥離方法及び剥離装置

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JP2000210951A
JP2000210951A JP11018664A JP1866499A JP2000210951A JP 2000210951 A JP2000210951 A JP 2000210951A JP 11018664 A JP11018664 A JP 11018664A JP 1866499 A JP1866499 A JP 1866499A JP 2000210951 A JP2000210951 A JP 2000210951A
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mold
layer body
peeling
lower mold
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Toshio Watanabe
敏夫 渡辺
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Seiko Epson Corp
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00038Production of contact lenses
    • B29D11/00125Auxiliary operations, e.g. removing oxygen from the mould, conveying moulds from a storage to the production line in an inert atmosphere
    • B29D11/00192Demoulding, e.g. separating lenses from mould halves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
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    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00432Auxiliary operations, e.g. machines for filling the moulds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上型と下型との間隙にプラスチックレンズを
成形した3層体からプラスチックレンズを容易に、しか
も型やプラスチックレンズを破損させず、確実に剥離す
ることができるプラスチックレンズの剥離方法及び剥離
装置を提供する。 【解決手段】 上型11と下型12との間にプラスチッ
クレンズ14を挟んだ3層体10の直径方向の両側面に
おいて、一方では3層体10の側面を押さえながら他方
ではプラスチックレンズ14の側面を押圧する。載置機
構20と、載置機構20に載置された3層体10の側面
に当接する受け治具31を備える支持機構30と、3層
体10のプラスチックレンズ14の側面を、刃具41で
プラスチックレンズ14の中心方向に対して押圧可能に
構成されている刃具機構40とを有する剥離装置1とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズの剥離方法及び剥離装置に関し、特に、上型と下型と
の間に成形したプラスチックレンズをこれらの型から容
易に分離できるプラスチックレンズの剥離方法及び剥離
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、図3(a)に示
すように、ガラスからなる上型11と下型12及び樹脂
からなるガスケット13で形成される空間に樹脂材料を
注入し、重合硬化させ、重合硬化後、ガスケット13を
取り外し、上型11と下型12をプラスチックレンズ1
4より取り外すことにより成形されている。また、近年
は、図3(b)に示すように、プラスチック粘着テープ
15を型11、12の側面に巻き付けることにより、樹
脂材料を注入する空間を設け、この空間に樹脂材料を注
入し、重合硬化させ、重合硬化後、プラスチック粘着テ
ープ15を取り外し、上型11と下型12をプラスチッ
クレンズ14より取り外すことにより成形されている。
【0003】重合後のプラスチックレンズ14は、上型
11、下型12と強固に密着し、プラスチックレンズ1
4から上型11と下型12とを剥離することは容易では
ない。そのため、上型11、下型12に離型剤を塗布す
る場合や、樹脂材料中に内部離型剤を配合する場合もあ
