JPH0986955A - 絶縁体用ガラス組成物、絶縁体ペースト、および厚膜印刷回路 - Google Patents

絶縁体用ガラス組成物、絶縁体ペースト、および厚膜印刷回路

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JPH0986955A
JPH0986955A JP7252282A JP25228295A JPH0986955A JP H0986955 A JPH0986955 A JP H0986955A JP 7252282 A JP7252282 A JP 7252282A JP 25228295 A JP25228295 A JP 25228295A JP H0986955 A JPH0986955 A JP H0986955A
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JP
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insulating layer
glass composition
thick film
weight
insulator
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Hirotsugu Kawakami
弘倫 川上
Koji Tani
広次 谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚膜印刷多層回路における絶縁層を形成する
ための絶縁体ペーストであって、絶縁層上に形成された
導体膜の接着強度が高く、この絶縁層に接する厚膜から
なる導体や抵抗体の特性を損なわず、低誘電率で、高絶
縁性の絶縁層を形成できる絶縁体ペーストを提供する。 【解決手段】 SiO2 とB2 3 およびK2 Oの少な
くとも一方とを含み、これらSiO2 とB2 3 とK2
Oとの重量組成比(SiO2 ,B2 3 ,K2 O)が、
添付の図1に示す3元組成図において、点A(65,3
5,0)、点B(65,20,15)、点C(85,
0,15)および点D(85,15,0)で囲まれた領
域内にある、ガラス組成物100重量部と、Al
2 3 、La2 3、CaO、Ta2 5 およびNd2
3 の少なくとも一種25重量部以下と、有機ビヒクル
とを含む。ここにAl2 3 粉末等が添加されてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、絶縁体用ガラス
組成物、絶縁体ペースト、および厚膜印刷回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器に使用される厚膜印刷多層回路
には、種々の構造のものがあるが、多くの場合、電気絶
縁層を備え、このような絶縁層に接して導体膜が形成さ
れている。このような導体膜が外表面に露出するとき、
この導体膜に他の導体が半田付けされることもある。ま
た、絶縁層は、このように導体膜と接する状況のほか、
抵抗体と接する状況にあることもある。さらに、単層の
回路においても、絶縁性基板上に絶縁層を形成し、その
上に抵抗体や配線を形成することもある。
【0003】電子機器の高密度化および/または高速信
号化に伴い、これら電子機器に使用される厚膜印刷多層
回路または単層の回路に関連して用いられる絶縁層は、
高い絶縁性を有していることはもちろん、低誘電率であ
ることが求められている。従来、このような低誘電率を
必要とする絶縁層には、エポキシ系等の樹脂系材料が用
いられることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂系
の絶縁体は、高温時の耐久性が劣るという欠点を有して
いて、より高い耐久性を有する絶縁体の実現が望まれ
る。また、絶縁層上に導体膜が形成されるとき、この導
体膜が高い接着強度をもって絶縁層上に形成され得るこ
とが望まれる。特に、導体膜に半田付けが施される場合
のように、熱衝撃が加わっても、絶縁層上での導体膜の
接着強度が所定以上に維持されることが望まれる。
【0005】また、絶縁層と接して導体または抵抗体が
厚膜をもって形成されるとき、これら絶縁層または導体
もしくは抵抗体の形成に際して実施される焼成工程にお
