JP2000207938A - 絶縁性ガラスペ―スト及び厚膜回路部品 - Google Patents

絶縁性ガラスペ―スト及び厚膜回路部品

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JP2000207938A
JP2000207938A JP11006124A JP612499A JP2000207938A JP 2000207938 A JP2000207938 A JP 2000207938A JP 11006124 A JP11006124 A JP 11006124A JP 612499 A JP612499 A JP 612499A JP 2000207938 A JP2000207938 A JP 2000207938A
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glass paste
layer
film
insulating glass
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Shizuharu Watanabe
静晴 渡辺
Hiroshi Takagi
洋 鷹木
Koichi Ishida
浩一 石田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
    • HELECTRICITY
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラック発生率が低く、信頼性に優れたオー
バーグレーズ層を形成できる絶縁性ガラスペーストを提
供すること。 【解決手段】 絶縁性セラミック基板上にオーバーグレ
ーズ層を形成するための絶縁性ガラスペーストであっ
て、焼成後の破壊靭性強度が1.0MN/m3/2以上で
ある、絶縁性ガラスペースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーバーグレーズ
層を形成するための絶縁性ガラスペースト、及び、この
絶縁性ガラスペーストを用いた厚膜回路部品に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ハイブリッドIC等の厚膜回路部品にお
いて、絶縁性基板上に厚膜導体や厚膜抵抗体などの厚膜
パターンを形成する技術は、厚膜形成技術として実用化
されており、特に、厚膜導体や厚膜抵抗体の小型化、微
細化を目的として、スクリーン印刷を利用した手法が多
用されている。
【0003】ここで、図4を参照に、厚膜形成技術を利
用した厚膜多層回路部品の一例を説明する。
【0004】アルミナ等の絶縁性基板11を用いてなる
厚膜多層回路部品20において、絶縁性基板11上に
は、配線となる複数の第1厚膜導体12がスクリーン印
刷法により印刷されており、第1厚膜導体12の上に
は、ガラスを主成分とする層間絶縁膜13が形成されて
いる。さらに、層間絶縁膜13上には、配線となる複数
の第2厚膜導体14が印刷されており、第2厚膜導体1
4の一部には、厚膜抵抗体15が設けられている。そし
て、最上層には厚膜導体14及び厚膜抵抗体15の保護
を目的としたオーバーグレーズ層(保護用絶縁ガラス
層)16が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、厚膜多層回
路部品20では、絶縁性基板11、厚膜導体14、厚膜
抵抗体15又は層間絶縁膜13と、オーバーグレーズ層
16との熱膨張係数の違いによって、厚膜導体14のエ
ッジ部や、厚膜抵抗体15との重なり部等でオーバーグ
レーズ層16にクラック17が発生することがある。オ
ーバーグレーズ層16にクラック17が発生すると、厚
膜導体14や厚膜抵抗体15に外気が接触して、厚膜導
体14の導電性が劣化したり、厚膜抵抗体15の抵抗値
が変動したりして、厚膜多層回路部品20の信頼性が低
下する場合がある。
【0006】本発明は、上述した課題を解決するもので
あり、その目的は、オーバーグレーズ層を形成するため
のものであって、当該オーバーグレーズ層にクラックが
発生しにくい絶縁性ガラスペーストを提供することにあ
る。
【0007】本発明のさらに他の目的は、オーバーグレ
ーズ層におけるクラックの発生が抑えられ、信頼性の高
い厚膜回路部品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、オーバーグ
レーズ層の熱膨張係数やヤング率、ビッカース硬度な