るが、それでもプラスチックレンズ14からガラス型1
1、12を剥離することは大変な作業である。
【0004】従来、プラスチックレンズからガラス型を
剥離する方法としては、上型11と下型12との間に、
両型に同時に接触する楔状の治工具を挿入して力を加え
ることにより行われていた。
【0005】また、特公平6−75871号公報には、
図4に示すように、プラスチックレンズ14のみに径方
向の両端部から圧縮力を加え、プラスチックレンズ14
が縮む一方、ガラス型11、12が縮まないことで両者
に長さの差を生じさせることにより、上型11と下型1
2とをプラスチックレンズ14から分離する方法が提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、楔状の
治工具を用いる方法では、通常、上型とプラスチックレ
ンズとの密着力と、下型とプラスチックレンズとの密着
力とに差があるため、上型、あるいは下型の一方が外れ
ずに残ってしまい、別途、取り外すための治工具を使
い、取り外す作業を行わなければならず、作業性が悪い
という問題がある。
【0007】また、近年、ガスケットの代わりに、図3
(b)に示したように、プラスチック粘着テープ15を
型の側面に巻き付ける方法が採用されてきている。この
方法により形成されたプラスチックレンズ14と上型1
1と下型12との側面には段差が生じない。そのため、
楔状の治工具をプラスチックレンズ14と型11、12
の界面に入れることが困難であり、従来の楔状の治工具
で型をプラスチックレンズから取り外すことができない
状況になってきている。
【0008】一方、特公平6−75871号公報で提案
されている図4に示した方法は、プラスチックレンズ1
4に両端から圧縮力を加えてプラスチックレンズ14全
体を圧縮変形あるいは撓ませることによりプラスチック
レンズ14をガラス型11、12から剥離しているた
め、かなり大きな力を加えなければならない。
【0009】近年、プラスチックレンズ用樹脂が高屈折
率化、多様化してきており、プラスチックレンズ用樹脂
として靱性の低い割れやすい樹脂、あるいはガラス型と
の密着力が強い樹脂などが開発されてきている。そのた
め、プラスチックレンズとガラス型との密着力が大きい
場合、大きな力を加える必要があり、過大な力により、
プラスチックレンズに歪みが生じたり、破損したり、更
にはガラス型が割れたりするおそれがある。また、プラ
スチックレンズが撓まず、剥離しない場合がある。
【0010】また、特公平6−75871号公報で提案
されているプラスチックレンズの剥離装置は、接触スイ
ッチを使用したり、カムを用いた大きな力をプラスチッ
クレンズに加えているため、装置が大がかりで、可動部
品が多く、高価であるという問題がある。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、型からプラスチックレンズを容易に、しかも型やプ
ラスチックレンズを破損させず、確実に剥離することが
できるプラスチックレンズの剥離方法を提供することを
目的とする。
【0012】また、本発明は、型からプラスチックレン
ズを容易に、しかも型やプラスチックレンズを破損させ
ず、確実に剥離することができる簡易なプラスチックレ
ンズの剥離装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、上型と下型との間隙にプラ
スチックレンズを成形して前記上型と前記下型との間に
プラスチックレンズを挟んだ3層体を得た後、前記3層
体の前記プラスチックレンズを前記上型と前記下型から
分離するプラスチックレンズの剥離方法において、前記
3層体の前記上型と前記下型のいずれか一方の側面もし
くは両方の側面又は前記3層体全体の側面に受け治具の
少なくとも1箇所を当接させながら、前記プラスチック
レンズの側面に前記3層体の中心方向の押圧力を加える
ことにより、前記プラスチックレンズを前記上型と前記
下型から分離することを特徴とするプラスチックレンズ
の剥離方法を提供する。
【0014】このようなプラスチックレンズの剥離方法
によれば、少ない力で、容易に、従って、プラスチック
レンズと型に損傷や歪みを与えずにプラスチックレンズ
と型を確実に分離することができる。
【0015】この剥離機構は次のように考えられる。即
ち、上型と下型との間にプラスチックレンズを挟んだ3
層体において、3層体の側面の少なくとも1箇所を押さ
えながらプラスチックレンズの側面を押圧することによ
り、押圧されているプラスチックレンズの側面近傍のプ
ラスチックレンズと両型との界面では、局部的なプラス
チックレンズの変形により局部的に強力な剪断力が発生
して局部的な剥離が生じ、その剥離が全体に広がると考