ける加熱または雰囲気により、導体または抵抗体の特性
があまり変化しないことが望まれる。また、絶縁層は、
それほど高い温度を付与することなく形成できることが
望まれる。
【0006】そこで、この発明の目的は、低誘電率化の
要望に応え得るとともに、上述した種々の要望を満たし
得る、電気絶縁材料を提供しようとすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明では、樹脂系の
絶縁材料に代えて、まず、絶縁体用ガラス組成物が提供
される。このガラス組成物は、SiO2 とB2 3 およ
びK2 Oの少なくとも一方とを含み、これらSiO2
2 3 とK2 Oとの重量組成比(SiO2 ,B
2 3 ,K2 O)が、添付の図1に示す3元組成図にお
いて、点A(65,35,0)、点B(65,20,1
5)、点C(85,0,15)および点D(85,1
5,0)で囲まれた領域内にあることを特徴としてい
る。
【0008】この発明に係る絶縁体用ガラス組成物は、
好ましくは、上述のSiO2 とB23 およびK2 Oの
少なくとも一方とを含む主成分100重量部に対して、
Al 2 3 、La2 3 、CaO、Ta2 5 およびN
2 3 からなる群から選ばれた少なくとも一種を25
重量部以下の割合でさらに含む。このような絶縁体用ガ
ラス組成物は、通常、粉末状とされ、これに有機ビヒク
ルが混合されることによって、ペースト状とされる。こ
の絶縁体ペーストは、たとえば絶縁層を形成するため、
適宜の基材上に印刷等により厚膜状に付与され、焼成さ
れる。
【0009】この発明では、また、上述したような厚膜
による絶縁層を形成するのに有利に用いられる絶縁体ペ
ーストのさらに好ましい組成が提供される。この絶縁体
ペーストは、上述したガラス組成物および有機ビヒクル
に加えて、Al2 3 粉末またはAl2 3 コロイドを
含み、ガラス組成物は、当該ガラス組成物とAl2 3
粉末またはAl2 3 コロイド中のAl2 3 との合計
100重量部に対して、60重量部以上、99.5重量
部以下含む。
【0010】この発明では、さらに、上述した絶縁体ペ
ーストを焼成してなる絶縁層を備える、厚膜印刷回路が
提供される。
【0011】
【発明の効果】この発明に係る絶縁体用ガラス組成物に
よれば、まず、ガラス成分で構成されるものであるの
で、樹脂系材料に比べて、高温時の耐久性に優れた材料
とすることができる。また、後述する実施例からわかる
ように、この発明に係るガラス組成物は、絶縁性が高
く、低誘電率である。また、ガラス軟化点が1050℃
以下というように比較的低く、それゆえ、このガラス組
成物の粉末も1050℃以下の比較的低温で焼結するた
め、絶縁層の形成などの加工を容易にかつ低コストで行
なうことができる。また、この発明に係るガラス組成物
によって形成された絶縁層に接するように導体や抵抗体
が厚膜をもって形成されるとき、これら絶縁層または導
体もしくは抵抗体の形成のための焼成工程における加熱
または雰囲気によって導体または抵抗体の特性が劣化す
ることがあまりない。また、この発明に係るガラス組成
物をもって形成された絶縁層上に導体膜が形成されたと
き、これら絶縁層と導体膜との間で比較的高い接着強度
を得ることができる。特に、導体膜に半田付けが施され
る場合のように、熱衝撃が加わっても、絶縁層上での導
体膜の接着強度が所定以上に維持されることができる。
【0012】したがって、この発明に係る絶縁体用ガラ
ス組成物は、高密度化および/または高速信号化された
電子機器に備える厚膜印刷多層回路あるいは単層の回路
に関連して用いられる絶縁層のような絶縁用部材のため
の絶縁材料として、有利に用いることができる。この発
明に係る絶縁体用ガラス組成物において、前述したよう
に、SiO2 とB2 3 およびK2 Oの少なくとも一方
とを含む主成分100重量部に対して、Al2 3 、L
2 3 、CaO、Ta2 5 およびNd2 3 からな
る群から選ばれた少なくとも一種を25重量部以下の割
合でさらに含んでいると、ガラス軟化点を調整すること
ができる。また、誘電率の調整を可能にするという効果
もある。
【0013】次に、この発明に係る前述した好ましい絶
縁体ペーストは、上述のガラス組成物および有機ビヒク
ルに加えて、Al2 3 粉末またはAl2 3 コロイド