ど、絶縁性ガラスペーストの特性とクラックの発生率と
について鋭意検討を重ねた結果、焼成後の破壊靭性強度
(K1C)とクラック発生率とに著しい関連があることを
見出した。
【0009】即ち、本発明は、オーバーグレーズ層を形
成するための絶縁性ガラスペーストであって、焼成後の
破壊靭性強度が1.0MN/m3/2以上であることを特
徴とする絶縁性ガラスペーストに係るものである。
【0010】また、本発明の絶縁性ガラスペーストにお
いて、前記絶縁性ガラスペーストは、非晶質ガラス粉末
と金属酸化物粉末と有機ビヒクルとを混合してなること
を特徴とする。
【0011】また、本発明の絶縁性ガラスペーストにお
いて、前記絶縁性ガラスペーストは、結晶化ガラス粉末
と有機ビヒクルとを混合してなることを特徴とする。
【0012】また、本発明の絶縁性ガラスペーストにお
いて、前記絶縁性ガラスペーストは、結晶化ガラス粉末
と金属酸化物粉末と有機ビヒクルとを混合してなること
を特徴とする。
【0013】また、本発明は、基板上に設けられた厚膜
抵抗体及び/又は厚膜導体を保護するためにオーバーグ
レーズ層が形成されている厚膜回路部品において、前記
オーバーグレーズ層が、上述した本発明の絶縁性ガラス
ペーストの焼成によって形成されていることを特徴とす
る厚膜回路部品を提供するものである。
【0014】本発明の絶縁性ガラスペーストによれば、
絶縁性ガラスペーストの焼成後の破壊靭性強度が1.0
MN/m3/2以上であるので、即ち、破壊靭性強度が
1.0MN/m3/2以上のオーバーグレーズ層を形成で
きるので、厚膜導体や厚膜抵抗体等との熱膨張係数の差
を十分に吸収し、クラックの発生を抑えたオーバーグレ
ーズ層を形成できる。
【0015】また、本発明の厚膜回路部品によれば、前
記オーバーグレーズ層が本発明の絶縁性ガラスペースト
の焼成によって形成されているので、オーバーグレーズ
層の焼成時や厚膜回路部品の動作時においても、オーバ
ーグレーズ層におけるクラックの発生が十分に抑えら
れ、信頼性の高い厚膜回路部品が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、本発明の絶縁性ガラスペー
ストにおける破壊靭性強度の限定理由を説明する。
【0017】図1に示すように、オーバーグレーズ層に
おける破壊靭性強度(K1C)とクラック発生率とには著
しく関連性があり、破壊靭性強度1.0MN/m3/2
境にオーバーグレーズ層におけるクラック発生率は大き
く変化する。即ち、破壊靭性強度が1.0MN/m3/2
以上であるとオーバーグレーズ層におけるクラック発生
率は極めて低下する。なお、クラック発生率がほぼゼロ
になることから、前記破壊靭性強度は1.2MN/m
3/2以上であることが望ましい。
【0018】これは、非晶質ガラス粉末と金属酸化物粉
末と有機ビヒクルとを混合してなる絶縁性ガラスペース
トでオーバーグレーズ層を形成する場合、クラック先端
のエネルギーが、ガラスと金属酸化物粉末との界面で吸
収されるためであると考えられる。
【0019】また、結晶化ガラス粉末と有機ビヒクルと
を混合してなる絶縁性ガラスペーストでオーバーグレー
ズ層を形成する場合は、オーバーグレーズ層中の結晶化
ガラス部分(微結晶粒)が前述の金属酸化物粉末と同様
の作用を奏し、クラック先端のエネルギーが、ガラスと
微結晶粒との界面で吸収されるためであると考えられ
る。
【0020】さらに、結晶化ガラス粉末と金属酸化物粉
末と有機ビヒクルとを混合してなる絶縁性ガラスペース
トでオーバーグレーズ層を形成する場合、クラック先端
のエネルギーは、ガラスと金属酸化物粉末との界面で吸
収されると共に、ガラスと微結晶粒との界面でも吸収さ
れるためであると考えられる。
【0021】なお、本発明の絶縁性ガラスペーストにお
いて、前記金属酸化物粉末としては、アルミナ、ジルコ
ニア、チタニア、マグネシアなどの単一の金属酸化物粉
末や、フォルステライト、ステアタイト、ジルコンなど
の複合金属酸化物粉末を好適に使用できる。また、非晶
質ガラス粉末や結晶化ガラス粉末についても種々の材料
を適用できる。
【0022】また、オーバーグレーズ層の破壊靭性強度
を増加させる方法としては、上述したように、非晶質ガ
ラス粉末に金属酸化物粉末を混合させた絶縁性ガラスペ
ーストを用いる方法や、ガラス自体を結晶化させること
により、あたかも金属酸化物粉末を均一に分散さたよう
にして金属酸化物粉末を含む場合と同様の効果を期待す
る方法など、種々の方法が考えられる。即ち、本発明の
絶縁性ガラスペーストにおいては、焼成後の絶縁性ガラ
