JPH1160253A - メニスカスレンズの成形型及び成形方法 - Google Patents

メニスカスレンズの成形型及び成形方法

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JPH1160253A
JPH1160253A JP21941697A JP21941697A JPH1160253A JP H1160253 A JPH1160253 A JP H1160253A JP 21941697 A JP21941697 A JP 21941697A JP 21941697 A JP21941697 A JP 21941697A JP H1160253 A JPH1160253 A JP H1160253A
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meniscus lens
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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスプリフォームの成形量を最小限に留め
ながらも所望の形状を得ることを可能とするメニスカス
レンズの成形型及び成形方法を提供すること。 【構成】 上型と下型の一対からなる成形型の間にガラ
スプリフォームを挟み込んで加熱押圧することでメニス
カスレンズを成形する、メニスカスレンズの成形型にお
いて、上型は、その下端に形成した凸面をガラスプリフ
ォームの中央部に圧接させてメニスカスレンズの凹面を
形成する第1上型と;この第1上型を押圧方向で摺動可
能に案内し、かつその下面をガラスプリフォームの外周
部に圧接させる第2上型と;を備えているメニスカスレ
ンズの成形型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、光学ガラスからなるメニスカス
レンズを成形する成形型及びその成形方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】図3及び図4は、ガラスモ
ールド法によるメニスカスレンズの従来の成形方法を示
している。光学ガラスからなるメニスカスレンズをガラ
スモールド法によって成形する従来の成形方法では、先
ず下型1の凹面上に光学ガラスからなるガラスプリフォ
ーム4を載せ、続いて下型1と上型2を筒状の胴型3に
取り付け(図3)、続いてガラスプリフォーム4を不活
性ガス(窒素ガス等)雰囲気下で加熱して軟化させ、そ
の後押圧成形を行って光学ガラス製のメニスカスレンズ
4aを成形する(図4)。
【0003】一般に、ガラスモールド法によるメニスカ
スレンズの成形では、一方のレンズ面が凹面であり、他
方のレンズ面が凸面であるため、凹面の曲面R(Rは半
径)と凸面の曲面Rの差が大きく、よって成形量(ガラ
スプリフォームの変形量)が比較的大きくなる。凹面の
曲面Rが小さく凸面の曲面Rが大きい場合には、成形量
が特に大きくなる。
【0004】このため、ガラスモールド法によるメニス
カスレンズの従来の成形では、特にレンズの凹面の曲面
Rが小さく凸面の曲面Rが大きい場合、ガラスプリフォ
ームの中心部分には十分な圧力が加わるが、ガラスプリ
フォームの外周部分、特に周縁部分には十分な圧力が加
わわらず、よってレンズの凸面の外周部分をうまく成形
することが困難であった。このような問題を解決するた
めに、従来では、ガラスプリフォームの厚みを予め厚く
しておき、十分な圧力が加わらないガラスプリフォーム
の外周部分に関してはその成形量を増やしてガラスプリ
フォームの周方向への延びを利用してレンズ凸面の外周
部分をうまく成形する手法をとっていた。
【0005】しかし、この従来の成形方法では、厚みの
大きなガラスプリフォームを利用する必要があるため、
小型軽量のレンズを成形することができないという問題
点があった。さらに、ガラスプリフォームの中心からの
ずれや、レンズの凹面の曲面Rが小さく凸面の曲面Rが
大きい場合における曲面Rの差が大きい程、十分な圧力
が加わらないガラスプリフォームの外周部分の量が増
し、この外周部分の形状を所望形状に形成することがで
きない場合もあった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、以上のような従来の問題点に
鑑みてなされてもので、ガラスプリフォームの成形量を
最小限に留めながらも所望の形状を得ることを可能とす
るメニスカスレンズの成形型及び成形方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【発明の概要】本発明は、上型と下型の一対からなる成
形型の間にガラスプリフォームを挟み込んで加熱押圧す
ることでメニスカスレンズを成形する、メニスカスレン
ズの成形型において、上型は、その下端に形成した凸面
をガラスプリフォームの中央部に圧接させてメニスカス
レンズの凹面を形成する第1上型と;この第1上型を押
圧方向で摺動可能に案内し、かつその下面をガラスプリ
フォームの外周部に圧接させる第2上型と;を備えてい
ることを特徴としている。
【0008】また本発明は、上型と下型の一対からなる
成形型の間にガラスプリフォームを挟み込んで加熱押圧
することでメニスカスレンズを成形する、メニスカスレ
ンズの成形方法において、その下端に形成した凸面をガ
ラスプリフォームの中央部に圧接させてメニスカスレン
ズの凹面を形成する第1上型と;この第1上型を押圧方