を含んでいる。このAl2 3 粉末またはAl2 3
ロイドは、当該ペーストを焼成して得られた絶縁層の強
度を高める効果を有している。すなわち、Al2 3
末またはAl2 3 コロイドは、アモルファス状のガラ
ス中で微結晶を作り、絶縁層の強度を向上させる構造材
として機能する。また、当該絶縁層上に形成された導体
膜に半田付けが施されるときに用いられる半田とガラス
との熱膨張率の差は大きいが、Al2 3 粉末またはA
2 3 コロイドは、この熱膨張率の差を縮める効果を
有し、半田付けによる熱が絶縁層に加わったときに生じ
得るクラックの発生を抑えることができる。
【0014】次に、この発明に係る厚膜印刷回路は、上
述したような利点を有する絶縁層を備えているので、高
密度化および/または高速信号化された電子機器に備え
る厚膜印刷回路として、特に厚膜印刷多層回路として有
利に適用することができる。
【0015】
【実施例】図2は、この発明の一実施例に従って製造さ
れようとする厚膜印刷多層回路1を示す断面図である。
この厚膜印刷多層回路1は、特に、特性評価用として適
した設計となっている。図1において、2は基板であ
り、3aおよび3bは基板2上に形成される下導体膜で
ある。一方の下導体膜3aは、コンデンサを形成するた
めの一方の容量電極であり、他方の下導体膜3bは、導
体の抵抗変化を調べるための細線である。また、4a、
4b、4cおよび4dは、この発明に係る絶縁体ペース
トを塗布し焼成して得られた絶縁層であり、5は厚膜抵
抗体である。また、6a、6cおよび6dは、上導体膜
である。上導体膜6aは、上述の下導体膜3aと対向し
てコンデンサを形成するための他方の容量電極である。
上導体膜6cは、厚膜抵抗体5のターミナル電極であ
る。上導体膜6dは、絶縁層4dに対する接着強度を測
定するためのものである。
【0016】上述した厚膜印刷多層回路1を得るため、
まず、基板2として、アルミナ基板を用意し、その上に
下導体膜3aおよび3bを形成するため、Ag系ペース
トをスクリーン印刷し、850℃で焼成した。このと
き、コンデンサのための下導体膜3aは、直径8mmの円
形とし、抵抗測定用の下導体膜3bは、長さ1.2mm、
幅100μmとした。そして、この段階で、下導体膜3
bの両端間の抵抗を測定しておいた。
【0017】他方、絶縁層4a〜4dを形成するための
絶縁体ペーストを以下の要領で作製した。ガラス成分の
出発原料として、SiO2 、B2 3 、K2 CO3 、A
l(OH)3 、La2 3 、CaCO3 、Ta2 5
およびNd2 3 をそれぞれ準備し、これらを以下の表
1に示すガラス組成となるように混合した後、得られた
各混合物を1500℃〜1750℃の範囲の各温度下で
それぞれ溶融させて溶融ガラスを作製した。なお、この
溶融に際して採用した温度は、各混合物が溶融するであ
ろう温度を予め想定して決定したものである。
【0018】次いで、上述の各溶融ガラスを急冷した
後、粉砕して、ガラス粉末を得た。表1には、各試料に
ついて測定したガラス軟化点も示されている。次に、こ
れら各試料に係るガラス粉末と有機ビヒクルとを、重量
比で70:30になるように混合し、絶縁体ペーストを
得た。ここで、有機ビヒクルとしては、エチルセルロー
ス系樹脂をα−テルピネオールに溶解したものを用い
た。
【0019】
【表1】
【0020】前述した下導体膜3aおよび3bの形成
後、絶縁層4a〜4dを形成するため、上述のようにし
て得られた絶縁体ペーストをスクリーン印刷し、空気中
において、以下の表2に示した焼成温度で焼成した。こ
こで、絶縁層4aは、下導体膜3a上に直径6mmの円形
をもって形成し、絶縁層4bは、下導体膜3b上に当該
下導体膜3bの両端を露出させた状態で形成し、絶縁層
4cおよび4dは、基板2上に形成した。
【0021】次に、絶縁層4c上に、Ru2 3 系抵抗
ペーストをスクリーン印刷し、850℃で焼成して、厚
膜抵抗体5を形成した。次に、Cuペーストをスクリー
ン印刷し、580℃のN2 雰囲気で焼成して、上導体膜
6a、6cおよび6dを形成した。ここで、上導体膜6
aは、絶縁層4a上に直径4mmの円形をもって形成し、
上導体膜6cは、厚膜抵抗体5の両端にターミナル電極
となるように形成し、上導体膜6dは、絶縁層4d上に