えられる。
【0016】そのため、プラスチックレンズ全体を圧縮
するのとは異なり、プラスチックレンズ側面に局部的に
応力を加えるだけで剥離が生じ、少ない力で剥離が生じ
るので、プラスチックレンズや型に損傷を与えることが
少ない。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載のプ
ラスチックレンズの剥離方法において、前記プラスチッ
クレンズの側面に押圧力を加える部位が、前記プラスチ
ックレンズと前記上型又は前記下型との界面に近接し、
かつ、前記プラスチックレンズの厚さ方向に対して狭い
範囲であることを特徴とするプラスチックレンズの剥離
方法を提供する。
【0018】このプラスチックレンズの剥離方法は、上
型又は下型とプラスチックレンズとの界面近傍のプラス
チックレンズの側面を厚み方向に狭い範囲で押圧し、プ
ラスチックレンズの側面に押圧力を狭い範囲で集中させ
るものである。これにより、少ない力で側面近傍の界面
に局部的な剥離を生じさせ、この局部的な剥離が全体に
伝搬し、結局、少ない力で型全体を容易に剥離すること
ができるものと考えられる。
【0019】請求項3記載の発明は、上型と下型との間
にプラスチックレンズを挟んだ3層体の前記プラスチッ
クレンズを前記上型と前記下型から分離するプラスチッ
クレンズの剥離装置において、前記3層体を載置する載
置機構と、前記載置機構に載置された前記3層体の側面
に、少なくとも1箇所当接する受け治具を備える支持機
構と、刃具を備え、前記3層体の前記プラスチックレン
ズの側面を、前記刃具で前記プラスチックレンズの中心
方向に対して押圧可能に構成されている刃具機構とを有
することを特徴とするプラスチックレンズの剥離装置を
提供する。
【0020】このプラスチックレンズの剥離装置は、上
型と下型との間にプラスチックレンズを挟んだ3層体を
載置機構に載置し、支持機構の受け治具で側面の少なく
とも1箇所を押さえながらプラスチックレンズの側面を
刃具で押圧することができるように構成されているた
め、前述した剥離方法を実現できる。また、押圧力が小
さくて済み、刃具を当てる箇所もそれほど精度を必要と
しないので、構造が簡単であり、簡易な装置とすること
ができる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項3記載のプ
ラスチックレンズの剥離装置において、前記刃具が、そ
の先端面で前記プラスチックレンズと前記上型又は下型
との界面近傍の前記プラスチックレンズの側面を押圧可
能に構成されていることを特徴とするプラスチックレン
ズの剥離装置を提供する。
【0022】このプラスチックレンズの剥離装置は、刃
具の先端面でプラスチックレンズと下型との界面近傍の
プラスチックレンズの側面を押圧できるので、プラスチ
ックレンズ側面に対する押圧力を押圧している側面近傍
の界面の剪断力に集中させることができ、これにより、
少ない力で剥離を生じさせることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプラスチックレン
ズの剥離方法及び剥離装置の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。
【0024】図1は、本発明のプラスチックレンズの剥
離方法を説明するもので、(a)と(b)は断面図、
(c)と(d)は平面図である。
【0025】図1における3層体10は、例えばガラス
製の上型11と下型12との間に成形されたプラスチッ
クレンズ14が挟まった構造を有し、プラスチックレン
ズ14は上型11と下型12に密着している。このプラ
スチックレンズ14は、例えば、図3(b)に示したよ
うに、上型11と下型12とを所定の距離で対向させて
配置し、プラスチック粘着テープ15をこれらの型1
1、12の側面に巻き付けることにより樹脂材料を注入
する空間を設け、この空間に樹脂材料を注入し、重合硬
化させ、重合硬化後、プラスチック粘着テープ15を剥
離することにより成形されている。このような製造方法
では、ガスケットを用いる方法と異なり、3層体10に
おけるプラスチックレンズ14の側面とガラス型11、
12の側面との間には段差がほとんどない。
【0026】本発明のプラスチックレンズの剥離方法
は、この3層体10のプラスチックレンズ14から上型
11と下型12とを分離するものであり、図1(a)に
示すように、3層体10全体の側面に受け治具31を当
接させながら、プラスチックレンズ14の側面に刃具4
1の先端面411で3層体10の中心方向に対する押圧
力を加える。
【0027】また、受け治具として、図1(b)に示す
ように、プラスチックレンズ14には当接せずに上型1