スペースト、即ちオーバーグレーズ層の破壊靭性強度を
1.0MN/m3/2以上に設定する方法は問わない。
【0023】ところで、オーバーグレーズ層の破壊靭性
強度を上述した値に設定するためには、絶縁性ガラスペ
ーストの種類や組成比の選択もその要素の一つである
が、焼成プロファイルの選択も重要な要素である。例え
ば、絶縁性ガラスペーストを焼成した後の冷却スピード
を低下させると、得られるオーバーグレーズ層の破壊靭
性強度が大きく向上する。これは、冷却スピードの低下
によって、ガラスの内部応力が緩和されるためであると
考えられる。また、焼成温度を低下させるとガラスの焼
結が不十分になって硬度は低下するが、破壊靭性強度は
大きく向上すると考えられる。その他、オーバーグレー
ズ層の破壊靭性強度は焼結時間(ピーク時間)にも依存
すると考えられる。
【0024】次に、図2を参照に、本発明の厚膜回路部
品による厚膜多層回路基板を説明する。
【0025】厚膜多層回路基板10においては、アルミ
ナ等の絶縁性基板1上に、各種配線となる複数の第1厚
膜導体2を有しており、第1厚膜導体2上には、ガラス
を主成分とする層間絶縁膜(アンダーグレーズ層)3が
形成されている。さらに、層間絶縁膜3上には、各種配
線となる複数の第2厚膜導体4が形成されており、第2
厚膜導体4の一部には、厚膜抵抗体5が設けられてい
る。そして、最上層には、厚膜導体4及び厚膜抵抗体5
を保護することを目的としたオーバーグレーズ層(保護
用絶縁ガラス層)6が形成されている。
【0026】厚膜多層回路基板10は、例えば次のよう
な手順で作製される。まず、絶縁性基板1上に導電性ペ
ーストをスクリーン印刷することによって第1厚膜導体
2を形成し、次いで、絶縁性ガラスペーストをスクリー
ン印刷やスピンコート等することによって層間絶縁膜3
を形成する。次いで、層間絶縁膜3上に導電性ペースト
をスクリーン印刷することによって第2厚膜導体4を形
成した後、抵抗体用ペーストをスクリーン印刷して厚膜
抵抗体5を形成する。そして、最後に、本発明の絶縁性
ガラスペーストをスクリーン印刷又はスピンコートして
オーバーグレーズ層6を形成した後、所定の焼成条件に
て焼成する。
【0027】厚膜多層回路基板10において、オーバー
グレーズ層6は本発明の絶縁性ガラスペーストの焼成に
よって形成されており、1.0MN/m3/2以上の破壊
靭性強度を有しているので、厚膜導体4とオーバーグレ
ーズ層6との間、厚膜抵抗体5とオーバーグレーズ層6
との間等で熱膨張係数がそれぞれ異なっていても、オー
バーグレーズ層6におけるクラック発生が十分に抑制さ
れる。つまり、外気、特に湿気等に侵されて、厚膜導体
4の導電性が劣化したり、厚膜抵抗体5の抵抗値が変動
することが少なく、信頼性の高い厚膜回路部品が得られ
る。
【0028】なお、前記絶縁性基板はアルミナ基板に限
定されるものではなく、BaO−Al23−SiO2
の低温焼結ガラスセラミック基板など種々の絶縁性基
板、特に絶縁性セラミック基板を用いてよい。また、本
発明の厚膜回路部品において、前記基板としては、絶縁
性セラミック基板の他、チタン酸バリウム等の誘電体セ
ラミック基板やフェライト等の磁性体セラミック基板を
適用できる。また、前記絶縁性基板にはコンデンサやコ
イルなどの受動部品が内層されていてもよく、絶縁性基
板表面にはICチップなどの実装部品が搭載されていて
もよい。
【0029】また、本発明の厚膜印刷部品は、ハイブリ
ッドIC等の厚膜多層回路基板の他、チップ抵抗体、チ
ップコイル等種々の電子部品であってもよい。即ち、チ
ップ抵抗体やチップコイル等におけるオーバーグレーズ
層(最上層に設けられる保護膜)として、本発明の絶縁
性ガラスペーストを用いることができる。
【0030】また、前記厚膜導体は、銅、銀、金、パラ
ジウム等の種々の導体材料を主成分とする導電性ペース
トの印刷、焼き付け等によって形成でき、前記厚膜抵抗
体は、ホウ化ランタン等の種々の抵抗材料を主成分とす
る抵抗体用ペーストを印刷、焼き付け等することによっ
て形成できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例について説明
する。
【0032】実施例1 下記の組成を有する非晶質ガラス粉末に、金属酸化物と
して平均粒径(D50)2.5μmのアルミナ粉末を加え
たものに、エチルセルロースをα−ターピネオールに溶
解させた有機ビヒクルを、(ガラス粉末と金属酸化物粉
末との混合粉末)/(有機ビヒクル)=80/20の重
量比で混合して、絶縁性ガラスペーストを作製した。