おいて当該絶縁層4dとの接着強度を評価するための2
mm□のパッドとなるように形成した。
【0022】このようにして、図2に示した厚膜印刷多
層回路1を得た。
【0023】
【表2】
【0024】次に、表2に示した各特性を評価するた
め、以下のような操作を行なった。下導体膜3aと上導
体膜6aとを対向電極としながら絶縁層4aを誘電体層
とするコンデンサの特性を測定して、絶縁層4a自身の
特性を評価した。すなわち、周波数1MHz、電圧1V
rms、温度25℃の条件で、静電容量および誘電損失
(tan δ)を測定し、得られた静電容量とコンデンサの
寸法とから比誘電率(εr )を算出した。また、85
℃、85%RHの条件下で50Vの電圧を1000時間
印加した後、直流100Vを1分間印加して、絶縁抵抗
(IR)を測定した。
【0025】また、下導体膜3bの両端間の抵抗を測定
し、先に絶縁層4bを形成する前に測定した値を基準と
した抵抗変化率を、配線抵抗変化率として求めた。ま
た、上導体膜6dの半田付け後の接着強度を測定するた
め、図3に示すように、L字型の軟銅線7を半田8によ
り上導体膜6dに半田付けし、引っ張り試験を行ない、
その強度を測定した。
【0026】さらに、試料1および試料7については、
厚膜抵抗体5の抵抗値および抵抗温度係数を測定した。
ここで、厚膜抵抗体5を形成するため、抵抗ペーストと
しては、面積抵抗が20Ω/□、2kΩ/□、および2
MΩ/□の3種類のものを用い、3種類の厚膜抵抗体5
を作製した。抵抗値に関しては、50個の厚膜抵抗体5
の各抵抗値を温度25℃でそれぞれ測定し、その平均値
とばらつきとを求めた。また、抵抗温度係数に関して
は、25℃での抵抗値を基準として、25℃〜150℃
間の抵抗変化率(HTCR)と、25℃〜−55℃間の
抵抗変化率(CTCR)とをppm/℃の単位で求め
た。なお、比較例として、絶縁層4cを形成するための
絶縁体ペーストに含まれるガラス成分がAl−B−Si
系ガラスである比較試料1、および絶縁体ペーストがガ
ラス成分を含まず樹脂系材料で構成された比較試料2を
用意し、同様の測定を実施した。これらの結果が、以下
の表3に示されている。
【0027】
【表3】
【0028】これら表1ないし表3に示した種々の特性
に基づき決定されたSiO2 、B23 およびK2 Oの
好ましい重量組成範囲が図1に示されている。この発明
に係る絶縁体用ガラス組成物は、表1に示すように、S
iO2 とB2 3 およびK2Oの少なくとも一方とを含
み、これらSiO2 とB2 3 とK2 Oとの重量組成比
(SiO2 ,B2 3 ,K2 O)が、図1に示す3元組
成図において、点A(65,35,0)、点B(65,
20,15)、点C(85,0,15)および点D(8
5,15,0)で囲まれた領域内にあるものとされる。
【0029】表1ないし表3において、試料1〜11
は、Al2 3 、La2 3 、CaO、Ta2 5 また
はNd2 3 を含まないものである。これら試料1〜1
1のうち、試料2、3、および5〜10がこの発明の範
囲内のもので、試料1、4および11はこの発明の範囲
外のものである。この発明の範囲外にある試料1は、図
1における領域Xに属している。また、試料4は、図1
における領域Yに属している。試料11は、領域Zに属
している。
【0030】この発明の範囲外である領域Xでは、表2
に示した試料1からわかるように、絶縁層4aの湿中負
荷の絶縁抵抗が1×1010Ω(log IR=10)と低
く、また、下導体膜3bの配線抵抗変化率が15%と大
きくなるため、好ましくない。さらに、表3に示した試
料1からわかるように、厚膜抵抗体5の抵抗値のばらつ
きおよび抵抗温度係数を大きくしてしまう。
【0031】また、領域Yでは、表2に示した試料4か
らわかるように、絶縁層4aの比誘電率が8.0と高
く、また、絶縁層4aの湿中負荷の絶縁抵抗が1×10
10Ω(log IR=10)と低く、さらに、下導体膜3b
の配線抵抗変化率が12%と大きくなるため、好ましく
ない。また、領域Zでは、表1に示した試料11のガラ
ス軟化点からわかるように、ガラス軟化点が1050℃
を超え、表2に示すように、1000℃で焼成しても、
絶縁層4a〜4dとしての膜が形成できないため、加工
性が悪く、好ましくない。
