JP2000207951A - 耐火電線 - Google Patents
耐火電線Info
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Abstract
消防庁告示第3号による耐火試験の耐火認定基準に合格
することは勿論のこと、より長時間にわたる火熱に晒さ
れた場合でも絶縁性を保持し得る耐火電線を提供する。 【解決手段】 導体1上に耐火層6、絶縁層7、シース
層10を順次積層して構成される耐火電線において、前
記耐火層6aが、裏打材3上に集成マイカ層2と接着剤
層4とを順次積層してなる集成マイカテープ5を複数層
に重ね巻きして構成されていることを特徴とする耐火電
線。
Description
絶縁層、シース層を順次積層して構成される耐火電線に
関する。さらに詳しくは、耐火電線の耐火層の耐火性能
の改善に関する。
た場合の緊急避難警報や室内放送等を行い得るように非
常用電源が確保されるようになってきている。この非常
用電源の確保等の目的で、導体上に、高温に耐えかつ絶
縁性の優れた天然または合成マイカをバインダー樹脂で
結着した集成マイカ層を裏打材上に設けてなる集成マイ
カテープを複数層巻回あるいは縦添えした耐火電線が使
用されている。この耐火電線は、例えば、図4に示すよ
うに、導体1上に集成マイカテープを複数層巻回して耐
火層6を形成し、絶縁層7を被覆してなる絶縁心線Aの
周囲を介在8で充填し、更に押さえ巻きテープ9及びシ
ース層10を順次設けて構成される。
る耐火試験に合格することが要求されている。即ち、J
IS A 1304の火災温度曲線に準じて30分加熱
(到達温度840℃)した際に、600Vの耐電圧及び
0.4MΩ以上の絶縁抵抗を保持することが要求され
る。しかしながら、実際の火災現場では酸素濃度が希薄
であったり、局所的に高温に晒されたり、あるいはさら
に長時間加熱される場合等があり、上記試験を満たすだ
けでは不十分な場合もある。そこで、最近では、例えば
JIS A 1304の火災温度曲線に準じて1時間加
熱する(到達温度925℃)という、より厳しい条件に
おいても同様の絶縁性を保持できることが要求されるよ
うになってきている。
の状況に鑑み、耐火電線における耐火層の耐火性を改善
し、消防庁告示第3号による耐火試験の耐火認定基準に
合格することは勿論のこと、より長時間にわたる火災等
による火熱に晒された場合でも絶縁性を保持し得る耐火
電線、より具体的にいえば、JIS A 1304の火
災温度曲線に準じて1時間の加熱(到達温度925℃)
に耐えることができる耐火電線を提供することにある。
達成すべく鋭意研究した結果、耐火電線の耐火層を形成
するに当たり、集成マイカテープの巻装状態を緊密にす
ることが有効であることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
ために、導体上に耐火層、絶縁層、シース層を順次積層
して構成される耐火電線において、前記耐火層が、裏打
材上に集成マイカ層と接着剤層とを順次積層してなる集
成マイカテープを複数層に重ね巻きして構成されている
ことを特徴とする耐火電線を提供する。集成マイカテー
プが接着剤層を有することにより、重ね巻きした際に集
成マイカテープ同士が密着して燃焼時に耐火層を強固に
保持するとともに、電線の曲げを抑えて湾曲部からの熱
の侵入を防止して耐火性能をより高めることができる。
する。本発明に係る耐火電線は、図1に示すように、導
体1上に集成マイカテープを複数層巻回して耐火層6a
を形成し、絶縁層7を被覆してなる絶縁心線Aの周囲を
介在8で充填し、更に押さえ巻きテープ9及びシース層
10を順次設けて構成され、その構成自体は従来の耐火
電線と同様である(図4参照)。そして、その耐火層6
aを、図2に示すように、裏打材3上に集成マイカ層2
と接着剤層4とを順次積層してなる集成マイカテープ5
を複数層に巻回して形成することを特徴とする。
層2は公知のものを使用でき、天然または合成マイカを
シリコーン系樹脂等のバインダで結着したものを用いる
ことができる。裏打材3も、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ナイロンなどのプラスチックのフ
ィルムあるいはガラスクロス等の従来から知られている
集成マイカテープ用裏打材を適宜選択して用いることが
できる。接着剤層4を形成する接着剤は、集成マイカ層
2及び重ね巻きした時の裏打材3との接着強度を考慮す
ると、軟質ポリエチレン系樹脂が好ましい。
宜設定することができるが、一般に0.09〜0.15
mmが適当である。また、裏打材3及び接着剤層4の厚
さも必要に応じて適宜設定することができるが、一般
に、集成マイカテープ5全体の厚さが0.10〜0.2
0mm程度であることが適当である。
の巻き方は、図3に示すように、最も外側に巻回される
集成マイカテープ5はその裏打材3を外側(シース層
側)に向け、他の集成マイカテープ5はその接着剤層4
を導体1側に向けて巻回することが好ましい。集成マイ
カテープ5の巻回数は、耐火層6a全体としての厚みを
考慮して適宜設定することができるが、一般に2〜4回
が適当である。また、巻回の際のラップ(重ね代)は、
必要に応じて適宜設定することができるが、一般にテー
プ幅の1/2〜1/10が適当である。また、集成マイ
カテープ5は縦添えしてもよく、巻回と縦添えとを併用
してもよい。
ことにより、重ね巻きした際に集成マイカテープ5同士
が密着して燃焼時に耐火層6aを強固に保持する。ま
た、電線の曲げを抑えるため、湾曲部からの熱の侵入を
防止して耐火性能をより高めることができる。
も公知のもので構わない。絶縁層7は、例えばポリオレ
フィン系樹脂等の従来から用いられている絶縁材料を適
宜選択して押出成形等により形成することができる。介