【0033】他方、アルミナからなる絶縁性基板1上に
導体ペーストを印刷して厚さ約20μmの第1厚膜導体
2を形成し、次いで、市販の絶縁性ペーストを印刷して
層間絶縁膜3を形成し、さらに、導体ペーストで厚さ約
20μの第2厚膜導体4、抵抗体用ペーストで厚膜抵抗
体5を順次形成したものに、上述の絶縁性ガラスペース
トをスクリーン印刷法で印刷することによって焼成後の
厚さ約10μmのオーバーグレーズ層6となる絶縁性ガ
ラスペースト層を形成して、図2に示したような厚膜多
層回路基板10を作成した。なお、その焼成は、焼成温
度範囲460℃〜520℃、焼成時間10分の条件でト
ンネル炉を用いて焼成した。
【0034】<非晶質ガラス粉末の組成(モル比)> SiO2 8.12 B23 28.07 Al23 12.20 BaO 2.11 PbO 32.79 ZnO 26.66 また、非晶質ガラス粉末は、上記組成の前駆物質(B2
3はH3BO3、Al23はAl(OH)3、BaOはB
aCO3、PbOはPb34)をそれぞれ混合し、10
00℃〜1200℃で白金るつぼ中で溶解、急冷し、さ
らにボールミルで平均粒径約1.5μmまで粉砕するこ
とによって作製した。
【0035】得られた厚膜多層回路基板について、オー
バーグレーズ層の破壊靭性強度(K1C)とクラック発生
率を測定した。その測定結果を下記表1及び図1に示
す。また、絶縁性ガラスペーストにおけるアルミナの添
加量、並びに、絶縁性ガラスペーストの焼成温度を併せ
て表1に示す。
【0036】なお、破壊靭性強度K1Cは、ビッカース硬
度をH、ヤング率をE、ビッカース圧子の半径をa、ビ
ッカース圧子を取り除いた直後のクラック長さをC0
して、 K1C=0.028(C0a)-3/2(H/E)-1/2(H・
1/2) に従い算出した。
【0037】
【表1】
【0038】表1及び図1から分かるように、破壊靭性
強度はアルミナ粉末の添加量や焼成温度に依存してお
り、アルミナ粉末添加量の増加と焼成温度の低下で、破
壊靭性強度は増加した。また、破壊靭性強度が1.0
(MN/m3/2)以上で実用的レベルまでクラック発生
率が低下した。
【0039】具体的には、例4と例5を比較して分かる
ように、焼成温度が低くなると破壊靭性強度が向上し
た。また、例2、例4及び例6とを比較して分かるよう
に、アルミナ粉末の添加量が多くなるほど破壊靭性強度
が向上した。但し、例2と例3を比較して分かるよう
に、単に焼成温度を低下させただけでは、所望の破壊靭
性強度が得られないことがあり、金属酸化物の添加量な
ど種々のパラメータが必要であることが分かる。また、
例1から分かるように、非晶質ガラスのみを有機ビヒク
ルに混合してなる絶縁性ガラスペーストでは、十分な破
壊靭性強度が得られなかった。
【0040】実施例2 結晶化ガラス粉末と複合金属酸化物粉末と有機ビヒクル
とを混合してなる絶縁性ガラスペーストをオーバーグレ
ーズ層の形成に用いて、実施例1と同様の厚膜多層回路
基板を作製した。但し、本実施例で用いた絶縁性ガラス
ペーストは、結晶化ガラス粉末として市販のAP−55
51(旭ガラス社製)、複合金属酸化物粉末として平均
粒径2.0μmのフォルステライト粉末を用い、これを
実施例1と同様の有機ビヒクルと共に混合したものであ
る。
【0041】得られた厚膜回路部品について、実施例1
と同様に、オーバーグレーズ層の破壊靭性強度(K1C
とクラック発生率を測定した。その測定結果を下記表2
及び図1に示す。また、絶縁性ガラスペーストにおける
フォルステライトの添加量、並びに、絶縁性ガラスペー
ストの焼成温度を併せて下記表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】例7から分かるように、用いた結晶化ガラ
ス系では金属酸化物粉末を添加せずとも破壊靭性強度が
1.0以上であって、クラック発生率はゼロであった。
また、例8から分かるように、結晶化ガラスに複合金属
酸化物粉末を添加した場合、さらに破壊靭性強度は増加
し、例7と同様にクラック発生率はゼロであった。
【0044】以上、各実施例から、焼成後の絶縁性ガラ
スペーストの破壊靭性強度値が1.0MN/m3/2
上、さらに望ましくは1.2MN/m3/2以上であれ
ば、凹凸の大きな面に形成されたオーバーグレーズ層で
あっても、クラックの発生を実質的に防止できることが
明白である。
【0045】また、比較のために、オーバーグレーズ層
となる種々の絶縁性ガラスペーストを用い、上述したの
と同様の構成の厚膜多層回路基板を作成して、そのオー