【0032】表1および表2において、試料12〜16
は、SiO2 とB2 3 とK2 Oとを含む主成分100
重量部に対して、Al2 3 、La2 3 、CaO、T
25 またはNd2 3 が25重量部添加されたもの
である。より詳細には、試料12〜16は、SiO2
2 3 およびK2 Oについては試料7と同じ組成比を
有し、この試料7のガラス組成100重量部に対して、
試料12ではAl2 3 が、試料13ではLa2
3 が、試料14ではCaOが、試料15ではTa25
が、および試料16ではNd2 3 が、それぞれ、25
重量部添加されたものである。
【0033】したがって、試料12〜16と試料7とを
比較すればわかるように、Al2 3 、La2 3 、C
aO、Ta2 5 またはNd2 3 が添加されることに
より、表1に示したガラス軟化点を調整することができ
る。そのため、絶縁層の形成といった加工性を高めるこ
とができる。また、これらAl2 3 、La2 3 、C
aO、Ta2 5 またはNd2 3 の添加は、比誘電率
を高める結果をもたらすものであるが、このことを逆に
利用して、所定の範囲内での比誘電率の調整を可能にす
るものである。
【0034】上述したAl2 3 、La2 3 、Ca
O、Ta2 5 またはNd2 3 は、SiO2 とB2
3 とK2 Oとを含む主成分100重量部に対して、25
重量部以下の割合で添加されるのが好ましい。この範囲
を超えると、比誘電率がたとえば7.5を超え、高くな
りすぎるとともに、ガラス軟化点を上昇させ、絶縁層と
しての膜の形成が困難になる、という不都合を招く。な
お、Al2 3 、La23 、CaO、Ta2 5 およ
びNd2 3 は、その少なくとも一種が25重量部以下
の割合で含有されればよく、この実施例のように、1種
ずつ含有される場合に限らず、2種以上含有されてもよ
い。
【0035】次に、以上のようにして得られる絶縁層の
強度をさらに高めることを可能にする実施例について説
明する。この実施例は、簡単に言えば、上述した絶縁体
ペーストに含まれるガラス組成物および有機ビヒクルに
加えて、Al2 3 粉末またはAl2 3 コロイドを含
んでいることを特徴としている。この実施例では、ガラ
ス組成物として、前述した試料7のガラス粉末が用いら
れた。この試料7のガラス粉末に、表4に示すような重
量比となるように、Al 2 3 粉末またはAl2 3
ロイドを調合した。なお、表4において、Al23
ロイドの重量比は、Al2 3 分の重量に基づいて示さ
れている。
【0036】
【表4】
【0037】次に、これらガラス粉末およびAl2 3
粉末またはAl2 3 コロイド中のAl2 3 の合計7
0重量部に対して、有機ビヒクルが30重量部となるよ
うに、両者を混合し、試料17〜26となる絶縁体ペー
ストをそれぞれ得た。有機ビヒクルとしては、Al2
3 コロイドを含む試料25および26を除いて、前述し
た実施例と同様、エチルセルロース系樹脂をα−テルピ
ネオールに溶解したものを用い、Al2 3 コロイドを
含む試料25および26については、水系バインダを用
いた。なお、試料17は、Al2 3 粉末もAl2 3
コロイドも含まないので、試料7と同等のものである。
【0038】これら試料17〜26の絶縁体ペーストを
用いて、前述した実施例と同様、図2に示した厚膜印刷
多層回路1を作製した。ここで、これら絶縁体ペースト
の焼成温度は、表5に示すように、すべて850℃とし
た。そして、前述した実施例と同様の操作を経て、表5
に示すような比誘電率、誘電損失、絶縁抵抗、および接
着強度を求めた。
【0039】
【表5】
【0040】表4および表5からわかるように、Al2
3 を添加することにより、絶縁層4d上の上導体膜6
dの接着強度が向上している。また、比誘電率も、7未
満に抑えられている。Al2 3 添加による接着強度向
上の効果は、試料18を試料17と比較すればわかるよ
うに、0.5重量部といった微量の添加でも現れてい
る。他方、試料24および試料26のように、Al2
3 の添加量が50重量部以上になると、得られた絶縁層
の緻密性が損なわれ、絶縁抵抗の劣化を招く。これらの
ことから、Al2 3 の添加量は、0.5重量部〜40
重量部の範囲にあることが好ましい。すなわち、ガラス
組成物とAl2 3 との合計100重量部に対して、ガ