在8としては、例えば紙やジュート、ポリプロピレン解
繊紙等の従来から用いられているものを適宜選択して用
いることができる。押さえ巻きテープ9も、従来から用
いられているものを適宜選択して用いることがでる。シ
ース10は、例えばノンハロゲン難燃性ポリオレフィン
系樹脂、塩化ビニル樹脂等の従来からシースとして用い
られているものを適宜選択して押出成形等により設ける
ことができる。
具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。
レンフィルムの裏打材上に、軟質天然マイカにシリコー
ン樹脂を含浸されて得た集成マイカ層を形成して集成マ
イカテープAを作製した。また、集成マイカテープAの
集成マイカ層上に、軟質ポリエチレン系樹脂からなる接
着剤層を設けて集成マイカテープBを作製した。そし
て、集成マイカテープA,Bを用いて、導体上に、最も
外側に巻回される集成マイカテープはその裏打材をシー
ス層側に向け、他の集成マイカテープはその接着剤層を
導体側に向けて巻回して耐火層を形成し、その上にポリ
エチレンを押出成形して絶縁心線を作製した。その際、
表1に示す如く巻回数及び重ね代を変えて耐火層を形成
した。次いで、絶縁心線の周囲にジュートを充填し、押
さえ巻きテープを巻回した後、ノンハロゲン難燃性ポリ
オレフィンを押出成形して耐火電線を作製した。
3号の耐火試験、即ちJIS A1304の火災温度曲
線に準じて30分加熱する(到達温度840℃)耐火試
験とともに、JIS A 1304の火災温度曲線に準
じて1時間加熱する(到達温度925℃)耐火試験を行
なった。その結果を表1に併記した。表1の耐火性能に
おいて、○印は各耐火認定基準に合格したことを示し、
×印はそれに合格しなかったことを示す。
た耐火電線は共に30分加熱耐火試験を合格している
が、60分加熱では接着剤層の無い集成マイカテープA
を用いた耐火電線では不合格となっているのに対し、本
発明の接着剤層を有する集成マイカテープBを用いた耐
火電線はこの60分加熱耐火試験の認定基準を満足して
おり、耐火性能に優れることが判る。
消防庁告示第3号による耐火試験の耐火認定基準に合格
することは勿論のこと、より長時間火災等による火熱に
晒された場合でも絶縁性を保持できる耐火電線が提供さ
れる。
略図である。
プの拡大断面図である。
プの巻回様式を示す断面図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 導体上に耐火層、絶縁層、シース層を順
次積層して構成される耐火電線において、前記耐火層
が、裏打材上に集成マイカ層と接着剤層とを順次積層し
てなる集成マイカテープを複数層に重ね巻きして構成さ
れていることを特徴とする耐火電線。 - 【請求項2】 前記耐火層が、最も外側に巻回される集
成マイカテープはその裏打材をシース層側に向け、他の
集成マイカテープはその接着剤層を導体側に向けて巻回
して構成されることを特徴とする請求項1に記載の耐火
電線。 - 【請求項3】 前記接着剤層が、軟質ポリエチレン系樹
脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
耐火電線。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP01075899A JP3907146B2 (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 耐火電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000207951A true JP2000207951A (ja) | 2000-07-28 |
JP3907146B2 JP3907146B2 (ja) | 2007-04-18 |
Family
ID=11759238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01075899A Expired - Fee Related JP3907146B2 (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 耐火電線 |
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JP (1) | JP3907146B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160098866A (ko) * | 2015-02-11 | 2016-08-19 | 신기전선 (주) | 내화 케이블 및 그 제조방법 |
KR101775711B1 (ko) * | 2015-08-31 | 2017-09-07 | 신기전선 (주) | 내화 케이블의 제조방법 |
KR101785691B1 (ko) * | 2015-08-31 | 2017-10-17 | 신기전선 (주) | 내화 케이블 |
CN107945967A (zh) * | 2017-12-21 | 2018-04-20 | 湖南铃本环保科技有限公司 | 阻燃电缆线 |
CN111540515A (zh) * | 2020-04-10 | 2020-08-14 | 安徽龙庵电缆集团有限公司 | 一种风力发电用耐寒抗扭曲软电缆及生产方法 |
-
1999
- 1999-01-19 JP JP01075899A patent/JP3907146B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3907146B2 (ja) | 2007-04-18 |
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