バーグレーズ層について、ビッカース硬度とクラック発
生率との関係を調べた。その測定結果を図3に示す。な
お、このときのオーバーグレーズ層の厚みは約40μm
とし、ビッカース硬度はビッカース硬度計(荷重100
gf)を用いて測定した。
【0046】図3から、オーバーグレーズ層において、
ビッカース硬度とクラック発生率との間には実質的な相
関関係が無いことが分かった。即ち、厚膜多層回路基板
に設けられるオーバーグレーズ層において、そのクラッ
ク発生率は、破壊靭性強度に大きく依存していることが
分かった。
【0047】
【発明の効果】本発明の絶縁性ガラスペーストによれ
ば、厚膜導体や厚膜抵抗体等との熱膨張係数の差がオー
バーグレーズ層で十分に吸収されて、オーバーグレーズ
層におけるクラックの発生が十分に抑えられる。
【0048】また、本発明の厚膜回路部品によれば、オ
ーバーグレーズ層が本発明の絶縁性ガラスペーストの焼
成によって形成されているので、焼成時や厚膜回路部品
動作時においても、オーバーグレーズ層におけるクラッ
ク発生が抑えられ、信頼性の高い厚膜回路部品が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】破壊靭性強度とクラック発生率との関係を示す
グラフである。
【図2】本発明の厚膜回路部品の一例の概略断面図であ
る。
【図3】ビッカース硬度とクラック発生率との関係を示
すグラフである。
【図4】従来の厚膜多層回路部品の一部断面図である。
【符号の説明】
1…絶縁性基板 2…第1厚膜導体 3…層間絶縁膜 4…第2厚膜導体 5…厚膜抵抗体 6…オーバーグレーズ層 10…厚膜回路部品
フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA08 AA09 AA15 BB04 BB05 CC10 DA03 DB04 DC04 DD01 DE04 DF05 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 EG03 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM07 MM12 NN26 NN32 NN33 PP01 PP03 PP04 PP05 PP13 PP14 5E028 AA10 BA04 BB01 EA01 EB04 5E314 AA07 AA08 BB02 CC07 DD06 FF02 FF12 GG09 5G303 AA07 AA10 AB12 AB20 BA07 CA02 CA09 CA11 CB01 CB02 CB03 CB25 CB30 CB38 CD01 CD04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーバーグレーズ層を形成するための絶
    縁性ガラスペーストであって、焼成後の破壊靭性強度が
    1.0MN/m3/2以上であることを特徴とする、絶縁
    性ガラスペースト。
  2. 【請求項2】 前記絶縁性ガラスペーストは、非晶質ガ
    ラス粉末と金属酸化物粉末と有機ビヒクルとを混合して
    なることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁性ガラス
    ペースト。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性ガラスペーストは、結晶化ガ
    ラス粉末と有機ビヒクルとを混合してなることを特徴と
    する、請求項1に記載の絶縁性ガラスペースト。
  4. 【請求項4】 前記絶縁性ガラスペーストは、結晶化ガ
    ラス粉末と金属酸化物粉末と有機ビヒクルとを混合して
    なることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁性ガラス
    ペースト。
  5. 【請求項5】 基板上に設けられた厚膜抵抗体及び/又
    は厚膜導体を保護するためにオーバーグレーズ層が形成
    されている厚膜回路部品において、 前記オーバーグレーズ層が、請求項1乃至4のいずれか
    に記載の絶縁性ガラスペーストの焼成によって形成され
    ていることを特徴とする、厚膜回路部品。
JP11006124A 1999-01-13 1999-01-13 絶縁性ガラスペ―スト及び厚膜回路部品 Pending JP2000207938A (ja)

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