向で摺動可能に案内し、かつその下面をガラスプリフォ
ームの外周部に圧接させる第2上型と;からなる上型を
準備するステップと;メニスカスレンズの凸面を形成す
る下型の凹面上にガラスプリフォームを載置するステッ
プと;この下型の凹面上に載置されたガラスプリフォー
ムを不活性ガス雰囲気下で加熱するステップと;この加
熱されたガラスプリフォームの中央部に上記第1上型の
上記凸面を圧接させると同時に該ガラスプリフォームの
外周部に上記第2上型の上記下面を圧接させるステップ
と;を有することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図示実施形態に基づいて本発
明を説明する。図1は、本発明を適用した光学ガラス製
のメニスカスレンズの成形型を用いた押圧成形前の状態
を示しており、図2は、同成形型を用いた押圧成形後の
状態を示している。
【0010】本実施形態の成形型は、メニスカスレンズ
の凸面側を形成する下型11と、メニスカスレンズの凹
面側を形成する上型20の一対を有しており、下型11
の周面11bには円筒形状の胴型13が嵌合され、円筒
形状の胴型13の上部には上型20が嵌合される。
【0011】上型20は、胴型13の内周面に摺動可能
に嵌まる外側上型(第2上型)22と、この外側上型
(第2上型)22に対して摺動可能に嵌まる内側上型
(第1上型)21との一対からなっている。外側上型2
2には、その中央に押圧方向(図1及び図2の上下方
向)に延びる断面円形のガイド開口22aが穿設され、
上端には、胴型13の内径よりも大径のフランジ部22
cが形成されている。内側上型(第1上型)21には、
ガイド開口22aに摺動可能に嵌まる柱状押圧部(柱状
部)21aと、この柱状押圧部21aの上端に一体に固
定された大径の円板部(拡径部)21bとが形成されて
いる。柱状押圧部21aの下端、即ち内側上型21の下
端には、光学ガラスからなるガラスプリフォーム14に
圧接してメニスカスレンズ14aの凹面を成形するため
の凸面21cが形成されている。
【0012】外側上型22の下面は、ガイド開口22a
から周方向外側に離れるにつれて凹面11aに向かって
接近する方向に傾斜する押圧面22bとして形成されて
いる。この押圧面22bは、外側上型22を胴型13に
取り付けたとき、下型11の凹面11a上に置かれたガ
ラスプリフォーム14の上部周縁14eに当接し、押圧
成形時には、ガラスプリフォーム14の上部周縁14e
を含む上部外周部分に圧接する。外側上型22を胴型1
3を取り付けるとき、下型11上に置かれたガラスプリ
フォーム14の上部周縁14eに押圧面22bが当接す
るように取り付けるので、この取り付け動作によって凹
面11a上の中央にガラスプリフォーム14が位置さ
れ、即ちガラスプリフォーム14の芯出しが行われる。
このように外側上型22を胴型13に取り付けた後、外
側上型22のガイド開口22aに内側上型21の柱状押
圧部21aが嵌入される。
【0013】下型11に対する外側上型22の最接近位
置、即ち下型11の凹面11aに対する押圧面22bの
最接近位置は、胴型13の高さによって決定される。つ
まり、胴型13の下端が下型11の下端部外周に形成さ
れたフランジ部11cの上面に当接し、同時に胴型13
の上端がフランジ部22cに当接することで決定され
る。
【0014】外側上型22に対する内側上型21の最下
方位置、つまりガイド開口22aの下端から凸面21c
が最も下方に突出する位置は、円板部21bと外側上型
22の上面の間に配置されるスペーサー23の厚みによ
り決定される。スペーサー23は、ガラスプリフォーム
14から成形するメニスカスレンズ14aの厚み調整、
及び押圧成形時に自重によって外側上型22に圧力をか
ける役割を果たす。メニスカスレンズ14aの厚みを調
整するには、適当な厚みを有するスペーサー23を適宜
選択して利用する。
【0015】以上の構成を有する成形型を用いた押圧成
形では、先ず、下型11に胴型13をセットし、下型1
1の凹面11a上にガラスプリフォーム14を置き、そ
の後胴型13に外側上型22をセットする。このセット
の際、上述したようにガラスプリフォーム14の芯出し
が行われる。続いてガイド開口22aに柱状押圧部21
aを嵌入して内側上型21をセットし、同時に円板部2
1bと外側上型22の上面の間にスペーサー23を配置
する。このとき、円板部21bと外側上型22の上面の
間には所定幅の隙間が開く。その後、型全体をガラスプ
リフォーム14が軟化する温度まで不活性ガス(窒素ガ
ス等)雰囲気下で加熱してガラスプリフォーム14を軟
化させ、その後円板部21bに下型11に向かう圧力を
かけてメニスカスレンズ4aを成形する(図2)。
【0016】軟化したガラスプリフォーム14を押圧す
る最初の段階では、柱状押圧部21a下端の凸面21c
がガラスプリフォーム14に圧接してガラスプリフォー
ム14の中央部分に集中して圧力がかかり、これによっ
てレンズの凹面と凸面の各面の中央部分から形成され
る。さらに円板部21bに圧力をかけていくと、円板部
21bがスペーサー23に接触して圧接する。すると、
凸面21cによる圧力がかからないガラスプリフォーム
14の外周部分に、押圧面22bと下型11の凹面11
aとの間で圧力がかかり、よってガラスプリフォーム1
4の中央部分から外周部分まで満遍に圧力がかかる。
【0017】以上のように、本発明を適用した上記実施
形態の成形型によれば、特にレンズの凹面の曲面Rが小