1と下型12の両方の側面に当接する受け治具31aを
用いても良い。あるいは、図1(d)の31bに示すよ
うに、2箇所以上で当接する受け治具形状でも構わな
い。更に、受け治具として、上型11、下型12のいず
れか一方に当接するものを用いることも可能である。
【0028】受け治具31は、ガラス型11、12とプ
ラスチックレンズ14を傷つけないための材質、例えば
可撓性のプラスチックで構成され、刃具41は、プラス
チックレンズやガラス型を傷つけないように、柔らかい
金属、例えば青銅で構成されている。
【0029】刃具41の先端側は先端に行くに従い厚さ
が減少するテーパー状になっていて、プラスチックレン
ズ14の側面に対して刃具41の先端面411が局部的
に当接するようになっている。また、プラスチックレン
ズの厚みが、厚さ方向に対して刃具41をテーパー状に
しなくとも狭い範囲で当接できるほど充分大きい場合に
は、刃具41はテーパー状でなくとも構わない。
【0030】プラスチックレンズ14の側面に対する刃
具41の当接位置は、できる限り下型12とプラスチッ
クレンズ14の界面に近いほど好ましい。また、刃具4
1の先端面411の厚さは、プラスチックレンズを傷つ
けないようにしながら、できるかぎり押圧力を集中させ
るために、レンズの厚さ方向に対して狭い範囲とするの
が好ましく、具体的には0.5〜2mm程度、好ましく
は1〜1.5mm程度の範囲が選定される。
【0031】レンズには、凸レンズと凹レンズの2種類
あり、凸レンズの場合は側面の厚みが1mm程度の薄い
ものが存在し、この場合刃具先端の厚みとほとんど変わ
らない厚みとなるが、この場合でもレンズ中心部の厚み
が2.5mm程度よりも厚くなるため、これに対しては
狭い範囲となる。
【0032】刃具41は、図1(c)に示すように、3
層体10の中心側に向かってプラスチックレンズ14の
側面を押圧することが好ましい。これによって、受け治
具31と刃具41で3層体10を押圧する状態となる。
【0033】刃具41のプラスチックレンズ14の側面
に対する押圧力は、70〜250kg程度で十分であ
る。本発明においては、プラスチックレンズ全体を圧縮
させるのではなく、プラスチックレンズ14と型11、
12との界面に局部的な押圧力を加えて局部的に強力な
剪断力を発生させる。この剥離方法によれば、刃具41
の薄い先端面411に力が集中するため、単位面積当た
りでは大きな力となるが、全体としては押圧力を低くす
ることができる。
【0034】図1に示すように、刃具41でプラスチッ
クレンズ14の側面の下型12との界面近傍を押圧する
ことにより、プラスチックレンズ14の側面下部に圧縮
力が発生し、又は押圧方向にずれる力が発生する。押圧
力が加えられているプラスチックレンズの側面近傍のプ
ラスチックレンズ14と下型12との界面に、局部的に
強力な剪断力が発生し、局部的にプラスチックレンズ1
4と下型12との剥離が発生する。そして、この剥離は
瞬時に下型12全面の剥離に伝搬すると共に、プラスチ
ックレンズ14が下型12から剥離するときのプラスチ
ックレンズ14の撓みにより、上型11もプラスチック
レンズ14と瞬時に剥離する。本発明におけるプラスチ
ックレンズ14とガラス型11、12との剥離の機構は
このように考えられる。
【0035】上記説明では、プラスチックレンズ14の
側面の下部に刃具41を当接させて、下型12とプラス
チックレンズ14の界面に剪断力を生じさせるようにな
っているが、プラスチックレンズ14の側面の上部に刃
具41を当接させ、プラスチックレンズ14と上型11
との間の界面に剪断力を生じさせるようにしても良い。
一般的には、下型12の方が上型11より剥離し難いた
め、プラスチックレンズ14の側面の下型12との界面
に近い箇所に刃具41を当接させる方が好ましい。
【0036】実際に、後述する剥離装置を用いた実験で
は、通常は剥離し難い材料で作られたプラスチックレン
ズでも、あっけないほど容易にガラス型から瞬時に剥離
することが認められた。
【0037】このように、本発明のプラスチックレンズ
の剥離方法によれば、低い圧力で容易にプラスチックレ
ンズとガラス型とを分離することができるため、プラス
チックレンズには勿論、ガラス型にも破損や歪みを生じ
させない。
【0038】次に、本発明のプラスチックレンズの剥離
方法を実現することができるプラスチックレンズの剥離
装置について、図2を参照しながら説明する。
【0039】このプラスチックの剥離装置1は、架台2
上に、3層体10の載置機構20と、この載置機構20
を挟む両側に、支持機構30と、刃具機構40とが設置
されている。
【0040】載置機構20は、3層体10の下型12を
下にして所定の位置に載置することにより3層体10を