ラス組成物を60重量部以上、99.5重量部以下含む
ことが好ましい。
【0041】以上、この発明を実施例に関連して説明し
たが、この発明の範囲内において、これら実施例は、種
々に変更することができる。たとえば、絶縁体ペースト
を得るためにガラス成分に加えられる有機ビヒクルは、
エチルセルロース系樹脂をα−テルピネオールに溶解し
たものに限らず、樹脂成分に関しては、アクリル系樹
脂、ニトロセルロース系樹脂、ブチラール系樹脂など
を、また、溶剤成分に関しては、ブチルカルビトールな
どのアルコール系溶剤、ブチルカルビトールアセテート
や酢酸エステルなどのエステル系溶剤、あるいはケロシ
ンなどを、適宜用いることができる。さらに、用途に応
じて、フタル酸エステルなどの可塑剤を添加することも
可能である。
【0042】また、上記実施例では、絶縁体ペーストを
空気中で焼成したが、中性雰囲気(N2 )中で焼成して
も、同様の効果を得ることができる。また、この発明に
係る絶縁体ペーストあるいは絶縁体用ガラス組成物は、
厚膜印刷多層回路における絶縁層を形成するためだけに
限らず、単層の回路において、抵抗体や配線の特性ばら
つきを低減するためのアンダーグレーズとして用いるこ
ともできる。
【0043】また、基板は、アルミナ基板に限らず、誘
電体基板、多層基板、ガラス基板等の絶縁基板であって
もよい。また、実施例において、上導体膜6dに含まれ
る導体は、Cuであったが、Ag、Ag/Pd、Ag/
Pt、Au、Niなどであっても、同様の効果が得られ
る。さらに、このような導体の上には、Ni、Sn、S
n−Pd、Pd、Au、Ag、Cuなどの金属膜を電解
めっき法、無電解めっき法などの膜形成方法を適宜用い
て形成してもよい。
【0044】また、厚膜抵抗体5は、Ru2 3 系抵抗
材料によって形成されたが、たとえばLaB6 系などの
他の抵抗材料であっても、同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る絶縁体用ガラス組成物の組成範
囲を示す3元組成図である。
【図2】この発明による実施例において製造された厚膜
印刷多層回路1を示す断面図である。
【図3】図2に示した厚膜印刷多層回路1の一部を拡大
して示すもので、上導体膜6dの接着強度を測定するた
めに軟銅線7が半田付けされた状態を示している。
【符号の説明】
1 厚膜印刷多層回路 2 基板 3a,3b 下導体膜 4a,4b,4c,4d 絶縁層 5 厚膜抵抗体 6a,6c,6d 上導体膜 7 軟銅線 8 半田

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 とB2 3 およびK2 Oの少な
    くとも一方とを含み、これらSiO2 とB2 3 とK2
    Oとの重量組成比(SiO2 ,B2 3 ,K 2 O)が、
    添付の図1に示す3元組成図において、点A(65,3
    5,0)、点B(65,20,15)、点C(85,
    0,15)および点D(85,15,0)で囲まれた領
    域内にある、絶縁体用ガラス組成物。
  2. 【請求項2】 前記SiO2 とB2 3 およびK2 Oの
    少なくとも一方とを含む主成分100重量部に対して、
    Al2 3 、La2 3 、CaO、Ta2 5 およびN
    2 3 からなる群から選ばれた少なくとも一種を25
    重量部以下の割合でさらに含む、請求項1に記載の絶縁
    体用ガラス組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のガラス組成物
    と、Al2 3 粉末またはAl2 3 コロイドと、有機
    ビヒクルとを含み、前記ガラス組成物と前記Al2 3
    粉末またはAl2 3 コロイド中のAl2 3 との合計
    100重量部に対して、前記ガラス組成物を60重量部
    以上、99.5重量部以下含む、絶縁体ペースト。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の絶縁体ペーストを焼成
    してなる絶縁層を備える、厚膜印刷回路。
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