さく凸面の曲面Rが大きい場合であっても、特に押圧面
22bの作用によってガラスプリフォームの外周部分に
も十分な圧力を加えることができ、よってガラスプリフ
ォームの成形量を最小限に留めながらもメニスカスレン
ズの凸面を外周部分までうまく成形することができる。
したがって、厚みがそれほど厚くないガラスプリフォー
ムを使用してもメニスカスレンズの成形が可能であり、
よって小型軽量のガラスメニスカスレンズを成形するこ
とができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明のメニスカスレン
ズの成形型及び成形方法によれば、上型を、その下端に
形成した下向き凸部をガラスプリフォームに圧接させて
メニスカスレンズの凹面を成形する第1上型と、この第
1上型の周面に嵌合し、該第1上型対して加圧方向で摺
動可能に案内され、かつその下端部をガラスプリフォー
ムの周縁に圧接させる第2上型とからなる構成にしたの
で、ガラスプリフォームの成形量を最小限に留めながら
も所望の形状を得ることができ、また厚みがそれほど厚
くないガラスプリフォームを用いてもメニスカスレンズ
をうまく成形することができるので、小型軽量のレンズ
を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した成形型の押圧成形前の状態を
示す断面図である。
【図2】図1に示す成形型の押圧成形後の状態を示す断
面図である。
【図3】従来の成形型の押圧成形前の状態を示す断面図
である。
【図4】図3に示す成形型の押圧成形後の状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
11 下型 13 胴型 14 ガラスプリフォーム 20 上型 21 内側上型(第1上型) 22 外側上型(第2上型) 23 スペーサー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型の一対からなる成形型の間に
    ガラスプリフォームを挟み込んで加熱押圧することでメ
    ニスカスレンズを成形する、メニスカスレンズの成形型
    において、 上型は、その下端に形成した凸面をガラスプリフォーム
    の中央部に圧接させてメニスカスレンズの凹面を形成す
    る第1上型と;この第1上型を押圧方向で摺動可能に案
    内し、かつその下面をガラスプリフォームの外周部に圧
    接させる第2上型と;を備えていることを特徴とするメ
    ニスカスレンズの成形型。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のメニスカスレンズの成
    形型において、第2上型には、押圧方向に貫通するガイ
    ド開口が穿設されており、第1上型は、該第1上型の上
    記凸面をその下端部に設けた柱状部を、上記ガイド開口
    に摺動可能に嵌入させているメニスカスレンズの成形
    型。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    のメニスカスレンズの成形型において、第2上型と下型
    の各周面に嵌合し、下型に対する第2上型の最接近位置
    を定め、かつ下型に対する第2上型の移動を案内する胴
    型と;第2上型に対する第1上型の最下方位置を定める
    スペーサー;とを有するメニスカスレンズの成形型。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のメニスカスレンズの成
    形型において、第1上型には、第2上型の上面に対向す
    る拡径部を有しており、 スペーサーは、この第1上型の拡径部と第2上型の上面
    の間に配置されるメニスカスレンズの成形型。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    のメニスカスレンズの成形型において、ガラスプリフォ
    ームの外周部に圧接する第2上型の上記下面は、下型の
    凹面との間でガラスプリフォームを挟み込んでガラスプ
    リフォームの芯出しを行うメニスカスレンズの成形型。
  6. 【請求項6】 上型と下型の一対からなる成形型の間に
    ガラスプリフォームを挟み込んで加熱押圧することでメ
    ニスカスレンズを成形する、メニスカスレンズの成形方
    法において、 その下端に形成した凸面をガラスプリフォームの中央部
    に圧接させてメニスカスレンズの凹面を形成する第1上
    型と;この第1上型を押圧方向で摺動可能に案内し、か
    つその下面をガラスプリフォームの外周部に圧接させる
    第2上型と;からなる上型を準備するステップと;メニ
    スカスレンズの凸面を形成する下型の凹面上にガラスプ
    リフォームを載置するステップと;この下型の凹面上に
    載置されたガラスプリフォームを不活性ガス雰囲気下で
    加熱するステップと;この加熱されたガラスプリフォー
    ムの中央部に上記第1上型の上記凸面を圧接させると同
    時に該ガラスプリフォームの外周部に上記第2上型の上
    記下面を圧接させるステップと;を有することを特徴と
    するメニスカスレンズの成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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