配置できるテーブル21を備える。このテーブル21
は、上下に昇降できる昇降治具22に固定され、架台2
の下のハンドル23を回転させることにより、ネジ機構
で上下に昇降し、上下方向の位置決めができるようにな
っている。
【0041】また、支持機構30は、可撓性プラスチッ
ク製の受け治具31を備え、受け治具31を、ハンドル
32の回転により、載置機構20のテーブル21上に載
置された3層体10の側面に、水平方向に離間接近させ
ることができるようになっている。この支持機構30
は、プラスチックレンズの径が50〜100mm程度の
範囲で変動することに対するアジャスタとして機能し、
プラスチックレンズの径に応じてハンドル32を回転
し、受け治具31をレンズの径に応じた位置に配置でき
るようになっている。また、受け治具31は交換可能に
なっていて、異なる形状の受け治具31を用いることに
より、さらに広範囲のレンズ径に対応することができる
ようになている。
【0042】刃具機構40は、架台2上に設置された所
定の空気圧で作動するエアシリンダ42を備え、このエ
アシリンダ42は、図示しないスイッチの操作により、
テーブル21上に載置された3層体10の中心方向に向
かってピストン軸421が所定のストロークで水平方向
に前進した後、後退して元の位置に復帰するようになっ
ている。そのエアシリンダ42のピストン軸421の先
端には、刃具保持具43が固定され、ハンドル431の
操作で刃具41を挟み込んで固定できるようになってい
る。刃具41は、図1に示したように、柔らかい金属の
青銅製で、先端側がテーパー状に形成され、先端面が薄
くなっている。
【0043】このようなプラスチックレンズの剥離装置
1を用いて3層体10のプラスチックレンズ14を上型
11と下型12から分離する操作は、次のように行う。
まず、各機構の調整を行う。載置機構20のテーブル2
1の上下の位置は、刃具41が最も前進したときに、図
1に示したように、プラスチックレンズ14の側面の下
側で、下型12に近い部分に当接するように調整する。
受け治具31は、プラスチックレンズの径に応じてハン
ドル32を操作して3層体10をテーブル21に載置し
たときに、3層体10の側面に当接する位置に配置す
る。また、刃具41の刃具保持具43における固定位
置、及びエアシリンダ42のストロークは、刃具41が
最も前進したときに、刃具41の先端面が、テーブル2
1上に載置されている3層体10のプラスチックレンズ
14側面からわずかに食い込むように設定する。エアシ
リンダ42の圧力は2kgf/平方cm程度であり、エ
アシリンダ42の内径は10cmであるから、刃具41
の押圧力は157kg程度である。エアーシリンダ42
の押圧力は、70〜250kg程度の範囲に調整するこ
とが好ましい。
【0044】このように調整した剥離装置1のテーブル
21に分離すべき3層体10を載置する。図2に示すよ
うに、この3層体10の直径方向の一方の側面には受け
治具31が当接する。この状態で図示しないスイッチを
押すと、エアシリンダ42が作動し、刃具41を前進さ
せ、刃具41の先端面がプラスチックレンズ14の側面
下部に当接すると共に、所定の力でプラスチックレンズ
14の側面を押圧する。これにより、プラスチックレン
ズ14から下型12、上型11を瞬間的に剥離させる。
続いて刃具41が後退し、元の位置に復帰して剥離操作
が終了する。
【0045】本発明のプラスチックレンズの剥離方法
は、刃具41の押圧力が低くて済むので、剥離装置1に
おける刃具機構43は、エアシリンダ42を用いた簡易
な構成となっている。また、刃具41の当接位置がプラ
スチックレンズ14の側面下部であり、刃具を当てる位
置にそれほど精度が要求されないため、剥離装置1にお
ける3層体10の位置決めと保持を行う載置機構20と
支持機構30は、簡易な機構となっている。更に、プラ
スチックレンズの厚みが変化しても、下型12の厚みが
一定であれば刃具の上下位置を変える必要がない上、刃
具41の種類を変える必要がない。そのため、刃具41
の調整や交換といった面倒な作業が減少し、作業性が良
好である。
【0046】本発明のプラスチックレンズの剥離装置1
は、上述した本発明のプラスチックレンズの剥離方法を
実現できるもので、プラスチックレンズやガラス型に損
傷や歪みを与えずにプラスチックレンズからガラス型を
容易に、かつ確実に分離できる。装置的にも簡易で小型
であり、安価であると共に、生産性が良好である。
【0047】図2に示したプラスチックレンズの剥離装
置は、エアシリンダで刃具を前進させてプラスチックレ
ンズを押圧するようになっているが、エアシリンダ以外
にネジプレス、カム機構、トグル機構その他を用いて押
圧することができる。
【0048】なお、上記剥離装置では、3層体全体に当
接するような受け治具31を用いているが、図1(b)
に示した受け治具31a、または図1(d)に示した受
け治具31b、あるいは、下型12、上型11のいずれ
か一方に当接するような受け治具を用いても良い。
【0049】また、上記説明では、刃具が前進して剥離
を行うようになっているが、これとは逆に刃具が固定さ
れ、受け治具が前進して3層体を刃具に押圧させる構成
とすることもできる。
【0050】更に、上記説明では、3層体は、プラスチ
ック粘着テープを用いて作製しているが、ガスケットを
用いて作製した3層体でも全く同様に本発明を適用でき
る。
【0051】
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズの剥離方法
によれば、型からプラスチックレンズを容易に、しかも
型やプラスチックレンズを破損させず、確実に剥離する
ことができる。
【0052】また、本発明のプラスチックレンズの剥離
装置は、簡易、小型、安価であり、型からプラスチック
レンズを容易に、しかも型やプラスチックレンズを破損
させず、確実に剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチックレンズの剥離方法を説明
する模式図であり、(a)、(b)はそれぞれ断面図、
(c)、(d)はそれぞれ平面図である。
【図2】本発明のプラスチックレンズの剥離装置の一実
施形態を示す側面図である。
【図3】プラスチックレンズの型による成形方法を示す
断面図であり、(a)はガスケットを用いる方法、
(b)はプラスチック粘着テープを用いる方法を示す。
【図4】従来のプラスチックレンズの剥離方法を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
1…プラスチックレンズの剥離装置 2…架台 10…3層体 11…上型 12…下型 13…ガスケット 14…プラスチックレンズ 15…プラスチック粘着テープ 20…載置機構 21…テーブル 22…昇降治具 30…支持機構 31…受け治具 40…刃具機構 41…刃具 411…先端面 42…エアシリンダ 43…刃具保持具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型との間隙にプラスチックレン
    ズを成形して前記上型と前記下型との間にプラスチック
    レンズを挟んだ3層体を得た後、前記3層体の前記プラ
    スチックレンズを前記上型と前記下型から分離するプラ
    スチックレンズの剥離方法において、 前記3層体の前記上型と前記下型のいずれか一方の側面
    もしくは両方の側面又は前記3層体全体の側面に受け治
    具の少なくとも1箇所を当接させながら、前記プラスチ
    ックレンズの側面に前記3層体の中心方向の押圧力を加
    えることにより、前記プラスチックレンズを前記上型と
    前記下型から分離することを特徴とするプラスチックレ
    ンズの剥離方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラスチックレンズの剥
    離方法において、 前記プラスチックレンズの側面に押圧力を加える部位
    が、前記プラスチックレンズと前記上型又は前記下型と
    の界面に近接し、かつ、前記プラスチックレンズの厚さ
    方向に対して狭い範囲であることを特徴とするプラスチ
    ックレンズの剥離方法。
  3. 【請求項3】 上型と下型との間にプラスチックレンズ
    を挟んだ3層体の前記プラスチックレンズを前記上型と
    前記下型から分離するプラスチックレンズの剥離装置に
    おいて、 前記3層体を載置する載置機構と、前記載置機構に載置
    された前記3層体の側面の少なくとも1箇所に当接する
    受け治具を備える支持機構と、刃具を備え、前記3層体
    の前記プラスチックレンズの側面を、前記刃具で前記プ
    ラスチックレンズの中心方向に対して押圧可能に構成さ
    れている刃具機構とを有することを特徴とするプラスチ
    ックレンズの剥離装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のプラスチックレンズの剥
    離装置において、 前記刃具が、その先端面で前記プラスチックレンズと前
    記上型又は前記下型との界面近傍の前記プラスチックレ
    ンズの側面を押圧可能に構成されていることを特徴とす
    るプラスチックレンズの剥離装置。
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